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欺瞞=Gendar=Me

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 おおよそ一週間前に今日という約束を取りつけてから、待ち望んだ日がついにやってきた。

 狭苦しい地下道を抜けて、地上を目指して人がすれ違うのがやっとという階段をどす、どすと鈍重な足音を立てながら上っていく。

 身長二メートルちょっとという巨躯の虎は、その全身を膨らませる筋肉と同じように股間にもずっしりとした重みを抱えていて、ろくに快感を味わっていないちんぽは既にじんわりと燻って熱を帯びていた。


 しかしまあ、我ながらよく耐えたものだと思う。

 この一週間、風呂や寝る前など暇さえあれば無意識にちんぽを触りそうになる手を堪えて、溜め込んだザーメンをぶっ放したいという欲望と戦い続けるのは簡単なことではなかった。

 部活で日々体を痛めつけ体力を使い果たすほど苦しい思いをして練習に励んでいるとはいえ、これはまた別種の苦痛を伴っている。二百キロのバーベルを持ち上げたり、後半残り五分で逆転のトライを懸けて体力を振り絞って息も喘がせて走ることよりも遥かに困難だったように思える。


 それでも、やり遂げた。

 ついに無事にオナ禁したまま今日を迎えることができた。


 部屋に転がってどことなく緑がかって黄ばんだ粘液をこぼす使い古しのオナホールや、違法動画サイトのブックマークだらけであるスマートフォンの誘惑は強く、猛る肉棒をぷるぷるのオナホとお気に入りのAV女優で鎮めてやろうと何度思ったかわからないほどだった。

 どすどすと手に持ったオナホに腰を振って、思い切り突き込みながら奥で溜まりに溜まったザーメンを溢れる程射精したいという欲望は一度こちらを捉えるとべっとりと思考の片隅にへばりついて離れがたい魅力として虎を苛んだ。


 しかし、シリコンの感触も悪くはないが結局あんなものはモテない雄のさもしい自慰用品でしかない。

 それに伸びるとはいえ真に自分のサイズにフィットしているとは言い難いそれらは、数回ちんぽを慰めるのに使ったらすぐに裂けて使い物にならなくなってしまうのだ。

 いつだったか興奮のあまり思い切り腰を突き入れたシリコン膣をちんぽで突き破って裂いてしまったことを虎は思い出した。

 やっぱりちんぽを突っ込むなら生きた相手に限る。

 それも、今日まで耐え抜いて爆発しそうな性欲を晴らすなら、なおさら極上の女を相手にして発散する方がここまで耐えた甲斐があったというものだろう。


 出口が近い階段をのっしのっしと登る虎の脚はジャージに包まれてなお丸太のように太く、その重量感とは裏腹に力強く筋肉を張り出しながら軽やかに持ち上がる。柱のような脚を支える尻も丸々として分厚く、自重に耐えるべくがっちりと固く引き締まってはぐんっと外に向かって突き出る力強さに漲っていた。

 体重百三十キロ程度の現役ラグビー部大学生、という肩書きに相応しい屈強な下半身に負けじとその上半身も厚みに富んでいる。背中などはちょっとした机よりも幅がありそうだが、仔細に見ればその腰回りは隠し切れないでっぷりとした脂肪がウエストに乗っかっていることがわかる。

 それでもフォワードの最前線で敵の進行を文字通り体を張って食い止めるために鍛え上げられた肉体は、張り出た前鋸筋と広背筋のために背後からその巨漢を見たシルエットが逆台形に映るよう留めてくれていた。


 常人の腰ほどもある二の腕を贅沢に二本もぶら下げて、腕時計もない素手を振って待ち合わせ場所を目指す様はちょっとした小山が移動しているようだ。

 そんな質量の肉体の持ち主である虎は、冬の終わりだというのに春物のパーカーに適当な半袖Tシャツ、そしてアンダーアーマーのジャージをその身に召して黄味がかった毛並みを隠している。同じブランドのバックパックを背中に背負っているが、やたらと小さく見えてしまうのは気のせいなどではないのだろう。


 その太い脚は淀みなく階段を上がるが、虎は不意に股間へ違和感を覚えて荒縄のような太さの尻尾を中途半端に持ち上げた。ぶらついているちんぽと玉袋の位置と、ひらひらしたトランクスの食い込み具合は別に気になるほどではないが、なんとなく落ち着かない居心地の悪さがあった。

 太い眉根を寄せて、マズルの下に蓄えた黒い顎髭をひと撫ですると、躊躇せずに自分のジャージの中に手を突っ込む。腹の肉がわずかに乗っかったジャージのウエスト部分の内側に潜り込み、地肌に沿うように履いているトランクスの中に手を滑らせると、その中に納まってぶらついていた太長い竿と欲求不満でパンパンになった金玉に触れた。


 これからのことを期待してちんぽは中途半端に血が通っていて、あまり集中的に触るといくら自分の手とは言えすぐにギンギンに勃起してしまいそうだった。

 手指を覆うこそばゆい毛の感触に耐えながら、虎は手早くちんぽごと包むように玉袋の根元を握って自分が気にならない位置に調整する。まだ汗の乾いていない陰部は熱く、厳しい冬の外気と比べてぬくぬくと心地よかったが長居するつもりもなくて、股間の収まりに満足するとすぐに手を引き抜いた。


 きょろ、と盛り上がった僧帽筋に支えられている太い首を巡らせて周囲を窺う。無数にあるメトロの出口のうちの一つに続くこの階段は、平日の昼下がりとはいえ人通りは少ないようで見える範囲に人影はなかった。

 それをいいことに、虎は今しがた自分の股間を直接触った手を持ち上げてひと嗅ぎした。

 五指と手のひらに肉球を備えた手は毛足の短い獣毛に覆われていて、その全体からムッとした汗臭さが立ち上っている。

 それは汗のにおいだけでは説明のつかない悪臭だった。

 陰部特有の猥臭というべきか、例えば生乾きの衣服にザーメンをぶっかければこのようなにおいになるだろうかと虎は訝しむ。


 これが他人の雄ならば間違いなく忌避すべき悪臭だが、しかし自分の股間のにおいとなると話は別だ。

 自分のちんぽが臭いことに喜びこそしないものの悪い気もしない虎は、ツンと鼻孔を刺すイカ臭さをもうひと嗅ぎして、今日も練習キツかったからしょうがないよな、とどことなく誇らしげに胸中で言い訳をした。


 のっそりと階段を上り切った虎は、二車線の道路沿いに立って周囲を見回す。飲食店や雑居ビルが立ち並んでいる通り上に目当ての人は見当たらず、待ち合わせ場所を間違えたかと懸念が頭を過る。

 スマホをジャージのポケットから取り出そうとすると、明らかにこちらを意識して身を縮こまらせたスーツ姿のハイエナ獣人がおっかなびっくりという様子ですれ違いざまに地下道へ降りて行った。

 自分より二回りも小さいハイエナのくたびれた背中を横目で見ながら、情けない雄だと虎はフンと鼻を鳴らす。


 中学時代から、そして大学三年生を迎える現在に至るまで根っからの体育会系である虎にとって雄らしさとは肉体に宿るという信仰にも似た持論があった。


 逞しくなければ雄ではない。力強くなければ雄ではない。

 そんな考えを持つ虎にとって、鍛えた体と筋肉を有し、現在も第一線で活躍するアスリートである自分を一種勝ち組のように誇るのは仕方のないことだった。

 道行く雄はどれも細っこく女々しい雄ばかりで、ちょっと本気のタックルを食らわせれば軽く吹き飛んで怪我を負うのが想像できてしまう。

 強要するつもりもないが、そんなナリで生きていて情けなくないのかと思ってしまう。

 雄ならオレのように大きく力強くあってこそだろう、誰かの目を引く魅力もない雄にはなりたくないと思わないのか。


 虎がそんな雄と自らを比べて優越感に浸るのも仕方のないことだった。地下道を出てすぐのところで、すっぽりと片手でスマホを覆い隠せるほど大きな手で器用に画面をスワイプさせる。

 起動させていたマッチングアプリを表示させて、慣れた手つきでメッセージ画面を呼び出した。ざっと下から上へスワイプさせて、一週間ほど前の会話を見返そうとする途中で自分が送った写真が上から下へ流れていく。


 メッセージアプリを介して送った画像は、ギンギンに勃起させて唾を垂らす自分のちんぽを股座に置いたスマホのインカメラで撮影した写真のほかに、相手の要望通りに四つん這いになって丸々とした尻とでろんと伸びた玉裏をばっちり映した写真などがあった。

 虎は特に考えずに、ふと指を止めるとその画像を開く。

 引き締まった尻と筋張った太腿。その間では伸びた玉袋と黒ずんだちんぽが重たそうに下に引っ張られていて、これを撮影した時の思い出が蘇ってくるようだった。


 やり取りをする相手と性的なアピールをしたり、テキスト上の猥談がエスカレートして自分の局部や裸体の写真を送ることは虎にとって珍しくもないことだが、尻を見せてほしいと言われたのは初めてのことだった。

 最初は戸惑ったが、やり取りをしている相手は虎のような逞しい男の下半身が好きだの、かっこいい虎がえっちな恰好しているところを見ると興奮するだのとメッセージを送って虎を煽てるものだからついつい要望通りのものを撮影したのだが、立てたスマホに尻を向けてタイマーで撮影するのは我ながらなかなか滑稽だったなと今更ながらに思う。


 画像を閉じると、その下に同じ態勢のまま停止している動画が連なっていた。

 尻を撮影するなんて、躊躇していたのは最初だけで、誰かに見せるために自分がこんな格好をしている、誰にも言えない下品な姿を撮影して相手に送っていると思うとその背徳感は意外にも悪くなくて、虎はすぐに味を占めてしまったのだった。

 相手が絶賛するのもあって、ついついエスカレートしてそのまま犯すように腰を振りながらちんぽを振り回す動画まで撮影して送ったことを思い出す。

 開くつもりはなかったが、ムラついて震える太い親指の肉球が画面に触れて、サムネイルが引き延ばされた動画が画面いっぱいに流れる。


『オラッ、どうだ♥♥ オレのちんぽすンげぇだろ♥♥ まんこ濡らして欲しがってんのかぁ?♥ もっとおねだりしてみろや、こいつでガンガン犯して中出ししてやるからな♥ っぉ゛お♥♥ 腰っ♥ 腰止まんねぇ♥♥ あーっ♥♥ まんこにハメてぇ♥♥ まんこにハメて中出ししてぇ♥♥』


 虎は自分と同じ見た目をした男が蕩けた顔で肩越しにカメラへ視線をやりながら、四つん這いでヘコヘコと腰を振る様を見て……羞恥と僅かな興奮が胸を焼いた。

 これを撮影したときはメッセージのやり取りの真っ最中、すなわちこれを見る相手のことを想像しながら興奮して撮ったものなので、素面の今視聴するには耐え難いものがあった。

 しかし自分とはいえ、逞しい雄がドラム缶ほどもある腰を前後にカクつかせて疑似的にセックスを表現する様には感じ入るものがあった。

 このような腰遣いで相手を思い切り犯したい、マンコが腫れるほどちんぽをハメて連続何発イケるか試したいという思いが自分の中でムラムラと湧き上がってきてしまう。

 まるで動画の中の自分が今ここに在る自分と置き換わったように、そのセリフに触発されて耐え難い飢えを腰に覚えてしまう。


 ぐん、と股間に一層の昂ぶりを覚えた頃だった。視界の端にこちらに向かう足が見えて、虎は白いクリームを挟んだ卵菓子のような丸耳をぴくりと動かして顔を上げる。


「……あっ、虎くん……だよね? どうも、お待たせしました……ユウキです」


 鈴のような声に聞き覚えはなかったが、馴染みのある響きを口にしていた。それがこの虎がマッチングアプリで使っている、自分の種族をそのまま用いただけのハンドルネームだということはすぐにわかって、ユウキと名乗った目の前の女が自分の待ち合わせ相手だということも即座に理解した。

 ウェーブのかかっていないセミロングの黒髪は社会人らしい落ち着きがあって、毛先がわずかに内側にカールしているのがどことなく若々しい愛嬌を感じさせる。


 ゆったりとしたニットにオーバーサイズ気味のコートを着て、脚のラインがくっきりと浮き出るスキニージーンズを着た女はハンドバッグを両手で持ちながら、自分より頭三つも大きな虎にぺこりと頭を下げる。

 大勢いる登録者の中から興味を持ってもらうためのマッチングアプリにおいて、少しでも自分をよく見せようと写真を盛ったり、ある程度の詐欺写真などを掲載するのは当たり前だ。

 そのことをよくわかっていながら、今日の待ち合わせ相手のプロフィール写真に一目惚れしてアクションを掛けた虎は、今この場に写真で見たのと同じ顔が現れたことに動揺してしまう。

 おいおい、超かわいいじゃん。大当たりかよ、と思わず喉が鳴って、体に沸々とした熱が股間に集まる前に茶化した様子で返す。


「い、いやぁ! オレもちょうど来たとこだったンで、気にしないでいいっスよ!」


 がははと愛想笑いを重ねながら虎が言うと、女は血色の良い薄い唇をくすりと歪めて控えめに笑った。それから虎の胸ほどまでしかない体で抱き着くように腕を絡めるので、虎は全身をぎくりと固めてしまう。

 ヒト特有の柔らかく軽い体重を腕に感じると、ふわりとした花の香りが鼻孔をくすぐった。その腕は虎の手首よりも細くて下手すれば簡単に折れてしまいそうだ。華奢な肉体が積極的に絡んできて、反射的に下半身に力が入ってしまう虎はジャージの下で自分の本体がぐぐりと鎌首をもたげるのを止められない。

 そっちの手、さっきちんぽ触ったばっかりなんだけどとも言えない虎は腕にその身を押し付けてくる女に興奮を押し殺すように鼻で深く息を吐きながら身を強張らせた。


「そう? なら良かった……じゃあ、さっそくだけど行こっか」


 女が虎を見上げながら妖しく囁く。それだけで虎は股間に致命的な熱を覚えて、思わず猫背になりながらコクコクと頷いた。


「に、荷物ッ。持ちまスよ」

「いいの? 結構重いかもよ」

「もちろんッ、伊達に鍛えてねえからな!」


 ジャージの股間部を歪に突っ張らせながら、努めて紳士的に虎が申し出ると女はハンドバッグを手渡してくる。

 虎はそれを二本の指に引っ掛けるように受け取りながらだらしのない笑みを浮かべて返すと、女は虎の腕に体を摺り寄せてくすくすと笑う。


「ふふ、やっぱり写真で見るよりすっごい体だね。さすが男の子」

「あ、あざっス。今日も練習してきてがっつり鍛えてきたンで……ちょっと、汗臭いかもっスけど」


 メッセージではタメ口でやり取りしていたが、根っからの体育会系でもある虎はいざこうして面と向かうと年上の女性に対してどのような口をきけばいいのかわからなくなってしまって、結果的に中途半端な敬語を貫いていた。

 しかし、出会い頭で腕を絡めてくる女の積極性には虎のちんぽも大喜びだったが汗臭くて幻滅されやしないかと危ぶんで、軽いエクスキューズを口にする。


 今日の約束をするに当たって、練習終わりなら空いているから会おうということでやり取りをしていたので向こうもそのことは承知の上のはずだが、時に獣人の蒸れた毛皮のにおいというのはヒトには耐え難い悪臭を放つ。

 まあそれを嫌がる女を無理やり抑え込んで犯すのも好きと言えば好きなのだが、今日に関しては相手が悪かった。

 あまりにも写真がタイプだった虎は練習終わりの部室で着替える際に部員らに揶揄われながらもしっかり制汗スプレーや脇汗用のデオドランドなどを腋どころか全身に満遍なく振りかけてきていたし、今もなおこの上玉の女に嫌な思いをさせるのは避けるべきだと下半身が力強く訴えていた。

 だというのに、女は自分の髪が虎のパーカーの袖に擦れるのも気にせず、殊更に強く腕を絡めるとそのパーカーに鼻を近づける。すっと通った鼻筋が、女の腰ほどもある自分の二の腕に寄せられる光景を、虎は査定される商品の気分で見守っていた。


「……うん、ちょっと汗臭いけど……わたし、男の人の汗臭さって嫌いじゃないから大丈夫だよ」

「そ……そっスか?」

「うん。それに虎くんなら……ちょっと汗臭いほうがえっちだと思うしね。ふふっ」


 上目遣いに微笑まれて、虎はもう完全に勃起してしまってちんぽを抑えるジャージとトランクスがこの上なく邪魔に思えてしまった。

 確かにこれまでマッチングアプリでセックス目的で何人かの女に会ったことはあるし付き合いの長いセフレだって現役で存在するものの、こんな見た目のいい女が最初からここまで好意的に振る舞ってくるパターンというのは嘗てなかった。


 見た目のいい女に気に入られる時ほど男として優越感を感じる瞬間はない。

 それはまるで雄としての自分が認められたようで、これまでの人生全てが報われていく達成感すら覚えてしまうものだった。

 腕を絡めてくる女の歩調に合わせてゆっくり歩く虎は、しかし今すぐこの女を裸にひん剥いてその細い腰を持って突き回したい、あるいはさっさと抱えてホテルへと駆け出したい衝動と必死に戦っていた。


「ま、マジっすか! じゃあめっちゃ汗かいてきたンで全身きれいにして欲しいっスね♥」


 言いながら、それは踏み込みすぎたかと後悔した。

 それはこの女に奉仕させるようなもので、出会って数分のうちはいくらヤリ目と言えどあくまで対等な関係を貫くほうがベターであることは虎にもわかっていた。

 そのうえで、少しばかり気が逸ってしまったことを反省した。

 それもこれも、この女があまりにも虎好みで煽てるような文句を口にするからだ。責任転嫁しながらちらりと横に目を向ける虎を、女は黒目がちの大きな瞳で見つめながら、しかしはっきりと返す。


「ねえ、虎くんわたしに敬語じゃなくていいよ? メッセじゃタメ語だったじゃん」

「えッ、あー……いや、そうなンだけどよ……」


 手入れすらしていない太眉に無精者らしい顎髭を伴った肉食獣の顔はお世辞にもイケメンと言われて女性受けするような顔立ちではない。

 映画やドラマじゃどちらかというと悪役が似合う凶悪な顔面をしているが、女は物怖じせずに正面から虎を見つめてくる。

 初リアル、初対面の女は実物を前にして、想像より遥かに大きく柄の悪い虎の姿に少しばかり委縮するのがいつものことなのだが、そんな様子のないこの女にはなんとなくペースを乱されてしまう。

 虎も負けじと、ちらりとその顔を横目に見て、出来得る限りのニヒルな笑みを浮かべて殺し文句を口にする。もっともその笑顔からは、爽やかさや男の色気などとは程遠い、肉を前にした獰猛な肉食獣そのものという印象を受けるのが関の山だったが、さておき。


