目次
1.犬走椛×スパイロ(小龍)
2.犬走椛×ダフィーダック
3.犬走椛×クリボー(未完成)
【白狼天狗と小竜の新しい遊び】
1.禁断の拾得物
木漏れ日が斑模様を描く、午後の深い森。
せせらぎと鳥のさえずりだけが満ちるその場所は、この世界では珍しくもない安息の聖域である。
「ふぅ……。風が心地よいですね」
白狼天狗の犬走椛は、愛用の大太刀を巨木の根元に立てかけ、小さく息を吐いた。
今日は非番。見張りの義務はない。だというのに、彼女の立ち姿は糸で吊られたように正しく、白銀の髪にも乱れはない。襟元をきっちりと合わせ、周囲の気配を探るその姿は、性分としか言いようがなかった。
対して、傍らの小さな紫の竜__スパイロは、退屈そのものといった風情で草地を転がり回っていた。地面を蹴り、宙返りし、退屈のあまり尻尾を噛もうとして失敗している。
「あーあ!退屈だぁー!なー、椛。休みって暇すぎない? なんかこう、大冒険とか、洞窟の奥で人食いナマズとの死闘とか、伝説の秘宝探しとか、そういうのないわけ?」
「ありません。本来、休日とは身体を休めるもの。英気を養うための準備期間と心得なさい」
「えいきー?なにそれ、食えんの?わけわかんねーのー」
窘める椛の声色は淡々としているが、幼馴染に向ける視線には微かな甘さも滲む。
結局のところ、彼女はこの小さな“弟分”に甘いのだ。
スパイロは「ちぇっ」と小石を蹴飛ばし__ふと、草むらの陰に視線を留めた。
鬱蒼と茂るシダの隙間に、なにやら色の付いた、湿気った紙の束が落ちている。
「ん?なんだこれ。…宝の地図か!?」
「待ちなさいスパイロ、得体の知れないものはむやみに触らない方が……」
椛の静止も聞かず、スパイロは好奇心の塊となって飛びついた。器用な前足でそれを拾い上げ、バサリと開く。カビとインクの混じった匂いが鼻をくすぐる。
「……うおっ?」
次の瞬間、彼の丸い瞳が見開かれ、爛々と輝きだした。
「おい椛!ちょっと来いよ!これ、すっげー面白そうだぞ!」
「……面白い?怪しい魔導書か何かですか?」
警戒しつつ覗き込んだ椛の視界に飛び込んできたのは、魔法陣でも地図でもない。
豊満な肢体を晒した女と、それに覆いかぶさる男が、獣のようにあられもなく絡み合う極彩色の挿絵だった。
「……これは本、ですか?しかし、内容は……妙な儀式をしていますね」
椛は眉をひそめつつも、職業病ともいえる生真面目さで分析を開始する。
紙面に描かれた女は、異常なまでに肉感的だった。特に胸部は衣服など意味をなさないほど大きく誇張して描かれ、男の太い指によって、むにゅり、むにゅりと柔らかに形を変えられている。女の表情は苦悶か、あるいは快楽か、頬を朱に染めて涎を垂らしていた。
「ははっ、見てみろよ!こいつの胸!すっげーデカい!まるで椛みたいじゃん!」
「そうですね、確かに私みたいに……?」
無邪気すぎる指摘に、椛は思わず自身の胸元へ視線を落とす。
哨戒天狗の正装である肩の空いた白い衣装は、動きやすさを重視して胸元に余裕を持たせてある。だが、さらしを巻こうとも隠しきれない二つの物体は、生地を内側から強引に押し上げ、深い谷間の陰影を作っていた。重量感、弾力、存在感。
それは絵の中の女と比しても遜色ない、否、それ以上の「暴力的な質量」を主張していた。
「……まあ、似たような身体的特徴が、私にもあることは否定しませんが……」
「だよな!昔風呂で見たけど、椛もでっかいケツみてぇなのぶら下げてたもんな!走るたびにバインバイン暴れて、邪魔くさそーって思ってたんだぜ!」
「……言い方には気をつけなさい」
あまりデリカシーのない言葉に、羞恥よりも先に呆れが出る。
そんな椛の心中などお構いなしに、スパイロはページをめくる手を止めない。
次々と現れるのは、男女が局所を繋げ、様々な体位で組んず解れつする様だ。
「おおっ!なにこれ!すっげー楽しそう!もつれ合って転がって、なんか、めっちゃ気持ちよさそう!これってなんて遊びなんだ?」
「さぁ、私にもさっぱり……」
椛の視線が一点に吸い寄せられる。
男の股間にある猛々しい突起と、それを受け入れ、濡れそぼる女の秘所。
「これ……男性にはこういう器官がついているのですね」
「オレにもあるぞ!」
スパイロは誇らしげに自身の股間を突き出し、指さした。
すると鱗の割れ目から、つるりとした朱色の先端を持つ男根が、元気に顔を出した。子供と思えない程に、本の中の男と比べても勝るとも劣らない、立派な一物だった。
「な、同じだろ!」
「まぁ、確かに。少し差はありますが、構造上の形状は大体一致しますね」
至極真面目に頷く椛。事実確認は完了した。
スパイロは興奮気味に尻尾をバタつかせ、翼を広げた。
「だろだろ! じゃあこれ、オレたちにもできる“新しい遊び”ってことだ!」
「確かに構造上は可能に見えますが、それは……」
「なぁ、やってみようぜ椛!オレの勘だけど、たぶんすげー楽しいぞ!退屈な休みもこれで吹っ飛ぶはずだ!」
椛は腕を組み、しばし沈思黙考する。
今日は休暇日だ。哨戒天狗たるもの、本来ならば品行方正に過ごすべきであり、怪しげな遊びにかまけるなど言語道断だ。そう、本来なら。
(無視して休息を続けたほうがいいのでしょうが……スパイロの言う通り、この遊び、何故かは分かりませんが、妙に興味をそそられるんですよね……)
自身の体の奥が、微かに疼くのを椛は感じていた。
図解されている行為への純粋な知的好奇心。
そして、退屈している可愛い幼馴染の要望。
それらが椛の中で天秤にかけられ真面目な天狗が出した答えは__
「……はぁ、仕方ありませんね」
彼女は呆れたように、しかし満更でもなさそうに肩をすくめた。
「せっかくの休日ですし、あなたがそこまで言うのなら新しい遊び…いえ、特殊な状況下における訓練の一環として、検証してみましょうか」
「やったー! そうこなくっちゃ! さすが椛、俺の一番の友達だ!」
無邪気に輝くスパイロの笑顔。
しかし、この時の二人はまだ知らなかった。
それが、「遊び」の範疇を越えた、濃密な沼への第一歩であることを。
2.検証開始
「まずはこれだな。一番最初のやつ!」
スパイロが示したのは、仰向けの女に男が上から覆いかぶさる図。
現代では正常位と呼ばれている体位だ。
「私が女役で下、あなたが男役で上、ですね。ルールは把握しました。配置につきます」
椛の表情は、哨戒任務に向かう時のような凛々しさすら漂わせている。
遊びと言えど、一度引き受けたからには手を抜かない。それが犬走椛の流儀だ。
椛はその場で立ち上がると、躊躇なく袴の紐を解いた。
するり、と衣擦れの音が森に響き、赤い布地が滑り落ちる。
露わになったのは、日頃の鍛錬で引き締まりつつも、たっぷりと脂肪を蓄えた肉感的な白い太腿だ。
「おぉー! でっけぇー! 胸だけじゃなくて尻も昔よりデカくなってるじゃん! すげぇー!」
「……気が散るので、あまり大声で騒がないでください」
次いで、彼女は上着の合わせに手をかけた。
「上も、図面通りにするなら脱ぐ必要がありますね」
さらしを解く。
何重にも巻かれ、無理やり圧縮されていた布が緩んだ、その瞬間だった。
だぷんっ!
重苦しい音を立てて、二つの巨大な質量が外気へと溢れ出した。
「うわぁ……」
スパイロが息を呑む。
透き通るほどの白さと、見るだけで分るみっちりと詰まった中身の重み。
服の上からでも大きかったが、解放されたそれはまさに規格外の破壊力を持っていた。
「……こうして客観的に見ると、確かに邪魔なほど大きいですね」
淡々と、どこか他人事のように自分の胸を評する椛。
「すっげぇ!!めっちゃ揺れた!つーか服着てた時よりずっとでっけぇな!なぁなぁ椛ぃ、触っていいか!?いいよな!?」
「別に構いませんけど…ただし乱暴には__」
許可が出るや否や、スパイロは小さな前足で椛の胸をむぎゅっと掴む。
「おわっ!やわらけぇ!指が埋まる!」
「んぅっ!?」
スパイロが無邪気に、粘土遊びのように胸を捏ね回すと、
むにゅぅ、むにゅぅと、柔らかに形を変え、指の隙間からあふれ出す。
「おもしれぇ! すっげぇやわらけぇのに、奥の方はずっしり重てぇ! 中に何が入ってんだこれ!」
「ちょ、ちょっと、スパイロ、つ、強いです……あっ、くっ///」
竜の握力で餅を捏ねるようにこねくり回される。
刺激が鋭く脳天に走り、椛の顔がわずかに上気する。
「うっ……あ、あまり強くしないでください!ちぎれてしまいますから…!」
「はぁ!?あ、あぁ、ごめんごめん、おもしろくって……へへっ、つい夢中に!」
「へへ、じゃありませんよ。まったく…」
スパイロは我に返ると舌をペロりと出して謝る。
椛はこぼれそうな胸を腕で抱えるようにして隠すが、その仕草が余計に深い谷間を強調していることに、本人は無自覚だった。
「よし!ウォーミングアップ完了!なぁ椛!次はこれを入れるんだろ?」
スパイロは、すっかり大きくなった自身の剛直をびしっと向けた。
鱗の間から飛び出した赤黒く充血した一物。
先端が鋭く反り返り、脈打つそれは、先ほどよりも一回り大きく、獰猛に見える。
「…ええ。準備完了です。どうぞ、挿入してください」
椛は草の上に仰向けになり、白い太腿をM字に開く。
そして、挿入しやすいように自らの指で秘肉を広げた。
「じゃあ……突撃するぞ!」
スパイロが腰を沈める。ぐり、と亀頭が濡れた蕾に押し当てられた。
「あっ…」
熱い。そして硬い。異物感が、窄まりを無理やりこじ開けようとする。
ずぷり、ぬちゅ……。
「うおっ!?すげぇ、ぬるぬるしてる!」
ずぷぷぷっ……。
粘膜が擦れ合う水音が、森の中に静かに響く。
椛は目を細くし、腹の底に侵入してくる異物に意識を向ける。
「っん、んんっ……、あ、あたたかい……」
「入った! 全部入ったぞ! あははっ、すっげぇ狭い! 全方向から締め付けられるぅ!」
「ほ、報告はいりませんっ……んっ、待って、まだ動かないでください、慣れるまでもう少し……」
椛の額に汗が滲む。腹の中に自分以外のモノがある圧迫感。
体温が急激に上がっていくのが分かる。
「う~、もう我慢できねぇ!動くぞ!」
「ひぁっ!? ま、待っ、そんな、急に……ひっ!?」
初めての感覚に戸惑いを感じる椛をじれったく感じたのか、
スパイロはいてもたってもいられずに、本能のままに腰を振り始めた。
パンパンパンッ、と小刻みかつ大胆なピストンに合わせて、椛の全身が波打つように揺さぶられる。
たぷんっ、たぷんっ、ぶるんっ!
