東方キャラで一番好きなのがこいしちゃん(古明地こいし)。
こいしちゃんの魅力を語ります。
こいしちゃんとは『東方地霊殿』に出てくる敵キャラクター。さとり妖怪で他人の考えが読める。だからこそ、他人から嫌われて、他人の考えを読める「サードアイ(第三の目)」を閉ざしてしまった。どのように閉ざしたかの詳細は解釈ごとに違うのですが、私はまぶたを縫い付けた説を採用しています。
そんなこいしちゃんは人気キャラでもあります。その魅力を解説!
fanboxでやることではないかもしれないけど許して~(泣)
1.精神分析のロマン
まずこいしちゃんの魅力は『ハルトマンの妖怪少女』(テーマ曲)やスペルカード、キャラ設定の「無意識」などのワードから察せられる精神分析学要素。
精神分析とはかつて流行った精神治療。現代のカウンセリングの元祖ですね。ただし今のカウンセリングとは違って、「無意識」を重視するのがポイント。今のカウンセリングは科学的データが大事ですが、当時は患者の「真の欲望は〜」「抑圧された記憶が〜」などを熱心に追求していました。当時は抗精神病薬もなかった。だがこの精神分析はある程度効果があり、「心の病を治せる唯一の方法」として尊ばれたのです。
基本理念は「患者の封じ込められた記憶や願望を、カウンセリングで解き放ち、自覚する。そうすると精神疾患が治る」というもの。この封じ込められた=抑圧。「昨日の飲み会の嫌な記憶を抑圧した」とか言うと玄人っぽく見られるのでおすすめです。
ちなみに当時の他の精神治療は牢屋に閉じ込める、ヒルを何百匹も乗せて身体から血を抜く、棒で殴る、ベッドに拘束して放置、ベッドに拘束してベッドを高速回転させて頭に血を行き渡らせる、などでした。
そうです、エビデンスは今から見ると怪しくても、対話(カウンセリング)だった精神分析はこれらより遥かに先進的な治療だったのです。だからフロイトをとにかく性欲に結びつけるおじさん扱いするのはやめて〜!!!なお、フロイト自身も偏執病的な強いこだわりがありました。医者の不摂生。
精神分析医ハルトマンについてはイラストを見てほしいのですが、こいしちゃんはこの精神分析のロマンがいいですよね。「無意識」をテーマにしている。でもこれは精神分析はもう「ロマンの領域」にまで「零落」していることの証拠でもあります。かつて流行った精神治療の一つ、でも今は疑似科学のようなもの、それが精神分析。
この「当時は画期的で、今は否定された学問。エビデンスは怪しいながらも人を実際に救った学問」というのがロマンなんです!!!実際「無意識」という語はみんなもう気軽に使うくらい定着してますよね。フロイトすごいぞ!やりますねぇ!
2.服が可愛い&髪が癖っ毛でキュート
服が……可愛くない?黄色と緑ベースの服ってなかなか攻めた色彩。でもかわいいんだよねえ。あとフリル満載!!!少女にフリルは合う!!!メイドが人気なのもフリル満載のメイド服が可愛いからなのも大きな要素ですよね。メイドをエロ漫画でも奴隷扱いしたい人は2026年には減っている気がする。イチャイチャが主流。ヴィクトリア朝時代は奴隷扱いでしたので可哀想だったメイドさん。
あとZUN帽!!!くそでか帽子!!!ZUN帽とは東方の原作者ZUNさんの描く特徴的な帽子です。リアルで私たちが被ってたら痛い目で見られそうなデザインだが二次元では無敵!!!夏場は蒸れてくさそう。くさそうなこいしちゃんも好き。
髪も癖っ毛だけどそれがいい。こいしちゃんは絶対髪を梳かさないので余計癖っ毛になっているのだ。かわいいね♡
3.リスカ文化とつながるサードアイ
今ではメンヘラ文化の代名詞となっているリストカット。実はこれは1960年代にアメリカで始まったかなり新しい「文化」。自分の身体を傷つけ、消えない傷跡を残す。リスカって軽く見られているけども実際はケロイド状の傷跡ががっつり残ります。整形手術で取ったり、タトゥーをガッツリ入れて隠している女性がたくさんいます。かなり目立つんですよね。
こいしちゃんがサードアイを閉ざしたのはまさにこの自傷文化とつながる。閉ざした第三の目はもう二度と開かないかもしれない。まさにリスカの傷跡と同じである。消えない身体的傷。こいしちゃんの悲劇はもはや「それが悲劇」という感覚すら失われたことだ。
こいしちゃんがメンヘラ女性から絶大な人気を誇る背景の一つはこれだと思っています。
4.禁治産者要素
こいしちゃんがメンヘラ女性から人気を得ている最大の理由、禁治産者要素。
禁治産者とは今で言う成年後見人制度。つまり「もうまともな頭ではないから誰かが全面支援しないといけない人」のこと。精神疾患以外にも知的障害や認知症でも認定される。
こいしちゃんは……実際もはや異常である。刑法39条は1項で「心神喪失者の行為は、罰しない」と書いてある。こいしちゃんは二次創作ではしばしば猟奇的なキャラクターとして描かれるけど、まさにこの心神喪失者であって、責任能力はない。自らの行為に責任を負えないし、理解もできない。無意識の欲動のみで動くいわばモンスターである。イド(本能)の怪物なのだ。
メンヘラからはこの要素が受け入れられている。こいしちゃんはメンヘラ仲間であり、尊敬する対象であり、憧れる対象であり、自分たちのイコン(偶像)なのだ。
かつて「南条あや」「二階堂奥歯」「メンヘラ神」などのメンヘラインフルエンサーがネットにいた。彼女らはポップな文体でネットで文を綴り、ファンを獲得し、破滅的行為をし、悩み、自死していった。こいしちゃんは二次元のメンヘラインフルエンサーとなっている。
禁治産者要素はもはや二次創作では定番だ。「心神喪失」したこいしちゃんが騒動を起こす。こいしちゃんは責任を取れないので、姉の古明地さとりがなんとかする。よくある図式。これはメンヘラたちが自分の好意に責任が取れず、親や恋人がなんとかしている幻日とリンクしているのだ。この点でもこいしちゃんはメンヘラたちからの偶像崇拝の対象なのである。
こいしちゃん的な人間を閉鎖病棟で見たけど目が常に虚ろであまり反応がなかった。実際のこいしちゃんも無反応で何もしない、何もできない少女なのかもしれない。実際にこいしちゃんはいないんだけどね。
(なんかここだけ〜である、〜だ口調になっちゃった!真面目に書くと文体が固くなってしまう!)
結論:
こいしちゃんはめちゃくちゃかわいい。容姿も設定もすべてが高次元にアウフヘーベンされた東方屈指のかわいいキャラ。今でも人気が衰えることはない。2000年代初頭のメンヘラカルチャー、オタクカルチャーを牽引したキャラクターとして永遠に記録されるであろう!ありがとう、こいしちゃん!