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文字数をオーバーしてしまったので、2つに分けて投稿します。
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魔王討伐そのものは、想像以上にあっけなく終わった。
各地で襲撃を繰り返していた魔物たちは姿を消し、魔界自体もほぼ消失。この世界に平穏が戻ってきた。
正直、あまり感慨はない。
RPGのボス戦手前でレベル上げしすぎたら、ラストバトルがヌルゲー化しちゃった感じだ。
まぁ、俺やパーティーの仲間たちが安全な方が絶対にいいんだけど。
そして……結論から言えば、俺たちの身体は元には戻らなかった。
魔王の力によって汚れ、ひび割れた聖杯。
とはいえ戻すことはできなくても、このまま放置するわけにもいかない。
「その……聖母の聖力なら、上書きはできるんじゃないか?」
仲間たちが困って沈黙する中、そう俺が提案した。
女神の敬虔な信者であり、おそらく世界で最も強力な聖力を有している彼女。
……どうやったかは、はっきり言わなくても分かるだろう。
ゼリーみたいに濃厚な聖力で満たされた聖杯は、魔王の力を浄化することに成功した。
そして聖杯は元々あった所……女神信仰の本拠地である神殿に持ち帰られて、厳重に管理されつつ定期的に聖力を注いでる。
今までとは違う形ではあるけれど、それで状態は安定しているらしい。
今の聖杯は聖女の力……ひいては女神の力に近しいもので聖杯が満たされている。
それでもステータスと肉体の連動が解消されなかったのは、厳密に考えれば違和感があるところだけど……。
一番の理由は、聖母や俺たち自身が、元の体型に戻ることを望んでいなかったからだと思う。
レベルとともに育ってきたこの肉体も、そして肥大し続けた疼きも、仲間同士でヤりまくった快楽も……。
魔王を倒したからといって、これまでの積み重ねや記憶が消えるわけじゃない。
だったら、すべてを元に戻す必要はないんじゃないかな。
聖杯を上書きすることで、世界をさらに歪めてしまったと言えるかもしれないけど……他に手段もなかったし仕方ない。
少なくとも魔王の力による侵食は止まったみたいだし、まぁ悪いようにはならないだろう。
それに魔王の出現だって、この世界の動きの一部だとも言える。
だったら、これはこれでひとつの結果なのだと思う。
一度歪んだものは、元には戻らない。
でも、その中でより良い方向に動くことはできるはずだ。
使命を果たした俺たちは、あれからすぐに帰還した。
報告とか、勝利記念のパレードとか、王国主催のパーティーとか……まぁ色々あったわけだけど、そこらへんはざっくりスキップして。
今はそれぞれが好きに過ごしつつ、各々の仕事をこなしている。
とくに、他の冒険者たちへのアプローチがメインになっていた。
俺たちが規格外に強くなったのはいいけれど、それだけだと万全じゃない。
勇者だけでなく、冒険者を筆頭に皆で強くなる方が長い目で見てプラスに作用するはずだ。
ふたたび魔王のような存在が現れても問題ないように。
俺たちでなくとも、安全に倒せるように。
シンプルに指導したり訓練するだけなら、かなりの時間が掛かっただろう。
ただ、聖杯を染めたせいか、それが容易になっていた。
俺のスキル……ステータスやレベルに関連した、チートじみた効果の数々。
これらがさらに強化され、パーティーのメンバーにも付与されたのだ。
◆ ◆ ◆
「女神の祝福を授かりたいと?」
魔王討伐の旅から帰還した聖母は、これまで過ごしていたはじまりの教会に戻りつつ、主に駆け出しの冒険者に祝福を与える役目を担っている。
勇者が初めてこの世界に降り立った場所ということもあり、ここは第二の聖地のような扱いをされていた。
勇者召喚の成功、そして魔王討伐の活躍。
これらの成果によって、女神を信仰する者も急激に増えつつある。
「は、はい……」
「お願いします」
魔王の出現前であれば至って平均的な体格をした男女の冒険者パーティーが、緊張した面持ちで頷く。
もちろん一般民からも人気ではあるのだが、とくに冒険者にとってこの教会は重要な意味のある場所となっていた。
それが、女神の祝福。最初にここに立ち寄れば、その後の旅において憂うことは何一つなくなる……とまで言われている。
現に駆け出しの冒険者がモンスターや重大な被害を生じるケースは急激に減っている。
ゆえに、これから旅を始める新人でしかないこの冒険者たちも、詳しいことは知らないけれど女神の祝福を受けておこう……そのぐらいの心境で訪れていた。
「うわ、すっご……」
「ちょっと、聖母様の前だよ」
……だから、目の前の彼女の姿に圧倒されるのも仕方ないことだと言えるだろう。
まず、目に入ってくるのはその乳房だ。
──ダブルンッ
大きい、とにかく大きい。
片乳だけでも両腕を使ってすら持ち上げられるか怪しいレベルで、当然のように胸板からはみ出し、正面から見ると腕やへそを覆い隠してしまっている。
