※メモ帳に書き溜めた物を少し整理して投稿したものです。読み辛いです。申し訳ない…(´;ω;`)
霊夢(受け・ノット鬼畜霊夢)
・鬼畜霊夢の自分姦(パラレルワールドの自分、もしくは誰かが変化した自分とヤる)
・異変敗北集(竿役が難しい)
・橙のお守り
『あらすじ』
異変のない平和な日々。
博麗霊夢は神社の縁側でゆったりと茶をすする。
膝の上には猫の姿で丸々、橙の姿。
紫が冬眠に入り、藍の仕事が忙しくなる時期。橙は度々神社に訪れこうやってくつろぐのが日常となっていた。
霊夢としても、妖怪とはいえこう甘えられるのは悪い気持ちはしなかった。
そんなある日の夜。霊夢の寝室に潜入した橙。
その姿はいつものように猫の姿ではなく人。
暗闇に妖しく爛々と輝く目には小さく寝息を立てる霊夢の姿が映し出されている。
ペロリ、と舌なめずりをした橙はこっそりと布団をめくり中に潜り込む。
見た目が猫であろうと所詮は妖怪。決して心は許してはならない。
平和ボケをしている霊夢はそのことをすっかりと忘れていたのだった。
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タイトル:『橙のお守り』
異変などという刺激的な出来事とは、もう随分とご無沙汰だった。
幻想郷は平和そのものであり、博麗神社の巫女――博麗霊夢は、
今日も今日とて縁側で茶をすすりながら、盛大なため息をついていた。
「はぁ……。平和なのは良いことだけど、こうも続くと身体がなまるわね」
賽銭箱は相も変わらず空っぽ。訪れる者と言えば、
たまに顔を出す魔法使いか、暇を持て余した妖怪くらいなもの。
そんな霊夢の膝の上には、確かな重みと温もりがあった。
一匹の猫が、窮屈そうに、しかし満足げに丸くなっている。
ご主人様(八雲紫)が長い冬の眠りにつき、そのお目付け役(八雲藍)も師走の如く多忙を極めるこの時期、
式神の式神である橙は、こうして頻繁に神社へとやって来ては、霊夢の膝を占領するのが常となっていた。
※橙は式神が外れようと人型のままなのだが、今回は都合上猫の形態をとってもらっている。
「にゃあ…」
すり、と頭をこすりつけてくる毛むくじゃらの塊に、霊夢は無意識に手を伸ばし、その背をゆっくりと撫でる。
ゴロゴロと喉を鳴らす振動が、着物越しに心地よく伝わってきた。
「あんたも、主がいなくて寂しいんでしょうけどね。ここを休憩所かなんかと勘違いしないでほしいわ」
口では悪態をつきながらも、その手つきは優しい。
妖怪といえど、こうも無防備に、子猫のように甘えられるのは、悪い気分ではなかった。
むしろ、この小さな温もりが、退屈な日常における数少ない癒しにすらなっている。
霊夢はすっかり、膝の上の存在を「人懐っこい猫」程度にしか認識していなかった。
――その夜。
月明かりが、静まり返った霊夢の寝室をぼんやりと照らしている。障子が音もなくす、と開いた。
そこに立っていたのは、昼間の愛らしい猫の姿ではない。
短いスカートからしなやかな脚を覗かせ、頭には猫耳を、
そして腰からは二本の尾をしな垂らす、紛れもない「人の姿」の橙であった。
暗闇の中、爛々と妖しく輝く金色の瞳が、布団で小さく寝息を立てる無防備な巫女の姿を、じっと捉えている。
獲物を見定める獣のように。あるいは、熟れた果実が落ちるのを待ち続けた狩人のように。
ペロリ、と橙は赤い舌で自身の唇を舐めた。
その仕草は、昼間の無邪気さなど微塵も感じさせない、ねっとりとした妖の色香を放っている。
音もなく枕元ににじり寄ると、寝乱れた霊夢の着物の隙間から覗く、白い肌と柔らかな胸の谷間を、値踏みするように見下ろす。
そして、こっそりと、しかし大胆に布団をめくり、冷えた身体をその温かい隙間へと滑り込ませた。
見た目が愛らしい猫であろうと、その本性は紛れもなく妖怪。
幻想郷の調停者たる博麗の巫女は、決してその境界線を見誤り、心を許してはならない。
だが、平和という名の温い毒にすっかりと浸かってしまった霊夢は、
すぐ隣に忍び寄った妖の気配にも気づかず、ただ穏やかな寝息を立てている。
その無防備な身体に、熱い吐息が吹きかからんとしていることを、まだ知らずに。
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魔理沙
・紫の代用品
以前、Fanboxで描いてた恋人魔理沙のリメイク。
今回はギャグとテンポを重視。
恋愛関係ではなくサクっと霊夢に犯される方面に。
霊夢(よく見たら色々と似てるわね。金髪だし、でもおっぱいは…)
魔理沙=Hカップ
霊夢「……」
魔理沙「あん?なんだよ、人をじろじろとm…うわっ!?なにをするやm」
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・森のキノコ捕獲せよ、魔理沙のラブラブ誘惑作戦。
『あらすじ』
いつものように実験のために魔法の森でキノコ集めをする魔理沙。
森を探索中にハート模様の物珍しいキノコを発見。さっそく採集しようとすると
キノコが地中から飛び出し逃げていった。自立型のキノコという世にも珍しいキノコに
好奇心をくすぐられた魔理沙は何とか捕獲しようとするが思った以上にすばしっこく、ことごとく捕獲に失敗する。
魔法で攻撃することも考えたが研究の為には無傷で捕獲するのが望ましい。うーむと悩む魔理沙。
少し休憩でもするかと箒を適当な木に立てかけ、追いかけている際に汚れてしまったスカートを
持ち上げてバサバサと払う。その時ふと視線を上げるとあれだけ逃げ回っていたキノコが木陰からひっそりと顔を出す。
不思議に思いながらスカート再度持ち上げるとキノコが先程よりぐいっと木陰から顔を出してるのがわかる。
まるで覗きでもするかのように。その反応を見て魔理沙は黙ってスカートをすすす…とゆっくり持ち上げる。
するとキノコはずずずと近寄ってくる。そしてスカートをすとん、と落とすとキノコは再度木陰にさっと隠れてしまった。
まさかなと思いつつ、魔理沙はその場でぴょんぴょんとジャンプをし、
最近煩わしい程に大きくなってきた胸をたぷんたぷんとこれ見よがし揺らして見せる。
すると魔理沙の予想通り、キノコは吸い寄せられるように近づいてきた。
「とんだエロキノコがあったもんだな」と、苦笑いする魔理沙。
しかし、キノコはある程度近づいては来たものの一定の距離で止まってしまう。
この程度の誘惑ではこれが限度なのだろう。ではどうするか?
脱ぐのが一番手っ取り早いのだろうが流石にそれは恥ずかしい。
人の目がなかろうと乙女がむやみやたらと肌を晒すのはいかがなものか。
家へ戻り、それなりの準備をすれば捕獲することも可能だろうがここは魔法の森。
次また同じ場所に現れるとは限らない。いっそこのまま飛び掛かろうかと思った魔理沙だが、
万が一逃してしまっては元も子もない。魔理沙の頭の中で好奇心と恥を乗せた天秤が揺らぐ。
魔理沙はしばらく思案した後大きくため息を吐くと魔理沙はゆっくりとドロワーズを脱ぎ始める。
キノコが露骨に揺れ動く。魔理沙は上着をめくりあげ大きく実ったおっぱいをたぷんとまろび出す。
続けてスカートをめくりあげ、恥ずかしげに「これならどうだ…?」と呟きながら目を細め挑発的な笑みを浮かべる。
少女の痴態にキノコは一瞬沈黙したかと思うと膨張し、傘から大量の白い胞子をまき散らす。
咄嗟の事に思わず胞子を吸い込んでしまう魔理沙。
実はこのキノコ、世にも珍しい有性生殖のキノコであり、
他種族のメスを胞子で惑わし捕獲した後、一生涯を生殖活動で終えるというもの。
番いが死ぬまで巣を出ることは無いため滅多に見つけることの出来ない幻のキノコ。
魔理沙の幼くも成熟した肉体はキノコの目に叶い、番いとして認められる事となったのだ。
虚ろ眼でキノコをボーっと見つめる魔理沙。
頬はほんのりと赤く、その眼には♡が浮かんでいるように見える。
咄嗟に構えていた八卦炉をとさりと落とし、すとんと座り込んでしまう。
そんな魔理沙の周りに小さなキノコ達が現れる。
キノコ達は魔理沙を囲み、担ぎ上げると大きなキノコと共に森の奥へと消えていく。
その後、魔理沙の消息を知る物は誰もいなかった。
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タイトル:『森のキノコ捕獲せよ、魔理沙のラブラブ誘惑作戦。』
魔法の森――。
昼なお薄暗い森の奥で、ひときわ騒がしい声が響いていた。
「さてと、今日はどんなのが採れるかな」
霧が立ち込め、光も届きにくいこの森は、あらゆる種のキノコが繁殖する格好の場所だ。
薬の素材としても、実験の触媒としても、キノコはとても優秀である。
魔理沙は暇さえあれば森に足を運び、籠いっぱいの戦利品を抱えて帰るのが常だった。
今日も例に漏れず、木々の根元を探っては、毒々しい色や不思議な形のキノコを摘み取っていく。
「ふっふっふ、こいつぁ当たりの日だぜ」
独り言を漏らしながら、どこか上機嫌な様子。
だが、そこで目にしたのは、今まで見たこともない奇妙なキノコだった。
白い傘に、赤く浮かんだハート模様。
子供がふざけて絵の具で描いたような、不自然なほど愛嬌のある模様。
だが、形は正しくキノコであり、どう見ても自然物にしか見えない。
「……お前、変わり種だなぁ」
魔理沙は目を細め、しゃがみ込んだ。
籠に収めようと手を伸ばした、その時。
――びょこんっ。
キノコは地中から勢いよく飛び出し、まるで逃げるように地面を滑っていった。
「お、おおっ!?動いた!?お前、動くのか!?」
思わず声を張り上げる魔理沙。
驚きはすぐに興奮へと変わる。
「…こいつはレアもんだな。自立型のキノコなんて、文献でも観た事無いぞ」
そこから追いかけっこが始まった。
魔理沙は箒にまたがり、枝葉をすり抜け、地を滑るように逃げるキノコに何度も飛び掛かる。
しかし、その小さな体は驚くほど機敏で、するりとすり抜け、捕獲は失敗ばかり。
「くそっ……! 意外とすばしっこいじゃないか!」
八卦炉を構えて狙いを定めるも、魔理沙はすぐに首を振った。
攻撃すれば壊れてしまうかもしれない。希少な研究対象だ、それだけは避けなければ。
「むぅ……どうしたもんかな……」
額に汗を浮かべ、しばし思案する魔理沙。
とりあえず一旦休憩と、箒を木に立てかけて、スカートの裾をばさばさと払った。
追跡中に泥で汚れていたのだ。
その時だった。
ひょこっ
ふと顔を上げると、木陰から先ほどのキノコが、ひょっこりと顔を出していた。
さっきまで全力で逃げていたはずなのに。
「……あれ?」
魔理沙は怪訝に眉を寄せた。
試しにもう一度、スカートの裾を持ち上げてぱさぱさと払ってみる。
すると、キノコがぐいっと木陰から体を乗り出した。
「なんだぁ?」
半信半疑で、今度はゆっくりとスカートをめくり上げる。
するとキノコはずずず、と地を這って近づいてくる。
だが、スカートをすとんと落とすと、さっと隠れてしまった。
「……ははぁ、なるほど」
魔理沙は鼻で笑った。
試しにその場でぴょんぴょんと跳ねてみる。
最近煩わしいほどに大きく育ってしまった胸が、たぷんたぷんと上下に揺れる。
するとどうだろう。
キノコはまるで吸い寄せられるように、また一歩、二歩と近づいてきた。
「とんだエロキノコだぜ……」
呆れたように肩をすくめるが、内心では面白くて仕方がない。
だが、一定の距離からは近寄ってこない。どうやらこれ以上の「餌」が必要らしい。
「さて、どうしたもんかな…」
魔理沙は腕を組んで唸った。
ここで飛び掛かるか?だが、逃げられれば元も子もない。
一度逃がせば、この森で同じ個体を二度と見つけられる保証はないのだ。
とはいえ、流石にこれ以上脱ぐのはなぁ…と、羞恥と好奇心。
その天秤が頭の中で揺れ続ける。
「……ったく、しょうがないな」
魔理沙はやがて観念したように、深く息を吐いた。
スカートの中に両手を入れて、ゆっくりとドロワーズを下ろしていく。
ずり……と布が降りるにつれて、キノコが露骨に揺れ動いた。
さらに上着をめくり上げ、大きく実った乳房をどぷんと晒す。
最近は跳ねるたびに重さが気になるほど成長しているそれを、これ見よがしに揺らしてみせた。
「ほら、これならどうだ…?」
挑発的に笑みを浮かべ、再びスカートをつまみ上げる。
羞恥に耳まで赤くしながらも、乙女の痴態を惜しげなく披露する自称普通の魔法使い。
その瞬間――キノコがぶわりと膨れ上がった。
先程まではとは比べ物にならないくらいに巨大化し、
魔理沙と同じ程の大きさに変化した。
「……っ!」
咄嗟に八卦炉を構えようとする魔理沙。
だが次の瞬間、キノコはぶわっ、と傘を大きく震わせ、膨張し、白い胞子を大量にまき散らした。
「うわっ!? げほっ、ごほっ!」
咄嗟のことで逃げる間もなく、魔理沙は胞子を吸い込んでしまった。
喉に広がるざらついた甘さ。
肺を満たすたびに、体の奥から熱がせり上がってくる。
「……ん、は……ぁ……♡」
瞳がとろんと濁り、頬が朱に染まる。
八卦炉を取り落とし、その場に座り込む。
「……ぁ……♡」
思考がまともに働かない。
足元がじわじわと痺れ、力が抜けていく。
実はこのキノコは、世にも珍しい有性生殖型である。
他種族の雌を胞子で惑わし、番いと定めれば、
巣へと誘拐し、一生を番との生殖活動に費やすという。
魔理沙の幼くも成熟した肉体は、見事にキノコの目に叶ったのだ。
「……ぁっ…♡」
魔理沙は虚ろな目でキノコを見上げ、ぽたりと涎を垂らした。
その瞳の中には、小さなハートの光が宿っていた。
キノコの傘はどくどくと脈打ち、胞子をさらに吹き出しながら、魔理沙を見下ろしている。
やがて、周囲の木々の間から、小さなキノコたちがぞろぞろと現れた。
キノコ達は、魔理沙をぐるりと取り囲むと一斉に魔理沙を担ぎ上げ、
そのまま森の奥へと運び去っていった。
その後――彼女の消息を知る者は、誰もいなかった。
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妖夢
・呪われた妖刀に操られご奉仕する。"刀"そのものにご奉仕。
kokokoiiiさんの妖刀ムラマサ奇譚のパロディ。
「妖刀ムラマサは戦うために鍛え上げられた女の魂と血肉を好む」
※女戦士キャラを屠る~妖刀ムラマサ奇譚~ #1ベルティーユ・アルチュセールを屠るから引用。
元ネタでは快楽殺人鬼の男が妖刀ムラマサと共に女戦士達を倒し凌辱、ムラマサの力で催淫状態とし、刀本体に奉仕させた後に惨殺するというR-18G作品。なお今作ではR-18Gではなく、男も登場しない。※血は出てしまう。
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『あらすじ』
人里での買い出し中。客引きにあい、立ち寄った人里の質屋で妖刀を見つけた妖夢。
店主が言うにはかなり有名な妖刀だが、持ち主に災いを起こすという曰くつくのものらしく、
引き取ってくれるなら金は要らないと言われた。
正直、既に刀はあるためいらないのだが、引き取ってくれたらおまけに好きな商品なんでも一個やると言われたので、
それならと刀を引き取った。
使う予定はないものの取り合えずと自身で管理することにした。
それからしばらく、時間が過ぎる程に妖刀に触れる時間が増え、
いつしか頭の中では妖刀の事しか浮かばなくなり、だんだんと妖刀に魅入られていく妖夢。
ついには刀を股にこすりつけ自慰行為をするほどにもなり、ある日、とうとう一線を超えてしまう。
日に日に愛し合う程に、ご奉仕する度に身体中に切り傷が増えていく。
妖夢の目から光はなくなり、鈍く赤く、まるで血のような色に染まる。
うっすらと笑みを浮かべ刀を頬で擦り愛おしそうに愛を囁く。
とある夜。刀に魂と血を捧げる事を至上とする思考に支配され、とうとう刀を首に当て
自害しようとした瞬間、一匹の蝶が刀に触れる。
その瞬間、刀はカタカタと震え、刀は妖夢の手を離れ畳の上にカシャンと落ちる。
眠る様に後ろに倒れる妖夢を添えるように優しく支える幽々子。
幽々子は震える刀をただじぃ…と見つめる。その眼はいつも通りの優し気な眼差し。
しかし、瞳の奥には冷たく恐ろしい、憤りの熱が秘められていた。
妖刀はただの鉄の塊へと還る。
幽々子にとって生死は重要な事ではない、それは妖夢とて例外ではない。
刀によって命を失おうともそれはそれ、己の未熟さ故仕方のない事。
しかし、魂の管理者たる冥界の主の眼前でのうのうと魂を喰らおうなどと、
そのような無礼を許す程、甘くはなかった。
その後、幽々子に命を救われた妖夢は正気を取り戻し、
妖夢はもうこりごりと店に返品し、刀は再度店に並ぶことになる。
しかし、ただの鉄の塊となった筈のムラマサがまた妖しく光り始める。
妖刀の代名詞である妖刀ムラマサは、もはや概念そのものであり、
この世に刀ある限り、妖刀は不滅なのだ。
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タイトル:『妖刀ムラマサ』
魂魄妖夢にとって、人里での買い出しは、もはや修行を通り越して禅問答に近い。
主である西行寺幽々子から手渡される買い物リストは、達筆な文字でさらさらと書かれているが、その内容は常人の理解を遥かに超越している。
【おかいものりすと】
一、人里で最近流行しているという画集『玉兎狂乱 ~月の兎は筒ぬて狂う~』
一、狸が人間に化けて作っていると噂の、美味しくて筒状の香ばしいお菓子
一、河童が川の底で見つけて磨いているという、七色に光る石鹸
一、天人が雲の上で飲むという、桃の味がするお酒
一、あと、細かな生活品をもろもろ
「毎回毎回、無茶苦茶ですよ幽々子様…!」
半泣きになりながらも、妖夢は人里を駆けずり回った。
画集と名ばかりの春画は見た目のせいで年齢制限に引っかかり、弁明するのに一苦労。
筒状のお菓子は駄菓子屋の隅で発見し、石鹸と酒に至っては「そんなもんあるわけねえだろ!」と各店の店主から怒鳴られ、
最終的にそれっぽい見た目のものを自らの目利きで選ぶしかなかった。
命からがら買い物を終え、疲労困憊で帰路につこうとした、その時だった。
「そこのお嬢ちゃん! 刀差してるってことは、腕に覚えがあるクチだろ!?
