(もう次はない……ここでどうにかしなければ……!)
自分の頬を両手で叩き、気合を入れ直す。とにかく次のターンでどうにかしなければならない。
そう思って自分のターンを始めるべくデッキに手を伸ばしたところで、まいんちゃんが話し出す。
「くすくす……♡ あれぇ……終わった気でいるんですかぁ……? ここで恋奴隷に堕としてあげるって……言ったじゃないですかぁ♡」
「まいんちゃんとセイレーンさんの必殺コンボでー、このままトドメを刺しちゃうからねー♡」
サディスティックな笑みを隠しもせずに、二人が言う。だが、もうバトルは終了したはず。これ以上の追撃はあり得ない。
「次の攻撃を防ぐカードを使えば……」
仮にこちらが逆転できないにしても、時間を稼いだり身を守ったりすることは可能。だが、俺の発言を聞いた二人は可笑しそうに笑った。
「それはー、ビギナーくんに次のターンが回ってきたらのお話だよねー?」
「もう決着……つけちゃいますね♡」
にやぁ……と口角を上げ、目を半月状に細めて笑ったまいんちゃんが、手札から新たなカードを場に出す。
「まいんは……呪文カード〈運命の悪戯〉を発動します♡ このカードの効果により……現在のターンを即座に終了させ……次のまいんのターンを開始しちゃいまーす♡」
「なっ!?」
こちらにターンを与えず、自分のターンを連続で行うルール介入型の呪文カード。まさかの効果に、俺は完全に追い込まれてしまう。
「ビギナーくんのターンなんてー、もう回ってこないんだよー♡ このままー、セイレーンさんにいっぱい射精させられてー、二人の恋人奴隷になっちゃおうねー♡」
「でも……最後のチャンスをあげますよ♡ 〈運命の悪戯〉の効果は……相手プレイヤーがカード名をひとつ宣言して……そのカードをデッキから手札に加えるだけ……それだけで……無効になっちゃうんです……♡」
(それなら……)
強力な効果の半面、容易い条件で無効にできることに安堵してカード名を宣言しようとする。が……。
「くすくすくすっ……♡ 気が付きましたかぁ……? おにーさんは……自分のデッキにどんなカードが入っているのか……一枚も知らない完全なビギナーさん……♡」
「色仕掛けなんかしなくてもー、無効にできないんだよねー♡ 諦めておっぱいに飛び込んできていいんだよー♡」
その言葉に、「もう諦めて飛び込んでしまおう」という気持ちが湧く。だが……。
(いや……)
たった一枚だけ、俺はこのデッキに入っているカードの名前を知っている。
もしかしたら、ただの夢だったのかもしれない。現実に存在するカードではないのかもしれない。でも、アリスがわざわざ俺に手渡したあのカードに意味がないとは思えない。
アリスが俺に直接手渡した。その事実だけで、俺は自分の未来と希望を賭けて彼女を信じると決めることができる。何故かはわからないけど、心からそう思えた。
無言で佇み、俺に背中を向けている〈アリス〉に目をやる。長い銀髪に阻まれたこちら側からでは彼女がどんな表情をしているのかはわからない。
だが、それでも俺は沈黙している彼女の背中に強く頷き、最後の賭けに出る。
「俺は、デッキから〈写し鏡〉を手札に加え、〈運命の悪戯〉の効果を無効にする!」
宣言と同時に、デッキの中身を確認する。不思議と、そのカードがデッキにあることを一切疑問に思わなかった。
そして、確信通りデッキに存在していた〈写し鏡〉を手札に加える。
「……合格」
一瞬、夢の中で聞いたものと同じ声でアリスが喋った気がした。
「むぅ……これで……〈運命の悪戯〉の効果は無効……。ターンエンド……です」
「でもでもー、次のターンでトドメを刺してあげるからねー♡ そうしたらー、セイレーンさん達の恋人奴隷だよー♡」
「あら? 次のターンが回ってくると思っているのかしら?」
静かであるのに、凛と響く冷たい声。
まいんちゃんとセイレーンの二人は、それが誰の声であるか一瞬理解できなかったらしく、不思議そうな表情をする。
だが、俺にはその声が誰のものだかすぐにわかった。
「なかなか見込みがあるようね。私も遊んであげる」
夢の中で聞いたのと同じ、彼女の声だったからだ。
「あれー? ヴィクトーリアは普通、いっぱい戦ってマスターと心を通わせないとお話しできないんだけどなー?」
「初めてのゲームでなんて……あり得ない……」
まいんちゃんがこのバトルの中で初めて見せる狼狽。アリスが話しているという事実が、彼女にとっては相当信じられないことらしい。
「なに? 貴女達の物差しで測らないでもらえるかしら?」
そんなまいんちゃんをアリスは一笑に付し、冷たく言い放つ。
しかし、何故それなら今まで手助けもせず黙って見ていただけなのだろうか。と思っていると、振り返りもせずにアリスが言う。