上半身は乳房に占拠されていると表現しても過言ではなく、爆乳という表現では足らず超乳の領域に踏み込んでいる。
服装も暖簾のような縦長の布が掛かっているだけで、谷間も横乳もすべてが晒されていた。
さらに布の横幅に収まりきらなかったのか、乳肌に滲むピンク色もちらちらと顔を覗かせている。乳輪全体はおそらく顔面より広いのだろう。
圧倒的な上半身でありつつも、それがアンバランスというわけではない。
下半身の方も、圧倒的な乳房にに匹敵する肉量を詰め込んでいた。
横乳の幅と太腿の幅が同じくらいで、腰のくびれの奥には後ろと左右に張り出した巨尻がむっちりだぷだぷと肉を揺らしている。
そして……極めつけのインパクトはその股間。
極太の逸物は、さらに肉を詰め込んで脚のようにすら思えてくる。
チャイナドレスのように垂れ下がった布だけでは隠しきれていない。
「何か気になることがでもありましたか?」
「あ、えっと……」
穏やかな口調で聖母に問いかけられ、言葉に詰まる冒険者たち。
おかしいとは言えないし、だからといって「デカいおっぱいですね」と伝えるのも失礼だろう。
「その……すごい女神像ですね」
言葉を選びながら駆け出し冒険者の女性が示したのは、聖母の身体ではなく彼女の背後にある石像だった。
聖母の胸や股間について触れるのは不敬だからと避けたのもあるが、女神像の方が気になったのは嘘ではない。
教会には前々から置かれているものであり、主神たる女神を模したもの、それは広く知られている。
しかし……その姿は勇者が召喚された時から大きく変わっていた。
全体的なプロポーションは女性だとわかるのだが、筋肉がすさまじい。
そこに形のいい乳房と、極太の男性器がついている。
同じふたなりではありつつも、これでもかと豊満な聖母とは趣の異なる姿をしていた。
「女神様の偶像は、今まで我々の想像でのみ描かれ、造られたものでした」
同じような反応を、ここで祝福を受ける冒険者たちからされてきたのだろう。
彼女は落ち着いた口調で一切のよどみなく、女神像の姿を変えた理由を説明していく。
「しかし今は全てを兼ね備えた存在として、女神様に最も近い存在……勇者様のお姿を参考に造られています」
魔王を討った功績、現人神とまで謳われてる勇者の似姿。
石像の理由は分かったものの、冒険者たちの表情は固く微妙なままだ。
勇者のようなレアスキルがあるわけでなく元々のステータスが低い者たちからしてみれば、それは尊敬や崇拝というよりも異様な肉体と言えるだろう。
とくにはじまりの村近辺は、召喚されたばかりの勇者が変化に気付けない程度には一般的な身体をしている。
肉体に対する感覚も一般的なそれと大差なく、だからこそ像を見つめる聖母との温度差も激しい。
「勇者様はお忙しいのでなかなか会えないのですが、この像を見ているだけでも旅のひとときを思い出して……♡」
女神像を見つめていただけ……なのだが、彼女の股間がむくむくと持ち上がっていく。
股間を隠していた布が持ち上がり、輪郭だけだった肉棒の姿が露わになる。
むっちりと肉の詰まった竿は身体の通りに女性的な印象で、表面には血管がうっすらと浮き上がり肉の柱が勃つための血流を送り込んでいく。
「「…………」」
聖職者は清らかであるべき、そんな価値観と相反する肉体。
その聖力と魔力の象徴であることは理解しているし、頭では受け入れるべきだとわかっている。
しかも相手は勇者パーティーの一員、人類の中で最強の存在なのだから、下手なことは言えないのだ。
……ただ、それでも生理的な反応や、込み上げてくる感情はどうしようもない。
乳首が丸わかりの乳布も、男性器が浮き上がる下半身も、性に乱れた痴女にしか見えないのだろう。
とくに教会の空気がやたらと甘く、鼻をつく妙な臭いも混じっていて、気を抜くと顔をしかめそうに──。
「まだ、勇者様や私たちのような肉体には抵抗があるようですね」
「あっ、いえ……」
内心を見透かされ、あからさまに動揺する新人冒険者たち。
ただ、聖母の微笑みは崩れない。
「確かに魔王が出現する半年ほど前までは、このような姿は受け入れられなかったでしょう」
淡々と語る聖母。
ですが、と自らの身体を示すように手を当て、強調するように胸を張る。
だぷんっ、とわざとらしいほどに揺れる乳肉は、どう見ても性的なものだ。
「魔王を討つため、神から賜ったものですから。むしろ使わなければ神に失礼でしょう?」
丸太のような肉竿を愛おしそうに撫でながら語る聖母。
魔王を討つべく女神から使命を授かり、勇者を召喚した……その奇蹟と聖なる力を象徴するのがこの特大の男性器なのだ。
つまりは、その規格外な肉体こそが世界を救った証とも言えるわけで、新人たちには返す言葉もない。
「では、女神の加護を授けましょう」
穏やかな雰囲気で本題に入る聖母。
促されるまま横一列に並ぶ新人冒険者たち。
少し高い位置に立っている聖母は彼らを見下ろしつつ、超乳のカーテン、乳首を覆っている布を外す。
握りこぶしよりも大きいだろう極太の乳頭を見せつけるように、聖母は横乳を抱えながら両腕で持ち上げた。
ムクッ……ギュムッ!
