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少女とスライム
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屈強な大人2人が女の子に小人にされて、靴下の中で闘わされたり、小さいスライムに変えられて、つま先奉仕用に飼われちゃう話になります。
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「ふふっ、二人とも滑稽ねぇ……」
少女の冷たい声が響いた。高校生だろうか。制服姿の少女は、目の前で震える二人の大人を見下ろしていた。
片方は慎太郎といい、元格闘家のガタイのいい男。もう片方は和也、元柔道家の男。仕事が見つからず、二人は協力して金持ちの娘である少女を騙して金を奪おうとしたが、逆に魔法で数センチほどの小さな体にされてしまったのだ。
「ほんとは俗世で使っちゃいけないんだけど。まぁ正当防衛よね……あ、良いこと思いついた♪」
少女はいたずらっぽく微笑むと、どうせならもっと虐めてやろうと、左足のローファーを脱ぎ、さらに紺のハイソックスを引き抜いた。そして、驚きで声も出せない二人を、その靴下の中に放り込む。
「さぁ、その中で闘ってちょうだい。そのガタイだもの。腕に自信があるんでしょ?勝った方だけ、靴下の中から出してあげる……でも、残った方は……ふふっ」
意味深な笑みに、二人の男はゾッとした。悪意しかないこの状況で、碌なことにはならないことは容易に想像がついた。
少女の使い古した紺のハイソックスの中で、どちらが生き残るかを賭けた地獄の闘いが始まろうとしていた。
「くそっ……俺はこんなところで死ぬわけにはいかねぇ!」
慎太郎が先に動いた。数センチの体でも鍛え抜かれた筋肉は失われていない。
慎太郎が拳を振り上げる。しかし、その動きは、和也の予想通りだった。
「悪りぃな、俺はまだ死にたくねぇんだ。お前には悪いが勝たせてもらう。」
和也はすぐさま慎太郎の身体に絡みつき、首の締め技で意識を落とそうとする。
「クソッ、卑怯な……!」
「うるせぇ、こんな意味不明な状況で、卑怯も何もあるか!」
少女は笑いをこらえきれずに、靴下の履き口から二人の醜い争いを見ていた。その目はまるで玩具を弄ぶ子どものように無邪気で残酷だ。軽く靴下を揺らすと、二人は中でバランスを崩した。首の締めも解かれる。
「ほらほらぁ、もっと必死にならないと……このままだとどうなるか、知りたい?」
少女はニヤリと笑い、靴下を履く仕草を見せる。巨大な足指が、ぬっと現れた。
「お、おい……まさか……」
「ふふっ。残った方はね、私がこの靴下を履いて――一生、踏まれ続けるの♪」
その言葉に、二人は恐怖で凍りついた。
「……やるしかねぇ……!」
慎太郎が再び和也に飛びかかる。和也は冷静に慎太郎の攻撃をかわす。
「お前の動きは単純なんだよ……!」
「くそっ……!」
和也は慎太郎の背後を取り、再び首を締め上げた。
「……これで終わりか?」
和也がそう呟いた瞬間――
「まだだぁぁぁ!!!」
慎太郎は最後の力で背後にいる和也の顔面を殴り、繊維に叩きつけた。
「ぐぁっ……!」
二人は息も絶え絶えに転がる。
「ふふっ……いいわよ、もっとやりなさい……元の大きさなら、力じゃ絶対に勝てない大人たちが、私がさっきまで履いてた靴下の中で争ってるのね……うーん、最高♪ほらほら、頑張れー。早く決着つけないとこのまま履いちゃうぞー。」
少女の声が、二人の心をさらに絶望で蝕んでいった――。
しかし2人は互いに憎しみを込めた目で睨み合いながらも、もう立ち上がる力は残されていなかった。
「――あれ?」
少女の冷たい声が、天から響いた。
「……あれぇ……? なんだ、もう終わり? どっちが勝ったの?」
二人は反応できず、倒れたままただ荒い息を漏らすだけ。少女は不機嫌そうに靴下を指でつついた。
「ねぇ、どっちが勝ったの? どっちも動けないってことは……」
