DESCRIPTION
何者かに身体を縮められ、学校の備品として人知れず使われ始めてから、どれくらい経っただろうか。
備品用の小人は、使われていない時間帯、すなわち平日の夜や休日は職員室の隅に置いてある箱の中に10人ずつ入れられている。当然箱の中に時計などがあるわけでもなく、あるのは必要最低限の食料のみ。それもほとんどは、女子高生たちが給食で残した食べ物。歯型の付いたパンのくずや、飲みかけの牛乳の中身が平たい皿に雑に盛られ、小人たちはペットの犬や猫のようにその食料に群がるのだ。
そんな理由もあって、今が何月何日なのかすらよく分からない。教室にカレンダーは貼られているとは思うが、備品として使われている最中にそんなものを確認する余裕などあるはずがない。
もはや普通のサラリーマンだった頃の記憶もおぼろげになってきており、自分がどういう生活をしていたか、どんな人と話していたか、上手く思い出すことが出来なくなっていた。鮮明に脳に残っているのは、備品として巨大な女子高生たちに使われてきた過酷な記憶のみ。世界を覆い尽くす温かな手のひらや、重機のような足、スケール感のおかしな顔のパーツたちばかりが、脳裏に浮かんでくる。
始めの頃は、自分が備品として使われる環境に激しく戸惑い、心が付いていかなかったが。この頃は、そんな生活に対しての戸惑いや驚きは薄くなっていて。過酷で辛い、自尊心を削られ続ける毎日であることは間違いないが、ブラック企業に日常的に勤めるサラリーマンのような、どこかそんな毎日が当たり前のようになりつつあるのを自覚し始めていた。
女子高生の道具である自分が、当たり前になっていく。
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そしてある日。
「なんだ……これ……」
寝心地最悪な箱の中で目が覚めた俺は。
箱の中の面積が異様に広くなっていることに気づいた。
「…………」
絶句しながら、他の小人も自分と同じサイズであることを確認する。…これが、いつの日か教員が話していた、"再縮小"であることはすぐに分かった。
小人用備品と一口にいっても、その使い方は様々で。適切な小人の"大きさ"というのも、使い方によって変わってくる。そこで、小人によっては縮小薬を再度使用し、さらに身体を小さくして使うことがあるのだと。そんな会話が、箱の中まで聞こえてきたことがあった。…そういえば、昨日の夜に支給されたパンくずは、少しだけ変な匂いがしていた。
「あ………」
異様に広くなった箱を見て、自然と身体が震えてくる。自分は今、どれだけ小さくされてしまったのか。比較対象がいないからはっきりとしない。昨日までですらあんなに巨大で恐ろしい女子高生だったのに、もっとサイズ差が開いてしまったら、一体どうなってしまうのか。
小さすぎる自分が、備品として使われて壊されてしまうことが、たまらなく怖かった。
クラッ……
視界がふらつく。何だろう。貧血だろうか。…栄養が足りていないのかもしれない。それか、極度の恐怖で疲労が溜まってしまったのか。
今日も備品として使われなければいけないのに、俺は起きて早々意識を失ってしまった。
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「「「今日は小人を使った実験を行います」」」
「………?」
また、眠っていたのか。俺は騒がしい上空からの音と、自分の身体に感じる固い床と壁の感触に違和感を覚え、目を覚ました。
「なんだ……ここ……」
よろめきながら、何とか立とうとする。…透明なガラスの壁で、周囲が覆われている。足場も透明なガラスで、何故か丸みを帯びておりとても立ちづらい。円柱のような形のガラスの中に、俺は閉じ込められているのか。上を見れば、円柱は相当高くまで伸びていて。首が痛くなるほど見上げれば、遥か高くに円柱の出口が空いているのが見えた。
透明なガラスではあるが、側面は全て曲線を描いており、外の景色が歪んで何が何だかよく見えない。自分が今どんな場所にいて、何に閉じ込められているのか。
「「「ここに、試験管に入った小人を用意しています。班ごとに一匹の小人を使って実験するので、持って行ってねー」」」
「「「はーい」」」
試験管。実験。そんな言葉と、大量の女子高生の声が鳴り響き。少しづつ自分が置かれた状況を察し始める。
…ここは理科室で、自分は試験管の中に入れられているのだと。そして、今から実験の備品として、使われるのだと。
ズンッ!!ズンッ!!