すでに勃起していた男性器、身体の中心かつ前方の空間にそそり立っていた肉棒が、乳房に自然と挟み込まれる。
圧倒的なボリュームの乳房だが、逸物の方も規格外だ。
むくむくとそそり立ったそれは目線の少し下にまで迫っており、ちょうど谷間からエラの張った亀頭が顔を出した。
「んっ……あはっ♪」
凄まじいボリュームの乳肉によって自然と圧がかかり、悦びに満ちた甘い吐息を吐く聖母。
いわゆる、セリフパイズリと呼ばれる状態だ。
その柔らかな感触に甘美な震えとともに鈴口から先走りをドロッとこぼす。
「女神から授かった聖力を、貴方たちに……うふっ♡」
プシャアッ!
握り拳ほどもある乳首を掴むと、刺激で母乳が迸った。
べったりと乳肌を濡らしていくが、構わずに両乳を挟み込むようにしたまま上下させていく。
ブビュッ、ビュグルッ!
だぷだぷと揺れる乳肉は簡単には動きを止めることができず、折り返すときに腕に引っかかるように柔肌が形を変える。
乳圧でゴポゴポと湧き出る母乳は下乳から谷間へと滴り、肉棒を濡らして潤滑剤となっていく。
ヌチュッ、グチュ、ヌリュンッ!
全身の肉を揺らしながら、ぶっとい太腿をガニ股に広げ自らの乳でしごき続ける聖母。
乳房が胴に打ちつけられる衝撃で巨尻が波打ち、その振動が太腿にまで伝わっている。
みっちりぱんぱんに中身の詰まったデカ玉が、肉竿をしごかれるたびゆさゆさと上下する。
下品なはずの姿だが、それ以上に圧巻かつ性的で、淫靡だった。
「あっ……」
「うわ……」
辺りに広がるミルクの甘さと、鼻腔に染み込んでくる精の匂い。
軽い魅了状態となった冒険者たちは、立ち尽くしたまま呆然とそれを眺めていた。
先走りの透明な液体がドロドロと溢れ出し、限界が近いことを示している。
乳房がパツパツに張り詰め、巨玉がぐぐっと持ち上がって──
「お”っ♡んおおぉぉぉっ♡♡」
ボビュッ、グビュルッ、ドブブリュルルルルッ……!
横向きに噴き出した母乳と斜め上に放たれた精液。
それらが2種類の放物線を描いて冒険者たちに命中した。
「きゃっ!?」
「うわっぷ!」
思わず声を上げる冒険者たち。
腕でかばおうとするが、それが意味をなさない量が上から降りかかってくる。
しかも勢いは弱まることなく、その巨大な性器官に相応しい量が噴き出し続ける。
「お”っ♡」
聖母は絶頂しつつも、しごく手は止まらない。
性器官から噴出する絶頂を享受しつつ、しかし祝福は徹底的に行うのだ。
自らの肉体から快楽を分け与えるように、新人冒険者たちにこれでもかと体液を振りかける。
人の姿かもはっきりと視認できなくなるほどの大量射精。それを飾るように乳白色の母乳も混ざっている。
時間にすれば1分強、掛けられている側からすれば永遠にも思える時間が経ったのち、その勢いが弱まっていく。
持ち上がっていた巨玉がズリ下がり、乳首からも母乳は出続けているもののドプドプと滴って下乳を濡らすばかりになった。
「ふぅ……♡やはりセルフパイズリも、1人でオナるよりぶっかけた方が濃いのが出ますね」
ぶるっ、だぷんっ!
