注意:当記事では3Dソフトやフォトバッシュにおいて様々な素材を使用しています。
ご自身でこれらの手法をとられる際は、ご自身の責任の上で各素材の権利等の確認を忘れず行ってください。
●方針決め
コミティア原稿解説シリーズです。そろそろストックがつきそうだし、普通に趣味として創作絵が描きたい……。
仕事が忙しいのと、夏コミを控えているのでなかなかそうも言ってられないのですが。
方針としてはこれまで描いてきた赤い草原の世界観を代表するような、ゲームのポスターみたいな感じをイメージして描くことにしました。
●シチュエーション設定
赤い草原、デカい花、ファンタジーっぽい城、険しい地形。このあたりを一つに収められる感じのエリアを設定しています。キャラは高いところに配置してその風景を見下ろすことで、「今から旅に出るぞ」って感じのシチュエーションを想定しました。
●ラフ
何となくの構図を図るための大ラフ(左上)⇒写真ベースでより具体的な雰囲気をつかむためのラフ(右上)⇒そこで掴んだイメージをもとに3Dも動員してのラフ(左下)
という段階を踏んでいます。
時間があるときはゆっくり資料集めたりしながら頭の中で構想を練ったりメモを取りながら数日過ごして、さあいざラフを描こう、みたいな流れの時もあります。でも今回みたいなどんどんアイデア出さないといけないときは、以前どこかで見て「面白そう、やりたいな~」って思ったアイデアどれか一つをベースに進めることがほとんどです。
今回は山脈で視線誘導を作って、最奥に何か配置するやつをいつかやりたかったので、そのアイデアをベースに描きすすめました。
●清書
ひとまず3Dと写真で、配置だけは済ませます。以前と同様、赤い草原の写真資料はそうないので、普通の草原や高原をベースに赤色に変えています。
北海道にはサンゴ草っていうのの群生地があって、秋になると真っ赤な草でいっぱいになるらしいです。見に行ってみたい。
ともかく現段階では画面のコントラストもライティングもバラバラですね。まずはこれを何とかしましょう。
何とかしました。
フォグが一個だけやたらと明るいですが、これはフォグ単体で一レイヤーなのではなく、崖と一緒のレイヤーになっているためあまりうまく編集できなかったのが原因です。あとから加筆するなり消すなりすればいいと思って放置しています。
とりあえず基本的なライティングは完成しましたが、どう見ても暗いうえにコントラストが弱いですね。
赤色の彩度を中心に編集し、コントラストも強くしました。中段あたりの山の形も違和感があったので調整しました。
依然手前が暗すぎるので、ここはのちのちハイライトなどで何とかしましょう。
ひとまず全体感が取れたので、奥側から着手していきます。写真ベースで空を作ったら、混合ブラシで加筆していくいつものパターン。
混合ブラシ使用時、これまで自分は普通のスポイトを使っていたんですが、Alt押しながらできるスポイトだと一定範囲のキャンバスをそのままペン先に設定できるみたいで、その方が表現の幅は広がりそうです。細かい設定とかも必要みたいでまだ詳しくは分かんないですが、今後描く絵で試してみたいなって思ってます。
遠景の山脈です。コントラストはほぼ死んでいますが、わずかに残したり、エアブラシでほんの少し遠近感を出したりしています。
中景の山脈。写真素材のディテールの細かさを、ブラシタッチで適度につぶしつつ視線誘導に沿って描き込みを行います。今回は基本的に尾根部分に集中して描き込んでいますね。
こちらもやっていることはほぼ同様。
さっきのものよりカメラに近いので、少し木を生やしたり城のシルエットを追加して、情報量を多めにしています。
山部分が一通り終わったので、前景の城に移ります。
真っ暗だったので、一応は光が当たっていた部分を中心に明るくしてコントラストをつけつつ、影の中にも適宜紫などを追加して情報量を底上げします。
基本的に情報量の多寡としては、
写真>3D>手描き です。なので今回やっているのは、写真素材を手描きによって情報量をつぶしつつ、3D画像を手描きによって情報量を増やすことで、写真と3Dを調和させる、ということですね。
そういう意識をもって城に情報量を追加していきます。主に屋根や天井部のハイライトと、影面の青~紫ですね。
赤い木々を追加して、情報量だけでなく世界観的にも前景と中遠景を調和させます。ついでにほぼ白黒な城部分に赤色を効果的配置することで、視線誘導にも使えます。なので適当に配置してはいけないです。
最終的にこんな感じになりました。キャラクターを配置する予定の真ん中はできるだけシンプルにしています。
遠景~前景まで済んだので、フォグを本格的に配置します。一気に雰囲気が出るのでこの工程好きです。
キャラ。いうこと特になし。
全体像としてはこんな感じです。
もろもろ加工してこんな感じ。
中景がただ山が連なってるだけで、前景の情報量と差がありすぎるのが良くないなーって感じですね。最終的な加工も、中途半端に暖色に寄せてしまったけどこれなら思い切って寒色に寄せるか、とことん赤以外は無彩色に寄せた方がよかった気がする。もうちょっといろいろできたかもしれない……っていう一枚でした。
まあティア用原稿は全部急ぎで描いてるので、そういう細かい反省は仕方ないですね。次に活かすって方向で。
なにはともあれこれで完成になります。
psdデータは別途投稿にて配布しますので、お手数ですがそちらからご確認ください。
最後までご覧くださりありがとうございました。
それではまた次回の記事にて。