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初めて書いた小説を公開します。

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私は2013年に小説を書き始めたのですが、その時に書いていた作品は現在pixiv上では非公開にしておりました。そちらを今回fanbox限定で公開しようと思います。拙い文章で大変読みにくくなっておりますが、あえてそのまま投稿しようかと…。 ちなみに3話まで書いて未完となっております。 今後のfanboxの予定としましては、こちらの作品をリメイクしてみようかなと考えております。 もしそちらが気になる方がいらっしゃいましたらフォローの程よろしくお願いいたします。 それでは 「あなたがあなたである前に」 ご覧ください。 あなたがあなたである前に 第一話 私は待合室?のようなところで待たされていた。
正直、こういうところは初めてなのでわからない。というかここがどこにあるのかもわからない。
手にはボクシングジムで見なれたグローブと、何かの装置が取り付けられていた。 
…「ちさと。お前ボクシングに興味ないか?」 そう言う兄の通うボクシングジムに無理やり連れてこられた私は
兄にグローブを付けられサンドバッグをたたかされた。
最初はいやいやだったが少しずつ楽しくなり、またそれをそのジムの会長さんに褒められて
私はボクシングにのめりこんだ。2か月ほど前のことだと思う。… 
(ここどこ?なんでこんなところに…
 これ…あたしのグローブ?あたしのグローブはジムにあるはずなのに…。ていうことはここはジムの中なのかな…
 あとこの腕輪みたいなの…ずっと点滅してるんだけどなんなんだろう…)
私は考えられることすべてを考えたけど、あのジムにはこんな部屋はないし、グローブなんかの意味もわからない。
ここがジムでないことは会長にすべての部屋を案内されたから確かだ。
…会長?そうだ会長だ!私は会長のしつこい誘いを断れずに一緒に飲みに行ったんだ。
それでカクテルを飲まされて…
そうだ。これはたぶん会長が関係してる…。 「森永ちさとさんですね?」 その声に私は声をあげてしまった。 「もうすぐ始まりますのでこちらに来てください。」 そう言う黒服は意外とかっこいい…。
声をあげてしまったのが恥ずかしくなってきた。
私は見とれてしまっていたが我に返った。 「な、なにが始まるのっ?ここはどこ?」
「何が始まるって、手に付けているものを見れば明らかです。ここがどこかは勝てばわかりますよ…。
 さぁ行きましょう。ついてきてください。」 何も指標のない私には彼についていくしか術はなかった…。 彼についていくとそこには大きなリングと歓声が待っていた。 「さぁあなたの入場ですよ。がんばってください。」 そう言う彼はマウスピースを差し出した。
彼の声が遠く感じた。 「…青コーナー!ボクシング歴2か月の新進気鋭のボクシングガール!
 処女戦を勝ちで飾ることはできるのか!?森永~!ちさ~と~!」 私がボクシングを始めて2か月だって知ってる…
やっぱり会長が…
何が何だかわからないが行くしかない。私はリングに向かった。
歓声がうるさいとしか感じられなくなっていた私はリングの相手だけを見ていた。
黒髪の長髪がきれいだ。そんなことを考えながらリングに上がった。 「フリーノックダウン・4R制です。TKOは無し。よろしいですね?」
相手がうなずいたので私もうなずいた。
ただ、さっきもらったマウスピースに違和感を感じあまり話を聞いてなかった。
「ラウンド1!ファイト!」
レフェリーの声に合わせて相手のグローブと自分のグローブを合わせる。
その時相手が口を動かしているのがわかった。ただ、なぜだろう…違和感を感じた。 試合が始まったが私も相手も手を動かす程度で
それはボクシングと呼べるようなものではなかった。
歓声がブーイングに代わっていった。
ただ私も相手もボクシングをちゃんとする気はなかった。
1R目終了のゴングが鳴る。
これなら楽に終われそうだ。そう私は考えていた…。 1Rが始まってすぐ相手が口を動かしているのを見た私は
相手が何かをしゃべっていることに気づいた。
相手の動かす手に気を付けて近づくと彼女はガードで口元を隠し
レフェリーに聞こえない程度の声で
「あなたもどこからか連れてこられたんでしょ?
