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新人地下女子ボクサーシオンと紅蓮の剛腕~シオンVSエリカ~Part.1/Rookie Underground Female Boxer Shion and the Crimson Fist ~Shion VS Erika~ Part 1

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新人地下女子ボクサーシオンと紅蓮の剛腕~シオンVSエリカ~Part.1/Rookie Underground Female Boxer Shion and the Crimson Fist ~Shion VS Erika~ Part 1
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■試合内容

現在制作中のゲームであるふたなりボクサーシオン(仮)の主人公が、女子リーグ2位である強敵に挑むお話です!!

アンケートで何人かから予想されていた通り、ドミネーション色が強くなるかもです(*^^*)


挿絵は全6枚+α、SSは約8500文字です(pixiv換算で読了まで約17分)。

それでは対戦よろしくお願いします~。


■Content of the match

This is the story of the protagonist of the currently in-development game Futanari Boxer Sion (working title) challenging a formidable opponent ranked second in the women's league!!

As predicted by several respondents in the survey, it might lean heavily toward domination themes(*^^*)


There are a total of 6 illustrations +α including standing pictures and differences.


Thank you for your support.



★最後にアンケートがあります。プラン内容の方針を決める要素になりますので、よければ皆さんのご意見を教えていただけると幸いです。

There is a survey at the end. This will be a factor in deciding the content, so if you would like to give us your opinion, please do so. (Japanese)


★For non-Japanese users★

Please take a moment to translate and read this short story on sites such as https://www.deepl.com/translator m(_ _)m


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新人地下女子ボクサーシオンと紅蓮の剛腕~シオンVSエリカ~Part.1

Rookie Underground Female Boxer Shion and the Crimson Fist ~Shion VS Erika~ Part 1




都内一等地にそびえ立つ大型複合施設。

その煌びやかな賑わいを背に、人知れず地下深くへと沈んでいくエレベーターがある。


専用のパスを入力する事で初めて行き先ボタンが表示される、地下10階。

公式には”存在しない”とされるその場所は、割れんばかりの歓声とむせ返る程の熱気─────そして何よりも、濃厚な雌の匂いに満ちていた。




「大変長らくお待たせしました!! それでは本日のメインイベント……女子リーグ対ふたなりボクシングリーグのエキシビジョンマッチを開始いたします!!」


「まず青コーナーは、ふたなりリーグでのデビュー戦を控えているこの女!!」



切れ長の瞳を伏せ、どこか冷たさを感じさせるほど端正に整った顔立ちには、地下格闘技という荒れた場所には似つかわしくない、圧倒的な透明感が宿っている。


「前回は”女王”レイの前に為す術なく惨敗を喫してしまった彼女ですが、果たして今夜はどうなるのか!?…………ふたなり新人ボクサーのシオン~~~!!!」




女がゆっくりと顔を上げると共に、艶やかな黒髪の隙間から鮮やかなインナーカラーの蒼が弾けていく。


また今回はふたなり化薬を飲んでいない為、実況の言葉とは裏腹に彼女のトランクスは膨らんではいなかった。




「続きまして赤コーナーは、女子リーグ随一の剛腕を誇るこの女!!!」


一目で分かる程、拳闘士として圧倒的に鍛え上げられた肉体。

だがそれでいて雌としての魅力は少しも損なっておらず、女はその美と強さを見事に両立させている。


「果たして今日の相手は何分リングに立ち続ける事が出来るのか!?

 UBC女子ボクシングリーグ現在2位……”紅蓮の剛腕乙女”ことエリカ選手!!!」




その落ち着いた佇まいからは、絶対的な自信とそれを裏付けるベテランの風格が漂っている。


丁寧に編み込まれた朱色の髪が、スポットライトの光を受けて妖艶に輝いていた。




(…………ッッ!! この人……)


