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闘いの刻は近い。
晩御飯もそこそこに、私は露天風呂へとやってきた。「秘密の露天風呂」ではなく、一般的なところだ。闘いの前に身体をすっきりさせたいと思ったのだ。客室にも狭い露天風呂が備え付けてはあるが、ある理由があってここに泊まる際は決まって大浴場へと向かっている。
その理由とは、闘う前に相手の乳を見ることが出来るからだ。
「秘密の露天風呂」に参加する女の大半は、客室の備え付きのお風呂ではなく大浴場の露天風呂へとやってくる。つまりは威力偵察。本番の闘いの前に、今日はどんな乳を持った女が泊まりに来ているのかを調査する目的があるのだ。
もちろん、一般客も利用している大浴場での闘乳は原則として禁止となっている。乳を合わせて乳比べをすることすら禁止で、闘いでも行おうものなら、最悪の場合「秘密の露天風呂」入浴禁止を言い渡されてしまう。
それぐらい、闘乳という行為は異常なのだ。
毎晩「秘密の露天風呂」で行われている女の潰し合い。ただの喧嘩ではなく、乳を使った女の喧嘩は、世間に広まれば一夜として笹原の宿を壊滅させてしまうほどの危険性を持つ。
闘浴の存在は決して明るみに出てはならない。
広々とした大浴場。空を見上げると夜空が一望でき、都会では見ることのできない星々が肉眼でもはっきりと捉えられる。大晦日とあってもちろん寒さもあるが、立ち上る熱気がそれを紛らわしてくれる。
一般客に紛れて、この後の闘浴に参加するであろう胸の大きな女性も何人かいる。そいつらからの警戒するような視線を無視して、私は園田を探した。闘いの前に乳を一度見ておきたい。
だが、園田の姿は無かった。これも強者の余裕か。事前調査など必要ないというのだろう。いないのならここに用はない。美肌効果のある湯と評判だが、今はそんなもの眼中にないので、さっさと身体を綺麗にして私は大浴場を去った。
客室へと戻る途中、売店で飲み物を買って行こうとした廊下で、その女と出会った。
前からこちらに歩いてくる宿の浴衣を着たその女は、長い赤髪をした肉付きのある体格をしていて、その胸が大きく膨らんでいた。見てすぐに気付いた。Kカップだ。あるいはLもあるかもしれない。私と同格か、それ以上・・・・。
女と視線が合う。私のKカップの乳に気付いた女は、不敵に笑みを浮かべた。自分の方が勝っているとでも言いたいのだろうか。カッとなった私は乳をぶつけに行こうとするが、近づいて寸前のところで立ち止まった。ここは売店前の廊下。一般客も通るところだ。こんなところで乳合わせなんてしているところを旅館の人間に見られれば、「秘密の露天風呂」を禁止される恐れもある。それだけは避けなければならなかった。
私とぶつけ合う気満々だった様子の赤髪の女も、私と乳がぶつかる寸前で立ち止まった。ぶつけたい。でもダメだ。私たちは、着物の下の乳が重なる寸前の距離で睨み合った。
「今晩、来るのかしら?」
女が言った。無論「秘密の露天風呂」のことだろう。
「行くわ。でも目当ての女がいるの」
「あら残念。じゃあ、また後日ね」
「ええ。逃げんじゃないわよ」
「そのままお返しするわ。ドブスちゃん」
女は私の乳を人差し指でツンと突いた後、笑みを残して去っていった。
・・・・新たなライバル登場か。だが、まずは今日の園田だ。
あいつを潰して、この夜、私が最強の女になる。
時刻は11時50分。私は客室を出た。
闘浴が開戦されるのは深夜0時。だが「秘密の露天風呂」自体はそれから少し前に既に開かれている。あの大きな露天風呂では、目当ての女と乳合わせをしながら闘い開始の合図を待つことが出来るのだ。
宿の奥部、いつもは立ち入り禁止の看板が立てかけられている湯の入り口に、受付の女が立っている。女はやってきた私の乳を見た後、何も言わずに入口の前を譲った。私は暖簾を潜り、中へと入る。
脱衣室には5人の女がいて、各々服を脱いでいる途中だった。新たに現れた私を方をちらりと見て、何も言わずに服を脱いでいく。私も脱ぎはじめ、空いていたカゴに脱いだ着物を放り込むと、タオルも持たずに全裸身の一つのまま露天風呂の中へと入っていった。