 黒服が判定でもなんでもリングを立って降りることができれば外に出してくれるって言ってた。
 なら真剣に戦う必要なんてないはずよ。二人で協力して外に出ましょう。」と言う。
私は半信半疑ながら首を少し縦にふった。
油断させておいて攻撃してくるのかとも思ったがその様子はない。
私は彼女を信用することにした。 しかしそれが過ちだったと気づくのが遅かった…。 「ラウンド2 ファイト!」 ゴングが鳴るが相変わらず私たちはボクシングの真似事をしていた。 「おめーら!ちゃんとやれよ!こっちは金払って見に来てんだ!」 ヤジがきつくなってきたと感じていると相手の娘が手をクイクイと挑発を始めた。
そうよね。少しはボクシングをしておかないと外に出られるかわからないし…
私は少しずつストレートやコンビネーションを混ぜながらパンチを繰り出し始めた。
シッシッ!空を切る音がリングに流れる。
「やぁ!」私は右ストレートを繰り出したが予想どうり彼女はそれを避けた。
私はその程度のパンチしか打つつもりはないのだから。
 
しかし彼女は違った。
私が打ったそのパンチに合わせカウンターを入れてきたのだ。 「ぐぅ!」
私は何が起きたのかわからなかった。
今わかるのは天井に見えるライトがまぶしいことと
頬に感じる痛みだけだった。 「ダウン!1!2!…」
(痛い!)痛みの元を探すとそれは手首にあった。
両手首からすこしではあるが血がにじんでいる。
原因は外すことのできない腕輪だった。
じわじわと食い込んで来る… 「ふふ…驚いた?あたしが裏切ったことに…?」 「なんで…?」 痛みに耐えながら聞くがその間にも腕輪は締め付けられていく。
「それよりあなた立たなくていいの?腕輪がどんどん絞められていくわよ?」
 
なぜそれを…?そう思いながらも私は進んでゆくカウントを止めるために立ち上がってファイティングポーズをとった 「6,7…ファイト!」 すると締め付けられた腕輪は最初のサイズに戻った。
しかしなぜ彼女はこれを…
「なんで知ってるんだ?と思ってるんでしょ?」 私の思考を遮るように彼女はいう。 「これはダウンしてる間締め付ける腕輪。カウント8か9くらいで手を使い物にならなくしちゃうの。
 危なかったわね。」
彼女は長髪をいじり、時々笑みをこぼしながらそう言う。 「なんでそれを知ってる!」 私はその笑みを消してやりたくて強い口調で言った。 「あぁ…その質問に答えてなかったかしら?それは私がこの地下ボクシングのチャンピオンだからよ。
 リングインのときにあなたをチャレンジャーって言ってないのに気付いた?
 あれはそれをこういう形で相手に伝えてあなたの顔を苦痛でゆがませてあげたかったから!
 ここの観客もそれを望んでいたしね…。
 あなたの味方はここには誰もいないのよ!」 …観客席にはちさとを見つめる目が輝いていた…。 つづく…? 第2話 カフェで男女が会話をしていた。
傍からみればカップルにも見えたかもしれないが
そんな関係ではこのような会話はしないだろう。 
「彼女をあんな何でもありの地下ボクシングにひっぱり出してきてよかったんですか?
 あなたは彼女のことを大変気に入っていたように見えましたが…」
「よかったのさ…。愛と利益は両立しないってことがよくわかったよ…。
 ジムは火の車で首は回らなくなってた。あんたは知らねぇだろうが借金もあったんだ。
 そんなところにあんたん所の人間が来て女子のボクサーをあのリングに上がらせれば
 借金をチャラにしてくれるって話を持ち掛けてきたんだ。
 確かにちさとのことは好きだった。愛していたと言ってもいいだろう。
 だが、あいつが俺を嫌っていたことはあいつの態度が物語っていたんだ。
 だから俺はこの話に乗ったんだ。だから…もういいんだ。」
「たとえ彼女が死ぬことになっても…ですか?」
「…」
「わかっていたはずですよ?そのくらいの危険性があったことは…
 ましてや、彼女はまだボクシングを始めてまだ2、3か月程度…そんな彼女がこの勝負で勝てるはずが…」
「うるせぇ!あいつはほかのやつらとは違う。
 女のコーチはあまりしたことはないが、そんな気がするんだ…」
「…まだ彼女のことを?」
「何言ってやがる。言っただろう?もういいんだって…」
「…まぁいいです。ではいきましょうか?」
「あぁ。」 そういうと二人はちさとの戦うスタジアムへと向かった。 第2Rが終わった。
ダウンを取られてすぐゴングが鳴ったから助かったようなものの、あのまま続いていたらどうなっていたことか…
とりあえず今はあいつの出方を探ってこれ以上パンチを食らわないようにしなければ…
あの一撃…油断していたとはいえ相当な威力だった。気を付けないと…
それにしてもあいつの顔…
人のことを見下すあの目が気に食わない。
地下ボクシングのチャンピオンというくらいだからいろんな相手を倒してきたのだろう。
あの顔はその自身からくるものなのだろう。
それだけ強いということだろうが、そこにも隙はあるはずだ。
そこをついていければ… 
「ラウンド3 ファイト!」
ゴングが鳴った。
互いに打ち合いが始まる。もちろん真剣にだ。
が、実力の差は歴然としていた。私はまだボクシングを始めて2か月なのだ。
コンビネーションも正直、見様見真似でしか打てない。それにさっきの腕輪のせいで
相手を殴るたびに腕の骨がきしむような痛みを感じる。
それに比べて、相手は数々の戦いをかいくぐってきた戦士なのだ。
一発一発の威力がすごい。
この威力を使ってのボディ連打が始まった。 ぐぅ!あぁ!あぁ! 観客たちのボルテージが上がっていく。
マウスピースが口から零れ落ちそうになった。
それを見た相手はなぜかボディ連打をやめ、顔を狙い始めた。 
シッ!シッ!
