射精が……出来ない? ……じゃあ、この欲求って解消できないの?
「で、でも。今はまだ精通してないって言うのなら、精通すれば射精できるようになるってことよね?」
「それが無理なんですよぉ。そのおちんちんはぁ、永遠に精通の来ないまま。全く成長しないおちんちんなんですねぇ。射精どころか勃起して大きくなることも未来永劫ないんですよぉ。」
え……
「ちなみにぃ、おちんちんは生えていますけれど下半身が男性のものってわけではないんですよぉ、タマタマに隠れて見えませんけれどぉ、その後ろにはちゃあんと女の子もついていますからねぇ。」
「え……え? ええ!?」
待って。どういうこと?
「ふたなり、ってっ聞いたことはありませんかぁ? おちんちんとオマンコの両方を持っている身体のことなんですよぉ。男性ベースでオマンコがあるのか女性ベースでおちんちんが生えているかで体格に差は出ますけれどぉ、その身体は女性ベースの方ですねぇ。」
「男の人のも女の人のも揃ってるなんて、そんなの有り得ない。」
「そんなことはありませんよぉ。呼び名は半陰陽だったりしますけれどぉ、ふたなり自体は昔から存在していますからねぇ。。もっともぉ、現実のふたなりでは先生の様に両性器がしっかりと揃っていることは稀なんですよぉ。おちんちんが生えていても射精が出来ない、なんてこともまれですからねぇ。あぁ、先生も射精は出来ないんでしたっけぇ。」
自分でそうしておいて白々しい。
「話を戻しましょうかぁ。オマンコが付いているのがどういうことかと言いますとぉ、おしっこはそちら側の尿道からも出せるってことなんですねぇ。」
「えっと……」
何で急にそんな話を?
「男の人でしたらおちんちんを塞いでしまったらおしっこが出せなくなるじゃないですかぁ。でも先生はそんな心配はないってことなんですねぇ。」
「え……塞ぐって……」
何をするつもりなの?
「うふふふふ。先生のおちんちんはぁ、コレを付けてもらうために生えているんですよぉ。」
コレ、と言ってマジシャンが見せてきたのは金属で出来た小さな円盤。それと繋がった一部の欠けたリングだった。
「コレって……」
「分かりませんかぁ? これはですねぇ、貞操帯って言うんですよぉ。」
貞操帯。
聞いたことならある。
文字通り、貞操を守るための装身具。淫らなことをさせないために下半身を包み込んで触れなくするための道具。
けど、私が知識では貞操帯って言うのは女性向けの道具だったはずだ。
形だってこんな小さな円盤じゃなくて、金属で出来たショーツみたいなものだったはず。
「まぁ、貞操帯と言いましても色々ありますからねぇ。確かに本来ならば貞操帯はエッチなことをさせないための道具ですよぉ。ただ女性向けでも内側にディルドゥが生やされていて常にエッチな状態にする貞操帯なんてのもありましてぇ、これもその類なんですねぇ。」
「え……」
常に、エッチな状態にする?
ただでさえおかしな身体なのに、更に何かされるってこと!?
「それでですねぇ。一般的な男性向け貞操帯はぁ、萎えたおちんちんに金属のカップを被せて勃起しないように抑え込むものなんですよぉ。ですがこちらはぁ、近年流行となっているフラットタイプと呼ばれる貞操帯でしてぇ。フラットと言う通りぃ、平らな板でおちんちんを抑え込んで勃起が出来ないようにするためのものなんですよぉ。」
「フラット?」
そもそも貞操帯に流行りなんてあるの?
「従来のタイプでしたらぁ、勃起しない限りは影響は少ないんですよぉ。勃起することのできない先生のおちんちんではほぼほぼ意味はないんですよねぇ。ですがフラットタイプでしたらぁ、円盤を押し付けておちんちんを押し潰すので勃起できない先生のおちんちんでもちゃんと苦しさを味わえるんですねぇ。」
そんな『ちゃんと』なんていらない。
「それとですねぇ。おちんちんを押し潰すので真っ平ら、つまり限界以下の短小サイズになるという屈辱感付きなんですよぉ。あぁ、でも先生の場合は周りから見ても目立たないようになるからむしろ利点かも知れませんねぇ。」
確かに私からしたら小さくなるのはむしろ人からバレづらくなって嬉しいくらいだけれど……でも下にぶら下がっているタマはそのままなのよね?
「まぁここまでの説明は一般的なフラット貞操帯の話でしてぇ、この貞操帯は一味違っているんですよぉ。」
「え、違うって……」
「この貞操帯ですねぇ。はい、よく見て下さい。この円盤ですが先ほどからお見せしている側は金属製ですよねぇ。逆側はどうなっているかと言いますとぉ、こうなっているんですよぉ。」
裏返して見せられた反対側は真っ黒で光沢もない。まるでゴムでも貼っているかのようだ。
「わかりますかぁ? こちら側は特殊なゴム状シートで覆われているんですねぇ。そしてぇ、この円盤は金属側とゴム側で2重構造になっているんですよぉ。このゴム側はある程度自由に動くようになっているんですねぇ。」
マジシャンが弄ると、まるで2枚の硬貨を重ねていたかのように円盤がずれて動くのが分かった。
ただ、これが何のためなのかは想像も出来ない。
「さて、話を変えましてぇ。先ほど先生のおちんちんはまだ未成熟で射精が出来ないという話はしましたよねぇ。」
「え、聞いたけど……」
貞操帯の話じゃなかったの?
「ただですねぇ。イくことも出来ないのかといえばそんなことはないんですねぇ。あくまでイっても射精が出来ないってだけなんですよぉ。」
「え? でも男性のイくって射精をするってことなんじゃ……」
「そう関違いをしている人も多いみたいですけれどぉ、実は違うんですよぉ。ほら、女の子でも小さな頃に一輪車や登り棒で性に目覚めたって話があるじゃないですかぁ。先生にも経験はありませんかぁ?」
う……登り棒に関しては思い当たることがないわけじゃ……
「まぁ今は追及しませんがぁ、男の子でも幼いころに性に目覚めるってことがあるんですねぇ。身体はまだ射精を出来るほど育っていなくてもぉ、おちんちんで気持ちよくなれるしイくことも出来るんですよぉ。更にですねぇ。射精が起きないので射精後に覚めてしまう所謂賢者タイムもなく連続でイけるくらいなんですよぉ。」
えっと……今のおちんちんが射精を出来ないって言ってたよね。でもイける? それにさっき女性用貞操帯でエッチな気分にさせるのがあるって言ってたけど……まさかこの貞操帯って……
「普通でしたら男の人が気持ちよくなるためにはぁ、勃起したおちんちんを弄る必要があるんですよぉ。ですが床オナニーという勃起していないおちんちんでのオナニー方法もあるんですねぇ。これは名前の通りおちんちんを床に押し付けましてぇ、潰すようにして行うオナニーなんですよぉ。」
どんどんと嫌な予感が増してくる。
「ここまで説明をしましたところで大体は想像がついたんじゃありませんかぁ? ではぁ、答え合わせを兼ねて実際に貞操帯を身に着けてもらいましょうかねぇ。普通のフラット貞操帯でしたらぁ、おちんちんを正面から押し付けるようにして装着するんですよぉ。ですがこちらの貞操帯はおちんちんを上に向けて装着するんですねぇ。その為に円盤は一般的なものより少し大きめに作ってあるんですよぉ。」
「んんっ。」
これまで存在しなかった器官に触れられる違和感に思わず声が漏れる。
そのまま貞操帯を押し付けられ身体の一部が潰される様な違和感、不快感に襲われた。