「5、4、3……」
ダイヤの無慈悲なカウントダウンが更衣室に響く。
小人の心臓は早鐘のように打ち、昨晩からの一晩中、大量の汗とアンモニアの悪臭で焼け爛れた喉から、必死に空気を絞り出した。
どちらかを選ばなければならない。
一瞬で全身の骨を粉砕される、キタサンの筋肉質で巨大なデカケツか。
息の詰まる肉の壁に挟まれ、ゆっくりと窒息しながらすり潰される、ダイヤの特大の爆乳か。
小人の脳裏に、ダイヤの豊満で柔らかそうな胸の肉が浮かんだ。
圧倒的なケツ圧で骨も残らず叩き潰されるよりは、柔らかいお肉の中で息絶える方が、ほんの少しだけ痛みが少ないのではないか。ひょっとしたら、窒息する前に気絶できるのではないか。そんな、限界まで追い詰められた弱者特有の、あまりにも浅はかで惨めな希望にすがりつくしかなかった。
「2、1……」
「だ、だいやさんの……おっぱいが……いいです……っ!!」
小人は、涙と鼻水を垂れ流しながら、これ以上ないほど惨めで情けない声で泣き叫んだ。顔をクシャクシャにして、両手をすり合わせ、自分を残酷に殺そうとしている相手に土下座するような姿勢で、その刑罰を選んだのだ。
「えっ……?」
キタサンが少しだけ目を丸くした。
「あたしのお尻じゃないの?ちょっと残念かも」
キタサンはそう言いながらも、ちっとも残念そうではなく、むしろ親友のこれから始まる処刑にワクワクしているような、無邪気な好奇心に満ちた顔だった。
「ふふっ……あはっ」
ダイヤは、天使のような、しかし悪魔よりも冷酷で嘲笑に満ちた笑い声を上げた。
「私のおっぱいを選んでくれたんだね、小人さん。ありがとう。すっごく嬉しいな」
ダイヤは小人を指先でそっと摘み上げると、自らの顔のすぐ近く、その美しい瞳が巨大な双眸となって小人を睨みつける距離まで持ってきた。
「あんなに必死に、涙と鼻水まみれで『おっぱいがいいです』なんて命乞いするなんて、恥ずかしくないのかな?でも、その見苦しいくらい素直なところ、嫌いじゃないよ。ご褒美に、これ以上ないくらい苦しくて、息ができなくて、惨めな思いをさせてあげるね」
「た、たすけて……いやだ、やっぱりいやだ……っ!!」
小人はダイヤの狂気に満ちた瞳を至近距離で見て、自分の選択が完全に間違っていたことを悟った。柔らかい肉などではない。あれは紛れもなく、人を最も残酷な方法
で圧殺するための凶器なのだ。
ジタバタと空中で暴れ、つままれた指から逃れようと必死にもがく小人の姿は、ダイヤにとって極上のエンターテインメントでしかなかった。
「もう遅いよ。……私のおっぱいの中で、自分の選択をたっぷりと後悔しながら潰れてね」
ダイヤは服の胸元に手をかけ、大きく押し開いた。
「わぁっ……!」
小人の口から、絶望の叫び声ともつかない悲鳴が漏れる。
目の前に現れたのは、過酷なトレーニングの汗でテカテカと光る、規格外の巨大な双丘だった。
谷間の奥底からは、十代の健康なウマ娘特有の、むせ返るような甘い汗の匂いが立ち昇っている。人間サイズなら香水のようにも感じられるかもしれないその匂いも、1センチの小人にとっては、酸素を根こそぎ奪い去る濃密な有毒ガスの壁だった。
「ほら、いくよ」
ダイヤは小人を、その深く暗い肉の谷間の真上から、ゴミを捨てるようにポイッと落とした。
「ぎゃあああああっ!!」
小人の体は、左右から迫る巨大な肉の斜面を滑り落ち、谷間の最深部、アンダーバストが重なり合う一番深く、最も汗の溜まった場所へと吸い込まれていった。
「あぐっ!ぐふっ……!!」
着地した瞬間、四方八方を強烈な熱気と圧迫感が包み込む。
左右にそびえ立つのは、見渡す限りの「肌色の絶壁」だ。そしてその肉壁は、トレーニングの熱気と汗でべっとりと濡れており、小人の衣服や皮膚に容赦なくへばりついてくる。
「あはっ、小人さん、完全に私のおっぱいに埋もれちゃったね」
ダイヤの声が、肉の壁越しに重低音となって響き、胸郭の振動が直接小人の体を揺さぶる。
「キタちゃん見て見て、小人さん、私のお肉に挟まってジタバタしてるよ笑」
「ホントだー!ダイヤちゃんのおっぱいおっきいから、完全に食べられちゃってるみたいだね!」
頭上遥か高くから聞こえる、二人の楽しげな会話。
小人は必死に手足を動かし、少しでも酸素のある上へ這い上がろうとするが、ダイヤの胸の肉は柔らかすぎて全く足場にならず、しかも汗でズルズルと滑り落ちてしまう。もがけばもがくほど、深い肉の奥底へと沈み込んでいく。
「あ、逃げようとしてる。ダメだよ、小人さん。今から蓋をしてあげる」
ダイヤは両腕を胸の下に回し、左右から自分のバストをギュッと中央に寄せた。
ムギュゥゥゥゥンッ……!!!