「貴方が私のマスターにふさわしいか、見極めていたの」
なるほど、とそれで納得する。その結果が先ほどの「合格」の一言だったわけだ。
「下僕さんに教えてあげる。〈アリス〉はね、鏡を使って変身するの」
鏡……そう呟いて、手札の〈写し鏡〉のカードを見やる。
これこそが逆転の一手。俺に残された最後の希望。
「さあ、貴方のターンよ」
振り返り、俺の方を向いて胸を張るアリス。赤い目で堂々と俺を見つめる力強い眼差しに、頷いて答える。
「俺は手札から、呪文カード〈写し鏡〉を発動! 鏡で〈アリス〉に写すのは……〈セイレーン〉!」
突如、アリスとセイレーンの間に現れた鏡が回転して二人を交互に写し出す。
「〈写し鏡〉の効果により、〈アリス〉は〈セイレーン〉と同じ、水属性・翼鳥種に変身する!」
俺の目の前にいたアリスが、鏡から放たれた光に包まれてその姿を変えていく。
「現れろ! 〈アリス・オブ・セイレーン〉!」
全身に纏う輝きを羽ばたきによって弾き飛ばし、新たな姿のアリスがその全貌を露わにする。
セイレーンと同じく、髪を流して両腕が翼となった人魚を思わせるシルエット。服を脱ぎ捨てて豊満な乳房の局部を貝殻によって隠し、全身に神秘的な煌めきを帯びさせた妖艶な姿に、一目で心奪われる。
(綺麗だ…………)
「あら、見惚れている場合かしら?」
アリスに言われてやっと、自分がうっとりと彼女の姿に見惚れてしまっていることに気が付き、慌てて攻撃宣言をする。
しかし、まいんちゃんは流石にそのまま攻撃を通してくれるほど甘いプレイヤーでもなく、手札からカードを発動しようとする。
「……っ!?」
だが、まいんちゃんはカードの発動宣言をせず、驚いた顔で口をパクパクとさせるのみ。その様子に驚いたセイレーンも声をかけようとしているが、同じく声を発せてはいない。
「無駄よ。私の効果により、貴女達は二ターンの間カードをプレイすることも、一切の宣言もできない沈黙状態に陥っているわ」
アリスが大きな翼を振るうと竜巻が起き、そのままセイレーンを吞み込んで弾き飛ばす。
「きゃあっ!」
悲鳴と共に吹き飛ばされたセイレーンが、まいんちゃんの隣に落下する。
「強いヴィクトーリア……ですね……。でも、セイレーンを倒しきれないまま……私のターン……です」
カードの発動や効果の宣言以外では言葉が発せるのか、まいんちゃんは苦々しげな顔をしながらも勝利を確信した目で言う。
「次のターンが回ってくると思っているのかしら? と言ったはずだけれど」
アリスはそう言うと俺に目配せをし、小さくコクンと頷く。
「俺は手札から呪文カード〈反鏡―エコーミラー〉を発動! 墓地に存在する呪文カードを追放し、その効果をコピーする!」
「呪文カード……まさか……!」
俺の狙いに気が付いたのか、まいんちゃんが顔を青くする。
「俺がコピーするのは〈運命の悪戯〉! このターンを即座に終了させて新しく俺のターンを開始し、バトルを行う!」
「でも……カード名の宣言をすれば……」
言ってから、まいんちゃんは再び口を開閉させるだけで声を発せなくなる。
「二ターンの間、沈黙に陥ると言ったでしょう? カード名を宣言できない貴女は、〈運命の悪戯〉を無効にできない」
「〈アリス・オブ・セイレーン〉で〈セイレーン〉に攻撃!」
再びアリスが竜巻を起こし、直撃を受けたセイレーンが消滅する。
「ううっ……まいん達が……負けるなんて……」
壁となっていたセイレーンがいなくなったことで竜巻の余波の突風がまいんちゃんを襲い、その場で力尽きたように倒れる。
「良かった。気絶しているだけだ」
「甘いんじゃないかしら? 彼女は貴方を奴隷に堕とすつもりだったのに」
まいんちゃんが倒れる間際に駆け寄って受け止めていた俺の側に寄ってきたアリスが、静かな感情の読み取れない声で言う。
「だとしてもだよ」
相手がどんな意図で戦っていたにしろ、決着は既に着いている。ゲームの最中に情けを掛けるわけにはいかないが、勝負の後となれば話は別。むしろ、不必要に相手を傷つける真似はノーサイド精神に反する行為だ。
「ふぅん?」
俺の返答を聞いたアリスは目を細めて淡々と言う。
「やっぱり甘いのね、貴方って。だから女の子に射精させられてしまうんじゃないかしら?」
「なっ……!」
見ていたのか……と今更ながら恥ずかしくなり、顔が熱くなる。
「とっても楽しめたわよ? 下僕(マスター)さんがあの女に魅了されて情けなく射精させられている、かっこ悪い様子♡」
切れ長の鋭いツリ目を更に細め、冷ややかな声で言い放つアリス。無表情なままに赤い瞳は妖しく輝き、俺を見据えて離さない。