ちょっと見てきなよ、ウチにゃあんたにぴったりの掘り出し物があるんだ!」
胡散臭さで人の形を保っているような質屋の店主に、ぐいと腕を掴まれた。
「いえ、私は間に合っておりますので」
「そう言わずにさ! 見てよこの品揃え! 悩み事の一つや二つ、すぱっと解決する逸品が……」
「結構です! こんなガラクタの山に用はありません!
そもそも、こんなところで売っている物など、たかが知れていま――」
妖夢の視線が、壁に立てかけられた一本の刀に吸い寄せられ、言葉が止まる。
背筋にすっと冷たいものが走る。黒漆の鞘。抜き身でないにも関わらず、
まるで血を求める獣のように、禍々しくも抗いがたい色香を放っていた。
理屈ではなく直感でわかる。これは、ただの刀ではない。
「へっへっへ……目ぇつけたな、お嬢ちゃん」
店主が下卑た笑みを浮かべる。
「そいつはかの有名な妖刀『ムラマサ』。
持つ主に災いをもたらすってんで、誰も引き取り手がなくてねぇ。
どうだい、タダでくれてやるよ」
「ただの厄介払いじゃないですか。いりません。刀ならもう持ってますし」
「そう言わずに頼むよ! あるだけで店の雰囲気悪くなるんだ!」
「しつこいです! 斬りますよ!」
半ば本気で白楼剣に手をかけた妖夢に、店主は最後のカードを切った。
「わーかった! なら、こうしよう! そこの棚にある好きな商品、なんでも一個やるから! それでどうだ!」
店主が指さした棚に視線を移すと、妖夢は目を奪われた。
そこには、月光を閉じ込めたような銀細工に、青い蝶の飾りがついた、
それはそれは見事なかんざしが置かれていた。
――綺麗……。
主に仕え、剣に生きて幾星霜。されど所詮、心は乙女のままなのだ。
妖夢はすっかり見惚れてしまった。
「し、仕方ありませんね!一介の剣士として、
人々を苦しめる妖刀を野放しにしておくわけにはいきません!
この魂魄妖夢が、責任をもって管理し、その呪いを浄化してご覧に入れましょう!」
妖夢はキリッとした表情で言い放った。
視線はかんざしに釘付けなのはご愛敬。
かくして、一本のかんざしに釣られた半人半霊の剣士は、
自ら災厄を白玉楼へと持ち帰ってしまったのである。
◇
最初は、自室の隅に立てかけておくだけだった。
だが、ふとした瞬間、気付けばムラマサに目を向けてしまう自分がいる。
愛刀にさえ、道具として以外の感想を持たない妖夢にとって、これは相当な事であった。
数日後の夜、ついに妖夢はムラマサを手に取った。
鯉口を切り、抜き放たれた刀身は、月光を浴びて血のように艶めいていた。
楼観剣の力強さとも、白楼剣の神聖さとも違う、魂の芯を蕩かすような、甘く禍々しい気配。
「……はぁ……」
思わず漏れた吐息は熱かった。
手入れでもしようかと握ったはずが、気がつけば、その冷たい刀身に自らの頬を滑らせていた。
ひんやりとした鉄の感触が、火照った肌にたまらなく心地よい。
その夜から、妖夢は変わった。
最初はただ触れるだけだった。
それが次第に、刀身に唇を寄せるようになり、冷たい鉄の味を舌で確かめるようになった。
倒錯的な行為は、日に日にエスカレートしていく。
夜な夜な、自室で衣をはだけた妖夢は、露になった豊満な乳房で、ムラマサの刀身をゆっくりと挟み込む。
「ん……っ、ぁ……♡」
硬く冷たい鉄に柔肌をこすりつける感触に、ぞくぞくと背筋が震えた。乳首が硬く尖り、熱を持つ。
「はぁ…はぁっ……っ♡」
恋人のそれを愛撫するように、両手で乳肉をぐにゅりと圧迫し、刀身を交互に擦り上げる。
時折、鋭い刀身が柔肌を浅く切り裂き、ぴりり、とした痛みが走る。
だが、痛みはすぐに痺れるような快感へと変わり、じわりと滲んだ血が、刀身を赤く濡らした。
「あ……あぁっ……♡」
切っ先を自らの秘裂に押し当て、挿入し、その冷たさと硬さを感じながら、妖夢は濡れた指で己の陰核をかきむしる。
脳裏に浮かぶのは、もはや主の顔ではない。この冷たく、硬く、そして美しい、鉄の恋人の姿だけだった。
日に日に、妖夢の身体には無数の細い切り傷が増えていった。
それは彼女が妖刀に捧げた、狂おしい愛の交歓の証。
純粋な光をたたえていた瞳は、いつしか鈍く、血のような赤い色に淀んでいた。
そして、とある満月の夜。
恍惚の表情を浮かべ、全身傷だらけのまま、
妖夢は祭壇に供物を捧げる神官のように、ムラマサを恭しく手に取った。
「あぁ……ムラマサ様……私の魂も……この血も……この汚れた身体も……全て、あなただけのものです……受け取って、ください…」
妖刀の切っ先が、月光を反射してきらりと光る。
それを、自らの白い首筋に、ゆっくりと、愛おしそうに押し当てた。
――その、瞬間。
ふわり、と一匹の優雅な亡霊蝶がどこからともなく現れた。
まるで口づけでもするかのように、その蝶は刀の切っ先へと静かに舞い降り、
刹那、カタカタカタ! と刀が痙攣するように激しく震え、
キィィィィン…と、音を立て、まるで拒絶の悲鳴を上げるように妖夢の手からこぼれ落ちる。
カシャン、と乾いた音を立てて畳に転がったそれは、
弱々しく震え、カタカタと怯えているように見えた。
「っ…あぁ……」
糸が切れたように後ろへ倒れる妖夢の身体を、
いつの間にかそこに立っていた西行寺幽々子が、添えるように優しく支える。
「あらあら……随分傷だらけになっちゃって…」
その声は、いつも通りふんわりと優雅だった。
妖夢の無事を確認した後、視線を再度ムラマサへと移す。
その眼はいつも通りの優し気な眼差し。
だが、畳の上でか弱く転がる鉄塊を見つめる瞳の奥には、
静かで絶対的な怒りの色が宿っていた。
妖夢が未熟さ故に惑わされるのは仕方ない。
例え命を落としたとしても、それはそれ。
悲しみなどなく、ただ一つの結末に過ぎない。
だが、冥界の主である自分の目の前で、
浅ましくものうのうと魂を喰らおうとするなど、
そのような愚行を許すほど、甘くはなかった。
「私の庭で、魂を摘もうだなんて……少し、おいたがすぎるわね」
ひらりひらりと、妖しい光を纏う蝶の群れがムラマサを包み、覆ってゆく。
刀は一際激しく痙攣し、赤く光りて己を使う主を呼ぶも、彼女はもう夢の中。
この夜、幾千幾万の少女達を貪った妖刀の魂(はらわた)は、暴食の蝶についばまれ、この世から消え失せた。
◇
後日、正気に戻った妖夢は、ここ数日の記憶がすっぽりと抜け落ちていることに首を傾げていた。
「うーん……なんだか、ものすごく長く、それでいて官能的で、痛々しい夢を見ていたような……?」
身体のあちこちに残る、無数の細い切り傷を見ながら唸っていると、
お茶を運んできた幽々子が、あらあらと優雅に微笑んだ。
「あら、妖夢ったら、おっちょこちょいねぇ。
庭師の仕事中に転んで、笹の葉で身体中を切っちゃうなんて。
疲れが溜まっているのよ、きっと。はい、お茶でも飲んでリラックスしなさいな」
「あ、すみません、ありがとうございます…。
でも、笹の葉でこんな綺麗に傷がつくものでしょうか…?
それに、何だかとても大事なものを失くしてしまったような、
胸にぽっかりと穴が空いたような、寂しい気持ちが……」
しゅん、と頭を垂れて落ち込む妖夢に、幽々子は、ずずっ、とお茶を啜ってから、
じろり、と少しだけ鋭い視線を向けた。
「あら? 私よりも大事なものなんて、あなたにあったのかしら?」
「まあ、それなりに……」
「そこは『ありません!』って即答してほしかったわぁ~…」
「え!? あ、そ、そうでしたか! す、すみません!
え~っと…私の人生で大事なものは、幽々子様、白玉楼、あとその他諸々、以上です!」
「ふふっ、よろしい」
とはいえ昨日の今日である。
元気にはなってきたようだが、今だ本調子ではなさそう妖夢の様子を見て、
幽々子は、ぽんと手を打った。
「そうだわ。気分転換に、そこに転がってる鉄の棒でも人里に返してきなさいな」
「鉄の棒……?あっ、ムラマサ!……って、あれ?なんか雰囲気が全然違いますよ?」
「それね、なんだか縁起が悪くかったから…除霊しちゃった☆」
「除霊!?そんな芸当できるなんて初耳なんですけど!」
「ん~、やってみたら出来ちゃったのよ。これが才能ってやつかしら」
「はぁ…理屈が全く分かりませんが、まあ、幽々子様ならあり得るか。
わかりました。ウチに置いておいても邪魔ですし、仰る通り、お店に返してきますね」
「うんうん、それがいいわ。
あっ、ついでに買い物もよろしくね。
はいこれ、新しいお買い物リストよ」
「わかりました……って、うわっ!?何ですかこの、ミミズが這いずったような文字は!?」
「それも修行よ、妖夢。弟子たる者、師匠の暗号くらい解けなくちゃ」
「こんなの読めるわけないじゃないですか!そもそも私は庭師であって、幽々子様の弟子じゃな~い!」
◇
「はい!これお返しします!」
質屋のカウンターに鉄の棒を叩きつけると、店主は顔を真っ青にして飛び上がった。
「はぁ!?返品!?」
「覚えてはいませんが刀のお蔭で偉い目に遭いました。もう懲り懲りです!というわけでお返しします」
「バカ言え、出来る訳ねぇだろ!こっちは厄介払い出来て済々してたんだぞ!」
「それについてはご安心を。ウチの主人が何か上手いことやってくれたので、もうただの鉄の棒です」
「んなこと信用できるか! 第一、髪飾りはどうした!交換条件だっただろうが!」
「あれは、その……優雅な蝶となって旅立っていきました。」
「詩的に言うな!要は無くしてんじゃねぇかよ!返品だけしようなんざ、こっちはただの大損じゃねえか!」
「除霊の代金だと思えばお安いはずです。大丈夫です、何度も言いますが、今や何の変哲もないただのナマクラですから!」
「猶更いらねーよ!除霊だの何だのと良い加減な事いいやがって、いいからそれ持って帰ればかやろー!」
「むむむ……それなら仕方ありませんね。
ならば、本当に除霊されているかどうか、この場で試し斬りをしてみましょう。
そうですね、丁度いいところに店主さんの立派な首が……」
「なっ、おま、脅迫か!? あー、やめろ、抜くな! 刀を抜くな!
わかったわかったから! それ置いてとっとと帰ってくれぇぇ!」
「えー」
一度くらい切ってみたい、と言わんばかりに不満そうな顔の妖夢。
店主は顔が青ざめながらも刀を引き取り、妖夢を無理やり店から追い出した。
「はぁ、はぁ、……まったく、なんて女だ」
ムラマサに視線を移す。
今まで何度も何度も押し付けてきた、なのに流れ流れて結局、ここに戻ってきてしまう。
まるで呪いの人形だ。
「はぁ、どうすりゃ手放せるんだよこれ。博麗の巫女に相談してみるか?
