ご神託により神様に見初められた娘達は『聖女』と呼ばれる。
聖女は神様より賜った特殊な魔法によって国を繁栄へ導くと言われている。
曰く、魔物と瘴気を浄化したとか。
曰く、痩せた大地を肥沃にし沢山の作物をもたらしたとか。
曰く、聖水と呼ばれる万能薬を作り出したとか。
こんなにもバラバラなのは誇張されたのではなく、賜る魔法がその代毎に違うということらしい。
ただ、私にはその魔法に心当たりがない。
側近の魔術師さんは『後から目覚めた例もある』と説明してくれた。
…このまま目覚めなければ、村が焼き払われてしまうかもしれない。
魔術師
「大丈夫。あなたは間違いなく聖女よ。」
「神父様の言うことを聞いていればすぐに目覚めるわ。」
エマ
「…は、い…」
魔術師
「それでは、あとはお願いしますね。」
神父
「承りました。」
神父
「緊張しているのですね。今日くらいは休んでも…」
エマ
「だ、ダメ!!」
「わたし、聖女にならないと…村が…」
神父
「…ふむ。」
「詳しくお聞きしても…?」
神父
「…なるほど、そのような事情が…」
「王も焦っておいでなのでしょう。度重なる戦と飢えで民は疲弊しております。」
神父
「最早、聖女様しか事態を収拾できない状況です。」
「とはいえ、よもやそのような暴挙に出るとは思いませんでしたが…」
エマ
「神父さま…」
神父
「なんにせよ、エマ様は聖女になるしかありません。」
「まずは祈りと瞑想から入りましょう。」
エマ
「はい、神父さま。」
神父
「そう…深く…深く…水底へ沈むイメージで…」
エマ
「…は…い……」
神父
「神に捧ぐ身は無垢でなくてはなりません。」
「まず上を脱ぎなさい、エマ。」
エマ
「はい…しんぷ、さま…」
神父
「よろしい。じっとしていなさい。」
エマ
「…?」
エマ
「ぁっ… あっ… しん、ぷさま…?」
神父
「さぁ、下も脱いで。」
エマ
「あっ やっ… ぁっ」
エマ
「ひぁぁっ…! やぁっ!」
「し、んぷ…さまぁっ…! やぁぁ…!」
神父
「嫌ということはないでしょう。こんなに濡らして…」
「その歳で自慰でもしているのですか?」
エマ
「み、蜜は…精霊さんの……ものっ…!」
「だから…だめっ…!」
神父
「精霊…? エマ様は精霊と会話ができるのですか?」
「蜜とは一体…?」
エマ
「やっ… や、だぁっ…!」
神父
(催眠をかけてもこの抵抗…よっぽどの秘密か。)
(精神をもっと弱らせて、より強固な催眠であれば…)
エマ
「ああぁっ!? く、くるっv すごい、のがっvv」
「っ~~~~!!vvv」
エマ
「っ…vv あは、ぁ…v」
エマ
「っ…vv…… …っ…v ……」
神父
(…失神したか。やはり幼子には難しい方法だ。)
神父
(結局この娘と精霊の繋がりはわからずじまいか。)
(なんにせよ、まずは聖紋を刻まねば…)
神父
(っ! こ、これはっ!?)
エマ
「…ぁっ っ… ぁっ…」
神父
(なんと… なんと高純度なマナなのだ!)
(甘さを、『味』を感じるほどとは!)
マナとは本来、精神界に属する物質であり物質界に干渉できない。
例外としてより高度な状態…純度を極限まで高めることで双方の境界を無視することができる。
『魔術』は魔力を圧縮することでこれを実現しているが、あくまで一時的である。
『世界樹』『神器』といった物質界に存在し続けられるものは稀なのだ。
神父
(あのような愚王では到底扱い切れぬ。)
(この国が腐りきる前に、我ら聖教会が膿を取り除かねば。)
神父
(この娘の力で…!)