しばしの沈黙。
「……ふぅん……引き分け?」
その言葉が二人の耳に届いた瞬間、悪寒が全身を駆け巡った。
「ち、違う……!」
慎太郎が弱々しく叫ぶが、少女はクスクス笑いながら首を振った。
「違わないでしょ? 二人ともボロボロで立てないじゃない。勝者がいないなら……約束はナシね♪」
「おい……冗談だろ……!」
和也が声を振り絞る。
「だって私、ちゃんと『勝った方だけ』って言ったもん。じゃあ……ふふっ、二人とも罰ゲーム♪」
少女は嬉しそうに靴下を広げ、つま先を滑り込ませる準備を始めた。
「や、やめろっ……! 待ってくれ……!」
「俺たち……まだ……戦える……だから……!」
二人は必死で懇願するが、少女の耳には届かない。
少女はゆっくりと靴下を履き始めた。二人の絶叫が響く。
「いやだっ!!」
「助けてくれぇぇ!!!」
だが、無慈悲に少女の足が中に滑り込んでいく。繊維の壁が崩れ落ち、二人は少女の小さな足指の下敷きになった。
「ふふ……これで終わり。もう逃げられないね♪」
少女はローファーを履き直し、満足そうに左足のつま先をトントンと床に叩きつけた。二人の小さな身体がその度に足裏中を飛び交った。
「勝者がいないなら……二人とも、ずーっと私の足元で……ね?」
少女の笑い声が響く中、二人の哀れな悲鳴は、暗く湿った靴下の奥に、静かに吸い込まれていった。
ーーーーーーーーーーー
「……あ……ぐ……」
慎太郎は目を覚ますと、そこは暗く湿った空間だった。柔らかい布地の感触、微かな汗の匂い――思い出した瞬間、背筋が凍る。
(……俺は……まだ……あいつの……靴下の中に……)
「おい……和也……生きてるか……?」
すぐ隣から、弱々しい返事が返ってきた。
「……あぁ、なんとか、生きてる……ここは…」
彼らを取り巻く巨大な布が、一瞬にして揺れ始める。
――ドンッ。ドンッ。
巨大な衝撃とともに、二人は無理やり体を動かされた。少女が歩き出したのだ。
「おはよう、みんな~!」
少女の楽しげな声が、遠くに響く。
(くそっ……こいつ……何事もなかったかのように……)
教室のドアが開き、ガヤガヤとしたクラスメイトの声が広がる。少女は笑顔で友達と談笑しながら、机に座った。
――ぐにぐに
少女の足が机の下に落ち着き、左の足の指が二人を弄ぶように動き回る。
「おい……やめろ……!」
慎太郎が必死に抵抗するが、少女に届くはずもない。
「今朝さー、超おもしろいことがあってさぁ!」
少女は笑いながら、無意識につま先で床をトントンと叩く。
――ズンッ。ズンッ。
「がぁっ……!」
「くそっ……! 俺たちを……玩具みたいに……」
「何? 何があったの?」
友達の声に、少女は少し考えてからニヤリと笑った。
「んー、ちょっと秘密♪ でも、すっごく可愛い小さなペットを飼い始めたの♡」
友達は驚いた顔をする。
「えー、見たい! 何飼ってるの?」
少女はクスクス笑いながら、靴下の中で蠢く二人を少しだけ指で押し潰した。
「ふふっ……秘密。見せてあげない♪」
「なーんだ、ケチ!」
友達が笑いながら文句を言うが、少女はその足元で苦しむ二人にだけ向けて、小さな声で呟く。
「……ね、まだ生きてるよね? 今日一日、ちゃんと私の足の動きを見て逃げ回らないと、潰しちゃうかもね……?」
慎太郎と和也は、その声を聞きながら、ただ暗闇の中で震えることしかできなかった――。
「早く食べよー!」
クラスメイトたちが笑いながら弁当を広げる昼休み。教室はにぎやかな声で満たされていた。
少女は机に頬杖をつきながら、何かを考え、ふと小さな笑みを浮かべた。
「……ねぇ、聞こえてる?」
慎太郎と和也は、暗く湿った靴下の中でその声に震えた。少女が話しかけているのは、自分たちに向けてなのだとわかってしまったから。
「君たちさぁ、このまま人間のままでいたい?」
何か嫌な予感がした。
「だって……人間のままだと、いつか潰れちゃうでしょ? 靴下汚れちゃうじゃん。私、そんなに気を付けて歩けないし、それに体育の授業とか部活あったら……」