「つい、ユウキさんが綺麗だから緊張しちゃって」


 虎がここで女の名を口にしたのは、その煽て文句を強調するためだった。ユウキ、という名が自分と同じようにアプリ上のハンドルネームであることはわかっている。

 ただ、女というのは総じて自分を認識してくれている雄に弱いものだという偏見にも似た持論が虎にはあった。

 故にここでそれを口にしたのは、はっきりとあなたを意識していますという意思表示に他ならない。しかし女はそれを受けて、柔和に微笑んで受け流す。


「ふふ、わたしだって虎くんがかっこいいから緊張してるよ。でも、敬語だと壁感じちゃうからなるべくタメ口がいいなって……だめかな?」

「だ、駄目じゃない! わかった、敬語、やめる!」


 くすくすと女が笑って「それじゃカタコトみたい」と言う。虎は厳つい顔を少しだけ気恥ずかしそうに渋くするが、女が笑ってくれたのでまあ良しとすることにした。


「じゃあ言うこと聞いてくれたご褒美に……汗くっさ~い虎くんの体を、わたしが綺麗にしてあげるね」

「え゛ッ」


 尻尾をぶわりと膨らませる虎が鼻息を荒くして女を見ると、艶のある笑みでぺろりと舌なめずりするところだった。

 色のいい唇から覗いたピンクの粘膜に鼓動が高鳴って仕方がない。ごくりと生唾を飲んだ虎は、なんと返すのが最適解かわからずに、脊髄から去来した疑問をそのまま発する。


「そ、それは……ちゃんと、クチで、ってことか?」


 何を聞いているんだオレは、と後悔したのも束の間、女はふぅわりと黒髪を揺らして頷いて返す。


「うん。ちゃんと全身ぺろぺろして綺麗にしてあげるね。だから練習がんばった虎くんの汗くさいところ、ちゃんとわたしに教えてほしいな」

「な……」


 なんて淫乱な女だ、と口にしそうになって、危ういところで踏みとどまった。

 いや、メッセージを交わしている段階からその気はあったし、そもそもでヤリ目の自分に返事をしてくるような女だ。それでなくともプロフィールにだって『たくましい獣人さんとえっちなことがしたいです』って書いてるような女だ。

 それを思えば、これくらい当然のことなのだろうが……とてもじゃないがこの整った見た目と身なりからはそのような性のにおいが感じられなくて、そのギャップにクラクラしてしまう。

 エッチなことなんて一つも知らないです、性欲なんてありませんという立派な社会人然とした顔をしながら自分より二回りも三回りも大きな虎の獣人に腕を絡めてしなを作るその素振りは魔性のそれで、虎はなんとしてもこの女を犯し尽くしてやると下半身が熱意に漲るのを感じていた。


 普段はこの顔で真面目にOLとかしてるんだろうな、と思うとなおさら声が枯れて仕事に響くくらい喘がせて腫れるほど犯してやると自分のちんぽがいきり立つので、虎はそっと腕を動かす。太い腕がゆっくりと動くと絡んでいた女の腕は拘泥するでもなく離れて、虎はその大きな手を女の腰に回す。

 太いだけでなく長い虎の腕は女の背中に軽々と橋を渡し、手のひらでがっしり掴めるほど細い腰を抱いて満足そうにその五指を怪しく踊らせる。コートとニットの上から女の腰骨を探るように手を動かす虎は、その細い腰を両手で抱えて後ろから遠慮なく突き回したい思いで低く唸る。


「ん、んじゃあ遠慮なくくっさくさにしちまおうかな♥ 蒸れてすっげぇにおいになってるからな、やっぱりやめるってのはナシだぜ♥♥」

「ふふ、お手柔らかにね」


 腰を抱かれてなお好ましそうにこちらに身を寄せてくる女の温もりに虎はフンフンと鼻息を荒くしながら、歓楽街への道をゆっくりと急いだ。


 正面から見ればもはや隠しようがないほど股間をいきり立たせた巨躯の虎が猫背になって、体の大きさが自分の胸ほどまでしかない女の腰を抱いて鼻息荒くラブホ街に消えていく様子を見た通行人があまりにも明け透けな虎の様子に同情的な視線を女に送る。

 傍から見れば野獣に絡まれている美女のようにも見えるだろう。特に、鼻の下を伸ばして歪にジャージの前面を突っ張らせた虎は誰が見ても発情しているのは明らかで、その全身で『これからヤります』と周囲に向かって大声で叫んでいるようなものだ。その巨体の存在感もあって、小脇に抱えられるように隣にいる女の方を見ずとも二人の関係が窺い知れようというものだった。

 しかし、女はそれに笑って応じながら虎に連れ添う。

 まるで作り物のように美しい黒髪を揺らして、ただただ楽しそうに微笑むのだった。



 ♂♀



「虎くんどの部屋がいい?」

「えッ、あー……オレは別に、どこでもいいっスよ」

「あー、また敬語出てる」


 ラブホテルのフロント代わりである部屋選択のパネルを前にした女に問われた虎は、咄嗟に敬語が口をついて出たのを咎められて曖昧に笑うことしかできなかった。

 女もまた、本気でそれを叱ろうというわけではないのだろう。にやりと笑って虎を茶化すような笑みを向けると、「じゃあこの辺にしようかな」とパネルの操作に戻った。

 幼いころから叩き込まれた体育会系の上下関係が身に沁みついている虎は相手が年上というだけでついついタメ口から離れてしまいそうになるが、今この瞬間のそれは何もそれだけが理由というわけではないようだった。


 こちらに背と尻を向ける女の後ろ姿は、特に尻込みすることもなくラブホテルの部屋を選んでいる。

 それはつまり自分に抱かれるための部屋を選んでいるということで、その表情は本当にそのことを理解しているのかどうか怪しいほど涼しげだった。


 普通こんな体格の、それもこんな顔をした虎に犯されるとなったら多少なり戸惑ったり怯んだりしそうなものを、この女はまるで旅行先の宿でも選ぶ気軽さでベッドの広い鏡張りの部屋と手錠や拘束台付きのSMプレイ部屋とを見比べていて、自分から食われる準備を進める獲物の姿にだらだらとちんぽが涎を垂らして仕方がなかった。

 手足や腰の細さとは裏腹に、意外にもしっかりしている腰回りは安産型とでもいうのだろうか。その尻をがっちり掴んで後ろからパンパン腰をぶつけてやりたい、たっぷりと溢れる程ザーメンを注いで子宮をいっぱいにしてやりたい。

 トランクスをべちょべちょに濡らす我慢汁が灰色のジャージにまでシミを作りそうで、虎はポッケに突っ込んだ手でガチガチに勃ち上がったちんぽを無理やり横向きに押さえつけながらだらしのない獰猛な笑みを浮かべていた。

 一週間抜かずに溜めた精子が脳みそを埋め尽くしてしまったのか、虎はもはやセックスのこと以外何も考えられず、女がパネルのボタンを押して機械音声が流れるのをただぼーっと聞いていた。


「お待たせ、エレベーター来てるよ。乗っちゃおうか」

「おッ……おう」


 女が手を引いて扉の空いているエレベーターに引っ張るので、虎はようやく我に返る。

 毛の一本もないすべすべした手は小さくて柔らかく、乾いた汗と制汗剤でごわついた毛皮と硬い肉球を備える虎の手とは比べ物にならなかった。

 手を引かれるままにエレベーターに乗り込むと、三人乗るのがやっとという狭い箱は虎の体重でぎしりと大きく揺れた。

 現役ラグビー部でもある虎が乗るとそれだけで殆どスペースが埋まって、女はエレベーターガールよろしくボタンの前に立ちながら狭そうに身を縮こまらせていた。


「ふふ、狭いね」

「わ、悪いな」

「ううん、大丈夫。……お部屋、四階だって。虎くん体大きいからベッド大きいとこにしちゃった」


 牛丼屋で大盛頼んじゃった、と打ち明けるのと同じようなトーンで女がそう言うと、虎はふと疑問を抱いた。


 果たしてこの女は、これから自分とセックスをするのだと本当にわかっているのだろうか?

 自慢じゃないが、親戚の集まりでは幼稚園児の甥に顔を見られただけで泣かれたほどだ。父方の実家に年上の三兄弟のいとこがいるのだが、その三男が産んだ甥には何もしていないのにひどく怯えられたことを思い出す。

 成人してるとはいえこの女にとっても、泣くまでとはいかないもののお世辞にもかわいらしい顔面とは言えないはずだ。

 そんな顔をした虎に、自分より二回りも三回りも大きい雄の中の雄と言うべき体格の虎に、女の手首ほども太いちんぽで犯されるのだということを理解しているのだろうか。


 そう疑ってしまうほど、その顔からは怯えも、躊躇も感じなかった。

 期待していると言っても限度がある。

 ポッケに突っ込んだ手でガチガチのちんぽを押さえている虎は、自分の手でちんぽに触れていることもあって変な方向にアクセルを踏み切ってしまったようで、自分に犯されることを怖がらない女のことが気に食わないと早くも征服欲を漲らせていた。


 エレベーターの扉が閉まって、密室になる。

 虎は、さっそくポッケから右手を抜いて女の腰を抱き寄せた。綿のように軽い女の体がぎゅっと虎の下半身に押し付けられる。


「わッ……ど、どうしたの?」

「いやぁ、これからユウキさんを犯すのが楽しみで……我慢できなくなっちまってよぉ♥」


 ドラム缶みたいな腰を揺すって、その中心で錘型を作る股間を女に擦りつける。厚手のジャージを穿いているとはいえ、もしかしたらその先端はパンツから染み出た粘りのある液体で湿っているかもしれなかった。

 身じろいだ虎は外から隠すように、狭いエレベーターの中で女に覆い被さる。すっぽりとその体に包まれた女の手を引っ張って、自分の股間の膨らみに導いた。


「気づいてンだろ? オレのちんぽ、さっきからずっとこんなンでよぉ♥ ユウキさんがエロいからもう我慢できねえってず~っとガチガチなンだわ♥ オナ禁しすぎてザーメン溜まりまくってっからたーっぷり出ると思うぜ♥」


 ぐるぐると肚の底に響く唸りを伴う虎の声に女は俯いたまま戸惑っていたが、触ってくれよ、と虎が言うとすぐに持ち前の好色さを取り戻したようだった。


 白魚のようなしなやかな指が、ジャージの膨らみを確かめて表面をなぞる。

 確かな質量と硬度で下から布を押し上げているその正体を縁取るように指が滑る。

 ジャージとトランクスの上からカリ首の段差を指が下るので、虎は思わず下半身に力が入ってちんぽを跳ねさせてしまった。

 女の指は何をどうすればいいのか全て把握しているように、斜めになってジャージを持ち上げているちんぽの裏筋を見えてもいないのに的確に刺激している。

 びくんびくんと指の先で跳ねる剛直を前に、俯いてそれを注視する女の唇が虎の陰で僅かに笑みを象る。


「虎くん、これ気持ちいいの?」

「お゛っぉ♥♥ すげ、気持ちいいぜ♥ さすがスケベな女だな、ちんぽ触るのもうまいじゃねぇか♥」

「ふふ、虎くんの反応がわかりやすいだけだよ。……こういうのはどう?」


 言いながら、女は虎の太い一物に手のひらを添えてジャージごとちんぽを掴む。それからその先端をごしごしと擦って手を動かすと、虎はたまらず尻尾を立ててちんぽを脈打たせた。


「ぉっほお゛♥ ちんぽっ、ちんぽたまんねぇ゛っ♥♥ もっとシコシコしてくれよ♥♥ なぁ♥」


 自分の腕の中へ女を包むように壁際へ押しやって、虎はヘコヘコと前後に腰を揺らす。

 その運動がエレベーターの狭い籠に伝わってがたがたと揺れるが、性欲に支配された頭では気にならなかった。

 並み居るフォワードを跳ね飛ばして進む力強い腰を情けなくカクカクと振って、虎はしなやかな女の指と手にちんぽを押しつける。

 女の手で押さえつけられたジャージとトランクス、それと自分以外の柔らかい肉質とちんぽが擦れてもどかしい快感でどんどん知能指数が低下していく。


 今すぐにでも射精したい、溜まりに溜まったザーメンで今はとにかく金玉が重く感じてしょうがなかった。

 できることならこのままジャージを下ろして、跪かせた女に直に咥えさせたい。

 あるいはそのスキニージーンズを破いて、まんこにハメたまま駅弁で部屋まで運んでやってもいいかもしれない。

 そんなことを考えているとますますちんぽが熱くなって、射精することしか考えられない頭を冷やすために鼻息もフンフンと荒くなる。


 余裕そうなこの女もなんだかんだ期待しているんだから、いっそこのままホテルの廊下で犯してやればその表情も変わるだろうか。

 それがいいかもしれない、エレベーターを降りる際に犯しながら運んでやればどういう反応をするのか見てみたい気持ちもある。

 恥じらうのか、それとも嫌だやめてくれと泣き叫ぶのか。どちらにしろ、それは虎のちんぽを余計に固くするに違いなかった。


 しかし、エレベーターごと腰を揺らしてがっつく虎の気勢を削いだのは、チンという軽快な音だった。


「……ふふ、着いたよ。ほら虎くん、降りないと」

「お゛っ……おう、そうだな……」


 クソ、もう少しだったのに。

 ガーッと音を立ててドアが開いて、薄暗くも開けた廊下が目に映る。意外にもそれだけで燃え上がっていた虎の熱は冷や水を浴びせられたように鎮まってしまって、渋々腕の中から女を解放する。

 しかし目に見えて残念そうにしながらエレベーターを降りようとする虎に、女はそのちんぽを強めにひと扱きして手を離すので、思わず「ぉ゛うっ♥」と声が漏れてしまった。


「続きは部屋でいっぱい、ね? たっくさん気持ちよくなろうね♥」


 エレベーターのドアをぴょんっと跨いで下りながら女はそう言って、「こっちだね」なんて言って伝票と立ち並ぶ部屋番号を見比べながら踵を返す。

 後に残された虎は痛いほど張り詰めたジャージにもはや隠しようのないシミがくっきりと浮いているのを認める余裕もなく、女の後ろ姿に獰猛な目を向けていた。

 やがてその後を追ってゆっくりと、しかし大股に歩き出しながら虎は決意する。


 何を言われようと、後にどう思われようと構わない。

 この女を泣き叫ばせて、もうやめてくれ、勘弁してくれと言うまでハメ倒してやろう。


 ゴムもつけず、子宮が満杯になるまでこってりと溜め込んだザーメンを注ぎ込んでやろう。

 子供ができたらなんて考えて水を差す理性はどこにもなく、むしろ孕むほどに射精してもらえたのならこの淫乱女だって本望だろうと却って虎の股間は勢いづく。

 その余裕そうな顔にぶっかけてやるのもいいかもしれない。

 虎の射精は一回射精したら止まらないほどで、部活の仲間と飲んでいる時の猥談の弾みで皆の前でちんぽを出し、射精を見せつけた時はザーメンが空のショットグラスから溢れ出たほどだ。外に出されると却って部屋を汚されるとセフレにも評判の射精量で、タンパク質が濃すぎて噛めるほど濃い子種は飲むのも一苦労らしいが、それを全部この女の生意気な顔にぶちまけてやる。


 どろどろになった顔を拭く暇も与えず、まんこにねじ込んで形のいい尻を叩きながら締まりのいい穴を堪能してやるとしよう。

 逃げ出そうというなら腕力でねじ伏せてやればいい、どのみち膂力の差は歴然なのだ。

 そうだ、決めた。今決めた、ああいう生意気そうな女が怯えながら中出しを拒む姿を見てみたい。

 許しを乞うても、オレのちんぽは許さないだろう。もはやそれほどまでに燃え上がってしまって、そうでもしなければ収拾がつかない。

 下手に自分を挑発したことを後悔させてやろう。そこらの雄とは違う、他ならぬ自分を本気にさせたことがどういう意味なのか、まんこから溢れるザーメンを以て思い知らせてやる。

 このラブホテルの部屋に何時間いられるかわからないが、ちょっとやそっとで帰るような気にはならない。気が済むまで時間を延長して、いいと言うまでこの女にはオレのちんぽケースになってもらうつもりだ。きっとそうされることも、この女にとっては喜ばしいことだろう。

 虎は涎が出そうになるのを堪えながら、女のすぐ後ろをフゥフゥと鼻息を荒げてついて歩く。


「ここだね。はい、どうぞ虎くん」


 女が伝票に記された部屋番号と同じドアを開けて、虎を先に招き入れる。

 まるで上等な使用人のようなその振る舞いに、虎は上機嫌に尻尾をうねらせる。


「おう♥ どんな部屋かなーっと♥」


 虎が三十五センチの大型獣人向けのスニーカーを脱いで上がり込むと、女もそれに続いた。

 後ろ手に年季の入ったサムターン錠を回しながら、女は微笑んで言う。


「ふふ、きっと……虎くんにも、楽しんでもらえると思うよ」


 女の手で回された部屋の錠は、入ったものを逃がさないとでも言うようにカチンと音を立てた。

 そんなことも露知らず、虎は肩越しに女を一瞥して心に決める。


 この余裕そうな女の顔が、快楽でオーバーフローした時どのようなものになるのか。

 そして何を言って許しを乞うのか。


 その時まで、精々楽しみにしておくとしよう。



 ♂♀



「ぉ゛っぉおぉ゛ッほぉおおおぉ゛んん♥♥♥ も゛っ、むりッ♥♥♥♥ ケツ、ケツやばいぃ゛いんッ♥♥♥ もうっかんべんじてくれぇ゛え♥♥♥」

「ふふ、だぁめ。いっぱい気持ちよくしてあげるって言ったでしょ?」

「んほぉ゛ぉおおおぉん♥♥♥ イぐっ♥♥♥♥♥ まだッ、ケツでイぐぅうぅッ♥♥♥」


 一体全体、何がどうしてこうなった。

 もはやそれを思考するほどの冷静さは虎にはなく、況やこの状況を打開しようという気概もなかった。

 ベッドに四つん這いになったまま、まるで手足は沼にずぶずぶと沈み込んでしまったように抜け出せず、ただシーツを乱して握りしめることしかできない。

 くるぶしまで覆う巨大なスポーツソックスだけを身に着けたまま、全裸の虎はバランスボールみたいに大きな尻の間で指を這わせる女の成すがままになっていた。俯いたり、仰け反ったりして頭をがくがくと揺さぶって顎髭を蓄えたマズルを振り回しながら太い喉から嬌声を響かせる。