視線が重なった瞬間、シオンは即座に理解する。

目の前の女が、その肩書に相応しい強者である事を。


そして─────女が纏う圧倒的な”暴”の気配を、シオンは本能で理解させられてしまっていた。





「なお、オッズではエリカ選手が有利となっているのですが…………そこまで差がついていない事から、シオン選手の人気と期待値の高さが伺えます!!」


UBCのリングに立つのは二回目であるシオン。

初回は完膚なきまでの敗北を喫してしまっていたのだが、相手が無敗の女王という事もありマイナスには見られておらず、むしろ一矢報いた点が評価されてすらいた。



「へぇ…………アンタ、新人のクセに人気あんじゃん」


その結果に思う所があるのか、エリカが若干の不機嫌さを露わにしながら口を開いていく。


「みたいね……でも、アタシの人気ってより、新人に負けるかもって思われてる貴女の不甲斐なさが原因じゃない?」


強者特有の圧に怖気づく事なく、シオンは軽口を返していく。

当然ながら内心では微塵もそんな事は思っておらず、それはエリカにも伝わっていた。



「アハハッ、言ってくれるね♪」


必死に虚勢を張る姿が気に入ったのか、エリカは気分を損ねる事なくケラケラと笑う。


そして、幾多の地下女子ボクサーをリングに沈めてきた真紅のグローブを、相手の顎にあてがっていった。



「……ッッ!!」


シオンがムッとした表情を見せるもそんな事は気にもせず、端正に整った顔を強引に上へと向かせていく。


そして、女は獲物を品定めする猛獣の様な目つきで蒼の瞳を射抜いていった。


「あーしは新人だからって手加減してやんないから…………覚悟しとけよ?

 ルーキーちゃん♪」






カーン!!!



(リーグは違えど、ちかちゃんと同じランクの選手…………)


まだ慣れない地下ボクシング特有の雰囲気とエリカの圧力に呑まれかけているのか、シオンはどこかぎこちない足取りでステップを刻んでいる。



(つまり……アタシの目的の為には、絶対に超えなきゃいけない壁なんだ!!)


だが、自分の闘う目標を強く意識した事で彼女の心は激しく奮い立ち、互いの間合いに入る頃には本来の動きを取り戻していた。



「シッ、フッ!!」


自慢の強打を打たれる前に主導権を握るべく、シオンは鋭いジャブを散らしていく。


教科書通りの綺麗なフォームで放たれたそれはエリカに防がれてしまったものの、彼女の実力の高さを証明するには十分な物だった。



「シッ、やっ、そこっ!!」


相手にガードを強制し、動きを止めた所での追撃の三連打。


丁寧に打ち込まれ続ける蒼の弾丸はガードの上からエリカに圧力をかけていき、反撃の隙を与えない程に洗練されていた。


「シオン、見事なアウトボクシングでエリカを翻弄しております!!

 やはり表で培った技術は本物か~~~!!?」


(この人の怖い所はパンチ力だけ…………なら、こっちから攻め続けてやる!!)


エリカという強敵に対して入念な予習をしてきているシオン。

テクニック面では自分に分があると考えており、事実、リングの上ではルーキーがランク2位を翻弄するという異例の光景が繰り広げられている。



(ここまでは想定内。 このまま中距離から削り続ければ…………)


相手の反撃を防ぐべく、絶えず手を出し続けていたシオンだが──────


そんな彼女を嘲笑うかの様に、エリカは被弾しながら反撃の拳を打ち返していった。



「……ッッッ!!!」


「残念…………ハズレか」


愉しげな響きを伴ったエリカの声が耳を打つ。

躱せたのは、単なる幸運に過ぎない。



(今の一撃、当たってない……よね?)


頬が切れたかの様なヒリつく感覚。

それが錯覚だと理解していてなお、全身の毛穴が逆立つ様な戦慄が止まらない。



(これは…………シンドい試合になりそうね)


クールに保っていた表情が僅かに引きつり、シオンの背中には一筋の冷たい汗が、その白い肌を這い落ちていったのだった。






「フッ……やぁっ、そこっっ!!!」


黒髪の女が透明感のある声で叫ぶと共に蒼い弾丸が放たれていき、その内何発かは相手の肉体を鋭く打ち抜いていく。



「くっ……がぁっ、ぶふっっ!!!」


「シオン、上下に打ち分ける見事なコンビネーション!!