ぼんやりとしか見えない外の景色が、激しく動き始める。肌色の巨大な何かが、何本も動き回って周囲を闊歩している。明らかにそれは、立ち上がって試験管を取りに来たJKたちの太ももで。試験管のすぐそばをズンッ!!ズンッ!!と肌色が通り過ぎ、目まぐるしく景色が変わる。
そして、
ガタッ…!!ぎゅうっ……
「ひぁあっっ!!??」
ズンッ!!ズンッ!!
試験管を支えている器具ごと、大きな力で持ち上げられて運ばれ始める。恐らく、JKの巨体から伸びる手が容易に支えて持ち運んでいるのだろう。ビルのようなスケール感のJKの身体と共に、周囲の視界が激しく移り変わっていく。試験管を持つ巨人が一歩踏み出すたび、ガンッ!!ガンッ!!と上下左右に揺れる試験管の壁に何度も身体を打ち付けられる。…女子高生の歩行の衝撃は、小人にとって耐えられるものではない。しかし小人がいくら叫ぼうが喚こうが、何十メートルも上空にある耳には届くわけがなかった。
ガンッ!!
「「「何の実験するんだろう」」」
「「「ねー」」」
机に置かれた小人入り試験管。試験管の中からは、曲線を描くガラスによって周囲の景色が歪んでおり、はっきりと状況が分からない。ただ、自分より圧倒的に大きな存在が4人周りにいて、それぞれから女子高生らしい声が大音量で響いてくることだけは確かだった。
…試験管の中に、こんなにも余裕を持って入れられているということは。自分の今の大きさは思っているよりも小さいのではないかと、どんどん不安になってくる。しかし、周囲の景色が歪んで見えづらい現状では、自分の大きさを正確に推し量ることはできない。
ゴトッ……
「うわあっ…!!」
いきなり、試験管のみが持ち上げられる。見れば、試験管の上半分が肌色の巨大な手の表面に覆われていた。自分一人が入れてしまう程大きな試験管が、ただの手のひらに簡易に覆われて持ち上げられる。そして、
「「「ちゃんと生きてるね~」」」
じぃっ……
「ひ……」
試験管の底の部分に、女子高生の巨大な瞳が思い切り近づけられ。
絶句した。
「「「………」」」
女子高生の瞳が、自分の全身よりも大きいのだ。近づけられた瞳は、その上下の直径だけで、俺の身長を凌駕していた。茶色の瞳の虹彩の模様まではっきりと見える異常な距離感。まつ毛の一本一本も、二重のまぶたのシワの一つ一つも、今まで見たことのない解像度で見せつけられる。
ぱちっ…!!
「っ!!」びくっ…
突然のまばたきの音に、身体をビクつかせてしまう。大きなまぶたが一瞬で閉じ合わされ、また一瞬で元の場所に戻る。まぶたが合わせられる音が試験管の中まで届き、人生で一度も聞いたことのない音に驚かされる。今のまばたきに巻き込まれただけで、俺の身体など簡単に潰されてしまうのではないか。本気で、そう思わされた。
「「「ちっちゃ~い♪」」」
「「「こんな小さくても、何か考えてるのかな?」」」
次々に、周囲に現れる巨大な瞳。…少し前に、デッサンの対象として見つめられたときとはスケール感が違いすぎる。あの時は世界全てが女子高生の顔に覆い尽くされるような印象を持った。でも今は、世界全てが女子高生の瞳のみに覆い尽くされている。目の大きさという、今まで意識してすらこなかったものに本気で怯えている自分がいた。
「「「今日の実験のテーマは、"小人の生体反応を知ろう"です。…じゃあまず、試験管の中の小人を色々な方法で驚かせてみて下さい。そして小人の反応を観察して、配ったプリントの①の欄に書いてください」」」
「「「分かりましたー」」」
遠くの方から聞こえる理科教師の声に、大量の女子高生の声が反応する。世界に響き渡る神々の声はちゃんと聞き取れず、今から何が始まるのかもよく分からない。
「「「何でもいいんだって」」」
「「「じゃあ私やってみる~」」」
と、突然、
バンッ!!!
「ああああっっ!!!??」
試験管が激しく揺れて、爆音に耳を破壊される。外の世界が、一瞬にして肌色一色になっていた。
「「「わ、摘まんだだけなのに転んじゃった」」」
「「「私たちの指でも怖いんだね」」」
これが、指?…試験管の底から見える360度の景色を全て埋め尽くす肌色の壁が、指の表面だとでもいうのか。確かによく見れば、試験管の前方と後方は別の巨大な肌色の物体で挟まれており、その表面には大きな指紋らしき模様が描かれているのが分かる。
精神を揺さぶられるような衝撃と爆音は、女子高生が試験管の底を人差し指と親指で摘まんだだけで起こされたものだった。
ざりざりざりっっ…!!!