「っなっ、んはあぁ゛ッ♥♥♥ けつっ、ケツやっべぇえ゛ぇ♥♥♥ イッぐっぅ、イってンのにっ、イぐのどまん゛ねぇえ゛ぇ♥♥♥ んっほぉ゛ぉおぉ♥♥♥」


 筋肉が発達してごつごつとした岩肌のように逞しい筋肉達磨の虎は、人一人簡単に蹴り殺せるほどの脚を情けなくぶるぶると震わせて快感に耐えていた。

 空気を吹き込んだように膨らんで筋肉に漲った双丘は、虎が四つん這いになってなおその豊満さゆえに深い谷を作っている。

 女の美しい手は見た目に反してそこそこ大きく、分厚い尻肉に秘匿された臀裂に滑り込んで虎に抜群の圧迫感を与えてきていた。


 最初は、ただサービスがいいじゃねぇか、とだけ思った。


 女がシャワーを浴びている間、渡された飲み物を飲んで待っていた虎はずっと勃起していたちんぽを扱きたくなる手を抑え込むことだけに全神経を使っていた。

 シャワーの水流が滴る音はまるで待てと言われているようだった。女が体を洗うためにシャワーを一度止めただけで、虎はついに来たかと期待に我慢汁を射精のように溢れさせたものだった。


 ギンギンになったまま急に催してきたのでウォシュレット付きの便座で用を足すのはなかなかに苦労したし、生理現象を経てなお全身を蝕む熱は晴れなかった。

 早く射精したい。早く気持ちよくなりたい。ただそれだけしか頭にない虎は、ため込んだ精子が脳みそまで侵しているような気分で女を待った。


 それから上がってきた、インナー一枚にパンティだけという姿の女を目にして、ろくにその体を眺めることもなく、我慢できずに立ったまま抱きしめた。

 ベッドから遠いソファの傍で夢中になってキスを交わす虎の予想通り、スレンダーな上半身には慎ましい膨らみしかなかったが、虎の大きな手にとっては大体の乳房は小さく感じてしまうのでもはやどうでもいいことだった。


 べろべろと女の顔を舐め回すようなキスをして、その顔を唾液まみれにする興奮だけで達してしまいそうだった。

 女に覆いかぶさるように抱き着いてむにむにとした尻に手を回して唇を貪っていた虎は、そのまま女のはらわたを突き破らん勢いで太い腰ごとジャージ越しのちんぽをぐいぐいと押しつける。

 キスの勢いのまま女をベッドに連れ込もうとするが、それを制したのは他ならぬ目の前の女だった。


 いっぱい気持ちよくしてあげるから、と虎の前に跪いた女はジャージごとすっかり濡れたトランクスを下して、斜めに反って勃ち上がる虎の剛直を手に取る。

 女は自分の手首ほどもあるそれを前に舌なめずりすると、洗ってもいない虎の蒸れたちんぽをそのまま口にした。

 ムッとした汗臭さと男性器特有の饐えた猥臭を放つサツマイモみたいなちんぽを前に、女はうっとりと目を細めて鼻孔をヒクつかせていた。とんでもないイカ臭さをした仮性包茎のちんぽは既にその包皮の中を分泌した汁でべとべとに濡らしていて、ちょっと包皮を捲ればぬちゅりと泡が立つほどだった。

 女の手首ほどもある粘液まみれのちんぽは熱く、とてもじゃないが指が回りきらないその表面を洗うように舐めながら、膨張した体積に押された伸び気味の包皮を口の中で剥いたり戻したりを繰り返す。

 それ以上は一ミリも開きそうにないほど大きく口を開けて、頭を前後に動かしながらじゅぶじゅぶとピストンフェラを開始する女の口は最高の具合だった。


 小さな口いっぱいに自分の汗臭いちんぽを咥え込んでいる、という事実だけで征服欲が刺激されて、もっとこの快感を味わいたいと情欲がむくむくと助長する。

 仮性包茎の自分のちんぽを口で扱きながら、毛皮の湿った玉袋まで撫でてくる手つきが堪らなくて虎は思わず腰が揺れてしまいそうだった。

 ソフトボール大に突っ張った金玉に内包されている二核を手の中で転がすように女は手を動かして、立派に張り出した虎のカリ首の段差に舌を使う。


 その舌遣いもそうだが、ごろっとした玉がすべやかな掌の上で踊って、毛の一本もない皮膚で股の間を撫でられるむず痒い感触に文字通り触発された虎は尿道からびゅるりと先走るのを止められない。

 口内を濡らすねばついた液体に女は嬉しそうに目を細めて、喉を鳴らしながら吸い出すように口を使ってふっくらと表出した虎の裏筋を舌でなぞる。


 汗臭い洗っていないちんぽにむしゃぶりつく女の好色さが虎を掻き立てる。

 その口淫に射精欲を刺激された虎は思考する理性を簒奪されたまま、ただ本能に従って立ったまま腰を動かそうとした時だった。


 でろぉと口からちんぽを吐き出した女が、黒い縞が走る毛むくじゃらの玉袋を舌で突くように舐めながら言った。ベッドで四つん這いになってほしい、と。

 陰部になって蒸れて生乾きになっているだろう金玉がどのように臭っているのかは虎も確認済みだった。

 しかし女は、その縞模様をなぞるように舌を這わせるばかりでなく、鶏卵大の大きさの金玉を頬張ろうと毛だらけの玉袋に吸い付いてきていた。

 その事実と光景の淫らさに思わず虎も腰が揺れる。

 持ち主が、快感の担い手が不在であることに腹を立てるように斜めに反り立ってプラムみたいな亀頭を真っ赤に腫れさせたちんぽが宙を掻いてぶるんぶるんと揺れる。

 虎が腰をカクカクと振るたびに、その大きな腰に抱き着くように腕を回した女の頭も揺れることに心地よい一体感を覚えてしまう。


 もはや射精と快楽のことしか頭にない虎は、女の言う通りにすることが自分に益をもたらしてくれる、ちんぽを気持ちよくしてくれるという信用を疑いもせず足首に引っかかっていたジャージを蹴飛ばすように脱ぎ捨てて、Tシャツすら脱ぎ捨ててベッドに上がる。

 百三十キロを超す体重でマットレスを強く凹ませたまま、億劫だったのでそのままにしておいた靴下一枚を着込んだ全裸姿で要望通りベッドに四つん這いになった虎は、デカケツからにょろりと逆立つ尻尾ごと腰を揺すって自分の玉袋とちんぽを誘うように揺らしてみせた。

 その大きな尻肉は、虎が腰をヘコつかせる度に引き締まって角張ったり緩んで丸みを帯びていて、その隙間で慎ましく窄まった虎の後孔が見え隠れしていた。


 女はぎしりとベッドに膝立ちになって、その被毛された尻肉に手を添えた。押すように力を込めていたその手つきは実は尻肉を割り開いて、白い毛並みの中で息づくピンク色の無毛の虎蕾を眺めていたのだが、虎にそれを知る由はなかった。

 そのまま女は、自分の玉裏に口を付ける。さらにそのまま、ふっくらと張った会陰部を舐め上げてついに尻にまで舌が滑る。

 片方だけで自分の頭より大きな尻肉に女は顔を挟んで、蒸れた虎の尻毛を食みつつその粘膜をちろちろと舌で突いていた。

 虎はそれを、女の奉仕精神から来るサービスだと思った。尻の穴なんて汚らしいところ、という嫌悪がなかったのは、人差し指と親指で輪っかを作った女の手が逆さになった虎のちんぽの先端をちゅくちゅと前後していたからかもしれない。いずれにしろ、女が宣言通りに虎の全身を、特に汚らしい肛門に顔を近づけて舐めているのはむしろこの女を服従させているようで気分良く感じたことは間違いなかった。


 尿道から糸を引いて垂れている先走り汁を指に絡めて、腫れ上がった亀頭を撫でながらエラに引っ掛けるように輪っかを潜らせている。

 腰が浮きそうになるそのもどかしい快楽のために、尻を舐めるという行為に対してもただの前戯、この淫乱な女の奉仕の形だとしか思わなかった。


 それが間違いだった。


「っぉ゛ッ?♥♥ ぉッおぉぐるっ♥♥ またっ、来ちまうっ♥♥♥ ケツっ、ケツでイぐッ、んぐおぉおぉ゛おおおッ!♥♥♥♥」


 それからどうしてそうなったのか。


 四つん這いになったまま、やけに尻穴を弄るなと思わなくもなかった。

 だがそれでも、まるで搾るようにちんぽを弄ぶことを女はやめなかったので、これだけ前戯で焦らされたら後でマンコにハメたとき本気で止まらないかもなと言いながら虎は体を許していた。

 自分の手番を待ちながら四つん這いになって、ちんぽを握る女の手に擦り付けるように腰を上下に揺さぶっていた虎が何かおかしいと感じたのは、何かぬるぬるとした液体を塗られた指が自分の尻穴に易々と入ってきた時だ。

 尻に異物感を覚えた虎が、何しやがると牙を剥くよりも前に、女はそれを好ましそうに褒めた。


 さすがえっちなお尻してるね、素質あるよ。いっぱいサービスしてあげるね、などと言うものだから、虎もそれが女の善意なのだと思ってしまった。

 尻をほじられる趣味なんてないが、それもこの女がするのなら話は別だと思ってしまった。何より、この女を拒絶して機嫌を損ねてしまうことはまだ一発も射精していない自分にとって大きな損失のように思えてしまった。

 思ってしまったのなら、もう終わりだった。


『ん゛おッ……!?♥♥ な、なんだ今のッ……?!♥♥♥』

『ふふ、大丈夫、すぐに気持ちよくなるからね』

『ゆ、ユウキさんっ、なにして……ッんほぉ゛ぉおぉンッ♥♥♥』


『んぐッぅぅう♥♥♥ そ、それっやっべえ♥♥♥ や、ッやだぁ゛♥♥』

『気持ちいい? ほら、こことかどうかな?』

『ぁ゛ッ??♥♥♥♥ わッわかンねぇ゛??♥♥♥ な、なんでぇッ?♥♥♥ なんで、ケツっ、ケツがこんな気持ちいいんだよぉ゛お?!♥♥♥♥』


 あれから何分、いや何時間経ったのか。

 指で、あるいは舌でほじられ続けた尻の穴は立派に拡がっていて、女の拳ならすっぽり入ってしまうほど慎ましさの欠片もない様相になっていた。


 ラブホテルの一室は強い雄の臭気に満たされていて、ベッドの上は、特に四つん這いになった虎の股間の下はちんぽから溢れた粘液でシーツをぐちょぐちょに濡らしており、魚介類にも似た強い生臭さを発していた。

 女は薄く笑みを湛えたまま、もはや痙攣するかと思うほど常時震えている虎の棍棒から搾り出すように下に向かって扱きながら、虎の広い直腸内を三本指でばらばらにかき混ぜる。


「虎くんどう? 気持ちいい?」

「ふっ、ぐるるっ♥♥♥ ぎッ、きもちいぃッ♥♥♥ すっげ、ケツ、ちんぽもやっべ♥♥♥ っぉ、またイぐ、イっぐぅうう♥♥♥♥」


 唸る虎が逆さになった剛直からびゅるりと子種が垂れる。射精するような勢いのあるものではなく、まるで押し出されるトコロテンにも似た漏らし方だが、溢れた白濁の濃厚さに嘘はなかった。


 全身を膨らませるように虎が力むと、女が乗っかって跳ねても余裕そうな尻肉が角張って、ふっくらとしていた玉裏の会陰部がはっきりと膨れて力強さに漲る。

 それに合わせて、ぎゅうぅ、と尻の中が強烈に締まって、女の手はふわふわした粘膜に圧迫される。

 どっしりとして鋼のように硬くなる筋肉で構成された分厚く逞しい下半身といえどその中身は肉の塊でしかない。ピンク色の腸壁がぐぐりとせり出して、女の手を排そうと、あるいは逃さぬように咥えこんで締め付ける。

 虎の胎内のその動きは本人は必死に異物を追い出そうとしているのだろうが、女にとってはまるで腸管が独自に前後に動いているようにしか感じられず、屈強な雄が尻穴をほじる指を悦ばしそうに咥え込んで尻をヒクつかせている様は何時間でも見ていられそうだった。


 女がせり出した腸壁を押し返すように突っ込んだ指に力を入れて、腸壁に押し付けると虎が全身をびくりと震わせる。

 竿を扱く女の手にもちんぽがひときわ強く脈を打つのが伝わって、剥けた包皮の表面を滑る手が鈴口から途切れぬ糸を作ってぶら下がる粘液に触れる。


 半固形物と化したそれは、本日都合二回目のトコロテン汁だった。一回目は、竿を扱きながら前立腺を探っていたら早々に漏らしてしまっていた。扱いてウェットに本イキさせるのが本意ではなかった女としては、慌てて手を止めたのだがちょっと漏れてしまったのは反省すべき点だった。

 まあその子種も、今では虎の腸壁を滑らせる潤滑液となっているのだが。


「わぁ、すっごい濃い。虎くんも、もうすっかりお尻でイけるようになっちゃったね、えらいえらい」

「んおぉ゛っ?♥♥♥ そ、そうだろぉ゛♥♥♥ えらいだろッ、だからもっとそれ、ぉッ♥♥ っお゛~~~ッきたっ、キたぁ♥♥♥」

「これでしょ? ふふ、すっごいでしょ。虎くん体大きいもんね、その分前立腺もおっきいんだよ、触られてるのわかる?」

「わッわがるッ♥♥♥ そこッォ♥♥ っぅほおォ♥♥♥ ぁ゛~やっべぇ、またッ、またザーメン漏れるッぅううぅ♥♥♥」


 並みのラガーマンのタックルやスクラムを難なく耐えきる虎の屈強な足腰が、女の細指三本で情けなくガクガクと前後して震える。

 尻を穿つ女の指に自分から腸壁を擦り付けるようなその動きは快楽を求めた虎の本能が導き出したもので、頭で考えてのものではなかった。その本能丸出しの姿に、女は口角を上げてゆっくり頷く。


 腰を震わせながら、竿の表面を女の五指が滑るちんぽから再びぶびゅりとザーメンを放つ。先程の子種を塗りたくるように手を動かしていた女が慌ててそれを手で受け皿を作るが、あまりに量が多すぎて手のひらから溢れてしまうのが口惜しかった。

 たぷんとした白濁液はもはや半固形物というに相応しいほど濃厚で、内包するグルテンに反して水分量が明らかに少ないのではと疑ってしまうほどだった。

 粒状に凝固したたんぱく質の塊がごろごろ転がっているそれは、床にでも伸ばせば固形物の存在がよりはっきりとわかるだろうことは間違いない。そしてそれは同時に雄としての精力の強さを物語っていて、こんなものを女性器に残されたら一発で受精してしまうだろうと思わせる特濃ザーメンだ。

 ねっとりとしたそれを皮被りのちんぽに塗りたくるように、女は自分の手のひらを虎の竿に擦りつけた。指が回りきらないほどのそれは握るだけで一苦労だが、ねとねとの粘液に汚れたそれを鷲掴みにして上下に手を動かすたびに先端から粘液が溢れるさまは一種のポンプを操っているようで楽しかった。


「ふふ、気持ちいいねえ。おしりの穴ほじられておちんちんから精子溢れて止まらないね」

「ッお゛っほぉ♥♥♥ ぎッもちいいぃいンッ♥♥♥ ケツっ、ケツやっべえ♥♥ キンタマっがぁばかになっちまうぅ♥♥ ざッザーメン止まんなくてやっべぇ゛え♥♥♥」


 虎は虎で、尻の中を弄る女の手のことははっきりと知覚していた。

 今も変わらず異物感は存在する。しかしそれが逆に、腸壁を擽る女の手つきを虎に仔細に伝えてきていた。

 今まで漠然としか認知していなかった尻の中、その直腸の在り方が脳に焼き付けられる。嫋やかな女の指に快感のカテゴリが形作られて、自分のケツの中にはしっかりとした筒状の内臓が収まっているのだと理解させられる。

 理解してしまったからこそ、粘膜に触れている女の指が身じろいでだけで虎は思わずケツをヒクつかせてしまうし、それがまた胎内をかき回すのだと期待して尻尾が揺れてしまう。

 女の手は四つん這いになった虎の尻に忍び込み、臍を突き破るように下向きにぐりぐりと指腹を押し付けていた。すべやかで、爪も鋭くないヒト科の手が虎の腸内をこね回すたびに、虎の下半身を耐え難い衝撃が貫いた。

 ちんぽを中から扱かれているような、イく瞬間精液が漏れ出すときのような甘美な快楽。電流を流されたのかと思うほどの官能が女の手から虎の巨尻へ、そしてその指先が触れる前立腺から虎のちんぽへ連鎖して伝わって、下向きのちんぽで腹を打たんばかりにびくりと跳ね上げた。


 精液が漏れているのに射精を伴う絶頂とは違う快楽は虎には初めての経験で、ガチガチに勃起ち上がったちんぽを思いっきりがしがし扱いて寸止めに失敗したときのような漏れ方でザーメンが尿道を焼いて潜り抜ける感覚を虎は涎を垂らして享受していた。

 射精間際のように下半身に力を入れて、ちんぽに血流を意図的に集めることで強くいきり立たせると、下半身の筋肉に連動してうねる直腸の中を弄る手がぐりぐりと虎の危ういところを抉る。

 思わず逃げたくなってしまうような刺激は、強烈だが虎にとって必ずしも悪いものではなかった。

 虎が下腹に力を入れていきませると、せり上がった腸壁に押されて女の手が射精を司る器官に押し付けられる。虎の金玉の蟠りが官能と変じて、わずかな亀裂めがけて雪崩れ込む濁流のように、くぱくぱと開いている虎の尿道口目掛けて迸る。


「んぐぅぅ゛ぅぅううぅ♥♥♥ でるっ、また♥♥♥ ちんぽイっぐぅうう♥♥♥♥」


 びゅぐ、と跳ねたちんぽからまた一塊のザーメンがこぼれる。

 量にしたらペットボトルのキャップ一杯ほどのそれは、しかし虎にとってはちょっと漏らしただけの量に過ぎない。

 身悶えして乱れたシーツの上に今度こそ着陸し、けして溶け込むこともなくその場でぷるんと揺れていたが、虎のちんぽはまだまだ本調子とばかりに脈を打ち、目に見えない重力という重りに抗うように跳ね上がる。


「っがはぁ~♥♥♥ んん゛っはあぁッ♥♥♥ すっげ、イッてる、ずっとイってんのにぃ♥♥♥ イぐのっ、とまんねえッ♥♥ こっ、これやべぇッ♥♥♥」

「ふふ、こんなんで満足しちゃだめだよ。まだまだいっぱいしてあげるからね」

「んぐぉッほぉおおおぉッ♥♥♥」


 冗談じゃない、なんでオレがケツをほじられて女みたいに喘ぎ散らさなくてはならないのか。

 オレの下で許しを請うて善がり叫ぶのはそちらの方だ。


 いつも通りの自分がそんな非難を高らかに叫ぶ。

 それはその通りだ。女なんてちんぽを気持ちよくするだけの生き物で、ちんぽを収めるためのケースでしかない。

 肉の形をしたオナホというだけで、そんな存在に主導権を握られっぱなしで快楽を与えられるままになっているこの状況に異を唱えるのは正しい感性だった。


 その理論については議論の余地があるだろうが、男なのに尻を好き勝手弄られて快感を得るというのはごく一般的な感性とはかけ離れた、倒錯したシチュエーションであるということは虎にもよくわかる。