 ラウンドも終盤ですが、エリカを上手く翻弄し続けております!!!」


単なる時間稼ぎのアウトボクシングではなく、明確に相手を倒す意思をもってシオンは攻勢に出ている。



「はぁっ……はぁっ…………」


だが、一発でも貰ってしまえばこの優位がひっくり返される事は想像に難くない。

そのため僅かなミスも許されないというプレッシャーが、彼女の体力と精神力を徐々に削りつつあった。




「ってぇなぁ……いい加減うざったくなってきたし…………」


ここまでルーキー相手に好き勝手されてしまっている事に業を煮やしたのか、エリカは明らかに大振りと言える程に右腕を高く振り上げて、勢いよく相手へと突っ込んでいく。


「おらぁっっっ!!!」


「ッッ!!」

(後ろに回避……いや、ここは攻めなきゃ!!!)


安全策が脳裏をよぎったものの、この明らかな隙を見逃す様では勝ち目がないと判断し、シオンは前へ出ると同時に右拳を振り抜いていく。



「やぁぁぁっっ!!!」


狙いはクロスカウンター。

正確に相手の攻撃を見切った上で放たれたその一撃は、寸分違わずエリカの顔面へ突き刺さっていった─────────


「ぐひゅっっっ!!!」


──────のだが、次の瞬間、女の無防備な横腹へ紅蓮の剛腕が炸裂していった。






「あべぇぇぇっっ!!!!」


「エリカ、カウンターを貰いながら強引に反撃!!

 シオンの腹に深々と突き刺さっていく~~~~!!!」



リーグ随一の強打を誇る、”紅蓮の剛腕乙女”ことエリカ。

女王という例外はあるものの、こと純粋な殴り合いならば彼女は誰にも負けないという自負がある。


それ故、強引な相打ちから乱打戦を仕掛けるのは彼女の常套手段であり、シオンはあからさまな誘いに乗せられた形となってしまっていた。



「お゙え゙っ……がっ、ゔあ゙っっ………………」


柔らかい生腹へと紅蓮の拳がめり込み、力の入っていなかった腹筋を容易く貫いてその奥にある胃袋を直接押し潰していく。


理不尽なまでの重みを伴った衝撃を受けてシオンの思考は一瞬で白濁し、驚愕と激痛でその瞳は大きく見開かれている。



「シオン、これにはたまらず悶絶~~~~!!

 エリカの拳の前に、たった一撃で悶絶させられてしまいました!!!」


「がっ、ゔえ゙っ…………」


ガクガクと膝を震わせながら、シオンは追撃の構えを取っているエリカに目を向けていく。


(やばっ……がーど、しなきゃ…………)


それを見て必死で防御を固めようとするも、当然ながら動ける筈もなく──────



「ぶひゅっっっっ………………」


これまでの鬱憤を込めたかの様な豪快なアッパーカットで、雌としての魅力に溢れた肉体は宙へと弾け飛んでしまっていた。




「シオン選手、僅か二発でダウンを奪われてしまった~~~!!

 しかも…………これは、意識がトンでしまっているのかぁ!!?」


「ぁ…………んぁっ……………………」


透明感のあるクールな美貌は今や無様な失神顔と成り果ててしまっており、ピクピクと身体を痙攣させているシオン。


実況の言う通り、貰った拳はたったの二発。

だがその僅かな攻撃で完全に意識を刈り取られ、余りにも情けないガニ股バンザイダウンを喫してしまっていた。




「1……………………2……………………3………………………………」


レフェリーのカウントが進む中、観客達はエリカの派手な逆転劇とシオンの妖艶かつ無様なダウン姿に酔いしれている。



「しーちゃん、起きなさいしーちゃん!!

 こんな呆気なく負けたら許さないわよ!!!」


セコンドのサクラは可憐な声色で叫びながらエプロンを激しく叩いていく。


日頃スパーリングをしている彼女はシオンのタフさを理解しており、それ故この程度で負ける訳がないと信じていた。




「4……………………5……………………6………………………………」


「んぅ………………ぁ…………ふぇっ!?」


親友の信頼に応えるかの様に黒髪の女は意識を取り戻し、虚ろな瞳に光が宿っていく。


(ぁ、これっ……アタシ、ノビちゃってた!?…………カウントっ!!)


そして自身の置かれた状況を把握するやいなや、よろめきながらも立ち上がり、ファイティングポーズを構えてレフェリーへとアピールしていった。


「ま、まだ…………まだ全然闘えるわ!!」






「ボックスッッ!!!」


「一ラウンドも残りあと僅か!!