「ひっ、や、あ………」
小人が幽閉された空間を、外から巨大な指ですりすりと擦られる。試験管を何気なく指で擦っているだけの行為なのに、一センチにも満たない極小な小人にはおぞましい音に全方位から囲まれる恐怖。でっかい指紋がガラスの壁に押し付けられたまま擦りつけられ、黒板を爪でひっかいたときの音よりもはるかに不快で強烈な音が響いてくるのだ。
そんなわけがないのに、この指で容易に試験管が割られてしまいそうな気がしてくる。今にも、この絶望的に大きな指の腹でミンチのように潰されてしまうのではないかと。
「「「こんなのが怖いって、ちょっと可哀そうだね」」」
「「「そう?結構可愛くない?」」」
バンッ!!バンッ!!
雑談しながら何気なくタップする指の衝撃が、大地震のような衝撃となって試験管小人を襲う。強制的に頭を試験管のガラス壁に打ち付けられ、もんどりうち、それでも女神様のように大きな女子高生たちには気づかれもしない。…小さな虫がどれだけ痛そうかなど、そもそも人間様の思考には入ってこないのだ。
「「「私も怖がらせたい!」」」
「「「いいよー」」」
また別の元気な声が響き渡ってくる。その声の持ち主の姿かたちなど、サイズ差がありすぎてもはや認識できない。圧倒的な上位存在となった女子高生の声だけが、このミクロな世界に響き渡ってくる。
そして突然、
「「「……♪」」」
試験管の外の景色に、圧倒的な大きさの唇が現れた。
「ああ………あ……」
なんて絶望的な大きさなのだろうか。その下唇の高さにすら、俺の身長では勝つことができない。2,3階建てくらいの高さはありそうな、張りのある綺麗なJKくちびる。横の長さはさらにその2,3倍はあり、その端っこまで確認することができないほど長く伸びている。
この唇が、日常的に動いて言葉を紡いだり、食べ物を摂取しているという事実が信じられない。
にちゃあっ…♡♡
「ぎゃあっっ!!??」
突然爆音で鳴り響いた、卑猥なリップ音。それと共に大質量の唇が開き、グロテスクな内側の光景がこちらに躊躇なく晒される。それだけで俺は腰を抜かしてしまい、試験管の中でしりもちを付いてその様子を震えながら目の当たりにする。
「「「あーー…♡♡」」」
「「「あははっ、あかりが口開けただけでびっくりしちゃってるじゃん♪」」」
「「「え、めっちゃ可愛い~」」」
試験管の中に映し出された光景は、この世のものとは思えなかった。真っ赤でだだっぴろい口内の中に、ピンク色のざらざらした肉の塊が蠢いている。表面には細かい粒がたくさんあり、中央のあたりは少し白っぽくなっていて。そんな化け物のような巨大な存在が、この女子高生の舌だというのか。
そして、その周囲に生え揃った真っ白な歯。その臼のようなデカさの歯は、間違いなく口内に入ってきた食物を噛み砕いて栄養にするためのもので。…ただ口内を見せつけられただけなのに、その中にある舌や歯に自分が容易に絡めとられて噛み潰されることを理解させられる。小人なんて、所詮巨大なJKたちの舌や歯にすら勝てない存在なのだと。生物としての、存在としての格の違いを見せつけられているような気がして、ひたすら怯えるしかなかった。
「「「れぇーー♡」」」
ぐちゃっ……にちゃっ……♡♡
「ひ………う………」
大迫力のベロがうねっ、うねっ、とわざとらしく動き、ベロの周りに纏わりついた唾液が口内で弾ける爆音が響いてくる。その微細な音は本人の耳にすら届いていないのではないかと思えるが、試験管の中にはガラスの壁を貫通してまではっきりと聞こえてくる。…人間様に食べられるものだけが聞かされる、下位存在を捕食する残酷な音。同じ立場であれば絶対に聞くことのない音を聞かされているという事実が、如何にこの女子高生と自分が違う存在であるかということを改めて突きつけてくる。
そして試験管のガラスは、JKの巨大なおくちから無意識に吐き出された吐息で白く曇り始め。
「「「ちょっと、見えなくなってるじゃん」」」
「「「あはっ、とりあえず観察できたからいいんじゃない?」」」
「「「プリント書いちゃおー」」」
蒸れ蒸れ吐息の粒子で視界が奪われた小人をよそに、JKたちは配られたプリントに観察結果を書き始めたようだった。…もしガラスの壁を介していなかったら。ガラスの外側に大量に付着した唾液の水滴を目の当たりにし、少し身体が震えてくる。