 しかし、最も倒錯したことには……それもまたいいではないかと内から囁く声があった。


 何もこちらに害を成そうとしているわけではない。この女は、誠心誠意自分を気持ちよくするために尽くしているわけで、甘く下半身を貫く刺激になんの不満があろうというのか。

 女は男に奉仕する生き物だ。であれば、しっかりと自分を気持ちよくしているこの女もまたそれに則していると言えるのではないか。


 歪んだマチズモが顔を覗かせたのはその一瞬だけで、女の手がすっかり拡がった肛門を出入りする感覚に虎は思考をかき消される。

 まともだったはずの頭が快楽に上書きされる。今のこの状況は、いつも通り女に奉仕させて快楽を得ている状況と何も変わりはしない。

 前立腺マッサージという類のプレイがあるだろう、女はそれを実践しているまでで、奉仕するのがちんぽかケツかという違いだ、

 尽くすようにちんぽから精子を搾りながら、虎の知らない快楽をもたらす女のなすがままになったままでいるというのは悪くない話ではないのか。


 それに、この快楽はまだまだ続くと言っていた。

 ちんぽを扱いて射精したら終わりという男性的快楽しか味わったことのない虎にとって、触れてもいないちんぽから射精すればするほど性感が高まっていくこの行為は全く身に覚えがなく、未知との遭遇で既に脳の許容量はいっぱいいっぱいになっていた。

 この先自分がどうなってしまうのか、少し恐ろしくも感じる。巨漢の虎の内臓にとっては女の手に圧迫感こそ感じないが、異物感はどうしたって拭えない。嫌だ、やめたい、と思ってしまうのは事実だが、しかしてそれはキツければキツいほどやりがいがあると思ってしまう体育会系ならではの被虐精神か、あるいは虎自身の破滅願望か。


 このまま身を委ねた快楽の先に何が待つのかと期待がちりちりと金玉の中で燻っている。苦しければ苦しいほど自分の想像もしない快楽が待っているのではないかと尻尾が揺れる。

 快楽を求めて乾きに乾いた虎の巨体は、女の手で与えられる蜜のような快楽にケツを振って喜ぶ。

 そして求めれば求むるほどに与えられる。ごりっ、と尻が一際大きく拡がって、内臓を押し上げる圧迫感が増す。


「ぉ゛ッ……?♥♥ な、なにっ、オレのケツっ、どうなってんだ……っ?♥」

「ふふ、あったかい。いけるかな〜って思ってたんだけど……やっぱ素質あるよ、手首まですっぽりだもん」

「て、てくびっ……えっ?♥♥ ゆ、ユウキさんっ?♥ な、にゃにを、おぉ゛ッ?♥♥♥ っお゛ぉ???♥♥♥」


 痛みはなかった。虎の尻が潤滑液で十分に濡れそぼっているためか、あるいはねとねとと粒状のタンパク質が散見される虎自身の精液が直腸にこびりついているためかはわからない。

 それでも、丹念に解されて執拗なくらい指でかき混ぜられた虎のアナルは、骨格のしっかりした女の拳をずっぽりと飲み込んでしまっていた。


「い゛ッ、〜〜ッ♥♥♥ いまっ、だめだぁッ♥♥ う、動かさにゃいでくでぇッ♥♥♥ け、ケツがっばかになっちまう♥♥♥」

「大丈夫? 痛くない? ちょっとがんばってみようか……がんばれたらご褒美あげるからね」


 女の声に虎の丸耳がぴくりと揺れて反応を見せた。からからに乾いた虎の体に女の声は雪解け水のようにすっと染み渡る。

 女はがっぷりと手首まで飲み込む虎の尻穴を睥睨して、逆さにいきり立ったままの剛直を握る。そのまま先端までつるりと手を滑らせると、真っ赤に腫れ上がった亀頭を重点的にごしごしと擦り上げた。


「お゛ッほぉおおお♥♥♥ ちんぽっ♥♥ ちんぽやっべぇ♥♥ ごほうびっ♥♥ ごほーび、ほしっぃ゛い♥♥♥」

「ふふ、さすが男の子だね。じゃあちょっとだけがんばろっか」

「んほおぉ゛ぉおぉぅ♥♥♥ おっ、オ゛ォッス♥♥ がッがんばるっ♥❤ まかせとけぇ♥♥♥ オレぁ、立派なオスだからなぁ♥♥♥ ゆーきさんみてえな女にナニされたって、よゆーだっての♥♥♥」


 神経の集まっている亀頭を撫でる女の手がもどかしくて、ちんぽを擦り付けようと腰をカクカクと上下に揺らしたのは何も頭で考えた結果ではなかった。

 ただ単にちんぽへの刺激に対して反射的に腰を振っただけだ。ゆえに、その弾みで後孔を穿つ女の拳がごりごりと腸壁を削って「んごぉっほぉぉぉおおお♥」と野生の動物じみた雄叫びが部屋中に響き渡る。


 ぶりんっとした尻が突き込まれた拳に自ら媚びるように揺さぶられるのを目の当たりにして、女は喜ばしそうに口元に弧を描く。溢れ出るカウパー腺液と包皮を汚す精液を混ぜてぬちゃぬちゃと虎の一物の先端を撫でながら、拳をぐっと奥へ突きこんだ。

 すべやかな女の肌が、湯気が立つほど温かい粘膜の中を滑る。握り拳のやや角ばった拳頭が膣内のヒダを擦って、閉じて追い出そうとうねる腸壁を無理やり押し広げて奥へ進む。


「ッむぉぉおおぉ゛う??♥♥ ッあ゛、あ~~ッ?♥♥ な、なんだぁこれぇ゛え♥♥♥ けッ、ケツ♥♥ ケツひろがっちまうぅ♥♥♥」


 その圧迫感に、虎の口から随喜の息が漏れる。

 侵入してくる異物感に、内臓を押し上げる圧迫感に思わず尻穴を締めると、収縮する腸壁が女の手の存在を詳細に感じ取るようだった。


 ふわふわとした膣肉をめりめりと押し拡げて半ば無理やり進んでいく女の手は、今やほとんど前腕の中ほどまでが巨漢の直腸に収まっていた。

 虎の腕と比べれば確かに棒のように細い女の腕だが、それでも立派にフィストファックを受け入れている虎の尻は初物とは思えない懐の広さを見せつけている。もともとの体が大きいから前立腺が普通の人より大きいように、その尻穴もまた比例して常人よりは開きやすいのだろう。

 しかしまるで中からちんぽを扱かれているような快楽と、亀頭部分に段差を作るエラを実際に引っかかれて愛撫される刺激とで脳みそが浮ついている虎には今自分の尻がどのような状態になっているかなど知る由もない。

 まさか腕一本を飲み込んでいるとは夢にも思わないだろう。あるいは、知ったとしたら多少なり衝撃を受けそうなものだが、女は素知らぬ顔で拳を引き抜く。


「ッ~~~♥♥ んごぉ゛ぉおおッ♥♥♥ けつっ♥♥ ケツがぁ♥♥♥ オレのケツッ、めくれちまうっぅぅ♥♥♥」

「そうだね、どんな感じ? 気持ちいい?」

「あッ、あぁ♥♥ な、なんだこれぇ♥♥ す、すげぇちんぽにじんじんくるっ♥♥♥ ケツほじられてンのにッ、ちんぽっ、ちんぽがたまんねぇ゛え♥♥♥ なんでだよぉお゛♥♥」


 女の拳が引き抜かれると、それに追随して虎の膣肉が引っ張られていく。体内が裏返ってしまうような、内臓ごと持ってかれるような解放感は排泄にも似ていた。


 切なそうに腰をぶんぶんと左右に揺らして、虎はちんぽを苛む女の手に媚びる。

 その様子からは、もっと扱いてほしい、もっと気持ちよくしてほしいという態度がありありと伝わるようだった。

 女はにっこりと笑って、それに答えるように……ズンと拳を再度突き込んだ。

 まるで虎の内臓を殴るようなその手つきに、視界に星が散る。ひと際大きく脈を打って跳ねたちんぽから、こってりと重たい白濁がぼびゅっと溢れてシーツの上に塊となって浮く。


「お゛、ごッ……!♥♥♥」


 びくっ、と虎の全身が跳ねる。それ以上動かしてはならないとばかりに括約筋で女の手首を締め上げて、虎の思考回路にばちばちと火花が散る。

 重たい金玉袋と肉棍棒を支える会陰部の筋肉がぷっくりと膨らんで虎の全身が小さく震えているのは、女の拳が誰にも穢されていない虎の聖域を、直腸の奥まったところにある曲がり角を無理やり通過したからだ。


 ふわふわした腸壁がいくらか拡がって女の拳を温かく包み込んでいるのに対し、その奥の窄まりは未到達の領域だった。入っていはいけない場所に立ち入られた虎の体は反射的に強張ってどうにかしてそれを追い出そうとするが、結局それは女の手を腸液まみれの膣肉で揉むようなものにしかならない。

 女は手首までずっぽりと飲み込んで拡がっている虎の肛門が、真ん丸とした玉袋と連動してひくついているのを見て満足そうに微笑むと、そのまま虎の胎内で拳を半回転させた。

 ごりゅっ、とまとわりついていた腸壁が圧倒的な質量に擦り、抉られる。その所作は、入ってはいけない、誰も触れたことのない虎のデリケートな部位を傍若無人に拡張せしめるものだった。


「んッぐぉ゛ぉおおぉおぉぉ゛お゛ぉ♥♥♥ そッ、そこやべぇえ♥♥♥ らめっ、らめだあぁ♥♥♥ おがしくなるっ、も、もぉやべでくれぇ♥♥♥」

「えー? でも虎くんのココはもっとって言ってるよ?」

「んなことッ、ぉッ♥♥ っほぉ゛ぉおおおぉ!♥♥♥」


 ぐりぐりとドリルのように虎の最奥を無理やり拡げていた女の拳は、その動きのまま抜き差しを繰り返す。虎の内臓を体外に引っ張り出すような、あるいは殴るようなその手つきは直腸という器官が一本の管に過ぎないことを虎の体に教え込む。

 思わず身が跳ねてしまうほどの刺激を与えてくる最深部、ヒトより大きな前立腺が備わっている中心部、尻穴が拡がっているのがよくわかる入口部。


 未曽有の快感が虎を襲う。全身が一本のちんぽになったような微弱な絶頂と身をすくめるほどの強烈な刺激が交互に続いて、ちかちかと目の前に星が散る。

 その状態で腹圧をかけて女の拳を押さえつけるように締め付けるので、いきんでせぐり上げた膣肉越しに前立腺を押された虎のちんぽからは精液が垂れ流しになって、それがまた尿を漏らすような解放感を虎に与えていた。

 しかし今となっては、自分のちんぽがどうなっているかもわからないだろう。ましてやどうして男なのにケツをほじられて気持ちいいのかも定かではないというのに、全ての矜持や面子、大義名分を置き去りにした快楽だけがそこに残っている。


 ぐぽっ、と音を立てて拳が引き抜かれる。


「ん゛ッぉぉおぉ♥♥♥」


 拡がりきった虎の尻穴は見るも無残な状態で、ビフォーとアフターを比べるまでもなくはっきりと拡張されていた。

 慎ましやかだった蕾は女の手によって一気に花開き、虎がぜえぜえと喘ぐたびにヒクヒクと捲れ上がったピンク色の粘膜がヒクついている。

 縦に割れたアケビのような陰唇を伴った肛門は締まりきらず、ぽっかりと口を開けた空洞の奥に詰まった肉が妖しく蠢いて快楽を求めていた。


 消失した圧迫感と快楽に虎が何も言えずにただ荒い息を繰り返しているのは、これで終わりか、という感想が安心ではなく不満を訴えるものだったからだ。

 女の手による快楽の名残が、直腸からちんぽにかけて貫くじんじんとした甘い痺れとなって残っていて、尻穴をヒクつかせて締めればまだそれが味わえるような気がして腰が揺れてしまう。

 殆どシーツに突っ伏したままの虎は、起き上がることもせず雌伏したままちらりと後ろを見る。変わらず顔の良い女と目が合って、なんだか気まずかった。


「ふふ、物欲しそうにしちゃって」

「んなことッ……ねぇって、っあ♥♥」


 じゅるっ、と女が虎の尻に口付ける。窄めた唇で盛り上がった陰唇を啄んで、伸ばした舌で虎の肛門を浅く嘗め回す。

 尻の谷間をなぞる吐息と、柔らかい舌が腸内を嘗め回す感覚にぞくぞくと背筋が粟立つ。尻尾がぶわりと膨らんで、丸太のような太腿がぶるぶると震えるとその振動が伝わった尻たぶもゼラチン質を思わせる揺れ方で揺れていた。


「ん、じゅるっ……ふふ、ほんとだ。汗くっさいね、虎くん。っちゅ」

「んっぉ゛おおぉ♥♥♥ な、なにしてッ……んん゛んぅっ♥♥♥」


 洗ってもいない尻に口付けるなど、という生理的な嫌悪はもうとっくに快楽に上書きされている。

 そればかりかあの女が自分のケツにキスをしているという征服感に変容して、むしろ心地よい気分ですらあった。


「ん~……れろっ、じゅるるっ……んん、さすがにわたしの舌じゃ奥までいかないね」

「っぉほぉお゛♥♥ や、辞めんなよ♥♥♥ もっとオレのケツ舐めてくれよ♥♥♥」

「んっ、でもここはすっごい男の子のにおいがする。ん、ちゅっ」


 肛門を濡らす腸液と、蒸れた尻毛の汗臭さで美しい顔を汚した女がべろべろと盛り上がった会陰部を舐める。

 ふっくらとした骨盤底筋を覆う白い毛並みは陰部なりに蒸れてヘタっていたが、それをご馳走のように舐めてにおいを嗅いだ女の顔が嫌悪に歪むことはなかった。暫く堪能してから、女の頭はにおい立つ虎の陰部からすっと離れる。


 もはやホワイトチョコにくぐらせたバナナのようになっている虎のちんぽを撫でる女の手つきがもどかしいのもあって、尻を貫く鮮烈な快感と刺激が今でははっきりと恋しく感じてしまう。

 体験したことのない気持ちよさにすっかり病みつきになってしまった虎は、戸惑いもせずに快感を求めて大きな尻をヘコヘコと前後させていた。


「ふふ、大丈夫。こっからが本番だから安心していいよ」

「ほッ、本当かぁ♥♥」


 喜ばしそうにちんぽを脈打たせて、虎は尻尾を歓喜に躍らせる。もはや自分が女を犯すことなどどうでもよく、今はただこの女から与えられる快楽を下の口を開けて待つだけだった。


「うん。わたしも結構限界だし……結構大きいから、虎くんも気に入ってくれると思うよ」


 そのセリフが何を意味するのか、虎はすぐにはわからなかった。

 ただ、何か衣類を脱ぐような衣擦れの音と、ぎしりとスプリングを軋ませて女が膝立ちになってベッドに上がるのだけがわかった。


「ほら、お尻もっと突き出して」

「お、おぅっ……♥」


 腰を掴んで引っ張ってくる女の手に従って、虎はぐいと巨尻を後方に突き出した。四つん這いというよりはもはや正座でもするように膝を折り曲げて、女の前にぶりんとした尻を低く差し出すと女の手が満足そうに虎の尻を覆う毛をかき混ぜる。


 しかし虎の頭を掠めたのは、ちょっとした違和感だった。

 気持ちよくしてくれるのは構わないが、どうしてオレがこんな体勢を取っているのだという当然の疑問を今更になって抱く。

 膝立ちになっている前で四つん這いになって尻を差し出すなんて、これじゃあまるでオレの方が犯されるみたいではないか。

 そんな警鐘は虎にとって遅すぎた。そこにあるはずのない、ありえないはずの熱量が虎の尻の谷間にびたりと横たわる。


「じゃあ、挿れるね。これだけ拡がっちゃったから、わたしのなんてすぐ入っちゃうかな」

「ま、待っ……ユウキさんっ?♥ な、なにをっ……っつーか、なんで、おまえっ♥♥」


 今更になって慌てた虎が肩越しに見たのは、変わらず美しいセミロングヘアーを揺らす女の顔、そしてインナーを着たままでどこか平坦で慎ましい女の体、抱けば折れてしまいそうな腰の括れ、グラビアもかくやという妖艶な笑み、そして……股間から生える、一本の竿。


 どうしてそれが存在するのか。なんで女なのにそれがあるのか。いやそもそも女じゃないのか。男だったのか。つまりこのカマ野郎は女のふりをしていたというのか。

 目を疑った。虎にも信じられないことに、虎の尻を打って存在していたのは……やや長めの、立派な男性器だったからだ。


 シリコンでも作り物でもない、しっかりと血が通って血管を張り巡らせたそれは、女が腰を引くのに合わせて照準を合わせる。

 虎は強い混乱と同時に、待ちかねた強烈な快楽に襲われた。


「ッぎぃ♥♥♥ お、ぉッほぉおおぉおぉッ?♥♥♥」

「すごい、すんなり入っちゃうね……虎くんの中、熱くて気持ちいいよ」

「ッ~~~??♥♥♥ ??♥♥♥ な、なんでぇっ♥♥♥ これっ、なんだよっ♥♥ なんでっ、オレ、ちんぽっ♥♥ ちんぽ入れられてっぇ?♥♥」


 拳を受け入れるほど拡がっていた虎の尻は、女の股間から伸びる肉竿を易々と受け入れていく。

 しっかりと張り出た亀頭がぽっかりと口を開けて欲しがっている虎膣に宛がわれるだけで、ヒクつく尻が勝手に飲み込んでいくようですらあった。

 血管の浮き出た竿幹は押し込まれれば押し込まれるほどにふわふわと濡れた腸壁の間に滑り込んでいき、あっという間に根元まで沈み込んでしまう。

 拳ほど大きくもないが、指よりは小さくも短くもない女のちんぽに穿たれた虎は圧迫感こそ少ないものの、ゆえに先鋭化された快感を直腸全体で感じ取っていた。


「っぉっほぉぉお♥♥♥ ケツっ、ケツがっ、なんでっ♥♥♥ なんでちんぽ入れられてっ、こんな気持ちいいんだよぉおぉッ♥♥♥」


 女の竿は血がみっちりと通っているためにそこそこの熱量を保っていて、虎は胎内を焼く自分以外の熱に思わず体が震えてしまう。

 みっちりと詰まった肉を力づくでかき分けて突きこまれる一瞬、それが前立腺を掠めて甘美な痺れが虎の腰を劈いて股間を打った。

 根元まで埋まったちんぽは虎のデリケートな最奥まで届き、沈み込んだ亀頭が脈を打つのに合わせて中を抉られた虎は思わず全身の筋肉を強張らせる。

 自分が尻を男のちんぽで犯されているという耐え難いシチュエーションのはずなのに、虎はその快楽に抗えずシーツに突っ伏したままがくがくと腰を震わせていた。


「ふふ、それはね……虎くんのお尻が気持ちいいのは、ここがおマンコになっちゃったからなんだよ」


 女がわざとらしく腰を緩慢に引いて、それからちゅぽちゅぽと浅い抽送を繰り返す。

 上反りになった亀頭が虎膣の入り口から見え隠れすると、フリーになった最奥部や前立腺が強く疼いてしまう。

 あの鮮烈な刺激をもう一度味わいたいと、尻穴を浅く出入りするちんぽで一息に奥まで貫いてほしいと快楽中毒を起こした立派な縦割れマンコが浅ましくヒクつく。


 しかし体は正直に反応していながら、何がマンコだと虎は思った。

 立派なちんぽで女を犯してきた経験は、虎にとって自分は立派な雄であるという証明のようなものだった。

 相手を善がらせてヒィヒィ言わせるのは常に自分で、もう許してくれという懇願を無視して好き放題相手の体を貪り蹂躙する征服者。中に出すも外に出すも自分の気分次第で、女という生き物は自分という捕食者の前では犯してくださいと自ら股を開いてくるような獲物に過ぎない。

