DESCRIPTION
しとしとと雨が降りしきる中、わたしのそばで洗濯物を干しているお母さん。
雨によって外で乾かせない大量の洗濯物は家中に干され、わたしの部屋にも吊るされていく。
「これだけ多いと乾燥機かけるのもねぇ…」
話しかけるように呟くお母さんに答えることなく、窓の外を見つめていたわたし。
雨は止む気配もなく、晴れ間もない曇り空がどこまでも続いている。
「んっ…」
窓の外に向けられていた意識は、ふと感じた暖かな湿り気によって引き戻された。
あわてて手で押さえるも、足の間でだんだんと膨れあがっていく温もりを止めることはできない。
「お母さん…」
真っ白な洗濯物を広げていたお母さんに話しかけたけれど、恥ずかしさで次の言葉が告げられなかった。
「どうしたの?」
お母さんはこっちを向いて不思議そうにしていたけれど、すっかり黙り込んでしまったわたしを見てすぐに察してくれたのか、
「あらあら、また洗濯物増えちゃうわね」
と、少しあきれつつも、優しく微笑むのでした。