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とあるマンションの一室。誰もいない部屋の中で女が大きな声でしゃべっている。
防音設備も完璧であり、隣人にもその声が聞こえることはない。
そんな部屋で、女はパソコンの画面を見つめながらしゃべり続けていた。
「あ~また死んだ~」
・ざっこ
・鳥頭
・何回同じところで死んだら気が済むんです?
・レクイエムされてる?
とある高難易度のアクションRPG。いわゆる死にゲーと呼ばれるジャンルのゲーム。
女は長時間そのゲームを操作する様子を配信し続け、視聴者はその様子を見て様々なコメントを残していく。
彼女の名前は「彩虹あやの」当然本名ではなく、配信者としての名前だ。
そんなあやのの配信を見るために、多くの視聴者が配信に訪れていた。
「いや~、集中力って長続きしないもんだね~」
・まじめにやれ
・もっと緊張感をもってやらないと
・死ぬたびに一枚脱げ
・死ぬたびに罰ゲームすれば真面目になるでしょ
「いやいや……死ぬたびに一枚脱いでたらストリップRTAになるから」
だけど一理あるのも事実だと女は考えた。
このままではだらだらと下手くそな配信を続け、何度も何度も操作キャラが死ぬだけの代わり映えない配信になってしまう。
死ぬたびになにかするというのは、企画としては案外いいかもしれない。
「う~ん……そうだなあ。死ぬたびに……」
・お?
・死ぬたびになにかする企画に変える?
・死ぬたびにスパチャします!
・死ぬたびに脱げ
・破産する気のやついるじゃん
・死ぬたびにスパチャなんかしたらわざと死ぬぞ
まあ冗談だろうけど、死ぬたびにご褒美なんかもらったら、たしかに余計にゲームがおろそかになりそうだ。
そう考えていた女に一つ面白い案が浮かんできた。
「そうだね~。私罰ゲームとか嫌いだし、死ぬたびにごほうび……じゃなかった、うん。緊張感あるルールにしよっか!」
・いまご褒美って言ったぞこいつ
・絶対にろくでもないことだと断言できる
「そんなこと言っていいのかな~? このルールを言ったら、絶対に私のこと天才とあがめるよ?」
・いいからはよ言え
・どうせしょーもないルールなんだからはよ言え
コメントの冷たい態度を気にするそぶりもなく、女は上機嫌であるものを取り出した。
「じゃ~ん! 見える? 私がオナニー用に買った大量の小人」
女が指でつまんだのは、指くらいのサイズの小さな人間。
まだ小学生ほどの男の子だった。
・嫌な予感しかしない
・むしろ良い予感がする
・あ~あ小人くんご愁傷様
・R-18配信だし問題ないな
「この小人くんは、今からゲームの主人公です!」
・意味不明すぎる
・わかるけど説明なさすぎて笑う
・小人くん絶対理解できていない
「つまり、私がゲームで操作するキャラが死んだときに、小人くんにも死んでもらうってこと。わかった?」
自分の体をがっちりと指二本でつかんで離さない女の巨人。
その口から聞かされた言葉に少年は必死の抵抗をしようとした。
しかし、たかだか指二本をまるで動かすことができない。
「それじゃあ、すたんば~い」
・うっわ
・ゲーム関係なく死ぬだろこれ
・こいつ最後に風呂入ったのいつって言ってた?
Tシャツにパンツだけというあまりにもラフな姿だった女性は、パンツをわずかに引っぱり空間を作る。
そして、そのわずかな隙間に少年を落としてしまった。
彼女が徹夜で何日も配信することは珍しくもない。当然視聴者は彼女が風呂に入っていないということも知っている。
「しっけいな。お風呂なら入ったよ。え~と…………たしか、10日前?」
・おげええっっっ
・ゲーム関係なく処刑始まってて草
・小人くん逃げろ~
・あの……もしかして下着も?
「え? うんそうだね。パンツもそのときからはきっぱなし! いや~、物持ちがいいでしょ。私」
・はきっぱなしというか、吐きっぱなし(小人くんが)
・最悪の環境すぎてかわいそう
・今日の配信なんだっけ? 小人くん残酷処刑ショーだっけ?