制御不能な二つの肉塊が、スパイロの腰の突き上げに合わせて跳ね上がり、椛自身の顎を打つほどの勢いで暴れ回る。
「うわっ、椛!中、きもちいい!ぎゅうって吸いついてくる!」
「んっ! はぁっ! あ、し、思考が、まとまらな……あっ!」
「あぁ、やべぇ……! オレのちんちん、食べられてるみたいだ!」
分析しようとする理性を、下半身から突き上げてくる快楽の奔流が跡形もなく押し流していく。
熱い、苦しい、でも、離したくない。
気が付けば彼女の足はスパイロの腰に自然と絡みつき、さらなる深奥へと彼を招き入れていた。
「あ、あっ……ヤバイ、なにか、くるっ!」
「あんっ、あっ、く、来るって、何が……えっ?」
スパイロの体がピシリと硬直する。
直後、煮えたぎるような熱い濁流が、最奥の子宮口に勢いよく叩きつけられた。
ドプッ、ドプッ、ドブルルルッ!!
「ひゃうぅッ!?な、なんですかこれ、あ、あつ…ッあぁ!?」
脈動と共に注がれる、大量の種。椛は背を反らし、白目を剥きかけた。
腹の中で熱湯のような何かがドクドクと鼓動し、注ぎ込まれている。
その感覚に、例えようのない幸福感と空白が脳を支配した。
(すっ…すごい、体の中が…あつくて…頭、ふらふらに……)
しばらくして、スパイロの震えが止まる。全て出しきったようだ。
事後。虚脱して横たわる椛の太腿を、溢れた白濁がつうっと伝い落ちる。
スパイロは荒い息を吐きながら、スッキリした顔で笑いながら衝撃的な事を告げる。
「ふぅー!ビックリした!ビックリしすぎてなんかオレ、おしっこ出ちゃった!」
「……はい?」
その言葉に、まどろんだような余韻に浸りかけていた椛の思考が、
冷水でも浴びせられたように現実に引き戻された。
「いや、なんかすごく気持ちよくなったと思ったら、ジャって出ちゃってさ!」
「なっ!?し、信じられません!あ、あなたっ、人の中で用を足したんですか!?」
椛は慌ててスパイロを押しのけようとする。
遊びに夢中になるのはいい、だがまさか排泄されるとは思わなかった。
ズボッ、と音がして結合が解けると、だらりと開いた秘所から、スパイロが放ったモノがとろとろと溢れ出した。
「うっ、不衛生な……って、あれ?」
椛の動きが止まる。くんくん、と鼻を鳴らす。太腿を伝い、緑の草地を白く汚している液体。それは尿などではなく、白濁した、とろりとした濃厚な粘液だった。
尿のような独特なアンモニア臭はない。代わりにあるのは、どこか生々しく鼻腔にまとわりつく、独特な匂いだ。
「……スパイロ、これは尿ではありませんよ?白くて…もっと、どろりとしています」
彼女は真面目な顔で指先ですくい、とろりと糸を引くそれを目の高さまで持ち上げ、改めて匂いを嗅いだ。
「あ、ほんとだ。すげー、真っ白だ!」
「本にも白い液体を射出する絵がありましたが、もしかすると雄特有の現象でしょうか?」
「うーん……あっ!あれじゃね?牛乳!こんなにドロっとしてないけど、色は同じで真っ白だし」
「牛乳、ですか。確かに言われてみればそう見えなくもありませんね……」
スパイロの適当な推論に妙に納得してしまう。確かに尿のような老廃物と比べ、この謎の白い液体にはどこか目を引かれる不思議な魅力があった。
「まあ、いいでしょう。故意ではありませんし、出てしまった物は仕方ありません……ですが、中が汚れてしまったのは事実です。これは一度、水場に行って洗わないといけませんね__」
椛がそう言って身を起こそうとした時、
どすん、とスパイロが再びのしかかってきた。
「ちょ、スパイロ?一体何を……」
「え?何って、続きだろ?俺はまだまだやれるぜ!」
「へ?い、いえ、中はどろどろですし、一旦中断して綺麗に……」
「えー!どうせ汚れたんだから、このままやればいいじゃん!」
スパイロの陰茎を見れば、大量に出した後だというのに全く萎えていなかった。
むしろ先ほどより硬く猛り、さらなる獲物を求めてやる気に満ちている。恐るべき竜の回復力だ。
「ま、待ってください!さすがにこのままするのは不衛生ですっ!」
「細かいことは気にすんなって!むしろその白いやつのおかげで、滑りがよくなって気持ちよさそうじゃん? ほら、続き続き!」
「うっ…わ、わかりました。やります、やりますから、少し休ませてください…」
「えー、じゃあいいよ、椛は休んでて。俺が勝手に動くからさ!」
「それでは意味が……な、なら、せめて別の事(体位)をやりませんか? 同じでは飽きてしまうでしょう?」
椛は必死の提案をする。これ以上同じ刺激を受け続ければ、自分がおかしくなってしまうという予感があったからだ。
「別の?おぉー確かに!こういうのは一つだけ集中してやるんじゃなくて、色々ちょっとずつ遊んだほうがお行儀がいいって母ちゃん言ってた気がするしな!」
「(……それはおそらく、食事作法の事のような気がしますが……)は、はい、その通りです。ではスパイロ、あなたが次の遊びを決めてください」
「うん、わかった!へへっ、よーし、次はどれにしよっかなぁ~♪」
本を手に取り、鼻歌を歌いながら楽しそうにページをめくるスパイロ。
椛はその間に気持ちを落ち着かせようと、呼吸を整えつつ、まだ熱の残る下腹部を撫でた。身体の芯に残る甘い痺れ。広がる未知の充足感。
――これは、ただの遊びではない。
白狼天狗の鋭い直感が、抗いがたい予感としてそう告げていた。
3.飽くなき探求
「なぁ椛、次はこれ!上に乗るやつ!これやってみたい!」
一度の絶頂では飽き足らず、精力など微塵も衰えぬ小竜が、興奮して次のページを突きつける。そこに描かれているのは、女が跨り、腰を揺らす構図__騎乗位だ。
「上から……ですか。これは、私が動くのですか?」
「そうそう! 椛が主役だ!」
「……わかりました。先ほどと逆のパターンですね、では、失礼して…」
促されるまま、スパイロの体の上に跨る椛。
彼の腰を挟むように膝を開き、ゆっくりと腰を落とす。
彼女の尻がスパイロの腹と太腿の上に、どすん、と乗っかった。
「ぐぇっ!?」
スパイロの口から、空気が押し出されるような声が漏れる。
椛の体は鍛えられているとはいえ、豊満な肉付きのよい女性だ。しかもその胸には規格外の脂肪の塊がついている。小柄なスパイロからすれば中々な重量である。
「お、重てぇ!しかも、おっぱいデカすぎて前が見えねぇ!おい椛、最近太ったろ!?」
「ふ、太ってません!失礼なこと言わないでください!」
椛はカッと顔を赤くして反論する。
「日頃から節制して鍛錬も欠かさずやってますし!これは、その……必要な肉付きなんです!」
「えー、ほんとかよぉ。お腹もむにむにしてるぞ?」
「う、うるさいですね!と、とにかく入れますよ!」
羞恥と反論を込めて、椛は彼の下腹部で猛り狂う剛直を掴み、自身の濡れた秘所へと強引に導いた。
ずぷり、ぬぷん。
重力と体重を利用して、一気に根元まで腰を沈める。
「うおっ! 一気に入った!」
「っ……んぅっ///」
自らの重みで深く突き刺さる感触に、椛の背筋がぞくりと震える。
そして彼女は、スパイロの「太った」というデリカシーのない発言に対する仕返しも兼ねて、意図的に激しく腰を動かし始めた。
ずちゅっ! ずちゅっ! ずちゅっ!
水っぽい音を立てて、激しく打ち付ける。その光景は圧巻の一言だった。
椛の腰の動きより一拍遅れて、二つの巨大な乳房がドプン、バインと重力を無視するかのように暴れ回る。
「はぁ、はぁっ…!先ほどと違って、自分で深さを調整できる分、んっ、楽ですね…っ」
「わっははは!すげぇ!おっぱいが顔の前でダンスしてる!びゅんびゅんいってるぞ!」
「そ、そんなとこばかり見ないで、あなたも集中してくださいっ///」
恥じらいと、自ら快感を貪る背徳感で顔を真っ赤に染める椛。
スパイロはたまらず、目の前で踊り狂う乳房を下から両手で鷲掴みにした。
「ひゃぅっ!?」
「おぉ、やっぱり重ってぇ!!手にずっしり来る!まるで熟した西瓜みてぇだ……!!」
むにゅっ むにゅっ カリカリ
「あっ!?だめ、それっ…っ、あっ、あぁ…っ!!」
小さな掌では到底収まり切らない肉塊を、スパイロは無邪気に揉みしだく。
指が深々とめり込み、白い胸が歪に変形する。
さらに、硬く尖った指先で、充血して勃ちあがった乳首をこりこりと弾いた。
敏感な先端を弾かれるたび、椛の腰使いがガクガクと乱れる。膣内がキュウと収縮し、スパイロのモノを万力のように締め上げる。
「うわっ、中がすごい動いた!すっげー締まる!」
「あっ、あっ、あまりっ!んっ♡胸の先を、弄らないで、ください…っっ!」
余程気持ちがいいのか、いつしかスパイロも自ら腰を突きあげている。
そのあまりの腰の突き上げと指先の刺激で、椛の身体の熱も上昇する。
熱い。身体の芯が溶けていくようだ。椛は無意識に腰を振る速度を上げていく。
パンパンパンッ! ドチュ、グチュ!
「あ、あっ、だめっ、あつい、あつくて頭が…うっ、変に、なりますぅっ」
「はははっ!椛、すごい顔してるぞ!楽しいんだな!」
「っ!ちがっ、これはっ、不可抗力で…っ!あっ」
椛の思考が白く塗りつぶされる。
先程と同じ感覚が腹の底からこみ上げてくる。
我慢できない快楽の奔流が、足先から脳天へと駆け抜けた。
「あっ、あっ、あぁっ!何か、また何かきて、っ__ッッ!!」
パチッ パチパチッ キュ__ッ!
