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2024年10月の近況報告と雑感

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2024年10月の近況報告と雑感
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皆さま、毎度ご支援本当にありがとうございます。早いもので金木犀の香りも秋祭りの音色も過ぎ去り、気づけばイチョウ並木はすっかり黄色く秋も深まってきましたが、皆さんの街はいかがでしょうか。


いきなりですが今回分の進捗報告(下描き2ページ)です。身動きできないシーンが続いてるので先月と似たような絵面ですいません…!





来月にはようやく緊縛シーンが終わりそうなので、次のシチュエーションもお見せできると思います。お楽しみに!


秋だからというわけではありませんが、今回は最近少し思ったことをあてもなく書いてみようと思います。これから書く話の前提として、読者の皆さんへの感謝の気持ちが土台にあることをまずお伝えしておかなければなりません。と言うのも、今回の雑感はエロ漫画家という仕事自体への否定的なニュアンスも含むからです。


エロ漫画家というのは公言しにくい仕事ですので、近所の人からすれば「あそこの人は何のお仕事してるのかしら」と後ろ指を指されてもおかしくないわけですが、4年もやってると自分でも「いち社会人としてまっとうにやれてるのかな?」と疑問に思うことがあります。まあ社会的に自立できていてルールも守り納税の義務も果たしていますから誰に文句を言われることもない(というかむしろ税金で言えば会社員時代より払ってる)んですが、世の中に光の世界と闇の世界があるとしたら、エロ漫画家というのは多分後者、いわゆる日陰者だと思うんですよね。


特にそれを強く感じるのは一般漫画を読んでいるときです。ここ数年好きな一般漫画を寝る前に読むことが多いんですが、何度読んでも面白く、当然のようにストーリー構成だったりキャラクター設定が非常によく考えられてるんですね。正直雲の上過ぎてクオリティの違いについては劣等感とか悔しさみたいなものすら感じられず、ただただ感嘆させられるばかりですが、自分が日陰者だと思わされるのは、そこに描かれている話やキャラクターが眩し過ぎたときです。


美しいと言い換えてもいいと思います。人気の一般漫画に登場する主要キャラクターは、表面的にはぶっきらぼうだったり偏屈だったりしても性根はまっすぐで、多くの人が共感できる夢を持ち、弱者に優しく、自己犠牲精神に満ち溢れ、なんだかんだ言って周りから信頼されています。それでいて完璧ではなく、人間臭い一面もあったりします。何か過ちを犯したとしても大抵やむを得ない事情があり、己のなかの正義に従って犯した罪であり、絶対に痴漢とか不倫と言った自己中心的な恥ずかしい罪ではないはずです。そんな美しい男子や女子が、悩み苦しみを乗り越えて、自分以外の何かのために健気に頑張ったりするんです。そして物語や演出も神がかって面白い。眩し過ぎます。


一方、エロ漫画というのはどうしたって綺麗事には収まらないと思います。例え純愛モノであっても性的快楽を目的として存在している以上、世間一般から見て綺麗とされることはないでしょう。どんなにまっすぐで誠実な恋愛を描いてもその先にあるエロい描写は「公序良俗に反するもの」として扱われますし、それがなければエロ漫画の定義から外れてしまいます。寝取られモノに至っては「背徳的なことに興奮する」という性質上、一般的な倫理観を越えた話になるので、公共の場に出したら「頭のネジぶっとんでんな」と言われるのがオチでしょう。でも、それを求められるのがエロ漫画の世界だと思います。


求められるもので言えば夜のお仕事に近いと思います。一般漫画がドラマや映画だとしたら、エロ漫画はAVでしょう。大河ドラマに出ている俳優とAVに出てる人が同じ土俵に立っていると思う人はいませんよね。同じ様に、一般漫画を描いている人とエロ漫画を描いている人はそもそも立っている土俵が違うと思います。職業の貴賎の話ではなく、目指している方向が違うという話です。(AVの撮影現場を見学したことがありますが、その道に生きる人達はとても仕事熱心でプロフェッショナルでした。)エロ漫画と一般漫画は同じ「漫画」という手段を使ってはいるけれど、目的が根本的に違う別の仕事だと思うんです。