・早くゲーム再開しないと先に小人くんが死ぬぞ
そんな彼女が前回最後に入浴したのは、なんと10日前。しかも下着さえもそこから替えていない。
悪臭に雑菌。汚物に体液。あやのの下着の中は、およそ人が入ることのできる場所ではなかった。
まして、少年は小人だ。人間にとってはまだ我慢できる汚れでも、彼にとっては命すらおびやかす過酷な環境。
「まあ、いけるっしょ~。どうせ、私のことだからすぐ死ぬよ。小人くんが生きているうちにね」
あやのは、それを心配するような女ではなかった。
・生きるも地獄死ぬも地獄
・いっそ早めに死んだ方がましなレベル
・悪臭と汚れの中苦しみ続けるよりはまあ…
・というか、入れられた場所が最悪すぎる
・前ならまだよかったかもしれないけど、後ろだからなあ…
「いやいや、前はほら。まじでやばい。おしっこ拭いてないし。オナったまま寝てるし。まじで私でさえ臭いと思うから! だから、お尻のほうの安全な場所に、ね?」
・いや、それ後ろに入れられても匂ってくるだろ
・肛門こすりつけられながら、臭いまんこの匂いまで嗅がされる拷問
・アナル臭とまんこ臭で確実に仕留める気じゃん
「もう、うっさいな~! 続き始めっからね!」
視聴者のコメントに反応し、あやのはゲームを再開した。
甲冑を身にまとったプレイヤーキャラが、剣を振って人型の敵を、犬のような敵を倒していく。
「お、いけるじゃん! いや~、やっぱり命を預かってるって自覚があるからね! あの子のために、私はがんばってるんだ~」
・あの子がピンチなのあやののせいでは?
・マッチポンプすぎる
・実際にかなりうまくなってるの草
・まあ、すぐに殺したらつまらないし
時に肛門に触れる少年からの刺激に恍惚な声を出しながらも、順調にゲームは進んでいく。
そして中盤のステージ。毒の沼やガスがたまった不気味な場所でそれは起きた。
「あ、やばっ! ちょっ! 待って! 待てって!」
毒が充満する沼地を走り抜けようとしたところ、グロテスクな巨大な虫に邪魔をされる。
その結果毒に体を蝕まれた主人公は、虫の攻撃と毒のダメージで死んでしまった。
・あ
・あ
・はい、死んだ
・まあ、ここまでノーミスはあやのにしてはがんばった
「だよね~? がんばったでしょ? でも、ルールはルールだからね」
・ゲームより楽しそうなの草
・そのルール勝手に設定してるんだよなあ…
・誰も強制してないのにルールを順守する配信者の鑑
「さて、小人くんはどんな感じかな~?」
あやのがパンツをひっぱりまっ白な尻をカメラに映す。
・えっろ
・あやののくせに
・あやので抜いたら負けだと思っている
・風呂入ってないのに綺麗
・綺麗に見えるだけだぞ、匂いは画面から伝わらないからな
「そりゃさすがにウンチまではつけてないからね。ウンチは拭くよ。ウンチは」
・ウンチは
・おしっこは拭いてないって言ってたからな
・じゃあ、小人くんをケツ側にもってきたのは本当に慈悲?
・慈悲があったらこんな残酷なことしない件
・てか、すでに虫の息じゃん
視聴者の指摘通り、少年はすでに動くことができなくなっていた。
何日も洗っていない汚らしい性器や尻。腐敗したような匂いがパンツの中に充満し、彼はその匂いで呼吸していた。
小人である彼の小さな肺の中身があやのの悪臭と入れ替わるのは、あやのがゲームをプレイしている時間だけで十分だった。
「よかった~。まだ生きてる。それじゃあ、早いことあの主人公と同じ末路を辿ってもらうおっか♡」
・かわいそう
・かわいそうだけど抜ける
・小人くんさようなら
・大人になることもできずに、こんな汚れた女に蹂躙されるの哀れすぎる
「毒の霧みたいなので死んだよね? じゃあ、君も毒の霧で死んでもらうよ」
そう言うと、あやのは自らの肛門に少年の頭を強く押しつける。
少年にだけ聞こえてくるギリギリという万力のような音。
必死に抵抗しようと首を動かすが、それはあやのの肛門を刺激することしかできなかった。
「あんっ♡ オナニーの道具になるから助けろってこと~? でも、残念だったね。君は毒ガスで死ぬって決まってるの」
・※決めたのはあやのです
・オナニー道具も地獄だぞ
・というか、逃げようとしているだけ定期
・小人が必死に生きようとしてるのに、変態女を悦ばせるだけなの興奮する
あやのはすでにコメントを見ていない。
それほどまでに、この小人に夢中になっている。ゲームのキャラクターと同じ末路を追体験させることに。
少年が必死に抵抗を続けていると、ギリギリと頭を締め付けていた肉の輪が突如緩んだ。
一瞬の出来事に、少年はなにがなんだかわかっていない。
だけど、先ほど頭にかかっていた負荷が、今度は首をギリギリと締め付けているのだけはわかった。
「お~、ようやく到着したね。私の毒ガス地帯に♡」
・えっぐ
・頭から先だけ肛門の中に入ってる
・あやの便秘何日目?