脳内に激しく電流が走る。
椛の胎内が激しく痙攣し、スパイロの剛直を極限まで締め上げた。
二度目の絶頂。
力の抜けた椛が、糸が切れた人形のようにスパイロの上へ覆いかぶさる。
「むぐっ!」
その圧倒的な質量の柔肉がスパイロを包み込み、圧死させんばかりにのしかかる。
椛は惚けた表情で荒い息を吐きながら、自重を支えることさえ忘れてスパイロを圧迫していた。
「ぷはっ!やべぇ!おっぱいに埋もれて死ぬかと思った!!でも、やっぱりめっちゃ楽しいなぁ、この遊び!」
窒息しそうな肉の海から顔を出したスパイロは、ケロリとした顔で笑った。
その股間はまだ硬く反り立ち、脈打っている。彼にとってはようやく準備運動が終わった程度でしかなかったのだ。
「よーし!椛、休憩はおしまいだぞ!次はこっち!後ろからだ!」
「……え?きゅう、けい……?」
ぜぇぜぇと肩で息をする椛の耳元で、悪魔のような、いや、無邪気な提案が響く。
スパイロは、ぐったりとして重たい椛の下から器用にすり抜けると、無防備な背後へと回り込んだ。
「ほら、こうするんだって! 四つん這いだ!」
「まっ、待ってください……! 足に、力が、入らなく……て……」
「大丈夫だって! オレが支えてやるから!」
拒否や懇願など、今のスパイロの耳には届かない。彼は好奇心と性衝動の塊と化している。スパイロはへたり込んでいる椛のむっちりとした腰肉を、両手でがしっと力任せに掴み、強引に引き上げた。
「よいしょぉ!」
「あわ、あわわっ……わきゅんっ!?」
抵抗できない椛の腰だけが、高々と空へ向かって引き上げられる。
しかし、消耗しきった彼女の上半身には、もう自重を支える力など残っていない。
腕を突っ張ることもできず、彼女の顔面と上半身は、勢いよく草むらへ突っ伏す形になった。
結果として、彼女は膝立ちの状態で、顔と胸を地面に無様に押し付けられ、尻だけを高く突き出すという屈辱的な体勢を強いられた。
「へへっ、これならさっきよりもっと奥まで届きそうだ!」
スパイロは、高く掲げられたその白く大きなな尻といやらしく濡れてヒクつく秘所に狙いを定めた。興奮で涎を垂らしそうな顔で、自身の怒張を割り目に押し当てる。
「ま、待ってください、スパイロ!あ、あまり無茶苦茶しないでくださっ、あぁっ!?」
前戯も合図もありはしない。
スパイロは腰を貯め、弾かれたように一気に突き入れた。
「ははっ、すげぇ!全部入った!思った通り、やっぱこの形が一番奥に入るな!」
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「あっ、あっ、あぁっ!ふか、深すぎますっ、そんなに突き上げっ、ひぅうッ!?」
子宮口を直接ノックするような深さ。椛が呼吸を整える暇すら与えない。スパイロは椛の腰をしっかりとホールドし、自身の体重をかけて激しく腰を打ち付け始めた。
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
容赦のないピストン運動。一突きごとに、椛の豊満な肉体が波打ち、震える。
「おい、見てみろよ椛! お前の胸、地面との間で潰れて、むにゅーってなってるぞ!はははっ、面白ぇ形!」
「ひぃ、うぁ、ああぁっ、あたま、あたまおかしく、んぐぅっ♡こわれちゃいますぅ…っ♡♡」
椛の身体が弓なりに跳ね、声にならない喘ぎ声が森に木霊した。
彼女にはもはや、スパイロの無邪気な言葉に応える余裕すらない。
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ! ぐちゅっ ぐちゅるっ!
肉と肉がぶつかり合う乾いた音と、中を抉る濡れた音が乱れ飛ぶ。
「あはっ!あはははっ!この遊び最高!よーし、もっともっと激しくするぞ!」
「あひっ!♡いやぁ♡、あぁ、あっ、あんっ♡、あ、あぁぁあぁ…♡♡♡」
スパイロは遠慮を知らない。
尻尾を嬉しそうに振り回し、本能のままに突き、獣のように椛の中を荒らし回る。
椛の白狼天狗としての凛としたプライドは、これから注がれるであろう大量の精液にまみれて溶けていくだろう。そこにはただ、雄の強烈なピストンになすがまま揺さぶられ、快楽を貪る無力な雌の姿だけがあった。
湿った土の匂い、千切れた草の青臭さ。
そして、辺りに濃厚に立ち込める、雄々しい種(精)の匂い。
それらに包まれながら、椛は真っ白にとろけた頭で、ぼんやりと思う。
__ああ、もう私達は、二度と「元の関係」には戻れないかもしれない、と。
EX.仕事中の『遊び』
妖怪の山の朝は早い。
乳白色の霧が立ち込める森の中。張り詰めた冷気が肌を刺すその静寂の中、白狼天狗の犬走椛は、愛用の刀と盾を手に哨戒任務に当たっていた。
視界不良の中、一歩たりとも気を抜かず、鋭い視線を茂みへと走らせる。
彼女の立ち居振る舞いは完璧だ。背筋は凍てつく空気を恐れぬように伸び、白銀の髪は朝露を帯びて冷ややかに輝いている。
哨戒天狗である犬走椛にとって、任務の遂行こそが至上の命題。
今日もまた、何事もなく平和を守り抜く。……そのはずだった。
「……ん?」
椛の犬耳がピクリと動く。
背後に気配。敵意も殺気もない、あまりにも自然な接近。
千里先まで見通す椛の目をすり抜けるとは、よほどの強者に違いない。
盾を構え、刀を握りしめ、一気に振り返ろうとした、その刹那。
ひゅっ ガバッ!
「うわっ!?」
背中越しに「何か」が飛びついてきた。
それと同時に、椛の脇の下から小さな手が伸び、彼女の白い哨戒服の隙間から、服の中へ滑り込むように侵入してきたのだ。
「えっ!?あ、ちょっ__!」
制止の言葉を紡ぐよりも早く、その異物は彼女の最も無防備な場所へと到達する。
数枚の布を強引に押し分け、温かい素肌に触れた指先は、迷うことなく彼女の豊かな胸元を探り当てた。__そして。
むにゅぅ。
「ひぁっ!?」
掌からはみ出すほどの巨大な乳房を、下から鷲掴みにし、容赦なく揉みしだいた。
こんなことをする不埒な輩は、一人、いや、一匹しか思い当たらない。
「ス、スパイロ!? な、何をして……今は、勤務中ですっ!」
「えへへ、おはよう椛!霧がすごいからさ、隠れんぼ日和だと思って!」
「意味が分かりません!離れなさい、職務妨害ですよ!」
「いいじゃん、どうせ侵入者なんていないんだし。俺と一緒にもみもみ遊びしようぜー」
小竜は悪びれもせず、椛の背中に張り付いたまま、さらに強く指を食い込ませる。
ここ数週間の「遊び」ですっかり男の手を知ってしまった椛の乳肉は、悲しいほど敏感に反応した。
「あっ、んぃ…っ、し、仕事は遊びじゃないんですよっ!?んんっ、た、例え侵入者がいなくても、うっ!最後までやるのが、当たり前なんですよ…!」
椛は眉を寄せ、スパイロに注意するものの、当の本人は、その努力を嘲笑うかのように、涼しい顔で椛の乳肉を揉みしだく。
竜特有の少しざらついた指の腹が、柔らかな表面を撫で上げ、重量感のある下乳を持ち上げ、餅のように捏ね回す。この数週間、毎日のように椛を抱き続けたスパイロの手技は、もはや熟練の域に達していた。
「すっげぇ…!何度触ってもやっぱ面白いなぁ、椛のおっぱい…!重たいし、温かいし、押すと指が沈んで戻ってこない。最高のおもちゃだね!」
「そ、そんなことを言われても、嬉しくありません…!」
「うっそだぁ~!こーんなに先っちょが固くなってるのに」
「ひぅッ!?あっ、ダメ、そこ、掴まないでくださ…っ!あっ、あっ、あっ…♡」
スパイロは無邪気に舌を出して笑い、さらに親指で乳首を探り当てる。
ぷくりと膨らんだ突起を、クリクリと意地悪く弾く。
その時だった。
ザッ、ザッ、ザッ。
霧の向こうから、砂利を踏みしめる確かな足音が聞こえてきた。
巡回ルートが重なった同僚の天狗だ。
椛は瞬時に表情を引き締めた。
慌てて背筋を伸ばし、武器を構え直し、「真面目な哨戒天狗」の顔を作る。
だが、背後におぶさったスパイロは降りるどころか、その状況を楽しむように、ニヤニヤしながら口元を椛の耳に寄せた。
「お?誰か来たみたいだぜ、椛。せっかくだし、一緒に遊ぶか?」
「(~~っ!この、バカ…!)」
椛は瞬時に判断した。
逃げれば怪しまれる。ならば、あくまで「何もしていない」体を装うしかない。
幸い、背中にいるスパイロは小柄だ。自分の体の陰に隠れれば、正面からの視界からは完全に死角になる。
「(スパイロ……っ! じっとしていてください……! 絶対ですよ……!)」
「(へーい)」
小声で釘を刺し、椛は背筋を伸ばした。
霧の中から、上司である鴉天狗が現れる。
「おぅ、犬走。精が出るな」
「はっ!お疲れ様です!」
椛は直立不動で敬礼する。その表情は凛として、一点の曇りもない。
正しく哨戒天狗の理想の姿だ。……胸元で、見えない手がうごめいていることを除けば。
「それじゃあ状況報告を頼む。といっても、いつも通りだろうけどな。ははっ」
「は、はい!では、報告させていただきますっ!」
上司が手帳を取り出す。
椛は息を整え、口を開こうとする。
だが、その背後で、背中の「悪戯っ子」が、ニヤリと口角を上げた気配がした。
「――っひうッ!?」
報告の第一声が、可愛らしい悲鳴に変わる。
スパイロの指が、服の下で動き、たぷん、と重量感のある乳房を根本から持ち上げ、さらに親指と人差し指で、先端の突起をキュッと摘まみ上げたのだ。
「む?どうした」
「い、いえっ! なんでも……! ごほん! ほ、報告しますっ……!」
鴉天狗が怪訝そうに眉をひそめ、椛は必死に取り繕う。
だが、服の中の蹂躙は止まらない。
スパイロは摘まんだ乳首を、コリコリ、グリグリと執拗に転がし、さらには爪先でカリリと弾いた。
「(ひひっ、乳首こりこり~♪こりこり~♪)」
「げ、現在、近隣区画では、ごふんっ、異常は、んっ!み、認められま、せ、せ、っんくぅ…!」
声が出せないのをいいことに、服の下での暴挙は加速し、言葉の端々に、押し殺しきれない甘い吐息が混じる。職場で友人と遊び惚けるなど言語道断。絶対にバレるわけにはいかない。椛自身の名誉の為にも。しかし、スパイロの手技は的確すぎた。
重たい乳房を餅のように揉みしだき、形を変形させる。その動きに合わせて、椛の胸元が、服の上から見ても分かる程、まるで生き物のように不自然に波打っている。
「どうした犬走?顔が赤いぞ。それに息も荒い。……具合でも悪いのか?」
上司が一歩、心配そうに近づいてくる。椛の心臓が早鐘を打つ。
近づかれれば、服の下の膨らみが、不自然に変形しているのがバレてしまう。
「だ、大丈夫、です! 少し、走り回って、その、あ、あつい、だけでっ!」
椛は両足に力を入れ、太腿を擦り合わせるようにして耐える。
背中越しに、スパイロの体温が伝わってくる。
いつもならそれは愛おしいものだが、今は恨めしさしか感じない。
この幼馴染は、彼女が困って声を我慢する姿を特等席で楽しんでいるのだ。
「(だめだよ椛。もっとちゃんと報告しなきゃ)」
囁きと共に、スパイロの手がさらに大胆になる。
彼はあろうことか、両手でそれぞれの乳房を鷲掴みにし、乳首を強く握ると、内側に思いっきり寄せた。深い谷間が形成され、先端同士がこすり合わせられる。
「(んんーーーーッッ!!??)」
脳髄を貫く快感に、椛は膝から崩れ落ちそうになるのを気力だけで堪えた。
武器を持つ手がガタガタと震え、瞳が潤んでいく。
「東側の沢にて、河童が妖しげな商売をしているという、も、目撃情報があり、実被害は出て、おり、おりません。それ以外は、とくに、あっ、ぅう…いじょう、なしです…っ!」
最後はもはや、懇願に近い声だった。
これ以上は無理だ。許容量(キャパシティ)を超えている。
「そ、そうか…。あー、無理はー…するなよ?休憩も任務のうちだ」
「はぁ、はぁ、…はいっ……ありがとうございます……っ」
上司は不思議そうな顔をしながらも、椛の様子を「過労」か何かだと判断したらしい。会釈をして、霧の奥へと歩き去っていく。
その背中が見えなくなるまでの数秒間が、椛には永遠のような長さに感じられた。
2.強制連行
「…………ぷはぁッ!」
砂利を踏む足音が遠ざかり、完全に霧の向こうへと消えた。
極限まで張り詰めていた緊張の糸が切れ、椛はその場にがっくりと膝をついた。
大きな胸が激しく波打ち、酸素を貪るように呼吸する。心臓が痛いほど早鐘を打っていた。
そんな彼女の背中から、小さな重みが軽やかに飛びのいた。
「あー、面白かった! ドキドキしたなぁ!」
スパイロがくるりと宙返りをして着地し、へたり込む椛の顔をのぞき込む。その表情は、極上の悪戯に成功した子供のように、無邪気な満面の笑みだった。
「へへっ、椛、顔まっかっかだよ?そんなに気持ち良かった?」
「っ……、スパイロ、あなたって人は……!」
椛は涙目で、恨めしそうにスパイロを睨みつけた。
この幼馴染は、自分がどれだけ肝を冷やしたかなど微塵も理解していない。
職務を汚された憤り(と、それ以上の羞恥)がこみ上げる。
「っ、もう許しませんよ!これより、体罰を持ってあなたを矯正します!」
椛は残った力を振り絞り、スパイロの頬をつねり上げようと、あるいは脳天にゲンコツでも落とそうと怒りの腕を伸ばした。
古来から伝わる物理的なお仕置きだ。スパイロは昔からイタズラ好きで、こうやって椛に怒られることもしばしばだった。しかし、今は違う。
「おっと、あぶない!」
スパイロは、伸ばされた椛の手をするりと潜り抜けると、逆に彼女の懷へと飛び込んだ。そして、無防備に晒された正面から、両手を目一杯に広げ――
むにゅぅッ!!