そして数分たった後、また遠くの方から教師の声が聞こえてきた。
「「「次の実験ですが、小人の変色反応を見てみます。小人という生き物は、人間の体液に反応して身体が黒っぽく変色する性質があると言われています。今からそれぞれの試験管の中に唾液を入れて、どう変色するか観察してみてください」」」
「「「ええ~」」」
「「「私、恥ずかしいからやだー」」」
「「「ちょっとやってみたいかも」」」
次の実験内容を聞いて、理科室中の女子高生がキャッキャと話し始める。
(変色って……)
聞いたことはある。小人の身体の性質は人間のそれとは根本的に違い、人間の身体では見られないような反応があると。…でも、俺は元々人間なんだ。変色なんてするわけがない。なにより、唾液って……
ガタンッ!!!
「ひぃっ!!!??」
一旦試験管立てに置かれていたところを、当然予告なく持ち上げられる。
「「「ほら、理沙やりなよー」」」
「「「えー?恥ずかしいんだけど…」」」
「「「大丈夫だって、ほら」」」
実験対象の小人をよそに、会話を繰り広げるJKたち。小人とは言え、自分たちと同じ形をした生き物に対して唾液をかける実験を行うこと自体には、何の疑問も感じていないように見えた。
「「「んー……」」」
そして、試験管は理沙と呼ばれた女子高生の指によって摘ままれ。何十メートルも上空にある試験管の口の付近に、巨大な唇が近づけられているのが見えた。
「「「んむ……」」」
その唇が、少しすぼめられてもごもごと動き始める。一見、女子高生の可愛らしい動きに見えるが、あの中では大量の唾液が分泌されているのだ。舌をうねらせ、口内でいやらしい音を響かせながら、同じ人間にかけるべきではない唾液を何とか作り出そうとしている。
「お願い……やめて…「「「んぅぇーー……♡♡」」」
間の抜けたような、可愛らしいような、そんな漏れ出た声と共に。すぼめられたおっきな唇の間から、透明などろどろの液体がつーっ……♡と糸を引いて落ちてくる。当然その唾液の糸は、試験管の中の俺に向けられたもので。女子高生の唇から唾液が落とされるのを真下で見る光景は、道路の何でもない石ころにでもなったような気分を誘発させた。
こんなの、人間に向かってやることじゃない。
べしゃぁっ…♡♡ぬらぁっ…♡♡
「うっ…ぐ……」
俺から見れば直径10センチほどもある唾液の糸が、思い切り頭上に振りかかる。頭に着地したずっしり重たい唾液は、とろーっ…♡と俺の肩、上半身、脚までゆっくりとつたっていき、その生暖かい温度と感触が全身を上から下へ撫で下げていった。見知らぬ女子高生の巨大な唾液に愛撫される感覚に、全身の鳥肌が立ってしまう。ぬらーっ…♡と俺の身体を唾液で塗り下ろし、まるで主従関係を教え込まれているかのよう。
「「「んむぅーー……♡♡」」」
そして、巨大女子高生の唇からつたう唾液は止まらない。直径10センチのぶっとい唾液の糸が、常に俺の頭部に直撃し続け。延々と、とろーっ…♡とした感触の体液が上空から追加され、身体をつたい、足元に溜まっていく。このJKからしたらちょっとした量かもしれないが、小人から見れば見たこともない唾液の量で。既に足首まで溜まった唾液の海は、まるで試験管の中の小人を溶かすために存在しているように見えた。
「げほっ!!!げほぉっ!!!」
既に試験管には、とてつもない濃度の唾液の匂いが立ち込めていて。少し空気を吸っただけで、その中に含まれた唾液成分が喉の奥で凝結し、巨大なJK唾液となって小人の空気の通り道を塞ぐのだ。狭い試験管内の世界が簡単にJKよだれで埋め尽くされ、小人の生を奪い始めていた。
「「「んっ……♡このくらい?」」」
「「「うわー、この子、理沙のよだれでべっちょべちょだね」」」
「「「ちょっと、そんなこと言わないでよ~」」」
唾液で苦しむ小人を気にもかけず、またはしゃぎ始めるJKたち。試験管の底に立つ俺の腰あたりまで流し込まれた唾液。腰から下は、理沙という女子高生の口内の温かさがそのまま残った唾液の感触でいっぱいで。その涎と共に、自分が普通の人間だったという自我が、ふやかされ落とされていくような感覚がした。