「『おっぱい好きぃ~♡ セイレーンさん好きぃ~♡』だったかしら? 貴方って、女性の乳房に弱いマゾなのね」
声色は冷ややかなまま、アリスは大きな両翼で自身の豊満な乳房を持ち上げて見せつけてくる。
「どうかしら? 下僕さん好みの大きい乳房♡ 自分のヴィクトーリアである私の胸にも発情してしまうの?」
「……っ!」
挑発的な笑みを浮かべながら、持ち上げた乳房を俺の目の前へと運んでくるアリス。
もう勝負はついたからアリスの誘惑には負けても構わないという意識と、三度目の射精こそしなかったものの誘惑によって掻き立てられてしまった発情の残滓のせいで、目の前の乳房から目が離せない。
(本当に、大きい……)
俺の頭部よりも、それどころかセイレーンの巨乳よりも更に二回り近く大きなアリスのおっぱいに、うっとりと心捕らわれてしまう。
「発情しているの、バレているわよ。浅ましくて情けない下僕さん♡」
「い、いやっ……だって!」
直後、大きな翼で包み込まれるように抱きつかれ、顔面に乳房がむぎゅっと押し付けられる。
(んんっ……♡)
「私、言い訳を聞いてあげるほど暇ではないの。この姿を保てるうちに、遊ばせてもらうわ」
豊満なアリスの乳房はただサイズが大きいだけでなく肉厚で、脂肪がたっぷりと詰まっていた。セイレーンの大きな柔乳とは違い、アリスのおっぱいは弾力が強くて埋もれていると圧迫感があり、乳肉の感触をこれでもかと味わわせてくる。
「乳房で顔を圧し潰しているだけで興奮してしまうなんて、貴方ってやっぱりマゾなのね。それでよく勝利できたものだわ」
翼によって背後からしっかり包まれ、特に後頭部を抑え込まれた状態で、アリスが乳房をより強く俺の顔面に押し付けてくる。
(んんんっ……♡)
アリスのおっぱいは肉厚で脂肪がしっかり詰まっているために弾力が強く、押し付けられている俺の顔面を跳ね返そうとしてくる。
そしてアリスは力づくでおっぱいの谷間に俺の顔を押し込んでいくせいで、俺は強烈な乳圧を味わわされてしまう。
(や、やわらかい……♡)
谷間の中に顔を閉じ込められて感じるのは、もっちりとした乳房の柔らかさ。ハリが強いおっぱいであるために、もちもちとした感触に包まれる。
弾力と乳圧によってむぎゅむぎゅと責められていると、甘い匂いを感じ始める。最初は乳房の感触にばかり気を取られていたが、一度匂いの存在に気付くと無視できなくなる。
「他の女に呆気なく射精させられてしまわないように、私が躾けてあげるわ」
アリスはやはり冷ややかな声で言い放ち、むぎゅむぎゅ、むぎゅむぎゅとおっぱいで俺の顔を圧迫してくる。
柔らかく、しかしそれ以上に弾力の強さを感じるおっぱいでの圧迫を繰り返されると、自然と興奮が高まっていってしまう。セイレーンの乳房に顔を包まれた時に安らぎを覚えたのとは全く異なる反応になるのは、アリスのおっぱいの弾力が強いせいで顔面を乳房で責め立てられている感覚になるからか。
「なっ、なんでっ……」
こんなことをするのか、と続けようとした言葉はしかし、谷間に籠もった甘い匂いを口からも吸わされてそのまま乳房で塞がれたせいで続けられなかった。
「お仕置きに決まっているでしょう? 私のマスターでありながら他所のヴィクトーリアに射精させられてしまうような情けない下僕さんに、立場というものをきっちりと思い知らせてあげないといけないじゃない」
アリスの胸の谷間で醸成された甘くて濃厚な乳臭。嗅いでいるだけで胸が狂おしく、切なくなり、頭の中がくらくらしてくるフェロモンに当てられ、腰が勝手にヘコヘコと動いてしまう。しかし、彼女は身を引いて俺の性器が当たらないようにしたせいで、ペニスが情けなく宙を掻く。
「それと……そうね。貴方から他の女の匂いがするのが気に入らないの♡」
谷間の中で甘い匂いを嗅がされ、柔らかな乳房でむにゅむにゅと顔全体を揉みこまれているせいで興奮はどんどん高まっていき、性器に芯が通っていく。先ほどまでの、ただ血液が集中して勃起していたのとは違う、本気で生殖をする気になってしまっている剛直勃起。
(ううっ♡ さわって♡ さわって♡ おちんちん触ってほしいっ♡)
そのペニスをアリスの身体に擦りつけようと腰をヘコヘコと動かしても空振りするばかり。渇いたように快感を求めながら、みっともなく腰を前後に動かし続ける俺を咎めるように、アリスが乳房でさらに強くむぎゅっと顔面を圧迫してくる。
「まったく……。私の話が耳に届いていないようね。呆れた。そんなにも乳房が好きなのかしら?」
(ううっ♡ おっぱい♡ おっぱい♡)
しかし、俺は彼女の豊満な乳房で顔面を強く圧迫される心地よさに溺れ、更に興奮してしまう。
(アリス……♡ アリスぅ……♡)