あふれんばかりの巨大な双丘を、哨戒服の上からわしっと鷲掴みにした。
「ひゃうッ!?」
攻撃に転じようとしていた身体が、予想外の愛撫を受けて大きく跳ねる。
さっきまでは背後からだったが、今度は正面から。視覚的にもはっきりと、自分の胸が幼馴染の手によって変形させられる様を見せつけられる。
「す、スパイロ、離しっ、んぅ……っ!」
「へへっ、やーなこった!離したら殴られるんだろ?誰が離すもんか!」
そう言いながら、スパイロは空いているもう片方の手を、スカートの下へと伸ばした。抵抗する椛の太腿の内側、最も秘められた場所へ指を滑り込ませる。
「ひゃわぁ!?あっ、や、そこっ、ダメっ!」
「ひひっ、…お?うわぁ…」
スパイロの指が、下着の布地越しに、ぬるりとした湿り気を感知する。
彼はニヤリと口角を上げ、意地悪く言った。
「ははっ!もうグショグショじゃん。すっげー濡れてる。やっぱり我慢してたんだ?」
「っ!ち、ちがいますっ!」
図星を突かれ、椛の顔が林檎のように真っ赤に染まる。
報告の間中、ずっと責められ続けていたのだ。身体が正直に反応してしまうのは、もはや生理現象として防ぎようがない。
あふれ出た愛液は、下着の繊維を通り越して太腿まで伝い落ちようとしていた。
スパイロは、動揺する椛を見透かすようにニカッと笑い、とんでもない提案を口にした。
「なぁ、森の奥へ行こうよ。誰にも見つからないところでざ、いっぱい『遊ぼう』ぜ?」
その言葉に含まれる意味を理解し、椛は目を見開いた。
さっきまでの「いたずら」ではない。これから始まるのは、もっと深く、濃厚な「交わり」への誘いだ。
「ッ…だ、ダメです!今日は、本当にダメです…!」
「えー、なんでー?俺、椛ともっと遊びたいよ~…」
椛は首を横に振る。理性は拒否している。これ以上は、哨戒天狗としての一線を越えてしまう。けれど、スパイロに胸を掴まれ、股間を弄られている今の状態で、その拒絶にどれだけの説得力があるだろうか。
椛の身体は、言葉とは裏腹に、熱く疼いて彼の接触を求めてしまっている。
「なぁ~、や~ろ~お~ぜ~…?」
スパイロは強引に椛の手を引き、茂みの奥へと誘う。
あぁ、昔からスパイロはこうだ。一度言いだしたら絶対にやめない。
それは彼の美徳でもあるのだが、ほとんどはこうして厄介事にしかならない。
止めても無駄なのは、幼い頃からの付き合いで痛いほど理解している。
だからこそ椛はいつも、最終的には折れてしまうのだ。
「………お昼休みなら」
それはせめてもの抵抗として、時間の猶予を乞う言葉だった。
今は無理だが、後でなら。そう譲歩案を出せば、引いてくれると思ったのだ。
だが、火がついたスパイロに、そんな理屈は通用しない。
「えー、待てない!今すぐ! 今やりたいんだよ!」
「も、もうっ!わがままを言わないでください! 今は職務中だと言っているじゃないですか!」
「でもさ、椛だってこんなに気持ちよくなってるじゃん! こんなにグチャグチャなのに、昼までお預けとか、椛も嫌だろ?」
「そ、そんなことありませんっ! 私は別に、我慢なんか……ひぃ!?」
否定の言葉は、悲鳴に変わった。
スパイロの指先が、愛液で滑りを良くしたクリトリスを、ぷにゅ、と巧みに弾いたからだ。
「嘘つくなよな! 我慢できるなら、なんでこんなになってるんだよ!」
「あぁ! あっ! だ、だめ、そこ……やめ、やめなさ、んひぃっ!?」
スパイロは椛の腰にしがみつき、そこを重点的に攻め立てる。こりこり、ぐちゅ、ぐちゅ。執拗な刺激に、椛の膝から力が抜け、カクカクと情けなく震えだす。
「わかった、分かったよ! うー、じゃあさ……」
スパイロは動きを止め、少しだけ譲歩したような顔で言った。
「ちょっとだけ! 早食い競争みたいに、早く終わらせるから! ね、ちょっとだけ! 一回だしたら、もう大人しく家に帰るからさぁ~!」
「はぁ、はぁ、は、早食い競争……?」
その独特な例えに、椛の思考が一瞬止まる。
短時間で済むなら、バレないかもしれない。いや、バレるバレないではない。仕事をサボるなんてありえないことだ。しかし、このまま焦らされたまま業務を続けるよりは、一度発散させてしまった方が、仕事の効率もあがるのではないか?小休止として処理して、逆に昼休みを返上して働けば、むしろプラスになるのでは……。
混乱した頭の中で、そんな都合のいい言い訳が組み上がっていく。
スパイロは、迷いを見せた椛の顔を逃さなかった。
「決まり!ほら、善は急げだよ!」
迷っている椛の腕を掴み、森へと誘導しようとする。
こういう迷ってる時の椛は、強引に迫ると断れずに流される傾向にあるのだ。
椛はおそるおそる視線を上げ、周囲を一度だけ確認する。霧は深い。誰もいない。
彼女は観念したように、ふわりと視線を逸らした。
「はぁ……分かりました」
蚊の鳴くような、細い声。
「……本当に、少しだけ、ですよ……?」
それは白狼天狗としての矜持が、どうしようもない快楽への渇望に敗北した瞬間だった。
「うおぉ!!やったやったやったー!!よし、じゃあいこっ、椛!早く早く!」
スパイロは嬉しそうに椛の手を引っ張り、茂みの奥へと駆けだす。
椛はそれに引かれるまま、よろめきながらも付いていく。
その足取りは、もう「連行される被害者」のそれではなく、「共に罪を犯す共犯者」のものになっていた____。
今回の二人の冒険はここまで。
この続きは、またいずれ…。
「負け犬ダックの一発逆転ホームラン」
あーあ、ったく! 今日は厄日だ。いや、今週も、今月も、なんなら今年に入ってからずっと厄年だ!
毎度毎度あのクソ兎(バッグス)に邪魔されてせっかくのショーを台無しにされる。それなのに周りの連中ときたら、どいつもこいつも手を叩いてあの兎に歓声を上げやがる。あいつら頭おかしいんじゃねぇのか?
さらにはこの俺様に対して「ダフィー、お前は脇役がお似合いだ」だの「失敗してる姿が一番輝いてる」だの。
おいおい冗談言うなよ? この艶やかな黒い羽毛、チャーミングなくちばし、あふれ出るカリスマ! どう見たって俺こそが主役(スター)だろうが!
「ケッ! クソったれなバッグスめ。いつかあいつの耳を結んで蝶々結びにしてやる……!」
ブツブツと呪詛を吐きながらアスファルトをペタペタ踏み鳴らす俺。
不貞腐れて歩く俺の視界に、ふと奇妙なシルエットが飛び込んできた。
森との境界線、薄暗い街道沿い。そこに立っていたのは一人の女警備員……いや、なんだありゃ?
頭にはちょこんと乗った赤い帽子。癖のある白いショートヘアからは獣の耳が飛び出し、手には巨大な剣と盾。背中にはフサフサした尻尾。、さらにはバカでかい剣と盾を背負ってやがる。おいおい、どこのアマゾネスだよ。
あぁ、思いだした。たしか妖怪の山とかいう田舎に住んでる「天狗」とかいう連中だ。女しかいない種族でどいつもこいつも美少女ぞろいだって、酒場でおしゃべりマーカスが言ってた気がするな。
……ん?ということは待てよ?つまりそんな天狗が突っ立ってる場所にいる俺は…
ワッツァ!?なんてこった!どうやら俺は知らず知らずのうちに日本のド田舎に迷い込んじまったらしい。Wow!これが今はやりの異世界転生ってやつか!?
よし、OK。とりあえず忍者を探そう。次は侍だな。あと大仏。
芸者に囲まれて、ジャパニーズハラキリショーを見ながら寿司を片手に茶をしばかなきゃ日本を楽しんだとはいえねぇからな…おっと、いけねぇいけねぇ!
明日はバックスの店でショーがある予定だったのをすっかり忘れてたぜ。
こうしちゃいられねぇ。名残惜しいが俺様はこれから大事な予定があるんでね。
それじゃあ、あばよジャパニーズケモミミガール。次はコミケで会おうぜ。
俺は急いで身体を180度回転させて急ぎ足で駆けだそうとした。
だが、俺の頭は言うことを聞かなかった。
どうやら俺様のこの綺麗なお目目が女に釘付けになっちまって離れないらしい。
まったく困ったお目目ちゃんだぜ…
……ん?いや、まてよ、よく見たらこいつ――。
「……Ho-ooo!(ヒョオオオ!)」
Wow! 思わず口笛が出ちまった!
なんだあの体は? なんだあの暴力的なまでの“質量”は!?