だって、年下JKのよだれに腰までつからされる人間なんて、いないのだから。
「「「…あんまり色、変わらないね」」」
「「「そうだねー」」」
当たり前だった。俺は元々小人ではなく、ただの人間。その人間が縮められてここにいるだけのことなのだから、小人の生態が当てはまるはずがなかった。…どこか、その小人との差を実感して安堵する自分もいた。
しかし、それが良くなかった。
「「「もう少し入れてみよっか」」」
「え……」
「「「じゃあ今度は可奈がやってよ~」」」
「「「えー?…まあ、しょうがないか」」」
「ちょ、ちょっとまって…!!」
受け渡される試験管。上空に現れる、また別の巨大JK様のくちびる。
「「「んんぅー……♡♡」」」
「待って!!溺れるからっ!!」
もはや畏怖の対象となったJK唇から、再び唾液の糸が落ちてくる。既に腰まで唾液に使っていた俺は、溺死の恐怖から必死で上空の唇に向かって叫ぶ。…そんな小人の声は当然聞こえていないようで。無慈悲にも、さっきとは別のよだれ成分が投入されていく。
でろぉっ……♡♡
とろぉー…♡♡
「ううっ……」
ずっしり重たい唾液の糸が、小人の尊厳を塗りつぶしながら身体中を染め上げていく。身体を流れるよだれの匂いや粘度が、先ほどとは違っていることに気づかされる。…女子高生たちのよだれの特性を、嫌でも分からされていることがあまりにも屈辱だった。
「「「んー……」」」
「ストップ!!待ってっ!!」
既に首のあたりまで唾液の海で満たされ、半透明のむせかえるよだれの海に窒息させられる恐怖で、叫び続ける。
「「「なんかバタバタしてない?」」」
「「「怖いのかなー?」」」
「「「可奈のよだれが嬉しいんじゃない?」」」
「「「そんなこと小人が考えるー?(笑)」」」
それでも、JKよだれは止まることがなく。
「あっ、あっ、がぼっ!!!ごぼっ!!!」
口元まで上がってきた唾液の海。俺は必死でもがき、しかし波立った唾液が強制的に口の中に流れ込んでくる。強烈な粘性を持った唾液が口内に入り、喉の奥まで詰まってしまう。俺は涙目になりながら、二人のJKによってブレンドされたよだれを必死で吐き出して気道を確保する。
「「「んっ……さすがにもういいかな?」」」
俺の鼻や口を半分脅かすくらいの高度まで唾液を流し込んだJKは、試験管の底でもがく俺を瞳の前まで持ってきて観察し始める。でっかい瞳が再び景色を占領し、この瞳の持ち主の唾液で窒息させられそうになっていることを思い知らされる。
「「「もっと全身にかけてあげた方が変色しやすいかな?」」」
ぐらんっ!!ぐらんっ!!
びしゃぁっっ!!
「っっっ!!!???!??」
何気なく、指で挟んだ試験管をふりふりと揺らすJK。試験管の中身は天変地異でも起こったかのように激しく揺らされ、どろどろのよだれと共に俺の身体はめちゃくちゃにシェイクされる。声も出せず、反応もできず、全身がぐちゃぐちゃにかきまわされる感覚だけが、地獄の中ではっきりと分かる。洗濯機の中に入れられた洗濯物のように、よだれという洗剤をたっぷり染み込ませられて。JKたちの観察実験を成功させるために、残酷な拷問を軽々しく叩き込まれる。
びしゃっ!!♡♡ばしゃっ!!♡♡
(し……ぬ………)
意識が振り回され、自分がどこにいるかも分からなくなっていく。
「「「んー、やっぱり変色しないね」」」
…本当に意識が途切れそうになったところで。気づけば、試験管の揺れが無くなっていることに気づいた。
「「「なんかよだれに浮いちゃってるけど大丈夫?」」」
「「「死んじゃったのかな」」」
衝撃的な拷問を受けた俺は、全く身体に力を入れられず。振動の止んだ試験管の中で、よだれの海に横たわってプカプカ浮いていることしかできなかった。
「「「一回出してみる?」」」
「「「たしかに」」」
(え……まっ……)
恐ろしい言葉が聞こえる。試験管の外に、出されようとしているのか。…こんな絶望的なサイズ差で、かろうじて試験管の中でガラスに守られているから安全だったのに。外に出されてしまったら、あの神様のようにデカいJKの巨体にさらされることになる。
それが、あまりに恐ろしかった。
ぐらぁっ!!!