でもなぁー、こえぇんだよなぁ、あの巫女さん……ん?」
頭を抱える店主の目に、ふと、カウンターの隅に置かれた髪飾りが映った。
それはあの女が無くしたと言っていた物と同じであった。
「なんだあの女、無くしたって言ってた癖に。律儀なのか何なのか。
……はぁ、まぁいいか。また適当に見つけて押し付けるとしよう」
そう言って店主は、忌々し気にムラマサを壁に立てかけると、店の裏へと消えていった。
すると。
主を失い、力を喰われたはずのムラマサの刀身に、
再び、ぼうっとした妖しい光が、ゆっくりと灯り始めた。
人を狂わす妖刀「ムラマサ」。
それは人の欲望、執着、そして狂気を喰らって育つ概念そのもの。
この世に煩悩を持つ人がいる限り、決して滅びることはないのである。
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・急成長した胸で悩み永遠亭に相談にきた妖夢、てゐに騙され犯される。
『あらすじ』
刀を振るう者にとって、胸が大きいという事はただ不利ということでしかない。なんとも羨ましい悩みではあるが。
そんな贅沢な悩みを解決するために魂魄妖夢は永遠亭を訪れていた。
無駄に膨れた胸部を小さく出来ないか永琳に相談するために。
しかし、そんな都合の良い薬などはなく、代わりに切除+再生のプランを勧められたが、
妖夢はその提案を丁重にお断りした。怖いから。
望みが絶たれた妖夢はしょんぼりと帰路につこうとするのだが、
途中、因幡てゐに声を掛けられる。
「日本古来から伝わる秘伝のマッサージで小さく出来るウサ」
永琳が匙を投げたというのにたかが兎一匹に何ができようものか。
余りにもうさん臭かったので無視して帰ろうとしたのだが、
よくよく考えてみるとこの兎、スレンダーである。
幻想郷では胸が小さいほうが珍しく、特に年齢を重ねている人物はみな軒並み胸が大きい。
むろん例外はいるが(洩矢のロリ神や使い魔の二又猫等)
因幡の兎といえばその名が真なら相当な長寿の筈。
それなのにこうも見事なすっとん具合。秘伝というのもあながち嘘ではないかもしれない。
ジーっと胸を見て頷く妖夢の視線にピキりと謎の不快感を感じとるてゐ。
妖夢は物は試しとてゐの提案に乗ることにした。
まさかこの選択が己の純潔を散らすことになるとは露とも思わずに……。
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タイトル:『大和式古伝按摩乳縮術』
刀を振るう者にとって、過剰な胸の膨らみは、ただ不利ということでしかない。
重心はぶれ、踏み込みは甘くなり、何より、高速の剣閃を繰り出す際にその豊満な質量が腕の軌道を邪魔をする。
なんとも羨ましい悩みだと、どこかの誰かは言うかもしれないが、剣に生きる魂魄妖夢にとって、これは死活問題であった。
「……というわけで、この無駄に成長してしまった胸部を、どうにか元の大きさに戻す薬などは無いでしょうか!」
永遠亭の診察室で、妖夢は床に額をこすりつける勢いで、八意永琳に嘆願した。
ここ数ヶ月、第二次性徴期が遅れてやってきたかのように、妖夢の胸は見る見るうちに成長を遂げ、
今や立派な大人の女性のそれへと変貌していた。稽古中に楼観剣の柄が胸に当たって「むにゅん」と軌道が逸れるなど、
剣士としてあるまじき失態である。
「ふむ……。贅沢な悩みね」
永琳はカルテにペンを走らせながら、極めて冷静に、そして事務的に告げた。
「残念だけれど、そんな都合の良い薬は存在しないわ。身体の成長を部分的に退行させるなんて、神でもない限り不可能よ」
「そ、そんな……!」
絶望に打ちひしがれる妖夢に、永琳はさらりと言葉を続ける。
「ただし、物理的な解決策ならあるわ」
「物理的、ですか?」
「ええ。一度、私がメスで余分な脂肪と乳腺を切除し、その後、私の再生薬を投与して傷口を塞ぎつつ、
任意のサイズまで胸を『再構築』する。これなら確実よ。痛みもほとんど感じないうちに終わるわ」
「要するに、一回切り取ってから付け直すということですか!?」
「まあ、大雑把に言えばそうね」
にこり、と微笑む永琳の目は、まったく笑っていなかった。
むしろ、目の前の検体への知的好奇心で爛々と輝いている。
そのマッドサイエンティスト然とした提案に、妖夢の顔はサッと青ざめた。
「い、いえ! 結構です! 丁重にお断りさせていただきます! 」
望みが完全に絶たれ、しょんぼりと肩を落とす妖夢は、とぼとぼと永遠亭の廊下を歩いていた。もはやこれまでか。
これからは、このたゆんたゆんと揺れる邪魔な肉塊と共に、剣の道を歩んでいくしかないのか……。
そんな絶望の淵に沈む彼女の背中に、からかうような声が掛けられた。
「よう、半人前の剣士さん。そんなに落ち込んでどうしたんだい?」
振り返れば、そこにいたのは因幡てゐ。
悪戯好きで、『腹の底が真っ黒』なことで有名な地上の兎である。
「あなたに話すことなど何もありません。私は帰りますので」
「つれないねぇ。永琳が匙を投げた悩みでも、この私なら解決できるかもしれないのにさ」
てゐはニヤニヤと笑いながら、自信満々に胸を張る。
「この国に古来から伝わる『秘伝のマッサージ』で、その大きすぎるおっぱいを小さくしてやれるウサ」
(……胡散臭い…胡散臭すぎる…)
月の賢者である永琳が匙を投げたというのに、たかが兎一匹に何ができようものか。
妖夢は完全に無視を決め込み、再び帰路につこうとした。
だが、その足がふと、止まる。
――待てよ。
妖夢は、じっと、てゐの胸元に視線を向けた。
そこに存在するのは、潔いほどの平坦さ。
凹凸という概念が存在しないかのような、
見事なまでのスレンダーボディ。
(……そういえば、この兎、ぺったんこだ)
幻想郷において、胸が小さいというのは、ある意味で希少価値ですらある。
特に、ある程度の年齢を重ねた妖怪や神は、
その膨大な霊力に比例するかのように、軒並み豊かな胸を持つ傾向があった。
むろん、守矢の神様や、つるぺた鬼など、例外はいるが。
因幡の兎。その名が真実ならば、目の前のこの兎はとてつもない長寿のはず。
それなのに、この見事なまでの、すっとんきょうなまでの、平坦さ。
「……秘伝、ですか」
「そうとも。一子相伝、門外不出の秘術さね」
「なるほど……」
ジーっと、まるで世紀の大発見でもしたかのように、てゐの胸部を観察し、こくこくと頷く妖夢。
その無遠慮な視線に、てゐの額にピキリと青筋が浮かんだが、妖夢は全く気づかない。
(これほどまでの長寿でありながら、この体型を維持している……。
まさか、まさか、この兎の言う『秘伝』は、あながち嘘ではないのかもしれない……!)
単純、かつ思い込んだら一直線。
それが魂魄妖夢という半人であった。
「分かりました! 物は試しです! その秘伝とやら、ぜひ私にお教えください!」
深々と頭を下げる妖夢に、てゐは内心でほくそ笑んだ。
面白いオモチャが、自分から罠にかかりにきてくれた。
「よーし、話が早くて助かるウサ! なら、こっちの部屋へ来な。
人目があると、効果が薄れるからねぇ……」
そう言って、てゐは妖夢を手招きする。
その口元には、獲物を前にした捕食者のような、狡猾な笑みが浮かんでいた。
まさかこの選択が、己の純潔を散らし、
身も心も快楽に蕩かされてしまう地獄の一丁目への片道切符であるなどとは、
この時の妖夢は露ほども思っていなかったのである。
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咲夜
・ウェアウルフ(オス)に発情させられた咲夜さんが都合の良い傀儡となる
・ウェアウルフ(メス)に催眠を掛けられ、弄ばれる
二作品共に小説があるので、あとは微調整と絵だけ。
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アリス
・縁日でウナギのつかみ取りチャレンジ。ぬるぬるアリス。
『冒頭試し書き』
現代と同じように茹だる様な暑さが続く幻想郷。
そんな中人里で開催された祭り、
賑わう人混みの中にアリス・マーガトロイドの姿があった。
意外かもしれないが、アリスは中々にアウトドア派だ。
幻想郷のいたるところで目撃例があり、時折人里で人形劇を開くなど
求聞史紀においても人間に対し友好度の高い存在として記載されている。
故に祭りに参加していることも不思議な事ではないのだが、
「アリス姉ちゃん、金魚すくいやろ~」
「そんなんつまんねーだろ!射的やろうぜ射的!」
「ちょっ、引っ張らないでったら。順番にやればいいでしょ、順番に」
アリスは子供達に囲まれていた。
アリスはその友好度の高さから、夏祭りにおける子供達の面倒を見る事を
慧音に頼まれ、しぶしぶながら受けたのだ。
「おいおい、どうしたんだ自称都会派魔法使い。すっかり振り回されてるじゃないか」
声の主は魔理沙。その手にはわたあめやリンゴ飴、頭にはお面など。
アリスと同じく子供達を先導し、お祭りを楽しむ魔理沙。
魔理沙もまた慧音に頼まれた、わけではなく、
ただ子供達と遊んでるだけである。
「すまないな。いつもなら妹紅が手伝ってくれるんだが、どうも体調がすぐれないようでな」
「体調不良って、あいつ不老不死じゃなかったの?」
「永遠亭の姫にこっぴどくやられたようでな。メンタル的に相当応えたらしい」
「運百年生きてる癖に情けのないやつだなぁ。よし、じゃあ一丁この魔理沙様が元気づけてやるか。よし、乗り込むぞお前達。あいつの家でホームパーティだ」
「こらこら、やめてくれ。妹紅は思ってる以上に繊細なんだ」
「なぁなぁ、射的やろうぜー」
「弾幕得意なんだろ?やってみせてよー」
「お?射的ねぇ。よし、じゃあ私の腕前を見せてやろうじゃないか。ついでだ、露店の景品全部丸裸にしてやろう」
アリスもまた子供達にせっつかれ、魔理沙たちと共に露店を回る。
露店の中にうなぎのつかみ取りがあり、子供達が挑戦するが軒並み失敗。
その様子を見ていたアリスry(
アリマリでうなぎのつかみ取り
魔理沙→アリス=アリスが鼻で笑った後お前もやってみろ→なんで私が→煽られてやる→失敗
アリス→魔理沙=魔理沙に煽られ挑戦するアリス→失敗→笑う魔理沙にやってみろと催促→魔理沙意気揚々と挑戦→失敗
共通=むきになって子供達をほっぽり出して熱中。ぬるぬると美少女の相性に盛り上がる現場。エロス。
どのルートに行くか悩む。
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タイトル『マリアリ、うなぎのつかみ取り対決』
じりじりと肌を焼く陽射しは、日暮れが近づいてもなお猛威を振るっていた。
外の世界と同じく、幻想郷の夏もまた、生きとし生けるものの体力を容赦なく削り取っていく。
人里で開かれた夏祭りは、そのまとわりつくような熱気をさらに増幅させるかのように、多くの人でごった返していた。
そんな喧騒の真っ只中に、アリス・マーガトロイドの姿はあった。
「アリス姉ちゃん、次は金魚すくいやりたーい!」
「えー、そんなんつまんねーだろ! あっちで射的やろうぜ、射的!」
「ちょっと待ちなさい、走らないの!」
子供たちの四方八方へと伸びる興味と有り余る元気にてんてこ舞いになりながら、
アリスはなんとかその手綱を握っていた。
普段、魔法の森の自邸で人形の研究に没頭する彼女だが、
『求聞史紀』にも記されている通り、人間への友好度は比較的高く、
こうして人前に姿を現すことも、それほど珍しいことではない。
とはいえ、もちろん自発的に来たわけではなかった。
『夏祭りの間、私と一緒に子供たちの面倒を見てくれないか?急に頼んですまない、
君のようなしっかりした人がいてくれると、親御さんたちも安心するだろうから』
寺子屋の主である上白沢慧音にそう深々と頭を下げられ、
断り切れずに引率役を引き受けてしまったのが、数時間前のことである。
一人で十人近い腕白どもを相手にするのは、
手持ちの人形を全て同時に操るより遥かに骨が折れた。
「分かったからそんなに袖を引っ張らないで頂戴。順番に全部回ってあげるから、ね?」
その時だった。
けたたましい人のざわめきを軽々とかき分けるようにして、
底抜けに明るく、そして最高に憎たらしい、からかい交じりの声が背後から飛んできた。
「おやおやぁ~? そこにいらっしゃるのは、自称・都会派魔法使いのア~リスさんじゃございませんかぁ。
いつの間にベビーシッターなんていう庶民的なお仕事に転職してらっしゃったのかしら?」
ゆっくりと振り返れば案の定、そこには白黒の自称・普通の魔法使い、霧雨魔理沙が立っていた。
手には色とりどりのわたあめとリンゴ飴を抱え、狐のお面を粋に斜めに被っている。
その姿は正に、全身から「お祭りを最高に楽しんでます」というオーラを余すところなく放っていた。
「誰がベビーシッターよ…なに?あんたも慧音に捕まったクチ?」
アリスが呆れたように言うと、魔理沙はニカッと悪戯っぽく笑う。
「おう! ま、私の場合捕まったっつーより、面白そうだから自分から乗っかったんだけどな!」
アリスと違い、魔理沙はあっという間に子供たちの輪の中心に溶け込んだ。
元々、精神年齢が子供たちと極めて近い彼女は、この手の役柄が実によく似合う。
アリスが「監督役」なら、魔理沙は「ガキ大将」といったところか。
うんざり顔のアリスとは対照的に、心底楽しそうである。
「なぁ~あ~、早く射的いこ~ぜ~…」
「私もお面ほ~し~い~」
「あー、はいはい。あとでちゃんと回るから、静かにして待ってなさい」
「ほほ~ん、たいしたもんだぜ、すっかり面倒見のいいお姉さん役が板についてるじゃないか」
魔理沙がニヤニヤしながら言う。
「うるさいわね。どこかの誰かさんが、いつも子供みたいに押し掛けてくるせいで、変に扱いに慣れてしまっただけよ」
「お、そりゃ私のことか? すまないな、いつも苦労をかけてるぜ」
「自覚があるなら少しは大人しくしなさいよね…」
「あぁ、二人供、ここにいたのか」
そんな痴話喧嘩……もとい、言い争いに割って入ってきたのは、人混みの中から現れた慧音だった。
彼女も別のグループを引率している最中らしい。
「すまないな。いつもなら妹紅に手伝ってもらうんだが、今日は珍しく体調を崩していてな」
その言葉に、魔理沙がリンゴ飴をかじりながら反応する。
「ああ、聞いたぜ。なんでも、永遠亭の姫様にこっぴどくやられたらしいな。
そんなことで一々凹むなんて、不老不死のくせに情けないやつだ。」
「誰も彼もが、あんたみたいに能天気なわけじゃないのよ。」
「そうかぁ? なら、なおさらだぜ!よし、お前らー!
この祭りが終わったら、次は妹紅ん家でサプライズお泊り会だ!