「――――ッ!!?!?」
小人の視界が、完全にブラックアウトした。
左右の肉壁がピタリと密着し、頭上のわずかな隙間すらも、盛り上がった脂肪によって完全に塞がれたのだ。
「っ……!!」
息ができない。酸素が全くない。
小人の顔面はダイヤの汗だくの素肌に完全に押し付けられ、鼻の穴にも口の中にも、ウマ娘のしょっぱい汗と、むせ返るようなフェロモンの匂いが強制的に流れ込んでくる。
「んんっ……ふふっ。お肉の中で、小人さんの小さい体がビクビク震えてるのがわかるよ。苦しい?ねえ、息できないでしょ?」
ダイヤは恍惚とした表情で、腕にさらに力を込めた。
ただ脂肪で挟むだけではない。彼女はトップアスリートとして鍛え上げられた大胸筋に力を入れ、何キロもあるバストの質量を、小人の小さな骨格に向けて集中的に圧し掛けていく。
柔らかかったはずの肉の壁が、突如として鋼鉄の万力のように硬くなり、小人を両側から粉砕しにかかる。
ミチッ……メリメリメリッ……!!
小人の肋骨が限界を迎え、内側にひしゃげていく。
痛い。苦しい。息がしたい。助けて。
しかし、口を開ければダイヤの汗が容赦なく流れ込んでくるだけで、肺は真空状態のまま悲鳴を上げている。眼球は圧力で飛び出しそうになり、全身の血液が沸騰するような錯覚に陥る。
「ねえダイヤちゃん、そのまま押し潰しちゃうのー?」
キタサンが横から覗き込みながら、まるでテレビゲームの実況でもするかのように呑気に尋ねる。
「ううん、キタちゃん。これだけじゃつまらないでしょ?小人さんには、もっと惨めで情けない思いをしてもらわなくちゃ。おっぱいを選んだことを、心の底から後悔させてあげるの。……こうやってね」
ダイヤは腕で胸を寄せたまま、今度はその両腕を上下、左右に激しく動かし始めた。
ズリッ!!ズリズリズリッ!!!
ゴリゴリゴリッ……!!
(ぎぃぃぃぃぃぃああああああああっ!!!!!)
それは単なる圧迫ではなかった。
ダイヤは自らの巨大な胸の肉をすりこぎのように使い、小人の体を物理的に削り、すり潰し始めたのだ。
汗で滑りを良くした二つの肉の壁が、凄まじい摩擦とウマ娘の圧倒的な筋力によってこすり合わせられ、その間に挟まれた小人の皮膚を引き裂き、筋肉を断ち切り、骨を粉々に砕いていく。
「あははははっ!見てキタちゃん!私のおっぱいの中で、小人さんがゴリゴリ言ってるよ!」
「うわー、エグーい!でも小人さん、自分でダイヤちゃんのおっぱい選んだんだから本望だよねー!痛いのも苦しいのも、全部小人さんのせいだもんね!」
二人の美少女は、一人の人間がミンチにされていく感触を楽しみながら、ケラケラと弾けるように笑い合っている。
(痛いっ、死ぬっ、ゆるしてぇぇっ!!)