少女は机の下で足をわざとひねるように動かす。二人はその圧力に耐えきれず、呻き声を上げた。
「……かはっ……や、やめろ……!」
「た、助けてくれ……」
「ね?うーん……..じゃあ提案! ねぇ、スライムって知ってる?」
少女の楽しげな声が、二人の耳に突き刺さる。
「変化魔法を使ってあげる。君たちをスライムにして、私の足指にくっつけてあげるの。そしたら潰れる心配ないし、ずーっと私と一緒にいられるよ?」
慎太郎は息を呑んだ。
「ふざけるな……! そんな……そんなの、生きてる意味なんて……!」
和也も同様に絶望の中で叫んだ。
「くっついて生きるって……お前の……足指に……? そんなの……っ!」
少女はクスクス笑いながら、足の指をくにくにと動かす。
「でもさぁ、このまま人間でいたら、今日の放課後にはぺしゃんこになっちゃうかもよ?」
少女の冷たい声が響く。
「選んで?2人とも。人間のままで潰れちゃうか、スライムになって私の足指にくっついて生きていくか……どっちがいい?人間のままがいいなら、親指、スライムになりたいなら人差し指を舐めて?」
いきなりの残酷な選択に、二人は反応できなかった。いや、答えたくなかった。
だが、少女はそんな2人を待ってはくれない。
「……決めてくれないんだ?」
少女はつまらなそうに呟くと、机の下で足をぶらぶらと揺らした。
「じゃあ……こっちで決めちゃおっか♪」
慎太郎と和也は恐怖に震えた。
「……やめろ……頼む……」
「何でもする……だから……」
だが少女は靴下を脱ぎ、2人を手のひらに落とすと、嬉しそうに小さく呟いた。
「スライム・メタモルフォーゼ」
ふわりと光が彼らを包んだ瞬間、慎太郎と和也の身体は溶けるように崩れ落ち、形を失っていく。骨も筋肉も、内臓すらも、すべてが液状の肉へと変わっていった。人間であった証が、音もなく崩れていく。次第に二人の体は、柔らかいスライムへと変わっていった。
「……ぁ……あ……」
「な……なんだ……こ、れ……?」
「ふふっ、成功♪。私ってば天才♪さてと……もうどっちがどっちかわからないけど……
青いスライムは右、緑のスライムは左ね♪」
少女は脱いでいた左足の靴下の中に緑色のスライムを落とし、その後右足の靴下も脱いで青色のスライムをポト、と落とした。
「や、やめろぉぉぉ!!!」
「助けてくれ……!」
だが、スライムになった彼らの声は、もう少女に届かない。口も、喉も、言葉を紡ぐ器官すら失っていたのだから。
「大丈夫。もう潰れる心配なんてないでしょ? スライムなんだから。これでずーっと、私の足指にくっついていられるね♪」
無慈悲な宣告と共に、少女の足がすっと滑り込む。
青いスライムになった慎太郎、緑色のスライムになった和也は、人間だった頃の記憶と意識を持ったまま、少女の足指に吸い付くように張り付いてしまう。
「よし、午後の授業も頑張ろーっと♪」
少女は軽やかに立ち上がり、廊下を歩き始める。そのたびにスライムになった二人は、少女の足指に押しつぶされ、形を変えながらも離れることはできなかった。
(くそっ……俺は……もう……このまま……)
(こんなの……生きてるって言えるのか……?)
少女は楽しげに笑いながら、スライムとなった二人を足指で弄ぶように歩き続ける。
「これでずーっと一緒だね♪」
二人の声にならない絶望は、少女の靴下の中で、誰にも届くことはなかった――。
午後の授業が始まり、少女は机の下でゆっくりと足を伸ばした。靴下の中でふにゃりと広がるスライム――かつて慎太郎と和也だった二人の体が、少女の足指に優しくまとわりつく。
「んっ……♡ 気持ちいい♪」
少女はくすぐったそうに足指をわずかに動かし、スライムの感触を楽しんだ。
スライムの身体は、ひんやりとしていて、まるで湿ったジェルのように彼女の足指の隙間に流れ込む。朝から履いていた靴下の中は蒸れ、ほんのりと汗ばんでいたが、スライムはそれをすべて吸収し、彼女の足をさらさらの状態へと変えていく。
(やめろ……やめてくれ……!)
