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⑥性杯戦争に巻き込まれたあなたが、向井拓海とモードレッドを助けた貸しで二人をハメ潰すことになり、至る所で濃厚ハーレム調教交尾をたっぷりと満喫する話

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「ふぅ……ふぅ♥ほ、本気でやんのかよ、これ……っ♥」


「諦めろ、マスター……っ♡


 この変態野郎は……♡もう、脳味噌灼かれちまってるからな……っ♡」


「……っ♥や、やっぱり、アタシこれは流石に……っ♥」


「…………ったく♡許さねえからなお前……♡」


「ふぅ♥ふぅ♥な、なんだよ……っ♥


 そんな顔して見つめても……っ♥ふぅ♥んん……っ♥


 テ、テメエ♥勘違いすんなよ……っ♥そういうの、イケメンの、アイドルとかのチャラい男がやるやつで……っ♥し、しかも、顔が良ければいいと思ってる尻軽のバカ女にやるやつだろ……っ♥お前如きの顔で……っ♥見つめられて……っ♥あ、アタシが何でもするなんて……っ♥


 ふぅ……んん……っ♥


 やめ、ろぉ……っ♥


 そんな顔で……見つめんなよ……っ♥」


 オレ達は今――


 夜の公園にいるのだ。


「超高級タワーマンション」とやらの近くにあるそこは、どうやら治安が抜群にいいらしい。街灯の明かりに照らされて、真っ暗になることはない。「女が一人で歩いても、問題ない」と言われるタイプの治安の良さであり――


 だから――


「にしても……♡すげえ格好だなこれ……っ♡」


 オレは一人言を、ポツリと呟くのだ。


 この場に不審者がいるとしたら――それは、間違いなくオレ達のことだ。


 オレと拓海は今、百獣の王であるライオンとトラのコスプレをしている。

 それがあるいは――無様な着ぐるみであれば、どれほどマシであっただろうか。

 子供に媚びるように、全身、着ぐるみに身を纏って――顔だけが露出している状況。手にはヘリウムガス入りの風船を持って、笑顔を浮かべることを強制されて、全身汗だくになりながら惨めな姿を晒す方が――


 よっぽど、幸せであるのだ。


 オレ達の格好は、俗に言う”エロコスプレ”というものだ。


 胸元はチューブトップ型の上着。下半身にはホットパンツを着用したそれは――

 ああ、どこまでも雄に媚びた格好であるのだ。

 腋や、谷間や、ヘソや、太腿は丸出しになっている。「おっぱいとまんこだけ隠している格好」と形容をするに相応しいものだ。ライオンとトラを彷彿とさせるように、オレ達のただでさえ少ない布地はびりびりに破れてる。手触りの良いファーは、肉食獣の毛皮代わりであるのだろう。

 足下には、膝まで伸びるようなロングブーツだ。

 夜になってもまだ、蒸し暑さが残る時期であるのだ。爪先には汗が溜まって、水たまりのようになっている。頭から被っている、耳のついたフードも――頭皮が蒸れるばかり。オレ達には不快でたまらないが、目の前にいる雄は「汗ばんだ雌の頭皮を嗅ぎながら、ちんぽをズコバコぶち込む」のが大好きな存在であるのだ。

 オレ達がどれだけ、無様で惨めな格好で、汗だくになったとしても――

 それを、目の前の雄は喜んで受け入れてくれるのだ。


 自分自身が――


「じゃあ、いいかな……♡」と思ってしまっている事実に、オレは腹立たしく感じてしまう。


 元々、オレ――モードレッドという存在は、そうして男に舐められるのが大嫌いだった性質。女扱いされるのは、オレにとって地雷なのだ。理屈の話ではなく、本能の話。以前のオレが、そうして舐めた真似をされていれば――目の前の人間が、マスターの恩人であったとしても、構わずにぶっ飛ばしたのだろうが――



 オレの肉体は――



 どうしようもないくらい、目の前の雄に惹かれてしまっているのだ。



 このまま、彼に身を任せれば――最高の快楽を与えてもらえると、オレの本能が理解をしている。

 豪勢な食事を用意してもらっているとき、わざわざ厨房に押し入って、飯を奪い取る必要なんてない。窮屈なルールやマナーはごめんだが、それでも「席に座って待っていれば、美味い飯が食える」と理解している以上、オレは黙って、椅子に座りながら待つわけであり――

 目の前にある快楽も、それと同じだ。

「心までは屈服しないが、それでも、大恩がある以上は――身体を捧げる他にない」と言い訳をしながら、男の次のアクションを待つだけ。「身体をどれだけ捧げて、快楽に溺れても――オレの心が折れなければ問題はないのだ」とオレは自らに言い訳をしているのだ。最低に無様でダサい真似だが――

 そこから逃れられない程度には、オレは目の前の雄に翻弄されており――


 拓海も、それと同じなのだろう。


「んん……っ♥な、なんか言えよ、テメエ……っ♥


 そ、そんなに見つめて……っ♥……ん……っ♥


 ……あっ♥……だ、だめ……だっ♥キスは……ん……っ♥やめ、やめろ……って……あ……っ♥」


”ちゅ~……っ♥んちゅ……っ♥ちゅっ♥ちゅぷっ♥……ちゅ……っ♥”


 拓海は最初、男に見つめられていた。


 気高く誇り高き女であるのだ。どれほどに顔が良くても、頭の悪い軽薄なヤリチンに口説かれたなら、絶対に屈することはない女だ。拓海には戦闘能力や魔術知識はほとんどないが、それでも、好感が持てる女であり――マスターとしては”当たり”だと思っていたのだが――


 そんな女が、今、見つめられるだけで――男にメロメロになっているのだ。


 胸元で、キュッと手を組んでいる姿は、見覚えがある。

 円卓の騎士のあいつらを、恋する乙女が見つめているときの姿だ。身体の中から熱が沸き上がって、ふわふわと飛んでいきそうなのを、必死に抑え込むために――そうして、胸元で手を組むのだ。神を前に祈りを捧げる、敬虔な信徒のような姿であり――

 それを、あの向井拓海というマスターがやっているのだ。

 普通の女であれば、オレは思いっきり馬鹿にしてやるのだが――拓海がどういう人間であるのか、この短い付き合いでもオレは理解している。「あの向井拓海ですら、乙女になってしまう雄」が強すぎるのだから仕方がない。

 拓海は最初、恥ずかしすぎる格好に文句を言っていた。

 全身の肌を激しく露出した、ライオン姿のエロコスプレ。雄に媚びるために「おっぱいとおまんこだけ隠せば、どれだけ痴女的衣装でも文句を言われる筋合いはないだろう」と言われるような姿だ。ここがラブホテルの中であり、密室変態濃厚汗だく交尾をするだけなら――オレも拓海も文句はないが――


 夜の公園というのは、れっきとした”お外”であるのだ。


 オレは――

 正直なことを言うと、この聖杯戦争が終われば立ち去る立場だ。

「旅の恥はかき捨て」という言葉もあるらしいが――いずれはいなくなる存在。勿論、「だから、どんなに恥をさらしてもいい」というわけではないが――多少の耐性は付いている。


 一方で拓海は、聖杯戦争が終わった後も――この世界で生き続けなければならないのだ。


「知り合いに見られたら」という危険は、オレの比ではないのだろう。「この変態野郎は、一度決めたら絶対に動かないから」というオレとは違い、何が何でも抵抗をしなければならない立場であり――


 だから、男は拓海を見つめているのだ。


 大きく太い木の幹へと腕を伸ばして――”壁ドン”をしている姿。

 拓海は最初、反論をしようとしていたのだが――

 男にそれをされると、子宮が疼いてしまうのだろう。

 オレも――経験があるからわかる。

 わーわー、ぎゃーぎゃーと騒ぐオレを、目の前の強靱な雄が黙らせようとしてくるのだ。暴力ならばオレは絶対に負けない。目の前にいるのが、体格の良い一流格闘家であっても、殴り合いで引いてはいられないのだ。暴力でオレを制しようとするのならば、オレだって反発するのだが――


 目の前のオスは――


”セックスの快楽”で、オレ達を黙らせようとしてくるのだ。


 下腹部を撫でられるだけで、オレの背筋にはぞわぞわとした痺れが走る。

 オレの身体を世界で一番気持ち良く出来る雄が――目の前のこいつだと、オレの子宮が疼いてしまう。

 オレのことを押し倒してレイプしようとするならば、ギリギリ耐えられる。”ふざけんなテメエ!”と顔面をぶん殴ってやることも出来る。だが――「モードレッド様を気持ち良くするために、どうかこの哀れな男をお使いくださいませ」とへりくだられて言い訳を与えられれば――オレにはもう、どうすることも出来ない。

 拓海も、顔を見つめられてしまえば何も出来ない。

「顔の良さ」という点では――まあその、あまり、特筆すべきものはない。

 だがオレ達は、目の前のオスにハメ潮をぶちまけさせられて、小便まで美味しく飲めるように調教されているのだ。

 雌の身体というのは、自分を気持ち良く出来る雄を最高に好ましいと思うように出来ている。オレ達はその顔に見つめられると「うわうわうわ~♡かっこよすぎるよ~っ♡」と媚びる感情が湧き出してしまうのだ。

「こんなエロ衣装着せて……アイツ、マジでふざけんなよ……ぶっ殺すぞ……っ!」と怒りを露わにしていた拓海が「あっ、その……っ♥この格好……ちょっと、おかしいだろ……と、思って……っ♥」と小声になり、歯切れが悪くなり、無様な姿を晒していたのだ。


 それだけでも恥ずかしいのに――


”むっちゅ~……っ♥ちゅっ♥んちゅ……っ♥ちゅっ♥ちゅっ♥ぷちゅ……っ♥”


 キスをされて、黙らされて――


「…………んぉ♥」


 甘えた雌声を響かせてしまえば、もう終わりなのだ。

 どれほど怒ったところで「だってこの女、キスすれば黙るじゃんw」と男に舐められてしまうこと。それが強い屈辱だと、オレは理解している。オレ達の身体に纏わり付いた、淫らな媚肉。ただそこにいて、呼吸をして、胸板が上下するだけで――オレ達は「だって、あの女がオレ達を誘ったから!」と言われて、襲われてしまう存在であるのだ。

 男に舐められることが屈辱なオレ達が――今、怒りの感情をキスで封印されてしまっているのだ。男が拓海から唇を離すと――「あ……っ♥」と拓海は、切なそうに声を漏らす。どれだけ不満を抱いても、反論しても、もう――”ガチ恋”をしているという時点で、オレ達にはどうすることも出来ない。目の前の男の機嫌を害さないために――オレ達は、魂すらも簡単に売り渡せてしまうのだ。


 男が、拓海から唇を離した理由は簡単であり――


”くいくい……っ♡”


「――っ♡」


 オレへと、手招きをしてくるのだ。


「オレのことを、簡単に口説けるバカ女だと思うなよ?」と啖呵を切る余裕などあるはずもなく――


「…………っ♡


 おい、もうちょっと……頭下げろよ……っ♡」


 オレは、男の目の前へと吸い寄せられてしまうのだ。

 今のオレの身体は、まだ未成熟なものだ。

 大人状態のオレは、出力がアップするのだが――今のオレはまだ、成長途上の小さな身体。それなのに――胸元にぶら下がっているのは、相変わらず124センチPカップの肉饅頭。一度、この乳をぶら下げたまま剣を振ろうとしたのだが――このオレが――このモードレッドが、「バランスを崩して、剣に振り回されて、その場で尻餅をつく」という醜態をさらしてしまったのだ。

 休戦協定が解ければ元に戻るとは言っていたが――

 それにしても、今のオレは、あまりにも”恥知らず”の体型をしているのだ。

 雄に媚びることに特化した、ドスケベな身体に――ハレンチセクハラコスプレで、トラの格好をしている。チューブトップ型の胸元には、猫さんマークの切れ込みがついている。汗で蒸れる乳の谷間を、風通しが良くするため――という名目だが、今のオレにはそれが”パイズリ穴”であることもわかっているのだ。

 それでもオレは、この格好に文句の一つも付けられず――


 それどころか――


「拓海ばっかり可愛がってごめんね」「モーさんもキスしたかったよね?」「ほら、おいで」と舐めた真似をしてくるこいつに――


「キス、しやすいように、もう少し屈めよ……っ♡」


 と、文句を付けることしか出来ないのだ。


 男が屈まないのが、わざとなのはオレも知っている。

 屈辱的だが、仕方ない。オレは両腕を男の首に回して――それから、つま先立ちになる。

 サーヴァントとしての肉体があるのだ。負担は当然存在しないが――精神的には、とんでもない屈辱だ。

 このオレが――

 男とキスをするために、そこらの乙女のようにつま先立ちになり、男にしがみつくのだ。

 脚の爪先を精一杯に伸ばして、ようやく、ギリギリ唇が触れ合う距離であり――


”んちゅ……っ♡”


”ちゅ……っ♡む……っちゅっ♡ぷちゅっ♡ちゅ~……っ♡ん……ちゅっ♡”


「…………っ♥


 なんか……人のキス見るのって、エロいな……っ♥」


 オレは、男と接吻を繰り返すのだ。

 舌と舌を絡め合わせて、唾液を交換するような強烈濃厚ディープキスではない。唇と唇が触れ合っては、離れるだけのキス。オレのぷにぷにしっとりな唇が、男の乾いた唇へと吸いつき、肌は離れるのを嫌がって”むにぃ~……っ♡”と伸びていく。

 当然ではあるが、触れては離れるバードキスには、快楽などあるはずもないのだが――


”キュンキュン……っ♡”


