(対象=マフー&アイオン)
_________________________
この世界のダンジョンはギルドによって管理されておりダンジョンに入る際にはギルドの保険を受けないといけない。
保険の加護によって挑戦者はダンジョン内で死んでもダンジョンに入る前の状態でこの町に転送される。逆に言うとそうしないとダンジョン内でただ死ぬだけだ。
このシステムによってこの町は発展している。もちろん無料ではない。ダンジョン内で手に入れて持ち帰った財宝のいくつかはギルドに手数料で取られる。
この”手数料”が嫌で保険に入らない物がまぁまぁ居る。
弱い物ほどよく吠える。マフーの経験上それは必然だった。だからこそ、ダンジョンという環境が愉快でたまらない。
彼がダンジョンに潜る理由はただ一つ。ギルドの保険に入らない奴と同行しそういった者の遺品を回収してそれらを換金するだけで一財産になるからだ。
ダンジョンはその過酷さから毎日死者が出るが、しかしギルドの加護によって生還する。しかし自分の実力を過信した物はその保険に入らずにダンジョンへ行く。
だがそういう奴らは短命である。マフーにとってはそれは篩に掛ける様に見えて仕方がないのだ。口先だけの冒険者が裁かれているようでその様子が滑稽だった。
我ながら性格が悪いと自負しているが、それでもこの生き方を変えるつもりはなかった。はずだった…。
それは少し昔…-夜のダンジョンタウンの酒場宿-
この酒場は宿になっててマフーも部屋を拠点替わりに貸して貰っている。
「女将さんエールおかわり」
「はいよー!マフー、そう言えば身なりの良いお嬢さんがパーティーを探してたよ?どうだい?」
女将さんも性格悪い人で、特に儲け話を持ってくるのが上手かった。今回女将さんがいう意味はいつもの実力不相応の者に同行して来いってことだ。
「良いね。さっそく声掛けてくるよ」
「フフフ、あのカウンターに座ってる子さぁ」
女将さんが指差した先には白い肌をした竜人の女性がいた。彼女は酒を飲む訳でなくつまみを食べている様だった。
確かに身なりは良さそうだし、何より雰囲気がある。
(これは中々どうして……)
マフーはニヤリと笑うと彼女のテーブルに向かう事にした。
「隣座っていいかい?」
「えぇどうぞ?」
彼女はマフーを見つめると微笑んで席を勧める。
「それで私に何か御用?」
「あぁ実は君がパーティーを募集しているのを耳に挟んだものでね。是非一緒に冒険したいと思って声を掛けさせて貰ったんだ」
「おぉーそれは嬉しいね!店主さんに「良いシーフが居ないか」って聞いたらここに案内されたんだけど、期待できそうな人がいて良かったわ!」
彼女は嬉しそうに笑った。(随分素直な人だな)
マフーは彼女を観察するが、嘘や隠し事をしている様子はない。だが逆にそれが心配でもあった。
(こんな風に警戒心もなく接してくるとは……騙したつもりが騙されてるんじゃないか?)