とんでもないデカさの二つのおっぱいが、彼女が呼吸をするたび、少し動くたび、ドプン、ボヨンと重力に従って揺れ動いて、服の繊維が悲鳴を上げているのがここからでも聞こえてきそうだ。
なんだありゃあ?メロンか? いや、カボチャのお化けか?あんなものをぶら下げて歩くなんて、重力に対する冒涜だぜ!Foo!!俺様はなんて運がいいんだ!
こうしちゃいられねぇと俺はすぐさま駆け寄ろうとし__そして、女の顔を見て急ブレーキをかけた。
「……オー・マイ・ガッ。嘘だろ神様、あんた一体どんなブラックジョークだよ」
俺は天を仰いだ。
体は最高だ。文句なしのダイナマイトボディ。だというのに、顔が! 顔がッ!
つるんとした肌、小さな鼻、平坦な口元……そう、人間みたいな顔をしてやがる!
「マジかよ……信じらんねぇ。極上のフィレステーキにケチャップとチョコミントをぶっかけるような真似しやがって!
なんでこのボディに、セクシーで光沢のあるくちばしを付けなかったんだ!? なんで全身を極上の羽毛で覆わなかった!? ファッ〇ン・ゴッド!美的センス狂ってんのかチクショー!」
最悪だ、あーもう最悪だ。あの「人間のツラ」ってのは俺からみりゃあ不気味な深海魚みたいなもんだ。毛のむしられた七面鳥より不気味だぜ。深海魚とアヒルのハーフが生まれたらあんな感じなんだろうな、マジでいかれてるぜ。
俺は地面に唾を吐き、踵を返そうとした。だがその時、俺の脳内で、悪魔的な計算式が弾き出される。
俺の仲間たち……あの趣味の悪いマヌケどもは、こういう「ゲテモノ」が大好物だ。あいつらはこの手の女を見ると、すぐに目の色を変えて尻尾を振りやがる。
(もし……俺がこのダイナマイト天狗をモノにしたら?)
あいつらの反応が目に浮かぶ。
「まさかダフィーが!?」「あんな堅物そうなおっぱい天狗を!?」「嘘だろふざけんな!」と、羨望と嫉妬で発狂するに違いない。
もう誰も俺を笑うやつなんていなくなる…!
ハンカチを噛みながら悔し涙を流し、俺の足元にひれ伏して、こう言うんだ。
「あぁ、ダフィー。おまえこそ真のスーパースターだ」ってな。
「クワァックク……! やっぱり俺様は天才だぜ! これこそがスター! 生まれ持っての勝ち組ってやつだぜ……!!」
ピピピッ、ピピピッ。こちらダフィーダック、オーバー?
ターゲット・ロックオン。
OK、あの不気味な顔は見なかったことにする。
重要なのは「あの女をモノにした」っていう事実だ。
さぁ……華麗なるダフィーダック・ショーの始まりだ!
第二章 ナンパ
俺は足取り軽く、自然(に見えるよう計算された動き)で女の進行方向に回り込んだ。女は険しい顔で周囲を睨みつけている。仕事熱心なこった。
「ヘイ、そこの働き者のレディ!いつもお仕事ご苦労様ですなぁ!」
大げさに帽子を取り、一礼してみせる。
帽子はそこらへんのゴミ箱にあったやつを適当に拾ったやつだ。
ちと臭うが俺様のビジュアルを損なうものじゃねぇ。
女の足がピタリと止まった。白い獣耳がピクリと動き、俺を射るような鋭い視線を向けてくる。
「……あなたは? 一般の方にしては、なにやら不審な気配を感じますが」
硬ぇ。カチコチに冷えたバターより硬い反応だ。
手には盾を構え、完全に「不審者処理モード」に入っている。
だが、ここで怯むようならスターは名乗れねぇ。
「不審!? 失敬な! 俺は通りすがりのしがないエンターテイナー、その名もダフィーダック。君があまりに怖い顔をしてるんでね、眉間のシワが戻らなくなる前に忠告に来てやったのさ!」
「……業務中です。用がないなら速やかに立ち去ってください」
取りつく島もなし、ってか。
冷たいねぇ、だが悪くねぇ。やりがいがあるってもんだ。
俺はあえて大げさに驚いて見せ、女の進路に立ちふさがる。
「つれないこと言うなよ! なぁ、君の人生には『笑い』と『ハプニング』が足りてないんじゃないか? 俺といれば、退屈なんて言葉は辞書から消えちまうぜ!」
「結構です。……警告します、業務の妨害とみなしますよ」
女が背中の大太刀の柄に手をかける。オイオイ、マジで物騒だなこの女。
だがな、力任せの暴力なんざ、コメディの世界じゃあ一番弱いカードだぜ?
「wait, wait, wait! 誤解だ。言っただろ? エンターテイナーだって。わかる、わかるよ。出会ったばっかりの俺のいう事なんて信じられないよなぁ。OK、じゃあ見ててくれよ……」
俺はおもむろに手を挙げるとパチン!と指を鳴らした。
ヒュゥゥゥ……ガァンッ!!
俺の頭上に、どこからともなく「10t」と書かれた鉄塊が落下し、俺をペチャンコに押しつぶした。
「…………え?」
椛が目を丸くして固まる。剣に伸びた手が止まる。
俺はフラフラと鉄塊の下から這い出し、アコーディオンみたいになった身体を、自分の親指に口をつけて空気を吹き込み、ポンッ! と音を立てて元のふっくらボディに戻った。
「いてて……見ろよ、俺といればこんな刺激的な日常が味わえるってわけさ!」
「い、いや、え? だ、大丈夫なんですか!? いえ、そもそも今どこから……というかなんで 生きてるんですか!?」
女の顔から「警戒」が消え、「混乱」と「困惑」、そして「心配」が浮かぶ。
そこだ、それこそ俺が狙っていた隙だ。
真面目な奴ほど、こういう理屈の通じない事態には弱いんだ。
俺はすかさず距離を詰め、マシンガントークを畳みかける。
「なぁに、俺にとっちゃ日常茶飯事だ!それよりレディー、そんな重そうなおっぱい抱えて立ち仕事たぁ恐れ入る!肩、こるだろ?腰に来るだろ?わかるぜぇ、俺もスターの重圧ってやつを背負ってるからな!」
「え? あ、はぁ……まあ、確かに肩はこりますが……って、スター?」
「やっぱりだー! わかってたぜぇ、俺は全てお見通しだ。そう、何てったって俺はビッグスター! エンターテイナーキーング!ダフィーッダァック様だからな!ところでレディー、あなたのお名前は?」
「うぇ!?え、えっと……椛です。犬走椛」
「も・み・じ! なーんてエレガントでゴージャスな名前なんだ。実にキミにピッタリだ。俺の名前と同じくらい素敵だぜぇ」
「は、はぁ……ありがとうございます」
ペースを乱された女が、思わずと言った風に答える。
俺はその隙を逃さず、ぐいっと彼女の肩を抱き寄せた。
俺様のふわふわ羽毛の感触にビクッとするが、もはや剣を抜く気配はない。
「よーし! 決まりだ! ここで出会ったのも何かの縁! 一緒にティータイムでもどうかな? 俺の知ってる『特等席(VIPルーム)』で、最高のジョークと極上のリラックスタイムを提供しようじゃないか!」
「ティ、ティータイム? い、いえ、結構です。わたし、いま巡回中で……」
「堅いこと言うなよ! さっきみたいな落下物が、またいつ誰かに降ってくるかわからんぞ? 安全確認のためにも、俺(トラブルメーカー)を監視する必要があるんじゃないか?」
「か、監視ですか? ま、まぁ、さっきのを見た感じ、その必要性はあるかもしれませんが…でも…」
真面目な彼女の思考回路が、俺のデタラメな理屈の中で迷子になる。
OK、やっぱり睨んだ通り押しに弱いみたいだな。
「OK!善は急げだ! ついてきな、スターのエスコートなんて滅多に味わえないぜ?」
「あっ、ちょ、ちょっと待ってください……!」
椛の迷いが晴れる前に、俺は彼女の手を引いて強引に歩き出した。
椛を引っ張る手に抵抗はない。つまり、捕獲完了ってことだ。
はっ! ちょろいもんだぜ、真面目ちゃん。
まっ、俺様のテクにかかりゃあ誰だってこうなるけどな。グワァッカッカ!
第3章:密室への誘導尋問
「……あの、ダフィーさん。ここは?」
連れてきたのは、ダウンタウンのど真ん中。
派手なネオンが瞬く一角に鎮座する、『ホテル・ルーニー』の看板前だ。
全体的に目に痛いほどのショッキングピンクで、一分も直視していれば網膜が焼け焦げそうなほど妖しく輝いている。まあ、誰がどう見ても、品行方正な紳士淑女が休憩する場所じゃない。ラブホテルだ。
「ここは俺の『隠れ家(セーフハウス)』だ。最高のソファ、防音完備! 俺のトークショーにこれ以上の舞台はねえ!」
「……どう見ても、いかがわしいことをする場所にしか見えませんが」
「ノンノンノン! 君は世間の常識に毒されすぎだ! ここは『個室付き多目的休憩所』! お茶を飲んで、人生について語らい、疲れたらゴロリとできる。つまりVIP専用の休憩室(グリーンルーム)だ!」
「休憩室……?」
「そうだ! そしてさらに、これから俺様のスーパー・トークライブが始まる。つまりライブ会場でもあるってわけだな。入場料はタダだぜ?」
「………帰ります」
椛が踵を返そうとする。
おっと、ここで逃がしたら俺の計画が水の泡だ。
「いやー、待った待った! いいのかい? これは任務だぜ? 俺っていうスーパースターがストレスで暴発して、とんでもないミラクルを起こして地球が吹っ飛んじまわないようにするための最重要ミッションだ。そもそも、俺を『監視』するために来たんだろ?」
「それは、あなたが無理やり引っ張るから仕方なく……」
「おっとそうだったなぁ! とにかく、ここまで来たんだ。どうせなら最後まで俺の事を監視してくれよ。大丈夫、変な事なんてしないからさ。どのみち俺(アヒル)じゃ、君(犬)をどうこうしようたってサイズが合わないだろ? わかったら、さっ、入って入って」
「それはまぁ、そうですけど……あっ、ちょ、ちょっと……背中、押さないでくださいよ……!」
ぐいぐいと背中を押して、回転ドアの中へ押し込む。
へっ、ちょろいもんだぜ。部屋に入ればこっちの領域(テリトリー)だ。
通されたスイートルームに入ると、そこにはキングサイズのベッド、妖し気に光るムーディーな間接照明。
小さな冷蔵庫にブラウン管テレビ、そして枕元にはティッシュ箱。
これ以上ない位に完璧なお膳立てだ。
……相手がこの、のっぺりとした深海魚顔じゃなければだが。
「さあ座った座った! ずっと歩きっぱなしで疲れただろう? なんせそのデカい胸……ごほんっ、デカい武器を担いでたんだ。疲労がたまってるはずだぜぇ」
俺はふかふかのソファに椛を強引に座らせると、すかさず背後に回り込む。
逃げ場はなしだ。
「えっ、あの、ダフィーさん?」
「大丈夫! 安心してくれ、これはルームサービスだ。これでも俺、手羽先マッサージには自信があるんだ」
そう言って俺は羽毛に覆われた手で、椛の華奢な肩や首筋を揉み解す。
俺の手技(ウィング・テクニック)にかかれば、どんな頑固なコリもイチコロだ。
「ん……ぁ……」
ほらみろ。椛の力が抜けた。
真面目な奴ほど、自分の身体のメンテをサボりがちなんだよな。
特にこんな重りをぶら下げてりゃ尚更だ。
「んっ……お上手、ですね……」
「だろぉ? こう見えて俺様、ありとあらゆる職業を経験してるんでね。これもその内の一つさ」
どんな輝かしいスターにも下積み時代はある。それはこの俺様だって例外じゃねぇ。
まぁ、ほとんど一日でやめちまったけどな。というよりクビにされたっていうほうが正しいか。それもこれも全部あのクソ兎が邪魔するせいで……チッ、思い出すだけで腹がたつぜ!