 オレの子宮は、うるさいくらいに疼いてしまっているのだ。


 男はオレの頭と尻を撫でてくる。これが酒宴の席であれば、そこにいるのが王族であってもぶん殴ってやるのだが――オレは今、大好きでたまらない男から、キスを賜っている立場なのだ。拓海のように、気が付けば胸元で手を握っていた。雌というのはどれほど強がっても、「男に押し倒されて、おちんぽでおまんこをいじめられて、赤ちゃんを作る側の性別である」という事実を覆すことは出来ない。男のチンポがズボン越しに勃起して、オレの下腹部に当たっているのがわかる。やがて唇が離れた頃には――どうしようもないくらい、オレの膣はドロドロに濡れてしまっていた。拓海もオレも――同じだ。これから待ち受ける”プレイ”を済まさなければ、オレ達はご褒美をもらえないのだ。だから――オレ達はもう、抵抗なんてしている余裕はない。主人に仕える飼い犬が如く、従順に、忠実に”お散歩”をするほかにない。それを済ませてご褒美をもらうために、オレ達はそのまま、夜の公園へと繰り出していった。



――――



「は、はは……っ♥た、大したことねえよ、このくらい……っ♥


 こ、この程度で……♥アタシらが、負けると思ってんじゃねえぞ……っ♥どんなに恥ずかしくても……っ♥こんなところで、負けるほど……っ♥ふぅ♥ふぅ♥ヤワな鍛え方、してねえからな……っ♥」


「ふぅ♡ん……っ♡あ、当たり前だろ……っ♡


 オレ達のこと、倒したいなら……っ♡こんな卑劣な真似じゃなくて、正々堂々戦って……ん……っ♡ふぅ♡ふぅ……っ♡


 ……んぐぅ……っ♡」


 オレと拓海は、今――


 夜の公園を、お散歩していた。


 利用時間帯が制限されている公園だが、鉄の柵で厳重に封鎖されているわけではない。人が少ないそれを好んで、散歩をする人間もいるだろうし――家に帰る為の近道として、ルールを無視して通りがかる人間もいるようであり――


 オレと拓海は――


 セクハラコスプレの、トラとライオンの格好で――


 四つん這いになっているのだ。


 首輪がハメられて、そこにはリードが繋がれている。

 オレ達は乳がデカすぎるので、四つん這いになると――

 地面に、乳肉がすれてしまうのだ。

 胸元はチューブトップ型の衣装で覆われているので、乳首が直接アスファルトに触れることはないが――その分だけ、敏感に感じてしまう。


 四つん這いの散歩をしながら、乳首をスリスリと地面に擦らせて感じる雌猫が――


 今のオレと拓海であるのだ。


 恥ずかしいと――思わない方がどうかしている。


 仮にオレが、敵軍に囚われて「命を助ける代わりに、これをやれ」と命令されれば――実行される前に舌を噛んで死んでやる。拓海もきっと同じだろう。オレ達は、ただ生命体として活動できれば、それでいいとは思っていない。”生きる”という行為には、絶対に譲れない一線が存在するのだ。無様な醜態を晒して生き延びるならば、潔く死んでやる性質なのだが――


 オレ達は、そうやって四つん這いで歩くだけで――


「ああ、生きてる……っ♡」と身体が理解をしてしまうのだ。


 どれほどの屈辱であっても、それが合意の上の”プレイ”であれば話は別だ。戦場においての生き方と、ベッドの上での性癖は全く別物。戦場で誇らしく、強く生きることが出来る戦士が――ベッドの上では、母親に甘えるような赤ちゃんプレイが好きであっても、何もおかしな話ではない。


 普段は突っ張っているオレと拓海が――


 最愛の雄を前にすると、膣を濡らしながら、ぺたんと尻餅をつくマゾメスであっても――


 それは、誰にも責めることは出来ないのだ。

 

 これは敗北したオレ達が、辱めを受けているわけではないのだ。「オレ達が敗北するために、辱めを受けている」というもの。”セックスをより盛り上げるためだから”という言い訳が、オレ達の無様な醜態を慰めるわけであり――


 それは――


「…………っ♡♡♡」


 オレ達が、電柱を前にしても同じであるのだ。


 犬が散歩をしているとき、電柱へと小便をするのはマーキングのためだ。

「ここは自分の縄張りであるのだ」と他の飼い犬にアピールをするのに、電柱が丁度いいのだろう。それ自体は、特に何も考えたことはなかった。人間であるオレ達は、犬達がどんなに縄張りを示したところで、気にする必要は欠片もない。自分の所有物や、あるいは自分自身に、小便を引っかけられない限りは――「だからなんだ」で済ませていたのだが――


 今のオレ達は――


「お、おい……っ♥冗談だろ……っ♥」


「諦めろ、拓海……っ♡こいつは……本気だ……っ♡」


 男に飼われている、二匹の雌犬なのだ。

 灰色の電柱の根元は、一見すると何も異常はない。

 普段、オレが散歩をしているときは、視界の片隅にすら入れない箇所だ。 


 だが――


 四つん這いになり、顔の位置が低くなるとわかってしまうのだ。


 そこには――


 濃い、小便の匂いが染みこんでいる。


 きっとここは、飼い犬のお散歩コースであり――

 大勢の犬たちが小便を撒き散らしているのだろう。

 高級タワマンの近くであり、住民達も節度を持っている。小便の後に水をかけて、掃除をした気にはなっているのだろうが――逆に言えば、たったそれだけ。小便を顔面からぶちまけられた経験は――幾度もあるからわかるのだ。大量のお湯を使って、シャワーを浴びて、身体をゴシゴシと洗ってお湯に浸かっても――まだ、どこか小便の匂いを身体から感じるほど。膀胱がパンパンになるまで煮詰められた、濃密なアンモニアの匂いは――水をちょろっとかけただけで、落ちるものではなく――


 大量の犬たちの小便の残滓が――

 

 電柱の根元には、たっぷりと染みついているのだ。


「ふぅ♥ふぅ……っ♥ざけんなよ……っ♥


 後で……覚えとけよテメエ……っ♥」


「んん……っ♡クッソ、なんでオレがこんなこと……っ♡


 ふぅ♡ふぐ……っ♡ほんと、クッセエ……っ♡


 オレと拓海は――命令されるままに――


”すんすん……っ♡すぅ~……っ♥ふがふがっ♡すはすは……っ♥す~……っ♡♥”


「んお……っ♥んぐぅ……っ♥ふぅ♥ふぅ♥このアタシが……っ♥こんなくっせえの……んお……っ♥はぁ~……っ♥くっせえな、ほんと……っ♥頭、おかしくなりそうだ……っ♥」


「犬の小便、嗅がされて……っ♡ふぅ♡んぐ……っ♡発情するわけねえだろ、バカかテメエは……っ♡んお……っ♡あああ゛~……っ♡オレが、なんでこんな目に……っ♡」


 電柱の根元の、犬の小便の香りを嗅がされるのだ。

 

 小便というのは、吐き出された時点はさほど悪臭ではないが――それが染みこんで、乾いた際に最も酷い臭いを放つのだ。今、リードを引っ張っているこの飼い主の小便は、フェロモンがたっぷりと詰まっていて興奮をするが――それにしたって”悪臭”であるとは思っている。「めちゃくちゃ臭いけど、でも興奮をする」というジャンルのもの。

 だが――

 そこには、”知らねえ犬の小便”しか存在しないのだ。

 鼻がひん曲がりそうなほどの、濃いアンモニアの悪臭。

 酸素が薄くなって、意識が遠のきそうになるのだが――オレ達は今、ご主人様の命令でそれを嗅いでいるのだ。鞭や蝋燭の痛みは、拷問であれば苦しくても――”プレイ”であれば、苦しみすらも興奮に変換される。オレも拓海も、鼻をフガフガとさせながら、濃密な匂いを嗅いでいく。

 どれくらい、そうしていたのかはわからない。

 鼻から嗅いだ悪臭は、すぐに脳味噌に響いてくる。

 意識が朦朧としているのは「この悪臭を嗅いでいては、脳味噌が持たないから」という自己防衛の反応であるのだろう。「あっ♡やっべ♡意識飛ぶ……っ♡」という寸前で――


”ぐい……っ!!”


「んお……っ♥」


「おご……っ♡」


 オレ達はリードを引っ張られて、顔をあげるのだ。

 顔中から、犬の小便の匂いを漂わせているオレ達に――


”~~~~っ”


 ご主人様は、さらなる命令を下してくる。


 本来ならば、絶対に従うはずのない命令だが――

 今のオレ達は、小便の匂いで朦朧としているのだ。

 自白剤を打たれているような状況で、正常な判断が出来るはずもない。ホットパンツを脱ごうとするのだが――”ぐいっ♡♥”とリードを引っ張られて、制止される。オレ達が人間であれば、言葉で制するのだろうが――今のオレ達は、頭の悪い雌猫であるのだ。躾をするのには、言葉ではなく”力”を誇示する必要があるらしい。性根まで、家畜扱いされるそれに屈辱を抱きながらも――


「わ、わかりました……ご主人様……っ♥」


”す……っ♥”


「ふぅ……ふぅ……っ♡や、やればいいんだろ……っ♡」


”がば……っ♡”


 オレ達は――


 電柱へと片足を上げて、”小便のポーズ”を取るのだ。


 犬や猫が、電柱へと小便をする際の正式な姿勢であるが――

 当然、オレ達は人間であるのだ。小便など簡単には出てこない。 

 それは、体位の問題ではない。

 産まれて間もない、赤ん坊ですらも寝転がりながら小便は出来るのだ。

 人間の肉体の仕組み的には、逆立ちをしながらだって小便は出来るが――


 オレも拓海も、まともな人間としての人生を生きてきたのだ。 


 まあ、オレは”まともな人間”と言えるかはわからないが――それだって別に、狼に育てられて、狼の乳を吸い、四つん這いで山の中を駆け巡っていたという話ではない。「トイレは便所でするように」という、当然の教育は受けている。「野営の際は穴を掘って、そこに排泄を済ませろ」という程度の、最低限の常識があるオレ達にとって――


”ワンワンの、シーシーポーズで放尿をしろ”と言われるそれは――


 常識が、邪魔をしてしまうのだ。


 脳味噌というのは基本的に、お漏らしをしないように働いている。「ここはトイレじゃありませんよ」という常識が働けば、尿水は出てこないようになっているのだ。しかも――今のオレ達は、ホットパンツを着用したままだ。それを脱いでしまえば、まだ、「立ちション」と同じジャンルになったのかもしれないが――衣服を着たまま、おしっこをするというのは、オレ達には絶対にあってはならないことなのだ。

 脳味噌がストッパーとして働く中で、必死に、「おしっこしたい」「お漏らししたい」とオレ達は下半身に力を込めるのだ。どれほどに非常識であっても、結局のところは骨盤底筋次第で、小便というのは強制的に排出が出来る。オレと拓海は必死に、力を込めてイキんでいく。小便をするためだけに、額に血管が浮かび上がるほどに食いしばって、そのまま――


”じょぼぼぼぼぼ~~~~っ♥じょぼぼぼっ♥ぼちょぼちょ♥じょぼぼ~っ♥”


”じょぼじょぼ♡びじょじょっ♡じょぼぼぼ~っ♡ぼじょっ♡じょぼぼぼ……っ♡♡”


「んぐ……っ♥ふぅ♥ふぅ……んん……っ♥」


「はぁ……はぁ……っ♡んん……っ♡」


 オレ達は、電柱に小便をぶちまけていくのだ。

 ホットパンツを履いているため、ほとんどの尿はそこに吸水されていくが――元々、お漏らし用のオムツや、水着とは違って吸水性には長けていないのだ。コップ一杯の水を、ティッシュ数枚では受け止められないのと同じ。ホットパンツの裾から溢れてきた小便が、電柱を汚していき――他の犬のマーキングを上書きしていく。

 内腿を伝う、小便の熱にオレは顔を真っ赤にして――それは拓海も同じだ。

 人間としての尊厳を、徹底的に奪うような”お漏らしマーキング”であり――


 オレ達は、激しく興奮していくばかり。


 やがて散歩に戻るのだが――小便でぐじょぐじょに濡れた下半身は、夜の風で乾いて、ひんやりとした涼しさを与えてくる。赤ん坊ですら、オムツに小便をした後は、すぐに取り替えてもらえるのに――オレ達はそれ以下の扱いを受けながら、夜の公園を歩いていくのだ。地面に擦れる乳首が、ちょっと、洒落にならないレベルで快楽を与えてきた辺りで――


 オレ達は、そいつと出会ったのだ。



――――



「つまりだな、私のルーンでは”確定しなかった未来”が見えるのだ」



 有栖川夏葉の部屋、ソファに座りながら、スカサハは足を組んでいる。

 堂々としたたたずまいは、居候の気配を少しも醸し出してはいない。彼女が着用しているパンツスタイルも、夏葉の衣服を勝手に着ているだけなのだ。部屋に転がり込んでいる、ヒモも同様の存在であるのに――

 雰囲気はまるで、雑誌の取材を受ける、アパレル業界の風雲児である女社長だ。


「未来は常に変わるものだ。一秒先に何が起きるのか、少なくとも私の魔術ではわからん。だが、聖杯戦争に参加したお前達と、参加しなかったお前達……


 参加しなかったお前達が、どうなっていたか……というそれを見通すことが出来るのだ


 選択した結果というものはわからないが、選択しなかった場合の結果は見通すことが出来る……というのが私のルーンでな?