そんな事を考えてしまう程、目の前の女性からは邪気を感じない。
「じゃあさっそく明日からよろしく頼むよ。自分はマフーと言う」
「私はアイオン、こちらこそよろしくね」
「アイオンちゃんね、所でここには何の目的で?見た所冒険者じゃないよね?」
「あーうん。秘密」
「そりゃ残念」
「まぁそのうち話す事もあるかもだけどね、君…マフー次第かな。とりあえずダンジョンでしか手に入らない物が欲しいってことで理解してくれれば大丈夫だよ」
「ほぅ……そいつは楽しみだねぇ」
「それじゃまた明日」
アイオンと名乗る女性は立ち上がると酒場から出て行った。
「なんとも不思議な娘っ子だ」
翌日。2人はダンジョンへと潜っていくのだった。
ダンジョン内でマフーは周囲を見渡す。すると前方から足音が聞こえてきた。咄嵯に隠れて様子を見る事にする。現れたのはゴブリンと呼ばれる魔物の集団だった。
マフーは投げナイフを構えて正確にゴブリンの額を撃ち抜こうとした瞬間、後ろから空気の変動を感じとるマフー、咄嗟に物陰に身を隠すとすぐに横に飛び退いた。
アイオンが放った魔法がゴブリンに当たると空間がぐちゃぐちゃ曲がったと思ったら魔法の爆発を起こす。
「あれ、思ったより強く出ちゃった。マフー、大丈夫?生きてる?」
「おかげさまで何とか生きているよ」
「それは良かった。でもさっきは危なかったんじゃない?」
「アイオンちゃんの魔法が危なかったね。まさかいきなり魔法を使うとは思わなかった」
「あぁーうん。私魔法が得意なんですよ。だからつい」
「いや、良い判断だったと思うよ。隠れて様子見しようと思ったし」
「えへへ、ありがとう」
マフーは改めて思う。この子はただのお嬢様じゃないと。(見た目とは裏腹に肝の座っている子だ)
なんだか調子が狂うマフー。いつもだったら愚か者の冒険者が「俺の手柄だ!」とか言って勝手に突っ込んでいくのだが……。
「さぁどんどん進みますよー!」
彼女は楽しげに進んでいく。まるでピクニックにでも来たかのように。
「おーい、ちょっと待ってくれー」
慌てて後を追うマフー。彼女の背中を見ながらマフーは考える。
(こりゃあ本当に只者じゃなさそうだ)
その後も彼女はマフーが驚くような行動ばかりしていた。
「マフー、見て!宝箱!」
「アイオンちゃん、それは罠だ」
「え?そうなの?」
と言いつつミミックの宝箱を開けるアイオン。罠にかかった者を食らうミミックはアイオンを食そうとするが、アイオンは「えいっ」と杖をぶん投げてミミックを粉砕した。杖はそのまま壁に突き刺さり威力の高さを物語る。
「中身は空っぽね」
「いや、そんなあっさり倒せるものじゃないんだが…というか杖刺さってる。君と居ると非常識が常識になっていくよ」
「?…まぁ…強ち間違ってないかもね。私、神様みたいなもんだから。正確にいうと半分だけど」
一瞬冗談かと思った。しかしこれまでの様子を見るとあながち嘘ではないのかもしれないから話を続ける。
「どういう事?」
「実は物質世界の探索する為の分身?が時空の歪みでこの世界のエルフと融合してしまって…それで分離できる手段を探してこのダンジョンに来てみたんだ」
どうやら彼女の本体とは別の分身がこの世界のエルフと融合してしまい、元の世界に戻れなくなってしまったようだった。
その為に魂と身体を分離できる物を探してダンジョンタウンに来たらしい。だからこそ宝探しに適したシーフを探していたという事だ。
それとは別に死んだら分離も出来るかもという事も考えていたらしい。
そんな経緯なので彼女にとってはちょっとしたゲーム感覚だったのだ。
「なるほどね…」
そんな事があったのかと感傷に浸っていたマフーであったがその会話を遮るように…
「この床の紋章なんだろ?」
アイオンはその床の上に立つ。
「あっそれは!!」
もちろん罠である。魔法陣型のトラップ大抵厄介である。
【トラップ:トルソーチェンジ】
[この効果は対象者の胴体を交換する]
トラップの効果でアイオンとマフーの胴体が交換された。
マフーにはアイオンの胸とお股、アイオンにはマフーの胸と股間。
それは実質的な性別変換でもあった。
「うわあぁ!?」「んふふ、面白い!」