ミルクに桃の果汁を混ぜたように健康的に白く、もちもちとしていて弾力たっぷり。それでいて乳肌はきめ細やかで吸い付いてくるアリスのおっぱいに甘えながら、深く息を吸い込む。
(ううっ♡ おっぱいのにおいあまっ♡)
芳醇な乳臭が鼻孔を通り抜けて胸を満たし、興奮を高められた剛直がさらに引き締まる。
「谷間の中で甘えたように乳房へ頬擦りしてしまうなんて、救いようのないマゾなのね、貴方って♡」
これまでの淡々とした透明な声色から優しさの滲む声色へ変化させ、アリスが言う。
「でも私、あのセイレーンのようには優しくないの♡ もっとカクカクヘコヘコ、みっともなく腰を振って見せてもらえるかしら? 私が楽しめたら、おっぱいで性器を虐めてあげてもいいわ♡」
(ううっ♡ おっぱい♡ おっぱい♡ おっぱいでいじめられたいっ♡)
アリスの豊満な乳房に顔を挟まれて甘ったるいミルク臭を嗅ぎながら、媚びるようにヘコヘコと腰を動かして空振りするペニスを見せつける。
「必死になって腰を振ってしまうのね? 見ていて飽きないわ、貴方って♡」
自分の顔を包み込んで圧迫している乳房で性器を挟まれたらどれだけ気持ちいいのだろう……。そう考えてしまい、我慢汁が鈴口から洩れ始める。
「ほぉら♡ もっと腰を振って見せて? もっと情けない姿を晒して見せて♡ 私、貴方の情けない姿をもっと見たいの♡」
ゆらり、ゆらゆら……。アリスは宙に浮かせた尻尾をなびかせて俺の性器に触れないようにし、乳房での圧迫を繰り返しながら挑発的に囁いてくる。
「ほぉらほぉら♡ そんな弱弱しい腰振りじゃ私の身体に当てられないわよ?」
むぎゅ♡ むぎゅ♡ ぱふ♡ ぱふ♡ とアリスがおっぱいを俺の顔に押し付けて圧迫し、柔らかさと弾力を伝えてくる。それに合わせるように、俺の下半身がカクカクと動くと、それを見たアリスは愉快そうにクスクスと笑った。
「情けなぁい♡ 性器を当てられないからって我慢汁だけでも私の尻尾に掛けてしまうの? 駄犬のマーキングね♡」
(ううっ♡ アリスっ♡ アリスっ♡ アリスのおっぱい♡)
暴れるように腰を振り、虚空に向かってペニスを振り回す。激しく動いているせいで頬と乳肌が擦れ合い、甘いミルク臭が香り立つ。
「いいわ♡ 久しぶりに楽しい勝利の美酒を味わえたし、貴方も十分に私を楽しませてくれたし、約束通り乳房で性器を虐めてあげる♡ 嬉しいでしょ?」
そう言ってアリスが俺を開放してくれた時には、すっかり彼女に魅了されておっぱいに快感を与えてもらうことしか考えられなくなってしまっていたのであった。
※
「ほら、準備してあげたわよ。自分から私の乳房の谷間に挿入して、腰を振って見せてもらえるかしら♡」
俺の正面で腰を落とし、尻尾を寝かせて座ったアリスが言う。準備も何も、本当にただそこに座っただけなのだが、胸の位置がちょうど俺の股間の高さになっていた。
改めて目にしたアリスの姿は美しく、それでいて煽情的。
人間という生き物は目の前の人と相対する場合、顔を見て言葉を交わすことがほとんどだ。それが礼儀であり、言葉だけでなく表情や視線も情報として読み取る必要があるから。特に、カードゲームという対面する競技に慣れた俺は人の顔を見て話すことが多い。
(お、おっぱい……)
そんな俺の視線が、一切顔に向くことなく惹き付けられてしまうほど大きな乳房。
ボリューミーなだけでなく、脂肪が内側からおっぱいを膨らませていることがわかるほどハリがあり、形がしっかりと整った乳房は肉厚。見ているだけで揉みしだきたくなってしまい、手が疼いて指がわなわなと震える。
「さっきから胸ばかりジロジロと……。下僕さんは自分のヴィクトーリアの乳房に夢中になってしまう、情けない人なのね?」
揶揄いながら釘を刺してくるアリスの言葉に、パッと視線が上がって彼女の顔へ向く。
陽光を浴びた白波を思わせる銀髪は麗しく煌めき、澄ました表情はクールで静謐。彼女の纏う雰囲気そのものが、ある種の潔癖さや近寄り難さを演出している。
だというのに乳房は豊満で肉厚。貝殻で乳先を隠しただけのおっぱいは衣服や下着で締め付けているわけでもないのにみちみちと張り、見ているだけで欲情を誘ってきて、吸い込まれるように彼女に惹き付けられてしまう。
情熱的に、それでいて冷ややかに輝く赤い瞳と見つめ合うことに気まずさを覚えて下を見れば、乳房以上に太ましくて柔らかそうな下半身が目に入る。
人魚のような彼女の下半身は脂肪と筋肉がしっかりと詰まってそうで、抱き心地がよいだろうと見ている俺に思わせる。仮に、彼女に抱き着いて太い尻尾にまたがりながら性交を行ったならば、これ以上なく雄としての本能を満たせるだろう。
(綺麗でかわいいけど……それ以上に……!)