 淫水焼けして黒ずんだ自分のちんぽは、そうして生きてきた勲章のようなものだ。上になるのはいつだって自分で、女を良いように犯すのは雄として至上の誇りと喜びである。


 そのプライドが、まさか自分が犯されて快楽を得るなんてと嫌悪を呼び起こす。

 この際相手が男か女かというのはどうでもいい。

 それでも、女のようにケツにちんぽを挿れられるばかりかマンコとして快楽を享受するなどもってのほか、雄としてあってはならないことだった。


 しかし、体は正直に反応している。

 快感に、体験に感情が引っ張られる。泣くからこそ悲しい、笑うからこそ楽しいというように、快楽というポジティブな要素が嫌悪感を上書きしていく。


「ま……まんこじゃねえッ♥♥ オレはっ、オスだぁ♥♥ まんこなんかじゃないぃ♥♥♥」

「そうかな、でもおちんちん挿れられて気持ちよくなってるならもう立派なおマンコじゃない?」

「っふぐぅぅぅうぅぅ♥♥ いッ、いま゛奥だめっだぁあぁ゛あああ♥♥♥」


 喋りながら、先端部の亀頭だけを虎の尻穴に抜き差ししていた女がついにその腰を大きく突き出した。もどかしさを感じていた虎は、ちょうど痒い所へ届いたように欲していた官能が全身を貫いて、思わず喉から嬌声が迸る。

 ほとんど正座して座り込むように後方に差し出した虎の尻が、女の細い腰に打たれてたゆんと波打って揺れていた。それを再現するように、女は腰を引いて再び打ち付けてと一定のリズムで繰り返す。


「っおぉほぉ゛ぉぉおおぉ~~ッ♥♥ すげ、すっげぇええ゛♥♥♥ ケツッえぐられちまう♥♥♥ ケツんなかごりごりされて、ちんぽずっとイってるぅ♥♥♥ こっ、これやべぇえ゛えぇ♥♥」


 緩んだ尻穴をきゅうきゅうと締めて、ぬるついた粘膜で女の竿に媚びる虎は尻を打つ律動に目を剥いて咆哮する。

 この短い間に性感帯として完成された虎の直腸は、むしろこれまでどうして誰も弄ってこなかったのかと疑ってしまうほどはっきりとそれだけで快楽を得ていて、虎はちんぽを突きこまれるたびに股間に力が入って押し出されるように精液を垂れ流してしまうのを止められずにいる。

 今となっては、触れられてもいないというのに尻を犯されるだけで萎えるどころかより角度を増してちんぽをいきり立たせていて、その先端からどろどろと粥のような精液を溢れさせる虎のケツがマンコでなければなんだというのだろうか。

 こんな立派なマンコを隠し持っていながらまるで自分こそが本物の雄だとでも言うように振る舞っていた欺瞞を叱りつけるべく女の腰が前後する。

 自分の半分ほどもない質量と体積の腰を叩きつけられて、虎の太い腰回りは女々しく震えてその尻を弾ませていた。


「だからケツじゃないでしょ、おマンコだって。虎くんもおマンコ好きでしょ?」

「っんぐうぉおぉ゛おぉ♥♥ すきっ♥♥ すきぃ♥♥♥ おまんこすきだぁッ♥♥♥」


 虎が口にしたそれは、果たして受動的か能動的かという疑問を持つ余地があるにはあったが、女はにっこりと妖しく微笑んで腰をぶつけながらそれを挿げ替える。

 みっちりと閉じてちんぽに抗おうとする虎の膣肉を、鋼のようにいきり立った肉棒で抉りながらこじ開けるのは犯す側の女にとっても思わず達してしまいそうな気持ちよさがあった。


「そうでしょ、おマンコ好きだもんね。ほら、おマンコ気持ちいい?」

「ぎッぃい♥♥♥ ぎもちぃい♥♥ おまんこすっげぇ♥♥♥ おまんこっ、まんこごりごりされンのすっげえぎもちいいぃっスぅ♥♥♥」

「あっ、また敬語になってる。もう、体育会系らしいなあ。でもそういうとこも好きだよ」

「っお゛ほぉぉ♥♥♥」


 女は努めて涼やかに言って、パンパンと腰を叩きつける。

 めいっぱい手のひらを広げて何とか掴めるという分厚い腰を持って、引き寄せるように保持しながら打擲音を響かせ続けた。

 力を入れれば入れるほどに指が沈む柔らかい虎の尻肉を時に優しく撫で、時に苛烈に平手打ちしながら女はズコズコと虎を犯す。


「おッぉおぉぉおぉ゛♥♥ けつっ、ケツたたかれてっおまんこぎもちいい♥♥♥ すっげぇ、ちんぽにじんじんきてりゅッぅ♥♥♥」

「ほら、もっと一生懸命おマンコ締めてなきゃおちんちん抜けちゃうよ。虎くんのおマンコ、こんなにゆるゆるになっちゃってるんだから」

「おっぉぉオッスぅ♥♥ まんこっまんこ締めますっ♥♥♥ 締めるからっもっとオレのおまんこぎもちよくしてほしいっスぅうぅ♥♥♥」


 まるで先輩かOBとでも接するかのような虎の口調も、今となっては女が咎める様子はなかった。

 乗っかれるほどに大きな腰を揺らしながら、ちんぽを突きこまれてなお余裕のありそうな縦割れアナルを懸命にヒクつかせてこちらの希望に沿おうとしているその態度があまりに愛おしくて、ゆさゆさと揺れる尻を撫でる手つきにもつい感情がこもってしまう。

 突きこまれた女のちんぽに合わせてぶびゅっともう何度目かわからないトコロテン汁を漏らす虎は、既にシーツに黄ばんだ白湖を作り上げていて、強烈な生臭さが互いの股間から立ち上っていた。


 それどころか快感に汗ばんだ虎の毛穴から発せられた汗が蒸散し、毛細管現象で全身の毛皮から立ち上る臭気はそれだけで体育会系の部室を思わせる。

 くらくらするような雄の猥臭を嗅ぎながら、眼下で柔らかそうに弾むバスケットボール大の丸肉を眺めるのは女にとっても毒で、抜け出せない興奮の坩堝に落ちていくのを感じた。


「あー、わたしもそろそろやばいかもっ……虎くんのおまんこでイっちゃいそう……ほら、もっと締めてッ」

「お、オッスうぅ♥♥ でっ、でもちんぽでおまんこ抉られてっ♥♥ おまんこばかになっちまうぅ♥♥ しッ、締め方わかん゛ねぇえよぉお♥♥♥」

「できるでしょ、男の子なんだから。ほらがんばれ、がんばれっ」

「おぉおオッスぅぅ♥♥♥ オッス、がんばりますッぅ♥♥♥ ちんぽのためにッおまんこ締めますっぅう♥♥♥」


 言葉通り尻に力を入れて締めようとがんばっているな、というのがわかったのはぱっくりと拡がった虎のアナルがきゅっと奥に窄まって淫肉がちんぽに吸いついてくるからだ。自分の言葉に従おうとしている虎が愛おしくて、突き込む腰にも力が入ってしまう。

 虎のがんばりを後押しするようにちんぽを引き抜き、詰まった膣肉の中を無理やりかき分けて亀頭を沈めるとふわりと肛門が弛緩するタイミングがあった。

 ごりっと前立腺を削ったために力みをキープできなくなったのか、あるいは侵入してくるちんぽの異物感に抵抗するためか、交代するように腹圧をかけていきんでいるのが闖入者を押し出すためにせり上げた腸壁と擦れるちんぽから伝わってくる。


 表情をがらりと変えて女のちんぽを楽しませる虎のまんこは、あるいは自分がどうやってまんこを締めるのかわからずに試行錯誤しているようでもあった。

 しかしその戸惑いが、収縮と弛緩の繰り返しがまるで直腸全体が独立して前後しているようなうねりとなってちんぽを苛む。

 ことこれに関しては素質があるどころではなく、天性のまんこと言えた。


「あっ、やば……イきそう、虎くんの中でイっちゃうよ……!」


 女の切なげな声に、雌伏した虎が白抜きされた虎耳状斑を備えて黒く縁取られた丸耳をぴくりと震わせる。

 ホイップクリームのような白い毛を蓄えた耳で捉えた音声情報が正しければ、自分のケツを犯す相手が中出ししそう、という絶望的な状況であるにもかかわらず、虎はそれにぞくぞくとした官能を覚えた。

 本気で抵抗すればひとたまりもない、膂力も体格も全てにおいて勝っている自分が女に犯されて快感に喘いでいること。

 言われるがまま命令に従えば、褒められるように快感を与えられること。

 はしたない恰好をして恥ずかしい部分を曝け出して、なおそれを厭わずに受け入れられること。

 そこに芽生えた奉仕精神が、虎の中の何かを決定的に作り変える。

 しかして虎がそれに気づくことはなく、己の本能と相反した雄のプライドへ縋りつくように声を奔らせる。


「おっぉお゛ぅ♥♥ やっやめろぉ♥♥♥ イくんじゃねえ♥♥ オレのおまんこにッ、ザーメン中出しするんじゃねええ♥♥♥」


 言いながら、しかし虎はねだるように尻を揺さぶって、女の細い腰が躍るのを歓迎する。自分の中を出入りするちんぽがびくびくと震えるのを、虎はもはや粘膜を通じて理解できるようになっていた。


 本気で嫌なら腕でも脚でも振り回して暴れるなり押しのけるなりすればいいものを、虎はその巨体を雌伏したまま腰を揺すって口ばかりで拒絶を繰り返している。既に尻を犯されて明らかな性感を得ていたというのに、この期に及んでそのようなことを口にする虎の態度は誰の目にも明らかな欺瞞でしかなかった。


「あっ、イく……イくよッ……!」

「ぉっほぉぉおっぉ♥♥♥ やだっ、中出しやだあ♥♥♥ やめろぉおぉ゛っ♥♥♥」


 どく、と女の体が跳ねる。心臓が飛び出すほどに強く脈を打って、打ち込んだ腰が絶頂に戦慄いていた。

 突き込まれて最奥を捉えた亀頭がその位置で弾けて、どくどくと尿道から汲み上げた精液を虎の胎内に注いでいく。女の顔をしていてなお立派な男性機能を備えたちんぽからは虎に負けじと濃厚な子種をそこに分泌して、びちゃびちゃと噴き上げる勢いで虎のデリケートな粘膜を叩いていた。


「ぐぉッ、おお゛ぉぉぉ゛ぉ~~ッ♥♥♥ きっ、来てるっ♥♥ おまんこの中にっ、びゅーびゅーザーメン出されちまってるっ♥♥♥ 腹ン中、す、すっげぇ熱っちぃ……ッ♥♥♥」


 触れられるだけで身震いしてしまうような最奥部はそれだけ神経が集中した結腸入口で、感度が増していることもあってそんな部位に直接精液を叩きつけられた虎が胎の奥を満たし熱を残していく精液を感じ取れないわけがなかった。


 嫌だ、オレは男なのにこんなカマ野郎に尻を犯されて中出しされるなんて耐えられない。こんなことは認められない。


 そうがなり立てる理性とは裏腹に、腹の奥から全身に溶け込むような他人の精液の熱は虎の心まで満たしていく温かさがあった。他人が自分の体で性感を得て、絶頂したという事実が快楽で塗りつぶされた思考回路の真ん中にどっしりと横たわって退いてくれない。

 恍惚とした顔で虎はもはやベッドに突っ伏したまま、もはや癖になってしまった動きで尻穴を締めるようにヒクつかせて挿入されたままのちんぽを撫で回していた。


「っはぁ……ふふ、すごかったね」

「っぐうぅ……♥♥ はっ、はぁっ♥♥ お、オレぇっ……中にっ、中出しされちまった、女みてぇにっ……♥♥♥」


 女が息も絶え絶えにちんぽを引き抜く。まだ固く張り詰めたままのちんぽのカサに引っかかれて、思わず排出するように腹圧をかけていきんだ虎のまんこからぐぽっとちんぽが引き抜かれると、それと同時に奥に出された精液がぶぴゅっと下品な音を立てて逆流する。


 虎は白濁溢れる尻穴もそのままに、ベッドに這いつくばるように息を整えながら摩擦され続けた直腸がまだ甘く痺れているのを感じていた。

 その快楽に耐えながら体を上下させて呼吸を繰り返す虎は、尻の中から消失した圧迫感と谷間を濡らす精液を名残惜しく感じると、次第にその快楽をつなぎとめようとしている自分がいることに気が付いた。


 違う、断じてそんなことはない、あり得るはずがない。

 これはただ、この女がしたいから付き合ってやってるだけで、本意ではない。この女の股間には確かにちんぽがついているが、きっと何かのトリックに違いない。最近のペニバンはここまでリアルになっているのかもしれない。

 そう、仕方なくこのプレイに付き合ってやってるだけで、尻を犯されるなどこの上ない屈辱的な仕打ちには違いないのだ。前立腺マッサージであるから、それが気持ちいいから特別に許しているだけで、本来ならあってはならないことなのだ。


 しかし、ぽっかりと空いた尻穴はそこを埋めてくれる何かを求めている。

 自分で犯されてしまったと口にするたび、それを実感するたびに沸き起こる劣情が腹の底で渦巻いている。

 かき回され抉られ続けた腸壁はその鮮烈な体験を腸ヒダにしっかりと刻み込まれ、前立腺が刺激されたときの記憶と官能を細かく思い出しては疼いてしまう欲求がある。


 谷間を覆う汗臭い尻毛を腸液と逆流した精液でべたべたに汚した虎は、ぱっくりと縦に拡がった肛門を無意味にヒクつかせながらのっそりと身を起こす。

 その股間にはまだまだ元気に脈を打つちんぽと、ぎゅるぎゅると現在進行形で精子を生産している玉袋が重々しくぶら下がっていて、満足には程遠い様子だったが虎は差し当たってこの女には聞きたいことが山ほどあった。

 どういうつもりなのか、何者なのか、女じゃないのか、そのちんぽはどういうことなのか。どっとなだれ込んでくるそれらを制したのは、他ならぬ女の声と手だった。


「虎くん、今度はこっち。ごろーんってして」

「っへ……あ、あぁ……♥」


 女が虎の腰に手を添えて、横に倒すように力を入れてくる。当然女の膂力で百三十キロを超える筋肉達磨の巨体が裏返るようなことはなくて、虎は戸惑いながらその手に従って身を翻す。

 四つん這いに伏していた時と違い、蒸れた腹や胸に涼しい外気を感じる。仰向けになった虎は、自分の足の間に体を割り込ませてくる女に当然気づいていたし、それが何をしようとしているのかは想像がついた。


「はい、お尻浮かせてー……そうそう、えらいえらい」

「お、おう……♥」


 腰の下に枕を敷かされて、わずかに尻の位置を高くした虎は仰向けになったまま手持ち無沙汰そうに両足のつま先を丸める。分厚い白のスポーツソックスはあちこちが汗か泥かで黒ずんで汚れていて、スニーカーに染み付いたゴム臭のほかにツンと酸味のある汗臭さを伴っていた。


 女の前でカエルがひっくり返ったような姿勢を取らされる虎は、それを屈辱と感じるよりも前に自分の脚の間にある女の顔が嫋やかに微笑みかけてくるので、つい絆されてしまう。

 両足が天を向き、尻穴を差し出すように股を開いたこの姿勢で何をされるかというのはすぐにわかった。


「じゃあ、また挿れるね」


 それでも、抗議どころか質問のひとつもこの口を突いて出ないのはどうしたことだろう。

 尻の下から逃げ出した尻尾が蛇のように地を這って、虎はどっしりとした尻を割り開いてそこにぽっかりと空いた陰唇を差し出したまま押し黙っている。


 このままではまた女みたいに喘がされる。なんでちんぽが生えてるのかもわからない女に見えるだけのカマ野郎に、こんな屈辱的な体勢でちんぽを挿れられて、まんこで気持ちよくなって触れられもせずにちんぽからびゅるびゅると精液を漏らし続けるのだ。

 それを想像して……仰向けになった虎の腹の上で自重に耐えかねたように横たわる重たいちんぽがびくりと脈を打ち、その先端からどぷりと溢れた我慢汁が腹の毛に吸われていく。


 自分がその快楽に嫌悪を抱けば抱くほど、身に刻まれた肉の悦びがよりリアルに、より鮮明に想起されて、むしろ期待して疼いてしまう熱があった。

 その熱が、まあいいのではないかと囁く。何しろ本気を出せば、ちょっと足先で押しのければ簡単にぶっ飛ばせそうな女が相手なのだ。

 本気で嫌なことをされそうになったら、力づくでポジションを返してどちらが真に上なのかをはっきりとわからせればいい。

 どうせここでは自分とこの女の二人きりしかいないのだ。雄としての面子を保つ部員も、雄らしく振舞うべきセフレがいるわけでもない。

 それに、元々前立腺というのが男にとって極上の快楽というのは聞いたことがあっただろう。女のちんぽの存在は依然として謎だが、その持ち主がタイプであることに変わりはない。

 だったら、この場所、この時限りというこの体験を貪りつくすために、それまではこの酔狂に付き合ってやってもいいのではないか。


 そう思うと、途端に全身の筋肉がふっと緩んだように気が軽くなった。

 変わらず女のように股を開くことには若干の抵抗があったし、そしてこの人間の正体は掴めずにいるが、自分の嫌悪感を置き去りにするほどそれが気持ちいいことを虎は知ってしまった。

 泣こうが喚こうが、時間の感覚がおかしくなるほど続く軽度の絶頂感のままにザーメンを垂れ流す快楽を脳が覚えてしまった。

 それを得るためならば、今この場で彼女を……あるいは彼を問い詰めずともよいのではないか。


「言っとくけど……」


 女が言う。その顔はどこまでも、虎のタイプの顔立ちだった。


「さっきよりすっごいと思うから、しっかりがんばってね」

「へッ……?♥♥ おっおい、待っ……っほぉ゛ぉお?!♥♥♥」


 ずぶぶ、と何の感慨もなく、膝立ちになって虎の下半身と密着した女の腰が突き出される。一発射精してなおまだまだ地面と平行にそそり立った女のちんぽは、その先端を拡がった虎のアナルに宛がうとぬかに釘でも打つようにずぶずぶと沈みこんでいく。

