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「シッシシィ!シシッ!」
バシッ!バァンッ!バンッ!バンッ!
『くっ…!うぐっ…』
少女の小気味のいい切るような息とともにジャブの連続狙撃砲が対戦相手の男のガードを叩く
ジャブとは思えない威力に男は必死に耐えるしかなかった
目の前の小さな大砲によって痺れて段々と感覚が無くなっていく腕を庇うように体を丸める
「あは♥…腕痛そうだね♥」
バァンッ!!ドンッ!パンッビシッ!!
どんなに男がガードをしようとも少女が繰り出す暴風雨に耐えかねて距離を取ろうしようとも構わず少女は追いかけジャブを繰り返す
少女はうれしそうに無邪気な笑みを浮かべながら左腕を何度も高速で突き出す
そしてついに…幾度の蓄積したダメージで男の腕がだらりと下がってしまう
一方で少女はターゲットが相手の腕から顔に変化しただけで同じように高速ジャブを構わず続ける
そのパンチが男の顔に被弾する
顔を守るための手段がない男はなすすべなく少女の拳に弄ばれるほかなかった
「シッ!!シィ!!シシシッ!!」
バキッ!ビシッ!ボキッ!!グチュ!!バチィッッ!!
「ぶっ!!うぇ!?あがっ…!」
パンチングボールのようになんどもなんどもなんども弾かれる男の顔
おもしろい程機械的に反復運動を繰り返していた
素早いジャブが当たるたびに男の鼻血と涎が勢いよく飛び散る
その首はもう踏ん張りが効かないほどにダメージを受けている
そして何十発も同じ動作が続いた後……
バコォッ!!ズダンッ!クチャ…カララ…
グローブが素早く肉を叩く音とは違った大きな音が鳴り響く
男がマットにダウンした音だった
後を追うように男の血まみれのマウスピースがリング上に転がる
少女が放ったパンチはジャブのみ
しかし、男の顔はまるでパンチのフルコースを受けたように腫れ、目は塞がり、自らの血がところどころにべったりとペンキのように塗りたくられている
男は倒れた拍子に意識のほとんどを失ったようだった
ときどきビクっと痙攣したような動きを見せる
「あはははは♥お兄さん弱~~い♥」
「もっと練習してきなよ、そしたら次やるときは右も使ってあげる♥今度は本気で叩きのめしてあげるからね♥」
男は堕ちていく意識の中恐怖に震えていた
少女の左のジャブだけでこんな完膚なきまでに破壊されたのに……
少女の右を、本気のパンチを受けたらどうなってしまうのか………
だが男はボクシングで女の子に負けたプライドの炎が燃え上がり再戦を挑まずにはいられなかった
少女に完全敗北した悔しさを噛み殺しながら死に物狂いでトレーニングに励んだ…
そして意を決し再び少女に挑むのだった