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こちょこちょ手コキ怪人のヒーロー狩り
(FF/M, FFFFFF/M)
※冒頭部試し読み
少なくとも六人目だった。
全裸にひん剥かれ、げっそりとやつれた顔に不気味な笑みを浮かべて気を失っている青年ヒーローを見つけたのは。
いつもの如く、コスチュームは近くに放り捨てられている。
青年の股間辺りには、精液や尿と思しきものの溜まりが出来ており、青年はオイルをたっぷりと塗ったくられてテカリを帯びた肉体を痙攣させている。
恐らくは、他の犠牲者たちと同様に"酷い目"に遭わされたであろうこの青年の裸体には無数の指圧痕や引っ掻き痕が刻まれていた。
女である私には、男性の強制射精とかその後に酷い目に遭わされることの辛さがこれまではよく分からなかったのだが、"ヒーロー狩り"に遭った青年を初めて見たその日から、その辛さを十分に理解できるようになった。
私は数枚、気を失っている青年と剥ぎ取られたコスチュームを写真に収めてから撤退した。
もうすぐにパトロール隊が駆けつけてくる。
透過能力を持つ私が、パトロール隊に見つかることはまずないが、大人数がこの狭い路地に押し寄せると良い写真が撮れなくなる。
しかしそもそも、もう"事後"の写真は撮り飽きている。そろそろこれを高値で買ってくれる者もいなくなってくるだろう。
私が狙うは、犯行現場の収録である。
近頃、悪の結社"タイフーン"の構成員によるヒーロー狩りが多発していた。
ヒーロー狩りとはつまり、街の平和を守るヒーローらが次々に再起不能にされている…ということだ。
相次ぐヒーロー狩りに世間は震撼している。
ヒーロー狩りの首謀者は既に特定されている。
悪の組織タイフーン幹部
"サキラ"と"ディア"。
二人とも女だ。
私の情報が正しければ、サキラもディアもタイフーンの拷問官であり、実戦に繰り出されるようなヴィランではなかったはずだ。
それがいま何故、実戦に繰り出されて次々にヒーローを狩れるほどの実力を持っているのか──。
私は、ヒーロー狩りの現場を写真に収めるべく、情報をさらなる集めることにした。
◯
「──まったく…またハズレか」
甘いマスクを持つその青年ヒーローは、たった今ぶちのめしたばかりの女ヴィランの顔を踏んづける。
ブルーブラック色のピッタリとボディラインの浮き上がった薄手のヒーロースーツに身を包み、目元をマスクで隠している。
ヒーロー名"ウルフ"。本名は"忠野ミキト"。甘いマスクと勢いで人気の新進気鋭の青年ヒーローである。
多くのヒーローがヒーロー狩りに怯えている中、ミキトだけはタイフーンを恐れずにヒーロー狩り打倒を掲げて果敢に活動を続けていた。
だから私も、彼をマークしていた。
彼をマークしていれば、いつかはヒーロー狩りの現場に出くわすことが出来ると思ったからだ。
そしてそれは──現実となった。
ここは、とある廃タワー。
かつて巨大企業が国家と連携して建設を進めていたが、度重なる不祥事により途中で頓挫し、そのまま放置されている。
今では犯罪の多発する危険エリアだ。
「お前…こんなことをしてただで済むと思っているのか」
ミキトの足の下にいる女は悔しげにミキトを睨みつける。
「タダで済まないならそれでも良いんだよ。俺は…ヒーロー狩りに用がある」
「…ふん。お前如きがあのお二人に手を出せるはずがない…!」
「そうかな?なぁおい。命が惜しければヒーロー狩りをここに呼べ」
ミキトは女の顔に向けて手をかざす。
「くっ…!!後悔しても知らないぞ!」
女は人差し指で小さな魔法陣のようなモノを描いた。