 虎の膣壁もまた、自らぐねぐねとうねってちんぽを飲み込んでいく。ヒクつく尻穴は排泄するように異物を追い出そうとするが、逆に輪っか状の括約筋を緩めていきむので挿入を拒むという意味では逆効果だった。あるいは、もともと拒んでなどいなかったのかもしれないが、さておき。

 逆さになった虎の両脚を後ろに押し込むようにすべすべとした手を添えて、女は正常位で虎を貫くと、そのまま再び腰を前後させ始める。


「んん゛ぉッぉ゛ぉお゛ぉおおぉぉ~~~ッ?♥♥♥♥」


 そしてそれは、宣言通り先ほどの比にならない快楽を虎にもたらした。

 仰向けになり、両足を抱えるようにひっくり返されている虎の直腸をまっすぐに正すように女の一物が出入りする。


 その快楽の正体は、突きこまれればその亀頭が、引き抜かれればそのカリ首が虎の直腸の腹側にある前立腺部を的確に刺激するためだった。

 ふにふにとした腸壁は押されれば押されるほど凹み、形を歪める。バックの時と違い、脈を打って上向きに反り立つ女のちんぽは虎の腹側の腸壁を一番の存在感を誇る亀頭で押し込み抉り続けながら膣内を蹂躙する。

 先程も凄まじかったが、この体勢だとイイところを掠める頻度と当たる強度が格段に増したように感じられて、虎はベッドのシーツの上で両腕をバタつかせながら快感に吠える。


「うぉお゛っ、ぉほぉおぉお゛ぉぉッ♥♥♥ す、すげえ♥♥ ち、ちんぽぉすっげええ♥♥♥ なッ、なんだよぉこれぇ♥♥♥ け、ケツにちんぽ挿れられんのがッ、こんなにッ気持ちいいのかよぉ♥♥♥」


 指だけでも、手だけでも気持ちよかったのに、男性器を受け入れた肛門からはまっすぐに脳天を、そしてへその裏をじんじんと貫く痺れが駆け抜けていた。

 虎は仰向けになったまま背中を反らせて仰け反り、自分の尻に打ち付けられる女の軽い体重を難なく受け止めながら嬌声を上げ続ける。


「っぉ、おぉぉお゛っ♥♥ だ、だめだッ♥♥♥ ケツっ、ケツ気持ちよくてっ♥♥♥ ちんぽからでるっ、ザーメン出ちまうぅぅうっ♥♥♥」

「だから、ケツじゃなくておマンコ、でしょ?」

「ぉ゛ッ♥♥ おぉオッスぅぅう゛♥♥♥ っほぉ゛おっ、お、おまんこっ♥♥ おまんこお゛まんこッおまんこぉお゛ぉッ♥♥♥ おまん゛こたまんねぇえ゛え♥♥」


 間違いを正された虎の巨躯がぶるりと悦びに打ち震える。それがわかるからこそ、女もにっこりと笑って腰を打ち付け続けた。

 なるべく腹側を引っかくように、意図して下半身に力を入れちんぽを脈を打たせながら突き込むと、血流を送られて跳ね上がったちんぽの反りが虎のお気に入りのポイントをごりごりと擦りながら進んでいく。

 その突き込みが虎の精巣と、ちんぽと連動しているかのように、力強く前後した女の腰に合わせて虎の屹立から白濁が飛び出す。


「っぉぉっほぉ゛おぉ゛ぅぅう♥♥♥ イぐっ、まだイっぢまうぅ♥♥♥ ケツだけでっ、おまんこほじられてぇザーメン出るっぅうぅうぅ♥♥ オッス、おおぉぉッスぅうう♥♥♥」


 どぶっ、と音が聞こえたのは、飛び出したそれが強かに虎の顔を打ち白痴に汚したからだ。

 まるで射精する勢いのトコロテンは、それまで微弱に味わい続けていた前立腺の本領発揮というところで、正常位でどれほど効率よくそこを刺激されたかを示しているようだった。

 虎は自分の髭やマズル周りがべたべたとイカ臭い粘液で汚れるのも、その飛沫の軌跡が喉や胸を汚すのも気にした様子はなく、尻穴を抉られ続ける快楽に獣の遠吠えじみた声を上げる。マズルの下の黒い顎髭を白く汚すだけでなく、プラスチックファイバーのような猫髭につぶっとしたザーメンの塊がぶら下がって糸を引いて揺れていた。


「ん゛んぐぉっほぉぉおおぉ゛おぉぉんん゛♥♥♥ すげ、こっれやべえぇえ♥♥ けつっ、ケツがまんこになっちまうッ♥♥♥ オレっ、オスなのにぃ♥♥♥ ケツほじられておまんこになってイぐの止まんねえぇ゛えっ♥♥♥」

「いいよ、おまんこになっちゃった虎くんもかわいいよ。イくとこいっぱい見せてほしいな」

「かッかわいいとかッ言うんじゃねえぇッ♥♥♥ お、オレはぁオスなんだからッ♥♥♥ こんなっ、おまんこにぃちんぽハメられてイくなんてっ、ぉ゛っ無理っ♥♥♥ むりっまだっ、またイぐぅぅうッ♥♥」


 ぼびゅっと再び白いマグマを吹き上げて、今度はその豊満な乳を自ら汚した。

 ベンチプレスでラグビー部内一、二位を争う記録を持つ虎の大胸筋は、上部も下部も立派に張り出したドーム状の筋肉で膨らんでいて、下手すれば女の乳房より立派な胸をしていると言えた。

 それが今、ちんぽを突き込む女の体重に全身が揺さぶられるのに合わせて上下にぷるんぷるんと弾んでいる。胸を覆う白い毛並みからはツンとした生乾きの汗臭さが漂っていて、毛皮に溶け込むには固形化しすぎているタンパク質を乗せた乳房はまるでデコレーションケーキのように甘美に映った。


「虎くん、ほら。自分で両足持って? おまんこだけじゃなくて色んなところ気持ちよくしてあげるから」

「お゛っ♥♥ おぉオッスぅ♥♥♥ こ、こうっスかぁ♥♥♥」


 シーツの上を泳いでいた腕を引っ張られて、虎は自分の両足を抱えるように手を添える。膝の裏のひかがみへ手を差し込んで、柔軟でもするように体を二つ折りにしてぐっと尻を差し出すと、女が「そうそう、えらいね」なんて言って虎の最奥をちんぽでぐりっとこねてくれた。


「っんほぉ゛おぉッ奥っ♥♥ おぐっやっべぇ♥♥ またイっぐぅう♥♥♥」


 抱えられた丸太のような脚の付け根で、第三の足がぶびゅりと精を吐く。マズルに振りかかって殆ど鼻に入りそうなそれを、虎はしかし喜ばしそうにゴムパッキンめいた唇ごと舐め取ってイカ臭い息を吐いた。


「自分のせーしおいしい? どんな味?」

「っはぁんん゛♥♥♥ うっうめえ♥♥ すっげえ、噛めるくれぇ濃いぜぇ♥♥♥」


 んべ、と舌を出して舐めとった精液を見せてくれた。糸状乳頭を備えた舌の上にはタンパク質の塊が卵の白身のようにぼってりと凝固していて、ベッドのシーツやらちんぽにまぶされたものも同様に濃いのだろうというのははっきりと分かった。


「ふふ、いつも自分のせーし飲んでるの?」

「っお゛ぉぉ♥♥ た、たまにっ♥♥ ティッシュねえときとかっ、自分で飲んでンだぁ♥♥♥ ふッ、拭くのもめんどくせえし、大事なたんぱく質だからなぁあ♥♥♥ たまにすっげえ苦い時もあるけどっ今日のは甘めだぜぇ♥♥」


 ふーん、と相槌を返しつつ、正常位で奥まで突き込んだ腰をぐいぐいとくねらせてちんぽを腸壁に擦り付けながら、女はその手を虎の胸へ伸ばした。

 汗臭く蒸れた毛皮はそれでも毛足の短い絨毯のように女の手のひらを迎え入れてくれた。軽く指を立ててわしゃわしゃとかき混ぜると、饐えた雄臭さがむっと香ってくるようだった。

 とてもじゃないが手のひらで覆いきれないその大胸筋を、贅沢にも片手で一つずつ味わっていく。

 押せば押すほど指を受け入れ柔らかく押し返してくる肉質はその尻と似ていたが、虎が身じろいだりわずかに身を起こすたびにビキリと強張って鋼のように固くなる二面性が触れていて楽しかった。

 たゆんたゆんと揺れる胸を撫でる手指が、ぷるんとした粘液に触れる。先程噴き上げた虎の精液はそのたんぱく質の濃さのために毛並みに浸透するようなことはなく、水分ばかりを奪われたグルテンがそこに残っていた。

 女はそれをつまむように人差し指に絡ませると、迷いなく虎の口元へ差し出す。


「ほら、虎くん。あーん」

「んぉッ♥♥ っぐ、はむっ♥♥♥ んっ、じゅるっ♥♥ っちゅ♥♥」


 差し出された女の指があちこち跳ねた猫髭に触れると、虎は迷いなく口を開いてそれを受け入れる。

 幅広くでろんとした舌を絡めて、窄めた口先で女の細い指に吸い付く虎はまるでミルクを飲む赤ちゃんのようで、どうしようもなく愛しかった。

 舌の感触も、多少ざらついてはいるもののそこまで鋭く固い突起ではないようで、むしろシリコン製のオナホールでこんな感じのざらついたものがあったなと思ってしまうほどだった。


 女は虎の乳に片手を突いて体重をかけたまま、腰を小さく前後させる。奥まった部分に存在する肉の輪っかへ亀頭をハメて出入りするように小刻みに出し入れしてやれば、嬉しそうに虎が喉を鳴らした。


「んん゛ぐっ、ぅるるるッ♥♥♥ んっ、ちゅぅ♥♥ っぶは、ぁーっ♥♥ すっげぇそれえッ♥♥ 奥っ、奥ぎもちいいっスぅう♥♥♥」


 女は満足げに微笑んで、今度は虎の乳首に目をつける。

 毛皮に埋もれて目立たないが、その乳頭は明らかに触られ慣れているように肥大していて、女は両乳に手を添えながら指の腹にそれを捉える。


「ここは? 触ったことあるの?」


 言いながら、指でカリカリとひっかくように弾いてやると獣じみた咆哮がその太い喉から迸った。


「っおっほぉおぉぉ゛おぉん゛♥♥♥ さ、さわってにゃいっ♥♥♥」

「えー、こんなにモロ感なのに?」

「んぐぅうぅッ♥♥♥ せ、セフレがぁッ、面白がって触ってくンだよっぉ゛♥♥ そ、それ以来、たまに自分でもっ……♥♥♥ シコりながら触ったりするくらいでっ、そんなに触ってにゃいっ♥♥♥」


 それは十分触ってる部類では、と思ったが「そっかー」と返すだけに留めておいた。

 女は両手の指先で摘まむように虎の乳首を捉えると、発展途上の肉芽を親指と人差し指で上下に扱いたり擦って刺激を加える。

 それだけでなく指先を動かしたまま、隙間なく虎の巨大な尻に押し付けた腰をぐいぐいと左右にくねらせた。根元まで埋まったちんぽが虎の腸管を縁取るようにその身を擦り付けて、虎の喉からは再び嬌声が漏れる。


「っぉ、おぉぉ~~~ッ♥♥♥ すげっ♥♥ ちくびっ、乳首じんじんするっ♥♥ ちくびシコられながら奥ひろげられんのっだめだあぁ♥♥ きっ、きもぢよすぎてぇおかしくなっちまうぅ♥♥♥」

「ふふ、いいよおかしくなっても。もっといっぱいしてあげるから、たくさん声出してね」

「そッ、そんにゃぁッ♥♥♥ オレっ、これ以上はッ♥♥ らめぇっ♥♥ だめだってぇえ♥♥」


 その気になれば片腕一本でこちらを制することができそうな、顎髭を蓄えた柄の悪い巨漢が自ら尻穴を差し出すように両足を抱えて、犯されながら切なげな声を上げている光景に女の腰が力強く前後する。


 乳首を弄られる虎は、胸から発せられた甘い電流が頭のてっぺんから爪先まで痺れさせて体の中で行き場を無くした快感が乱反射する。股間に集約されたように臍を超える大きさのちんぽが脈を打って、自分の胸の谷間をべとべとに汚していった。

 腸壁を抉りながらずぼずぼと出入りするちんぽが腸壁越しに虎の内臓を中から圧迫する。

 虎がそれを嫌がるように媚びた声を上げているのは、理性ある大人としてしてはいけない感覚が近づいていたからだ。


「ゆッ、ユウキさぁんッ♥♥♥ ま、マジでだめっスぅ♥♥♥ お、オレぇっ♥♥ 漏れちまいそうでッ……しょ、ションベン出ちまいそうっスぅう♥♥」


 直腸を圧迫することで刺激される器官は何も前立腺だけではなかった。女の一物は虎の膀胱を中から押すのに適したサイズで、尿管に繋がる出入り口を執拗に裏側から刺激され続けた虎はむずむずと下半身に尿意に似たそれを覚えていた。

 一般的に潮吹きとも呼ばれるそれは、厳密には尿とは異なる液体でもあるのだが、虎がそんなことを知る由はなく、ただ大人として、あるいはオスとして女の前ではしたなく小便を漏らすことはできないとだけ考えていた。

 しかし、翻って……女はそんなことも慣れっこというように、にっこりと微笑む。


「いいよ、出しちゃって」

「えッ、で、でもぉっ♥♥ っお゛♥♥♥」

「えっちな虎くんがおもらししちゃうところ、ちゃんと見ててあげるからいっぱい出してね」


 そんなことを言われても今この状態で漏らせば被害を受けるのは自分で、人に尿まみれになれと言っているのかこの女は。

 虎がそう思ったのは一瞬のことで、次の瞬間にはすぐにこの女に被害が及ばないのなら何をどう漏らそうが問題ないのでは、と思考がすり替わる。


 トイレ以外で用を足すという大人としてのタブーを犯す背徳感。

 そして依然として腸壁を抉って膀胱を中からノックするちんぽが、自分の意志とは裏腹に放尿感を高めていく。

 限界まで尿を溜め込んだ時と同じような生理現象が膣内を削る女のちんぽによって引き起こされ、ここで出してしまえばどれほど気持ちいいだろうかと快楽に飢えた思考が歪められる。


 じゃあちょっとだけ、と虎が用を足すときのように下半身に腹圧をかけた。

 それが引き金だった。


「ぉ゛っ……ほぉぉおぉ゛ン♥♥ あッ、こ、これっやべぇ♥♥♥ おまんこ掘られながらしょんべん出ちまうっ♥♥♥」


 腹圧がかかってせり出した腸壁を、女のちんぽがさらに容赦なく攻め立てる。

 細い腰は軽やかに打ち付けられて、自分の二倍三倍ほども太ましい尻をぶるぶると震わせていく。

 もう出してもいいか、と思った虎が尻を穿たれる快感に気を取られている間も尿意は積み立てられていく。

 出したい、これを出してすっきりしたいともどかしそうに尻尾をくねらせる虎が、きゅっと尻を締めた。


「あッ、やべ、やべえ、やッべぇえ♥♥♥ 出るっ、マジで出ちまうっ♥♥ おまんこ犯されて嬉ションしちまうっうぅ♥♥♥」


 一度ちんぽを跳ねさせたのがいけなかった。

 力が入った括約筋がふわりと弛緩し、再度腹圧をかけられた膀胱が赤信号を発する。尿道がむずむずして、虎はそれが迸るのを感じてぶるりと身震いしてしまった。


「あっ、あーッ、出るっ♥♥ マジでっ、ほんとに出ちまうっ♥♥ っぐ、あッ♥ ぁ゛ああ~~~ッ♥♥♥」


 がくがくと頭を仰け反らせて、太い喉から咆哮が発せられる。それから、その股間からじょろ……と澄んだ飛沫が噴き上がった。

 間欠泉のような、あるいは一筋の湧き水のようなそれは臍を超えた虎のちんぽから徐々に水勢を増して溢れていく。

 最初は腹や胸を、それからついには虎の顔自らを汚すように溢れ出して、じゃばじゃばと毛皮を打つ水音を二人の間に響かせた。


「うぉ゛っぉぉ゛ぉおほぉぉ~~~ッ♥♥♥ でるぅ♥♥ しょんべんっ、漏らしながらまだっおまんこイっぐぅううぅ♥♥♥」


 仰向けになって後頭部でマットレスを打つように頭を揺らす虎の体温で熱せられた液体がその毛皮をしとどに濡らし、シーツまでもをぐっちょりと濡らすとむわっとした熱気が二人を包んだ。

 虎の宣言通り、尻尾がピンっと伸びたその膣内はちんぽを食いちぎらんばかりに締め付けてきていて、痙攣するようにヒクヒクと収縮を繰り返すメスイキの様相を露わにしていた。


「ふふ、潮吹きながらおマンコでイっちゃうなんて、虎くん女の子みたいだね」

「おッオレはぁ女じゃないぃぃっ♥♥ ちゃんとっ、オスなのにっ、オスなのにっぃい♥♥ ちんぽでおまんこされんのがきもちいぃいっっ♥♥ なんでだよぉ゛おぉおっまだっ、まだでるぅっううぅ♥♥♥」

「もう立派な女の子だよ、かわいいね虎くん。ほらほら、いっぱいイっちゃえ」

「おっぉォッスぅぅう♥♥♥ イっぐぅ♥♥♥ いっぱいイぐっスぅぅううぅ♥♥ おまんこでイっぐぅう♥♥ オォッス♥♥ オーッスぅぅ♥♥♥」


 蛇口の栓を閉め忘れたようにちんぽから噴き出しっぱなしのそれが口に入るのも厭わず、虎は大口を開けて宣う。

 自分で抱えた両足のつま先がぎゅっと快楽に耐えるように丸まって、女の鼻をツンと酸っぱい足臭が掠めた。逆に、放たれた液体は虎が想像するようなアンモニア臭さとは無縁のさらっとした透明な液体だったが、おそらく説明したとしても尿と潮の違いなどわからないだろう。

 女は眼下で組み敷いた虎の水芸に少し急かされたように腰を振って、珍しく余裕を失った様子で呟く。


「っふぅ……わたしも、また……イっちゃいそ……」

「っぉおっ♥♥♥ イけッ♥♥ 一緒にっぃオレとイこうぜぇ♥♥♥ またおまんこに熱っちぃザーメン浴びさせてくれぇえ♥♥♥」


 すっかり快楽で絆された頭で虎が吠える。だいぶ水勢の弱まった虎のちんぽが尿を切るように跳ねると、じょろりと押し出された潮が虎の頭を超えてベッドを汚した。

 横たわる虎の下、ベッドのシーツの上はもはや泉のような惨事になっていたが、この場でそれを気にする者はいなかった。中出しした精液がローションと混ざり泡立った虎の尻穴へ無遠慮に抽送を繰り返して、女は二度目の絶頂に至る。


