ドムンッ!!!
井戸の縁から上半身を出し次に足を枠にかけて
脱出しようとしたその時、武闘家は急に息ができなくなった
子供のころ馬に股間を蹴られたことを思い出した
「かひゅ!?」
(なんだ、何が起こったのにゃ?息ができない!?)
(何かの攻撃?いや、誰もついてきてなかったはず)
今一度自分の状況を確認する
馬に蹴られたような衝撃が股間にあって・・
(あれ?何も感じない?あれだけの衝撃があったのに?)
武闘家は軽くパニックになる
確かに井戸を出ようとした瞬間、下からとても強い衝撃があったはず
その衝撃によって一瞬身体が井戸から飛び出るほど浮き上がったのは間違いない
なのに何も感じない
なにも?
武闘家は井戸の穴の真ん中にいた
縁に掴まってるわけではないのに穴の真ん中に浮いている
下を確認するが真っ暗で何も見えない
真っ暗というか光さえ当たらないほどの黒い何かだ
それが井戸の縦穴を蓋をするように塞いでいて
武闘家の身体はそれにはまっている感じだった
「トラップ?この黒いのに挟まった衝撃だったのかにゃ?」
「ゲートはそこに見えてる、何とか這い出ないと・・」
足をどこかに引っ掛けられないか動かしてみるが
胸より下の感覚がないため下半身を使っての脱出は無理そうだ
「やばいにゃ!最後にこんな罠が!」
「とにかく急いで解除しないと追手が来ちゃうにゃ!!」
「きっととんでもないやつにゃ・・!」