一見しただけで生殖本能を刺激し、見ているだけで発情を促してくる極上の肢体。アリスという少女は、今まで出会った全ての女性と比較にならないほど魅力的だった。
(おっぱい……)
そんなアリスの肉体の中でもとりわけ俺の心を引き付けて離さないのは、おっぱいだった。大きく、ハリがあり、華奢でクビレのある彼女の胴体から張り出している豊満な爆乳。魅力と迫力のあるそれに、どうしても惹かれてしまう。
「お好きにどうぞ? 約束通り、私の乳房でいじめてあげるわ」
「う、うん……」
不遜な笑みを浮かべて胸を張るアリスの乳房を、唾を飲んでから静かに両手で持つ。
「私の胸、とっても肉厚で弾力があるでしょう? しっかり手で掴んで腰に力を入れないと挿入できないわよ。頑張ってみせてね、下僕(マスター)さん♡」
(おもっ……)
最初に覚えたのは、手のひらに伝わってくるずっしりとした重量感。顔面を圧迫された時にも脂肪が詰まっているのを感じたが、両手で持ってみると飽和寸前の密度で詰まっていることを実感する。
「あら、どうしたの? もしかして貴方は女性の胸を触っただけで腰砕けになって一歩も動けなくなってしまうような、かよわい雄だったのかしら?」
アリスの挑発的な物言いに、乳房を持つ手に力が入る。すると、彼女は「それでこそ」と認めるように微笑を浮かべた。まるで、俺がその反応をすることを見透かしていたような態度で。
「違うのね? じゃあ、その浅ましく勃起した性器を早く私の胸の谷間に挿入れてもらえるかしら?」
だが、彼女のおっぱいを持つ手に力が入ってしまったということは、それだけ強く乳房を揉んでしまったということ。指先がおっぱいに食い込んで乳肌を歪ませ、しかし弾力で押し返される感触が堪らなく心地よく、指が俺の意思と関係なく乳房に沈んでは跳ね返され、を繰り返してしまう。
「なぁに? 胸を揉んでいるだけで満足なのかしら?」
アリスのおっぱいを揉んでいるだけでドキドキしてしまう俺に、彼女は呆れたように言う。
その言葉に促された俺は、屹立しきったペニスをいよいよアリスの胸の谷間に入れていく。だが、アリスの乳房を支えている左右の手が勝手におっぱいをもぎゅもぎゅと揉みしだいてしまうせいで狙いが定まらない。
いや、それだけではない。アリスのおっぱいは一度揉んで指を乳肉に沈めると強烈な弾力ですぐに押し返してくる。そのせいで、柔らかな感触と弾力によって意識せずとも乳房を揉んでしまい、興奮がどんどん高まっていく。
(ううっ♡ パイズリ♡ パイズリ♡ アリスのおっぱいでパイズリされたいっ♡)
乳房を揉むごとに手のひらいっぱいに感じる豊かな弾力に、疼きと昂りが止まらなくなる。
気付けば乳房を揉みしだく手には力が入り、手のひらを押し付けて五指をすっかり沈めさせるものになっていた。力を込めれば込めるほど、それを上回る弾力で跳ね返そうと抵抗してくるおっぱい。乳肉が指の隙間に入り込み、ぷにゅぷにゅとした肉感を味わわせてくるのが堪らない。
「なに? 勃起した性器を見せつけながら乳房を揉んでいるだけで満足するような、つまらない男だったのかしら?」
ねっとりとして粘液の糸になった我慢汁を亀頭の先から垂らし、ただ乳房を揉んでいるだけの俺に向かってアリスが冷たく言い放つ。
「まさかとは思うのだけれど、このまま射精してしまうようなみっともない真似、しないでしょうね? そうしたら私、きっと下僕さんに失望してしまうわ♡」
口ではそう言いながらも、言外に「それもまた愉快」と思っている匂いを漂わせるアリス。俺は、すっかり自分が彼女の手のひらの上で弄ばれているのだと自覚する。
「ちょっと、頑張らせてあげましょうか? 貴方は誘惑されると簡単に乗ってしまうほど心が弱いんですものね♡」
鼻から吐息を漏らして嘲笑ったアリスが、口角と目尻を僅かに上げ、クールな雰囲気を滲ませていた貌を少女らしいものにして口を開く。
「私のおっぱい、とっても肉厚で締め付けが強いから、性器を入れただけできっと精を漏らしてしまうわよ♡ ずっしりと重たくてもちもちと弾力のあるおっぱいが、谷間に侵入してきた貴方の性器を呑み込んで挟み潰して呆気なく絶頂させてしまうの♡ 想像してみなさい? 貴方にできることは私の乳房に情けなくしがみついてみっともなく腰を振るわせて精液を吐き出すことだけ♡ 夢に見ることすら叶わない悦楽に導いてあげる♡」