 それで……ふふっ♪


 いやなに、面白い光景が見えたものでな♡


 ……お前にこれを話せば……


 ご褒美、もらえるのではないか……とな♪」


 スカサハの言葉が、どこまで真実なのかはわからない。

 あなたはどちらかと言うと、狭量な思考の人間だ。

 聖杯戦争になし崩し的に参加させられて、サーヴァントも、魔術も、超常現象も全てを信じなければいけない立場。だが、もしもそうでなければ。彼女達を知らずに生きていれば、あなたは相変わらず、オカルトを否定する側で生きていただろう。

 だから――


 スカサハの言葉を聞いてもなお、あなたは疑っているのだ。


 例えば1000年前にタイムスリップしたあなたが、鎌倉武士にスマホのライトを見せたとき。

 その明かりが真実であっても、「どうして明かりが点くのか」という説明はいくらでも嘘をつける。

「科学」でも「魔法」でも「式神」でも、「自分が神に選ばれた存在だから」でも、好き放題に口走ることが出来る。どれほどに胡散臭くて、理論が破綻していても「でも実際、自分達では絶対に作り出せない圧倒的な光量がある」というそれは紛れもない事実なのだ。

 どれほどに疑っても「いや、それは違うぞ」という証明は、野蛮な鎌倉武士に出来るはずもない。

 説明できないことを、疑うことは出来ないわけであり――



 だから、スカサハがあなたに見せた映像が、どれほどに疑わしくても――



『あっ♥んんっ♥わ、わかった♥わかった、からぁ……っ♥


 クッソ、てめえ……っ♥ヒョロガリのくせに♥んんっ♥アタシのこと、押し倒して♥こんな屈辱……っ♥くぅ~……っ♥お、覚えとけよ……っ♥


 …………ふぅ♥んん……っ♥


 む、向井拓海は……っ♥


 お前の、女、だ……っ♥


 中に……出してください……んんんんん~っ♥』


 そこに存在する、向井拓海の喘ぎ声が――


「ああ、幾度となく聞いたものだ」と理解出来てしまうのだ。


 理解できれば、それが真実だ。向井拓海は今、スカサハが投影した映像の中で男に犯されている。あなたとは段違いに、細く、ひょろひょろな男だ。

 普段の拓海が、うっすらと軽蔑しているような男。

 例えば鷺沢文香が――本を一切読まず、知的な会話も出来ず、「月が綺麗ですねがアイラブユーというそれは、実は根拠のない創作の可能性が高いのですよ」という話を切り出しても――「え?何それ?」と理解出来ない男を嫌うように――


 向井拓海もまた、一切の暴力からかけ離れた男を嫌うのだ。


 彼女の理想は『自分から暴力を振るうことはないが、自らの大切なものが傷つけられたとき、怒ることの出来る男」であるのだ。映像の中で拓海が抱かれている男は、きっと、拓海がチンピラに絡まれれば――彼女を放置して、脱兎の如く逃げ去るのだろう。男としては当然、それを否定する気もない。最も大事なのは自分自身だという考えは、生きていく上で大事なもの。だから、本来ならば特に何も思うことはないのだが――



”どちゅんっ♥ばぢゅっ♥ぶじゅっ♥ぐじゅ……っ♥にゅぶぶぶ~……っ♥”



「んんん……っ♥あっ♥ふぅ♥んきゅ……っ♥


 気持ちいい、のか……っ?アタシの、あそこ……っ♥んんん……っ♥


 わ、わかってるって……っ♥


 アンタの……好きにしていいんだからな……?」


 そのヒョロガリ男子が――


 向井拓海を犯していれば、話は別であるのだ。


 正常位で、彼女達は結合されている。

 拓海の身体は細いのだが、うっすらと筋肉が付いている。肋骨が浮き出るほどに痩せている男の方が――まるで、女に見えるような構図であるのだ。 

 それなのに、拓海は――


 嬉しそうに、男の頭を撫でながら、腰振りを受け止めているのだ。


 彼女の両足は、男の、これまた薄っぺらな尻に”むっぎゅ~~~っ♥♥♥”とだいしゅきホールドで絡みついている。向井拓海の膣肉がどれほど気持ちいいのか、というそれを、実はあなたは未だに知らない。向井拓海の処女膜は――まるで、ショートケーキのイチゴが如く、あなたは食べ残しているのだ。適当なタイミングでぶちぶちと破るというそれは――向井拓海級の極上美少女には、似つかわしくない。あなたが命令をすれば、拓海は犬のように足をあげて、電柱へと小便をすることすら容易であるというのに――


 あなたは、まだ、向井拓海のおまんこを味わったことはなく――



”ばちゅんっ♥にちゅっ♥ぬぷっ♥ぶじゅっ♥ぐぶぶぶぶ~……っ♥”



「ふぅ♥ふぅ♥……んんっ♥


 おい……いつもの、やれよ……っ♥


 ……あぁ!?お前がやりたいって言うから、アタシは仕方なく……んぐ……っ♥ふぅ♥ふぅ♥わ、わーったよ……っ♥


 ……ちゅ、ちゅー、してください……っ♥


 甘えんぼで♥彼氏様との、ちゅーが大好きな♥たくみんに……っ♥


 いっぱい、いっぱい♥エッロいキス……んんん~っ♥」


 スカサハが投影した、映像の中で――


 向井拓海は、甘えるようなキスをしながら濃厚交尾に耽っているのだ。

 男は鼻の穴をぷっくらと膨らませて、涎をボトボトと垂らしている。口いっぱいに涎を含んで、それを拓海のデカパイへと垂らしていくのだ。自らの唾液をローション代わりにするのは、「乳を揉んだとき、ヌルヌルしてる方が気持ちいいから」というだけ。男の子の、くっさくて汚い唾液を――ただ、自らの快楽の為だけに、向井拓海の真っ白芸術おっぱいへと吐き垂らしていくのだ。


「ふふ……っ♡随分と気持ちよさそうに見える……っ♡


 ああっ、それは仕方ないことだ……っ♡責めてやるな……っ♡


 私達のような優秀なメスはな……っ♡


 極論、男なら誰でもいいんだぞ……っ?


 低レベルのメスならば、男を吟味することは必要不可欠だぞ?つまらない交尾では楽しむことなど出来ないからな……っ♡


 だが……知っての通り……っ♡


 私達レベルともなれば……っ♡男なんてどうでもいいんだ……っ♡


 勿論、お前の巨根は好きだぞ?雌を苛めることに特化した凶悪な逸物……っ♡私と式部による前立腺マッサージで、ポテンシャルが最大まで発揮されて……っ♡勃起前から、包皮がギチギチに張り詰めているような凶悪おちんぽ……っ♡交尾前は、包皮がスムーズに動くように……っ♡舌先をねじ込んで、チロチロ舐め回して♡チンカスを綺麗に舐め取ってからでないと……っ♡まともに交尾もできない、対雌用の凶悪兵器……っ♡


 だが……な?


 粗チンだとしても……”それはそれで”なんだぞ?


 小さなおちんぽというのは、フェラチオをするとき楽だし……っ♡交尾をしていても、雌に主導権があるからな……っ♡お前のデカチンならば、私達の1メーターを容易に超えた爆乳でも収まりきらないが……っ♡粗末な雑魚チンポならば♡金玉ごとパイズリすることも容易……っ♡


 お前だってそうだろう?乳も尻もデカい、ムチムチな女を乗りこなして征服するのが大好きでも……っ♡貧相でひょろっちい女の……っ♡未成熟の膣肉を割り広げて♡強引にレイプすることに、仄暗い興奮を抱くはずだ……っ♡お前のような優秀な雄にとって……っ♡気持ち良くなれないまんこなんて存在しないだろう?締まりがキツくても、緩くても、遊び方は多種多様……っ♡


 ……だから……っ♡


 お前と出会っていない世界で、向井拓海がこのヒョロガリ男子にぞっこんであっても……っ♡


 それは、仕方がないことではないか?……くふふっ♡」


 スカサハ曰く――


 それは、あなたが聖杯戦争に参加していなかった場合の、向井拓海の”可能性”だそうだ。


「南米で蝶が羽ばたけば、遠いどこかで、台風が発生する」というバタフライエフェクトを、あなたは信じていなかった。「いやまあ、流石にそれはちょっと嘘でしょ」と考えていた。


 だが――


 「あなたが聖杯戦争に参加していなければ、未来は大きく変わっていた」というそれは、容易く理解が出来るのだ。


 あなたが最初に巻き込まれたのは鷺沢文香と紫式部のコンビだ。

 彼女達が強大な魔物に襲われているところに乱入して、二人を助けた。

 彼女達の媚肉を貪ることになったのは、全てが成り行き。

 あなたがあの日「今日は、別の道を通って帰ろうかな」とふと思っていれば――あなたは未だに、有栖川家のバックアップを受けることもない、三流格闘家止まりだろう。『戦えば強いし、負けることもないが――華がないのでスポンサーも付かずに、地味な戦績だけを積み重ねる」という立場に留まっていたに違いない。

 鷺沢文香と紫式部がその場で敗退していれば――


 その先に起きる全ての出来事は、根底から見直される。


 スカサハ曰く、その場合、狂鬼会と魑魅魍魎の抗争すら発生していなかったようだ。

 

 向井拓海には、当然ながら、彼女の人生がある。

 あなたは聖杯戦争の縁を通じて、彼女と出会っただけの話。「鷺沢文香と紫式部をハメ潰し」て「有栖川夏葉とスカサハを犯し潰し」て、そうしてようやく「向井拓海とモードレッドをレイプ潰し」てやることが出来ているのだ。


 あの日、文香と式部を助けなかった場合――


 あなたと拓海には、一切の接点が存在しないのだ。


 今、拓海を犯しているのは――彼女の同級生だ。


 あなたが介在しない世界でも、拓海は恋というものをする。

 熱心な不良をしている彼女は、進級の為に勉強をする必要が出来てしまった。だが、彼女の周囲にはまともに勉強出来る人間はいない。仮に――彼女が過去にアイドルにスカウトされたとき、それに頷いていれば。多種多様な人間がいて「ヤンキー組織の特攻隊長」というそれすらも”個性”として受け止めてくれる環境であれば。拓海に優しく勉強を教えてくれる、親友も出来たのだろうが――


 狂鬼会の特攻隊長である彼女は、学校の中でも怖がられている存在だ。


 そんな彼女が、ある日、図書館でガリ勉男子くんと出会うことになり――


 そこからは――


 あまりにも、王道の話が転がっていくのだ。


 向井拓海の”主人公補正”というものを、あなたは見誤っていたらしい。彼女の人生において”普通”というものは存在しない。あまりにも極上の肢体をした美女。彼女を放っておく大人は、周囲に存在しないのだ。ガリ勉男子君に勉強を教えてもらっている内に、進展を深めていき――



 そうして――



「んんんん~……っ♥あっ♥んんっ♥アタシ、もう、イく……っ♥んんん……っ♥あっ♥はぁ~……っ♥はぁ♥はぁ♥


 中、で、いい……からぁ……っ♥


 今日、大丈夫な日だし……っ♥そ、それに♥ピル、も、飲んでるから……っ♥中でいい、から……っ♥んん……っ♥


 ……ち、ちがう……っ♥馬鹿、んぐ……っ♥


 ふぅ♥ふぅ……っ♥


 な……


 中に……出してください……っ♥♥♥」



 向井拓海は、今、膣内射精のおねだりまでさせられているのだ。

 ヒョロガリのガリ勉男子くんはどうやら、サディストのケがあるらしい。あるいは、向井拓海がそれを育てたのかもしれない。普段は男に負けないように、眉間に皺を寄せながら睨んでくるくせに――軽く乳を揉んでやるだけで、彼女は全身から「犯してオーラ」を放出させてくるのだ。股間をすりすりと嬲ってやるだけで、拓海は甘い嬌声を響かせてくる。とてつもなく強い精神を持った、ドスケベな肉体であるのだ。初めてピアノや鉄琴に触れた幼子は、「叩けば音が出る」というそれに夢中になって、無邪気にバンバンと叩くだろう。向井拓海も、それと同じ。男の子が求めれば、求めた分だけ――淫らな娼婦になって受け入れてくれるのだ。



 スカサハのルーンが投影している映像に――



”NTR”を感じるのは、異常な話であるのだ。


 

 あなたの命令になら何でも従い、従順に肉棒を舐めしゃぶる向井拓海が相手ならば寝取られだ。彼女が過去に、あなたの知らない男に、そうして調教されていたならば――それもまあ、ショックを受けるのは当然の話だが――



 スカサハが提示しているのは、パラレルワールドの話だ。



 科学に詳しくないあなたでも、マルチバースくらいは知っている。違う世界線の向井拓海が、他の誰と関係を持っていても関係はない。理解はしているのだが、納得はしていない。



「……そうだよな♡



 全ての世界線の向井拓海を、自分のものにしたい、と思うこと……っ♡


 

 雄としては、当然に決まっているものなぁ……っ♡」



 スカサハは――


”どさっ♡”と、あなたに押し倒されて、嬉しそうに笑みを浮かべる。


 彼女はあなたによる”お仕置き”を待って、そうして、わざわざ挑発していたらしい。

「ご褒美」も「お仕置き」もやることはほとんど同じであるのだ。スカサハの股間を撫でると、そこがじっとりと、熱を帯びているのがわかる。夏葉はブランド物の衣服にしか袖を通さない。有栖川家と繋がりたいブランドが、夏葉に衣服を捧げてくるので、彼女はそれで十分すぎるのだ。超高級タワマンのクローゼットは、あなたの自室よりも広いのだが――それでも、ぎゅうぎゅう詰めになるほど大量の衣服があり――閑話休題。

 あなたが一ヶ月、バイト詰めで働いても、そのボトムスを一本買うことすら出来ないだろうに――


 スカサハは、股間部分に、マン汁のシミを作ってしまうのだ。



「ほらほら……っ♡どうした……っ♡



 向井拓海が寝取られているハメ撮り映像を眺めながら……っ♡その鬱憤を、何でもしてくれる……っ♡お前にベタ惚れのお姉さんに……っ♡叩きつけるというのは……っ♡



 男にとって……たまらないものだろう……?」



 繰り返すが――



 向井拓海は、別に、寝取られているわけではないのだ。


 

 そもそも、スカサハの「選択しなかった方の未来が見える」という言葉自体が眉唾物。彼女のルーンに、それほどの力があるとは思えない。「存在しない、架空の映像を造り上げること」くらいならば出来そうだな――