「うわあっっ!!??」
試験管が、傾けられる。一瞬にして試験管を真横の向きにされ、先ほどまで壁だったガラスが床になる。そしてさらに試験管が傾き、
どろーっ…♡
底に溜まっていた唾液が、俺よりも先に試験管の口に向かってゆっくりと滑り落ちていく。散々シェイクされて泡だらけになったよだれが、やがて試験管の口まで到達して外に向かって流れ落ちる。…その落ちる先は、どうやら理科室の中の流しのようだった。
そして、
ぐらっ……
「ぎゃんっ!!」
ごろごろっ!!どんっ!!
45度以上傾けられた試験管。必死でガラスの壁にへばりついていた俺は、ついに重力に耐えきれなくなって試験管の中を転げ回って落ちていく。長い長い試験管の中をたっぷり10秒転げ落ち。
そして気が付いたときには、空中に投げ出されていた。
「「「あ、やっと出てきた」」」
急に鮮明に聞こえ出したJKの声と、ゆっくり流れる巨大な景色。時の流れが遅くなったような気分になり、自分が今どうなっているのか一瞬分からなくなる。
そして、
どすんっ!!
「ぎぃっ!!??」
俺は、何か柔らかな床の上に不時着した。思い切り横腹を打ち付けて転げまわり、痛さでもんどりうつ。…しかし転げながらも、身体に致命傷までは負っていないことが分かった。
「ぐ……うぅ……」
俺は痛さに耐えながら、肌色の柔らかな床の上に立つ。もう、自分がどこに落とされたかはほとんど気づいていた。ただ、地平線遠くまで続くこの肌色の巨大な台地が、"それ"であることを認めたくない自分がいた。
「「「うわー、かるーい♪」」」
「「「ほんとちっちゃいね~」」」
ビリビリビリッ…!!
周囲の空気を果てしなく震わせる、超巨大JKたちの圧倒的な会話。その存在は大きすぎて視界に入りきらず、JKたちがこちらに顔を近づけているはずなのに、距離が遠すぎてその姿が霞んでしまう。近いのに遠いという奇妙な距離感の中、
はあっ…♡
ずりっ、ずりっ…
無意識に漏れ出た吐息やまばたきの音、髪が擦れ合う音が異常なほど鮮明に聞こえてくるのだ。
「…………」
もう、逃げ出そうとか、抗おうとか、自分をモノ扱いするJKにいら立つとか、そんな感情が微塵も湧いてこないような状況。生き物というのは、あまりにも自分より圧倒的な存在を目の前にすると、全てを投げ出してしまうようだった。
神様に対する畏怖の念。それだけだった。これから何をされようが、危険な目に遭わされようが、命を奪われようが、手のひらの上の小人に拒否権は無いのだ。
「「「指に乗せてみよっかな」」」
「「「あはは、また怖がってるよ?」」」
直径数メートルもある指が無遠慮に近づけられても、指紋で凸凹した人差し指の先に乗せられても、その人差し指をJKたちの顔の前まで掲げられても、俺はただただ震え、歯を噛みしめて恐怖に耐えるだけ。何の信頼関係もない年下女子高生の指だけで支えられ、高層ビルなんかよりも遥かに高い位置にさらされている状況は、自分の命を諦める覚悟を持つには十分すぎるほど危険だった。
「「「危ないから一旦机の上置くね」」」
と思えば、大きな人差し指は急降下していき。気づけば俺は、理科室のグループ用の机に乗せられていた。
その机の上の小人を、立ちながら見下ろすJK女神たち。机の高さはちょうど女子高生たちの太ももあたりの高さで、途方もなくぶっとくてデカいむにむにの太ももが何本も周囲に並び立ち、その中心にいる小人を威圧してくる。あまりにも自分よりも質量がデカい太ももを目の前にして、怖くて、しかしそれでも、女子高生たちの柔らかでえっちな太ももに囲まれているという甘美な感覚が強制的に流し込まれてくるのだ。
恐怖と興奮が入り混じり、どんどん正常な思考が奪われていく。
「「「ねえ、近くに座ってあげたら?」」」
「「「脚おっきすぎて怖がっちゃうんじゃない?(笑)」」」
「「「見たい見たい!」」」
世界をつんざく爆音の会話を、呆然と聞かされる。
「「「よいしょっ」」」
気づけば、周囲は暗くなっていた。上空を見上げれば、紺色の短いスカートに包まれた、天を埋め尽くすほど大きなお尻。そこから伸びる太ももの裏側は、すべすべで綺麗な肌で覆われていた。
何だか、全ての動きがスローモーションに見えた。目の当たりにしたことのない質量の物体が、こちらに向かって落ちてくる。天かまるごと落ちてくるような感覚。それはまさに、天変地異と呼ぶにふさわしい光景だった。
どすんっっ!!!!