聞いているだけで射精してしまえそうなアリスの言葉に誘われ、おっぱいを揉みながら狙いを定めてペニスの先端を胸の谷間へと潜り込ませる。
「さぁ、私に貴方が困難へ立ち向かう勇者であると示して見せて♡ ご褒美は私のおっぱい♡ 私の乳房で情けなく絶頂することを許してあげる♡ だって、貴方は私の下僕(マスター)さんですもの♡」
「うっ……♡」
すべすべとした乳肌に亀頭の先端が触れた瞬間、甘美な快感を覚えてペニスが震える。
「くうぅ……っ♡」
脂肪がみっちりと詰まったおっぱいの谷間。着衣や腕で支えているわけでもないというのに、ハリの強い乳房同士が密着しあっているせいで乳圧がしっかりと掛かっている。
そこへペニスを挿し入れていくのは容易いことではなく、乳肌に亀頭が摩擦される快感に悶えながら腰に力を入れていくと、張り出したカリまでも摩擦されて陰茎がビクビクと震えてしまう。
(これは……まずい……っ♡)
ただ胸の谷間に挿入を試みているだけだというのに、乳肌が亀頭に擦れるたびに強烈な快感を覚える。しかも、ハリのある乳房同士が密着しているせいで谷間は窮屈。僅かに挿入しただけの亀頭の先端部分が既におっぱいに吞み込まれ、乳圧で締め付けられている。
恐らくは、このまま谷間の奥まで挿入して根元まで乳房に包み込まれただけで射精してしまうだろう。アリスのおっぱいは、そう思わせるまでに凶悪な搾精器官だった。
「ふわぁ……。あら、ごめんなさい。貴方があんまりにもノロマなものだから、あくびが出てしまったわ」
快感に悶え、腰の動きが停止した俺の前でアリスが退屈そうに欠伸をひとつ。まるで猫を思わせる無関心さに、俺は一瞬呆然とする。
「困難とわかって立ち向かう姿、嫌いではないわ。でも、いい加減に焦れったいの」
そう言うとアリスは大きな翼を広げ、俺の身体を包み込んでくる。
「私が動かしてあげる♡」
動いてあげる、の聞き間違いだろうか? と思った時には既に手遅れ。アリスは大きな翼で俺の身体を包んだまま、俺の腰を抑えて力強く抱き締めてきた。
「あああっ♡」
ふんだんな弾力とハリのあるアリスのおっぱいに、ペニスが一気に根元まで呑み込まれてしまう。その際に亀頭の表面や裏筋といった敏感な性感帯を勢いよく摩擦され、猛烈な快感に脳細胞から火花が散ったように錯覚し、一瞬視界が真っ暗になる。
刹那の失神から目覚めると、とぷとぷっ……と精液混じりの我慢汁が情けなく漏れ出ており、自分が挿入だけで軽く絶頂させられてしまったことを悟って恥ずかしくなる。
「あら。射精までは至らなかったの。思ったよりも遊び甲斐がありそうね。貴方って♡」
だが、アリスの方は完全に絶頂させるつもりだったらしく、本格的な射精まではしなかった自分をむしろ上機嫌に認めてきた。
「あ、アリスっ……♡」
もちもちぷるぷるなアリスのおっぱい。脂肪がみっちりと詰まった肉厚なそれへ強引に下腹部を押し付けさせられると、腿の付け根や腰までもが乳肉に埋まって、性器以外でも快感を受けてしまう。
(き、気を抜けば……そのままっ……♡)
乳房にしがみつき、歯を食いしばることで絶頂を堪えているものの、少しでも力を緩ませたら射精してしまうことは想像に難くない。
股間が丸ごと乳房に吞み込まれて乳肉に圧迫されているせいで、身じろぎする程度でも快感を覚えてしまう。すべすべとした滑らかな手触りの乳肌に密着している部分全てが気持ちいい。
(こ、こんなの反則っ……♡)
セイレーンの攻撃も強烈な快感で射精させてくるものだったが、流石に触れているだけで射精しそうになったことはない。あくまでも、魅力的な女体を活かして性感を与えてくるだけだった。
だというのに、アリスのおっぱいは触れているだけで快感をとめどなく与えてくる。何をされているというわけではない。乳房でペニスを包まれているだけだというのに、精液がじんわりと滲み出てくるほど。
凶悪な搾精器官。俺が彼女の乳房に抱いていた印象は、間違っていなかったのだ。
