〜友達からの電話〜
ある春の日、ひとりの赤ちゃんがすぅすぅと寝息をたてて眠っています。
でも、その子の身体や寝ているベッドのサイズは、本当の赤ちゃんのものとは比べものにならないほど大きく、周りにあるおむつやロンパースなどの洋服も、デザインは赤ちゃんのものなのに、大人が着れるような大きなサイズで作られていました。
誰かに起こされることもなくすやすやと寝続けた大きな赤ちゃんは、お昼頃になってようやく目を覚ますようです…
「ん…」
ゆっくりと目を開いたのは前沢つばさくん。
御睦学園で赤ちゃんとして扱われるようになったつばさくんは、春休みで家に帰ってきてからも毎日変わらず赤ちゃんのように過ごしています。
お部屋ではお母さんが洗濯して干してあったよだれかけや肌着、ロンパースなどを畳んでいる最中でした。
「あら?つばさちゃん、起きたの?おはようー」
「おはよう…」
お母さんはつばさくんのことを子供の頃の呼び方だった「つばさちゃん」と呼び、すっかり赤ちゃんとなってしまったつばさくんのお世話も、どこか楽しげです。
「それじゃあ、お着替えして朝ごはんにしましょうね」
「うん…」
洗濯物を畳み終わると着替えを手に取り、つばさくんの寝ているベビーベッドの柵を下ろしました。
「今日のおしっこはどうかなー?」
お尻がぐっしょりとして、足の閉じづらさを感じたつばさくん。
布団をめくりパジャマとして着ていたロンパースのホックを外すと、昨日の夜にあてられたおむつはぷっくりと膨れあがっていました。
「うわぁ!いっぱいしちゃったね!」
「うぅ…」
ビリッビリッとテープを外すと、おねしょ用にあてられたパッドはおしっこをたっぷり吸い取り、ぐっしょりとしていました。
「すごいぐっしょり…あともう少しおねしょしちゃってたら溢れてたかも…」
「早く…替えて…」
お母さんはつばさくんのおむつを開いてからしばらくじっと観察していたので、つばさくんは恥ずかしさからか頬を赤らめています。
「ごめんごめん、それじゃあ新しいおむつにしましょ…」
プルルルル♪プルルルル♪
お母さんがつばさくんのおむつを替えようとしていたまさにその時、電話がかかってきてしまいました。
「あら?電話…つばさちゃん、少しだけ待っててちょうだいね?」
お母さんはおむつが開かれた状態のつばさくんから離れ、電話に出るため部屋から出てしまいました。
「…はい!前沢です!あら…まさふみくん…?つばさ?ちょっと待っててね?」
電話に出たお母さんは少し話すとつばさくんのところに戻ってきました。
「つばさちゃん、まさふみくんからの電話よ」
電話の相手はつばさくんが中学まで同じ学校で過ごした友達、まさふみくんだったようです。
お母さんから受話器を受け取り、つばさくんは久しぶりにまさふみくんと会話をします。
『よう、つばさ!久しぶり!元気だった?』
「うん、元気だよ…!まさふみくんは?」
『まぁまぁかな、高校も中学一緒だったやつが多いし…そっちの高校はどんな感じ?』
「えっと…うちの高校は…あっ…ちょっと…」
おむつをあてられ、赤ちゃんとして扱われているなんて口が裂けても言えないので、なんと言おうか迷っていたつばさくん。
そんなつばさくんが電話の最中にも関わらず、お母さんは電話が来て中断していたおむつ替えを再開してしまいます。
むずっ…
「あっ…」
お母さんが汚れを拭いている最中、何かを感じたつばさくんでしたが、伝える暇もなく、
「だめっ…出ちゃっ…」
しょろろろろ…
次の瞬間には、拭かれている最中だったおちんちんから、おしっこが出始めてしまいました。
つばさくんは尿意を感じた時にはすでに手遅れで、ほとんどの場合そのまま我慢を忘れ、おもらしをしてしまいます。
『ん?どうした?』
「あっ…えっと…なんでもない…大丈夫…」
受話器ごしとはいえ、口では友達と会話をしながら、下半身ではおねしょで汚れたおむつを広げながら、お母さんも見ている中、おもらしまでしてしまったつばさくん。
なんとかごまかしながら、まさふみくんとの電話を続けていますが、おしっこをもらしながらの電話は、恥ずかしさや情けなさ、バレないかなどの心配も重なり、上手く会話はできてなさそうです。
『そうそう、明日暇か?最近新しいゲーセンがショッピングモールにできたんだ!よかったら行こうぜ!』
「明日…?わかった…行く…!」
『じゃあ集合場所は…』
何を話していたかも曖昧なまま、明日の予定を決め、電話を終えたつばさくん。
ちょうど、お母さんもおむつ替えが終わったようです。
「まさふみくん、なんて?」
「元気してるか?とかそんな感じ。あと明日ショッピングモールで遊ぼうって」
「あら、つばさちゃんいいの?」
「…?」
「おむつしながらまさふみくんとショッピングモール行くの?って」
「あ…」
久しぶりの友達との会話やおもらしなどで戸惑ってしまったのか、自分がどのような状況なのか考えないまま二つ返事でOKしてしまったようです。
明日のショッピングモール、つばさくんはうまく切り抜けられるのでしょうか…?