注意:当記事では3Dソフトやフォトバッシュにおいて様々な素材を使用しています。
ご自身でこれらの手法をとられる際は、ご自身の責任の上で各素材の権利等の確認を忘れず行ってください。
●方針決め
彩度低めの空と、西日で黄金に輝く金属のコントラスト、が今回の絵のテーマです。基本的にはライティングからイラストのテーマを決めがちな、どうも行間です。
やりたいことが結構はっきりしているので、描きすすめやすいですね。
●シチュエーション設定
コミティアでまとめた「世界包殻」の世界観です。
今回のエリアは「宇宙からの何らかの脅威に対抗するために頑張ってるけど、そろそろダメそうな世界」です。
テーマ的に空を広く写すつもりなので、空自体に何か意味を持たせたいなーと思ってそういう設定にしました。
●ラフ
ラフです。
メインオブジェクトの形とカメラアングルが主な差別化ポイントです。左上と右下の、空に見えている白い線は「なんか空にバリアみたいなの張るか~」って感じで描いてます。
ライティングと構図に、前回のファンアートで没になったラフの系譜を感じる……。あのライティングが相当やりたかったんでしょうね。
右上は、メインオブジェクトの主張が強すぎてキャラとのバランスが取れていないため没、左下はオブジェクトの形が面白いけど、設定に繋がらないのと丸っこくて危機感がないので没。右下は画面の情報量不足を感じたので没です。
とはいえ気に入っている部分も多いので、特に右上と左下はそう遠くないうちに別の絵に活かすんじゃないかなって思います。
そういうわけで、選ばれた左上のラフを詰めます。
3Dを8割がた完成させ、ライティングやディテールを加筆してみます。
あと、キャラをど真ん中に立たせるのが微妙だったので、少しずらして歩かせました。
●清書
ラフをもとにした調整後の3D、ポン出しでこんな感じです。空は写真一枚で、足りない部分は加筆してます。
Blenderパス機能を活用しつつ、諸々調整してこんな感じに。
影を青く、暗く、でも黒レベルが低くなりすぎないように気を付けて調整します。
明るい部分はコントラストを強めつつ、黄色を強調する形で。
加筆していく余地を残すため、明部を明るくしすぎないように注意します。
空を処理していきます。
今回は粗さの少ない、洗練された印象に仕上げるつもりなのでいつもほどは手描き風味にはしません。多少のブラシタッチで雲の形を整え、メインオブジェクトや構図の邪魔にならないようにしましょう。
地面は暗いので、やはり細かすぎる処理は不要です。水たまりと地面の境界を混合ブラシで程よくなじませ、荒れ地からちょっと生えている雑草にブラシタッチを乗せ、地を這うケーブルの質感を少し強調したくらいです。
今回はシンプルな空が広範囲を占めるイラストということで、情報量の操作において気を付ける点がいつもと異なり、楽しいです。いつもはゴリゴリに情報詰めるタイプなので。
今回の一番のミソ、金のパネルです。これを描くために今回の絵やってるまである。
イメージは「ソーラーパネルのようで、風車のような何か」です。
面ごとに少しずつ色を変えて、面白みを演出しています。
装置のその他の部分にも、軽くブラシタッチや色を入れて見栄えを調整しています。
次点で目立つ2つの装置にも同様の処理を。
上にに伸びている金属板も、ラフと進捗を見比べつつライティングに合わせて塗りこみます。
同時に空のバリアの表現を追加しました。このうねうねの表現は、最近主に大陸の絵で見ることがあるエフェクトですね。面白みのために追加されている感が強いのですが、今回はイラストの世界観そのものに組み込んでみました。
こういった原色に近い色での縁取りも、大陸でまま見られる流行りの表現です。
どちらも雑に使うと違和感が出るだけなので、試してみて、いい感じになるならOK、微妙ならおとなしく取り下げるのがいいと思います。3D感強めなど、整った印象の時ほど映える気がします。
ひとまず背景はこんな感じ。
キャラに移ります。
線画
色置き(杖は3Dで作ってます)
塗りこみ(特に帽子とスカートがお気に入り)
キャラが見やすいように光を当てた方が、ぶっちゃけSNS受けはよかったんだろうなあと思います。でもライティング的に無理なんですよね今回のシーンだと……。
まあ自分では納得できているので問題ありません。物理的な正しさと、表現したいことと、見てもらうための戦略をバランスよく混ぜながらイラスト制作するのがいいと思います。
細かい装飾を追加し、金パーツだけライティングを無視して目立たせます。
この程度のイラスト的嘘は問題ないでしょう。
流行りの表現の積極的な採用といい、今回は色々普段と違うことをしていて楽しいです。
キャラクターにも縁取りを追加。
悪目立ちしないよう、少し暗い水色がベースです。
普段ならエアブラシとその他のブラシタッチで表現する前後感ですが、今回はカラーハーフトーンを使ってみました。
特にこういったポップな要素は、ゼンゼロの流行り具合によってはもっと見るようになるんじゃないかと睨んでます。知らんけど。
バリアの表現にちょっと手を加えたり、そのほかエフェクトなどを軽く調整したり。
今回は良い感じに進められたのでフィルターでの仕上げはしていません。珍しい。
ともかくこれで完成になります。
psdデータは別途投稿にて配布しますので、お手数ですがそちらからご確認ください。
最後までご覧くださりありがとうございました。
それではまた次回の記事にて。