・たしかに毒ガスだらけだろうな肛門の中なんて
「ほいっ、それじゃあ毒ガス攻撃~」
ブビビビビビィィッッ!!!!
・うっわ
・音まで汚くて草
・しょうね~ん!
・死んだわあいつ
突如顔全体に吹きかけられる黄ばんだ空気。
少年はそれをもろにうけてしまい、鼻から口から勝手にその汚臭が侵入してくる。
「あはっ♡ お尻の中で吐いてる♡」
・やっぱ吐いてるじゃん
・尻の穴にゲロされて喜ぶ女
・まあ小人のゲロなんてあやのの胆汁以下だし
少年は多くの視聴者に見守られながら、手足をバタバタを動かす。
顔から次々と侵入するあやのの放屁から逃れようと必死だった。
「あれ~、元気だね。毒状態になってないのかな~? それじゃあ、おかわりあげる♡」
スカァ~~~~~~ッ
・痙攣してるwww
・暴れてるのか痙攣なのかもうわからんなこれ
・音聞こえなかったけど本当に屁したの?
・聞こえなかったってことはつまり……
少年の鼻の中にねっとりとした汚れた空気が入ってくる。
逃げ場はない。あやのが少年の頭を肛門に挿して、首をしめつけるほどに括約筋を締めている。
だから、あやののすかしっぺの行きつく先は、少年の鼻の中。口の中。目や耳の中。
行き場のない放屁は、少しでも外に出ようと少年の穴という穴から侵入する。
「うっわ、なんかすごい暴れだした! 毒か~? 毒状態なのか~?」
・猛毒
・発狂だろこれ
・数秒後に死ぬタイプの状態異常
・かわいそうに首かきむしって血まみれになってるじゃん
「がんばれがんばれ♡ 呼吸できるように、私もいっぱい空気あげるから」
ブリュリュッ!
・実出てない?
・いやギリ気体だけっぽい
・どっちにしろダメ押しのきたねえ放屁とか死ぬわ
・もう死んだ方が楽
「ん~、よく考えるとさあ。あの主人公毒沼から出ようと、がんばって走り回ってたじゃん? こうやって動けない状態の毒はなんか違うね?」
・なにをいまさら
・ゲーム中に操作不能の首絞め毒ガス処刑なんかされたらきれるわ
・まあ、ある程度似た死因ならいいんじゃね?
「い~やダメだね! あの主人公はがんばって脱出しようとした! だから、君もそうしないと」
そう宣言して、あやのは少年をぐりぐりと肛門に押しつける。
度重なる放屁のせいか、少年の涙や鼻水で濡れたためか、驚くほどすんなりと少年の体が肛門に飲み込まれていく。
「もう……ちょい……よしっ! あやの特製毒ガスダンジョンへようこそ~!」
・あ、死んだわ
・出口どこ?
・出口がバグで開かないんですがそれは
「よしっ、本気で毒ガス責めだ~! がんばって逃げ回ってね~!」
聞こえているのかわからないが、あやのはそれだけを告げると何発も何発も放屁を繰り返す。
ぶしゅ~~~~。
すぅ~~~~~~。
ぶびびびぃっっ!!
ぶずううっっっ!!!
・死ぬ死ぬ死ぬ
・一発で猛毒状態になるだろこんなもの
・逃げ回るどころか立っていられないだろ
「うっわ、くさっ!! あれ、これってオナラ外に出してるから、小人くんを助けちゃってるんじゃない?」
・助ける。毒ガス責めをしておきながら。
・??????
・殺そうとしているのはあなたです
・小人くんを連続放屁で殺しているように見えていたのは俺だけ?
あやのの肛門の中はもはや生物が生きていける環境ではなかった。
まっ黄色に歪んだように錯覚する視界。絶え間なく続く汚らしい放屁の轟音。
そしてなによりも、鼻から勝手に入り込んでくるあやののオナラ。
少年は1度目の放屁でその場に倒れ伏した。
体を動かそうにも動けない。逃げ場がないにもかかわらずなんとか逃げようとしていた。
だけど、逃げるという行為さえも、あやのが体内で熟成した毒ガスに奪われた。
体の自由を奪われて、逃げるという希望も奪われて、その命さえもゆっくりと奪われていく。
「あれ、全然動いてないんでけど? お~い、もっとがんばれ~? 私が操作した主人公はがんばってたぞ~?」
・もう死んでんじゃね?