満足そうに両手を話すと、自重に引かれた乳肉がどっぷりとたみながら元の位置に戻る。
左右に広がる乳房とあわせてパンパンに張り詰めた亀頭が谷間から解放され、肉竿はビクビクといななきながら少しずつ柔らかさを取り戻していく。
そして……充満するむせ返るような性臭の中で、白濁にまみれた塊がもぞりと動き出した。
「げほっ、うぇっ……」
「に、匂いが……!」
これでもかと母乳と精液を浴びた冒険者たち。
顔に掛かった分だけでもと手で拭おうとしているが、半固形でゼリー状の精液と生クリームのように濃厚な母乳は、べったりと張り付いて離れない。
これの何が祝福なのかと疑問が浮かぶのと、その答えが身体に現れたのは同時だった。
「なんか、身体が熱……お”っ♡」
ズリュン!
「んぐっ♡」
ダプンッ!
女性にはふたなりちんぽが生え、男の方には乳房が形成されつつ女性器も生じる。
反射的に股間に手をやる2人だが、それを押しのけるように両手にすら収まりきらない巨根へと育っていく。
そして同時に、筋肉が急激に発達しだした。
むくむくと膨らんでいく乳房を大胸筋が押し上げながら、筋肉で太くなっていく二の腕が横乳とたわみ合う。
腹筋はくびれつつもボコボコとブロックが浮き上がり、首は太く身体との境目がなくなっていく。
太腿は急激な肥大でぶつかり合い、互いに干渉していく。
「祝福を授かる姿は、何度見ても素敵です♡」
嬉しそうな笑みで見つめている聖母。
デカくなった肉体を見つめ、呆然としている冒険者たち。
ずっしりと筋肉の詰まった肉体と、頭より大きな乳房に、腕よりも太い剛直。
もちろん、変化は見た目だけではない。攻撃力、魔力、聖力とバランスよく伸びたステータスと、レベルの急激な上昇を伴っている。
それは、いくらか小柄ではあるのだが……女神像の肉体とよく似ていた。
「転職魔法も使えますから、このまま聖騎士にもなれますし、シスターにだってなれるでしょう」
聖母が小さく手で合図をすると、周囲をシスターたちが取り囲む。
みな聖母と同じく穏やかな顔をしつつも、その首から下は性の権化と表現する他ない。
聖母と同じような乳布に改造された修道服で超乳を揺らし、母乳の匂いがいっそう濃くなる。
ふたなりとなった冒険者たちよりもガタイのいい者もいるし、おそらく勇者に近い体型なのだろう。
そして全員の下半身に……スカートには収まりきらない剛直がそそり立っていた。
ブルンッ!
極太の肉槍に囲まれ、パンパンに張り詰めた亀頭を突きつけられる。
動揺と困惑を訴える理性とは別に、変わったばかりのふたなりボディはすでに反応していた。
乳首からジワァと母乳が滲み、生えたてのふたなりちんぽから先走りと秘所から愛液が溢れ出す。
そんな彼女たちに歩み寄りながら、聖母は笑みとともに告げた。
「その身体いっぱいに、女神の信仰を感じてくださいね♡」
聖女→聖母
性別: 女→ふたなり
レベル 99→124
体力 721→938
魔力 999→1341
攻撃力 607→880
守備力 904→1147
聖力 999→1295
運 657→903
魅力 742→977
スキル
女神の洗礼……対象に女神の祝福を与え、ふたなりの肉体へと変える。
女神の導き……シスター、聖騎士など、対象を聖職者のジョブとステータスに変更する。
特記事項
魔王を討った後も、世界の安定も担っている聖母。
聖杯には聖力とともに彼女の性欲が注がれているため、魔王がいた頃よりも性的な方面に強く影響が出ている。
レベル上限の解放も彼女の力によるものであり、さらなるステータスの上昇や性器の肥大、快楽の増幅を可能にした。
女神への信仰心はより強固なものとなり、快楽も深く、それを分け与えることが自分の使命であると信じている。
女神の祝福については母乳などを飲ませても同じ効果はあるのだが、やはり直接ぶっかける方が好みらしい。
◆ ◆ ◆
「やあ、ちょっといいかな」