「っは、イくよ……っ!」

「っおおぉぉっうほぉぉ♥♥♥ きたっきたぁあ♥♥♥ すっげ、おまんこ熱っちいっ♥♥ 腹ん中にびゅーびゅーきてるっうぅぅ♥♥ たっ、たまんねぇっこれぇ♥♥ これっ、しあわせだぁあ♥♥♥」


 ビュッと勢いよく放たれたそれは、一発目と比べたら幾分薄まってしまっていて、虎のこってりした種汁と比べたらまさしく水のようなものだった。

 しかしそれでもしっかりとタンパク質を含んだ粘液は塊となって飛び出し、虎の最奥に叩きつけられると腸ヒダの隙間を埋めるように柔肉にへばりつく。

 その勢いと熱量をマンコで感じ取った虎は、びちょびちょに濡れた口周りを今一度べろりと舐めて、どことなく塩気のある液体と舐め取ったタンパク質塊をよく馴染ませるように舌の上で転がしながらカハァと悦に入った息を漏らした。


「っぁあ゛〜〜〜ったまんねぇえ♥♥ おまんこの奥にザーメン感じンの、すっげぇきもちいぃっ♥♥♥」


 におい立つ足先で宙を掻くようにわずかに揺らして、上半身の毛皮をじっとりと濡らした虎が恍惚と宣う。そのちんぽからは、もはや潮だか精液だかわからぬ半透明の液体をびゅっと飛ばしていて、自分の上半身を更に汚していた。

 女のちんぽは少し元気を失っていたが、まだまだ現役というほどには硬く勃ち上がっていて、虎はもはや熟練のうねり具合で膣肉を操り自らちんぽを包み込んで圧迫すると、びくりと小さく跳ねて悦ぶのが腸壁越しにわかった。


「ふふ、気持ちいいね。でも、虎くんもまだまだ満足してないでしょ?」

「んぉ゛っ♥ お、おうっ♥♥ まだまだヤれるぜ♥♥♥ どうするっ?♥♥ ユウキさんにならなんでも従っちゃうぜ♥♥♥」


 べろり、と舌舐めずりしながら虎が言うと、女は少しだけ意外そうに目を丸くする。

 それから、嬉しそうに目を細めるのでタイプの女が好色な目を自分に向けているのを見て虎も嬉しくなってしまう。すっかり濡れた大胸筋の毛皮をかき混ぜる女の手にごろごろと喉を鳴らしながら、虎は未だに萎えないちんぽをいきり立たせたまま女の言葉を待つ。


 その目からは、こと快楽においてはこの女の言うことを聞くべきだという歪んだ信頼が見て取れるようだった。

 その素性は知れないが、嘗てない体験と快感の前に今となってはそんな些細なことはどうでもいいように思えてしまった。

 何より、体つきやちんぽがどうであれ、その顔が好みなのだからそれはそれで良いのではないかと思ってしまう自分がいた。


 そりゃあその余裕そうな顔が泣いて喚いて許しを乞うまで犯してやりたいという気持ちはあったが、それはそれとしてこの女が射精する瞬間のあの切なげな表情で手打ちにしてやろうという気分だった。


「じゃあさ……あのね、こういうのがあるんだけど……」


 そう言って、女がどこからともなくそれを取り出す。

 どこに隠し持っていたのか、あるいはベッドの脇に備えておいたのか。答えは出ないが、女が手にしたそれを見て……虎は、ついに出番が来たかとちんぽを一際大きく跳ねさせたのだった。



 ♂♀


「オラッどうだぁ♥♥ オレ様のちんぽは♥ でっけえだろぉが♥♥」


 ベッドの上に勇ましく膝立ちになり、根元に手を添えた剛直でベチベチとビンタをくれてやりながら虎が宣う。

 びしょびしょに濡れた毛皮は早くも乾き出しているが、今度は発汗のためにじっとりと蒸れ始めている。シャワーを浴びることもなく、ぐちょぐちょに濡れ乱れたベッドシーツの上で虎は腰を揺する。

 汗臭さとイカ臭さ、そしてどことなく漂うアンモニア臭さで満ちたステージの上で、虎のワンマンショーが始まる。


「あ゛ぁ〜っ♥ オレも我慢できねえ♥♥ おまんこにちんぽハメてズボズボしてぇ♥♥ ゴム無しでたっぷり中出ししてやっからなぁ♥♥」


 見せつけるように、あるいは誘うように虎が言って、眼下の尻に握った竿の照準を合わせる。

 ぷるんとした肌色のそれは、小ぶりながらもヒトの女性器を象った据え置き型のシリコンオナホールだった。

 仰向けになって股を開いた女の下腹部を切り取ったような、自分の腰の三分の一ほどの大きさしかないそのシリコンを前に、虎は大人げなく鼻息を荒くしながらシリコンの割れ目にぬるついた亀頭で口付ける。


「どうだ♥♥ おまんことオレのちんぽがキスしてンぞ♥♥ ハメたくて仕方ねえってちんぽがギンギンになってンぜ♥♥♥」


 赤子の拳ほどもあろう虎の亀頭は真っ赤に腫れ上がっていて、直径数ミリという狭いシリコンホールにぐいぐいと押し付けられていた。虎はちんぽをそのシリコン肌に滑らせながら、まるで前戯でもするようにその穴の中に太い指を突っ込んで、がしがしと中を抉る。


「ぐちょぐちょじゃねぇか♥♥ ったく、おまんこ濡らしやがってよぉ♥♥ 焦らなくてもたっぷりぶちこンでやるからなぁ♥♥♥ しっかりオレのガキ孕めよ♥♥」


 ぬるついたシリコンの中は事前に塗布されたローションで濡れそぼっていて、けして自発的に分泌された粘液で満たされているわけではない。虎はそのことを知りながら、嘲るように言って手マンしていた指を引き抜く。


 散々垂れ流してなお出し足りないちんぽは未だに粘っこい我慢汁を汲み上げていて、割れ目を濡らすローションと溶けて混ざっていた。滑りの良くなったツルツルのシリコンの表面を、肉銛でぶにぶにと突きながら虎のちんぽはその挿入口を捉える。


 形のいい丸尻にえくぼを作り、ぐっと腰を突き出す。

 押し付けられたちんぽはオナホの表面を滑りながらシリコンを押し潰して、そこに穿たれた狭い穴に無理やり押し入っていく。

 力強く押し付けられたちんぽがずりゅんとオナホの中に滑り込む。危うく裂けることはなかったが、逆にこれが人体だったならそれこそ傷を負うほどのサイズであることは間違いなかった。


「っんっほぉぉお゛おぉぉ~~~ッ♥♥♥ 挿れちまったぁ♥♥ おまんこにちんぽ入ってるぜぇ♥♥♥ すっげ、オレのちんぽずっぽり咥え込みやがって♥♥ 淫乱なオンナだなぁ♥♥」


 黄色い毛並みに黒縞がマーブルに走る虎の背中がぶるぶると快感に打ち震える。肩幅と広背筋、そしてウエストにしっかりと脂が乗った逞しい逆台形のシルエットは鍛え上げられた雄の理想的な肉体とも言えたが、そんな体の雄が物言わぬシリコンのオナホール相手に言葉責めを繰り返す姿は滑稽を通り越してこの上なく愛おしく感じた。

 どことなく角ばって張り出した一対の大臀筋の上部から、にょろりと伸びたロープのように太い尻尾が上に反ってぷるぷると揺れている。

 ちんぽを包むぬるぬるとしたシリコンの感触を噛み締めている虎は、股を開いて膝立ちになったままゆっくりと腰を前後させ始める。


「っぐふぅ~~~ッ♥♥♥ っはー、ちんぽっ♥♥ ちんぽたまんねぇ♥♥♥ おまんこぬるぬるで気持ち良すぎるっ♥♥ お゛っおぉぉ~♥♥ 腰っ、こし動いちまう♥♥ ユウキさんの前でっ、ヘコヘコ腰振っちまう♥♥」


 オナホ相手に何を、というのは虎も重々承知だった。だがこうしてノリノリでオナホを犯す腰と口が捗っているのは、背後で食い入るようにこちらを見つめる女の姿があればこそだった。後頭部に、背中に、ちんぽに、そして尻にその視線を感じると、まだ何かが入っているような感覚がある尻穴がはしたなくヒクついて疼いてしまうのだった。

 虎は膝立ちになったまま、そこらの人間が抱き着いても両腕が回らないほど太い腰を軽やかに前後させて、ちんぽをオナホから抜き差しする。

 虎のちんぽのあまりの質量は非貫通式のオナホには耐えかねるようで、突きこまれるたびに亀頭が突き破らんばかりにシリコンを伸ばして飛び出るのがわかった。

 自分の足のサイズほどの幅しかないオナホール相手にちんぽを突っ込んで正常位でヘコヘコ腰を振る虎は、それでもちんぽをぬるぬると包むオナホのシリコンヒダに満足そうに息を漏らす。


「っお゛♥♥ おっ、おほぉぉ~ッ♥♥♥ フンッ♥ ふぅん゛ッ♥♥ オラッ、どうだぁ♥♥ オレ様のおちんぽ気持ちいいだろうがぁ♥♥♥ ふんッ♥♥」


 今となっては汗かあるいは何か淫らな粘液で濡れた虎の玉袋が、しっとりとその縞入りの毛皮を張り付けたまま腰の振りに合わせてびたびたと前後に揺れてオナホを打つ。

 ゆっさゆっさと揺れる虎の金玉は、あれほどトコロテンしたにもかかわらず微塵も緩んだ様子がなく、相変わらず雄臭く張り詰めたままだった。

 きっと耳を当てれば、ごうごうと子種が生産される音が聞こえるに違いないと思わせる膨らみ方をしている。逞しい獣人、それも現役体育会系で二十そこらの雄が一週間も禁欲するとこうなるのかと驚かされるほど、虎は底無しの射精欲を見せつけていた。


「っあー♥♥ ちんぽたまんねぇえ♥♥♥ 生ちんぽでおまんこずぼずぼすんの最高ッ♥♥ 腰っ、腰止まンねえよ♥♥♥ おっ、お゛ぉぉ~~ッ♥♥」


 ずちゅんばちゅんと濡れた打擲音を立てながら、虎の腰が小ぶりのオナホを叩きつけられる。前後にヘコヘコと揺さぶられる虎の尻が動くたびに、その豊満な尻肉がゆさゆさと揺れるのが目に愉しい。

 ここからだと丸見えになっている玉裏も、ぷっくりと膨らんでいる会陰部も虎の腰が動くのに合わせてヒクついているのがよくわかって、その分厚い尻肉の陰になっている尻穴はどうなっているのかと思いを馳せてしまうほど目の前のショーには一見の価値があった。


「っぐぅぅう♥♥♥ だめだっ、ちんぽっ♥♥♥ ちんぽ我慢できねえ♥♥ もう無理だっ、ガチで犯してやる♥♥♥♥」


 背中に視線を受けている虎が、ちらちらと肩越しに視線を送りながら辛抱たまらない様子で吠える。

 何が始まるのかと思ったのも束の間、虎はその場にスポーツソックスを履いたままの足を立てて和式便器で用を足すように蹲踞すると、ガバッと前掲して見せた。


「よぉし♥♥ たっぷりまんこ犯してやるからなぁ♥♥♥ 奥に溢れるくれぇ種付けしてやるよ♥♥♥ オレ様の優秀な遺伝子、子宮でしっかり受け取れよ♥♥♥」


 虎はそう言って、前掲してベッドに両手を突くと殆ど四つん這いにも似た姿勢のままちんぽの抽送を開始する。

 それがオナホではなく人体だったなら、それは種付けプレスと言っていい体勢になったことだろう。

 自らの巨体で相手を下敷きにして、一切の自由と抵抗を奪いながら股間を打ち付けて膣内に無理やり射精するその体位を虎が敢行すると、まるでレイプ犯じみた迫力があった。

 かつて何人もの嫌がる女の子を相手に、同じように無理やり種付けしてきたのだろうというのが伝わるダイナミックな腰遣いに、挿入部からはうるさいくらいの淫音が鳴っている。

 がっしりと体重を支えて筋張った虎の尻が、まるでハンマーのように振りかぶっては打ち下ろされてと上下運動を繰り返す。力強く漲っていながらも丸みを帯びた尻の肉がぶるんぶるんと上下に弾んで暴れ回っていた。


「うらうらうらうらッ♥♥♥ どうだッ、オレのちんぽはぁッ♥♥♥ まんこの奥までぐちゅぐちゅになってたまンねえだろッ♥♥ 一週間溜めまくったザーメンぶっ放してやるからありがたく思えやぁ♥♥」


 前後ではなく上下する動きでちんぽを抜き差しする虎の腰遣いはプレスというに相応しい杭打ちの様相だった。逆さになった虎のちんぽが、その太い腰が沈み込むに合わせて水音を立てながらオナホールに突きこまれ、ぐっと足に力を込めて腰を浮かせばエラまでこってりと粘液で濡れたちんぽが引き抜かれていく。


 この位置からだと虎の下半身しか見えなくて、虎がどんな顔でその台詞を口にしているのかはわからない。しかし前掲して中途半端なスクワットを目の前で繰り返すように腰を上下させる虎のオナニーショーは、実に有意義であるといえた。

 物言わぬオナホ相手に誰を見ているのか、恫喝するような言葉責めを繰り返しながらその巨体で女性を押し潰す犯し方は見ているこちらもついついそそられてしまう粗暴さがあった。

 被虐気質でなくとも、逞しい雄が生殖のことしか考えられずに確実に相手に種を付けようという気概が感じられる虎の腰振りオナニーは、それこそ神ですら目を背けるだろう理性なき獣の有り様で、故に否応なしにそれを見ている者の獣欲を誘う。


 加えて言うことには、ぶっといちんぽを抽送するその腰遣いばかりだけでなく、露わになった虎の下半身にはまだまだ鑑賞の余地があった。

 腰が激しく上下するのに合わせて重たそうにぶら下がる玉袋も振り回されて、べちんべちんとシリコンの尻を叩いて音を立てている。

 ふっくらした会陰部はちんぽが突きこまれるたびにピクピクと疼いていて、虎がどのようにちんぽを脈打たせていきり立たせているのかが手に取るようにわかった。


 そして、正常位として腰を振っていた時と違ってはっきりと両足を立ててしゃがみ込みながら前傾した虎の姿勢は、言わば相撲取りが四股を踏んで構える時のような姿勢だ。まわしがあればともかく、靴下一枚のみを召した虎の尻を隠すものは何もない。

 つまり、股を開いてしゃがみ込んだ虎の尻はこちらに向かってぱっかーんとおっ広げになっていて、その尻肉がいくら豊満で分厚かろうが問題ないくらい自ら割り開いて尻穴を見せつけてきていた。


「お゛ッ、おぉ゛っ♥♥♥ ふんっ♥ ふんん゛っ♥♥ オラオラッ、オレのちんぽハメられて嬉しいか♥♥ ずっぽり根元まで咥えやがってよぉ、淫乱まんこが♥♥♥ やめてっつってもやめてやらねえからな♥♥♥」


 ぐっちゅぐっちゅと泡立つほどの勢いでちんぽを抜き差しする虎の腰が、尻が勢いよく上下して弾んでいる。そしてその中心部、快楽を得るべく振り回される凶悪なちんぽの反対側では物欲しそうにひくついているピンクの縦割れアナルが無防備に晒されていた。

 こうして見ていると、粘液と精液で汚れて縦に割れた尻穴は明らかな使用感をまとっていて、先ほどまでのまぐわいの痕跡がくっきりと残っていた。

 尻であれほど気持ちよくなっていた雄がこうして本領発揮とばかりに乱暴にオナホを犯している姿を見るのは、それだけで一つのギャップが完成されているようでたまらなく愛おしく思えてしまう。


「フーッ、フゥッ♥♥♥ あ~~ちんぽっ♥♥ ちんぽ気持ちいいっ♥♥♥ まんこにハメて腰振るの最高だっ、ちんぽガチガチになってきちまう♥♥ ふんッ♥♥ ふぅん゛っ♥♥♥」


 ずん、ずんと壊れるのではと思うほどベッドのスプリングを軋ませて、虎が重たい腰を上下させる。バランスボールのような弾力で上下にゆっさゆっさと震える尻は傍目に見ているだけでもたまらなく甘美で、かじりついたらさぞ甘いだろうと思わせる魅力に溢れている。


「っぐるるる♥♥♥ ッお゛♥♥ あ゛~やべえやべえ、キンタマ上がってきちまった♥♥♥ そろそろイくぜ、まずは一発目だ♥♥ 上澄みたっぷり中出ししてやるからな♥♥♥ 喜べよ♥♥♥」


 虎の腰が上下するリズムが早まっていく。一回のストロークの幅が小さくなって、ゆさゆさと尻が小刻みに揺さぶられる。ふっくらと伸びてぶら下がっていた金玉が、その表面を収縮させて射精に備えて縮こまるのがわかる。

 縦に割れて物欲しそうにしている陰唇がその口をくぱくぱと開閉していて、イきそうになっているときの腸壁のうねりはさぞ気持ちいいものだろうなと思い出してはまんまと興奮してしまうほどだった。


「ッフー♥♥♥ ぐるるっ、ぐぅぅ♥♥♥ っフン♥♥♥ フンッ♥♥ どうだッ、まんこ気持ちいいかっ♥♥ 子宮ン中オレのザーメンで満杯にしてやるからなぁ、こぼすんじゃねえぞッ♥♥♥」


 ぎしぎしとスプリングが代わりに悲鳴を上げて、虎の突き込みに耐える。でろんとしたサツマイモのような虎のちんぽは既に赤黒く腫れあがっていて、限界が近いことは傍目にもわかった。


 虎は尻尾をピンと伸ばしてその付け根をぶるぶると振るわせると、唸りながら腰をダイナミックに上下させる。まだ尻に何かが入っているような名残を抱えながら、シリコンのヒダに亀頭から根元までの裏筋をめいっぱい擦り付ける腰遣いに、虎はぞくぞくと射精欲がこみ上げるのを感じた。


「っお゛ぉおぉぉ♥♥♥♥ イぐぞっ、中で出すぞぉッ♥♥ っフゥーッ♥♥♥ フンッ♥♥ あークソッ♥♥ イぐッ、イくイくイくイくぅうッ♥♥♥♥」


 やかましいほどに喚く虎は、射精間近の金玉がぶるりと震えたのが自分にもわかった。汲み上げられた精子が精巣に溜まって、パンパンになったまま出したい出したいと叫んでいる。

