DESCRIPTION
わたくし、ある日通りがかった公園で恐ろしいものを見たのでございます。
それは水飲み場に無造作に突き立てられた陰惨なオブジェでございました。
尻の割れ目に深々と刺さる縦長の蛇口は、滾々と水を吐き出し続け、
孕んだ腸に収まりきらない水が肛門から吹き出し飛沫をあげていたのでございます。
辛うじて姿勢を留めていたのは足と腕を乱雑に拘束した養生テープのせいでございましょう。
触れれば爆ぜりそうなほど膨張した腹から微かに水流の音が聞こえておりました。
お着物からも水が滴り落ちておりましたので何かとお顔を覗き込みますと、半開きになった口から水が湧水のように溢れでていたのでございます。
そして、わたくしを睨みつけるような生気のない瞳と目が合いました。
それで、わたくし、それが事切れた幼い少女であることに漸く気が付いたのでございます。
まこと恐ろしい光景でございました。
小説なんて滅多に読まないんですが、小学生のころはまあ、宿題で読んだ事くらいはあるんですよね。なんというか、昔の文体?って淡々としてて妙に怖く感じたんですよ。