「くらいのこわい」
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「せんせい〜!さよなら〜!」
夕方になり園児たちは保護者と共に帰ってゆく。
母親と手を繋ぎ歩くその姿を見て、羨ましいと思ったのは内緒だ。
……そういえば、わたしはどうなるのだ!?
わたしの両親はマオに殺されてるし、そもそもわたしは天使だし…ここは魔界の幼稚園だし…あたまがこんがらがってきた…。
園児たちはいなくなり、先生たちとわたしだけになった。
『ウィルくん、僕の仕事が終わったら一緒に帰ろうか』
え、なんだって?
「…どういうこと?」
モグから話を聞かされた、わたしは孤児ということになってるらしい。
新しい両親が見つかるまでの間彼の家に匿ってもらうとか…。
ぐぬぬ…マオめ…ヘンテコな設定でこんなところに送り込むなんて……。
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モグの家は小さなアパートだった。
『はぁ〜僕も彼女か彼氏作って君を紹介したいなあ…』
何かくだらないことをほざいている、こんな情けない姿を他のものに晒すわけにはいかない。
こいつに一生恋人ができないことを願おう。
…帰宅して早々風呂に入ることになった。
1人で入ると駄々を捏ねたが、5歳児の体であるわたしを1人で入らせるわけにもいかない。
モグは執拗にわたしの局部をゴシゴシと洗う。
『いっぱいおもらししたから、沢山汚れてるね〜』
「〜〜〜っ!!!いうな!」
綺麗になった体を覆い隠すように新しいおむつを付けられる。
…家の中でトイレの失敗なんてするものか…
と思いっていたのだが、いざトイレに行きたくなり、わたしは膀胱に神経を集中させトイレに向かう。
油断したらすぐ漏れてしまう…
「んえ…どうやるのこれ…」
てーぷおむつのぬぎかた、わからない…。
どうしよ…どうしよ…もれちゃう…うう…
わからない…わからない…
わたしはあしをばたつかせながらわけもわからずひたすらに耐えた。
….気がついたらおむつはふっくらと膨れており情けないことにモグに助けを求めていた。
わたしはつよいだいてんしなのに!!
ほんきをだしたらこんなやつ…こんな…やつ…
いや、もぐはやっつけない…
わたしがころしたいのは「まお」だけ…。
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ご飯を食べてあっという間に眠くなってきた…。
1人で寝る!と言ったがベッドは一つのみ。
当たり前だ、モグはひとりぐらしだ。
仕方がない…わたしは彼に背を向け、眠ることにした。
『ウィルくん、おやすみ』
モグはわたしの頭を撫でながら横たわる。
撫でられて心地が良かったのかわたしの意識は闇に落ちた。
………
下半身の不快感で目を覚ます。あぁ、またやったのか、
慣れた感触に狼狽することなくモグに…
あれ!?いない!!
隣で寝ていたはずのモグがいない。
強烈な恐怖がわたしを飲み込んでいく
こわい…くらい…たすけて…あくまがやってくる…
かぞくが、なかまがころされる…
「「「ゔぁああぁぁぁぁああ!!!」」」
くらいの…こわい…ぼく、てんし…だから……
『!?ウィルくん!!大丈夫だよ…ごめんね、怖かったよね…』
ぼくはだいきらいでだいすきなせんせいにだきついた。
あんしんした。あったかいぬくもり、やさしいこえ…
いけないことはわかっている。悪魔なんかに依存して心を許すなんて…。
けれど、いまだけ…あんしんさせてほしい……
元に戻ったら殺さずとも、わたしの強さをこいつに見せつけてやる…
続く…
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