朝まで騒いで元気づけてやろうぜ!」
「「おー!!」」
「こらこら、やめてくれ!」
魔理沙が子供たちを扇動し始めた瞬間、慧音が慌ててその口を塞いだ。
「あいつはな、お前が思っている以上に繊細なんだ。
本当の本当に落ち込んでいる時は、そっとしておいてやってくれ」
「ちぇ~、つまんねーの」
「大人しくしてなさい、このノンデリカシーばか」
そんな賑やかなやり取りがありつつも、一行は三つのグループで連れ立って、再び夜の露店巡りを再開した。
◇
「どうだ! 私にかかればこんなもんだぜ!」
射的の台の前で仁王立ちする魔理沙。
その足元には、撃ち落とされた景品の駄菓子や玩具が山となっている。
引率してきた人里の子供たちが、尊敬と憧れの入り混じった眼差しでキラキラと彼女を見上げていた。
「魔理沙ねーちゃん、すげー!」
「次、あのでっかいの頼むぜ!」
「おう、任せとけ!」
「アリスねーちゃんもすげー…!」
「かっこいいー!」
「まぁ、これくらいは当然よ」
魔理沙に対抗するように、次にせっつかれて参加したアリスも、その実力は確かだった。
普段、繊細な魔法糸で幾多の人形を同時に操る彼女の集中力と精密さは、
射的のコルク銃においても遺憾なく発揮される。
狙いを定めた的の中心を、涼しい顔で淡々と撃ち抜くその姿に、
魔理沙は「ちぇっ」と子供のように舌打ちし、密かに対抗心を燃やしていた。
それからまた露店を巡り、やがて、ひときわ大きな人だかりができている出店に辿り着いた。
掲げられた手書きの看板には、威勢のいい筆文字が踊っている。
『夏だ! 祭りだ! うなぎのつかみ取りだ!!』
大きな木の桶の中を、つやつやと黒光りするうなぎが何匹もにょろにょろと泳ぎ回っている。
それを見た子供たちは、一斉に歓声を上げた。
「すげー! やってみたい!」
「アリス姉ちゃんもやろうぜ!」
「わ、私が? 私はこういう泥臭いのはあまり……ほら、あなた達だけで楽しんでいらっしゃい」
アリスに促された子供たちは次々と桶に挑むが、
あの独特のぬめりと予測不能な動きに悪戦苦闘。
掴んだと思えば、面白いように手からつるりと滑り抜けていく。
「くっそー、全然つかめねぇ!」
「きゃー! きもちわるーい!」
大きな桶の中で、子供たちがうなぎ相手に水しぶきを上げながら格闘する様は、
実に夏らしく、微笑ましい光景だった。
それまで腕を組んで遠巻きに眺めていたアリスの表情も、
どこか柔らかいものになっている。
すると、隣で同じく様子を見ていた魔理沙が、
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべてアリスを肘で突いた。
「どうしたんだい、アリス先生。可愛い生徒たちにお手本の一つも見せてやらないのか? あんた、手先が器用なんだろう?」
「冗談やめてちょうだい。服が汚れるじゃないの。誰が好き好んで、こんな下らない子供の遊びなんか……」
「へぇー、さては『逃げる』のか? 」
「…はぁっ!?」
「あー、悪い悪い、できないよなー、そりゃあ。
なんたって都会派魔法使い様には、こんな泥臭い遊びは似合わないもんなぁ。
滑って転んで恥なんてかきたくないもんなー、そりゃあやりたくないよなー?」
「…はっ、随分とやすっぽい挑発ね。そんな挑発に私が乗るわけがn」
「はいはい、言い訳乙。素人は黙っとれ」
「(ピキピキッ)……っ、この……っ!」
あまりにも分かりやすく、そしてくだらない挑発に、アリスの色白い額に青筋がくっきりと浮かんだ。
「……いいわよ。やってやろうじゃないの」
売り子の男が、待ってましたとばかりににこやかに応じる。
「お、嬢ちゃんもやるのかい? 制限時間は三分、一回一貫文だよ。追加料金で延長もできるが、どうする?」
「必要ないわ」
アリスはきっぱりと答え、財布から銭を取り出した。
背後から魔理沙の煽るような声が飛んでくる。
「無理しないほうがいいぞ~。ここで恥かいちゃうと、子供たちからの尊敬を失っちゃうぞ~」
「うるさいわね! あなたはそこで黙って見てなさい!」
差し出された手拭いで念入りに手を拭うと、
アリスは優雅な仕草で腕まくりをして、桶にそっと手を入れた。
ひんやりとした水が心地よいが、うなぎのせいかどこか生臭い。
狙いを定め、近くにいた一匹のうなぎの胴体を、むんず、と鷲掴みにした。しかし。
「きゃっ!?」
ぬるり、とした生々しい感触。
指の間をこじ開け、意思を持っているかのようにすり抜けようとする、予測不能な躍動。驚いたアリスの手から反射的に力が抜け、うなぎはあっさりと水の底へと帰っていった。
「おーい、アリスさーん、何やってんだー? そんな桶の外からちまちまやったって、捕れやしないぜ?」
「う、うるさいわね! 私には私のやり方があるのよ!」
確かに、魔理沙の言う通りだった。
桶の外から手を伸ばしているだけでは、埒が明かない。かといって、
こんなうなぎがひしめくぬるぬるした水の中に足を踏み入れるなど、
彼女のプライドが許さなかった。
(でも、このまま失敗したら……魔理沙に一生笑いものにされる……!)
腹をくくったアリスは、履いていたブーツを脱ぐと、
意を決して白い素足を桶の中へと踏み入れた。
彼女の所作はどこまでも繊細で、肌は夜の闇の中でも玉のように白い。
ただ靴を脱ぐだけの動作ですら、どこか見る者を惹きつける色気があった。
それを見ていた周囲の男衆から、ほう、と感嘆の声が漏れる。
そんな視線に気づくほど、今のアリスに余裕はなかった。
アリスは水中でじっと目を凝らし、確実に捕らえられそうな獲物を選定する。
そして、そのうなぎが自身の足元に近づいた、その瞬間を狙って、今度こそと勢いよく両手でうなぎを掬い上げた。
――が、しかし。
手の中のうなぎはビチビチと激しく跳ねると、アリスの手をすり抜け、放物線を描いて彼女の顔面にダイブした。
「きゃわわわあっ!?」
うなぎのぬめりと衝撃に、アリスは奇妙な悲鳴を上げ、思わず尻もちをついてしまう。
ばしゃん、という大きな水音と共に、アリスは頭からびしょ濡れになってしまった。
無情にも、制限時間を告げる鐘が鳴り響く。
そこには、ただただ無様な姿で水に浸かる、都会派魔法使いの姿があった。
「ぷっ……ぶはっ、はははは! な、何だよ今の! 『きゃわわわあ!?』って! おまえ、そんな声出すのかよ、あはははっ!」
腹を抱えて大笑いする魔理沙。
全身ぬるぬるの状態で醜態をさらし、恥ずかしいやら腹立たしいやらで、
アリスの顔は蒸気が噴き出しそうなほど真っ赤に染まっていた。
「な、な、な、なによっ! なによなによなによーっ! 笑ってないで、魔理沙、あなたもやってみなさいよ!
これすっごく難しいんだから! ルナティックなんだから! どうせ、あなたなんかに捕まえられるわけがないんだからー!」
もはやアリスは自分が何を言っているのかも分からなかった。
とにかく、この目の前で腹を抱えている黒い魔法使いに八つ当たりしなければ、
正気ではいられなかった。
「へぇ~、言ってくれるじゃないか。いいぜ? やってやろうとも。
私にかかればこんなもん、赤子の手をひねるようなもんだからな!」
アリスの挑発に乗り、売り子に金を渡すと、
魔理沙は自信満々に袖をまくり、靴を脱ぎ捨て、
アリスが桶から出るのも待たずに意気揚々と桶の中に入って行った。
「へへっ、特等席だぜ、アリス。
おまえの目の前で、私が意図も容易く、
華麗にうなぎを掬い上げる様をよーく見せてやるよ」
魔理沙の構えは、確かに様になっていた。
ゆっくりと腰を落とし、気配を消し、まるで森の獣のようにじっくりと獲物を見定める。
普段から魔法の森で獰猛な魔法生物たちと追いかけっこをしている彼女からすれば、
桶の中で飼いならされたうなぎなど、本当に赤子の手をひねるようなものだったのかもしれない。
――しかし、魔理沙は致命的な間違いを犯した。
(一匹じゃつまらない。アリスとの格の違いを見せつけるなら、二匹同時だろ!)
機は熟した。
魔理沙は電光石火の速さで両手を水中に突き入れ、
狙い通り二匹のうなぎを同時に掴み上げる! ……はずだった。
片方のうなぎが、つるりと手から飛び出し、その尻尾で魔理沙の顔面を強かにひっぱたいた。
「ぶべっ!?」
不格好な声を上げた魔理沙はバランスを崩し、
アリスと同じように、いや、それ以上に派手にずでーんと尻もちをつく。
腰や背中どろか全身まで、完全にずぶ濡れになってしまった。
一瞬の沈黙。呆然とした表情の魔理沙が、ゆっくりとアリスの方に顔を向ける。
「…………ふっ」
アリスはこれ以上ないというくらいに、小憎らしい笑みを浮かべて鼻で笑った。
「なんだぁ、てめぇ……?
言いたいことがあるなら、はっきり言ったらどうなんだ、あぁん?」
「あら、ごめんなさい? あれだけ自信満々に豪語なさっていたものですから、どれほどの腕前かと期待しておりましたの。
そうしたら……想像以上に、想像以下でしたわぁ。さすがは、"普通"の魔法使いを名乗るだけのことはあるものね?」
お互いの視線が交差する。もしその闘気を可視化できたなら、二人の間に激しい稲妻が迸っていたことだろう。バチバチである。
「あーあー、いいぜいいぜ、上等だ。おまえとは今日まで何やかんや色々あったがな、その長ったらしい因縁、ここで全部おわらせてやるよ」
「奇遇ね。私も、あなたのような三流が、私のような一流と肩を並べている現状は看過できないと思っていたところよ。
この機会に教えてあげるわ。凡人とエリートとの間にある、絶対的な格の違いというものをね」
まさに一触即発。周囲の見物人たちも「やれやれ!」と騒ぎ立て、
すわ弾幕勝負かと誰もが固唾を呑んだ。しかし。
「「どっちが多くウナギが取れるか勝負だ!(よ!)」」
周囲の「えぇ!?」という困惑の声をよそに、
勝負はうなぎ取りで決着をつけることになった。
二人とて、本音を言えば派手な弾幕ごっこでケリをつけたい。
その方が見栄えも良いし、観衆も喜ぶだろう。
しかし、今回はすぐ近くに子供たちがいる。
万が一にも怪我をさせてしまっては一大事だ。
なんやかんやで、この二人はどれだけ頭に血が上っていようと、そういう最低限の分別は持ち合わせているのである。
――決して、後で寺子屋の慧音にこっ酷く怒られるのが怖いわけではない。断じて。
「こうなりゃ本気だぜ。プライドも恥も、全部この桶に捨ててやる。おまえも本気でやれよな!」
「冗談。こんなことで本気を出すわけないでしょう」
「負けた時の言い訳にしちゃあ、ちと見苦しいぜ、アリスさんよぉ」
「あなたごときに、本気を出すまでもないって言ってるのよ」
売り子に追加料金を払い、再戦のゴングが鳴る。
意地と意地がぶつかり合い、二人はすっかり子供たちのことなど忘れ去っていた。
同時に立ち上がった二人は、互いを睨みつけながら、
邪魔になるスカートの裾をたくし上げると、器用に太ももの横でぎゅっと結び上げた。
惜しげもなく晒された白い脚が、露店の提灯の明かりに照らされて、やけに艶めかしく映る。
「「おぉぉっ!!」」
その光景に、周囲の男衆から野太い歓声が上がった。
アリスと魔理沙は、幻想郷でも上位に入る美少女だ。
そんな二人が、ずぶ濡れになりながら本気のキャットファイト、もとい、うなぎの摑み取りを繰り広げるのだ。
これを興奮せずにいられようか。
二人は桶の中で向かい合い、水中を必死に探り始めた。
「そらっ!」
「えぇい!」
それぞれうなぎを桶の隅に追い詰めるが、ぬるぬるとした予測不能の動きに翻弄され、なかなか捕まえることができない。
「きゃあっ! 足に! 足に巻き付いて!」
パニックになったアリスのふくらはぎに、うなぎがにょろりと巻き付く。
その生々しい感触に、アリスは腰を抜かさんばかりに震えた。
「チャンス! 今のうちだぜ!」
アリスが動けない隙を突こうと魔理沙が手を伸ばし、ガッツリとうなぎを掴む。
しかし、暴れたうなぎがスポーンと手からすり抜けると、
夏の暑さで胸元を緩めていた魔理沙の服の谷間へと、放物線を描きながら綺麗にダイブした。
「ひゃああああ!? 服、服の中に! ちょ、アリス、取って! とってくれ! うわわわわっ!!??」
魔理沙が服の胸元を押さえ、身悶えながら絶叫する。
服の中で暴れ回るうなぎの感触に、その白い肌はみるみるうちに紅潮していく。
水しぶきを浴び、身体中がぬるぬるの状態でうなぎに翻弄される二人の魔法使い。たくし上げたスカートから覗く濡れた脚、着物の乱れから垣間見える汗ばんだうなじや胸元、そして時折漏れる、悲鳴とも喘ぎ声ともつかない甘い声。
その光景は、いつしか周囲の男たちの心を、極めて下世話で、しかし抗いがたい興奮の渦に巻き込んでいた。
「おい、見ろよあれ……」
「やべえ……なんか、すげえエロい……」
「ええぞー! もっとやれー!」
そんな野次にも近い声援を浴びていることなど、
今の二人には到底気づくはずもなかった。
((こ、こんな恥ずかしい思いをしてるんだ!
これでもし負けでもしたら……
絶対に、絶対に負けられない!))
二人はもう止まらない。ここで引けば、ただのうなぎ臭いずぶ濡れ女だ。
受けた羞恥に見合うだけの勝利を掴むため、やめる訳にはいかなかった。
そんな、ぬるぬるの獲物に夢中になっている二人の魔法使いを、少し離れた場所から、引率されていたはずの子供たちと、合流した上白沢慧音が、心底呆れ果てた顔で見つめていた。
「……あいつら、一体何をやっているんだ?」
「ねーちゃん達、こえー」
「なんか、必死過ぎて怖いよねー」
「ねー」
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・消えた人形
『あらすじ』
魔法の森には場所に似つかわないおしゃれなお家があるという。
そこには人形を操る恐ろしい魔法使いがいるのだそうな。
「ふぅ…よし。まぁまぁかな」
アリス・マーガトロイド。彼女がその魔法使いである。
手元にあるはアリスによく似た人形。
人形遣いとして、命ある自動人形の創造は悲願である。
というわけでいつものごとく研究に勤しむアリスさん。
最近の研究は「魂の分割授与」で、自分の魂の一部を人形の中に入れ、
植物の種のようにモリモリと自我が芽生えてくれやしないかと考え、
目下研究中なのである。
Q.どこで人形を盗られるか
・鳥やネズミに盗まれる=感覚共有のせいで痛々しくなる可能性=この案あまりよくないかも
・人里で盗まれる=魔力を辿ってゆく=相手は子供=人形を弄り倒す子供=感覚共有しているため悶えるアリス
・弾幕戦中におとす=アリスがそんな愚を犯すか?=弾幕戦中に落とすのではなく、家を留守にしている間に盗まれるならあり
・人形が自我を持ち脱走=人型の人形でないと弱い=ギャグならいけるかも…?
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紫
・鬼畜霊夢とのHな日常
読んで字の如く。文章というより春夏秋冬やりまくるだけ。
フェラ→パイズリ→正常位→騎乗位→後背位の5枚。
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タイトル『橙の性処理当番』
突然だが、猫は生物界でもトップレベルに性欲が強い生物であることをご存じだろうか?