「あの……ちょっと強すぎるかもしれません」
「おぉっと、ごめんよ! レディがあんまりにも美人だから緊張してつい力が入っちまったよ」
「びっ……!? そ、そうですか……それはその、仕方ありませんね……///」
免疫がなさすぎる。
言われ慣れてないのか、椛は恥ずかしそうに顔を赤くしてそっぽを向く。
あぶねー、この女が真面目なバカ(ピュア)で助かったぜぇ。
せっかくここまで来たのに危うく計画がパァになるところだった……。
あともう少しなんだ、俺の完璧なシナリオにボロが出る前にさっさと堕としちまわないとな。
「いいぜぇ、ほぐれてきたな。……おっと、ここも凝ってるな?」
俺の手が、徐々に下へ。背中から脇、そしてあの巨大な肉塊の下へと潜り込む。
「! ?ちょ、どこ触って……っ」
「wait、wait!大丈夫、これはただのマッサージだ。ほら、リラックスして……。ここをこうやって持ち上げてやれば、肩も楽だろ?」
俺は両の掌で椛の規格外の乳房を下からガシッとホールドし、グイっと持ち上げた。
ズシリ、と腕にくる凄まじい重量感。
手に力を込めると、むにゅり、と柔らかく俺の手に馴染むように形を変えていく。
俺はそのまま「凝りをほぐす」という名目で、もぎゅり、もぎゅりと肉を揉みしだく。すげぇな。服の上からでもわかる圧倒的な弾力。マジで何が入ってやがる?
中身がギチギチに詰まった水風船みてぇだ。
「んぅっ……!」
椛の口から甘い吐息が漏れる。
重力から解放される感覚と、異性に触れられる刺激。
真面目なこの女にゃあ強すぎる毒だ。
(改めて思うがすげぇ身体だな。これでコイツが深海魚ヅラじゃなく、可愛くてプリティなアヒルちゃんだったら言う事無しだったんだが……はぁ、マジでもったいねぇ。神様の美的センスを疑うぜ)
内心で毒づきながらも、表面上は親切なトレーナー面を崩さない。
俺様はプロフェッショナルだからな。当然さ。
「Wow……めちゃくちゃ凝ってるじゃないか。君はずっとこの重りを背負って戦ってたんだな。Excellent! 素晴らしいガッツだ。キミがどれだけ大変なのか、その苦労が手にとるように伝わってくるよ」
「うぅ……んっ……も、もう、大丈夫ですから……///」
「ノンノンノン。さっき言っただろ。これはマッサージだって。安心してほしい。キミの疲れは責任を持って俺が取り除いてやるからさ」
椛が背を預けやすいように体勢を崩させ、後ろから抱きしめるように引き寄せる。
俺様のフカフカの極上の羽毛に包まれ、全身を揉みほぐされる内に身も心も俺様の虜になる。今までこれで堕ちなかった女はいねぇ。
「んっ♡……あっ♡……っ♡……はぁっ♡ あぁ♡」
岩見てぇにガチガチになってた椛の身体は、俺のテクでバターみたいに溶かされ、今は俺に全身の体重をゆだねている。もはや俺にされるがままだ。
「俺が支えてやるから、今は休んでいいんだぜ? 俺はエンターテイナー。笑いと癒しを届けるのが俺の仕事だからな」
「っ♡…………は、……はい……♡」
堕ちた。
完全に堕ちた。
……ふぅ~……長かったぜぇ。
いくら俺様でもこいつに本気で暴れられたら一瞬でフライドチキンだからな。
間違いなく人生で一番肝が冷えた瞬間だぜ。
とはいえ本番はここからだ。
最後の〆、そしてマヌケどもへの最高のお楽しみが待ってるんだからな。
待たせたなお前ら。ここからはノンストップ・ショータイムだ!
第4章:豚に真珠
――それから、30分後。
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
薄暗い部屋の中、キングサイズのベッドの中央で交わう二つの人影。肉と肉が激しくぶつかり合う破裂音と、ベッドの軋む音がリズミカルなBGMとして響き渡っている。
「あっ♡ あっ♡ ひっ……♡ やぁ、あぁっ、んぅっ♡」
俺は椛の背後からむっちりとした腰を掴み、犬のようにバックでガンガン突き上げている真っ最中だ。
「どうだ、俺様のビッグマグナムの味は! こんな刺激的な感覚、山奥の田舎じゃ味わった事ねぇだろ!」
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「きゃふぅっ♡♡あっあっあっ♡あつい♡お腹の奥、熱くて、ひっ♡ やぁあっ♡」
最初の真面目な面影はどこへやら。
椛は顔をゆでダコみたいに紅潮させ、獣耳をぺたんと伏せて俺の剛直を受け入れている。
俺は後ろから椛の上着をめくり上げ、バカデカい乳を完全解放してやる。
ぶるんっ!たぷっ
とんでもねぇ迫力だ。
椛が腰を振られるたびに、四つん這いで上半身を支える両腕の間で、巨大な乳房が重力に引かれて垂れ下がり、振り子のようにダプン、ダプンと激しく前後に揺れまくっている。
まるで水風船……いや、あれだな。例えるなら…ジ〇リ映画で豚になった親父が屋台で貪り食ってた、謎の肉の塊みてぇなぷるぷる具合だ。あんなのが目の前で暴れまわってるんだぜ?すげぇを通り越して、もうキモいってレベルだぜ。
……さあて、準備運動はこのくらいでいいだろう。
みんなお楽しみ、“メインイベント”といこうじゃないか。
俺は突き上げる腰の動きを止めずに、片手でスマホを取り出した。
ターゲットは、俺を今まで散々「脇役」「負け犬」とバカにしてきた、ボンクラ野郎ども(仲間)のグループ通話だ。
ビデオ通話、発信。
『Yo, ワッツアップ! マヌケども、見てるか?』
画面に接続された瞬間、気だるげで生気のないマヌケ共のアヒル面が表示される。
『んだよ、ダフィー。てめぇ、飲んでる時に掛けてくんなって何べんいったらわかるんだよ』
『そういってやるなよ。ダフィーも寂しかったんだろ? ママのミルクが貰えなくってさ。クワァーックワックワww』
『おいおい、俺達に頼んだってミルクは出せねぇぞ? 下からは出るけどな。グワワワワッww』
『相変わらず品のないクソ共だな。残念ながら大外れだ。俺は今、最高にホットなファンサービスで忙しいんだよ』
「……あっ……あん……はぁっ…ひぃ……あぁ…」
『はぁ? お前何を言って……おい、まて。お前今何してんだ?』
『お、お、お、女の声がするぞ!?』
『冗談だろ? あの腰抜けダフィーが? アダルトビデオでも流してんだろ?』
やつらが、女の声を聴いた瞬間、一斉にポカーンと間抜け面を晒す。
あぁ、ついにこの時が来たんだな。
俺は高ぶる気持ちを抑えてニヒルに笑い、インカメラのアングルを調整して__
俺の下でだらしなく口を開けて喘いでいる椛の顔と、激しく揺れる牛の様に巨大な乳を、画面いっぱいに映し出してやった。
『紹介するぜ。俺の新しい“ペット”だ』
『『『――!?』』』
画面の向こうが時が止まったかのように静まり返る。
そして、次の瞬間__
『ブフォッ!!??』
『はあああ!?』
『おいおいおい、嘘だろ!? あれ、あの天狗じゃねぇか!?』
『マジで!? うおぉ、マジだ!! しかもすっげぇエロい……』
『嘘だ嘘だ嘘だ! ダフィーだぞ!? 万年非モテのダフィーがこんな極上の女と……くぅ~っ!!』
あぁ、これだ。これこそが、俺の求めていた瞬間だ…!
敗北の顔! 悔しがる声! 俺という太陽(スター)に焼かれるこいつらの間抜け面!
俺はこれをずっと見たかったんだぁ!!
『へぇ~、お前らにとっちゃ、こんな女が“良い女”なのかよ?』
俺はスマホを持ったまま、これ見よがしに腰を強く打ち付けた。
パンッ!
椛の巨乳が大きく揺れて、ひっ、と椛が小さく悲鳴をあげる。
「だ、ダフィーさん?……え?なんですかそれ?」
椛が涙目で振り返る。
意味も分からずスマホを見つめるその顔は、快楽で頬が林檎みたいに赤く染まり、そのとろんとした目がどれだけ気持ちよくなっているのかを物語っている。
「これ?あー、レディは気にしなくてOK。仕事仲間からの連絡でね。今は忙しいから後にしろって伝えてる所さ。大丈夫、キミの声はあいらには聞こえてないから、さ!」
パンッ!パンッパンッパンッ!
「ひゃあぁ!?」
椛を黙らせるように、再び激しく腰を叩きつける。
言い忘れていたが俺は今、ダック語(仲間内で使うスラングまみれの早口言葉)で話してる。椛の耳には、ただ興奮してガーガー鳴いているようにしか聞こえないはずだ。
『グワッ、参っちゃうね。俺が道歩いてたらさ、こいつが“どうしても抱いてくれ”って泣きついてきてよぉ……。まあ、この俺様のフェロモンと魅力に魅入られちまうのは、生き物としての本能だから仕方ねぇことなんだけどさ』
大嘘八百だ。銀河系レベルの虚言だ。
だが、今のこの状況――汗だくで腰を振られ、喘いでいる椛の姿を見せつけられれば、それが真実に見えてくるってもんだ。
『いやマジで勘弁してほしいぜ。こいつ、全然俺の好みじゃねぇんだよ。見てみろこの乳。無駄にデカいだけでブヨブヨしやがって。顔なんかホラ、見てみろよ。うげぇって感じだろ。つるっとしてて、羽毛の美しさもクチバシの愛らしさもねぇ。俺からすればこいつはただの肉袋さ』
口では散々にこき下ろしながら、俺は空いた手(翼)を伸ばし、椛の垂れ下がった乳房を下からグイっと鷲掴みにした。
むにゅぅっと指が柔肉に沈み込み、ブニブニと形が変形する。まるで粘土細工だ。
「ひゃうぅぅ!?っ だ、ダメですよぉ……そんな、つよくっ♡」
椛の蕩けた喘ぎ声が、スマホのマイクに鮮明に拾われる。
「おっと、ごめんよレディ。余りに気持ちいいからつい、な。」
「んっ、もう、さっきからそればっかりじゃ、あん♡ ないですかぁ……っ」
言葉と裏腹に、椛の身体はどんどんと熱を増していく。完全に調教済みだ。
さっきとは比べ物にならないくらい乱暴に、家畜みたいに扱ってるっていうのに、こいつは自分が辱められてることに一ミリだって気付いてねぇ。バカって怖いねぇ!