 シオンは何とかインターバルまで凌ぎたい所です!!」


試合の主導権を握っていたにも関わらず、たった二発のパンチで全てをひっくり返されてしまったシオン。


流れは完全にエリカへと傾いている上に、先程のアッパーで三半規管が揺れてしまっており、その場から動くことが出来ないでいた。



(これ、結構ヤバいかも…………とりあえず今はガードで耐えるしか)


「おらぁっっ!!!」


まだダメージが残る相手に追い打ちをかけるべく、エリカはその紅蓮の剛腕を振り回し、力任せの右ストレートを放っていく。


(来たっ……上っ!!!)


それを見て即座に両腕を顔の前に上げ、防御の体勢を取るシオン。


相手の攻撃の軌道から、ひとまず初撃は凌げそうだと内心で一息ついていたのだが────────ランク2位の剛腕はガードを軽々とブチ破り、ルーキーの整った顔面を弾き飛ばしていった。


「ぶひゅっっっっ!!!!」


「あ~っとシオン、必死の防御もまるで意味をなさず!!

 痛烈なストレートを貰ってしまったぁ!!!」


余りの衝撃で数歩ほどたたらを踏んでしまうシオン。

顔面を勢いよく弾かれた事によって艶のある黒髪がふわりと舞い、内側にある深い蒼が露わになっていた。



「お゙っ……ん゙ぁっ…………」


「ボディ……ガラ空きっっ!!!」


無防備な姿を晒しているルーキーに地下ボクシングの洗礼を浴びせるべく、エリカは再びその剛腕を振り下ろしていく。


狙いは未だあざ一つない真っ白な土手っ腹。


ちゃんと鍛えられてはいるものの、半ば白目を剥いてしまっている状態では満足に防壁の役目を果たせる筈もなく──────リングに、無様な悲鳴が響き渡っていった。



「ぶふぉっっっっ!!!!」


柔らかな腹は深々と拳を受け入れ、自然と身体はくの字に折れ曲がってしまう。


大きく見開かれた蒼い瞳はもはや対戦相手の姿を捉えてはおらず、ただ痛みに打ち震え、瞳孔を小刻みに揺らすのみだった。



「お次は…………こっちっ!!!」


獰猛な笑みを浮かべながら、エリカは紅蓮の拳を振るっていく。

今度の狙いはボディで打ち頃の高さまで下がって来ている女の顎先。


防御はおろか、自分が攻撃されている事にすら気付いていないシオンでは、もはやどうする事も出来ず─────ただされるがまま、その拳を受け入れてしまっていた。


「ぐぴゅっっっっ…………」




「今度は強烈なアッパーカット~~~~~~!!

 エリカ、やりたい放題です!! ルーキー相手に一切容赦ありません!!!」



「ぅ……………………ぁ………………………………」


虚ろな瞳を浮かべ、自身が極上の雌である事を証明する大きな二つの脂肪を揺らしながら、女の身体は勢いよく吹き飛ばされていく。


誰が見ても意識は失われてしまっており、またしてもダウンを奪われてしまうのかと思われたのだが─────────女にとって、救いの鐘の音が響いていった。


カーン!!!


「あ~っと、ここでゴングですっ!!

 シオン、完全にゴングに救われました!!!」



甲高い鐘の音の直後、脱力した肉体がキャンバスへ墜落する鈍い音が響いていく。


「ぁ……………………ぉ……………………」


そして、白目を向きながらピクピクと痙攣を繰り返している対戦相手を見下ろし、ランキング2位の女は勝ち誇った様に口を開いていった。


「お疲れっ、ルーキーちゃん♪

 …………次のラウンドは、もうちょっと楽しませてくれよ」



「終わってみれば余りにも一方的なラウンドとなってしまいました!!