中では、ざっと20人ほどの巨乳女たちがいた。腰に手を当てて乳合わせをしている2人。目の前の女の乳首を指で突き合っている2人。密着して乳合わせをしている3人組。石畳の上に寝転んで69の恰好で相手の乳に顔を埋めている2人。勝負が始まっているようにも見えるが、ただいつでも潰し合いが出来るように直前の状態で準備しているだけだ。入り口付近には宿の従業員がいて、勝負をフライングしようとしている女たちを監視している。
夜は深まり、しんとした冷たい空気が張りつめている。この場にいる全員が獣のような視線で他の女の乳を睨みつけていた。自分の乳が一番だと信じて疑わない女たち。もうすぐ、この場は戦場に変わる。
様々な形の石が敷き詰められた石畳の上を、ゆっくりとした歩みで進んでいく。露天風呂の周りは長い竹の柵で覆われていて、外部から覗き見が出来ないようになっている。そもそもこの露天風呂自体が笹原の宿の奥部にあるので、人が近づけない様になっているし、どれだけ叫びを上げても周りにバレる心配がない。
滑らかに整理された岩石で覆われた大きな露天風呂には、何人かの女が湯につかっていた。そのうちのひとりの後頭部に見覚えがある。・・・・園田だ。私もゆっくりと湯に入り、私を睨みつける他の女たちの視線を無視しながら、園田の方へと向かった。
近づくと、湯の中で岩石に座っていた園田が立ち上がり、こちらを振り返った。温かな湯で頬は火照っているが、その高揚はきっと湯の力だけではない。興奮しているのだ。その証拠に、園田の乳首がツンと勃っていて私の方へと向けられている。
初めて見た園田の乳は、やはり圧倒するものがあった。工藤絵梨の乳を始めてみた時と似た胸の高鳴りを感じた。ミルクがぱんぱんに詰まった張った乳。黒く大きな乳輪にピンク色の乳首。私はゆっくりと、自分の乳を園田の乳を重ねる。勃った乳首が擦れながら交錯し、全身に快楽が回る。柔らかな乳がむにゅっと重なり、豊満な形の一部をゆるりとへこませながらぶつかり合う。
「そろそろ開始しまーす」
入り口付近の従業員が叫んだ。園田の目に力が籠められ、私の背中へと腕が回される。私も同じように園田の背中に両腕を回し、私たちはより密着した。
「それでは、3、2、1・・・・」
ゼロッの声と共に、遠くの方で鐘の音が響いた。
除夜の鐘だ。
それが、決闘開始の合図だった。
相手の背中に回した腕に力を入れ、力いっぱいに抱きしめる。密着した乳同士がさらに深くぶつかり合い、その形を大きく変えた。
「「んぶうううううううぅぅぅぅぅっっっ!!!!」」
吸い込んだ空気が胸への圧迫により勢いよく口から吹き出る。一緒に飛び出た唾が辺りに飛び、お互いの顔と胸を汚した。
力は拮抗していた。二つの巨大な力に挟まれて前へと圧されていく胸は、互いにまだ形を保っている。ツンと勃った乳首を交錯させながら、ぱんぱんの風船のような乳は潰すことも潰されることもないままにぶつかり合い、全体的に横へと広がっていく。
想像通りだ。やはり、この女は私に匹敵する。全力で潰すに値する女だ。新年最初の対戦相手として申し分ない。
「んぶうぅあああああっっ!!」
園田のおでこに自分のおでこを押しつけ、その眼を睨みつけながら自慢の乳をぶつけていく。喉を奥底から出てくる獣のような叫び声があたりに響く。
「んぐぅああああああっっ!!」
園田の表情に余裕さは見られない。こいつも、私を全力で潰す相手だと認識しているようだ。おでこと鼻先をぶつけながら、乳だけでなく全身の力で押し合う。双つ連なりぶつかり合う父は徐々に横に広がっていき、乳首は真っ赤に染まり、相手の柔らかな乳に突き刺さっている。
体内の酸素が薄まり息苦しくなる。息を吸いたいが、そうすると自然とどうしても力が弱まる時がある。その時に一気に押し込まれては途端に不利になり、そのままの勢いで潰されかねない。互角の闘乳中は、息を吸うタイミングさえも慎重に判断しなければならない。
「うんぐぅぅぅぅぅっっっ!!!あぐぅぅぅぅぅっっっ!!!!」
「ぶふうぅぅぅぅぅっっっ!!!んぎいぃぃぃぃっっっ!!!!」
女の叫び声があちこちから聞こえてくるが、よそ見をしている余裕はない。ここは戦場だ。数多の女が乳を合わせて潰し合っている。悲鳴が、叫びが、獣の雄たけびが夜の空へと轟く。
涙が溢れでてくる。こればかりは仕方がない。憎い女に涙を見せるのは屈辱だが、泣くのを我慢している余裕などない。涙で薄れる視界の先では、園田も同じように大粒の涙を流しているのが見えた。口元からよだれを垂らし、鼻水を流し、涙をこぼしながら、それでも闘争心を全開にした瞳で私を睨みつけ、私の乳を圧し潰そうとしてくる。
負けてたまるか。
ブチュッ!ビチュッ!
