「そうしましたら3段目の箱はこんなところですかねぇ。次は4段目、足の入った箱ですよぉ。と言いましてもぉ、皆さんの意見はやっぱりおっぱいやアソコ周りに集中してましたからねぇ。こちらにはあまり希望が集まらなかったんですよぉ。」
それはそうだろう。足なんてどこをどう弄ればさっきみたいな目に遭わされるのかさっぱり思いつかない。
「それでも2つはありましたのでぇ、両方を体験してもらいましょうかぁ。まずはこちらですよぉ。」
見せられたのは本来の足が入っていた箱よりも少し縦長の箱だ。長い脚が好きだとかそういう意見? それくらいだったら助かるけれどそれは甘い考えなのかな。
「それでは御開帳ですよぉ。中身はぁ、このようになっているんですねぇ。」
「えっと……」
見せられたのはごく普通の脚だった。特に長いってこともなく、足の裏が浮かせてあって隙間が出来ているだけだ。
「実際に体験してもらうのが分かりやすいでしょうねぇ。では行きますよぉ。」
「わわっ。」
結構乱暴な勢いで頭の箱を移動させられる。けどそれだけだ。箱を乗せられても何も違和感はない。
「はい。そのままでは何も変わらない脚ではあるんですがぁ、何故浮かせてあるかがその答えなんですねぇ。この箱、上から押せば多少は縮むようになってるんですねぇ。そうしますとぉ、足の裏が地面に触れるんですよぉ。はい、いきますよぉ。」
視界が一瞬だけ沈み込む。浮いていた足の裏が床に触れて……
「ひあっ!?」
え? 何、これ? 足の裏の感覚、だよね? 予想外の刺激に襲われて思わず膝を曲げてしまった。
「あらあらぁ、ダメですよぉ先生。もっとしっかり地面を踏みしめて貰いませんとぉ。」
「え……」
足首に何かつけられた?
「お、重……」
「あぁ、安心してくださいねぇ。今つけて頂いたアンクルはただの重りですしぃ、こちらの脚が選ばれた際にはちゃあんと外してあげますよぉ。」
ただの、とは言うけれどどんどんと重みが増している気がする。これじゃあ膝を曲げて居られない。足の裏が、床に触れちゃう。
「くひぃっ!?」
足が地面につくとやっぱりすさまじい刺激が襲ってくる。さっきは一瞬でよく分からなかったけどコレってひょっとして……快感、だったりする?
「どうですかぁ? こちらの脚はですねぇ。足の裏がクリトリス以上の快感を生み出す器官へと変貌しているんですよぉ。ですのでぇ、こうして地面に立つだけで常に気持ちよくなれるってわけなんですねぇ。」
「うそ……」
「いえいえぇ、実際に体験して嘘じゃないことはご理解頂けてますよねぇ。」
そうだ。嘘であってほしいという願望でしかない。
「この足で歩くとちょっと凄いですよぉ。何しろ全体重をかけてクリトリスを踏みしめるようなものですからねぇ。撫でたり擦ったりするだけとは刺激の強さが違いますよぉ。」
そんな……それじゃ歩くことなんてできないじゃない。
「あ、一つ注意がありますのでご説明しておきますねぇ。この足で立つのが嫌だからとずっと横になってたり、或いは車いすを使ったりするとペナルティがあるんですよぉ。」
「ペナルティ?」
「えぇ。簡単な話ですがぁ、快感を受け取る範囲が足の裏からどんどんと広がっていっちゃうんですねぇ。足の甲から足首、ふくらはぎ、膝、太ももと、最終的には全身が快感神経の塊みたいになっちゃうわけですよぉ。気を付けてくださいねぇ。」
そんな……
「まあ宙に浮きでもしない限りはどこかしらが床に触れますからねぇ。せいぜいお尻あたりで拡がりは止まると思いますよぉ。どうしても全身快感の塊になりたいのなら水中生活なんてしてみるといいんじゃないでしょうかぁ。」
「馬鹿な事言わないで。」
誰が望んでそんなこと。
「どう考えるのも自由ですがぁ、こちらの足はこんなところですねぇ。ではもう片方の足に行きましょうかぁ。はい、こちらですよぉ。」
「ま、待って。一旦リセットを……」
「どうせすぐこちらの足の感覚に切り替わりますしいいじゃあありませんかぁ。」
そういいながら取り出した箱を開く。こちらは私の足が入った箱と同じくらいの大きさだ。
「はい、わかりますかぁ?」
「え……なに、これ。足が、凄く荒れて……」
「その通りですよぉ。こちらの足はですねぇ、なんと水虫に侵されているんですねぇ。」
て
は? 水虫?