2・3年前にとても尊敬している一般漫画家AさんをSNSでフォローしたらいつの間にかブロックされてた、ということがありました。Aさん個人のことは全く存じ上げませんが、Aさんが描いた漫画は過去の読み切りも含め全部読んでいる大ファンです。自分にとって神のような人です。その人から「近寄るな、きたならしい」とでも言われたように感じ、そのときは凹みました。でも無理もないと思いました。エロ漫画を描いてることをプロフィールに書いてますし、センシティブな絵を自分のタイムラインに載せていますから、見たくない・関わりたくないと思う人もいるでしょう。日々、目が眩むほど美しい話を描かれているAさんから見たら、自分なんて害虫か何かに見えても仕方ないんだろうな、と諦めました。普通に接してくれてた他の一般漫画家さんにも悪い気がしてしまい、自分から距離を置くようになったりもしました。


でも少し時間が経ってよくよく考えてみると、Aさんはもともと自分以外のエロ漫画家さんを何人かフォローしてたことを思い出しました。ブロックされる前に目にしただけでも数人、どの人も商業誌ですでに人気を得ている有名なエロ漫画家さんでした。「あれ?」と思いました。そうです、自分はエロ漫画を描いてるからブロックされたわけじゃなかったんですね。じゃあなぜか?おそらくはロシナンテという自称エロ漫画家のクオリティや取り組み方を見て、「卑しい」と思ったからだと思うんです。


一般漫画とエロ漫画には目的の違いがあり、似て非なるものだという話をしました。それは本当にそう思います。でも一流の作家さんから見てその違いに貴賎の差はなかった。ではどこに貴賎の差があるかというと、「仕事の質」だったと考えるのが自然だと思います。エロ漫画家であることを拒絶された理由にして、自分の力足らずから目を背けてはいけないと思いました。


今、そんなことを思い出しながらがっつり見えてるエロシーンをめちゃくちゃ真剣に描いています。自分の描いてるエロ漫画はそこそこ異端だと思いますが、一体どこを目指してるんだろうと思います。もしかして本当は一般漫画を描きたいのに嫌々エロ漫画を描いてるんだろうか?と思う人もいるかも知れませんが、そうではありません。ただ「自分が欲しいエロ漫画」を目指して描いてるんです。その結果出来上がったものがちょっと一般漫画っぽい雰囲気のエロ漫画なだけで、本質はエロ漫画です。その二面性が最低に気持ち悪くて好きなんです。それをめちゃくちゃ描きたくて涎をダラダラ垂らしながら描いてるわけです。天職です。


自分のなかで「エロ漫画家は日陰者」という認識は変わりません。人によっては親や家族には言えなかったり、言えたとしてもその人に侘しい思いをさせてないだろうかと思ったり、近所の人に後ろ指を指されてないかと心配になったりすることもあるんじゃないかと思います。エロの世界で仕事をする人は大なり小なりそういう業を背負って生きる運命だと思います。でもそんなことにウジウジ悩んでないで頑張った人が上にいく、これです。とにかく真剣に、一生懸命描く。描いているものがどんなにふざけたものでも関係ないです。目の前の一コマにまっすぐ向き合い、真剣に、一生懸命描くことだけが、この仕事をしていて恥ずかしくないと思うために必要なことです。今の自分には美しく眩しい話は描けませんが、下世話で醜悪で頭のネジがぶっとんでる話をひたすら真剣に、一生懸命描こうと思います。長々と書いてきましたが、ようやく言いたかったことを言語化できました。


それでも人間ですから夜の長いこんな季節には考えてしまうこともあります。そんなときは、アラスカの大自然で自給自足の生活を営む謎おじさんのチャンネルなどを見て「人生は自由でいいのだ」という自己肯定感を得ることにします。そして筆を走らせることに集中します。


それではまた来月!



(おまけ)



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POSTEDOct 30, 2024
ARCHIVEDJun 10, 2026