わたしは相手のコンビネーションに圧倒されてガードをしたが
そのガードの間をすり抜けて顔面にクリーンヒットし、でかかったマウスピースが口に再び押し込まれた。 がぁ! いままでのダメージもあって
私は糸の切れた操り人形のように倒れこんでしまった。 「ダウン!1、2…」 「あら?またダウン?」
あいつが見下しながらそう言う。
「そういえば腕輪のほかにもこのリングの上では特殊なものがあってね~
 そのマウスピース。口から落とさないでね?落としたら、顔が飛ぶわよ。」 っ!? 「ははっ!そうそうその顔!こういう顔がもうあたしだいっすきなの!
 それにはセンサーがついててね!口から離れると0.2秒で爆発するの!
 顔が一瞬で華になるのよ!爆発の瞬間が危ないんだけどそのスリルも…」 手首も痛かったし早々に立とうとしていたけど、
爆発?負けたら死ぬの?
私には意味が分からず頭が真っ白になっていた。 「4、5…」 続く 第3話 
「4、5…」カウントが進んでゆく。
負けたら死ぬ…その事実が頭の中を駆け巡る。
・
・
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「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!」
奇声と共にちさとは白目になっていた。
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「ふう!やっとでれたよ。あ~痛い。」
さっきまでのちさととは雰囲気が違いすぎることに周りは驚いていた。 「まったく、あの女はなんでここまで弱いかなぁ。同居人としていやんなるよ。」
ため息をつきながら立ち上がったちさとはファイティングポーズをとって続けた。
「あんたの動きは中から見ててだいたいわかったよ。ほら、かかってきな。」
相手はまだ混乱しているようで立ち尽くしている。
「ファイト!」
「じゃぁ、こっちから行くよ!」ちさとは一気に間合いを詰めていく。 あっけにとられて反応が遅くなった相手の懐に潜り込んだちさとはアッパーを決めた 「かは…っ!」 踏ん張ってダウンは逃れた相手にちさとは容赦なく追撃を加えていく。
それはボクサーのパンチというよりストリートファイターのそれに近いものがあった。 「あんた、負けんのが怖いんだろ!」 相手のガードを崩そうとパンチを休めることなく言う。 「その証拠にあんた、マウスピースもしてねぇじゃねぇか!
 ちさとにも違和感があったようだけど、あれだろ?負けたら死ぬっていうこの勝負、
 最初からあんたは同じ土俵に立ってないってことだろ?」 「違う!」 声を荒げた相手はその瞬間ガードを少し下げてしまった。
そこを見逃さずにちさとは右ストレートを打ち込んだ。 「うぐっ!」 そしてガードが解けた相手に対するちさとの乱打が始まった。
(ま、まずい…!このままだと…)
相手が恐れていた通りに彼女はコーナーに追い詰められた。 コーナーに追い詰められた彼女は見るに堪えなかった。
乱打によって口からはよだれがたれ、鼻血を出し、左目は腫れていた。
そして容赦のないちさとのフックで前のめりに倒れこんだ。 「全く何が違うっていうんだよ。どうせ、手首のそれもあたしのとは違って
 普通の腕輪なんだろ?覚悟もねぇようなやつがリングの上に立ってんじゃねぇ!」 「5、6…」
カウントは進んでいく。彼女は腕の拳を地面にたたきつけ、自らを鼓舞するようにして立ち上がろうとしていた。 「あんた…いったい何者なんだよ…最初はボクシングのお遊戯をしてたようなやつが、なんでこんなに力を…。」 それはこの試合を見ていたものすべてが抱いていた疑問だった。
そのせいか、観客の声援も聞こえなくなっていたほどだ。 「あたしはちさとの中の別の人格さぁ。なぎさって呼んでおくれよ。
 光栄に思ってくれよ。この名前を知ってるのは、あんたとあと2、3人しかいないんだから。」 相手はようやく立ち上がってカウント9まで休憩していた。
やはり普通の腕輪だったようだ。 「ファイト!」 そのコールとほぼ同時に3Rの終了を伝えるゴングが鳴った。
次のラウンドで決着がつく…。観客に紛れて静かにたたずむ目が熱を帯びていた。
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POSTEDJun 21, 2024
ARCHIVEDJun 10, 2026