まるでキメラみたいな状態な二人。しかしアイオンは楽しんでいるようだった。
「マフーに私の身体が付いてなんだかエッチだね?」
マフーの胸を揉むアイオン。未知の感触がマフーを襲う。
「んん…♡ちょっと…アイオンちゃん…この身体は君の物だよ…?」
「だからこそ…好きにしていいよね?」
もはや問答無用である。服を脱がされてお互い裸になる。
裸になればなおの事変化した身体がよくわかる。
マフーの青い身体に白と黒の竜人の肌のアイオンの胴体。そして豊満な胸に女性の割れ目。
アイオンの黒と白い身体に青い羽毛のマフーの胴体。もちろん男性の象徴が立派にぶら下がっている。
裸になったマフーの胸を激しく揉みしだくアイオン。マフーの顔は真っ赤になり、その目は蕩けている。
「んあっ……んん……♡」
「マフー可愛いよ」
アイオンはマフーの股間に手を伸ばし割れ目を優しく弄り始める。するとマフーの身体がビクンと跳ねるように反応する。
「あぁ♡そこはっ!(女の子の身体がこんな感覚がするなんて…!)」
そんな反応を見てアイオンはニヤリと笑う。
アイオンはそのままマフーを押し倒し。そして自分の男性器をマフーの女性器へと押し当てる。その感触に驚く二人だったが、すぐに快感に変わる。
ずぶっと奥まで入る。お互いに初めてだったがその気持ち良さに我を忘れていた。
最初はゆっくりだったが次第に激しくなっていく、その刺激にマフーの頭の中が真っ白になる。
「あ、あ……アイオンちゃっ……ん♡(駄目だ…頭がおかしくなる……)」
「マフー!出すよっ!!」
「あ、あぁー……♡♡♡!!」
そのまま二人は同時に果ててしまう。大量の精液は二人の繋がっている部分から溢れ出すほどである。マフーはアイオンの身体に覆い被さり、アイオンもマフーを抱きしめる。
しばらく余韻に浸っていた二人だがやがて正気を取り戻すとゆっくりと離れる。
マフーは自分の女性器からアイオンの男性器が引き抜かれる感覚でまた少し感じてしまいそうになるが何とか我慢した。
アイオンはそんなマフーを見て少し微笑む。
「ふふ、ごめんなさいね。私の胴体になったマフー…とってもエッチで可愛くて興奮しちゃった♡」
「ア、アイオンちゃん……。その……君の身体になってわかったけど……女の子って凄いね」
マフーはアイオンに押し倒されて、そして犯された事を思い出すと顔が熱くなるのを感じた。
しかし同時にアイオンの身体を体験した事で、その気持ち良さにハマってしまったのも事実だった。
まさか自分がこんな感情を持つなんて思いもしなかった。
なによりこんなに他人と触れ合って心地良いと感じたのは初めてでもはやマフーはアイオンに心まで奪われてしまった。
こんな子と一緒にダンジョンに行けばもっと楽しい事が起きるのか? そんな期待を抱いてしまった。
「あぁそうだ…アイオンちゃん。実は一つ忘れてたんだ。ダンジョンに入る時のギルドの保険をせずに来てしまったんだよ」
「ギルドの保険?そんな事が必要だったのね?」
「うん。だからこの帰還アイテムを使ってダンジョンの入り口に戻ろう。その効果で今の二人の状態も治るし、ここから脱出もできるからね。」
「ちょっと勿体無いけど仕方ないね」
マフーは帰還アイテムである宝石を砕き、そのまばゆい光に包まれると二人の姿はダンジョンの入る前の姿に戻っていた。
今までのマフーはそんな事はしない。そう、アイオンともっと一緒に居たいマフーの思いだった。
この世界をもっと楽しみたい。そんな事を思いダンジョン受付でアイオンの保険登録をすませる。
「良し。登録完了したよ。アイオンちゃん」
「ありがとうマフー。こういう事が必要だったんだね。これからもよろしくね」
会員証を受け取るアイオン。この日からマフーは遺品漁りを辞め、純粋にダンジョンを楽しむ様になったのである。
これが二人の出会いあった。今ではアイオンちゃんの女性好きに振り回されつつも何だかんだで楽しんでいるマフーであった。
_________________________
MafuとAionの出会い。
マフーさんと私は昔からの知り合いで良くダンジョンの創作の話をしていました。これはその現代版です。
マフーさんのコミッション。