(俺たちは……こんなことをするために……)
しかし、スライムとなった二人には拒否する術がなかった。少女の足指にまとわりつき、汗や汚れを取り込みながら、ただただ汚れを中で溶かし続けるしかない。
「うん、これいいかも♪ 汗を吸い取ってくれるし、ひんやりしてて気持ちいいし……スライムのペットって、意外と便利♡」
少女はご機嫌に靴の中で指をグニグニと動かし、スライムを弄ぶように感触を確かめた。
右足にいる慎太郎は、小指の隙間に押しつぶされながらも、少女の体温を感じ続けた。熱のこもった足指に絡みつき、自然と彼の身体は汚れを吸収してしまう。
(くそっ……! こんなの……!)
左足にいる和也も、親指の付け根あたりに広がるように押し潰されながら、足裏にたまった汗を吸い続けていた。
(俺たちは……もう……ただの……)
「ん~♡ 最高~♪」
トントンと足踏みされ、スライムの体がぎゅうっと押しつぶされる。
「歩いてる時もクッションみたいで疲れにくいし、汗も吸って、汚れも取って、指の間も気持ちよくしてくれるなら……このままそこで、毎日飼ってあげようかなぁ♪」
少女は満足げに微笑みながら、スライムが程よく足指に絡むよう、机の下でゆっくりと足指を動かしていた。
逃げ場のない靴下の中。スライムになった二人には、ただひたすら少女の足に寄り添い、快適さを提供する存在として、汚れを溶かし続けていた。
そして少女は、彼らの絶望を知ることなく、午後の授業をのんびりと楽しんでいた――。
午後の授業が終わり、教室に響くチャイム。
「よーし、部活行こっと♪あ、そういえば言ってなかったけど、私陸部だから。よろしく♪」
少女の声が響き、スライムになった慎太郎と和也は震えた。
(ま、まさか……)
(陸上部……走る……だと……?)
靴下の中で震えるスライム達を無視し、少女はさっさと運動靴を履き替えた。
――ギュッ。
運動用の靴の中は酷い悪臭で満ちていて、二人をより強く足裏で押しつぶす。少女は特段何も気にせず、軽快にグラウンドへと向かっていく。
「今日もいっぱい走るぞ~!」
号令と共に少女が走り出した瞬間、二人の世界は地獄と化した。
ズンッ!ズンッ!ズンッ!
地面を蹴るたびに、スライムの体は激しく圧迫され、少女の足指に何度も潰されては広がりを繰り返す。
「や……め……ろ……っ!」
「もう……いやだ……!」
二人の意識は何度も遠のきかけるが、スライムの体は砕けることなく、ただ少女の足に張り付き続ける。
「ん~やっぱり気持ちいいなぁ♪ 走っても邪魔にならないし、ムレないし……スライムくんたち、いい子いい子♡」
少女は笑いながら、今日のメニューをこなしていき、スライムの身体はひたすら汗と汚れを吸い続け、少女はその心地よさにさらに満足していた。
「ふぅ~、いい汗かいたぁ!」
部活を終えた少女はそのまま帰宅し、リビングのソファに倒れ込んだ。
「疲れた~……でも、足は全然ベタついてない♪ ありがとね、スライムくんたち♡」
スライムになった二人は、陸上部の練習で何度も踏みつけられ、体力も意識も限界に達していた。
(もう……終わりにしてくれ……)
(このまま……消えてしまいたい……)
しかし、少女はTVをつけ、靴下を脱がずに、そのままスマホを片手にゴロンと寝転んだ。
少女は半分意識のないまま、スライムを足指で揉みつぶし、伸ばし、絡め続ける。
二人は抵抗もできず、ただ少女の心地よさのためだけに存在するスライムとして、弄ばれ続けるのだった――。
「ふぁぁ……今日も楽しかったなぁ……」
スライムとなった慎太郎と和也は、結局1日中、少女の足に張り付いたまま離れられず、疲労と絶望に打ちひしがれていた。
(もう……限界だ……)
(このまま……ずっと……?)