「よし。それで良い…じゃあな!」
ミキトが不敵に笑ったかと思うと、その手のひらから光が放たれ、女は跡形もなく消し飛ばされた。
「っはは!馬鹿な奴だな。悪党がのうのうと生き続けられると思うな!」
ミキトはケラケラと笑った。
「──でも、感謝はするぜ…」
ミキトは、女の遺した魔法陣を見た。
魔法陣は黒い渦となり、渦から二人の女が姿を現した。
サキラとディアだ。
「あらあら…ちょっと遅かったかしら」
女は笑う。
174cmほどの長身に長い手足をした小麦肌の女──"サキラ"だ。
「やつが弱かったせいですよ」
サキラの隣──180は軽く超えているであろう筋肉質の女──ディアが言って、黒い唇を曲げて笑う。
「お前らがヒーロー狩りか…!会いたかったんだ!」
敵を確認するなり、ミキトは二人に飛び掛かった。
手のひらから、女ヴィランを一瞬で消し飛ばした光の一撃を放つ。
「あら…話に聞いていた通り…随分と好戦的ね」
サキラはくすくすと笑うばかりで何もしようとしない。
「──そういう子は…好物だ」
ディアがじゅるりと舌舐めずりをしたかと思うと、両手を前にかざした。
その手のひらが、ミキトの光を弾き、消す。
「なっ!?くそっ…!」
まさか必殺の技を軽々と弾かれると思っていなかったのだろう…ミキトは一瞬、焦りを見せたがすぐに握り拳を作った。
「食らえっ」
ミキトはエネルギーを溜め込んだ拳をディアに向けて突き出す。
だが。
ディアの大きな手が、ミキトの握り拳を受け止め、長い指が易々と拳を包み込む。
「くっ!?離せっ!!」
ミキトがいくら腕を引いても、ディアの手に飲み込まれた拳は抜けない。
「ふふ。可愛いねぇ…坊や」
ディアはニカァッと白い歯を見せ、ごちんっと頭突きを喰らわせた。
ミキトの身体がくらくらと揺れる。
その隙に──ディアの空いていたもう片方の手が、ミキトのくびれた脇腹を掴んだ。
そして。
くにゅくにゅっ!
「ぎょあっ!?」
ディアの長い親指が脇腹の筋肉を揉み、ミキトは堪らず飛び上がる。
「な、なにやって…!?」
「なにって?…こちょこちょだよ…」
戸惑いを顔いっぱいに貼り付けているミキトを、ディアが笑顔で見つめ、また脇腹をくにゅくにゅと揉む。
「ひぎぃっ!?ふ、ふざけるなよっ!?このっ…!!ひいあっ!?」
ミキトは逃げようとするが、拳を掴まれているために逃げられず、また親指で脇腹を揉み込まれる。
「こっっこんなのっっ!!馬鹿かっ!?」
「まさか…私たちがどうやってヒーローを狩ってきたか…知らなかった?」
ミキトの背後にまわっていたサキラが、ミキトの黒い髪を撫でる。
「はっ!?」
「ヒーローは、痛みには耐えれても…こちょぐったさには耐えられない…」
サキラはミキトの頭部で長い指を広げ、頭皮に爪を立てドクンドクンと何かを注入した。
「ぬぁっ!?あああっ!?なにをっ!!?」
ミキトの顎がガクガクと震える。
「ちょっとしたお薬をね…注入しただけ」
サキラは言って、ふぅっ。とミキトの耳に息を吹きかける。
「ひぃぁあああっ!?」
ただ息を吹きかけられただけ。それだけなのに、ミキトはメスみたいな声をあげて飛び上がる。
「あなたの"こちょこちょ感度"を引き上げた。あなた…ただでさえくすぐりに弱いのに…致命的ね?」
サキラは、ミキトの黒い髪を撫で回し、耳元に唇を近づけた。
「ねぇ…タイフーンのために働かない?そしたら…狩らずに持ち帰ってあげても良い」
「ふ、ふざけるなよ…!こんな程度で…」
「あら、そう…だったら…」
サキラが目を細めた次の瞬間──。
こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょっ!!!