とある日の街中。
平凡な冒険者である女性は、1人で通りを歩いていたところを唐突に呼び止められた。
とくに心当たりもないのだが、声をした方を振り向くと──
「え……?」
目に入ってきたのは濃い褐色肌と、筋肉の塊。
圧倒的な巨体が、彼女の視線の先に立っていた。
一拍おくれて、その肉体の持ち主が女性であることを認識する。
しかも全裸も同然の格好であり、マイクロビキニの装備や腕輪も、その肉体を際立たせるための装飾のように思えてくる。
それだけなら変質者のようにも思えるのだが、実際のところはそうではない。
バーバリアン。
彼女が人類を救った英雄であることは、会ったことがなくともよく知っていた。
魔王に力で勝ち、勇者とともに討ち果たしたという逸話は、この世界の人なら何度も耳にしているものだ。
しかし話に聞くのと実際に目にするのでは、あまりにもインパクトに差がありすぎた。
「討伐の帰りに君の姿が目に入ってね、つい声を掛けてしまった」
のしのしとガニ股で歩いてくる女傑。
自分よりも頭1つぶん以上に高い身長であり、普通なら縦長な肢体の印象になるはずだ。
しかし……限界まで筋肉を盛りに盛られ、高身長なのに横に広く分厚いとしか表現のしようがないものとなっていた。
戦闘のための肉体ゆえだろう、体型を絞り込んだりはしていない。
褐色の肌には適度な脂肪や柔肉も感じられるが、それを押しのけるように圧倒的なサイズの筋肉が主張していた。
巨大な塊のような上半身と、それに匹敵するボリュームの下半身。
それらに挟まれた腰まわりは一応くびれてはいるのだが、それでも大の男たちよりもずっと太い。腹筋はボコボコと盛り上がり、岩や大樹の幹を思わせる。
引き締まったという表現は逆に的外れで、むしろ内臓やインナーマッスルが詰まっているなら当然とばかりに内側から押し上げられ、うっすら出てすらいた。
健康的な肉感ではあるが、常軌を逸したバルク。そのデカさゆえに全身の輪郭が一塊のようにすら見える。
筋肉ダルマ……語弊を恐れずに表現するなら、その一言に尽きるだろうか。
一歩こちらに近づいてくるだけでも、ギチギチと音が立っているような錯覚さえ覚えてしまう。
そんな相手が自分のことを見つめながら近づいてくる光景は、褐色の壁が迫ってくるような威圧感があった。
目の前までやってきたバーバリアンを、ただ見上げることしかできない女冒険者。
「ふぅ……暑いね」
ムワッ
近づかれただけでも感じる、肉体から発せられた熱気。
おそらく世間話のつもりなのだろうが、自然な動作の一つ一つがその肉体を誇示する行動にしかなっていない。
手で仰ぐ動きにあわせて、肘から、大胸筋の谷間から、ポタポタと滴る大粒の汗。
「ど、どうして私に声を……?」
疑問が脳内に噴出するが、思考はまったく回らない。
その艷やかで鍛え上げられた筋肉に、視界のほどんどを埋め尽くされる。
眼前まで迫ってきた胸板、その膨らみは片方だけでも自分の頭より質量があるだろう。
彼女の倍はゆうにある横幅と厚み。
二の腕すらも顔面を簡単に覆い隠せるだろうサイズであり、自分の指くらいありそうな太さの静脈が浮き上がっている。
これだけの筋肉がついていれば体重も相当なものだろうが、両腕を回しきれるか怪しい太さの胴と、その倍はあるだろう太腿がそれを支えている。
その巨躯を前にひたすらに圧倒されるしかない女冒険者。
「可憐な子猫ちゃんに声を掛けるのに、それ以上の理由がいるかい?」
普通なら男でも似合わない文句だが、それを自信に満ちた振る舞いと美貌が成立させている。
頬笑みと言葉の意味を遅れて脳が咀嚼し、自分は口説かれている……と彼女が認識するまでには相当の時間を要した。
「私のために、少しばかり時間をくれないかな」
「あ……その……」
未だに信じられないし、まったく別世界の存在だと思っていた英雄である。
それは、肉体においても同様のことが言える。