・あやのオナラとか一撃で即死するだろ
・主人公のHPどれだけあっても死ぬわ
・あの小人まだ小学生くらいだったじゃん。年齢考えろ。
ぶびいっ!
ぶっ! ぷしゅっ!! ぶりぃぃっ!!
・屁で返事すんな
・耳が汚れる
・耳どころか体の中も内も汚されてる少年がいることも忘れないでください
「ん? おぅっ!? すごいの出そう!」
ブウゥゥ~~~~~~~~ッッ!!!
ブズウウウッ! ブリッ! ブジュッ!! ブピィ~~~~~ッッ!!
虫の息だった少年。そこに容赦なく襲いかかる実態をもたない気体の死。
あやのがけらけらと笑いながら、少しふんばっただけで出てきたオナラ。
それは、少年の命を奪うには十分すぎる死の脅威だった。
「えっへっへ……すっご。めっちゃ臭い。まあ、これで死んでもさすがに文句は言わないよ」
ぶりゅっ……みちっ♡
あやのが力むと肛門はくぱぁっと音を立てて開いていく。
少年がどれだけ懇願しても開かなかったあやのの肛門は、少年が望んだとおりその肉体を外へ排泄した。
・うんこ
・うんこやん
・うんこみたいに排泄されるとか最悪の死に方
・かわいそうに完全に死んでるじゃん
「さあ! 気を取り直してリベンジするよ~!」
死んだ少年のことなど、もはやあやのの頭の中から消え失せていた。
あやのは再びコントローラーを握ると、すぐにゲームを再開した。
・賢者タイムかな?
・あやのはイッてないからあれはただの処刑だな
・少年安らかに……は無理だろうな。あやののくせえ尻の中でオナラまみれとか。
・さくさくゲーム進んでるの草
「あ、やべっ。ちょっと待って」
順調にゲームを進めていたあやのが、わずかに焦った声をあげるとゲーム画面を止める。
・なんだ?
・ミスなく進んでたじゃん
・虫でも出たか?
・あやのの部屋きたねえからなw
・金稼いでるから高級マンションだしわりと綺麗なんだけどあれがね…
・あれだけですべて台無し
「おしっこ出そうだから、ちょっとまってて」
・あれじゃねえか!
・あれの話するから…
視聴者が騒ぎ立てる中、あやのは部屋の中に乱雑に置かれたペットボトルを手に取った。
「あれ~……空のやつないじゃん」
・どんだけ小便出るんだよ
・てかトイレいけ
・それは飲み物を入れる容器です
・せめてまんたんになったボトルは捨てろ
「うるさいな~。捨てる捨てる。あんたらは私のお母さんか」
あやのは空のペットボトルを探すのを諦めて、黄色い水が入ったペットボトルを手に取る。
他のどれもが同じような色か、あるいはそれよりも茶色い色をしている。
その中でも比較的ましなペットボトルを選んだのだ。
「うわっ、くさっ! 目に沁みそう」
その中身はすべてあやののおしっこ。
トイレに行くことすら面倒なのか、あやのはおしっこをしたくなったときに空のペットボトルに出すようにしていた。
しかもそれをなかなか捨てない。そのため、中には数か月前におしっこを入れた茶色いペットボトルまで転がっている。
じょぼぼぼぼぼぼぼ~~~。
・気持ちよさそうな音が聞こえる
・溜め込んでんなあ
・溜め込んでた場所が膀胱からペットボトルに変わっただけ
・茶色いやつの雑菌すごいことになってるだろうな
・あれ…ゲーム動いてね?
