(イラスト解説テキスト付き)
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慣れないパーティーに参加したメルヴィナ。
勧められたワインを半分ほど飲む頃には頬が紅潮し、思考もぼんやりとしていた。
(ああ…華やかな場所でいつもよりお酒が回ってしまったみたい。外の風に当たろうかしら)
ホールから出た彼女は、煌びやかなステンドグラスの並ぶ回廊をふらりとした足取りで歩く。
ぐらりと視界が揺れた瞬間だった。
「……っ」
転びそうになった彼女の腕を大きな手が支える。
「危なかった」
「……ロード?」
メルヴィナが顔を上げると、ロードが心配そうな顔で見つめていた。
「飲みすぎたな。大丈夫か?」
「ご、ごめんなさい。それほど飲んだつもりはなかったのですが…。あの、ロードはどうしてここへ?」
「君がフラフラしながらホールを出ていくところが見えたから」
そう言って軽く笑うロードにメルヴィナはハッとした。
(顔が…近い)
体温が急に上がるような感覚。
ロードの胸に当てられたままの右の手の平から彼の鼓動が伝わってきた。
落ち着いた表情をしているのに。
その鼓動は酔っている自分と同じくらい早いものだった。
「ロ、ロード。もう、大丈夫ですから……」
離れようとした手を止めるようにロードの手が重なる。
「……っ」
驚いて見上げたメルヴィナとロードの視線がぶつかる。
光を反射して揺れる赤紫色の瞳。
「……もう、少しだけ」
何かを言いかけて開いた彼の唇はそこで止まった。
沈黙が続く。
酔いのせいか、この状況のせいか、呼吸が浅くなる。
メルヴィナは耳まで真っ赤にしながら、どうしようもなく恥ずかしくなって潤んだ瞳を伏せた。
やがてホールから音楽が聴こえ始めると、それを合図にどちらからともなく手を離す。
ロードは軽く息を吐いた後穏やかに笑った。
「…一人じゃ危ないから部屋まで送るよ。今夜はもう休んだほうがいい」
「はい。……ありがとうございます」
ステンドグラスの紫と紅が二人の心境を表すように淡い光を回廊に照らしている中で、二人はゆっくりと歩き始めた。
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両片想い状態の二人をイメージしたイラストにテキストを付けてみました。