同じ人間であることを疑いたくなるような筋肉量。
しかし……見つめているうちに彼女の内心に変化が生じつつあった。
(すごい筋肉……けど、いや……)
見た者に畏怖を抱かせて当然の巨体。
勇者一行の1人を相手に恐れ多いというのもあるが、それ以上に……異様だ。
ステータスも高くなく、普通の身体をしている彼女にとって、目の前のバーバリアンは常軌を逸していた。
魔王出現前までの価値観や理性は、警戒や恐怖を覚えて距離を取ろうと促してくる。
しかし……なぜか熱くなってくる身体が、それを否定しようとしている。
「この身体が気になるかい?」
バーバリアンは彼女の視線に気づき、むしろ見せつけるように筋肉を揺らしだす。
軽く力を込めるだけであちこちに筋が浮き上がり、ビクンと筋肉が跳ねつつ収縮する。
さも当然のことのように胸を張り、ビクビクと大胸筋を震わせて笑みを深める。
それだけ見れば変態じみた行為のはずなのに、自然とその動きに見入ってしまう。
(なんか、悪くないというか……ずっと見ていたくなるというか……)
その顔立ちは筋肉の持ち主とは思えないほどに端正な美貌で、女性であっても、いや女性だからこそ惹かれるものがある。
首から下は同じ人とは思えないのだが……しかしどこを見ても、その肉体に欠点と言えるものはなかった。
むしろ、見れば見るほどにその完璧さに見入ってしまう。
限界まで盛られたことである意味バランスが取れている筋肉群。
自分よりずっと強く、ムダな肉もない、戦士として磨き上げられた肉体。
それでも男性のようなゴツさではなく、丸みを帯びた輪郭は女性らしさも両立している。
それこそ、自分の乳房よりも1つ1つが大きく盛り上がっている。
ぬらりと汗で濡れ、滴が伝い落ちるさまは官能的ですらある。
誰も、この領域に達せなかっただけ……誰よりも強く美しい肉体を体現しただけ。
だったら、おかしいと思っている自分の理性の方が誤りではないのか。
そんな気持ちが確信めいたものへと変質しながら膨れ上がっていく。
「私の身体、どうかな?」
彼女の心境の変化を理解しているかのように、問いかけてくるバーバリアン。
もう、視線を褐色筋肉から離せなかった。
まともに思考もできないまま、ただ頭にあることを口にする。
「とても、綺麗、です……」
「ありがとう、とても嬉しいよ」
バーバリアンの精神性は、女騎士だった頃から変わっていない。
変わったのは肥大し続ける筋肉と、周囲の視線だけだ。
一つ決定的なことがあるとすれば、その肉体すらも受け入れ、誇り、己の魅力としたところだろうか。
そして、その高い魅力ゆえに……見たものの美意識や価値観すらも筋肉に染めてしまう。
ドンッ
その肉体に圧倒され、自然と後退りしていたらしい。
気がつけば背中が壁と衝突し、動きようがなくなっていた。
目の前に迫ってくる、褐色の巨体。
頭の少し上あたりの壁に手と前腕が置かれ、そのまま顔を覗き込まれる。
壁ドン。
「っ……♡」
ゾクゾクとした興奮が彼女の背筋を這い上がってくる。身体の熱が性欲であると自覚する。
分厚く前にせり出した胸板、男の筋肉……雄っぱいよりも丸みを帯びて乳房のような輪郭を描きつつ、筋繊維を浮き上がらせた大胸筋の塊2つ。
濃厚な彼女の匂いを吸い込むたび、褐色の筋肉しか考えられなくなっていく。
全身でその肉体を味わいたい、そんな衝動すら湧き上がる。
女冒険者は、ただその肉体を見つめていただけなのに、気づけば魅了されていた。
そして完全に虜になった彼女へ、筋肉の主は畳みかけていく。
「それで、本題なんだが……」
発情しているのだろう、心なしか褐色肌はハリを増し、さらに濃厚になっていく匂い。
軽く腕を上げているだけで、その腋から褐色肌ごしに湯気が立っているのが見える。
影になった2人の身体の間隙にバーバリアンの熱気が湯気という形で充満していく。