小人はもはや言葉にならない絶叫を上げながら、あまりの激痛と恐怖、そして極限の窒息の苦しみから、ついに全身の血管が限界を迎え、目と鼻から大量の血と涙を噴き出してしまった。
ぶちゅっ……
ダイヤの胸の谷間の最深部で、小人の身体は真っ赤な染みとなって弾けたのだ。
「あーっ!ちょっと小人さん、血出すぎじゃない!?私の服まで汚れちゃう!」
ダイヤはそれに気づき、顔をしかめて心底軽蔑したような声を上げたが、腕を緩めることは決してなかった。
「私のおっぱいを血と涙で汚した罰だよ。自分の赤い体液と一緒に、綺麗にすり潰されてね!ゴミはゴミらしく、ただの赤いシミになって消えちゃえ!」
ズリズリズリズリズリッ!!!!!
バキバキバキッ!!!グチャァッ……!!
ダイヤは容赦なく、さらに激しく胸をこすり合わせた。
小人の頭蓋骨が割れ、眼球が破裂し、内臓が飛び出す。それらが小人自身の血液やダイヤの汗と混ざり合い、グロテスクな真紅のペーストとなって、ダイヤの胸の谷間にべっとりと塗りたくられていく。
尊厳など欠片もない。ただの「ゴミ」として、圧倒的な肉の暴力によって消し去られていくのみだ。
「そういえばキタちゃん、今日の夜ご飯何食べるー?」
「うーんとね、あたしお肉食べたい!ハンバーグとか!」
「ふふっ、いいね。お肉をしっかりこねたハンバーグ。じゃあ寮の食堂でハンバーグにしようか」
ダイヤは小人をすり潰す腕の動きを止めないまま、完全に片手間で、キタサンと夕飯の話を始めている。
彼女たちにとって、小人を惨殺することは、虫を叩くのと同じ日常の些細な出来事に過ぎない。胸の中で必死に生きようとしていた命が消え去ることよりも、今日の夕飯のメニューの方がよほど重要なのだ。
「……ふぅ。もう動かなくなったね。ゴリゴリするのもなくなっちゃった」
数分後、ダイヤが腕の力を抜き、押し付けていた胸を開いた。
「わぁお……ダイヤちゃんのおっぱい、真っ赤っかだね……血と汗が混ざってて、すっごくエグい……」
キタサンが少し引いたような声で言う。
ダイヤの深く美しい谷間には、血と砕けた骨と汗が混ざり合った、どす黒い真紅のペーストがべっとりとこびりついていた。もはや人間の面影は微塵もなく、ただの生臭い汚れでしかない。
「うん、汚くなっちゃった。……でも、小人さんは私の大きなおっぱいの中で死ねて、きっと幸せだったよね。あんなに必死にお願いしてたんだもん。おっぱいがいいです〜って笑」
ダイヤは全く悪びれることなく、天使のような、純粋悪そのものの微笑みを浮かべた。
「ほら、綺麗に拭かないと。こんな汚れつけたままハンバーグ食べに行けないもんね」
ダイヤはロッカーからティッシュを取り出すと、自分の胸の谷間にこびりついた小人の残骸を、まるで汗を拭くように無造作に、ゴシゴシと拭き取った。
グチャ、ニュチャ、という嫌な音を立てて、ティッシュの繊維に吸い込まれていく小人だったモノ。
「ポイッ、と」
ダイヤはその丸めたティッシュを、更衣室の隅にあるゴミ箱へと投げ捨てた。
究極の選択の果てに行き着いたのは、尊厳も何もない、ただの燃えるゴミとしての最期だった。
「さ、お着替えしてご飯行こっか、キタちゃん!」
「うんっ!」
二人のウマ娘は、つい数分前に一つの命を残虐にすり潰したことなど完全に忘れ去り、楽しげに笑い合いながら更衣室を後にした。
後に残されたのは、ゴミ箱の底で生乾きの汗の匂いと混ざり合う、微かな血の匂いだけだった。