 と、思っていられたのは、最初の内だ。


 向井拓海が犯されている姿に、あなたの金玉は”ぎゅんぎゅん……っ♡”とフル稼働している。


 肉棒を隆起させた雄にとって、それが真実であるかどうかは、どうでもいいのだ。

 拓海が、本来嫌っていたはずの男に抱きつきながら、甘々な中出し交尾を懇願しているのだ。雄に甘えながら、乳を押しつけている。「男ってのはセックスのとき、おっぱいを押しつけられると興奮するんだろ?」と理解をして――乳首同士でキスをしているのだ。涎を絡め合わせて、ベロベロと舌と舌を重ね合わせる。だいしゅきホールドで、金玉に残った精液を一滴残らず搾り取るようなそれに――


 あなたは、どうしようもなく嫉妬をしてしまう。


 手に届かない高嶺の花が、手折られているのではない。下賤な喩えになるが――「大事に大事に育てて、最高の食べ頃を見計らっていた焼き肉のカルビを――目の前でかっ攫われた」というような屈辱であるのだ。畜生、畜生――向井拓海は、俺様のものなのに。あの女の身体は全て、俺様のものなのに。ニンニクたっぷりの焼き肉を食った後で、口臭を気にして、キスを嫌がる拓海を壁際に追い込んで――強引にベロキスをした後――ニンニク臭いげっぷを嗅ぎながら、ちんぽをビンビンにおっ勃てる権利は俺様のものなのに――


 と、肉棒がギンギンに隆起しているのだ。


 それを、目の前にいるスカサハは「私のせいで勃起させたのだから、全てを受け止める義務がある」とでも言いたげに、股を広げているのだ。戦場で生きる彼女の身体には、当然のように、柔軟性が伴っている。デスクワークで一日中座っている、運動不足のOLではないのだ。180度、を越えて――、220度くらいは開脚が出来るのが、スカサハという雌だ。ズボンの布地がパンパンに張り詰めているのは、彼女の太腿がムチムチで、尻がデカすぎるからだ。どれほどに極上の娼婦を、好き放題に指名できる権力者様になっても――影の国の女王による、このちん媚びポーズを拝むことは叶わないに違いない。

 あなたは、スカサハを犯しながら――



 自分ではない男に媚びながら、肉体を捧げている向井拓海に――



 どうやって、最高の処女喪失を与えようかと――そればかりを考えていた。




――――




 オレ達の目の前に立っているのは、拓海の同級生男子だ。


 そいつは、本来ならば――拓海の全てを手に入れた男だ。 


 スカサハから見せられた映像が本物かどうか、オレ達にはわからない。オレは、野性的直感で”嘘”に張っているが――事実というのはどうでもいい。もしもそれが真実であったとしても、それは違う世界線の話。今、目の前にいる意中の相手で満足をすればいいだけの話。「良かった、違う世界では寝取られていたのに、この世界では僕のものになったんだ」と溜飲を下げれば、それでいいだけの話だが――


 オレ達の”飼い主”というのは、どうしようもなく嫉妬深いのだ。


「え、えっと……向井さん……っ?」


「あ……あっ♥ち、ちが♥違うんだ、これ……は……っ♥


 ……あ、あは……ははは……っ♥」


 その同級生男子と、拓海は既に接触を持っていた。

「一度、勉強を教えてもらったことがある」程度の関係性であるらしい。

 スカサハのルーンが事実ならば、そこから進展していき、やがては交際関係になったのだろう。オレとしては――この、性欲異常者の変態ご主人様よりは、普通の男の方が好ましい。まあ、その、ヒョロガリで、弱っちくて、拓海を守ってやれなさそうなのは気に入らないが――


 少なくとも――



 オレ達に、変態衣装を着せて、野外で着衣小便をさせるご主人様よりは、一億倍マシであるのだ。



「ち、違うんだって……っ♥アタシら♥……ん……っ♥お、脅されてる、とかじゃなくてな?……ち、ちげえよ!アタシの趣味じゃねえよ!こ、こんな変態趣味……じゃ、なくて……


 あーもう……どうすんだよこれ……っ!」



「む、向井さん……っ!も、もし、脅迫されてるんなら……僕、警察に……っ!」



「っ!?そ、それはだめだ!違う!ほ、本当に違うから……っ!」



 拓海は、どうしようもなく動揺を露わにしている。

 電柱に小便をしろと言われても、オレ達にとっては「許容範囲」であったのだ。

 それなのに、同級生男子と遭遇したというだけで、どうしようもないほどに困惑と狼狽を示している。


 ああ――


 自分が召喚する側でなくてよかったなと、心底から思う。


 こんな光景見られたら――

 そいつを殺して、オレも死ななきゃいけない相手が幾人もいるのだ。



「……こ、これはよ、アタシの趣味で、よ……っ♥



 ……だ、だから……っ♥



 内緒に、し、してくれねえかな……っ?」



「…………っ!」



「おい、”ご主人様”……っ



 あいつ、絶対通報するぞ……?」



 オレは、ご主人様にひそひそと囁いてやる。

 同級生男子からすれば、それをしない理由はないだろう。

「クラスの隅っこで読書をしていて、友達の一人もいない、だけど身体付きはエロい地味女子」が、夜中に、ご主人様に散歩させられていたら。そうだ、それこそキャスターのマスターである、鷺沢文香ならば。男達は通報まではしないだろう。「だってまあ、そういう趣味があってもおかしくないよね」と判断をするに違いない。その後、脅迫して自分も関係を持とうとするか、記憶を消してなかったことにするか――手の届かない屈辱に興奮しながら、シコシコオナニーをするかは別れるだろうが――


 少なくとも、鷺沢文香ならば「事件性はないだろう」で済むそれが――



 向井拓海ならば「事件性しかないな」となってしまうのだ。



 拓海がヤンキーをやっていることは、男子生徒には既知であるらしい。爆乳をぶら下げた極上の美女であるのだ。男達にとっては、レディースの特攻隊長である肩書きも、自慰行為のスパイスにしかならない。


 そんな彼女が――


 

 今、ドスケベライオンコスプレをしながら、公園を四つん這いで歩いているのだ。



「全裸の方がマシだ」と思える変態衣装であり、しかもオレ達の股間からは、ほかほかの湯気が立ちそうなほどの熱が溢れているのだ。先ほど小便をして、下半身がぐっしょりと、気持ち悪いほどに濡れている。

 変態性癖の、露出マゾ女だとしても――そこまでやるのは、”イっちまってる奴”だけだ。

 向井拓海がイカれた変態女であるのか――それとも、対立組織の不興を買って、見せしめで処罰されているのか。普通に考えれば後者であるに違いない。目の前のヒョロガリ男子は――目の前の男をぶん殴るほどの勇気はないらしい。現役格闘家の屈強な身体。「負けると知っているから戦わない」というのは軽蔑するが――しかし「まっすぐ戦っても負けるから、この場は逃げて、国家権力に頼る」という、勝ちを諦めないための一時退却は、個人的に好ましく思えるわけで――


 

 だから――



「あっ、このままだとヤベえな」と判断をしてしまうのだ。



 オレはサーヴァントだし、拓海は高校生だ。

 通報されたところで「まあ、その、他人に迷惑をかける露出趣味はほどほどにね」と説教される程度だろうが――オレ達の”ご主人様”は違う。どうやらこの国では、いかような理由があろうと、女子高生に手を出す大人は犯罪者扱いであるらしい。一年後、拓海が文香や夏葉と同じ”女子大生”になれば合法であるくせに――、たった一歳若いだけで、拓海の身体に手を出すことが犯罪になるのだ。114センチMカップの極上美少女と、本当に交尾したくないのか――と法律を定めた奴に聞きたくなる。


 だがまあ、結局オレ達はどうでもよくて――



 問題は、この変態ご主人様であるのだ。



 通報されてしまえば、間違いなく大事になるだろう。有栖川家がバックについていても、もみ消すのには相当な時間と金がかかるに違いない。オレ達にこんな屈辱的行為をさせている奴が、痛い目を見たら笑ってやるだけなのだが――


 

 オレ達は――



 雌としての尊厳を全て、捧げなければいけないほどの――借りがあるのだ。



「100人の野蛮な男に陵辱される」よりもマシなプレイであれば、オレ達にはそれを飲む義務がある。膣も尻穴も壊されて、クーパー靱帯が千切られて、女として――どころか、人間としてまともに生きられなくなるそれに比べれば――



「……ち、ちげえんだって……なっ?」



 四つん這いになった拓海が――



”すりすり……っ♥すぅ~……っ♥すはすはっ♥ふがふが……っ♥すんすん……っ♥”



「アタシ達……なっ♥本気で、こいつが、好きなんだよ……っ♥


 女として……っ♥雌として……♥マジで、最高の幸福……与えてもらって♥ふぅ♥んんっ♥合意の上、ってやつだよ……っ♥ば、バレちまったのは♥謝罪、するけどよぉ……っ♥


 アタシらのプレイ……じゃ、邪魔しねえでもらえるかな……っ♥」



 ご主人様の股間へと、頬ずりをしていくのだ。



 いや――頬ずりというよりは”顔コキ”と表現をした方がいいかもしれない。

 拓海の顔面は、最強と呼べるレベルの美しさ。笑顔のときは天真爛漫な美少女のくせに、憤怒を抱けば小便を漏らすほどの代物。彼女のまっすぐな感情が露わになる顔面であり、それを喜ばせるも怒らせるも、男の度量であるのだが――


 極上美少女ヅラを、今、ズボン越しの勃起チンポへと擦りつけているのだ。


「ほら、な?アタシはこの男の虜なんだよ♥」「お前、もしかしたらワンチャンあると思ってたかもだけど、全くねえからw」「お前が通報したところで、アタシはお前を一生許さねえだけだからな?」と媚びるような笑みを浮かべて――


 ズボン越しの膨らみに、顔面をすりすりと擦りつける向井拓海。



「んん……っ♥はぁ……っ♥


 ほんっとくせえな……このちんぽ♥


 ……男子の匂いもな?アタシ、気づいてるんだぞ……?


 ああっ♥女ってのは敏感だからなぁ……っ♥


 寝る前にシコって洗ってないちんぽとか……っ♥朝、登校前にシコってきたちんぽとか……っ♥全部気づいてるんだぞ……っ?


 馬鹿な男はバレてないと思ってて……んふふっ♥どうした……っ?


 ああ……っ♥気にすんなよ……っ♥


 お前がシコシコ……っ♥猿みたいにシコってたって、気にしねえから……っ♥」


 拓海はご主人様の股間に頬ずりをしながら――

 彼へと視線を向けて、その言葉を口にする。

 実際に、拓海がそれに気が付いてるかはわからない。

「女性は、胸の谷間の視線に敏感」と、理屈としては同じなのだろう。視線に気が付いたときだけ「胸を見ていた」にカウントすれば、打率は十割だ。実際には「女性は気が付かず、男がまんまと視姦に成功した」という場面もあるのだが――それを女性側が知る術はない。拓海の「男子のシコり香は強烈なもので、女子なら誰でも気が付いてしまう」というそれも――同様に、彼女だけが打率十割だと思い込んでいる話なのだろうが――



「…………っ!」



 向井拓海と、同級生という立場で――



 狂ったようにシコらない方が、失礼というものなのだ。



 オレは恋愛には興味はないが――それでも、まあ、一応、「抱かれるなら男相手がいい」という感情は持っている。オレの身体は、雄を受け入れるように作られているのだ。「いい雰囲気になって、男に押し倒されて、女としての幸福を受け入れる」のではなく――「オレのムラムラを発散させるために、男を押し倒して、騎乗位で肉バイブ代わりに使ってやる」というのがいいのだが――

 要するに、「ヤるなら男相手がいい」という価値観であり――


 

 そんなオレですら、拓海とヤれるとなれば――

 間違いなく、盛ってしまうのだ。



 今のオレの身体には、淫らなエロ肉がぶら下がっているが――

 そうなる前のオレの身体は、貧相なものだ。

 乳がデカい女のことを、内心で見下していた部分もあるので構わないのだが――それはそうと、やはり、大きな乳というのは生殖行為において圧倒的な武器となる。「乳と尻が大きくて、顔のいい女」という存在は、人間が子孫を残す上で、本能的に興奮をしてしまうもの。遥か古代の時代より、そうしてエロい身体の雌は多くの子を孕み、産み、遺伝子を紡いできた。

 ホムンクルスの身体であっても――その例外から逃れることは出来ない。

 言い方は悪いが、圧倒的にモテてきたオレですら、拓海の魔性の魅力を前に発情してしまうのだ。同級生男子が、拓海を前にしてシコらないのは無理がある。Cカップの彼女が出来ただけで、男達にとっては一生誇れる栄誉になるのだ。Eカップの彼女が、顔がブサイクで、二重顎で、食べ方が汚かったとしても――「オレの彼女、パイズリ出来るんだぜw」と言えれば、それだけで男達からの羨望を一挙に受け止めることが出来るのだ。


 飢えた寒村の住民が、樹のつるを噛んで飢えを誤魔化しているような場面で――



 114センチMカップの同級生がいれば、どうなることか。



 朝も夜も、狂ったようにシコるに違いない。同じ教室にいるのだ。スマホ一台あれば、盗撮写真は幾らでも作れる。更衣室にカメラを仕掛けて、着替えを映し出そうとするそれは――最早、学校内に収まる話ではない。114センチMカップの、現役レディース特攻隊長が、汗だくのデカブラを外して――爆乳が”どっぷん……っ♥”と重力に従い”落ちる”光景を映し出せば、それは違法AV会社が大金で買い取ってくれるのだ。