 デビュー前のルーキーとランク2位では、流石に実力差がありすぎたのかぁ!?」






「んぅ………………ぁ、ふぇっ!?」


サクラの懸命な介抱もあり、インターバルの半ばでシオンは意識を取り戻していく。


「起きたのねシオン、良かった!! …………今の状況は分かる?」


「えぇ……エリカさんとの試合中、だと思うんだけど…………

 アタシ、また意識トバされちゃってた?」


呂律もしっかりと回っており、受け答えも問題なく行えているシオン。


ゴングに救われた分も含め、二度の失神ダウンを喫してしまったと言える彼女だが、受けた攻撃はまだたったの五発であるため、持ち前のタフネスさも相まって体力気力共に充実した状態であった。



「えぇ……それにしても、予想以上の強敵ね……けど、あの人には弱点があるわ」


シオンの身体がまだ問題ないと判断したサクラは、親友へ効率よく勝利する為のアドバイスを送ろうと口を開いていく。


「3R……いいえ、4R耐えればあの人はスタミナ切れになる筈だから」


それは、女子リーグの選手ならば誰もが知っているエリカ最大の弱点。

理不尽なまでの攻撃力の代償としてスタミナが3~4Rしか保たないという、余りにも致命的な欠点である。


まともに闘って劣勢に追い込まれてしまっている以上、シオンもその勝ち筋を狙っていく物だとサクラは考えていたのだが──────


「バカね、何言ってんのよさくちゃん……それで勝っても意味ないじゃない」


──────返って来たのは、否定の言葉だった。



(小細工を使って勝っても、ちか姉やさくちゃんの隣に立つ資格はない)


彼我の力量差は明白な上に、ここから逆転する策がある訳でも、都合の良い必殺技を隠し持っている訳でもない。


(だから、アタシは……真っ向からあの人を倒さなくちゃいけないんだ!!!)


だがそれでも尚、女は明確な相手の弱点をつかずに、正面から打ち破る道を選んでいった。



付き合いの長いサクラは、決意を秘めたその蒼い瞳を見ただけで全てを理解した。

そして、呆れた声色でため息を吐き出していく。


「はぁ……全く、仕方ないわね。 骨は拾ってあげるから、精一杯頑張んなさい」






カーン!!!


「さぁ始まりました第二ラウンド!!

 シオン選手は先程のダメージから回復出来ているのか!?」



ゴングの直後、スタミナ切れという明確なタイムリミットがあるエリカはいつも通りお決まりの行動を取っていく。


それは、一目散に相手へ吶喊してからの勢いのままに放つ右ストレート。


「おらぁっっ!!!」


何の考えもなしに振るわれる拳ではあるものの、その圧倒的な膂力を持って放たれるそれは、対戦相手からすると脅威という他なかった。



「くぅっっ……!!!」


エリカの右を両腕でブロックしたシオンは、骨まで響く様な衝撃を受けて思わず声を漏らしてしまう。


だが次の瞬間には強く歯を食いしばると、追撃が放たれる前に反撃の左フックを差し込んでいった。


「このぉっっ!!!」


「ぶひゅっっ……」


反撃が来ると思っていなかった為まともに貰ってしまったエリカ。

予想外の攻撃に驚きを隠せず後退してしまったのだが、落ち着きを取り戻すと同時に、にやりとした笑みを浮かべて口を開いていった。



「ルーキーにしては中々良いパンチ打つじゃん……それに、アレだけボコられてまだ打ち合うとか…………アンタ、気合入ってんねぇ」


女は遊びがいのある玩具を見つけた子供の如く、愉しげな笑みを浮かべる。



「ご褒美に…………全力で相手してやんよ」


愉しげな笑みが獰猛な肉食獣のそれに切り替わると共に、腕をグルグルと回していく赤髪の女。


ランキング2位の放つ重苦しいプレッシャーがデビュー前の新人に襲いかかっていったのだが─────シオンは一切動じずに、毅然とした態度で言葉を返していった。


「それはどうも……アタシの本気もここからなんだから、覚悟しなさい!!」




「へぇ、そりゃ楽しみ……だっ!!!」


一足で距離を詰めたエリカは相手の顔面目掛けて鋭い左フックを放っていく。


(左フック…………じゃない、多分フェイント!!)


だがそのフォームにはどことなく違和感があり、それがフェイントであるとシオンは看破していったのだが───────


(でも、これはっ…………)


その拳にはフェイクと解っていてなお対応せざるを得ない程の迫力が込められており、シオンは駄目だと思いつつもガードを上げてしまっていた。



そして彼女の予想通り、その左フックは途中で急停止し──────代わりにガラ空きの腹へとボディブローが打ち込まれていく。


「おぶぅっっっっ!!!!!」


思わずつま先立ちになってしまう程の強打を貰った結果、脳天まで痺れる様な強烈な痛みでシオンは動きを止めてしまう。


「シオン、フェイントに引っかかりボディを貰ってしまった~~~~!!

