エル「んんっ ふぐっ んぅぅっ」
エル「ぐふっv ん゛っv んぐっv」
エル「こふっ ぐっ うぅっ」
エル「ふぐぅっv う゛ぅっv う゛~っv」
皇帝「まったく…軽々しく機密を口外するとはな。」
エル(誤解です、陛下…!私は決して口外などしてません!)
皇帝「本来なら絞首刑に処するところだが…余は寛大じゃ。」
皇帝「このマナタンク補給を一週間、続けるのを罰としてやろう。」
エル(そんな…一週間もこんなことされ続けたら、壊れちゃう!)
エル(でも、ここで抵抗したらドーンが初期化されてしまうかもしれない…)
皇帝「毎日見に来るから、励むのじゃぞ。」
皇帝「ふはははっ!」
エル(誰か…誰か助けてっ お姉ちゃん…!)
エル「ふお゛ぉぉ゛ぉっ!!vvv」
暗部「…以上で、ミカ・イノウエの暗殺を完了しました。」
皇帝「ご苦労。思ったより簡単に終わったな。」
暗部「ただ…対象が急にスプレンディ家を出たのが気になります。」
暗部「まるでこちらの暗殺計画を知っていたかのような…」
皇帝「知っておったと見るべきじゃろう。」
皇帝「スパイが内部に紛れ込んでいる可能性もあるのぅ。」
暗部「僭越ながら、暗殺では無く捕縛するべきだったのでは。」
皇帝「そこは問題ない。まだ情報源はあるじゃろ?」
皇帝「スプレンディ家当主…アリスリゼラ・スプレンディ。」
皇帝「奴を拘束し、情報を吐かせよ。」
皇帝「スパイどもめ…芋づる式に引き抜いてくれるわ…!」
皇帝「手段は問わぬ。吐かせた後は殺してしまえ。」
皇帝「国家反逆罪じゃ。民も反発はせんじゃろ。」
暗部「では、そのように…」
美香「『そのように』じゃ、ないんだな~」
美香「ただのはべらせ系だと思ったら、とんだ暴君だったよ。」
皇帝「貴様…何者じゃ!」
美香「あなたが、ええっと…王様?帝王?」
美香「わかんないから王様でいいや。」
皇帝「無礼者め…!殺してくれる!衛兵!」
皇帝「なっ…!?」
皇帝「な…なんじゃ!?足に力が入らん…!」
美香「無礼な王様には、その恰好がお似合いだよ。」
皇帝「き、貴様っ!!」
皇帝「あ゛あああ゛あっ!!」
皇帝「やめっ! やめろっ! やめてぇっ!!」
美香「…こうでもしないと態度すら変えないって…」
美香「ほんと、人間って嫌い。」
皇帝「痛い…痛いぃ…!」
皇帝「お、お願いです…い、命だけは…!」
美香「アリスは私の恩人でね。何かあったら助けようって決めてたの。」
皇帝「アリス…?アリスリゼラ・スプレンディ?」
美香「私はアリスを助けられるなら、方法はなんだっていいんだ。」
美香「あなたを殺すのも、一つの手だよね。あなたがやったみたいに。」
皇帝「や、約束します!スプレンディ家には今後一切手出しをしません!」
皇帝「だから…だからぁっ!」
美香「う~ん…ま、何かしようとしても『視える』から問題ないか。」
美香「いいよ。殺さないでいてあげる。」
皇帝「っ…あ、足が…動く…!」
美香「侵略対策もわからなくないけどさ。例の…ええと、まどーにんぎょーだっけ?」
美香「それのマナ補給、もっとペース落とさないとだめだよ。」
美香「エルだって人間なんだから。死んじゃうよ?」
美香「あの罰とかも止めさせてね。」
皇帝「は、はいっ そのようにしますっ」
美香「じゃ、私は帰るから~」
美香「…あ、そうそう。」
美香「ミカ・イノウエは元気にしてる?」
皇帝「っ!?」
美香「彼女に万一のことがあったら…わかってるよね?」
美香「じゃ~ね~!」
美奈「陛下っ!」
陽菜「うわっ、なにこれ大惨事!」
美奈「陛下、一体何が…」
皇帝「…魔王じゃ…」
皇帝「あれは…魔王じゃっ…!!」
美香(う~ん…)
美香(やっぱり、ゆ~っくりとだけど傷が塞がっていってる。)
美香(自然治癒速度が人間並みの不死ってことかな?)
美香(日に日に私がこの体のほうへ引っ張られる感覚あるし、これって)
美香(今の姿が魂みたいな扱いで、体に戻ろうとしてるってこと?)
美香(やっぱり王様脅して正解だったな~。何が何でも蘇生させようとするだろうし。)
アリス(ミカ…)
アリス(…だめよ、アリスリゼラ。こんな姿、天国のあの子に見せられないわ。)
アリス(アリスは…あたしは、アリスリゼラ・スプレンディ。)
アリス(民を導くものとして、強く在らないと。)
ルイザ「う~ん…」
アリス「? どうしたの、シスター。」
ルイザ「アリス様。実は…ミカ様のご遺体のことでお話が…」
アリス「遺体が腐敗しない…?」
ルイザ「それどころか、徐々に血色良くなっている状態でして…」
ルイザ「他のシスター達も、怖がって近寄ろうとしないのです。」
アリス「いつまでも火葬をしないからおかしいとは思ってたけど…そんなことになっていたなんて。」
アリス(本当に、まるでまだ生きてるみたい…)
アリス(もしかしたら、このまま生き返って…)
アリス「シスター、その…まだ火葬をしないでもらえると…」
ルイザ「え?でも…」
アリス「…ごめんなさい。聞かなかったことにして。」
アリス「ちゃんとお別れしないと…よね。」
ルイザ「アリス様…」
兵士「王命により、この部屋は封鎖する!」
兵士「速やかにこの部屋を出ろっ!」
アリス「なっ…ここは神聖な場よ!いくら陛下でも…!」
ルイザ「だ、だめですアリス様!」
アリス「…まさか…お前らがミカをっ…!」
ルイザ「アリス様っ!」
アリス「放せっ!放せぇっ!」
兵士A「しかし…死んだ人間にポーション使ったところで意味ねぇだろ。」
兵士A「陛下は一体何をお考えなのか…」
兵士B「噂じゃこいつは、陛下お抱えの部隊に殺させた奴らしいぞ。」
兵士A「それを今度は生き返らせようと?ますますわからんな。」
アリス「許さない…あいつら、絶対に…!」
兵士「うわぁぁぁっ!!」
アリス「な、何…!?」