メス猫は春〜秋にかけて2〜3週間おきに発情し、発情期間は5〜10日ほど。
このサイクルを妊娠するまで繰り返す。オス猫に至っては年がら年中交尾可能で、メスがいれば即座に応じる性質を持つ。
橙は化け猫であり、十年以上の年月を生きた猫が、長い歳月の中で妖力を身につけ妖怪化したものである。
妖力とは妖怪の力の源であり、そのままその妖怪の力量を示す秤でもある。
妖力が強い妖怪ほど強く格高い存在といえるだろう。だが、そこには例外も存在する。
橙は化け猫でありながら八雲藍の式神である。
そして藍自身もまた八雲紫の式神である――つまり橙は「紫の式神の式神」という二重構造の下に置かれている。
式神は主の力を借りて強化される存在であり、術者の力量次第でその力の大きさが左右される。
最上級妖怪たる八雲紫の力は計り知れず、その式神である藍もまた膨大な妖力を誇る。
当然、その藍の式神である橙にも、器に見合わぬほどの大きな力が流れ込むこととなる。
本来、妖怪とは特別な修行をせずとも生きているだけで力を蓄え、年月と共に制御も上達していくものだ。
だが橙はまだ若輩。小さな器に滝のような妖力が流れ込めばどうなるかは想像に難くない。
制御が追いつかず、すぐに溢れ出してしまうのだ。要は暴走してしまうのだ。
では誰がこれを調整するのか。
橙の主である藍は――式神として紫の膨大な仕事を抱え、日々を激務で過ごしている。
※オリジナル設定。文花帖を見る限り、暇潰しに三途の川の幅を算出するくらいには暇を持て余している。
細やかな制御に時間を割く余裕など当然なく、どうしたものかと頭を抱えた藍は、主たる八雲紫に助けを求めた。
その結果、八雲紫の手によって橙は両性具有となった。
妖力を精液に転換し、それを射精という形で放出して調整する。
気持ちがいいし、発情も抑えられる。実に画期的なアイデアであった。
藍は大層喜び、主に対する尊敬の念を深めたのだが――話はそう旨いことばかりではない。
紫と藍が思うほど、橙の性欲は生ぬるいものではなかったのだ。
先程の話に戻そう。橙は化け猫である。
そして猫は動物界でもトップレベルの性欲を持つ生物だ。
妊娠するまで発情を繰り返すメス猫と、相手を妊娠させるまで交尾を繰り返すオス猫。
両性具有によってこの二つの性質を併せ持ってしまった橙の性欲は、もはや性欲の権化と言って差し支えないほどに凄まじいものとなった。
朝から晩まで四六時中発情し、抜いても抜いても収まらない。
自慰を覚えた猿のごとく、一度知った快楽は止められず、無尽蔵の体力で際限なく続けてしまう。
並の生物ならば肉体的疲労で休まざるを得るだろうが、橙は妖怪であり、八雲藍の式神であり、しかも妖怪としてはまだ子供。
疲れなど無いに等しいと考えていい。
藍が異変の調査などで構ってやれなかった時など、マヨヒガから姿をくらませた橙が霧の湖でチルノと共に氷漬けになっていたことがある。
固まった氷塊を観察すると、橙はチルノを後ろからきつく抱きしめ、ふー、ふーと息を荒げ発情していたことがわかる。
反面、チルノの表情は怯えきり、涙目で何かを叫びながら助けを求めるように手を前へ伸ばした姿で凍りついていた。
地面には膨大な量の白濁液が溜まっており、行為のすさまじさを物語っている。
藍によって氷から解放された後も、チルノはよほどのトラウマになったのか、
橙を見ると震え上がり慌てて逃げるようになった。
再び頭を抱えることになった八雲藍。
今回は相手が妖精で済んだからまだよかったものの、これがもし人里の人間にまで及ぶようになったら一大事である。
そこで再び主である八雲紫から救いの手が差し伸べられた。
「あなたが仕事に追われている間だけ、私が面倒をみてあげる」
その言葉に、紫様とてお忙しいでしょうに……と、紫の優しさに感動する藍であった。
だが本当ならば、わざわざ両性具有などにする必要はなく、紫が少し橙の身体を弄れば済む話なのである。
紫は妖力を調整する術を完全に心得ており、真面目に対処すれば橙の暴走など簡単に抑えられる。
それにもかかわらず、紫はあえて手を抜いた。――理由は単純、「その方が面白いから」である。
もっとも、「自らの式神くらい自分で何とかできないでどうする」という紫なりの教育の意味もあった。
そういう点では間違ってはいないのだが、藍からすればいい迷惑である。
妖怪とは本来、自分勝手であり、他者への迷惑など顧みず、常に己の面白さを最優先に行動する存在。
八雲紫もまた例外ではなかった。
こうして――藍が仕事で手を離せない間に限り、八雲紫が橙の性処理を引き受けることとなった。
だが、その選択が後々思いもよらぬ波乱を招くことになるとは、さしもの紫ですら予想できなかったのである。
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藍
・鬼畜霊夢とのバトルH(次回作用)
鬼畜霊夢のハメ撮りレビュー妖々夢編のイラスト。
後背位=生物的に屈服させられているみたいで嫌そうだし、させない気がする。
正常位=顔を見合わせたくないだろうからたぶんしない。
騎乗位か側位。
・橙とのイチャイチャラブH
いつもの日常。
特に思いつく物語がないので絵のみ。
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天子(モチーフとしては孫悟空)
・比那名居天子、仏に敗北し、封じられた岩の中で橙に凌辱される
タイトル:『天辱記』
かの八雲紫を本気で怒らせたことで有名な比那名居天子。
懲りることもなく、今日も地上で好き放題。
人間をからかい、妖怪と喧嘩し、鬼とすら渡り合い、自由気ままに振る舞っていた。
正に緋想の剣を振るえば怖いものなし。鬼に金棒。
しかし悪名は地を越え山を越え天を越え、ついに仏様:釈迦如来の耳に届いてしまう。
天人の名を穢すような振る舞いは本来ならば比那名居家が責任を取らせるところだが、
慈悲深い仏様は自ら地上に降り立ち、娘本人を諭すことにした。
「私は鬼も賢者も退けた。いかな仏とてもはや私の敵ではないわ」
説法を受けても天子は不敬にも聞き入れず、あろうことか無礼を働く始末。
しかし、仏様は怒る事もなく。ただ静かに提案する。
「もし私との勝負に勝てば、今後あなたに誰も口答えできぬよう、私が皆を説得いたしましょう」
何と魅力的な提案か。小うるさい戯言に苛まれずに地上で好き放題できるなどこれとない喜び。
しかし、その言葉を聞いた天子はふと、ある故事を思い出した。
かつて孫悟空が仏と勝負し、破れ、岩に封じられたという有名な話だ。
「あれは回りくどい勝負をしたからだ。正面からの勝負なら、ただの名ばかりな経読み坊主なんて瞬殺よ」
驕った天子は直接対決という条件で勝負を受け入れてしまった。
だが天子は知らなかった。
釈迦如来は、悟りによってあらゆる攻撃を無効化し、宇宙規模の理をも操る存在。さらに古代武術カラリパヤットを修め、肉弾戦でも最強格。まさにチート中のチートであった。
対して天子の力は地球規模の天変地異。十分脅威だが、宇宙規模の概念チートとは比べ物にならない。
結果は最初から決まっていた。
天子は究極拳法「如来神掌」によってねじ伏せられ、緋想の剣を取り上げられ、直径十メートルの巨大な岩の中へと封じ込められてしまった。
内部は空洞で、壁はつるつると登れず、特殊な結界によって力も封じられる。飛んで逃げることすらできない。
「心の底から反省するまで、ここからは出られない」
仏様はそう告げ、見せかけの謝罪を並べても何の効果もなく、天子は退屈な日々を送るしかなかった。
やがて時が経ち、岩の上から声が降ってきた。
「あら、ずいぶん素敵なマイホームね」
顔を上げれば八雲紫である。
「人を笑いものにしに来たの?悪趣味ね」
強がりを言ってみせるも、さすがの天子も自信を欠いていた。
「何しに来たのよ」
「早く出られるように、手助けしてあげようと思って」
紫は懐から扇子を取り出し、一閃。スキマが開かれる。
そこから姿を現したのは――一匹の化け猫、橙。
だがその橙は正気を失いかけていた。息は荒く、瞳孔は細まり、明らかな興奮状態。
「うちの式神の式神よ。最近忙しくて構ってあげられなくてね。あなた、暇してるでしょう?代わりに遊んであげて」
「ふーん、相手ねぇ。別にいいわよ。ここから出すって約束するなら」
「あなたがこの子の相手をしてくれたら、仏様に口添えしてあげる。無罪とはいかないでしょうけど、執行猶予くらいは望めるわ」
どう考えても怪しい。しかし頼れる相手はいない。天子は渋々条件を飲み、「必ず約束は守りなさい」と釘を刺した。
紫は涼しい顔で「肝に銘じておきますわ」と受け流す。
天子は腕を組み、胸を張り、橙を見下ろして言った。
「噛むなり引っ掻くなり好きにしなさい。どうせ効きはしないけどね」
鬼の攻撃すら耐える天人の身体。化け猫の爪や牙など、マッサージにすらならない。そう信じていた――だが次の瞬間、橙のスカートが不自然に盛り上がり、そこから巨大な陰茎が現れた。
「な、なによそれっ!?」
紫は愉快そうに笑う。
「言い忘れてましたけど、その子、両性具有なの。相手をしてほしいっていうのは、つまりそういうことですわ」
「そんなの聞いてない!冗談じゃないわ!」
「でも契約は契約。しっかり果たしてもらわないと」
「ふざけないで!そんな契約無効よ、む……きゃあっ!?」
紫は手を振り、「一月ほど経ったらまた来るわね。それまでよろしくお願いね~」とだけ言い残してスキマに消えた。
押し倒され、服を破かれる天子。
岩の中で繰り広げられる淫らな光景を背に、八雲紫は楽しげに去っていった。
そして数か月後――比那名居天子は如来に許され、封印から解放される。
以前より大人しくなった娘を見て、父は「ついに更生したか」と喜んだ。
ただ一つ、野良猫に極度の怯えを示すようになったことだけが気がかりであったが、それは些細な問題に過ぎなかった。
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・天子、妖怪に犯される。
タイトル:『鬼熊』
「あー、もうむり。死ぬ。退屈過ぎて死ぬ…」
比那名居天子は刺激に飢えていた。
名所を巡り、名物を食べ、腹を満たせば適当に喧嘩売って弾幕弾幕弾幕…。
最初こそ楽しかったが、こうも代り映えがしないと流石に飽きる。
そもそも天子は飽き性なのだ。それがこれだけ持ったのだからむしろ大したものだと言える。
日の当たるところにもはや興味の引くものはなく、
アングラなところに斬新さを求めた。
人里意外にも人間が済む集落自体は存在する。
里の外は基本的に妖怪の領域なので、普通の人間が一人で住むのは危険すぎるのだが、
誰も彼もが共生出来るわけではなく、そんな人間が妖怪の脅威から生き延びて
独自に築いた集落がこの世界にはいくつか存在するのだ。
天子がたまたま訪れたのはその中の一つであった。
村人達は妖怪の脅威に苛まれ困っていた。
山菜を取りに行った人間が鬼熊と呼ばれる妖怪に襲われて帰らぬ人となっているのだという。
鬼熊とは読んで字の如く、鬼のように恐ろしく力強い熊であり、
足は速く、力は強大。いかな大木もバターのように切り倒してしまうという。
鬼熊は元々はただの熊であったそうだが、冬眠に失敗し、
食糧難を肉食で生き延びるという事を何度も繰り返した結果、
血に飢えた鬼となった妖怪。
鬼熊は女に飢えており、女を好んで攫ってゆくという。
鬼熊はその力の強さのあまり交尾の際に力加減を誤って殺傷してしまうので
番いがおらず、そのせいで欲求不満が募り、雌であれば構わず攫い、
襲ってしまうようになったのだという。
村人は天子が天人様であることを知ると、
鬼熊を退治してくれよう願った。
正直、乗り気ではなかった。
鬼とはいえ所詮は畜生。
人間とは理解が及ばない強き物ならばなんにでも鬼と名付けるものであり、
所詮、鬼熊もただ少しばかり力の強い熊に過ぎないであろう、と天子は考えた。
ふと、須佐之男命が機屋に馬の皮をはいで逆さにして投げ込み姉である天照大御神を激怒させたという、過去の故事を思いだした。
鬼熊を殺し皮をはぎ、博麗神社で宴が行われている最中に投げ込んだらやつらはどんな反応をするだろうか。
大事な宴を穢されたとして束になって襲い掛かってくるのだろうか。
それはそれは…とても面白そうなことだ、と天子は心の家からやる気が湧いてくるのを感じた。
天子は村人達の願いを快く聞き入れ、天人様の無辺の御慈悲に村人達はひれ伏しながら感謝した。
山の中に入ると大きくなぎ倒された木々があり、
近くを見渡すと直径五メートルほどの大きさの穴倉の入り口を見つけた。
中を覗いて見ると人骨が散乱し、中には服の切れ端や櫛等の小道具が散見された。
ここが鬼熊の住処で間違いないだろう、と天子は確信した。
しかし、酷い匂いね、と天子は顔をしかめた。
血と糞尿が入り混じった悪臭は、
天人特有の桃の香りすらかき消してしまう程に強烈であった。
鬼熊は穴倉の奥にいるのだろうか。
とはいっても、この中に入るのは流石に抵抗がある。
入口の段階でこうも臭うのだから、奥は相当な物だろう。
一気に気持ちが萎えてしまった天子は、
村人の願いなど放っておいて帰ろうかと思った矢先、
背後から突如、鬼熊が襲い掛かる。
咄嗟に身をかわした天子。
鬼熊と距離を取り、その全貌を目の当たりにする。
見た目は完全に熊だ。現代でいうとグリズリーが近いだろう。
違いがあるとすればその眼。紅く血走った目。
瞳孔は開き、片方の目はあらぬ方向へと向いている。
どう見ても正気とは思えない、狂った形相。
天子の思い描いていた通り、よくある、つまらない風貌であった。
あぁ、つまらない。せめてもう少し笑える見た目であれば良かったのに。
天子は想像通りの期待外れにため息を吐きながら少し肩を落とした。
とはいえ、これで穴倉の中に入らずとも良くなった。
天子は緋想の剣を取り出すとゆったりと構えた。
後々の楽しみのために弾幕で消し飛ばすわけにはいかない。
返り血を浴びる危険性はあるが、火力を抑え、
剣で喉を切り、出血死させるのが良いだろう、
そう考えた天子は襲い来る鬼熊に自ら滑り込み、
すれ違いざまに首を切った。
断末魔を上げ、ずずん、と倒れ伏す鬼熊。
よほど血管に血が詰まっていたのだろうか、
夥しい程の鮮血が舞い、あたり一面血の海と化した。
う~わ、きもちわるっ、血がぶにゅぶにゅしてる…
見た目悪けりゃ中身もまた然り、ね。
さ~て、倒したはいいものの…これ、
どうやって持っていけばいいのかしら…。
村人連中に運ばせても投げ込むのは無理よねぇ。
まぁ、あいつら(依神姉妹)にでも任せればいいか。
鬼熊の処理について思案している天子の後ろからのそりと鬼熊が立ち上がる。
ただならぬ殺気を感じて咄嗟に緋想の剣で後ろを斬り裂く天子。
結果、鬼熊の身体は斬り裂かれ膨大な血が天子に降り注ぐ。
返り血に染まる天子。瞬間、天子の身体に異変が起きる。
「な……なによ、これ……身体が熱い……」
天子は初めて味わう感覚に戸惑う。
「毒…?いや、ありえない、天人の私にそんなのきかない筈…っあぁ」
血に濡れた肌がどんどんと熱く、あま痒い痺れが全身に広がっていく。
天人には桃の香りで穢れや毒を払う耐性がある。
しかし、それは肉体の腐敗や病気など“俗なる穢れ”に対する防御。
普通の血ならば、桃の香りをまとう天人にとってはただの汚れに過ぎない。
そう、普通の血ならば。
鬼熊は生物として子孫を残す役目も果たせず、
どれだけ欲しても手に入らない苦しみを味わい続け、それでもなお
子を残さんと女を追い求めている。
その飢えに等しい怨念は血肉にまで変化をきたし、女を捕らえ惹きつける呪いの性質へと変化した。天子はそれを全身で浴びてしまったのだ。
本来ならば血を一滴でも受ければ血が沸騰し、気が狂い、心臓が止まってもおかしくはなかったのだが、たかだか極度の発情程度に済んでいることは、さすが天人といえよう。
「きもい、きもいきもいきもい…っ!なによこれ、なんなのy…がはっ!?」
思考に沼る天子の身体に衝撃が走り、天子は数メートル先の木に衝突する。
「っ…!?ひあぁ!?」
身体を抱えてうずくまる天子。
強靭な身体を持つ天人がこの程度の攻撃が効くのだろうか?