むにぃぃぃぃっっ……♡♡
「っっっ……!!!???」ごろごろごろごろっ!!!
巨大すぎるJKヒップが世界を埋め尽くした瞬間、四方八方に吹き荒れた風によって俺は十何メートルも吹き飛ばされる。命の危険を感じるほどの強さの風に煽られ、抵抗する間もなく転がり続ける。転げまわりながら、巨大なお尻が着地したときの爆音で片方の耳がツーンとして聞こえづらくなっていることに気づいた。
そしてようやく身体が止まり、周囲を見上げると。
むわあっ……♡
むにっ……むにっ……♡♡
周囲を取り囲む、肌色の壁。その高さは容易に十数階建てのビルを超えていて、それが太ももの"直径"にすぎないことが信じられない。空を見上げても、左を見ても、右を見ても、果てしなく視界を占領するえっちな巨大内もも。右を見たその先には、紺色のスカートで覆われた巨大な股ぐらが鎮座していて。こんな状況でもきっちり下着が隠されている体勢を見て、この巨大な存在が一人の女子高生に過ぎないことを改めて思い知る。
「「「………♪」」」
どすんっ!!!むにぃっ……♡
どんっ!!むにゅっ…♡
「ひっっ……あっ……」
巨大すぎる太ももが容易に十数メートルほども持ち上がり、また降ろされる。だぷんっ♡♡と裏腿の肉をえっちにひずませながら机に着地する美脚は、その性的な見た目、着地の音と衝撃、そして溢れ出る太ももアロマの甘い香りで、股の間に囚われた小人の感覚を犯していく。ただただ机の上に座りながら、生脚をちょっと持ち上げてはむにっ…♡と着地させているだけなのに。小人にとっては、女子高生の股の間が世界の全て。小人の感情は、一人の女子高生の下半身の動きのみに支配される。
「「「もー、かわいそうじゃん♪」」」
「「「なんか可愛くなってきたかも」」」
太ももの間で虫のように転げまわり、震え続ける小人を見て、人間様は慈愛の台詞を投げかけ始める。それは決して小人の感情を気遣っているわけではなく、観賞用の愛玩動物を見ているような、いや、そこまで良いものではなく、ただのたうちまわる虫を暇つぶしにイジメて鑑賞しているだけなのだろう。
ズンッ!!ズンッ!!むにぃ…♡♡
「あ……う……」
周囲でえっちにバウンドする太もも。女子高生の甘い暴力的な香り。自分に向けられた慈愛の台詞。それら全てがあいまって、小人に強制的に興奮という感情を芽生えさせる。その興奮にもはや自我は無く、全て巨大JKたちに支配された感情なのかもしれなかった。
「「「あ、この子一人でシてない?」」」
「「「うわ、ほんとだー」」」
「「「おもしろーい♪可愛いー♡」」」
その絶望的なサイズ差ゆえ、全ての小人の行為は女神たちに許される。何をやろうが、超巨大女子高生たちにとっては"可愛らしい"行為にすぎない。そんな全てを許された状況が、感情も何もかも支配された状況が、どんどん惨めな小人の興奮を煽っていく。
むちぃ……♡♡
笑っているJKの太ももが無意識にひずむ光景が、あまりにえっちで美しい。空気を支配する未熟なJKアロマに、ずっと溺れていたいと感じる。…それらの感情に、もはや自分が人間だった頃の記憶はすっかり抜け落ちていて。
今ここにあるのは、圧倒的な存在の女子高生と、矮小な自分という小人のみ。
「あっ、あっ、あっ……」
「「「めっちゃ必死じゃん♪」」」
「「「ねー♡」」」
投げかけられる言葉全てが、小人の全身を愛撫する。被支配感に溺れた小人にとって、JKたちの一挙手一投足が興奮の材料となってしまう。究極、ただ、そこにいるだけで。絶望的な大きさの女子高生がそこにいるだけで、異常な性的刺激を刻み付けられるのだ。
「「「ほらっ♪えいっ♪」」」
ドスンッ!!ドスンッ!!