 そんな女が同級生で、シコらない方がおかしいのだろう。



 だから、拓海はヒョロガリ男子に鎌をかけたのだろう。



「お前は、アタシを守ろうとしているけど――



 実際は、アタシの好感度を稼いで……ワンチャン狙ってるだけだよな……?」



「…………っ!」



 拓海の言葉に――

 ヒョロガリ男子は、ビクッと肩を震わせる。

 それは――インチキ占い師が如く、「誰にでも当てはまるもの」だ。

 向井拓海に直接告白をして、玉砕する男は後を絶たないらしい。

 普通の頭をしていれば「僕が告白をしても無理だろうな」と思うのは当然のこと。

 しかし、素直に諦めることが出来ない程度には、向井拓海というのは”上玉”であるのだ。

 拓海の好感度をコツコツと稼ぎ、彼女の方から、逆告白してくることを夢に見る――というそれは、オレには否定することは出来ない。これが、普通レベルの女相手ならば「あーもう、男のくせにうじうじ気持ち悪いな……さっさと告白して玉砕しろよ!」と言えるのだが――如何せん、相手は向井拓海なのだ。巨人を相手に真正面から、何の策もなく挑むのは蛮勇だ。巨人が眠るのを待つか、酒に睡眠薬を盛るか――とにかく、手間と時間をかけなければ話にならない。

 向井拓海の好感度を、地道に稼いでから勝負に出るというそれは――誰しもが、当てはまるもの。

 ヒョロガリ男子に限ったことではないのだが――



「ち、ちが……っ、僕は、そんなんじゃ……っ!」



 彼は――


 どうしようもないくらいに、狼狽してしまうのだ。


 無関係のオレですら、思わず同情してしまうもの。


 ご主人様がいなければ、こいつが、拓海の身体を貪ることが出来たのだ。


 オレからしたら「どこがいいんだ?こんななよなよした奴」であるのだが、他人の色恋沙汰に口を挟む気はない。それでも、ヒョロガリ男子視点からすれば、これは途方もない損失なのだろう。オレも拓海も、もう、変態ご主人様以外の男に抱かれる気はない。他の男に抱かれて、一時の快楽を得た後で――”お仕置き”をされるならいい。全身を拘束されて、穴という穴にバイブを詰められて、命乞いをしながら――「もう二度と、ご主人様には逆らわないから」と宣言する映像を撮影されるならばそれでもいい。


 問題は、ご主人様がオレ達を”捨てた”場合だ。


 悔しいことに――ご主人様よりも優秀な雄というのは、きっといないのだろう。


 経験人数一人の、オレと――、経験人数〇人の拓海が言うことでもないのだが、それでも、雌の本能で理解してしまうのだ。ご主人様の大きな掌で、尻を撫でられるだけで、オレ達は簡単に言ってしまう。頭をくしゃくしゃと撫でられると”脳イキ”までしてしまうのだ。それは勿論、不満や不快があれば態度に出すし、オレ達だって怒るが――、越えてはいけない一線というのは、互いに把握しているのだ。


 ヒョロガリ男子だって、雰囲気でそれはわかっているだろう。


 身体がデカく、胸板が分厚く――まるで、寝取られ漫画の間男のようなご主人様が――


 拓海にチンポを嗅がれても、”それが当然”とでも言いたげに、頭をくしゃくしゃと撫でているのだ。


 拓海の顔コキが甘いと感じたのだろう。拓海の髪を鷲掴みにして――自らの股間へと引き寄せる。”ぐりぐりぐり~っ!”という強引な力加減に、驚いたのはヒョロガリ男子の方だ。「な、なにをするんですか……!?」と叫ぶのだが――


「い、いいんだよ……っ♥


 これは、ふぅ♥んん……っ♥アタシが、望んでる、ことなんだから……っ♥


 こうやって♥ご主人様の、ちんぽ♥喜ばせることが……アタシの、喜びで……っ♥ふぅ♥ふぅ♥生きてて、一番、幸せなことなんだ……っ♥だ、だから……邪魔、すんなよ……っ♥邪魔したら、ぶん殴るぞ……っ♥」



 拓海は、うっとりと恍惚に浸り、ご主人様を見上げて――



”びぐびぐびぐ~~~っ♥♥♥”



 軽く、絶頂を迎えてしまうのだ。

 ちんぽの匂いをズボン越しに嗅がされて――それだけでイくというのは、童貞男子高校生には考えられないことだろう。「エロ漫画とかのシチュとしては好きだけど、現実的にはありねえよなw」という虚勢を張っている彼らが――「いや?現実にあるけど?お前が雄として低レベルだから、味わえないだけだぞw」と冷や水をぶっかけられるのだ。

 

 違う世界線で、向井拓海を奪われたというだけで――


 ご主人様は、目の前のオスに一生残るトラウマを植え付ける気であるらしい。


 ヒョロガリ男子も、下半身をビクビクと弾ませる。どうにか、射精は耐えたのだろうが――「精液を漏らさなかった」というだけの話。雄としての格付けは済んだのだ。オレは――善意で「もうやめとけよ……お前に勝てる相手じゃねえんだから」と声をかけてやる。


 そこで諦めれば――済んだ話だ。


 一生「初恋の相手が、他の男に夢中になって――自分を足蹴にしながら、ご主人様にご奉仕をする寝取られ物」でしかシコれない身体になるだろう。だがまあ、そういう題材は、現代には多く存在するらしい。オカズには困ることはないだろうし――ここで潮時にするのが、利口な判断なのだが――



「む、向井さん……っ!



 こんなの、おかしいよ!間違ってるよ……っ!」



 ヒョロガリ男子は――


 人生で、一番の勇気を――


 よりによって、最悪の場面で使ってしまったのだ。


 そんなもの――鬼畜ご主人様が、喜ばないはずもなく――

 

「…………えっ?」



 オレと拓海、ご主人様、そしてヒョロガリ男子の四人は――



 公園の男子トイレへと向かっていった。




――――




 アンモニアの饐えた臭いが漂う、公衆トイレ。

 夏葉の家のそばにある公園の、男子トイレだ。富裕層の税収によって、たっぷりと潤っているのだろう。毎日、清掃員が派遣されているのだが――

「じゃあ、綺麗だよね」とはならないのが公衆トイレ。

 清掃は早朝にくるため、今日は、一日分の汚れがたっぷりと溜まっている。


 ああ――


 その男子トイレで、今日は、何百本のちんぽが露わになったのだろうか。



 昔のオレならば、絶対に考えなかった発想だ。

 軍隊が野営するに際して、オレの周りに何百本もちんぽがある――なんて考えたこともない。周囲を取り囲む鎧姿の男達も、裸になればちんぽをぶら下げている。オレのことをエロい目で見ているやつも大勢いるだろう。夜な夜な、誰にもバレないように、オレを犯すことを考えながらシコシコ自慰行為に耽る――なんて、微塵も考えていなかったのだが――



 オレは、このご主人様に徹底的に調教されてしまったのだ。



 多くの雄が、ここでは無造作にちんぽを晒け出しているのだ。

 膀胱にたっぷりと溜まった小便を、じょぼじょぼと便器に吐き捨てていく。その事実だけでも、子宮が疼き、膣が濡れてしまう程度には――オレの身体は開発済み。



「ふぅ♥ふぅ……っ♥



 言っとくけど、アタシは止めたからな……っ♥



 お前は、ご主人様と雄のレベルが違うって……っ♥ふぅ♥ん……っ♥



 性格悪くねえし、勉強だって、出来るんだから……っ♥自分に相応しいレベルの女で、我慢しとけって、アタシは忠告したかんな……っ♥」



 ご主人様は――



 ヒョロガリ男子と、一つの賭けをしたのだ。



 話を聞いているオレは、途中から「やめとけよ」と忠告しそうになる。

 誰がどうみても、怪しい詐欺話であるのだが――選ぶ権利は、ヒョロガリ男子にある。それに、条件自体は彼が圧倒的に有利。ご主人様が、まるで純愛物語に心を打たれて、譲歩をしたような代物であるのだ。

 オレの身体は、ご主人様の快楽を邪魔することが出来ない。



「や、約束ですよ……っ!


 

 僕が勝ったら、む、向井さんを……はぁ、はぁ……っ!」



 それは――



”一分間、射精を我慢できたら――



 向井拓海の処女まんこを食える”というゲームだ。



 向井拓海の身体は、すっかりと調教されている。

 唇も、胸も、尻穴も――全身の全てを、今、雄に捧げるために開発されている最中なのだ。「向井拓海は、足の裏をくすぐられるだけでイける」という説明を聞いている間、ヒョロガリ男子くんは前屈みになって、股間の痛みに悶えている。

 彼にとって、それを断るという選択肢はなかったのだろう。

 見るからに童貞丸出しの男子が――最高のコンディションに仕上げられた”穴”を使うことが出来るのだ。ずっと、向井拓海にただならぬ感情を抱いていたことだろう。114センチMカップのブラジャーが透けている夏場――その盗撮写真で狂ったようにシコるような男子が、向井拓海との本番のチャンスを与えられているのだ。ゲーム参加費は無料。ゲームの難易度も低レベル。仮にそれが、街中で怪しい男に声をかけられて、どれほどに胡散臭くても――「まあ、話だけなら……」と足を運ぶようなものだ。


 彼は、自分のことを「向井さんを守る騎士」のつもりなのだろうが――



「…………っ♥♥♥」



 はっきり言って――拓海は、既に彼を軽蔑しているだろう。

 その場で断り、拓海に真摯に向き合えば――

 もしかしたら、将来は拓海のことを嫁に出来たのかもしれない。

 ご主人様が日本人である以上、一夫一妻制に逆らうことは出来ない。有栖川家を動かして、ハーレム婚を認めるように国を動かすかも知れないが――動かさないかもしれない。

 その場合は――

 余った女を、他の男に嫁がせるかもしれない。 

 もちろんその場合でも、指一本触れてはいけない、と命令をする可能性もある。向井拓海と同棲するだけで、男の子には十分すぎる幸せだ。彼女が脱ぎ散らかしたブラジャーや、寝ているときの谷間でシコることが許されるならば。向井拓海が浸かったお風呂に入り、彼女のボディスポンジに付着したちぢれ毛をしゃぶることが出来るならば――それは男の子にとって、普通の美女との結婚を遥かに凌駕した興奮であるのだろう。


 そして――


「俺が使わないときは、拓海を抱いてもいいよ」と言われる可能性もある。


 全ては、可能性の話。

「自分よりも遥かに劣る雄に抱かせることで、拓海の感情を昂ぶらせて――、月に一回のセックスを燃え上がらせる」というパターンにおいてのみ、彼は拓海のことを好き放題に出来るわけであり――


 それは、人生を賭けるには十分すぎる報酬だ。


 彼が真っ当に”向井さん”の好感度を稼いでいれば。いつかはその身体を、手に入れることが出来たのかもしれない。少なくとも、拓海は押しに弱く、更には慈悲深いのだ。「アイツには内緒だぞ……」と言いながら、手コキくらいはしてしまいそうな部分があったわけであり――



 ヒョロガリ男子くんは――



「…………おいっ♥



 あ、アタシ達はどうすりゃいいんだよ……っ♥」



 その可能性を、全て、投げ捨ててしまったのだ。


 上手い話を持ちかけられて、ほいほいと拓海の身体を狙うような男子――拓海が好きになるはずはない。本来ならば、向井拓海の身体を好き放題に貪れたはずが――今は、「その他大勢の、性欲猿のクソ男子」と同じレベルに落ちてしまったのだ。

 


 ご主人様は、ニヤニヤと笑みを浮かべている。



 雄の優越感が――今、たまらなく刺激されているのだろう。

 同級生男子が、命の全てを捧げてでもヤりたくてたまらない女が――自分の手の内にあるのだ。命令されれば、好きでも何でもない男子に、処女を捧げなくてはならない。向井拓海という、強気で、ヤンキー気質で、筋の通らない話は絶対に受け入れない”かっこいい女”が――ドスケベコスで、まんこをぐじょ濡れにしながら、処女膜の権利を全て捧げていることに興奮するようだ。


 

 オレは――



「……ったく、しょうがねえな……っ♡」


 

 どうやら、もう、ご主人様にすっかりとハマってしまったらしい。

 この男が何を望んで、こんな舞台をお膳立てしたのか――というそれを、完璧に理解出来てしまうのだ。


 

「こっからは、オレが仕切らせてもらうぜ?」


「な、なあ、アタシはどうすれば……」


「……そうだな、マスター……じゃなくて、拓海はまだ……ご主人様の女だろ?