いや、痛みではない。衝撃がまるで全身を蟻が這いずり回る様な
悍ましさを伴った快楽が天子の脳をかき回しているのだ。
鬼熊が迫る。
振るわれる剛腕が天子の目にスローモーションに映る。
しかし、身体が動かない。動けない。動きたくない。
ゴム鞠のように吹き飛ぶ天子。身体が地面を掠り叩き付けられるたびに
全身に耐えがたいほどの痺れが走り、天子はうめき声を挙げながらうずくまる。
先程までの余裕ははもはや影も形もなく、
股間から粘り気のある汁と尿が混じったモノを垂れ流し、
もはや思考すらままならず、ただひたすらに痺れが収まるのを待つのみ。
数度の攻撃の後、天子の抵抗が無くなったことを狂った頭でようやく理解した鬼熊は
天子の傍に近寄るとくんくんと鼻を鳴らし、天子がまだ生きていることを確認すると、天子の身体を片手でわしづかみにして持ち上げる。
その際に天子が「あぁっ!?」っとうめき声を上げるが鬼熊は何も気に留める事もなく、天子の服を爪でひん剥いた。
本来ならば顔を赤く染め、怒りと共に一刀両断にするところだが、
今の天子にそんな余裕はなく、ただこの後訪れるであろう出来事を予見し冷や汗を流し、焦る。
天子の悪い予感は当たった。
鬼熊は天子を両手で握りしめると自身の巨大な陰茎を
天子の股間に押し当て、一気に突き入れた。
「お”お”ぅ”ッ!!??」と、まるで獣のような嗚咽を吐く天子。
天子の腹は、鬼熊の巨大な陰茎に圧迫され膨らみ、
鬼熊が容赦なく突き入れられるたびに膨張と縮小を繰り返す。
鬼熊の動きは単調で、そして苛烈であった。
獲物を力の限り握りしめて固定し、ただひたすらに腰を叩きつける。
全ては射精のためだけに、相手の都合など一切考えないケダモノの交尾であった。
「ひぅううぅっ…!んぉおおっ!!」
もはや嬌声と呼べるのかすらわからない喘ぎ声を上げる天子。
腰を叩きつけられるたびに西瓜のごとき大きな胸がだぷんだぷんと跳ねて揺れ、
胸先が服にこすれるたびに全身に激痛とも快感ともとれる刺激が走る。
天子は別に生娘というわけではない。
むしろ地上に住んでいた頃は近場の不良共とよくつるんでおり、
危ない遊びも沢山経験している。家が裕福な分、
怪しげな薬草もいくらでも手に入った。なんなら妖怪とやるのも初めてではない。
幼い顔をしているが中身は周りにあだ名される通りの不良なのだ。
天人となって以降、男どもとも縁も切れ、そういった行為とも
随分とご無沙汰ではあったのだが、少なくとも百戦錬磨であったことには変わりない。
しかし、そんな天子でさえも、今回のような経験は初めてだ。
どんな薬も、どんな性行為も、ここまで天子の理性を狂わせたもの等一度もなかった。
「うぎぃっ…!あっぐぅぅぅうっ!!」
我慢などできるはずもなかったし、しようとも思えなかった。
天子はあっというまに絶頂に達し、身体をビクンビクンと痙攣させながら失禁した。
天子の膣は鬼の巨大な陰茎をぎゅうぎゅうと締め上げ、
その締め付けの強さに耐えかねた鬼熊は遂に射精を迎えた。
ドブゥ!!ドブルッ、ドビュルルルルッッッ!!
「あ゛ぁああ゛あ゛ぁぁあ゛ぁあ゛ッッ!!??」
パリッパリリリリッ…と、脳がやける音がする。
マグマのように熱い大量の精液が子宮を押し広げ、
腹が破裂してしまいそうなほどに膨れ上がる。
常人ならば本当に破裂してしまうであろうと量。
しかし、天人の強靭な身体はそれを許さず、
行き場を失った精液は接合部の隙間から懸命にこぼれ出る。
しかし、そんな抵抗も虚しく、
鬼熊は射精の最中にもお構いなしにひたすらに腰を振る。
「うっ、あっ、も、もぅむりっ、だ、誰か、誰か助け、ひっ、ぃぃあ、ああぁぁあぁ…ッ!!」
人知れぬ山の中。鬼熊なる妖が人を喰らい荒れ狂う現場に好んで近寄る人間などおらず、
天子の悲鳴は悲しく、虚しく、山中にこだまし消えてゆくのだった。
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「ぅお”ぅッ!?おぅ、お”ぉぉぉッッ…!!」
もはや人とも思えぬ程に醜いうめき声であった。
この声を発しているのがあの比那名居天子だと気づくもの誰も無いだろう。
そう断言できるほどに、比那名居天子はボロボロだった。
普段全てを見下し、己をこの世の頂点と信じて疑わない傲慢さは
もはや微塵も感じられず、ただされるがままに快楽を享受するだけの
受け皿と化したこの女に考える力など残ってなどいなかった。
「ぃ”ぐぅ゛ッ!?い”っじ”ゃぅ!あっあぁぁっ!も”うやぁ!たすけて、衣玖ッイっ!!?イ”ぃっ!イグッ!!いぎゅぅっ!!??あっあ”あぁぁぁぁぁあぁぁっっっ!!!!~~~~~~~っっっ♡♡♡♡♡♡」
絶頂に次ぐ絶頂はもはや快楽ではなく拷問に等しく、
天子はよがり狂いながら、必死に助けを求め続ける。
あのおせっかいで口やかましい世話役なら空気を読んで助けに来てくれるのではなかろうか。
そんなありもしない希望も鬼熊の膨大な精液が塗りつぶしてしまう。
残念ながら、どれだけ声高々に叫んでも彼女に助けが来ることはない。
他者を見下し、人の迷惑を顧みずに傍若無人に振舞い、そして追放された。
彼女を救おうとする存在など、もはやどこにもいやしないのだ。
これが、幻想郷に置ける彼女の最後の記録。
これから先の歴史に、彼女の名が記されることは二度とありはしなかった。
・化け物に犯される天子。
天人特有の強靭さ故に生半可な責めでは痛みも感じない。
乱暴に犯される=ようやく普通のH。
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幽々子
タイトル:『西行寺幽々子の食材吟味の旅』
西行寺幽々子は死後の魂を管理する冥界の主にして幻想郷きっての健啖家である。
一日三食大盛一杯。和中洋から秘境の珍味に至るまで何でも美味しく頂きます。
そんな毎日を過ごしていれば当然食料もそこを尽きる。
妖夢「幽々子様、大変です。食材がなくなりました」
幽々子「それは大変。では妖夢、買い出しに行ってきて頂戴」
妖夢「行きません」
幽々子「えぇ!?」
予想外の返答に目を丸くして驚く幽々子。
妖夢「先日買い出しに行ったばかりだというのに、もう食料は無くなっている。これは何故でしょうか?」
幽々子「泥棒にでも入られたのかしら?」
妖夢「違います。幽々子様が全部食べてしまわれたからです」
幽々子「えぇ!?」
妖夢「はいはい、天丼天丼」
妖夢「ウチの食費だって無限じゃないんですよ。こうも食べ尽くされてしまってはあっという間に経営破綻です。」
幽々子「失礼ねぇ、人をまるで大食漢みたいに。」
妖夢「違うんですか?」
幽々子「違わないけど…」
妖夢「素直で偉いです。というわけで幽々子様には食材を調達してきていただきます」
幽々子「それは妖夢の仕事じゃなくて?」
妖夢「最近、毎日のように人里に降りて買い出ししてるせいで顔を覚えられちゃってるんですよ。毎回毎回、ジロジロ見られる身にもなってくださいよ。」
幽々子「それなら猪でも狩ればいいじゃない。美味しいわよね、牡丹鍋」
妖夢「少し前にそうおっしゃられたので山で狩りをしたら、地主の方に生態系が崩れるという理由でお叱りを受けて山を出禁になりました」
幽々子「世知辛いわねぇ~…」
妖夢「ですので、顔がバレてしまっている私はしばらくの間、家事に専念いたしますので、食材の調達は幽々子様にお願いしたいのです」
幽々子「仕方ないわね~。じゃあ、一肌脱ぐとしましょうか」
妖夢「行ってらっしゃいませ」
幽々子「よし。じゃあ出掛ける前にご飯食べちゃいましょうか。」
妖夢「先程申し上げた通り蓄えがもうありません。なので朝ご飯は抜きです」
幽々子「えぇ~!?じゃあ…お弁当も?」
妖夢「当然ありません」
幽々子「そんな~」
そんなこんなで幽々子は食材探しの旅に出かけた…のだが。
幽々子「どうしましょう。お金が無くなってしまったわ」
幽々子 IN 人里。
買い出しついでに買い食いをしていたせいであっという間にお金は消え、
気付けば残金200円ぽっち。詰みである。
幽々子「幻想郷も物価が高くなったものね。昔はどれも10円もしなかったのに。」
茶屋で団子をむちゃむちゃと貪りながら変わってしまった情勢を憂う幽々子。
幽々子「残り80円。もうダメぽ」
ジュース飲んでんじゃねぇよハ〇!…もとい、団子をおかわりするという愚行を犯し、残金80円。
幽々子は悩んだ。これでは夕食が抜きになってしまう。このままでは主従揃って餓死しかねない。
幽々子「よし。狩りをしましょう。山へ行けば山菜もあるし肉も魚も沢山あるし。場合によっては鳥もありかも」
善は急げと茶屋を出た幽々子は妖怪の山へと向かった。
ここからのルート。
1.巨大なイワナと戯れる
2.猪と戯れる
3.鹿と戯れる
4.熊と戯れる
5.鴉と戯れる
6.蛇と戯れる
7.蜥蜴と戯れる
全ルート共通で異種間。本番はあるか不明。
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紫冬眠時、仕事に追われる藍から橙を頼まれ預かる。H三昧。
(橙、意外と背が大きい。藍様よりちょい下くらい※憑依華、文花帖参照)
書き出し
タイトル:『猫と戯れる』
しばらくの間、橙を預かってくれないかしら?
八雲紫は友人である幽々子にそう告げた。
あぁ、もうそんな時期か、と幽々子は友人に冬眠の季節が来たのだと理解した。
橙とは八雲藍の式神であり、普段は彼女が面倒を見ている筈なのだが…。
友人の疑念を感じ取ったのか紫は事情を語り始めた。
冬眠の間、藍に様々な雑用を含め留守を任せているのだが、
最近、月の動きが妖しく、その監視を強化せねばならないのだという。
並々ならぬ激務が予想され、流石の藍も自分の事だけで手いっぱいであり、
橙の面倒を見る余裕がないのだそうな。
己が式神を任せるというのに主である紫がわざわざ頼みに来るということは
それほどまで大変な事なのだろう。
幽々子からすれば友人の頼みであるし、別に断る理由もないのだが、
果たして面倒をわざわざ見る必要があるのだろうか?
橙もまだまだ若輩の妖怪ではあるものの、決して幼子ではない。
酷い言い方だが、ただ放っておけばいい話ではないのだろうか?
「それがそうもいかないのよ」
紫は微妙に困ったような表情で少しだけため息を吐いた。
そういえば、と幽々子は以前、紫が面白げに話していたことを思い出す。
八雲藍の式神として、自身に流れ込む妖力に対し、コントロールが効かない橙の様子に、
悩んだ八雲藍は紫に助けを求めた。そこで紫は橙の男女の境界を弄り、
男性器を生やして両性具有とすることにより、射精による妖力の制御を可能とした。
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タイトル:『猫と戯れる』
「しばらくの間、うちの猫を預かってくれないかしら?」
八雲紫は盃を傾けながら、幽々子にそう切り出した。
あぁ、もうそんな時期か――と幽々子はすぐに察する。冬眠の季節である。普段からよく眠る友人だが、この間ばかりは本当に目を覚まさない。
「猫なんて飼っていたかしら?」
「このあいだ話したでしょう。ほら、藍の式神の」
「ああ、式神の式神、ね」
「それそれ」
幽々子は笑みを浮かべたが、すぐに首を傾げる。
「でも、わざわざ預けるほどのことかしら。子供じゃないでしょう?」
紫は扇を軽く叩き、困ったようにため息をついた。
「橙は藍から妖力を与えられると、身体が拒絶して自傷するのよ。昔から厄介でね。藍も手を焼いていたわ」
「まぁ、それは困った子ね」
「で、解決するために境界をちょっと弄ったの。男女の境界」
「……あら」
「射精で妖力を放出できるようにしたら、発作はなくなったわ。めでたしめでたし、とはいかなくてね」
紫は盃を回し、口の端をわずかに吊り上げる。
「副作用でね、オスとメスの本能が両方重なってしまったのよ。要するに、発情期がずっと終わらない」
「なるほど。それで、あなたが眠っている間の世話を、というわけね」
幽々子は扇で口元を隠したまま、少し目を伏せる。
性に頓着があるわけではない。けれど、そういう事に関わらなかったわけでもない。
老い先短い者の相手をしたり、初めてを迎える若者に付き添ったり。経験豊富ではないが、それなりにやってきた。
ただ、妖と交わったことは一度もない。だからこそ――少しだけ、興味が湧いた。
「ねぇ、紫。その、どんな感じなの?具合というか、凄さというか…」
幽々子が上目遣いで問うと、紫は扇を畳み、意地の悪い笑みを見せた。
「それはもう……すごいわよ。藍と二人がかりでも満足させられなかったくらい。あの子の性欲は底がないの」
「わぁ…」
紫の声色には軽さがあったが、内容は冗談に聞こえない。
幽々子は盃を空け、頬をわずかに染める。
最近は大した異変もなく、ちょうど暇を持て余していた。たまには性に明け暮れるのも、また一興かもしれない。
「いいわ。友人の頼みとあらば引き受けましょう」
翌朝、橙を伴って八雲藍が現れた。
藍は深々と頭を下げ、式神に念を押す。
「幽々子様に決して粗相をしてはいけないぞ」
「わかってますよ…」
幽々子は扇をくるりと回し、橙を見やる。
思っていたより背が高い。藍ほどではないが、少女というにはすでに大人びている。
だが顔は赤く、その瞳はとろんと蕩け、しかして鋭い。まるで獲物を見定めるかのように、
幽々子を――いや、幽々子の身体を、じろじろと追っていた。
藍は橙の肩を叩き、「それでは」と告げ、その場を去って行った。橙は名残惜しそうに藍を見やり、少し寂し気に俯いた。
幽々子は寂し気に俯く橙の背後に回り、そっと身体を密着させた。
「えいっ」
「わっ!?」
突然の抱擁に橙はびくりと跳ねる。
背中に押しつけられるのは、豊満で柔らかな二つの膨らみ。
ふんわりと沈みこむような柔らかさと、亡霊らしいひんやりとした感触に
橙の耳がビクンと震えた。
「ごめんなさいね。寂しそうだったから、ちょっとね」
幽々子はからかうように囁き、細い腕で橙を包み込む。
その瞬間、視線の先でスカートが盛り上がる。
布越しに突き立つような張り。先端からは透明な滴が滲み、黒い染みを広げていた。
「あらあら……」
これは予想していたよりも想像以上に…。
幽々子は静かに喉を鳴らし、口元を左手で隠す。
「紫の言ってたこと、本当だったのね。なるほど、これは…」
感心しながら観察する幽々子に対し、橙は息を荒げ、肩を上下させる。
目は爛々と光り、瞳孔は大きく開ききっていた。
理性の色はなく、ただ女を欲する獣の気配だけが滲み出ている。
幽々子はその姿を愉快そうに見つめ、手で橙の顎を軽く持ち上げた。
「ふふ…もう我慢できない、と言った感じね」
腰を震わせる橙を横目に、幽々子は屋敷の方を振り返る。
「さ、入りましょう。外じゃ少し目立ちすぎるもの」