むにっ♡むちっ♡むにぃ…♡
「ぎゃんっ!!??ぎゃっ!!??」
何度も何度も激しくバウンドする太もも。世界全体が激しく跳ねる感覚はあまりに恐ろしく、しかしあまりに刺激的で。恐怖しながら、しかし自慰行為は止まることなく、いや、止めようと思っても止められない。巨大太ももの着地で震える空気が股間を刺激し、もはや何もしなくても絶頂へと感覚が導かれていく。
そして、
「「「ん……♡」」」
ドスンッ!!!!
むにぃぃぃ…♡♡
「あああああっっっっ!!!???」
激しく机の上に打ち込まれた太ももの衝撃により、あっけなく絶頂させられる。視界が白く飛び、今まで感じたことのない快感で身体が壊れそうになる。机の上に突っ伏し、全身を震わせ、全て支配された興奮に身をゆだねる。
「「「すごー…ピクピクしてる」」」
「「「何でも可愛く反応してくれるね♪」」」
泥のように倒れ込む小人を、やはりJKたちは圧倒的に上の立場から許してくれる。一人の女子高生にただの玩具として弄ばれる感覚が、こんなにも甘美で心地よいなんて。
自分の心に、一生消えることのない歪みが生じたことに、気づく。
「「「とりあえず試験管の中に戻そっか」」」
「「「他の備品小人もこんな感じなのかな?」」」
「「「また今度試してみよっか」」」
イき果てた小人は、余韻に浸る間もなく、巨大な指の指紋に挟まれて元の場所に戻される。まだ身体をビクつかせる俺は、そんなモノのような扱いをされていることにすら反応し、また興奮し始めていた。
「「「そろそろプリント回収するよー」」」
「「「はーい」」」
………
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それからというもの、この女子校の中で備品小人遊びが流行ってしまった。
今まで小人にはそこまで感情が無いと思われていたが、たまにJKたちにえっちなことをされて喜ぶ小人がいる、という噂が学校の中に広まっていき。
「「「はあぁぁ~…♡」」」
「「「どう??」」」
「「「ん……あ、このカイロの備品の子、当たりかも」」」
「「「ほんとだー♡」」」
学校のいろんな場所に用意されている備品用小人に、JKたちはまず蒸れ蒸れの吐息を吐きかける。その吐息に股間を反応させる小人が、"当たり"なのだ。…その当たりの小人とは、すなわち元人間だった俺のような小人のことで。
「「「私、初めて見たかも~」」」
「「「ちゅーしてみよっか?♪」」」
いつしか俺は、ラッキーアイテム的な小人のようになり。自分が当たりの小人であるとバレた瞬間、あらゆる巨大女子高生から性的な悪戯を受け、その反応を暇つぶしに観察されるのだ。…その悪戯がいくら恐ろしくて、自分が当たりであることを隠そうとしても、超巨大な女子高生の支配を目の当たりにしたときの興奮を隠すことができなくなっていた。
「「「んー……♡」」」
むにゅぅぅっ…♡♡
今日も俺は、泣き叫びたくなるほど巨大で重くて恐ろしい唇の中に溺れさせられ。
「「「あははっ、くすぐったい♪」」」
ずりっ…ずりっ……♡♡
マシュマロのように柔らかな美脚太ももに全身プレスされ。
「「「わー、ほんとに自分でシてる♡」」」
そして、おっきな瞳の前で全てを見られながら、自慰行為を強要されるのだった。
それから長い期間をかけて、全校ほとんどの女子高生の唇の感触や匂いを記憶に刻みつけられ。
季節がめぐり、入学してきた新入生にも、同じく支配され続けて。
備品小人である俺は、今日も女子高生たちのために使われ続ける。
この地獄のような日々はきっと、永遠に続いていく。
---終わり---