『くそぉ! ふざけんなぁ!! 代われ、今すぐ俺と変われぇ!!』
『なぁダフィー、俺にもそいつ回してくれよ! 頼むよ、俺達親友だろ!? なぁ!?』
『おい、今どこにいる! 混ぜろ! 俺も混ぜろぉ!!』
このやり取りを見たマヌケ共は、画面の向こうで発狂寸前だ。
この嫉妬の悲鳴。 羨望の嵐。 最高のBGMが俺のバイブスをガンガンに高めていく。
『最初見掛けた時はさぁ、俺もお? っと思ったぜ。顔アレだけど身体は出るとこ出てるだろ? なのによぉ、脱いだらコレだぜ? 栄養たっぷりの脂身ゆっさゆっさ揺らしてよぉ、これじゃあ犬じゃなくて豚だな。白豚。こんなんじゃ誰にも相手されねぇだろうから、俺みてぇな慈悲深いスターが処理してやらなきゃなんねぇんだよ。全くスターも楽じゃねぇよ、な!』
俺は椛の腰をさらに強く掴み、容赦なく奥の奥、子宮口をノックする勢いで突き入れた。
ズッ!ズッ!ズッ!
腰を激しく打ち付けるたびに、二つの巨大な肉塊が上下左右、滅茶苦茶な方向に跳ね回り、カメラの前で卑猥極まりないダンスを踊る。
「はっ♡やっ♡あああっ! ダフィーさん、すごい、おかしく、なるぅ…っ♡♡」
「いいぞいいぞ!沢山気持ちよくなって、思う存分イッチまいな!」
椛は白目を剥きかけ、口の端から涎を垂らして、だらしなく喘ぐ。
もはやプライド高い天狗の姿は見る影もない。ただの雌だ。
『くそぉぉぉ!! 殺してやる、殺してやるぞダフィー! うっ!!』
『うおぉぉぉおおおお(シコシコシコシコ……うっ!!』
『うわっ、何やってんだおまえら!? やめろ!! バーの店ん中で抜いてんじゃねぇ!!』
グワァッカッカ! 哀れだなぁ負け犬共!!
てめぇらそうやって俺のおこぼれにあずかり、惨めにマスを掻くのがお似合いだぜぇ!
『ま、俺も忙しいんでな。このあともたっぷりと朝まで躾けてやらねぇといけねぇからよ。お前らはせいぜい、真っ暗な画面越しに指でもくわえながらシコってな! あばよ、マヌケども!』
俺は画面いっぱいに勝ち誇ったドヤ顔を映し、涙目でマスを掻き続けるマヌケ共に向けて中指を立ててみせた。
さぁ、このショーもついにフィナーレだ。カーテンコールの時間だぜ!
「いっくぜえええ! 俺の栄光(ミサイル)、一滴残らず全部受け止めろおぉ!!」
「イッ♡いくっ♡いっ♡あっ♡ あぁぁああぁッッ♡♡♡♡♡♡」
ドプゥ!!どぷんっ!!どくんっどくん……っ
俺は椛の最深部にこれでもかというほど熱いものを大量に注ぎ込みながら、通話ボタンをブツリと切った。カカッ、真っ暗になった画面の向こうで、あいつらが悔し涙を流しながら絶望している姿が目に浮かぶぜ。
白目を剥いて絶頂し、ビクビクと痙攣したままベッドに突っ伏して動かなくなった椛を無視して、俺は天井に向かって両手を大きく広げた。
見えないスポットライトを浴びるように。誰もいない観客席に向かって語り掛けるように、俺は高らかに勝利の雄たけびを上げた。
「これが! ダフィーダック・ショーだ!! サンキューおまえら! グッドナイト!」
第6章:地獄の鑑賞会(おまけ)
一方、通話を一方的に切られた仲間たちのアヒル――スタン、ルイス、ピート。
場末のバーのテーブルを囲み、全員がスマホの黒くなった画面見つめたまま、石像のように固まっていた。
「……おい。今のは……現実か?」
沈黙を破ったスタンの声が震えている。
彼らの脳裏には、強烈な映像が焼き付いていた。
あんなとんでもない美少女が、あられもない姿で四つん這いになり、爆乳をぶるんぶるん揺らしながら、ダフィーに道具として扱われていた光景。
「あんな美少女が……ダフィーなんかに……」
「“ただの肉の袋”とか言われて……あんなにトロ顔で感じてやがったぞ……」
実際には椛はダック語を理解出来ていなかったのだが、そんなことに気付く程の余裕など彼らには無かった。
悔しい。死ぬほど悔しい。なんなら今すぐ言ってぶんなぐってやりたい。
だが、それ以上に__ダフィーに対する完全な「敗北感」が彼らを打ちのめしていた。
あいつは、有言実行したのだ。
種族の壁も、地位の壁も、常識もすべてぶち壊して、あの獲物を手に入れた。
ルイスが、グラスを握りしめながら呻く。
「ダフィーの野郎、趣味じゃねえとか言いつつ、あんなに激しく揉みしだいて……」
「……クソッ、俺もあんな乳、一度でいいから顔埋めてぇ……!」
ピートががっくりと項垂れ、震える声で言った。
「俺……明日からダフィーのパシリになるわ」
「……俺もだ。あいつには勝てねぇ……」
「……パシリになったら、俺達にあの女回してくれるかもしれねぇしな」
「「それな」」
今まで小馬鹿にしていた「負け犬ダック」が、今夜、間違いなく彼らの頂点(スター)に立った瞬間だった。
彼らにとって、この夜は嫉妬と劣情の炎に焼かれたまま悶々と過ごす、今年で最も最悪で最も価値観の変わる異質一日となった。
【雑魚クリボーの最悪な一日】※未完成
「ぎゃああああッ!?」
いきなりだけどよ、今の情けねぇ悲鳴はオイラだ。
そう、まただよ。またあのヒゲ親父に踏まれたんだよ。
あーもう、マジでムカつくぜ!
いきなり空から降ってきて「ヤッフー!」じゃねぇっつーの!
オイラの頭はトランポリンじゃねぇんだぞバカヤロウ!
そんなこんなで、ペチャンコになった体をどうにか膨らませて復活して、近場のブロックで休憩してたら、今度はハンマーブロスに見つかってさ。
「おいコラ! 何サボってんだウスノロ! さっさと持ち場に戻れ!」だってよ。
うるせぇなカメ野郎! お前らと違ってオイラにはトゲもねぇし、投げるハンマーもねぇんだよ!ただ歩いて体当たりするしかできねぇのに、あんなイカれたキノコ中毒者に勝てるわけねぇだろ! 無理ゲー押し付けんな!
「けっ! やってらんねーよ! ばーか!」
そうしてオイラは隊列をこっそりと抜け出した。
やってられっか、こんなブラック軍団。頑張って真面目に働くだけ損だぜ。
どっか静かなところでサボってスッキリしねぇと、頭がボムへいみたいに爆発しちまう。
それからオイラは、誰にも見つからないように、誰もいないような場所を探して、短い足で必死にズカズカ歩いてると、なんか景色が変わってきた。
いつもみたいにブロックとか土管がある道じゃなくて、山ばっかりの貧乏くせぇ田舎道だ。確か「妖怪の山」とかいう「最下層」の連中が住んでるエリアだな。
「あー、イライラするぜ。どっかに手頃な弱いヤツ、落ちてねぇかなぁ……お?」
道端の小石を蹴っ飛ばしながら歩いてると、前の方に変な奴を見つけた。
肩が開いてる白い服に、紅葉みたいな模様の入った長いスカート。両手にデケぇ盾と剣を持った女が、高台の上で白い犬耳をピクピクさせて周囲を見渡してる。
あれは……天狗とかいうヤツだっけ?確か、この辺の見張り番をしてる下っ端だ。
「チッ、つまんねぇの見つけちまった……」
こいつらは、オイラたちを見るとすぐにペコペコ頭を下げてくる。
元々はそれなりに力のある連中だったみたいだけど、大昔に結界?が破れたとかで、一気に弱っちくなったらしい。今じゃ生きるので精いっぱいで、オイラ達クッパ軍団の助けが無いと生きてられないんだと。お蔭で気味が悪いくらい従順なんだよな。自分が弱いってわかってるから、必死にご機嫌取りしてんだろ。
あー、うぜぇうぜぇ。
あんなクソ真面目そうなやつ、からかっても面白くねぇしな。
見つかったら面倒だし、普段なら無視して遠回りするところなんだけど、
今日に限ってはなんか、あいつのある部分に目が釘付けになっちまったんだ。
「うげっ!なんだありゃ、キモチワリィ」
目に入ったのは、そいつの首の下にぶら下がってる、バカみたいにデカい二つの「脂肪の塊」。白い服を突き破りそうな勢いで、ボヨン! と膨れ上がってやがる。
オイラの体と同じくらいのデカさがあるんじゃねぇか?
……うわぁ、やだやだ。
あんなの、オイラ達からすればただの「デブ」だ。
オイラ達を見てみろよ。丸くて、ツルツルで、余計なデッパリなんてない完璧なフォルムだろ?なのに、あの犬女はどうだ。胸がデケェ、尻もデケェ、何もかもデケェ、おえぇ!見てるだけで胸焼けがしてくるぜ。
「……なんか、すげぇムカついてきた」
そう思った瞬間、自分でもビビるくらいイライラが湧いてきた。
だってよ、あの無駄にデケェもんを見てると、オイラを見下して威張ってるハンマーブロスとか、図体だけデカくて頭の悪いロイとかモートンを思い出しちまうんだよ。
無駄に場所を取りやがって。無駄にデカいツラしやがって。
とんだ言いがかりにしか見えないだろうが、オイラには関係ねぇ。
あんな気色悪い肉塊をぶら下げて、平然と突っ立ってやがるあの女が悪いんだ。
オイラより弱いくせに。最底辺のくせに。
あんなデカいもんを見せびらかしてんじゃねぇよ。
……あぁ、そうだ。いいこと思いついた。
あいつで憂さ晴らししてやろう。
オイラは地面を踏みしめ、わざと足音をドタドタ立ててそいつに近づいていった。
今日は最悪の一日だった。だから、これくらいの遊びがあってもいいはずだ。
あの見るからに頭の悪そうなデカい肉を、オイラの気が済むまでグチャグチャにしてやる。ヒゲ親父に踏まれた痛みを、あの無駄な脂肪にぶつけてやるんだ。
オイラの足音に気づいた椛が、ピクリと白い犬耳を震わせてこっちを振り向いた。
そのキョトンとしたマヌケ面を見て、オイラは意地悪くニヤリと笑った。
2. 弱いものいじめ
「おいコラ! そこのデカブツ!」
「ッ!? は、はいッ!!」
オイラは地面を蹴っ飛ばしながら、ムカつくハンマーブロスみたいに偉そうに声をかけた。
見張りをしてた犬女は、オイラの声を聞いた瞬間ビクッと身体を震わせ、声を上げながら慌てて高台から飛び降りると、ビシッと背筋を伸ばしてオイラに向かって敬礼した。
「お疲れ様です! 妖怪の山エリアの警備担当、白狼天狗の犬走椛です! 本日はどのようなご用件でしょうか、クリボー様!!!」
「ッ~~~、うっせぇな! 大声で叫ぶんじゃねぇよバカ! オイラの繊細な耳が壊れるだろ!」
「は、はいっ! 大変失礼いたしました…っ!」
シュンとなって口をつぐむ犬女。ったく、加減ってものを知らねぇのかコイツは。
この一直線バカみたいな真面目な態度が、まるでクッパ軍に入ったばかりの新入りの頃のオイラみたいで、それが余計に腹立つんだよ。
オイラは犬女の足元まで歩いていき、じろりと見上げた。
近くで見ると、余計にヒデェな。
ただでさえオイラより背が高いくせに、さらに胸になんかデッカイ塊がふたつもぶら下がってやがって。重くないのかよ。
こんなの走る時に絶対邪魔だろ。こんなバランス悪くてよくコケねぇな
「なぁ、お前さぁ。それ、邪魔じゃねぇの?」
オイラが顎で胸をしゃくってみせると、椛は「えっ?」と自分の体を見下ろして、それから困ったように眉を下げた。
「あ、はい。確かに走ると揺れてバランスが崩れますし、剣を振る時も動きの妨げになりますので、邪魔だと感じるときも多々あり…」
「だろ!? バカじゃねぇの! なんでそんなもん付けてんの? 機能美がねぇんだよ!機能美が!」
「お、おっしゃる通りだと思います…! ですが、これは生まれつきの身体的特徴でして…私としても、もっとクリボー様のようにコンパクトで機能的なお体になれればと、常々思ってはいるのですが……」
椛が羨ましそうな顔で、オイラのことを見つめてきやがった。
おいおい、マジかよコイツ。
オイラのこの素晴らしい一頭身ボディが、そんなに羨ましいのか?