 絶え間なく我慢汁が溢れている尿道をヒクつかせて、一番奥で射精しようと虎は思い切り腰を打ち下ろした。

 全身がちんぽになったような背筋から脳天まで駆け巡るぞくぞくとした官能。

 腰が勝手に動いてしまうような射精特有の絶頂感に、虎は無防備な尻の穴を盛大にヒクつかせながら吐精する。


「イぐッ、イッ……!!♥♥ んん゛ぅっぐぅぅおおおぉぉぉぉぉ゛お゛~~~~ッ♥♥♥♥♥」


 どく、と虎の全身が跳ねる。ぐっと頭を持ち上げて、上向きに顔を仰け反らせて獣のように吠える。尻肉がえくぼを作って力み、会陰部は空気を吹き込んだように膨らんで、ぬちゃぬちゃと濡れた腸壁が蠢く尻穴は閉じたり開いたりを繰り返していた。


 虎の両足はその自重を持ち上げることなく沈み、質量のままに全体重をオナホに押し付けている。

 あれじゃあ下になった女の子は溜まったものではないなと思いつつ、なぜだかそれが少しだけ羨ましく感じた。丸太のような太腿が強張って、その筋肉を力強く収縮させる。

 それどころか全身の筋肉がポンプのように膨らんで、虎のちんぽの先から大量のザーメンが噴き上がる。


「ぅぐるるるるぅぅぅうぅうッんん゛♥♥♥♥ っ、はぁ゛ぁああ~~~~ッ♥♥♥ で、出るっ♥♥♥ まだっ、ザーメン出んぞっぉお、ぅッおぉおん゛ん♥♥♥♥」


 ぶびゅるるる、と注がれた虎の本気の射精で狭いオナホールの中はあっという間に虎の精液でいっぱいになる。

 だというのに虎は腰を更に奥へ奥へと押し付けるように腰を揺らして身じろぐので、逆流したザーメンが挿入口からぶびゅっと噴き出て、ぼたぼたとこぼれてはシーツや虎の金玉の毛に絡んで汚していった。

 相変わらずこってりと濃厚な白濁は、しかしさんざん潮を噴いたせいかどことなく水気が多いようだった。

 しかしその水分と反応して、凝固したタンパク質が粒になって浮いている。半端に火を通した卵の白身のように摘まむことはおろか、手のひらに乗せて逆さにしても落ちなさそうな粘りと濃厚さはまさに雄の精液というに相応しいだろう。

 そんなものが尿道を通る虎の解放感は常人の比ではなく、重たい精液を筋肉の収縮で無理やり吐き出す虎のちんぽはびくびくと跳ね回りながらオナホールの中を精液で満たす。


「ぐぅッ、おッほぉおぉお゛~~~♥♥ ざーめんっ♥♥ ザーメンびゅーびゅー出てるッ♥♥♥ あ゛ぁ~たまんねえ♥♥♥ もっとだ♥♥ もっと奥っ、まんこの奥に種付けしてやるっ♥♥♥ 子宮広げて受け止めろやッ♥♥♥」


 言いながら、さらに奥を目指す虎が腰を揺すり、根元まで埋めたちんぽでオナホを抉る。

 これ以上入りようがないというのに、ぐりぐりと体重をかけて押し込んだのが災いしたのか。


 ブチッ、という音が聞こえて、ちんぽを包むシリコンのぬくもりが消失する。

 見れば、虎のちんぽの体温が移った据え置き型のオナホールは、その全体重をかけた力強いピストンに耐え切れず挿入口からその腹側までが裂けてしまっていた。

 仰向けに股を開く女の下半身を模したオナホールは腹まで裂け目が走って、ちんぽを包んで筒状に伸びていたシリコンは力なく開かれて注がれ続ける精液をだらだらとベッドシーツに垂れ流す。

 もはやちんぽをハメる筒としては機能しない、裂けたシリコン板にしかし虎はそれでも自分のちんぽを擦り付けていた。


「っあ゛ぁ~~?♥♥ 根性のねえオナホだな♥♥♥ オレ様のちんぽに耐え切れねえのか♥♥♥ しょうがねえな、手向けにザーメンぶっかけてやらぁ♥♥ うらうらッ、ありがたく思えや♥♥♥」


 今となってははっきりと全容が見えるサツマイモにも似た虎の赤黒いちんぽは、その裏筋をずりずりとシリコンに擦りつけながら未だにびゅっびゅっと水鉄砲のような勢いで白濁を噴き出していた。

 ショットグラスを満杯にし溢れさせるほどの虎の射精の勢いは下がり調子になるまで更に三、四回びゅるびゅると白濁を溢し続ける。

 丸々とした尻を揺すってザーメンを吐き出し尽くそうとしていた虎は、裂けたシリコンの表面を覆ってぷるぷると震える精液溜まりにちゃぷちゃぷと赤く張り詰めた亀頭を浸し、フゥフゥと息をつく。


「っふぅ、ふ~ッ♥♥♥ っはぁ、オナホもなかなかいいじゃねえか♥♥ へへ、どうっスかユウキさん♥♥♥ オレのオナニーで興奮したかぁ?♥♥」


 背後で佇む女に、今や何物にも覆われてないちんぽを見せつけるように虎が腰を浮かす。そのまま四股を踏むように開いた足で自重を支えて、ぎっしぎっしとベッドを軋ませながら腰を振る虎がぶるんぶるんとちんぽを揺さぶって誘いをかける。

 精液まみれのちんぽがびたびたとシリコンにビンタを繰り返して、あちこちにイカ臭い飛沫をまき散らす。そればかりか、その鈴口からは未だに残っていたザーメンがぴゅるっと放たれて、もはや乾いているところのほうが少ないベッドシーツに真新しいシミを作った。


「オナホぶっ壊しちまったけど別にいいンだよな♥♥♥ オレの本気の腰振りが見たいっつったのはそっちだもんなぁ♥♥♥」


 二度中出しされてなお精力旺盛という虎に提案という形で女性器型の据え置きオナホールを手渡したのは他でもないこのユウキという女だった。

 生の女体に挿入したかった虎の劣情は、ぷるぷるとしたシリコン質にもそそられてしまうほど見境がなかった。

 その上、そのオナニーを見せてほしいとこの女におねだりされてしまったものだから、顔のいいこの女が自分の痴態を見たがっている事実にも興奮してしまった虎はしょうがねえなと二つ返事でそれを受け入れたのだった。

 本気でやったら壊してしまうかも、という虎の懸念も、壊していいから本気でやってほしいと告げて、その様子を今に至るまでじっくりと眺めていた女はご満悦といった様子で頷く。


「うん、すごかったよ。あんなに出したのにまたこんなにいっぱい出して……しかもまだギンギンだし、虎くんって絶倫なんだね」

「へへっ♥♥ まあな♥♥♥ その気になりゃ一晩中セックスできるぜ♥♥♥ どうだ、試してみるか?♥♥」


 肩越しに振り向いて助平心丸出しという目つきを向けながら、クイクイと腰を振って誘いをかける虎は目の前のちんぽの生えた女に対しても普通の女と同じように扱っているようで、その言葉に少し戸惑いながらも優しく微笑んで返す。


「ううん。でも……わたしも興奮しちゃった」


 ベッドの上で種付けプレスの姿勢のまま、エアーでピストン運動を繰り返しちんぽを振って下品なアピールを続ける虎に音もなく近寄る。

 女はそのまま虎の尻たぶをひと撫ですると、裂けたシリコンの腹に溜まった精液溜まりを手でひと掬いする。

 尻を撫でられた虎は、びくりと身震いしながらもその姿勢のまま尻尾をくねらせて女を待つ。


「わぁ、すっごい濃いしこんなにいっぱい……こんなの出されたら、すぐに赤ちゃんできちゃうね」

「おう♥♥♥ そのせいで中出ししてもぶっかけてもよく文句言われンだよ♥♥」


 女の手を喜ぶようにベッドに突っ伏したまま高く掲げた腰をヘコつかせる虎は、自分が何をされるのか薄々感づいてはいた。

 感づいてはいたが、それを拒絶する理由もなくて。手椀の中で粘つく白濁をにちゃにちゃと音を鳴らして、女の手がヒクついている虎の尻穴に触れる。


「ん゛ぉッ……!♥♥♥」

「虎くん、もっかいシよ?♥」


 ずぷ、と虎の拡がりきった尻に女の指が侵入する。

 少し乾いてきた尻の毛の上を滑って、掬えるほどに多い虎自身の精液をその膣内に塗り込むようにうねる柔肉を指の腹で撫でていく。

 虎の背中をぞくぞくとした官能が駆ける。オナホにちんぽを突っ込んでいた時も気持ちよかったが、何かが欠けた物足りなさがようやく埋められるような気がして、歓喜に全身の毛が粟立つ震えが走る。


「し……仕方ねえな♥♥ またオレのおまんこ貸してやるよ♥♥ ただな……そン代わり、」

「その代わり……?」


 虎が交換条件を口にするので、女もまた聞き返す。虎はにやりと笑って、デカケツを揺らして女の指を締め付けながら答える。


「そのちんぽの仕組み、あとでどうなってるか教えろよな♥ いや、すっげえよな、最近のペニバンってそんなにリアルなんだな♥」

「……えっ」


 呆気にとられる女を無視して、虎は納得しきりという様子で続ける。


「ケツなんて、って思ったけどよ、これが前立腺マッサージってやつだろ?♥ こんなプレイ、オレも初めてでよぉ♥ せっかくだからもっとオレのケツ、じゃねえや♥ もっとオレのおまんこ気持ちよくしてくれや♥」


 虎はそう言って、ベッドに突っ伏すように伏せたまま両腕を後ろに回す。

 両手でその分厚い尻肉を贅沢に鷲掴みして、背後に立つ女によく見えるようにぐっと外に割り開いて縁肉が立派に盛り上がったアナルを見せつけてくる。

 その中央にぽっかり空いた穴からは、腸壁がぐねぐねとうねっているのがありありと観察できる。それだけでなく、ぐっと腹圧を掛けた虎のまんこからはぶぴっと下品な音を立てて中に残されていた二発分の精液を漏らすので、おねだりの方法としては極上と言えた。


 女はそんな虎を前にして……苦笑しきりで、またちんぽをずぶりと挿し込んだのだった。


「っぉお゛っほおぉ♥♥♥ きたっ♥♥ きたぁ♥♥♥ またたーっぷりおまんこしてくれよなぁ♥♥♥ 今日はオレがいいって言うまで、帰さねえからな♥♥♥ 覚悟しとけよぉ♥♥♥」



 ♂♀



 あれから数日が経った。

 結局、最後までこちらを女性だと思い込んだままの虎に真実を打ち明けることはできず……結城愁平(ゆうき しゅうへい)は、事務所のデスクに掛けたままスマホを前に悩んでいた。

 こんなことは詐欺と同じで、いけないことだという自覚はもちろんあった。

 女装が趣味の自分が、性別を偽りマッチングアプリでノンケの獣人を釣ってセックスをするなんて、到底褒められた行いではないと理解している。

 それがどのような罪状に値するのかはともかく、マッチングアプリの規約違反に当たる行為であり、それどころか人道にもとる行為であることは、おそらく自分が法を扱う職業でなくとも理解ができたことだろう。


 しかし、それでも……耐え難い魅力があった。

 もともと男としては小柄で、中世的な顔立ちをしていた愁平にとって女の姿をする時間は趣味を越えて、自分が正しい姿をしているという満ち足りた時間なのだ。

 そして自分じゃ逆立ちしても敵わない、益荒男を体現したような獣人に自分のそんな姿を評価され、かわいいとちやほやされるのはたまらぬ充実感をもたらしてくれる。

 それに病みつきになってしまった愁平は、道を踏み違えているというのは理解しつつも、自分の行いを止められないでいた。


 しかし、それにしても……あの虎はすごかった。

 現役体育会系らしい鍛え抜かれて筋肉が岩のようになった肉体、疑いもせず尻を預けてくれる度量の広さ、射精すると同時に精子を作っているような精力の強さ。

 どれをとっても、素のままの自分が釣り合う要素はどこにもない。だからこそ、あの甘美な時間をもう一度、と願う声に抗えない。

 それと同時に、彼を騙していることの罪悪感が己を苛んで止まない。


 そして愁平は、やっぱりちゃんと話をしようと思い立つ。

『またヤりませんか?』と書いていた文面を、『お茶でもしませんか?』と書き換えて送信する。

 もし機会が持てたなら、その場で全てを打ち明けよう。


 わたしがユウキという女ではなく、ただの三十路の男であるということを。

 説明した上で、どう思われるかなんてわかりきっている。ただそれでも、愁平はあの虎とだけは隠し事なしで語り合いたい。

 そう思ったのは一体全体どういう心境の変化か。ただ、そうしないことには四六時中あの虎との一日を考えてしまう今の生活からは抜け出せないような気がしたのだった。

 殴られるかもしれない。気味悪がられて、二度と会えなくなるかもしれない。

 女性の格好のまま、屈強な男を手懐けるように犯す性癖だ、なんて暴露するのはどうしても尻込みしてしまう。

 それでも、全てを説明し、打ち明けるためにも。もしあの虎と再び会う約束ができたなら、あの格好をするのはそれで最後にしよう。きっと名前通り、勇気をもらえることだろうから。

 そして、振動音。

 メッセージアプリの通知を知らせるスマートフォンを手に取ることは、すぐにはできなかった。


 ♂♀


「……ねぇ、今日はどうしたの?」

「あ? 何がだ」

「何って、珍しく中に出さなかったからさぁ。いっつもいやだヤメテーって言っても無理やり中出しするくせにさ、どうしたのかなーって」


 ようやく口が利けるほどに回復したのか、自分の部屋で裸で寝たままの女が自分の体をティッシュで拭きながらそんなことを口にした。

 射精してから既に二本目の煙草に火をつけようとしていた虎は同じく裸のままそれを一瞥して、ふん、と鼻を鳴らす。

 煙草を顎髭を蓄えたマズルに咥える虎が、その理由を言えるわけはなかった。


「別に、たまたまだっつーの」

「ふーん……それでせーしまみれにされるのはウチなんですけどね」


 国東吾寅(くにさき あとら)はベッドに椅子のように座って咥えた煙草に火を点けながら、まだ仰向けになったままの女の裸体を一瞥する。

 ちょっとキューティクルの失われた金髪。十分整いながらもどこかアホっぽい顔。くびれた腰。そこそこ膨らんだ乳に、控えめだが、もっちりとして肉球に吸い付くような尻。


 うん、エロい。いつもと変わらず十分エロいはずだ。現に挿入したちんぽは萎えずに、きっちり射精までできたのだから。

 そうなると、やはりいつもと違うのは自分の方か。虎は、どういうわけか女を犯すフィニッシュの瞬間に、頭にあの顔が浮かんでしまった。それで、咄嗟に引き抜いたちんぽでぶっかけるように外に射精したものだから女の体はおろかシーツまでぐちょぐちょに汚してしまっていた。

 十数分ほど、はぁはぁと息を荒げながら痙攣していた女が、ようやく起き上がってティッシュで拭きながら「洗濯しなきゃじゃん」と愚痴をこぼすのを聞きながら、肝心の吾寅はどうしてあの瞬間にあの顔が過ぎったのかを考えるので精いっぱいだった。


「何考えてんの?」

「別に、なんでもねえよ」

「嘘だぁ。いっつもセックスのあとはノリノリで『ガキできちまうかもなぁ』とか『オレ様のちんぽ最高だろ?』とか言うくせに、今日はやけに静かじゃん」

「……うるせぇな、オレのちんぽが最高なのは今更だろうが」


 そう、自分のちんぽに問題があるわけではない。ただ一つ、何か問題があるとすれば……じんわりと熱をもって満たされない飢えに疼く尻穴にあった。

 あれから数日経って、同じ大学に通う馴染みのセフレと都合がついた吾寅はいつも通り女を犯し存分に射精してやろうと思った。しかし、口に一発出した時も、マンコから引き抜いて二発目をぶっかけた時も、物足りなさが自分の腰をむずむずと苛んでいるのが気がかりだったのだ。


「ね、アトラ。今度さ、お台場いこーよ」

「台場ぁ? なんでまた」

「イルミネーションとか見に行かない? ウチらセフレっつってももうだいぶ付き合い長いじゃん? たまには二人でデートでもしよーよ」


 のっそりと起き上がった女が、汗ばんだ体でベッドに腰かけている吾寅の巨体に横から抱き着いてくる。ブロンド、と本人が豪語するくすんだ金髪から女物のシャンプーのにおいが漂って、虎の鼻を擽った。

 女の裸体や、二の腕に感じる乳房の感触はそれだけで下半身を充血させるのに十分だったが、おかしなことに何よりも虎をそそらせたのはティッシュで拭いた女の体からほんのりと漂うイカ臭さだった。

 雄が絶頂した名残が、臭ぇと笑って捨てるようなイカ臭さに何故か股間を貫く疼きを覚えてしまう。煮え切らない態度で、吾寅が「考えとく」なんて気のない返事をしたところだった。

 そして、振動音。ブーッと床に投げ捨てられている衣服の中に埋もれたスマホが鳴った。

 辛うじて顔を出しているディスプレイに浮いた通知を見て、虎は思わず目を見開いた。尻尾を軽く持ち上げて煙草をベッドサイドテーブルの灰皿に押しつけると、スマホを拾い上げながら努めて冷静に自分の腰に抱き着く女に言う。


「おい坂本、お前先にシャワー浴びて来いよ」

「なんで? 一緒に入ろうよ」

「あー、これ吸ったら行くわ。お前ザーメンくっせえからよ、先に洗い流さねえとにおい沁みついしまうぞ」


 誰のせいだと思ってるんだ、臭いのはそっちも同じじゃないか、なんてぶつくさと言いながら、坂本と呼ばれた金髪の女がベッドを後にする。

 メッセージアプリを開くと、『ユウキ』という名前のトークルームに新着通知があった。


 吾寅は意気揚々とそのメッセージを確認して、二つ返事で快諾する。そのまま勢いよく煙草の煙を吸い込んで灰皿に押しつけると、立ち上ってシャワーの音がする浴室へのしのしと向かうのだった。


 今しがた別の女を犯していた疚しさがそうさせたのは言うまでもないが、それを差し引いても、あの時の快感と体験したことのないド変態なプレイの数々を思い出してむくむくと情欲が膨らむのは確かだ。

 何より、尻穴を疼かせる熱は日に日に増していく。それをどうにかできるのは後にも先にもあの女だけのように思えて、とりあえず今日のところはこの金髪女をもう数回犯して間をつなぐことにしよう。


 ここから、ノンケの体育会系大学生である虎獣人の国東吾寅と、居候弁護士で女装趣味の三十路人間男性である結城愁平の数奇な運命が交わり出す。

 そして、振動音。

 性の多様性と人のエゴ、そして愛憎入り乱れる二人の物語は……まだ始まったばかりだ。


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POSTEDFeb 23, 2022
ARCHIVEDJun 10, 2026