 こいつが一分射精を我慢すれば、こいつのもんだが……っ♡


 それまではた~っぷり……♡乳繰り合って、まんこ濡らしてろ……っ♪」


「……っ♥わ、わかった……ん……っ♥」


 ご主人様は――


 拓海と正面から向き合って、尻を鷲掴みにするのだ。

 夏場の夜、汗で蒸れている上に――先ほど、ホットパンツ越しに小便をしたのだ。布地はすっかりと湿っている。拓海の尻に密着している布地越しに――彼は強引に、尻を揉みしだくのだ。

 拓海の身長は163センチ。女性の平均的な身長だが、モデル級の脚の長さがあるのでとてもスレンダーに見える。だが――胸元にぶら下がった肉塊は違う。雄に媚びるような、下品な雌肉。拓海は今、それを”むっぎゅ~~~っ♥♥”と男の胸板に押しつけている。女としての武器を最大限に使いこなし、自分を、繁殖対象として認めてもらうために頑張っているのだ。


 上目遣いで、拓海はご主人様を見つめている。


「ふぅ♥ふぅ……っ♥


 ほんと……かっけえな、アンタ……っ♥


 クッソ……っ♥こ、こんなイケメン顔じゃなかったら……っ♥アタシだって、騙されねえのに……っ♥ふぅ♥ふぅ♥あ、あんま見つめんなよ♥照れるだろ……っ♥


 …………っ♥


 て、照れるって言うか……っ♥


 ……まんこ、濡れるんだよ……っ♥


 う、うるせえ!仕方ねえだろ!……あ、アンタの顔見てたら……っ♥まんこ、疼いて♥マン汁どばどば出てきて……っ♥ふぅ♥ふぅ♥こ、こいつの赤ちゃん産みたい♥この、顔が良すぎる男に貪られたい……っ♥こいつの遺伝子♥子宮で受け止めて♥混ぜ混ぜして♥赤ちゃん孕みたいって思うの……っ♥仕方ねえだろ……っ♥他の奴らも、同じように……っ♥こ、こうやって♥見つめられるだけでイチコロなんだから……んんんん……っ♥」


 

 拓海が口にするのは、ご主人様を喜ばせる言葉だ。

 雄としての優越感を引き立てる言葉。ご主人様は、自分がイケメンだとは思っていない。まあ、顔は悪くないが「見ているだけで、まんこが濡れる」とまで言うのは、当然のように嘘だ。

 ちんぽは――

 実は、見ているだけで濡れてしまう。

 オレ達を何度も苛めてくる雄の象徴。見ているだけでオレは、「このちんぽが、オレのまんこを耕してくるあの快楽」を思い出して、パブロフの犬が如く濡れてしまうのだ。

 だが、顔はそこまでではないのだが――



”~~~~……ちゅ……っ♥”



「……んっ♥んちゅ……っ♥ちゅっ♥むちゅ……っ♥んれぇ……っ♥れるれるれる……っ♥」



 ご主人様は――


”イケメン”と呼ばれるのが、大好きなのだ。


 自信過剰のナルシストというわけではない。むしろ、その真逆。自分の容姿に自信がないからこそ――極上の雌に徹底的に褒められるそれが、くすぐったさに繋がるのだ。

 何度も自慰行為を繰り返してきた、亀頭やクリトリスへの刺激が興奮するのとは反対に――自分では全く触れたことのない、男の乳首や、女の肛門への刺激は”ぞわぞわとした快楽”が発生するのだ。拓海のイケメン媚びは、それと同じ。向井拓海という強い雌が、イケメンの男の前ではチョロいザコメスと化して――そのイケメンが自分であるということに、ご主人様は、どうしようもなく滾ってしまうのだ。


 だから――



「んちゅ……っ♥ちゅっ♥んちゅ……っ♥ちゅっ♥ちゅ……っ♥な……っ♥よだれ、飲ませて……っ♥ベロ、入れてくれよ……んみゅ……っ♥んちゅ♥ちゅ……っ♥



 ……ふぅ♥ん……っ♥んちゅ……っ♥



 アンタ……これ、ほんと好きだよな……っ♥



 焦らして、意地悪して……っ♥アタシに、おねだりさせるキス……んちゅっ♥ちゅっ♥」



 ご主人様は、上機嫌の証の「バードキス」をしてくるのだ。

 舌と舌を絡めるディープキスとは違い、唇が触れては離れるバードキスは、興奮が弱いものだ。

 だが――ディープキスとは違い、”いちゃラブ度”はバードキスが圧倒的に上なのだ。

「もっと♥」「もっと♥」「もっとキスしたい♥」と拓海は、男にしがみつきながらキスを懇願している。それなのにご主人様は意地悪をして、わざと唇を離してやるのだ。最初、彼が拓海に奉仕するように、上体を屈めていたのだが――今はもう、背筋をピンと伸ばしている。身長差を埋めるのは、拓海の爪先だ。彼女はつま先立ちになり、ご主人様の首に両腕を回して――何度も何度も、キスを懇願している。「極上美少女の唇に、チュッとキスをする」というそれは、男の欲望ではない。淫乱な雌のおねだりに”仕方なく、やれやれ”とご主人様が答えてあげているのだ。


 オレですら、少し濡れてしまうような構図であり――



「……なぁ♡



 オレ達も楽しもうぜ?」



 ヒョロガリ男子にとっては、もう、致命傷であるらしい。

 彼は一切、股間を触れてはいない。男としてのプライドであるのか――それとも、「全神経を網膜に集中させているので、手を動かすことすら出来ない」なのかはわからない。

 だが――


 陰茎と下着が擦れる――その感触だけで、もう、限界が近づいてしまうらしい。


 オレの役目は、こいつを籠絡させることだ。


 一分で射精――というのは、正直なところ難題だ。

 それは勿論、膣を使えばやれるだろう。

 今のオレの身体は、優秀な雄様に開発されまくったもの。124センチのPカップに、先ほどからこいつが夢中なのも知っている。向井拓海が好きで、拓海を抱くチャンスに挑んでいるくせに――「あわよくば、この金髪美女も」という視線を隠していないのだ。

 性欲丸出しの猿は――

 それがご主人様なら好きだが、知らねえエロガキなら不快なだけ。

 

 オレの、バキバキの腹筋による――


 最高の締め付けなら十秒で射精させられるだろうが――



 オレは、こいつのちんぽを入れるなんて、まっぴらごめんなのだ。



「おらっ、さっさと脱げよ……っ♡


 

 向井拓海は、まだお前のものじゃねえぞ?ご主人様のものだ……っ♡……ご主人様が気まぐれに、ちんぽ入れて処女膜破っちまっても……っ♡お前に文句を言う権利はねえぞ?


 

 ……ははっ♡



 慌てて脱ぎやがって……っ♡そんなに拓海の”はじめて”が欲しいのか?



 お前の女ですらないのに……っ♡奪われることに嫉妬しちまうのか?あーあー、軽蔑はしねえよ♡そういう馬鹿な男、オレは一人知ってるからなぁ……っ♡



 ……だが、ふふっ♡



 この貧相な身体で……っ♡よくもまあ……拓海のはじめてをもらう気だったなぁ……っ♡



 この粗末なちんぽで……っ♡



 よくもまあ、オレ達のご主人様に喧嘩売れたなぁ……(笑)」



 ヒョロガリ男子が裸体を晒すと――

 そこにあるのは、オレの想定以上の”ヒョロガリ”であるのだ。

 胸板は薄く、あばら骨が浮かび上がるような体躯。身体は細く、肩幅も狭い。兵士には絶対にあり得ない身体は――おそらく、貧村で飢えている農民のようなもの。オレが召喚された現代日本では、基本的に”飢え”は存在しないのだが――この男は例外なのかもしれない。

 そいつのちんぽは――

 まあ、とても粗末なもの。

 皮被りの包茎ちんぽ。一般男性と比べて、サイズ的には、そんなに悪いものではないだろう。少なくともこいつは、いつか本番が訪れたときに「僕様のおちんぽで、女の子をヒーヒー言わせてやる」くらいの気持ちはあったのだろうが――


 ご主人様を前にすると――


 それは、哀れなほどに小さく、粗末な逸物であるのだ。


 Dカップ程度の女が、巨乳を自称しながらオレ達の前に現れれば――途端に無様を晒すことになるだろう。114センチMカップの拓海と、124センチPカップのモードレッド様が相手なのだ。そして――それは、逸物のサイズでも同じだ。オレ達のご主人様のペニスは――今、ズボン越しに拓海の腹部に押しつけられている。雌を躾けるための、凶悪な逸物。ライオンの格好をした拓海にとっては、調教師の鞭よりも遥かに絶対的な存在なのだろう。


 少しだけ、ヒョロガリ男子に同情してしまう。


 確かに、向井拓海が他の男を知らずに――それを初体験にしていれば、満足できただろうが――


 オレも拓海も、ご主人様の巨根の方が――圧倒的に大好きであるのだ。


 優秀な雌にとって、ペニスのサイズというのは大した問題ではないが――それにしたって、限度というものはある。「ふんわりと緩くて、好きなだけ腰を振れる膣」は好ましくても「ガバガバゆるゆるおまんこ」であれば欠点となる。

 本来であれば、オレ達を十分に満足させられる逸物も――



”つつ~……っ♡”



「はは……っ♡おいおい、一分も我慢できるのか?一秒でイっちまいそうだがなぁ……っ♡」



 今のオレ達にとっては、「視界に入れることすらも嫌なゴミちんぽ」になってしまうのだ。

 オレは、ヒョロガリ男子の胸板を指でなぞってやる。

 指一本で殺せと言われれば――容易に出来そうな、貧弱な身体だ。


”つつ~……っ♡”となぞるのは、性的興奮を煽る手付きだ。


「ああ、安心しろよ♡お前にも男のプライドがあるだろ?


 一分我慢ってのは……っ♡


 お前のこの貧相なちんぽが……っ♡まんこにぶち込まれて、腰を振ってからの一分だぞ……?」


 オレは、乳首をくるくると愛撫してやる。

 長い毛が生えた乳首は、そこに一切の手が加わっていない証拠。

 女とベッドインするときに、初めてコンドームの付け方を勉強する気なのだろう。少なくとも、気晴らしの夜の散歩中に、痴女に乳首をイジられるなんて想定すらしていなかったらしい。オレは短い爪で、くるくると乳首を愛撫してやる。「あっ、ん……っ」と情けない嬌声を響かせてくるそれは、とても不快なもの。ご主人様が乳首をイジられて漏らす喘ぎ声は、たまらないのに。不思議だなと思いながら――



「……ああ♪悪いな……っ♡



 まんこにぶち込まれて……なんて言うから……っ♡



 オレのまんこに入れるつもりだったか?


 

 ははっ♪無理に決まってんだろ♡オレも拓海も……あいつの女なんだぜ?……でもまぁ、特別に……っ♡



 一分、我慢できたら……っ♡オレのことも好きにしていいぜ?


 

 よかったなぁ♪今日、家を出るとき考えてなかっただろ?オレの124センチPカップと、拓海の114センチMカップを好きに出来るなんて……っ♡お前がシコシコオナニーしながらぁ、妄想していたそれ……っ♡ぜ~んぶオレ達の身体にぶつけていいんだぜ♡世界中の雄が羨むような……さいっこーの童貞喪失交尾……っ♡避妊具なんてつけないでぇ♡生の粘膜同士にゅっぷりしあう……っ♡極上の快楽♡味わえちまうんだ……っ♡」



 オレは――



 ヒョロガリ男子を、挑発してやるのだ。



 例えば――オレが虜囚として捉えられて、屈服しなければ殺されると脅されても――オレに媚びるという選択肢はない。オレのプライドは、オレの命よりも遥かに重たいのだ。男に屈して娼婦のような真似事をするなら、潔く死んでやればいいだけなのだが――

 今は、拓海の貞操が人質に取られている状態なのだ。

 オレは徹底的に媚びきりながら、乳首をくるくると愛撫してやる。粗末なペニスだが、それでも必死に、孕ませるために勃起をしている。包皮が張り詰めたそれは、本当に、破裂してしまうのではないかと不安になるほど。そんなものを入れられても、大して気持ち良くないだろう。腰を振られても、オレ達は喘ぎ声の一つもあげない。

 だが――


 そんなペニスでも、拓海の処女膜を破るのには十分すぎるのだ。


 オレが味わった雌としての快楽を、拓海にも味わってもらいたい――というそれは、騎士道ではなく「雌のわがまま」であるのだ。昔のオレならば否定しただろうが――今のオレは、それを許容できるくらいの度量がある。

 ヒョロガリ男子を徹底的に挑発してやり――



 オレは――



「本当は……ご主人様に使う気だったんだがな……っ♡



 ご主人様の気まぐれに感謝しろよ?



 向井拓海のまんこ……っ♡初めて味わう雄は、てめえなんだからな……っ♡」



 鞄から、オナホールを取り出してやるのだ。

 有栖川家は、当然ながら「下の世話」も取り扱っている。

 性産業には多大な金銭が動くのだ。勿論、有栖川の名前を冠してはいないが――日本のオナホールの八割のシェアを握っているらしい。

 そんな、熟練された技術に――スカサハのルーンまで組み合わされば――



「詳しい作り方は企業秘密だがよ……っ♡



 このオナホール……っ♡今そこで、乳を揉まれて♡ちんぽで子宮カツアゲされて♡腹の上から気持ち良くなってる……っ♡


 

 ドスケベな雌牛おまんこ……完全再現してるんだとよ……っ♡」



 向井拓海の膣を、完全再現したオナホくらい――容易で作れるのだ。

「流通させてもいいし、ご主人様専用にしてもいい。お前の好きにすればいい」というのはスカサハの談。どうあがいたところで、それは、変態ご主人様にとっては最高のオモチャになるのだ。きっと、拓海にオナホコキをさせた後で「ア、アタシのまんこは……っ♥アンタの、オナホなんだから……っ♥に、偽物より♥本物のオナホ使えよ……っ♥」とでも言わせながら、おまんこくぱぁを堪能する気だったのだろうが――


 

 予定が、色々と変わってしまったのだ。



 オレは、胸元のチューブトップをズラしてやる。



”どったぷん……っ♡”と揺れ現れたのは、124センチのPカップだ。



 自分の足下すら見えない、欠陥品。オレがもしも、赤子を孕んで、母乳で育てるにしても――あまりにも乳がデカすぎるので苦労が絶えないだろう。一人の赤子が飲める母乳を、遥かに越えた量の母乳がドバドバとあふれ出るに違いない。母乳パッドが何枚あっても足りないので――変態ご主人様は、オレの乳をちゅぱちゅぱと吸うのだろう。

 戦闘においては、不愉快でしかないこのデカパイは――


 しかし、愛しい雄様に舐めしゃぶられるだけで――


 いとも容易く、オレを肯定してくれるのだ。


 しかし、目の前にいるのは――生理的に無理な男だ。オレが乳をさらけ出すだけで、肉棒が”びぐんっ”と大きく弾む。「うっひょ~っ♡このデカパイやっば……っ♡これ全部俺のもの♡俺だけのもの♡うっお~……っ♡孕ませてぇ~♡パイズリしてぇ~♡」というご主人様の武者震いではなく――


 情けない命乞いを、こいつは、おちんぽでやっているのだ。



「このオナホに、お前のちんぽを入れてから一分……っ♡



 一分我慢するだけで、オレも拓海も……ぜ~んぶお前のもの……っ♡



 ほら……っ♡あの二人、見てみろよ……っ♡オレとお前のことなんて気にせず、二人だけの世界……っ♡



 あはっ♡素股してるの……わかるか?拓海の処女まんこ……っ♡まだ……あの穴にちんぽ入れた雄はいなくて……っ♡



 一分……気持ちいいの我慢するだけで……あの穴はお前のもの……っ♡



 この乳を揉みしだきながら……っ♡拓海のまんこにちんぽをぶち込めちまうわけだ……っ♡」



 一分も、我慢できるはずがないだろう――


 と、内心を口に出すのは堪えてやる。


 悔しいことに、オレの手付きは熟練の娼婦を遥かに超えている。

 単純に、セックスに費やしてきた時間ならばさほどでもないが――

 スカサハと紫式部という家庭教師は、チートもいいところだ。 

 奴らの魔術は、肉体に直接情報を染みこませることが出来る。熟練娼婦の技術をインプットされてしまったオレは――剣を握るよりも、ちんぽを握る方が上手になってしまうのだ。勿論、オレの剣の技量は途方もないものだが――数十年、ちんぽを握り続けてきた女の技量と比較できるものではない。オレ達が辛く苦しいと思いながら、それでも戦場で命を落とさないために、剣を振り続けるのとは違い――奴らは、自らの快楽の為に性技を学んでいくのだ。「楽しみながら練習できるやつが一番強い」なぞという理屈もあるが――彼女達のようなセックス中毒者は、まさしくそれだ。

 付け焼き刃では到達できない領域に――


 今のオレは、到達してしまっているのだ。



「このモードレッド様の本気のオナホコキ……っ♡覚悟しろよ?オレ達のご主人様ですら……っ♡一分、我慢できないような本気のピストン……っ♡


 

 ……なっ、ちゃ~んと覚えとけよ?