幽々子に導かれるまま、橙は荒い息を吐きながら屋敷へと足を踏み入れる。
その瞳は完全に熱に溶け、発情した猫そのものだった。
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椛
タイトル:『犬走椛と狼の逢瀬』
八百万の神々と数多の妖怪が息づく地、幻想郷。
ここでは、常識というものはあってないようなもので、人と人ならざる者が共存し、時には種族の境界すら易々と飛び越えてしまう。
山の河童が天狗を娶り、地獄の鬼は小人に嫁ぎ、竹林の兎に至っては誰彼構わず孕ませて回る。例を挙げればきりがない。
――ゆえに、白狼天狗である犬走椛が、一匹の獣と恋仲にあることも、この幻想郷においてはさして珍しい話ではなかった。
「――よし、今日の哨戒任務も異常なし」
夕暮れの赤に染まり始めた空を見上げ、椛はひとつ頷いた。
大天狗への報告義務は残っているが、急を要する事態でもない。
胸の奥に秘めた約束が、彼女の足を自然と別の方向へと導いていた。
山道を踏みしめる足取りは弾むように軽い。
普段はきりりと引き締まった口元も、今は柔らかく緩んでいる。
そう、これから――愛しい恋人との逢引が待っているのだから。
木々のざわめきと、水のせせらぎが聞こえる。山奥の沢辺。
普段は誰も近づかぬ静謐の地。そこが二人の秘密の場所だった。
「待たせたか?」
言葉を返す代わりに、銀灰の毛並みが夕陽を受けて輝く。
そこにいたのは、一匹の狼。椛よりひとまわり大きな体躯を持ち、分厚い筋肉と威厳に満ちた佇まい。
まさしく山の守護者の風格。だが、金色の瞳が椛を捉えた瞬間、厳しさは霧散し、穏やかな光を宿す。
大きな尻尾がぱたんと地を叩いた。それが彼なりの「会いたかった」という合図であることを、椛は知っていた。
「ふふ、今日も格好いいな……お前は」
駆け寄った椛は、その逞しい首筋に腕を回し、ぎゅっと抱きついた。
鼻をうずめれば、獣特有の香ばしい、日の匂いが混じった安らぎが胸いっぱいに広がる。
もふもふの毛並みが頬を撫で、幸福感で心が満たされていく。
狼は気持ちよさそうに目を細め、「くぅん」と喉を鳴らし、椛の頬へすり寄せた。
(まったく……私の恋人は、どうしてこうも完璧なのだろうか)
椛はもふもふに顔を埋めながら、心の中で熱弁を始める。
その引き締まった体躯、見る者を威圧するほどの威厳。
それでいて、自分にだけ見せるこの愛嬌。
鋭い牙を持ちながら、決して自分を傷つけない優しさ。
全てが、椛の心を掴んで離さない。
(普段は険しい顔をしているくせに、こうして二人きりになると甘えてくるところなんて、反則だろう。
格好良くて、可愛くて、それでいて頼りになる。あぁ、私の最高の旦那様だ…)
どこまでも真剣な顔で、しかし内心は完全に恋する乙女である。
この白狼天狗としての威厳と、一途な恋心とのギャップこそが、犬走椛という妖怪の本質なのかもしれない。
◇
思い返せば、二人の出会いは極めて平凡なものだった。
いつものように山を哨戒していた椛が、この沢のほとりで休んでいた彼を偶然見つけた。ただ、それだけ。
だが、その瞬間の衝撃を、椛は生涯忘れることはないだろう。
陽の光の中で微睡む、一匹の美しい獣。その神々しいまでの姿を目にした瞬間、椛の腹の底できゅん、と何かが疼いたのだ。
それは原始的で抗いがたい衝動。震えるかのような魂の共鳴。
ぶっちゃけ――見た目が好みすぎた。一目惚れ、これ以上の説明は要らない。
◇
「……ん」
椛はそっと顔を上げ、狼の湿った鼻先に唇を押し当てた。
すぐに彼が応えるように顔を傾け、今度は互いの唇がぴたりと重なる。
最初は触れるだけの挨拶のような口づけが、次第に熱を帯びていく。
狼が僅かに口を開き、その隙間からするりと舌が差し込まれた。
驚く間もなく、椛の舌は優しく、しかし大胆に絡め取られる。
「んっ……ん、ふ……っ♡」
椛は羞恥に頬を染めつつも、より強く首に抱きつき、舌を絡める。
唾液が混ざり合い、粘膜が擦れる音が沢に小さく響く。
名残惜しげに唇が離れると、銀の糸が二人を繋いでいた。
「はぁ……もう、お前は……いつも急だな」
潤んだ瞳で狼を睨むが、そこに怒気は一切含まれていない。
狼は続けてぺろり、と椛の火照った頬をひと舐めした。
ざらついた舌の感触に、「ひゃっ!」と、椛の肩が小さく跳ねる。
続けざまに首筋、耳朶と舐め上げられ、甘く湿った感触が残されていく。
「んっ♡んぅ… こら、くすぐったいぞ」
恍惚とした表情のまま、椛が潤んだ瞳で恋人を見上げると、狼は彼女の胸元へぐりぐりと鼻先を押し付けた。
くんくんと匂いを嗅ぎ、早くしろ、とでも言うように鼻でつんつんと突いてくる。
その仕草に、椛は呆れたように、しかしこの上なく愛おしそうに微笑んだ。
「もう……お前はほんと、これが大好きだな」
呆れたように、けれど心の底から嬉しそうに笑い、椛は自ら上着の前を寛げた。
はだけた衣類の下から現れたのは、雪のように白く、大ぶりに熟れた乳房。
重力に従い「どぷん」と豊満な音を立てるかのように揺れ、狼の目の前にまろび出る。
狼はゆっくりと舌を伸ばし、硬く尖った乳首をちろっと舐めた。
「んんっ♡」
びくん、と椛の身体が大きく跳ねる。
乳首から脳天まで痺れるような快感が走り、甘い悲鳴が漏れた。
狼は悪戯っぽく左右の乳首を交互に舐める。
舐めるたびに身体を震わせる椛の反応を楽しんでいるかのようだ。
椛の息はすっかり上がり、頬は熟れた果実のように染まっている。
狼の愛撫が、身体の芯まで焼き尽くしていく。
やがて、狼は大きく口を開けて、片方の乳肉を深く咥え、
赤子が母乳を求めるように、しかしそれよりもずっと強く吸い上げた。
「んぁっ……♡ そ、そんな一気に……っ」
椛の興奮は高まり、狼は乳房を丸ごと咥え、強く吸い上げた。
「んんんっ……! あぁぁ……っ♡♡」
脳が蕩けるような、圧倒的な快感。
吸い付く口内の熱と圧力に、椛は背を大きく反らせ、甘い絶頂の声を静かな森に響かせてしまった。
◇
「はぁ、はぁ……ほんと、おまえは意地悪だな」
荒い息を整えつつ、椛は紅潮した頬のまま、満足げな顔をしている狼ににっこりと笑いかける。
恨み言のようなセリフとは裏腹に、その声は蜂蜜のように甘い。
「だがな……やられっぱなしは、性に合わないんだ」
そう囁くと、彼女は今度は自らが狼の逞しい身体に潜り込んでいく。
彼の下腹部、硬い熱を帯びた一物がある辺りへ顔を寄せ、耳まで真っ赤にしながらも、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
「今度は私が…たっぷり可愛がってやるからな」
その後の情景を描写するのは、野暮というものだろう。
ただ、夜の帳が下り始めた山中には、甘やかで、少しだけ湿った音だけが、小さく、小さく響いていたという。
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・鬼畜にとりの実験台
タイトル:『にとりの尻子玉製造機』
河城にとりは犬走椛にとって数少ない友人と呼べる存在だった。
妖怪の山において、ほとんどの者が己の都合と気分で生きる中、椛は哨戒天狗としての職務に忠実だった。
真面目すぎる故に周囲から浮き、結果として孤独とんった。本人はそれを気にも留めていないが。
そんな椛の持ち場と、にとりの根城が近かったのは、全くの偶然である。
顔を合わせるうちに言葉を交わすようになり、今ではこうして将棋盤を挟む仲になっていた。
「それでね、新しい商売を思いついたんだ」
将棋を指しながら、にとりが世間話のように切り出した。
「またろくでもないことを企んでいるのか」からかい半分に椛が応じると、
にとりは「失礼な。今度のは世のため人のため、ひいては河童のためさ。商売というよりは慈善事業に近い」と、やけに自信満々に胸を張った。
「慈善事業、ねぇ」
話の合間に、盤面から駒を一つ盗もうとしたにとりの手を、椛が音を立てて叩く。
この河童は手癖が悪く、息をするようにインチキをする。
それが河童らしいと言えばそうだが、言動の信憑性を著しく損なっていた。
とはいえ、頭ごなしに否定するのも友人として気が引ける。
叩かれた手をさすりながらこちらを睨むにとりに、椛は無言で話の続きを促した。
にとりが語る「新しい商売」とは、煎じ詰めれば「妖怪の尻子玉の販売」であった。
尻子玉。人間の肛門から抜き取れるという、生命力の源。河童の好物であり、これを抜かれた人間は腑抜けてしまう。
かつてにとりは「人間は盟友だ」などと嘯いていたが、実際には河童と人間の関係は捕食者と被食者のそれに近い。
その長年の因縁が、人間との間に未だに残る確執の原因だとにとりは言う。
「この根深い問題を解決する、画期的なビジネスなんだよ」
にとりのプレゼンが始まった。
「いいかい?尻子玉ってのはな、別に人間にしかないわけじゃない。妖怪にも神様にも、ちゃんとある。しかもだ。
妖怪の尻子玉は抜いても死なない。数日もすれば、また同じ場所に実を結ぶ。まるで果実みたいだろ。
人間のものに比べれば味は落ちるが、そこはサステナブルな資源ということで我慢してもらう」
意気揚々と語るにとりを、椛は何とも言えない顔で見つめる。
どうしてそんなことを知っているのか、という問いは野暮というものだろう。
この友人は妙なところで顔が広く、その商魂と口八丁で、数多の女性を言いくるめてきたのを知っている。
大方、実験と称して片っ端から試したに違いない。
椛の同僚の中にも「河童に魂を抜かれた」と泣いていた者がいたが、恐らくはこの件だろう。
我が友人ながら、実に業の深い妖怪である。
「で、だ。実験を繰り返して分かったことがある。妖怪の中でも、特に天狗の尻子玉が人間の次に味が良く、再生速度も速い。
そこで本題だ。天狗たちと契約し、尻子玉を量産、飢えた河童たちに販売する。河童は危険を冒して人間を襲う必要がなくなる。
人間は襲われずに済む。そして私の懐は潤う。まさに三方良し。Win-Winだと思わないか?」
「待て。話の前提がいくつかおかしいが、ひとまず置いておく。
その『契約する天狗たち』の利点はどこにあるんだ。ただ尻子玉を一方的に提供するだけでは、搾取だろう」
椛が至極当然の疑問を投げかけると、にとりは「ああ、それなら問題ない。ちゃんとメリットも用意してある」とニヤリと笑った。
「メリット?どんな」
「尻子玉を抜かれること、それ自体さ」
「お前は頭の心配でもした方がいいんじゃないか」
蔑んだ視線を隠そうともしない椛に、にとりはまあ聞けよ、と続ける。
「尻子玉を抜かれる瞬間ってのはな、魂が根こそぎ持っていかれるような感覚と引き換えに、筆舌に尽くしがたい多幸感が得られるらしいんだ。
らしい、というのは私は抜かれたことがないから分からんがね。
これまで『協力』してくれた被験者たちは、みんな骨抜きになって、今でも『また抜いてくれ』ってせがんでくるくらいだ。
この副次的に得られる快感こそが、彼女たちへのインセンティブというわけさ」
心底愉快そうに語るにとりの横顔に、椛は心底からの不快感を覚えた。
「取り敢えず一つだけ言わせてほしい。…その訳の分からん横文字をやめろ。今すぐ」
「なんで?」
「聞いててムカつくから」
「気に入ってるのにー…」
「はぁ…とにかく、やりたいことは分かった。だが、なぜその話を私にする。
お前が一人で勝手にやればいいだろう。気分の良い話ではない」
眉間の皺を深くして問うと、にとりは「まぁまぁ、聞いてくれよ、本題の本題はここからなんだ」と、不意に真剣な目つきで椛を見つめた。
その目に、思わず心臓が小さく跳ねる。
にとりの無駄に整った顔立ちが、こういう時に妙な力を発揮するのを椛は知っていた。
ふと考えたが、先ほどの不快感も、他の妖怪の話を楽しそうにするにとりへの何か別の感情だったのではないか?
そこまで考えて、椛はかぶりを振る。
疲れているのだ。この河童に嫉妬など、あり得ない。
「……というわけなんだが、引き受けてくれるか?」
思考の海に沈んでいた椛は、にとりの言葉を聞き逃していた。
「…すまない、もう一度言ってくれるか」
「おいおい、話を聞いてなかったのか?大事なところだぞ」
にとりは少し口を尖らせ、もう一度、同じ言葉を繰り返した。
「私と専属契約して、おまえの尻子玉を生産させてくれないか、と言ったんだ」
「…………………はぁ?」
一瞬、何を言われたのか理解できなかった。
こいつの頭がおかしいのか、自分の耳がおかしいのか。
怒りを通り越して、ただただ困惑が押し寄せる。
「……なぜ、私なんだ」
「尻子玉にも品質があるんでね。同じ天狗でも、そこらの有象無象とはわけが違う。
強い妖怪、格の高い妖怪ほど、尻子玉の質も味も上質なものになる」
にとりは熱弁する。
「椛、お前は私の友人だ。そして何より、強い。白狼天狗の中では間違いなく最強だ。
その気になれば鴉天狗にも手が届く。君という最高品質のブラn、いや、商品、うぅんッ!…人気者がいれば、この商売は絶対に成功する」
「馬鹿馬鹿しい。第一、私一人で商売が回るわけがないだろう」
「もちろん他にも協力者はいるさ。というか、もう何人かには専用の機械で『生産』に入ってもらっている。
だが、彼女たちはあくまで量産品。目玉になる最高級モデルが欲しいんだ。それが君だ」
「……っ」
他の女。量産品。その言葉を聞くたびに、胸の内に得体の知れないモヤがかかる。
先ほど否定したはずの考えが、また鎌首をもたげる。違う、これは恋慕などではない。
ただ、一人の天狗として、このふざけた河童の計画で同胞たちがいいように扱われている事実が、許しがたいだけだ。
椛は、自分自身にそう強く言い聞かせた。
「……いいだろう。だが、条件がある」
「条件?」
「その計画、私一人で引き受ける。だから、今お前が言った他の天狗たちは全員解放しろ」
「いや、解放って言われても、あいつらは自分の意思で……」
慌てて弁解するにとりの言葉を、椛は遮る。
「それが呑めないなら、この話はなしだ」
にとりは顎に手を当て、ソロバンを弾くように思考を巡らせた。
確かに、椛一人では生産性が悪い。しかし、質の悪い量産品ばかりではいずれ客は離れるだろう。
まずは最高品質の『犬走椛』ブランドを確立し、信用を得てから次の手を考える方が得策かもしれない。
それに、いざとなれば椛の見ていないところで……。
そこまで考え、にとりは口元に笑みを浮かべた。
「分かった。その条件、呑もう。おまえを私の専属にする」
話がまとまれば早い。にとりは「善は急げだ」と将棋盤を乱暴に片付け、勝負をうやむやにすると、椛を自身の住処へと招いた。
にとりの背中を見ながら、椛はひとまず同胞たちを守れたことに安堵する。
だが、その時ふと、重大なことに気がついた。
尻子玉を抜かれる、ということは。その、つまり。
友人であるにとりに、抱かれるということではないのか?
