うぃる、幼じか 治療編2
「記憶がおかしい」
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あれから3日ほど経ち、砕け散っていたウィルの左足の骨はつながり補助ありなら歩けるようになっていた。
流石、大天使の回復力だ。
相変わらず夜尿の方はひどいままで、普通の介護用おむつだと溢れさせてしまうので、高吸収柄月付きおむつを付けてもらうことに。
だが、精神の方はずっとおかしいままで幼い子供のような態度や喋り方となっていた。
彼は3100歳で成熟した大人。弱みを見せたくない性格で強がりな彼が、『おむつ替えて?』なんて言動はありえない。
もしかして催眠状態?
スキャンしてみたところ何やら強力な催眠がかけられているようだ。
生半可な解除術では解くことができないくらいの強力なものが…。
催眠解除薬を投与しつつ、たくさん話しかけて記憶を取り戻していくしかない……
毎日いろんな患者を見てきているモチヅキも幼児退行のようなそぶりを見せるウィルに少し恐怖を感じたようだ。
尿意を感じてもなんの抵抗をせずにすぐおむつに排泄してしまうウィル。
いつもなら限界まで我慢して、尿意に負けておもらししてしまうことが多いのだが…。
何度もおむつを濡らすウィルに呆れたモチヅキがおまるを近くに置いた。
『トイレいかへんとリハビリ進まんで?』
脇を持ち上げおまるの前まで誘導する。
いつものウィルなら、
「おまるなんて絶対使うもんですか!」
と大暴れしたことだろう。
だが彼は首を傾げ、尿意だけを訴えてきた。
……使い方がわからないようだ。
モチヅキが何度説明しても首を傾げるばかり、尿意で頭に入ってきていないよう。
ぴたりと動きを止めたかと思えば、しゅうぅぅぅ〜…と水音がおむつの中から聞こえてくる始末
尿意を感じてから10分と我慢できない体に仕上がってしまっていた。
こんな強い催眠、そこらへんの魔物じゃ使えないし、すぐに解くことができる。
誰がウィルをこんな目に遭わせたのか、モチヅキには大体見当はついていた。
「マオ」だって
ウィルはこの病院によく搬送されてくる。
主にマオにこてんぱんにされて…
天界族にとってマオはもはや災害そのものだろう。気まぐれでやってきて、いつ滅ぼされるのかわからないのだから…。(気まぐれすぎるせいでなんとか滅ぼされずにいる)
『よっしゃ、ウィル「くん」、今からじっくりトイレトレーニングや』
モチヅキはウィルの記憶がはっきりするまでおむつの取れない子供として扱うことにしたらしく、屈んで頭を撫で始める。
そして、ウィルの部下との面会はしばらくしないことにした。
尊厳を守るためである。
そんな2人の様子を見た看護師が引き顔で病室を後にしたらしい……
看護師「先生とウィルさんが、変なプレイしてた……」
看護師達の誤解が解けるまで30分かかったようだ。
続く…
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