 意識をどこかに飛ばして……っ♡気持ちいいのを我慢するために、人形になるんじゃつまらねえぞ?



 オレと拓海が……っ♡い……っちばん気持ちいいと思える腰の使い方……レクチャーしてやるからな♡


 

 お前、童貞だろ?……あはっ♪言わなくてもわかるよ♡……童貞オーラぷんぷん♡使ってねえちんぽのくっさい匂い……っ♡シコ猿くん特有の伸びきった皮……っ♡誰が見てもわかるがなぁ……っ♡



 そんなお前が……っ♡



 拓海のはじめてを奪うなんて、大変だろ?



 だからオレが、お前にレクチャーしてやるよ……っ♡



 ヘタレ童貞男子でも……拓海のことを気持ち良く出来る腰使い……なっ?」



 オレは囁きながら、チラリとご主人様の方を眺める。



”どちゅんっ♥ばちゅんっ♥ぶじゅっ♥ぐぶっ♥ぬじゅじゅじゅ~っ♥♥♥”



「んぐ……っ♥あっ♥んんん……っ♥や、やめ、ろぉ……っ♥さ、流石に、かわいそうだろ……っ♥ふぅ♥ふぅ♥た、耐えられたら……っ♥アタシの処女膜、アイツのもので……んんん~っ♥


 な、なんで燃えてんだよ……っ♥アンタが、アタシのことっ♥賭けに差し出したんだろうが……っ♥」



 ご主人様、今、拓海に素股をしている。

 トイレの壁に手をつけて、尻を突き出している拓海。小便でぐじょ濡れのホットパンツは、今、足首まで下ろされている。真っ白でドスケベなデカケツが丸出しになっている状態。

 膣肉は、ぐじゅぐじゅに蕩けているのだ。

 肉体的には女のオレですら「うっお……ちんぽ入れたら絶対気持ちいいだろこれ……っ♡」と、本能的に思ってしまうほど。 

 そこに――ご主人様は、素股をしているのだ。



”どちゅんっ♥ばちゅんっ♥”と激しい破裂音が響いている。


 

 ポンポンと赤子をひり出すために、向井拓海の尻にはたっぷりの媚肉が付いている。

 ご主人様は、そこに本気で腰を叩きつけていくのだ。

 彼女の尻に、手形が残るほどに力強く”むぎゅ~っ♥”と掌を埋めて――

 子宮を突き潰す勢いで、素股をしているのだ。

 膣口と、肉棒の幹部分が擦れ合うそれは――


 雌にとっては、どうしようもなくもどかしいものだ。


 濡れていないときに、嫌いな男にヤられても、殺意しか芽生えないだろう。だが、そこにいるのは――「お顔を見ているだけでおまんこが濡れて、子宮が疼く、世界で一番しゅきしゅきな雄様」であるのだ。オレがそれをやられると――無様に、惨めに、命乞いするが如く「オ、オレのおまんこ♡もう限界なんだよ♡焦らさないでくれよ♡」と媚びる他にないのだ。



 あと、数回ピストンすれば――



 いつ、”にゅぷん……っ♥”と、おちんぽが滑ってしまうかもわからないわけであり――



「はは……わーってるよ……っ♡



 そんじゃ……一分だぜ♡



 ちんぽ入れてから一分、我慢できれば……っ♡



 オレ達はお前のものだ……っ♡」



 オレは――



 ヒョロガリ男子の亀頭に、オナホールを押し当ててやる。



 ピンク色のぶにゅぶにゅしたオナホールは、拓海の膣を完全再現したもの。有栖川家の技術力に、スカサハのルーンが組み合えば――処女膣の完全再現くらい容易いらしい。

 我慢できるとは思っていないし、我慢させる気はないが――



 もしかしたら――



 オレと拓海は、このヒョロガリ男子に孕まされるかもしれないのだ。



 拓海と一緒にテレビを見ていたときのことを、思い出す。

 空を縦横無尽に飛び回るジェットコースターや、高い橋梁から命綱を着けて飛び降りるバンジージャンプ。この現代社会では、「絶対に安全な立場で、命の危機を感じる」というそれが人気の高い娯楽となるのだ。

 ご主人様が、オレと拓海を差し出したのも、それと同じだ。

 一分の我慢など、絶対に出来るはずはない。絶対にやれるはずはない。でも――もしかしたら――本当に、一分我慢してしまえば――と、どうしようもなく心が沸き立つのだ。目の前にいる雌達が寝取られるかもしれないという焦燥感が、金玉をフル稼働させて、オレ達を孕ませる為の精子を作ってくれるのだ。



”ごくり……っ♡”



 と、生唾を飲んでしまうオレの身体は、もう手遅れだ。



 オレは、ヒョロガリ男子の亀頭に、オナホを”ちゅっ♡”と触れさせてやる。



 さあ、どんなシゴき方をしてやろうか――ご主人様の大好きな、雌を本気で孕ませるときの、亀頭をぐりぐりと奥に擦りつけて一滴残らず”零距離ディープキス射精”をするときの腰使いは流石に、童貞くんには厳しいので――雌をだらだらと弄んで、暇つぶしでもするかのように、子宮をとろっとろのくたくたになるまでほぐす、緩慢な交尾を教え込もうか。それとも――向井拓海の母性のことだ。下手くそで、ヘコヘコと、膣の浅いところで腰を振って男だけが気持ち良くなるピストンでも――喜んで受け入れてくれるだろうか――



 なんてことを、考えていると――



”びゅ~…………びゅくんっ♡”


 

「…………はっ?



 ……い、いやいや……冗談だろ、お前……?」



 ヒョロガリ男子は――



 拓海の膣口に”ちゅっ♡”と亀頭が触れるだけで、暴発射精を吐き出していくのだ。


 

 ご主人様は、オレ達の膣内に射精するとき――毎回、異常な量の精液を吐き出していく。

 優秀な雄が、優秀な雌を相手にして――しかも彼の身体は、紫式部とスカサハによって”改造”をされているのだ。一度の射精で、小さな缶ジュース一本分程度の精液を吐き出してくる。オレ達のような雌の身体は、どれだけ射精されたところで「一つの卵に、一匹の精子がちゅぷんすれば打ち止め」と作られているが――そうでなければ。特殊な動物のように多胎することが出来るのならば、オレ達は一度の出産で、五つ子や十つ子を簡単に生み出してしまうに違いない。



 それに比べて、ヒョロガリ男子の精液は――



”しょっぼ……っ♡”



 と、思わず感じてしまうものだ。

 いや――正確には、彼が普通なのだろう。

 ずっと恋をしていた女が、目の前で他の雄に陵辱されているのを見て興奮する、最低に情けないマゾ男子の射精というのは――そうして数滴、ぽた、ぽたと漏れるだけであるのだ。

 例えば、オレや拓海と関係を持った男は、もう二度と普通の女では満足できなくなるだろう。

 恋愛には基本的に100点は存在しない。「歯が出ている」「顎に肉がついている」「食べ方が汚い」「頭が悪い」「匂いがきつい」「顔がブサイク」と、数多の欠点を”どこまで許容できるか”が恋愛であるのだ。普通の男は、35点の肥満体の女であっても「まあでも、乳はデカいからな」と妥協をして、貢いで、媚びを売って、ようやくセックスを許してもらえる立場。女性の蜜壷というのは、それだけの価値がある、売り手優位な代物なのだが――


 ご主人様は、今、六人の極上雌とのハーレムを築いているのだ。


 高級な食事に舌が慣れてしまえば――粗末な糧食で生きながらえるよりも、高貴な餓死を選ぶだろう。

 そして、それはオレ達も同じだ。

 六人の雌と7Pハーレム交尾をしながら――

 それでも、オレ達に圧勝するのがご主人様であるのだ。

 もう、ご主人様以外とのセックスを考えることは出来ない。浮気も不倫も「要するに、この男は私のことを気持ち良くしてくれそうだから」が発端であるのだ。ご主人様よりも雄のレベルが低い相手に、オレ達がまさか口説かれるはずもない。「ご主人様とは一週間に一回しかヤれないから、その空いた時間で、疼いた身体を鎮めたい」というそれすらも――性欲過多の、ケダモノが如きご主人様には望めないものなのだ。



 ヒョロガリ男子の、その射精に――



「ああ、オレは今後一生、何があっても――こいつを雄として認めることはないのだろうな」と考えてしまうが――



「はは……っ♪よかったじゃねえか……っ♡



 一回射精したら……次の射精まで、余裕あるもんなぁ♡



 これでもしかしたら……本当に我慢できるかもしれねえぞ……?


 

 あ~、困ったなぁ♡オレも拓海も♡本当に負けちまうかもなぁ♡お前のこのちんぽで……っ♡オレ達のまんこヘコヘコ♡パコパコ♡最高に優秀な雄にしか出来ない……生ハメ交尾で腰振られたら♡



 ほんとに……負けちまうかもな~っ♡」



 今のオレは、ご主人様にホストを命令されているのだ。

 一国を買えるほどの大金を積まれても、オレがコイツに奉仕することはないが――ご主人様の命令というのは、それを凌駕した価値がある。雄としての情けなさを指摘して、侮辱して、嘲笑して――それで勃起する性癖もあるが、目の前の男は違う。徹底的に媚びきってやり、勃起を誘発させるのだ。

 流石のオレでも、萎えちんぽを前に一分で射精まで導くのは難しい。

 ご主人様のように優秀な雄相手ならば容易くても――起動が遅い、古い機械のように、無能な雄というのは種付けへの切り替えが非常に遅いのだ。どんな雌でも絶対に孕ませる優秀な雄というのは、ご主人様くらいのもの。だから、オレは勃起の為に淫らな誘惑をしてやるのだが――



”しーん……っ”



「…………はぁ?



 まさか、お前……



 あれで打ち止めか?」



 ヒョロガリ男子の肉棒は――


 それで容易く、限界を迎えてしまったらしい。


 後から文香と夏葉に聞いた話だと――「普通の男子」はそれが当然であるらしい。

 オレがいた時代の、戦場の男達とは射精の意味合いが違うのだ。何日、何週間、時には何ヶ月と野営をしている中で性欲が昂ぶり、興奮を発散させるために、大金をはたいて娼婦を買う彼らとは違う。無料で女性の生膣を拝める時代において、彼らの性欲というのは減衰していく一方であるらしい。

 ご主人様なら、まだ前菜すら食べ終わっていないタイミングなのに――



”しーん……っ”



「……マジかよ、お前……っ♡



 ほんと……雄としておわってんな……っ♡」



 ヒョロガリ男子は、もう、デザートまで食べ終えてしまったらしい。

 目の前ですっかりと萎えているちんぽは、見覚えがあるもの。

 サイズと凶暴度はまるで違うが――ご主人様が本当の本当に、限界を迎えたとき、

 肉棒はそうして項垂れてしまうのだ。「ふにゃふにゃなのを口で咥えたり」や「お尻の穴にベロベロと舌を這わせたり」ではどうにもならない、本気の店じまいモード。時間の経過でしか回復しないものであり――



「……はぁ~……まったく♡



 ……だったら、最初から言えよ……っ♡



 拓海の処女膜が破られるところ……見たかったんだよな?



 ははっ♪強い雄のフリして♡拓海の気を惹こうとして……っ♡無駄な努力だったなぁ……っ♡



 ほ~ら……っ♡拓海の顔見ろよ……っ♡



 もう……お前のこと、見てもいないぜ?