「どうせ快感に負けてしまって自分からは動けないのでしょう? だから、私が腰を振らせてあげるの♡ 情けない顔、私にもたっぷり見せてもらうわ♡」
言い終えるとアリスは俺の身体を包んだままに翼を前後に力強く羽ばたかせる。
「ああっ♡ アリスっ♡ アリスぅっ♡ ううっ♡」
アリスが翼を動かし、俺の身体をおっぱいに押し付けたり離したりを繰り消す。自分の意思とは関係なく彼女の胸の谷間に杭を打つようにペニスを抽挿させられ、暴力的な快感に悲鳴じみた嬌声を吐く。
「あっ♡ あっ♡ これっ♡ だめっ♡ やめっ♡」
もちもちたぷたぷ。弾力たっぷりのおっぱいに押し付けられては離され、を繰り返されて、ひたすらに肉感を貪らされてしまう。
脂肪がみちみちと詰まった乳房に押し付けられれば腰が沈み込み、敏感な亀頭が強制的に乳房をかき分けて奥まで進めさせられる。
「なぁに? 何がダメなのかしら? はっきり言ってもらわないとわからないわ♡」
すべすべで吸い付きの良い乳肌。それに亀頭が摩擦すると、それだけで脳が焼けそうなほどの気持ち良さを感じる。
「情けない顔……♡ 私は全く本気を出してあげていないのに、乳房へ一方的に負けさせられそうになっているのね♡ そんなにも私の乳房が気に入ったのかしら?」
乳圧による、ペニスを心地よく挟み潰される感覚。翼での押し付けを緩められると、おっぱいの弾力で腰が勝手に跳ね返される。そうすると性器をむぎゅうっと締め付けられたまま腰が引けてしまい、カリ裏を摩擦されて脳髄が痺れる。
「これっ♡ おっぱいっ♡ うううっ♡」
乳圧による締め付けで性器は引き抜かれてしまいそうな、ともすれば腰ごと引っこ抜かれそうな錯覚を覚える。
「おっぱい? おっぱいが好きなのね♡ じゃあもっと楽しませてあげるわ♡」
弾力豊かな乳房に埋もれたために、ぷるぷるむにゅむにゅの乳肉が亀頭と肉竿の溝に入り込んでいた。
それが、腰が押し返される際にカリ裏やクビレ部分を摩擦したり締め付けたりしながら流れていくのが震えるほどに気持ち良く、奥歯が嚙み合わなくなる。
「このっ♡ これっ♡ ああっ♡ やめっ♡」
「聞こえないわ♡」
俺の必死の訴えを涼しい顔で無視するアリス。耐えられないほどの快感を与えてくる彼女の乳房から逃れようと身をよじり、手で乳房を退けようとしても全く敵わない。それどころか下手に身体を動かしたせいで自分から乳房にペニスを擦りつけてしまい、両手が乳肉に埋もれてしまう始末。
無理矢理揉まされている形になっている乳房からも快感が伝わり、両手で性感を覚えてしまうという異常事態。脳みそはもはや快楽でオーバーフローして、何も考えられない。
「やめっ♡ やめっ♡ もうっ♡ ううっ♡」
「知らなぁい♡」
「くううっ♡」
ぱちゅん♡ ぱちゅん♡ と肉同士がぶつかり合う淫靡な音を立たせながら、アリスのおっぱいに向かってひたすら腰を振らされる。
もはや逃げ出すことも、抵抗することも、思考することもできない状態で乳房にペニスをもみくちゃにされ、快感をひたすらに脳髄に叩きこまれる。
「そろそろ絶頂かしらね? 最後に、この姿だからこそできることをしてあげる♡」
セイレーンの姿だからこそできること……いったい何をするつもりだろうか、と思っているとアリスが鈴のような声で歌い出す。
(魅了の歌声だ……っ♡)
気付いた時には彼女の声をまともに聞いてしまい、胸が苦しくなるほどの恋心を抱いてしまう。
「イケ♡ イケ♡ イケ♡ 射精♡ 射精♡ 乳内射精♡ おっぱいに負けてお漏らし♡ なさけなーくお射精ぴゅっぴゅ♡ おっぱいマゾのザコザコマスター♡ パイズリだけでおちんちん敗北♡ おっぱいレイプでクソザコお漏らし♡ マケイキ上手のマゾマスター♡ おっぱい負け負けちんちんぴゅっぴゅ♡ 無駄打ち上手のザコマスター♡ 谷間に無駄打ち漏らしぴゅっぴゅ♡」
こちらの恋心を刺激してくる声で被虐心を満たす歌を囀られ、アリスに動かされるだけでなく自分から動いてしまう。
強烈すぎる快楽のるつぼの中に囚われてしまうとわかっているのに腰はヘコヘコと身勝手に動いてペニスを乳房に擦りつける。両手はおっぱいをこねくり回すように揉みしだくことで脳に快感を伝え、俺はどんどん自分から敗北に近付いていってしまう。