 そしてまたしても一発で悶絶してしまっております!!」


技術的には荒削りだが有無を言わさない迫力で放たれるエリカのフェイント。

彼女の強打を身を以て味わっている選手ほど、その効果は覿面であった。



「お゙っっ……ん゙お゙っ…………」


「この程度で終わってくれるな…………よっ!!!」


不格好な姿で固まってしまっている対戦相手へ向けて、エリカは再び拳を繰り出していく。


その着弾点はまたしても隙だらけのボディ。

既に紅く染まりつつある女の生腹へと、紅蓮の剛腕が勢いよく突き刺さっていった。



「お゙ぶぅっっっっ!!!!!」


胃袋を直接打ち抜かれた様な痛みで白目を剥いてしまい、膝をガクガクと震わせながらうめき声を漏らす黒髪の女。


余りの激痛で身体が硬直してしまっているのか、不幸にもダウンする事すら出来ず、ただ案山子の様に突っ立ったままとなってしまっていた。



「何やってんのよシオン!!

 下狙われてるわよ、早くガード固めなさい!!!」


セコンドが必死に叫ぶものの、意識が朦朧としてしまっているのか女の動きに変化は見られない。


そして──────もはやサンドバッグと成り下がってしまった女の鳩尾へ、固く握りしめられたボディアッパーが突き刺さっていった。



「ゔぶぅぅぅっっっ!!!!!」


「これが地下の洗礼だと言わんばかりの無慈悲なボディ三連打~~~!!

 あ~っとシオン、たまらず崩れ落ちてしまったぁ!!!」




「お゙え゙え゙っっ……あ゙っ…………ゔえ゙え゙え゙え゙っっ………………」


肺に残っていた僅かな空気と共に大量の胃液が喉元へとせりあがり、神聖なキャンバスへと勢いよくぶち撒けられていく。


数分前にはクールな美貌を誇っていた顔は今やその面影すら感じさせない程歪んだ表情を浮かべており、脂汗と涙、そして自らの吐瀉物で無惨に汚されてしまっていた。


「シオン、まだ2R目にも関わらず嘔吐させられてしまいました!!

 ダメージが深いようですが、果たしてこれは立ち上がれるのか!!?」



「ゔえ゙っ……お゙っ…………がひゅっ……………………」


胃酸が喉を焼く不快感と胃袋が痙攣するかの様な極限の激痛に苛まれる中、女はこの事態を引き起こした張本人に対して想いを馳せていく。


(こ、この人……いくら何でもっ……強すぎるっ…………)


激戦区である女子リーグにおいて、ランク2位を誇る圧倒的強者。


デビュー前の自分が挑むには余りにも格が違う相手であることを、女は身体で解らせられてしまっていた。






【新人地下女子ボクサーシオンと紅蓮の剛腕~シオンVSエリカ~】Part.2(Fin)へ続く


■あとがき

今年もご支援、いいね、コメント、アンケート回答など、本当に色々とありがとうございました!!

来年も引き続き皆様に楽しんで頂けるような作品を作っていきますので、是非彼女達の闘いを見守って頂けますと幸いです。


あと、1月3日頃に「2025年ベストバウト&2026年の予定」的な記事が出るかもしれませんので、気が向いたらそちらもよろしくお願いします~。



ちなみに冒頭で実況が言っていた”シオンが女王レイに惨敗を喫してしまった試合”はこちらになります。



■Afterword

Thank you so much for all your support this year—likes, comments, survey responses, and everything else!!

Next year, I'll keep creating works I hope you'll enjoy, so I'd be thrilled if you'd continue watching over their battles.


Also, around January 3rd, I might post an article titled something like “2025 Best Matches & 2026 Plans,” so if you're interested, please check that out too~.



By the way, the match the commentator mentioned at the beginning where “Shion suffered a crushing defeat against Queen Rei” can be found here.




■次回




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POSTEDDec 31, 2025
ARCHIVEDDec 31, 2025