……ま、そりゃそうか! オイラはシンプル・イズ・ベストの頂点だからな!
「へへん、まあな! お前らみたいな無駄なパーツが多いデブとは違うんだよ、オ・イ・ラ・は・さ!」
「は、はい! その無駄のないフォルム、大変すばらしいと思います! 尊敬します!」
「だろ~? もっと言えよ!」
オイラがいい気になって体を反らすと、椛は手をぱちぱちと叩きながらキラキラした目で頷く。
おいおいおい、なんだコイツ? 案外いいヤツなんじゃ……はっ!?
いや待て待て、騙されんぞ。こいつはオイラをバカにするやつらと同じ、オイラよりデカい体で、デカい荷物をぶら下げてる「偉そうな」やつなんだ。
あっぶねぇ~! 危うく騙されるところだったぜ!
「…やっぱ見ててムカつくな、そのボール」
「えっ、不快でございましたか!?」
「おうよ。なんかこう、ブヨブヨしてて締まりがねぇっつーか、だらしないんだよ! 服の上からでもパンパンじゃねぇか! 破裂したらどうすんだ! 爆発したらオイラが怪我すんだろ!」
「は、破裂? も、申し訳ございません! 破裂しないよう、サラシで強く締め付けてはいるのですが……その、肉の量が多くて……」
椛は顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに自分の豊かな胸元を腕で隠した。
「チッ、隠すなよ鬱陶しい。おい、見せてみろよ」
「えっ? 今、ここで、ですか?」
「あたりめーだろ!オイラがどんだけ酷い状態なのかチェックしてやるっつってんだよ、とっとと出せ!」
オイラが命令すると、椛は一瞬戸惑ったが、すぐにビシッと気を付けの姿勢をとった。
「は、はい! 承知いたしました! 直ちに展開いたします!」
展開ってなんだよ。ロボットかよ。
オイラに命令された椛は、まるで上司に怒られた新入りみてぇなスピードで装備を地面に置くと、急いで上着をめくり上げる。
だぷんっ!!
まるでビックリ箱みてぇに、そいつらが飛び出してきた。
おいおい、デカすぎだろ。オイラの体よりデカいんじゃねぇか?
白くて重そうな肉の塊。先っぽには色の濃い突起までついてて、なんつーか……品がねぇ。マジで品がねぇ。
つーか、恥ずかしくねぇのかよこの犬っころは。
オイラ達に命令されたら、服を脱ぐことすら「お仕事」だと思ってやがるんだな。
気色悪いったらないぜ!
「うっわ……なんだこれ。コブロンのたんこぶ見てぇじゃねぇかよ」
「うっ、面目次第もございません……」
「お前、こんな重りつけてて恥ずかしくねぇの? ただの脂肪の塊だろこれ。戦いの役に立つの?」
「いえ、あの、仰る通り、ただの余剰脂肪でして……あっ!ですが、負荷トレーニングの重りとしては機能しているかと!」
「うるせぇよ!なんだその無駄なポジティブさは!バカか!」
「わふぅ、すみません…」
椛は胸を丸出しにしたまま、本気で反省した顔でしょんぼりしてる。
なんだこいつ、天然か?なんつーか、別の意味で腹が立ってきやがったぜ。
「……よし、そこに寝転がれ。オイラがマッサージしてやるよ」
「マ、マッサージですか!? いえいえ、私みたいな下っ端にそのようなお気遣いは…!」
「うるせぇ! 口答えすんな! オイラがお前を『使ってやる』って言ってんだよ! とっとと寝ろ!!」
オイラがイライラしながら言うと、椛はきょとんとしてた目を見開いて、ポンと手を打った。
「あっ、なるほど! そういうことでしたか!」
椛の顔から迷いが消えて、納得したようなスッキリした顔になった。
どうやらやっと、自分の立場を思い出したらしい。
「失礼いたしました! 私としたことが、察しが悪くて申し訳ございません。どうぞ、存分にお使いください!」
椛はササッと地面の小石を払うと、迷いなくゴロンと仰向けになった。
服をはだけさせて、あのバカデカい胸を隠しもせずに「役に立てて嬉しいです!」みたいなキラキラした顔をしてやがる。
……うへぇ、やっぱ、こいつらキモちわりぃな。
こいつらはクッパ軍団に恩があるせいか、オイラたちに「使ってもらう」のが、何よりの幸せであり義務だと思ってやがる。カツアゲだろうが、荷物持ちだろうが、こういう暇つぶしの道具だろうが、とにかく「皆様のお役に立てる」ってだけで大喜びしやがるんだ。
最近じゃ、クッパ軍団どころか、キノコ王国の一般市民までもが、こいつらを『使って』やってるらしい。しかも、『性処理目的』で、だ。マジで信じらんねぇよな。
つーか、こいつらもこいつらで、軍団員以外にも尻尾振ってんじゃねぇよ。
相手がこの世界の住人ならなんでもいいのかよ。
マジでプライドのねぇ犬っころだな。
「準備万端です! さぁ、どうぞ!」
地面に転がった椛が、キラキラとした顔でオイラを見上げてくる。
その胸にある二つの巨大な山が、早く来いとばかりにドデンと鎮座してやがる。
まあいい。動機はどうあれ、こいつが良いって言ってんだ。
だったらオイラは__この目障りな肉クッションを好きなだけ踏んづけて、今日のイライラを全部ぶつけさせてもらうとすっか!
「いっくぞオラァ!」
ドスゥン!
オイラは思いっきりジャンプして、その目の前にそびえるブヨブヨした胸の上に、全体重をかけて落下してやった。
「うぐっ!?」
「っかー、なんじゃこりゃ! 足場悪すぎだろ!」
着地した瞬間、肉に足がズブズブって埋もれやがった。
トランポリンみたいに「ボヨヨ~ン!」って高く跳べるかと思ったのに、なんかこう、ぷくぷくの上に乗ったみたいな感じ。
踏ん張ると、椛の柔らかい肉がオイラの足の形にむぎゅーっと沈み込んで、絡みついてきやがる
「ひぅっ、あ、クリボー様……っ!」
「うるせぇよ犬! 動くな、バランス崩れんだろ!」
オイラはバランスを取るために、その場でドスドスと足踏みしてやった。
足で、なんか先っぽについてる色の違う部分もグリグリしてやる。
「柔らかすぎてムカつくなぁ、おい! 警備員ならもっと鍛えてカチカチにしとけよ!」
オイラは文句を言いながら、胸の上で何度もジャンプしたり、グリグリしたりした。
そのたびに、椛のデカい乳が荒れた海みたいに激しく波打ちやがる。ボワンボワンと、だらしなく形を変えてやがる。
「あぅ、はぃ……っ! す、すみませんっ、精進します……あんっ!」
踏みつけるたびに変な声を出してやがるが、顔を見ると「動いちゃダメだ」って真剣そのものだ。妙に頬が赤くなってるけど、へへっ、それだけ『苦しい』ってことだよな。
ふんっ!ほんっとバカだなコイツ。オイラはただ暴れて遊んでるだけだぞ?
それを何かのトレーニングかご褒美だと思ってんのか?
ほんと、コイツらっておめでてー頭してやがるぜ!
「へへっ、いいザマだぜ。無駄にデカいモンぶらさげやがってよぉ」
そう言うとオイラはさらに強く踏み込んだ。頭突きもしてやる。
ゴツン! と自慢の石頭を肉にぶつけると、椛の体がビクッと跳ねて、また乳がド派手に揺れた。
こいつらはオイラたちより格下だ。何をされても文句ひとつ言えねぇ。
その絶対的な事実が、この無駄にブヨついた感触以上に、オイラを最高にスカッとさせてくれる。
「おい、覚悟しろよ。オイラの気が済むまで、この無駄にバカでけぇ肉ボールで遊んでやるからな…!」
「んぅっ!あっ、はぁっ、はい!よろしく、っ、お願いしますぅ…んひぃっ!」
椛のあられもない声と、肉の踏まれる音が、人気のない山道に響き渡る。
クリボーは飽きるまで、そのだらしない脂肪の上で暴れまわった。
3. 下手くそな掃除係
「……あー、やめやめ。飽きた! つまんねー!」
オイラが不満たっぷりに言って降りてやると、さっきまでオイラに踏まれて、真っ赤な足跡がついた胸をさすりながら頬を赤らめていた椛が、ハッとした顔をしてシャキッと姿勢を正した。
「も、申し訳ありません!ご満足いただけませんでしたか?」
椛は髪もボサボサのまま、膝をついてオロオロした顔でオイラを見てくる。
耳も尻尾もしょんぼり垂れ下がっちゃって、まるで捨てられた犬ころだ。
本当にオイラ達に「使ってもらう」ことが生きがいなんだなコイツら。理解不能だぜ。
「なんかこうスカッとしねぇんだよなぁ……もういいわ、帰る。時間の無駄だった」
オイラが帰ろうと背を向けると、椛が「あっ!」と声を上げて、膝歩きでズササッ! とオイラの前に回り込んできやがった。いや、必死すぎるだろ!
「お、お待ちくださいクリボー様! で、でしたら……!」
必死な顔で呼び止めると、椛は両手で自分のバカデカい胸を下からグイッと持ち上げて、わざとオイラの目の前でムニュゥっと寄せてきやがった。
谷間が深すぎて、肉の壁みたいになってる。だいふくみてぇな白い肌が、嫌でも視界に入ってくる。
「見てください! ”これ”なら、クリボー様のどんなに固い昂ぶりも、優しく、奥深くまで包み込めると思います!」
椛は上目遣いでオイラを見ながら、わざとらしく胸をギュウギュウと押し付け合って形を変えてみせた。柔らかすぎて肉が指の間からハミ出てる。
「こうして深くねっとりとしごき上げながら……あふれた分はこちらの唇と舌で、根本からとろとろに吸い上げることも……」
言いながら、赤い舌をチロっと出して唇を舐めてみせる。
※以下、制作中。完成次第更新予定。
※宣言日二日ほど遅れた上に最後が未完成になってしまい、誠に申し訳ありません…orz