あやのはペットボトルを見繕っているときに、中身がたっぷりつまったペットボトルを適当に放り投げていた。
そのうちの一つがコントローラーのほうへと投げられてしまい、あやのが停止させていたゲーム画面が動いてしまったらしい。
そんなことに気がつかず、あやのは我慢していたおしっこをペットボトルに気持ちよく出し続けている。
「うわ~~めっちゃ出る。これ、足りるかな?」
・おい死ぬぞ
・あ、もうだめだね
・酸のプールに落とされた
・HPがどんどん減ってる
「よ~し、おしっこもしたことだし、続きがんばるぞ~」
機嫌よく戻ってきたあやのだったが、目にしたものはゲームオーバーの画面。
これにはさすがにあやのも目が点になってしまった。
「え、なんで?」
・酸に落とされた
・じわじわと酸に体を溶かされました
・あやののおしっこのせいで死んだ
「……」
コメントを見てようやく状況を理解するあやの。
ぷるぷると震えているが、尿意を催したわけではない。
「な、なんじゃそりゃ~!!」
・こっちのせりふだ
・あやののおしっこで死ぬ主人公
「ん? ああ、なるほど。それいいね!」
流れてきたコメントの一つを見て、あやのは再び画面から姿を消す。
「そういえば、ゲーム中に小人くんをお尻で蒸すの忘れてたわ~」
・忘れていいと思います
・てっきり小人いじめはあれで終わりかと
・いきなり連れてこられて困惑する小人くんかわいそう
・また小学生くらいの幼い子を…
・あやのショタコンだからしゃーない
「はい、小人くんに説明します。私がゲームで操作していたキャラが酸の中で死にました」
・嘘つけ操作してないから死んだんだぞ
・あやののおしっこで死んだんだぞ
「そう! 良いこと言った! 私のおしっこのせいで死にました!」
・開き直るな
・良いことの定義が壊れる
「なので、小人くんには主人公と同じ運命をたどってもらいます!」
説明を聞いても小人はやはり理解できない。
目の前の巨人が何を言っているのか、頭の中で繰り返しても到底理解できるものではなかった。
「要するに、体に悪いプールの中で死ねばいいんだよ。というか、私のおしっこ中でね」
・ま~たえぐい処刑方法考えてるこの女
・なに?おしっこで溺死させるの?
・排泄物をプールと呼ぶな
・酸のプールもプール扱いしたくないけどな
・それはそう
「というわけで……じゃ~ん! ここに特製プールを用意しました~!」
・きっも!
・まっ茶色じゃん
・用意したって…いつのっペットボトルだよそれ
「え~と……半年? 1年? だめだ、わかんない」
・1年以上掃除しない女
・色やばいって、そんなの毒だぞ
「だからいいんじゃん。というわけで、少年よ~たっぷり泳いでね~」
あやのは素早くペットボトルの蓋を開けると、中に少年を放り込んでその蓋を固く閉じてしまった。
少年の大きさであれば、ペットボトルの口から底まで落ちたら落下ししかねない。
しかし、ちゃぷんという音と共に体が水の中に入る感覚がした。
「さあ、そのプールで一生遊んでていいからね~。喉がかわいたらお水も好きなだけ飲んでよ」
少年はようやく自分の置かれた状況を理解した。
ペットボトルの中はあの女のおしっこで満たされている。
しかもそれは1年前にしたまま放置していたもの。
目が痛い。目がしみる。ごしごしと目をこすると、手についていた尿が目に入って激痛が襲いかかる。
このままでは悪化するだけだと、少年は目を閉じたまま必死に呼吸をした。
しかし、その呼吸さえも少年の体を殺すための行為へと変わっていく。
鼻で呼吸をしたら鼻が熱くなった。ぼたぼたと鼻血が垂れている。
あやのが熟成した1年もののおしっこは、小人にとって有毒な水蒸気を発生させる悪魔のような存在へと変わっていた。
口で息をしようとする。なんとか口呼吸は可能だとほんの少し安堵した。
しかし、それも長くはもたなかった。
体が痺れてきたのだ。まるで自分の体ではないように言うことを聞いてくれない。
体調があきらかにおかしい。
少年はついにはあやののおしっこの中へと沈んでいってしまった。
必死に空気を求めるが、口の中に入ってくるのは腐りきったあやののおしっこだけ。
胃の中はあやののおしっこで完全に埋まってしまった。
それでも少年は必死にあやののおしっこを飲み続ける。
もはや彼の意思ではなく、あやののおしっこが勝手に少年の中へと注がれているだけだった。
「あれ、沈んだ。喉乾いたのかな? いいよ~。好きなだけ飲んでね。私のおしっこ♡」
・あやののおしっことかいう最悪の兵器
・あ~あ、もう浮かんでこないぞこれ
・死ぬまでずっとおしっこが体内に侵入するんだろうな…
「え、死んだ? なんだ、もう死ぬなんて根性ないな~」
あやのも少年も知らない。
少年の体が言うことを聞かなくなった理由。
それは、あやののおしっこで繁殖し続けた雑菌が、一瞬で少年の体を蝕んだせいであると。
少年が入れられたペットボトルがもっと最近のものだったら。
あるいは、少年はもう少しだけ長生きできたのかもしれない……。
「さあ……次はどんな死に方かな?」
・今日だけで何人の少年の命が奪われるんだろうな
・まあろくな死に方じゃないことだけはわかるわ
あやのがゲームをクリアするまで、どれだけの尊い命が奪われるか、それはあやの自身もわからなかった。