中性的な美貌とその肉体はアンバランスのようだが、それすらも完璧に思えてくる。
会ったばかりの彼女がうっとりと見つめる中で、バーバリアンは告げた。
「私の部隊に入ってくれないかな?」
それは、あまりにも予想外な申し出だった。
魅了されかかっている中でも、恐れ多さにいくらか我に返る女冒険者。
「わ、私、そんな強くないですよ?」
「そこは心配しなくていい、」
動揺が声に乗るが、バーバリアンの方は動じない。
女性にしては低く、落ち着いた声音。
理由はわからないけれど、彼女の言葉であるというだけで納得してしまう。
「でも、どうして私が……」
「キミが好みだった、それ以外に理由がいるかい?」
無理強いはしないが……とあえて選択の余地を残すバーバリアン。
実際、本心からの言葉である。
気に入った子を口説いている、それ以上の意味はないし、好みの相手を朱中に収めるという純粋な欲望に根ざしている。
冒険者の彼女は知らないことだが、勇者パーティーに加わる前はそうやって女子を侍らせていたのだ。
(この人とずっと一緒にいたい。その筋肉をずっと見ていたい)
全身がじっとりと汗に濡れ、太陽の光でヌラリとした光沢が凹凸を際立たせる。
艶やかで魅力の塊な褐色筋肉。
穏やかな麗人の笑みと、その下の肉体美に思考が支配されていく。
ぬるま湯のような冒険者生活を続けるよりも、彼女のそばにいたい、その肉体をもっと見つめていたい。
衝動にも似た感情に全身が満たされる。そして──
「……はい」
バーバリアンの肉体に魅入られた彼女は、自然と首を縦に振っていた。
「ありがとう」
礼を告げつつ、おもむろに腕を持ち上げるバーバリアン。
そして、その腋を見せつけた。
モワァ……
「こっちの方が匂いが濃くて好評でね」
極太の腕の裏側から目に見えて濃い湯気が立ちのぼり、ひときわ熱い熱気が顔にかかる。
あまり女性らしい振る舞いではないが……バーバリアンとしては、その大胆さや粗野さが様になっていた。
濡れぼそったそこは、性器のようにすら見えてくる。
彼女は見惚れつつも予想外の行動に唖然としている間に、凝視していた深い窪みが全身ごとさらに近づいてきて──
「むぐっ!?」
その腋を、顔面に押しつけた。
分厚い胸板の大胸筋、極太の二の腕、その奥に広がる広背筋……それらの巨大な筋肉によって構成された、深い腋の凹み。
そこにすっぽりと、彼女の顔面が埋もれてしまう。
同時に、何倍にも濃縮された体臭が鼻と口から押し寄せてくる。
濃厚な空気を吸い込んだために、舌にはうっすらと塩気を感じる。
「ただ、私に身体を委ねてくれればいい」
上から優しく声が降ってくる。
さらに壁と挟み込むように身体を密着させるバーバリアン。
腋を押し当てつつ、もう片方の腕で彼女の身体を抱きしめる。
その腕だけでも、彼女の胴回りに匹敵する太さなのだ。
彼女の方は、横幅も厚みも倍以上ある巨体に飲み込まれるしかない。
密着した肌から伝わってくる、筋肉のボリュームや熱、汗。
全身が筋肉に包み込まれる。
「むぐっ、んっ……ふぅ……」
反射的にもがいていた女冒険者だったが、緊張していた身体から次第に力が抜けていく。
今の彼女にとって、バーバリアンの筋肉は魅力の塊なのだ。
それが密着し、全身で感じている……悦びすらも胸中に湧き上がっていく。
(なんか、身体が熱い……)
バーバリアンの体温とは違う、身体の芯から湧き上がってくる重いマグマのような熱。
それは彼女の体内でみるみる膨れ上がり──
ムグッ、グググッ……!
バーバリアンの腕の中で、女冒険者の身体が一回り膨らんだ。
弛緩してだらりと下がっていた腕は太く、二の腕と前腕それぞれに隆起が生じていく。
肩幅が盛り上がりながら左右に広がって上半身は逆三角形を描きだし、衣服ごしにもわかるほどに全身の輪郭が変貌していく。
密着した肉体ごしにそれを感じて、悦びの色を浮かべるバーバリアン。
バツンッ……ガラァン!