少女はあくびをしながら、ようやく靴下を脱いだ。
「ん…ねむ…」
素足の少女は、そのままベッドに横になった。
(……今しかない……!)
慎太郎と和也は、ここから逃げまいと、必死で足から離れようと試みた。
ズルズル……。
二人はスライムの身体を必死に引き剥がし、少女の足指から少しずつ距離を取ろうとした。
(よし!離れられる!)
(もう二度と……こんな!……)
しかし――。
――ズキッ。
(……っ……あ……?)
二人は驚愕した。少女の足指から少しでも離れると、心にぽっかりと穴が空くような喪失感が襲ってきたのだ。
(な、なんだ……これは……?)
スライムになって以降、ずっと足にくっつき、汚れや汗を吸い取り続けたせいなのか、二人の存在の根幹に、いつの間にか少女の足が深く根付いてしまっていたのだ。
(くそっ……離れなきゃ……でも……離れたくない……?)
慎太郎の心に混乱が広がる。
左足の側では和也も必死で抵抗するが、少女の足の温もりを失うたびに胸が締め付けられるような感覚が襲ってきた。
(俺は……自由になりたいはずだ……なのに……なんで……)
「……ん……スライムくんたち……明日も……遊ぼうね……」
少女の寝言のように呟かれたその言葉に、二人は心の奥底を抉られる。
(……戻りたい……あの足に……?)
必死で否定しようとするが、足指の隙間に戻れば心が満たされるのを二人は知ってしまっていた。
――ふにゃり。
二人は半ば無意識に少女のつま先に戻り、再びぴったりと吸い付いた。
「……早かったわね。ふふっ……。」
少女はボソッと呟き、微笑んだ。
二人は絶望しながらも、しかし逃げることはできず、少女の足指に寄り添い続けるのだった――。
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朝日が差し込み、少女はゆっくりと目を開けた。
「ん~……ふわぁ……」
眠たげな瞳をこすりながら、少女はふと自分の足に意識を向けた。
布団の中でつま先を軽く動かす。ぺたっと吸い付く感触がまだそこにあった。
「ふふっ……まだくっついてるんだ?」
少女は小さな笑みを浮かべ、ベッドに腰掛けた。
「ねぇ、君たち……せっかく素足になってあげてたのに。夜くらい剥がれるチャンスあったでしょ?」
足をパタパタと上下に揺らすたび、スライムになった慎太郎と和也は弾き飛ばされそうになる。
(くそ……やめろ……!)
(離れられないんだ……もう……)
足を床につけ、つま先から剥がれまいと必死にしがみついていたスライムをじっと見つめ、薄く笑う。
「……私の足指が好きになっちゃったの?」
クスクスと笑いながら、両足の指先をグニグニと動かす。スライムの身体はいやでも絡みつき、まとわりつく。
「こんなにしがみついて……可愛い♡」
少女はいたずらっぽく、踵を床につけたまま、つま先をドアの方に向ける。
「ほら、離れてもいいんだよ? でも、もう離れられないんだよね?私の足をケアするのが、君たちの存在意義だもんね。」
その声は甘く残酷で、二人の心をさらに追い詰めた。
(こいつ……わかってたんだ……!)
(うぅ…..ちくしょう….)
「じゃあ……今日も一緒にいてあげるね♪」
少女は床に置かれた黒いハイソックスを手に取り、ゆっくりと足先を近づける。
――ぽっかりと開いた靴下の入り口。
そこは暗闇への入り口であり、二人にとっては終わりなき地獄への入り口だった。
(また……今日も……)
(この中で……ずっと……)
少女のつま先が靴下の入り口に触れた瞬間、スライムとなった二人は震えた。
(逃げられない……でも……もう……)
少女は笑みを浮かべながら、右足、左足の順に、ゆっくりと靴下を履き、引き上げる。
ハイソックスが夫々のつま先を飲み込む直前、足指にへばりつくスライムたちは、覚悟を決めたのか、じっとその黒の檻の中を見つめていた。
「これからも末永くよろしくね、スライムくんたち♪」
足指を軽く動かして両足ともしっかりとしがみついていることを確認した少女は、いつもと変わらない朝の支度を始めるのだった。