 失望すらしてないんだぜ?ここにいないのと同じ……っ♡ご主人様の顔だけを見て……っ♡ちんぽ入れて欲しいよ~って雌顔でアピール♡股を開かないと生きていけないバカ女がやるみたいに……っ♡媚びまくったお顔……っ♡



 あっ♡あっ♡ご主人様……我慢の限界みたいだな……っ♡



 もう、お前との賭けも成立しねえな♡ははっ♡このちんぽが勃起出来たらぁ♡また、賭けは再開するけど……っ♡



 ……まっ、無理だよな♡



 お前なら……拓海のまんこに、ちんぽが触れた瞬間イっちまうもんな……っw」


 

 ご主人様を喜ばせるために――



 ヒョロガリ男子の耳元で、彼を小馬鹿にしてやるのだ。



 ご主人様の気まぐれに付き合わせた報酬としては、十分すぎるだろう。今後一生、「巨乳ヤンキー女に耳元で馬鹿にされながら、シコってるところを見られる」でしか興奮しない性癖になるだろうが――まあ、世界は広いのだ。何とかなるだろう。

 一生味わうことになる敗北感は、闘争においては避けたいものだが――


”性癖”においては、悪いことばかりではないのだ。


 

「んんん……っ♥ご主人様♥ご主人様……っ♥



 あたしのはじめて……もらってくれ……っ♥



 ご主人様の赤ちゃん……孕ませてくれ……んんんん~っ♥」



”にゅぷぷぷぷ~っ♥♥♥”



「あーあ……っ♡


 入っちまったな……っ♡ご主人様のおちんぽ……っ♡


 あっは……っ♡デカくて♡硬くて♡お前の雑魚ちんぽとは大違い……っ♡それなのに……っ♡


 お前のだ~い好きな向井さん……っ♡


 処女まんこにぶちハメられて……っ♡いきなり喘いじまってるんだぜ……っ?


 あ~あっ♡可哀想に……っ♡本当なら、アレを味わえるのはお前だったんだぜ?拓海の114センチMカップ……っ♡優秀な雌の象徴……っ♡ほ~らっ♡ああやって、ご主人様みたいに鷲掴みにして♡揉みしだいて♡パンパン♡ヘコヘコ♡ちんぽが気持ち良くなることだけ考えて腰を振れる最高の愉悦……っ♡お前が味わえるはずだったのに……っ♡


 残念ながら……あれはぜ~んぶご主人様のもの♡


 ……ははっ♡


 オレに馬鹿にされて……怒って勃起出来ればよかったんだがなぁ……っ?


 ふざけるな♡女の分際で♡お前ら雌はぁ♡雄様のちんぽケースに決まってんだろ~って……っ♡ご主人様みたいにちんぽが滾れば、童貞筆下ろしチャンスがあるのに……っ♡」


”つんつん……っ♡”


「このクソザコちんぽ♡


 少しも役に立たねえなぁ……っ♡」


 ヒョロガリ男子くんには、絶対に味わえない快楽を――

 目の前で、ご主人様達はたっぷりと味わっているのだ。


 

 先ほどの、立ちバック素股の状態から、肉棒を挿入したのだ。 

 向井拓海の爆乳というのは、日常生活すらも困難になるもの。 

 昔のオレは、78センチのBカップ。戦場で剣を振り回す以上、乳が小さいに越したことはない。「巨乳の女は、身体を激しく動かすと、乳の付け根が信じられなく痛くなる」という話を聞いたとき――オレは「かわいそうになぁ……」と本心から同情して、見下してやったのだが――

 124センチPカップの身体になってしまえば、巨乳女の苦労が嫌と言うほどわかるのだ。

 胸元にぶら下がったのは、空気が詰まった風船ではない。芯にまでたっぷりと媚肉の詰まった「脂肪」であるのだ。オレはもう、仰向けで寝ることがほとんど出来ない。自分の胸元の脂肪が、オレの肺を圧迫してくるからだ。就寝時どころか、普段ですらノーブラでも気にしたことはなかったのに――今のオレの乳は、圧倒的に身体に負荷がかかっている状態。膝が悪い人間がサポーターをするように、腰がヘルニアの人間がコルセットを巻くように――オレはナイトブラを着用しないと寝ることが出来ない。124センチPカップというのは、人間の肉体においてプラスではなく――圧倒的なマイナス。「怪我」や「障害」と同じレベルの欠点。寝る前のケアも、当然、欠かさないようにする必要がある。「男の子が揉んだとき、すべすべだと嬉しいから」という理由で保湿クリームを塗るのではない。乳がデカすぎて、脂肪が胸板に常に密着しているのだ。万年床の布団の下で、カビが生えるのと同じ。オレの爆乳というのは――”ただ就寝する”ということすら、まともに出来ない欠陥であるのだ。

 拓海を守るために、スカサハと取引をしたことに後悔はない。

 オレの戦闘能力を削るために、足の健を切らせろと言われたら――

 オレは麻酔も何もなく、自分で切ってやっただろう。

 後悔はしていないのだが――


 それでも、邪魔なものは邪魔なのだ。


 自分の足下すら見えないで、転んでしまったこともある。このモードレッド様が、石ころにつまずいて転ぶというそれが――果たしてどれほどの屈辱なのか。いっそ、切断してやれば、スカサハとの取引も反古にはならないよな――とも思うのだが――



”む…………っぎゅ~~~~~っ♥♥♥♥”



「おおおお゛……っ♥んおっ♥ほぉ゛……っ♥おご……っ♥うぎ……っ♥イ、イっぐ……ぅぅううう゛~~~~っ♥♥♥」



 ご主人様が――



 オレ達の乳を、本気で鷲掴みにするだけで――

「あっ♡乳が大きくて良かった♪♡」と、オレ達は子宮で感じてしまうのだ。

 今の拓海も、まさしくそれなのだろう。

 ご主人様は、射精を我慢している。

 少しでも、その気持ちよさを持続したいのだろう。射精を我慢するというのは、尿道を引き絞ることであり――そのためには肛門に力を込める必要があり――

 結局は、全身の筋肉に力を入れる必要があるのだ。

 だから、向井拓海の114センチMカップという爆乳が――



”ぎりぎりぎりぃ……っ♥♥♥”



 えげつなく、形を変えるほどに歪められているのだ。

 スカサハの治癒ルーンがあるというのは――果たして幸運であるのか。「乳肉がブチ壊れても、元に戻すことが出来る」とあらば、ご主人様には少しの遠慮も容赦もない。オレ達は、ご主人様が肉欲を満たす激しい交尾にしか興味を持たないことに、感謝をしている。もしもご主人様が、オレ達の顔面をぶん殴りながら、無理やり強姦するのが好きな性癖であったとしても――それを実現させられる程度には、優秀な雄であるのだ。

 拓海が乳肉を陵辱されている光景を見ながら――



「ああ……っ♡羨ましい……っ♡」と、オレの乳首がジンジンと勃起してしまうのだ。



「あああああ゛~……っ♥んおっ♥イぐっ♥イぐ……っ♥まんこも、おっぱいも……っ♥あぐぅ~……っ♥うぎゅっ♥ふぐぅ♥イぐ♥イ……っぐぅ゛~……っ♥♥♥」



 ご主人様は激しく腰を振り、拓海の膣内を乱暴している。

 ご主人様の股間と、拓海の尻がぶつかる衝撃音は――ここがアメリカであれば、銃声と勘違いされるに違いない。夜の静かな公園では、音が響くことだろう。公衆トイレの中であるので、音がこもり――拓海のオホ声も全て、心霊現象扱いされるのかもしれない。

 そんな、どうでもいいことを考えられるのは――


 今のオレが、本当にどうでもいいことをしているからだ。


 ご主人様はやがて、前傾姿勢になって動きを緩める。


 ああ――


 それは、オレの大好きなやつだ。


 ご主人様のセックスというのは、ただの性欲発散のものではない。

 オレ達のような雌を――本気で孕ませるための”繁殖交尾”なのだ。

 ルーンによって、オレ達は副作用のない避妊が出来ている。安全性は担保されている。いずれ、ご主人様はオレ達を孕ませるのだろう。ボテ腹セックスがしたいのだろう。だが――それは、いつでも出来ること。腹が空っぽじゃないと出来ないプレイは、幾つもあるのだ。だから、オレ達はまだ孕んでいないのだが――


 スカサハのルーンが、どれほどに優秀であっても――


 そのスカサハは、ご主人様にハメ潰されてしまっているのだ。

 ルーンによる避妊を超越して、オレ達は孕まされてしまうのではないか――という心配を、本気で感じている。少なくともご主人様は毎回、オレ達を孕ませる気で子種を吐き出しているのだ。性欲解消の為、日課となった自慰行為のように適当に済ませることはない。毎回、毎回――「孕め♡孕め♥赤ちゃん孕め……っ!」と呪いのように、オレ達の耳元で囁いてくるのだ。

 拓海の子宮口をぐりぐりと、亀頭で押し込んで、ほぐしているのもその一環だろう。勿論、人間の身体はそういう風に出来ていない。子宝に恵まれない夫婦を相手に、胡散臭いヨガを教える教祖様が言い出しそうな発想であり――医学的根拠は何もないのだ。わかっている。ポルチオを刺激されて、子宮を腹の上から掴まれて、耳元で「孕め♡孕め♥」と大好きな雄のロートーンのイケボで囁かれたところで、妊娠の確率に変わりはないと――わかっているのだが――



「~~~~~~っ♥♥♥♥」



 オレも、向井拓海も――


 それをやられてしまえば、もう、おしまいなのだ。


 腹の奥から、卵子が”ぶりゅっ♡”と出てくる錯覚に陥る。全身の細胞が、この雄に媚びるべきだと訴えかけてくる。子宮口に精子をびゅーびゅーとぶっかけられる快楽が――まるで、麻薬常習者のようにフラッシュバックして、どうすることも出来ないのだ。

 オレの口からは、涎が溢れている。

 ご主人様をもてなすために、このヒョロガリ男子を挑発して、雄としての差を見せ付ける――という自分の役割すら、もう、どうでもいい。

 そこで犯されている雌が羨ましくて、たまらないのだ。

 ご主人様はゆさゆさと、浅めに腰を振る。自身のちんぽの気持ちよさだけを追求した、射精間近の腰使いだ。セックスというのは、どちらか一人が気持ちいいだけでは成立しない。互いに、互いの快楽を高め合うことを目的としている。そんな浅めのヘコヘコピストンが許されるのは、オナホ相手だけであり――


 それが、オレ達にオナホであるという意識を高めてくるのだ。


 がに股のつま先立ちで、無様に尻を突き出している向井拓海。やがてご主人様は、それが訪れたのだろう。舌を突き出しながら、上体を仰け反らせていく。普通の男が、射精の時にそんな顔をすれば「無様すぎる……っw」という笑いになるだろうが――

 愛しいご主人様が、猿のように気持ち良くなっているという事実に――

”きゅんきゅ~ん……っ♡”と、オレの子宮が疼いてしまうのだ。

 ご主人様は――そのまま――



”…………びぐびぐっ♥♥♥”



「んんんん゛…………おっ……っほぉ゛……っ♥♥」



 身体を”ぷるるっ♥”と、軽く震わせるのだ。



 ――射精、したのだと理解をする。



”ぞくぞく……っ♡”と、オレの身体には仄暗い興奮が滾ってくる。

 自分の子宮で、精子を受け止めるとき――オレの腹の中でちんぽが弾んで”びゅるるる~っ♡びゅるる~っ♡”と精液の注ぎ込まれる感触がある。だが、今犯されているのは、オレではないのだ。拓海の膣内は、ドスケベな媚肉に阻まれて覗くことは出来ない。ご主人様の大好きな膣内射精を――オレは、身体の震えで判断することしか出来ないのだ。


 それが――


 今のオレには、途方もない興奮となるのだ。


 元々、顔が良くて、男にも女にもモテたのだ。それが今は、124センチPカップをぶら下げている。街中を歩けば、大勢の男に声をかけられる。今までのオレならば「話しかけたら殺すぞ……っ」のオーラを出せば、貧弱な男達ははねのけられたのだ。だが――乳が馬鹿でかい女が、不機嫌オーラを出していても、それは男達には滑稽に見えるのだろう。

 最早オレは、か弱い箱入り娘が如く、一人で街を歩くことすら困難な身体であり――



 世界中の雄が、味わいたくてたまらないオレの身体を――



 目の前の雄は「あっ、拓海がいるからいいわw」と袖にすることが出来るのだ。



 圧倒的な立場の差は、それだけで、オレの膣を濡らすもの。ご主人様との蜜月の日々で、オレの中の”マゾ”は凶暴に育っているのだ。「オレみたいにドスケベで、ハレンチで、男ならば誰でもレイプしたくなる雌」が放置されていることに、たまらなく悶えていると――



”くいくい……っ♡”



 ご主人様が、オレに手招きしてきて――



 それで、おしまいだ。



”びぐびぐ……っ♡”とオレは、軽く絶頂をする。

 腰が抜けて、その場にへたりこむ。男子トイレの床は汚いが――今のオレはケダモノであるのだ。性欲を発散することしか考えていない、ドスケベな虎であるのだ。四つん這いでご主人様の足下まで近寄り、彼の靴の上からキスをしてやる。もう、その段階で、オレの頭の中からヒョロガリ男子はぶっ飛んでいる。「目の前のオスのご機嫌を伺って、この凶悪おちんぽで、おまんこをぐっちゃぐちゃになるまでいぢめてほしい♡」以外の思考がなくなるのだ。ご主人様はオレの腕を掴み、身体を持ち上げて――”ぶっちゅ~~~っ♡”と濃厚なキスをしてくれる。今のオレは「ああ、ご主人様♡自分の靴にキスをした女と、遠慮容赦なくキスが出来るなんて……っ♡かっこよしゅぎる……っ♡」とバカ女を丸出しにした状態であるのだ。拓海の中に、一滴残らず精液を吐き出したはずなのに――即座に肉棒を隆起させて、オレの子宮を腹の上から押してくるご主人様。一度だけ、ヒョロガリ男子をチラリと見てやる。「かわいそうな雑魚男子くんに、一回だけヤらせてやるよw」の展開を期待していた彼に――その可能性は微塵もないと、教え込んでやる必要があるのだ。「にやっ♡」と笑みを浮かべて、それから、オレはあいつを一瞥することもなく――ご主人様と、肉欲を貪り合い続けた。



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POSTEDJul 19, 2024
ARCHIVEDJun 10, 2026