「とっとと漏らせ♡ ザコマスター♡」
「ううううううっ♡」
強すぎる快感によってほとんど半泣きにまで追い込まれたところで、とうとう絶頂を迎える。
どぴゅどぴゅどぴゅっ♡ びゅるるるるっ♡♡ びゅくびゅくびゅくっ♡♡♡
大量に噴出した精液をアリスは全て乳内で受け止めきり、勝ち誇ったような笑みを浮かべる。尿道を押し広げて勢いよく放出された大量の白濁液は、しかし彼女の深い胸の谷間から一滴も漏れ出ることは叶わなかった。
「無様な負けっぷりね♡ なかなか楽しめたわ♡」
眦を上げてツリ目を更に鋭くしたアリスが、サディスティックな笑みを浮かべて言う。
「その表情(かお)、好きよ♡ 私以外には見せないでもらえるかしら? 約束できないというのなら……」
そう言ってアリスが再び俺の身体を動かそうとしてきて、慌てて「約束っ♡ 約束するからっ♡」と返事をする。
「いいお返事♡ 私、貴方には期待しているのだから、それに応えてみせてね♡」
※
「そろそろこの身体を維持できるのも限界かしら」
見ると、アリスの大きな翼や太い尻尾が光の粒子となって輪郭から消えかかっていた。
「話せるうちに話しておくから、よく聞きなさい」
唐突に真剣なまなざしと声色になった彼女に気圧されるように、無言で頷く。
「貴方はこれから何度も今のようなカードバトルを行って、この大会を勝ち抜かなければならない。一度でも負ければ、その時点で相手のマゾ奴隷に堕ちると思った方が良いわ」
今更になって、まいんちゃん達に負けていたら……と想像して唾を飲む。
「恐らくは、現時点で生き残っている男性プレイヤーは貴方だけでしょうね。他の男達は、もう既に敗北して気絶しているかマゾ奴隷とされているかのどちらか。貴方は自力で勝ち抜いていかないといけないわ」
誰かに助けてもらったり、団結して協力したりすることは望めない。逃げ場のない船の中という状況もあって、かなり絶望的と言える。
「それでも、望みはあるわ。この船の中であと二人に勝利すれば、予選勝ち抜けが決定して船を降りる権利を与えられる。当然、その後も戦いは続くけれど、とりあえずはあと二勝で命を繋げられると思いなさい」
あと二勝……。まいんちゃんが「男性プレイヤーは餌」と言っていたことから俺は狙われる立場なのだろうが、あと二回戦えば済むと思うと気が楽になる。
「……暢気そうな顔をしているわね。ことの大変さがわかっていないのかしら?」
「いやぁ……だって予選はバトルロワイヤルだって説明があったからさ、この船にいる全員と戦う覚悟はしていたんだよ」
俺の返事に目を丸くするアリスに、言葉を続ける。
「負けるつもりでゲームの大会に参加なんてしないよ。俺は最初から優勝するつもりでここに来ているから、やることは変わらないかなって」
そう。モンスター娘による快楽攻撃やプレイヤーの色仕掛け、果ては敗北したら奴隷堕ちなんていう予想もしていなかったルールに驚きはしたが、本質は変わらない。
「勝つために全力を尽くす。負けたらそこでお終い。そんなこと、最初から全部覚悟してこの船に乗っているよ、俺は」
「……呆れた。精々頑張りなさい」
目を閉じ、溜息を吐くアリス。彼女の様子に、俺は苦笑する。
やはり、暢気が過ぎるだろうか、などと考えている俺の前で、アリスが再び瞼と口を開く。
「私も、頑張ってあげるわ」
その眼差しと言葉は力強く、彼女の気持ちが決して嘘ではないことを物語っていた。
「誓ってあげる。〈アリス(わたし)〉は、貴方の勝利の女神さま(ヴィクトーリア)として共に戦い、勝利を目指すことを」
「じゃあ、俺も誓うよ。アリスのマスターとして共に戦い、この大会で優勝することを」
彼女の目を見つめて誓いの言葉を口にした俺に、アリスは顔を寄せて唇を近付けてくる。
そうして触れ合う……となった時に、アリスは舞っていた自分の羽一枚を唇の間に挟み込み、羽越しに唇の感触を伝えてくる。
「それなら、優勝景品に唇を準備(まだキスはお預けに)しておいてあげる♡」
そう言い残して姿を消し、カードへと戻るアリス。
「……絶対負けられなくなったな」
一人残された俺は、そう呟くのだった。