「と言いましてもこれだけでありませんよぉ。おちんちんが貞操帯で覆われましたようにぃ、こちらにも装着するものがあるんですねぇ。それがこちらですよぉ。」
取り出されたのはブーツだった。黒い革製で、一見しただけなら普通のブーツだ。けど、見た目だけで普通のブーツとは判断できない。
「ではですねぇ、感覚を繋げる前にブーツを履かせておきましょうかぁ。」
履かせているときに一瞬内側が見えた。人の口の中のようなピンク色をしている。しかも濡れているようにテカっていた。
「準備ができましたのでぇ、こちらの足を体験していただきましょうかぁ。」
頭の箱が持ち上げられ、水虫足へと繋がれてしまう。
「あ……あああああああぁぁぁ!! 痒い、痒い痒いかゆい!!」
これまでとは明確に方向性の異なる刺激。つま先から足首辺りまで、すさまじい痒みが襲ってくる。
「んんっ!!」
少しでも痒みを和らげようと足同士をこすり合わせる。
「な、なんでっ!?」
こすり合わせたところでブーツ越しだから刺激が弱まるのは理解できる。けれどもこすり合わせたこと自体がなかったかのように全く何の感覚も届いてこない。
「じゃ、じゃあっ!!」
先ほどの足とは逆。思い切り足を踏みしめ、箱の底へとぶつける。けれども結果は同じだった。例え鉄板で覆われているような安全靴だとしても足を叩きつければそれが分かるくらいの刺激はあるはずだ。それなのに、ブーツに包まれた先が別の空間へと飛ばされてしまったかのように全く刺激が感じられない。
「無駄ですよぉ。このブーツは外からの衝撃は一切を遮断しますからねぇ。でもそれだけじゃないんですよぉ。」
「それだけって……」
だけなんて言えるほど生易しい痒みじゃない。これだけでも辛いのに、まだなにかあるの?
「ふひっ!?」
声にならない悲鳴が漏れる。足から送り込まれてくる新たな感覚。足に対して僅かな刺激があった。
と言っても痒みを和らげてくれるようなものじゃない。例えるなら針を先端が触れるか触れないかのギリギリの距離で動かしたかのような微かな刺激。むしろ痒みを増幅するかのような刺激だった。
「ひっ、ひはははははははっ!?」
最初は1本の針だった。けれども数がどんどんと増えていく。動きも不規則で、円を描くようなもの、直線敵に往復するもの、何度もチクチクと当てられるものなど様々だ。普通なら針同士がぶつかってしまってありえないような交差する動きになることもある。
どれだけ靴を打ち付けても全く変わらない。体重をかけても足の裏に圧力を感じることもない。延々と痒みとそれを強調するような刺激だけが続いている。
「ちなみにこの靴ですがぁ、貞操帯と同じように一度身に着けたら脱ぐことは出来ないんですよぉ。こちらが選ばれたならぁ、履いたままで一生過ごしてもらいますのでご理解下さいねぇ。」
こ、こんなのを履いたままで? 一生ってこと? ウソでしょ?
「会話もままならないようですので一旦リセットしましょうかぁ。」
「ひっ……はぁ、ふぅ、ふぅ……」
足からの痒みが消えて何とか呼吸が取り戻せる。
「さて最後の次が選択ですねぇ。」
「次って……これで全部なんじゃ……」
もともと4段に分かれた箱だ。もう一つって……まさか、頭? でも頭を差し替えるなんて……私が私じゃなくなっちゃう。
「何か勘違いをしているようですがぁ、選んでもらうのはこちらですよぉ。」
見せられたのは細長い箱だった。それも4つもある。
「分かりませんかねぇ。最初に箱に入ったときとぉ、それぞれの箱を体験してもらったときに差はありませんでしたかぁ?」
「差って……あ、腕?」
そうだ。最初に箱に入ったときは上半身の部分に腕を入れていたはずだ。けれど用意された箱では腕は大きく広げられて箱から飛び出していた。それがこれってこと?
「こちらは残念ながら体験をしてもらうのは難しいんですよねぇ。何しろ腕も胴体も箱に入っていますから動かせる範囲が制限されてしまってるんですよぉ。」
つまり、動きが決められているってこと?
「なので口頭で説明をさせて頂きますねぇ。見た目は現在の腕と何ら変わるところはありません。ただですねぇ、動かす際に制限というかクセがあるんですよぉ。片方はぁ、常に性感帯に触れようとする腕。つまりかってにオナニーをし続ける腕ですねぇ。」
「は!?」
「ただ生活する上ではどうしても腕を使わなくちゃならないことがあるじゃないですかぁ。その場合だけは他のことにも使用出来ますから安心して下さいねぇ。ただそうでないときには常に性感帯のどこかをいじって気持ちよくなり続けることになりますねぇ。」
なにそれ。身体がどこもかしこもおかしくされてるのに腕がそれに触れようとするってこと?
「そしてもう片方はぁ、決して性感帯に触れられない腕となりますよぉ。」
えっと……それは、むしろありがたいんじゃ?
「仮に自分で気持ちよくなりたくなっても決して慰めることが出来ないってことですよぉ。当然触れられないから洗うことも出来ませんからねぇ。人に洗ってもらうか次第に性感帯から臭いが強くなっていくのを我慢するか。好きな方を選んでくださいねぇ。」
それはちょっと……