その可能性に行き当たった瞬間、椛の顔にカッと血が上る。
とんでもない契約を結んでしまったのではないか。
しかし、一度交わした約束を、同胞たちのために反故にするわけにはいかない。
椛は内心の激しい葛藤を悟られまいと、ただ黙ってにとりの後ろを歩き続けた。
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・猿神退治 敗北
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文
・河童の嫁
・鬼畜にとりの実験台2
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てゐ(竿役)
・射精中毒因幡てゐの幻想郷孕録
大まかな流れ。
因幡てゐは退屈で死にそうだった。
ありとあらゆる罠で鈴仙をイジメ倒した結果、
最近では反応もいまいちですっかり飽きてしまった。
そんな中、永琳が新薬を作る。
その新薬は子供が欲しい同性愛者の為に作ったものだそうだ。
いつもなら鈴仙が実験台となるのだが、今は薬売りの最中で不在。
暇を持て余していたてゐは進んで治験を申し出た。
ご立派な竿が生えたてゐはおぉ~、と新鮮な感覚に興味津々。
永琳はそんなてゐの竿を握ると強くこすり始める。
急な刺激に脳が困惑するてゐ。そしてあっさりと射精。
射精の感覚はてゐの脳を焼き、スパークさせた。
永琳は精子を顕微鏡にかけ、子種の有無を確認する。妊娠は可能であろうと判断。
あとはサンプルがあれば完璧。永琳は放心状態のてゐにサンプルとして様々な種族の女を孕ませてくるように指示を出すとそのまま別作業に入る。
これがてゐの孕ませ珍道中は始まり。しかし、永琳は理解していなかった。
180万年以上の間、てゐの中で眠っていた精力がどれほど恐ろしいものなのかを。
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◇
タイトル:『射精中毒!因幡てゐの幻想郷孕録』
因幡てゐは、退屈で死にそうだった。
悠久とも言える時を生きる彼女にとって、退屈とは魂を蝕む猛毒である。
その毒を癒す唯一の特効薬は、後輩である鈴仙・優曇華院・イナバをいじめて、その反応を楽しむことだった。
――だったのだが。
「かんっっぜんに飽きられてるんだよなぁ……」
ぽつりと呟いた独り言が、永遠亭の静かな縁側に虚しく響いた。
もはや、あの阿呆な後輩兎はてゐの仕掛ける罠に引っかからない。
竹林の獣道に掘った落とし穴は鼻で笑って迂回され、
トラバサミは分解されて「古典的で目新しさに欠ける」とダメだしまでされる始末。
初心に帰ろうと、販売用の薬を入れた駕籠に春画を混ぜ込めば、真顔で燃やされ、
寝込みを狙って耳元で銅鑼を鳴らせば、当の本人は特殊な耳栓で対策済み。
ヤケになって鳴らしまくったら、永琳達から「うるせぇんだよ」とシバかれた。
最近では永遠亭の他の兎たちですら、てゐの姿を見るたびに
「またバカな事やってるよこいつ」と言わんばかりに、じとーっとした生温かい視線を向けてくる。
正直、居心地が悪いことこの上ない。
「あー、つまらん。あまりにつまらなさすぎて、耳毛が全部抜けてしまいそうだ」
いじめられる側が、いじめる側に飽きているのだ。これほどの屈辱があろうか。
永遠亭の縁側でだらけきっていたてゐの耳に、薬練室から師である八意永琳の声が飛んだ。
「てゐ。少し時間はあるかしら」
「おやお師匠様。てゐは今、退屈という名の病で死にかけてるところですよ」
「そう。なら治験に付き合いなさい。報酬ははずむわ」
報酬、という言葉に、てゐの兎耳がぴくりと動いた。
どうせまた碌でもない薬の実験台だろうが、この地獄のような退屈からは逃れられる。
「いいですよ。で、今度はどんな薬なんです?」
「単為生殖を可能にする薬よ」
こともなげに言う永琳の言葉に、てゐは首を傾げた。
「たんいせいしょく? なんですそりゃ、新しい漬物かい?」
「……子供が欲しいけれど、相手がいない、もしくは相手が同性である、という者たちのための薬よ。
服用した女性の体内に、一時的に雄の生殖器を形成し、遺伝情報を持った精子を生成させる。
理論上は、それを用いて他の女性を妊娠させることが可能になる」
ほぇー、と鼻をほじりながら適当に相槌を打つ。
いつもなら、この手の実験は鈴仙の役目だ。
だが、その鈴仙は薬の行商で数日は留守にしている。
「面白そうじゃないか。要は女の身体のまま、ちんちんが生えてくるってことかい?」
「理解が早くて助かるわ。さあ、これを飲みなさい」
手渡された不気味な紫色の丸薬を、てゐは躊躇なく飲み込んだ。
苦痛や副作用など、長い生の中で味わい尽くしている。
どんな変化が起きようと、この退屈よりはマシだった。
薬の効果は、すぐさま現れた。
身体が内側から燃えるように熱くなり、下腹部に今まで感じたことのない疼きと違和感が集中していく。
「お、おお……?」
股座をごそごそとまさぐったてゐは、そこに存在するはずのない、しかし確かな熱と質量を持つ「異物」の存在に気づいた。
着物の裾をめくり上げてみれば、そこには自身の兎としての本能を具現化したような、見事な一本の雄蕊(おしべ)が鎮座していた。
「……はっはーん、こりゃご立派だ。なんだか新鮮な気分だねぇ」
物珍しそうに自身の竿をぺちぺちと叩いて遊ぶてゐに、永琳は無感動な声で告げる。
「ふむ、形成は成功ね。次は機能の確認よ」
言うが早いか、永琳はこともなげにてゐの前に屈むと、
その冷たい指で熱く脈打つ竿を、根本からむんずと掴んだ。
「ひゃっ!?」
唐突な刺激に、てゐの背筋が跳ねる。
「な、なにするんだい!?」
「機能の確認と言ったでしょう。精子が正常に生成されるか、実際に射精させてみるのが一番手っ取り早い」
永琳は一切の躊躇も感情も見せず、ただ研究者の目で対象を観察するように、てゐの竿をしごき始めた。
指が上下するたびに、今まで感じたことのない、脳が痺れるような奇妙な感覚が背筋を駆け上がってくる。
「あ、あっ、や、やめ……ん、ぅ……!」
思考が追いつかない。快感なのか、不快感なのか。
ただ、身体の奥で何かが猛烈な速さで練り上げられていくのが分かった。
未知の感覚に脳が完全に困惑し、腰が勝手に動き出す。
「――っ、イクッ!!!」
てゐの短い絶叫と共に、竿の先端から白濁した精液が勢いよくほとばしった。
その瞬間、てゐの脳を凄まじい衝撃が焼いた。
全身の骨という骨が蕩けていくような弛緩と、魂ごと射出されるような強烈な昂揚感。
脳髄の芯で何かがスパークし、視界が真っ白に染まる。
快感という名の雷が、因幡てゐという存在を根こそぎ貫いたのだ。
「……ふむ。量は十分ね」
永琳は放心状態のてゐなど意にも介さず、床に飛び散ったそれをスポイトで採取すると、手際よく顕微鏡のプレパラートに乗せた。
数秒後、レンズを覗き込んだまま、彼女は満足げに頷く。
「生命活動も活発。遺伝情報も問題なし。これなら受胎は可能でしょう。上出来ね」
だけど、と永琳は続ける。
「あくまでこれは机上の空論。実際に、他の種族の女性に受胎させてみて、初めてこの薬は完成する。サンプルは多い方がいいわ」
永琳は、呆然としながらも自らの竿を握りしめ快感の余韻に震えているてゐに向き直ると、
カルテに結果を書き込みながら、事務的な口調で命令した。
「てゐ。あなたにはこれから、幻想郷中の様々な種族の女性を孕ませてきてもらうわ。
人里の守護者、魔法の森の魔法使い、妖怪の山の天狗、紅魔館の悪魔……できるだけ多くのサンプルを集めてきなさい。
それがあなたの仕事よ」
それが、後に幻想郷全土を巻き込むことになる、因幡てゐの孕ませ珍道中の始まりであった。
しかしこの時、天才と謳われる八意永琳でさえ理解していなかった。
一見するとただの悪戯好きな兎に過ぎないこの妖怪の中に、地上の歴史の始まりから眠り続けてきた、
実に百八十万年分以上もの精力――その獣欲が、この一回の射精によって、完全に目覚めてしまったということを。
そして、それがどれほど恐ろしいものであるのかを。
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にとり(竿役)
・収集(尻子玉)にとり
『あらすじ』
河童の大好物である尻子玉。にとりは尻子玉を売るビジネスを考えた。
しかし、尻子玉は一人につき一つしか採集できず、
尻子玉を抜かれた人間は死んでしまうため博麗の巫女にバレでもしたら死は免れない。
さらに幻想郷という限られた人口では採集できる尻子玉には限度がある。
基本的にハイリスクローリターンなのだ。
そこでにとりは考えた。人間がダメなら妖怪を食べればいいじゃない、と。
尻子玉とは「生命を持つ存在すべてに宿る魂の玉」
ならば人間より遥かに凄まじい生命力を持つ人外連中にだって尻子玉はあるはず。
さらには「強力な妖怪ほど強い尻子玉を持つ」とも考えられるのではないか。
それに妖怪ならば尻子玉を抜いたとて滅多に死ぬものでもないだろうし、
博麗の巫女に目をつけられる事もない。にとりはとんだブルーオーシャンを見つけたと喜んだ。
正午を過ぎ、もうすぐ友人である椛がやってくる。にとりは絶好の機会を見逃すつもりはなかった。
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タイトル:『収集(尻子玉)にとり』
河童の商売とは、いつだって向かい風だ。
河城にとりは、自慢の発明品が並ぶガラクタの山に腰掛け、腕を組んで唸っていた。
「どうにも割に合わんのだよなぁ……」
河童の大好物であり、滋養強壮の妙薬としても知られる「尻子玉」。
これを量産し、一大ビジネスを築き上げようというのが、にとりの新たな事業計画だ。
しかし、この商売には致命的な欠陥が多すぎる。
まず、原材料である人間の尻子玉は、対象一人につき一つしか採取できない。
そして何より、これを抜かれた人間は十中八九、死ぬ。
博麗の巫女に嗅ぎつけられでもしたら、問答無用で退治されることは火を見るより明らかだった。
幻想郷という限られたパイの中で、そんな危険な橋を何度も渡れるわけがない。
つまるところ、人間の尻子玉ビジネスは、絵に描いた餅以下の「ハイリスク・ローリターン」なのだ。
「人間はダメだ……人間を相手にするから、巫女がしゃしゃり出てくる。そもそも数が少なすぎる。
もっとこう、安全で、持続可能で、がっぽり儲かるネタはないもんかねぇ」
思考の海に沈んでいたにとりの脳裏に、天啓のように、実に河童らしい、それでいて悪魔的なアイデアが閃いた。
「――そうか。人間がダメなら、妖怪を食べればいいじゃないか」
そうだ、なぜ今まで気づかなかったのか。
尻子玉とは、なにも人間にだけ宿るものではない。
あれは「生命を持つ存在すべてに宿る、魂そのものが結晶化した玉」だ。
ならば、人間などとは比較にならないほど強靭な生命力を持つ、
幻想郷の妖怪たちにだって尻子玉はあるはずだ。いや、絶対にある。
にとりの思考は、マッドサイエンティストのそれへと一気に加速していく。
「それに、だ。生命力が強いということは、それだけ尻子玉も質があがるんじゃないか?
雑魚妖怪より大妖怪。そう、『強力な妖怪ほど、強く、美味く、極上な尻子玉を持つ』……この仮説は、大いにあり得る!」
興奮に、身体が打ち震えた。
妖怪相手ならば、尻子玉を一つ抜いたところで滅多なことでは死にはしないだろう。
生命力の塊みたいな連中だ、数日もすればまた新しい尻子玉が実るに違いない。
人間を襲うわけではないのだから、博麗の巫女に目をつけられるリスクも格段に低い。
安全な原材料。持続可能な供給源。そして、人間のそれとは比べ物にならないであろう、超高品質な商品。
これは、とんだブルーオーシャン(未開拓市場)だ。
にとりは、まだ誰も気づいていない金脈を掘り当てたのだと確信し、口元が欲望のままに歪んだ。
ちょうどその時だった。
洞窟の外から、よく知る気配が近づいてくるのが分かった。
ぴくり、とにとりの耳が動く。時刻は正午を過ぎた頃。
約束通り、友人である犬走椛が、将棋を指しにやってきたのだ。
天狗。妖怪の中でも特に誇り高く、身体能力も妖力も高い、優れた種族。
そして犬走椛は、白狼天狗という、天狗の中では比較的下っ端ではあるものの、
その中では群を抜く実力者だ。実力ならば鴉天狗にだって引けは取るまい。
にとりは、舌なめずりをしながら、ゆっくりと立ち上がった。
絶好の機会だ。
我が友人よ、お前の尻子玉は、一体どれほど素晴らしい味がするのだろうか。
仮説を検証するための、最初の実験台として。
そして、私の新しいビジネスの門出を飾る、最高級の「商品」として。
この機会を、逃すつもりは毛頭なかった。
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クロスオーバー系(映像は想像できるけど文章がまるで浮かばない)
幽香
・Floral Furyのカーネーション( Cuphead)やパックフラワーとのイチャラブ
・バタフリーやビードルのような虫ポケモン、またはキマワリのような花ポケモンとのイチャラブ
萃香
・クッパJrとH
『あらすじ』
偉大な父を喜ばせようとクッパJrは最強と名高い鬼に勝負を挑む。
しかし、力の差は歴然でどうあがいても勝てない。
そこでクッパが以前ピーチとプロレス(意味深)して圧倒していたのを思いだし、
クッパJrは萃香にプロレスもといセックス勝負を挑む。
小傘
・クリボーとH
同じ雑魚キャラ(厳密には小傘ちゃんは違うけど)として通じ合った二人。
二人はマリオworldのすみっこで激しく愛し合う。
セイバー(アルトリア)
・召喚先のマスターとラブH(のび太等デフォルメの強い意外なキャラ)
ドラえもんのいない世界。のび太に召喚されたセイバー。
聖杯戦争を勝ち抜く中で二人は恋に落ち。愛を確かめ合う。
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ルキア
・コンの妄想(グラビア撮影・イチャラブH)
いつものコンの日常。
頭の中であんなことやこんなことをする。
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艦これ
電
・精神が崩壊した電。イ級に凌辱される
深海棲艦に占領された鎮守府。
港は破壊され、敗北した艦娘は軒並み深海棲艦の餌となった。
生きたまま四肢を貪られるもの。または脳を改造され深海棲艦となったもの。
そして生かされる代わりに深海棲艦に犯され、子を孕まされるもの。
駆逐艦:電は幸か不幸か生き延びることとなってしまった。
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加賀
・
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アクア(このすば)
・一人で出来るもん ~ピザ屋編~
『あらすじ』
ひょんなことからカズマ達と仲たがいをしてしまったアクア。
衝動的に家を飛び出したものの、文無しでは飯も食えない。
依頼を受けようとしたものの、どれもこれも団体向けの依頼ばかりで、
ソロで受けれる仕事はほとんどなかった。
そんな中、依頼の中に面白そうな依頼を見つける。
ピザ屋の監視バイトである。
どうもこのピザ屋、最近従業員が飛んでしまったらしく、
急遽、新人を入れたいとのこと。
業務内容は、ただ店内の監視をするのみで、
しかも、賄いとしてピザが食べ放題とのこと。
かなりの良物件に見えるが、色々とツッコミどころがある。
そも、ここは異世界である。そんな剣と魔法と召喚術なこの世界に
なぜ現代のピッツァなお店があるというのか。
どう考えてもおかしいというもの。
しかし、残念ながら、アクアの頭もおかしかった。
アクアの目には、ピザ食べ放題という一文しか目に入らず、
すぐさま、後先も考えず、条件反射のように、依頼に飛びついてしまった。
これが、彼女の運命を、地獄へと変える最大最悪の悪手であったことを、
彼女はまだ、尻ようもないのであった。
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使いたい題材
・ポケモン(消されるかもしれん)
・ディズニー(殺されるかもしれん)
・cuphead(大丈夫かもしれん)
・Poppy Playtime(大丈夫かな)
・Five Nights at Freddy's(大丈夫であってくれ)