サイズオーバーとなった装備類は内側から弾け飛び、音を立てて地面に落ちる。
その中身、内側からがっしりと太さを増した胴は、明らかに一般的な女性のものではない。
さらにボコボコと腹筋が浮き上がり、みるみる厚みを増していく。
前のめりになってたバーバリアンの身体が、徐々に押し返されていく。
褐色筋肉で覆われていたはずが、いつの間にかほぼ対等なレベルの肉体ができあがってゆき……。
「うん、そろそろかな」
バーバリアンが腋を離すと、恍惚とした表情の冒険者の顔が露わになった。
蕩けていること以外には、その顔は先ほどまでと何も変わっていない。
「あっ……うぁ……?」
濃厚な臭気と熱気が離れたことで我に返ったのだろう。
自分の身体に感じるずっしりとした重さと熱さに違和感を覚え、ゆっくりと見下ろしていく。
視界の下端にせり出した大胸筋を、彼女は生まれて初めて目にすることになった。
ボコッ、ムキッ
持ち上げた腕は、自分のものと思えない太さで、見たことのない筋肉が肌のすぐ下でボコリと盛り上がっていた。
両手も分厚く、グローブを嵌めているような太くごつい指に。
身じろぎしただけで自分の太腿がぶつかり合い、せり出した大胸筋が乳合わせになって目の前の筋肉爆乳とたわみ合う。
全身どこを見ても、見たこともない凹凸に包まれている。
裸になったにも関わらず、どんな攻撃も防げるだろう分厚い筋肉の鎧が自分の身体についている。
目の前の相手に比べるとまだ一回り小さいが、それでも魔王討伐時くらいはあるだろう。
それは、誰が見ても屈強なバーバリアンそのもので──
「わ、わたし……」
声も口調こそ変わらないものの、その体格に合わせて太く響いている。
同時に、身体の芯から込み上げてくる熱と衝動。
エネルギーに満ちたような感覚は、この筋肉の詰まった肉体ゆえだろう。
そして、それ以上に……。
目の前の彼女のような身体になれたことが嬉しくてたまらない。
「美しい……♡」
バーバリアンによって塗り替えられた美意識は、己の筋肉すらも魅了の対象としていた。
自分の身体が宝石の塊のように思えて、底なしの悦びが湧き上がる。
さらにバーバリアンの身体が離れたにも関わらず、濃厚な臭気が鼻をつく。
匂い立っているのは、自分自身の汗だ。
常人離れした筋肉量、そこから発せられる熱。
急激に色濃くなった肌を濡らし、筋肉をより淫靡に見せていく。
(筋肉が疼いてる……♡)
一気に増大した性欲が、眼の前の相手を求めている。
自分よりも逞しく、肉体美に満ち溢れたバーバリアンの長。
本能レベルで、彼女のメスになりたいと全身が震えている。
彼女の内腿には汗だけでなく、よりヌラリとした液体が伝っていた。
自らと、目の前の彼女の筋肉に、魅了されていく。
「……このカラダについて、もっと詳しく教えてあげないとね」
新入りが筋肉に魅了されていることも、発情していることもすべてを理解した上で、バーバリアンの長はその身体を抱き寄せる。
肩を抱かれただけなのに、一瞬で伝わってくる筋肉量と力強さ。
一瞬の接触で、目の前の彼女の方が上だと思い知らされる。
ただ、それは全く不快なものではなかった。
「っ♡♡♡」
キュンキュンと下腹部の奥が震えているのがわかる。
むしろ身体がデカくなった分だけ、疼きと性欲を溜め込んでいく。
抱かれたい、この人のメスになりたい。
魅了と好意と欲望がごちゃ混ぜになって、ドロドロとした衝動が全身を満たしていく。
「私が取ってる宿屋があるから、続きはベッドの上でしようか」
「ひ、ひゃい……♡」
彼女の胸中に膨れ上がるのは、これからシてくれることへの期待。
そして、それ以上の責めを与えてくれるという確信があった。
彼女たちは、行きつけのラブホ……もとい宿屋へと、2人ぶんの褐色巨体を揺らして路地へと消えていった。
勇者パーティーの一員、バーバリアンが作り上げた特殊なギルド。
そこには、どんな戦士よりも逞しく美しい肉体を持った、女好きのバーバリアンたちが所属しているという。
騎士→バーバリアン
性別 女
レベル 99→123
体力 999→1352
魔力 388→503
攻撃力 999→1478
守備力 972→1186
聖力 0→0
運 826→826
魅力 999→999
スキル
絶対的な美…筋肉を見せつけ、相手を魅了する。相手の性癖は凄まじい筋肉と肉体美に変更される。
子猫の誘い…対象のジョブ、ステータスをバーバリアンとする。
特記事項
近接戦闘において最強となったバーバリアン。
魔王を討伐してからは、各地方の魔物を狩りつつもかねてからの目標だった「子猫ちゃんを増やす」ことに終始している。
その圧倒的な筋肉と体臭によって狙った相手を魅了するが、その効力はレベルとともに上昇し続けており、淫魔に匹敵するとも。
非常に高い攻撃力や体力となったものの、それをぶつけるモンスターもいないため、主に夜の責めに使われている(相手もバーバリアンとなっているためイキまくりはするものの耐えられる)。
美しい肉体であるという自負は変わらず、またその身体を目にした人間はみな心から同意することになる。
気に入った相手にのみ使うため、さほど問題は起きていない。
中には勇者のときのように、可愛い男に目をつける、もしくななりゆきで男子がギルドの一員となるケースもあるらしい。
だが、本ギルドに所属するメンバーはみな彼女と同様の肉体をした女性である。