園田の乳首が圧迫され、白い液体が小さく噴き出て私の乳を汚した。睨みつけていた園田の視線が一瞬乳の方へと下がり、焦りの表情を見せる。笑ってやりたいところだが、もちろん私もそんな余裕はない。
びちゅっ!ぶちゅっ!
私の乳首からも白く濁った液体が飛び出た。セーフティラインを超え、乳腺が限界に達したらしい。ここからは、どっちが先に相手のミルクを枯らすかの勝負。私は隙をついて息を瞬時に吸い込み、抱き合う腕に力を籠める。
「うんぶあああああっっ!!」
「んおおおおおおおっっ!!」
ぶちゅっ!ビチュッ!ブシュッ!びちゅっ!
やめて。もう出ないで。
そんなことを思っても、私の乳首から徐々に勢いを増して噴き出るミルクは止まったりしない。止めさせるには、目の前の女の心を折るしかないのだ。
乳を潰す。
その一点に尽きる。
ブシュウゥッッ!!
ブチュッッッ!!
ぶしゃあっっ!!
びちゅっ!!ぶしゅっ!!
私たちの乳が、顔が、白く濁ったミルクに塗れていく。感覚はもうない。ほんの少しの圧力でミルクは噴き出し、とどまることを知らない。
涙でよく見えない視界の先で、園田の表情が生気を失いかけていた。口を開けてほぼ白目をむきながら闘いを続けている。私の身体を抱く腕の力が、徐々に無くなっていることに気付いた。
私は声にならない叫びを上げ、園田を抱きしめた。
その後のことはよく覚えていない。
私たちを勝負を見ていた従業員が言うには、園田の乳から大量のミルクが噴出した後、抱き合っていた園田が崩れ倒れて湯の中に沈み、その上に多いかぶさる様に気を失った私も湯の中で倒れたという。従業員と私たちの闘いを見物していた一部の参加者(そいつらは乳をぶつけた状態で、闘乳を中断して私と園田の闘いを二人揃って見ていたらしい)によって湯の外へと引きずり出されたらしい。
脱衣室の長椅子の上に気絶した私たちを運び、そこから7時間経ってようやく目を覚ました。
園田はいなかった。自らの敗北を察し、私が目覚める前にすでにここを去ったらしい。だが、代わりに別の女が私が起きるのを待っていた。
1人は従業員。そしてその隣にもう1人。それは、昨日、売店へ繋がる廊下で出会った赤髪の女だった。
「お疲れ様。ひとまず、褒めておいてあげるわ」
「・・・・あなた」
「でもね、ここの最強は私よ。次に会う時は、私のkカップの力を教えてあげるわ。じゃあね、貧乳ちゃん」
それだけ言って、赤髪の女は去っていった。起きたばかりの私は頭が回らず、ただ女の言葉を聞いていることしか出来なかった。
「あらら。目つけられちゃいましたね、お客様。新年早々大変ですねぇ」
従業員の女が同情するような笑みで言う。私はすっかりボロボロに萎んだ自分の乳を揉みながら、不敵に微笑んだ。
「ええ。でも、最高の1年になりそうだわ」
笹原の宿。秘密の露天風呂。私の闘いは、まだまだ続くようだ。