1.電車が止まってしまい……
揺れる列車の車内。一人の少女がロングシートに腰掛けて、地面を見つめるように俯いている。
ハイネックの白いセーターと黒いロングスカートに身を包んだ少女は、黒髪ロングヘアを揺らしながら、何かに耐えるように唇を引き結んでいた。
彼女の名前は進藤美幸。普通の高校に通うドコにでもいる少女だ。
彼女は今、ある問題を抱えている。
(うぅ……おしっこしたい……)
下腹部を押さえながらモジモジする美幸。その額には汗が浮かんでいる。
美幸がこの列車に乗ったのは、友人と遊ぶために、自宅から離れた目的地まで移動するためである。
(あとどれくらいで着くの?)
そう思って腕時計を見ると、到着時刻までまだ時間はたっぷりと残っている。
(まだ、そんなにかかるの!?)
美幸は思わず目を見開いた。
到着時間から計算すると電車に乗っている時間は、あと一時間以上になる。
その間ずっとトイレに行っていないことを考えると、かなり限界が近いかもしれない。
(ど、どうしよう……このままじゃ漏れちゃうかも)
焦りを感じる美幸。
(我慢できるかなぁ……でも、そろそろ次の駅に着くけど……)
しかし、次の駅で降りてしまうと、その分だけ到着が遅れてしまうことになる。
そうしたら、友人との待ち合わせ時間には間に合わなくなる。
(うぅ……どうしよう……)
悩む美幸だったが、その時、車内に耳をつんざくような音が響き渡った。
金属同士が擦れ合う甲高い金属音。それが連続して鳴り響き、やがて列車が急停止した。
突然の音に驚く乗客たち。そしてその直後、車掌の声によるアナウンスが流れる。
《ご乗車ありがとうございます。ただいま前方を走る列車が異常を検知したとの通報がありました。そのため当列車は安全確認のため、しばらく停車させていただきます》
車両の中にざわめきが広がる。不安げな表情を浮かべる者、舌打ちする者、不機嫌そうな顔を見せる者と様々だった。
美幸もまた、突然の出来事に困惑していた。
(もう!何でこんな時に……)
美幸は心の中で悪態をつく。
(うぅ……早くしないと本当に漏れちゃいそうだし……)
美幸はスカートの前を抑えながら、内股気味に脚をすり合わせる。
しかし、状況は改善しない。
先程よりさらに切迫してきた状況に、美幸の顔が青くなる。
(あぁ……もうダメかも……)
この列車にはトイレもないため、ここで漏らしてしまうかもしれないと、絶望的な気持ちになってしまう。
(やだ……こんな所で、絶対イヤ……)
目に涙を浮かべる美幸。
しかし、彼女の思いに反して、尿意はさらに高まっていく。
(だめっ……ホントに出ちゃう……あぅっ!)
ついに限界点を迎えた美幸は、股間を抑えて前屈みになり、両脚を激しく擦り合わせ始めた。
それでも未だに動く気配のない列車。美幸は泣きそうな顔で必死に我慢し続ける。その額には大量の汗が浮かんでいた。
(もうっ!こうなったら仕方ないっ!)
意を決した美幸は、顔を上げ周りを見渡す。幸いなことに、この車両には美幸を含め数名の乗客しかおらず、誰も美幸の事を意識している様子はない。
これなら大丈夫。美幸はカバンの中からスマホを取り出すと、慣れた手つきで別世界のアクセスコードを入力した。
このまま、列車で待っていても状況は好転することはないだろう。
ならば、別世界に移転してそこでトイレを探して、用を足す方に賭けたのである。
別世界への移動には、美幸が所持するスマホのアプリを使用する必要がある。
そのアプリは、別世界のアクセスコードを入力することで、美幸を別世界に移動させることができるのだ。
(早くしないと……)
焦る美幸は、震える手でスマホを操作すると、別世界への接続を開始した。そして次の瞬間、彼女は人知れず淡い光に包まれて消えていった……。
***
街の周囲をぐるりと囲む様に聳え立つ城壁。
その高さは30メートルを優に超え、厚さも数十メートルはあるであろう巨大な壁だ。
壁の外側に広がるのは、人々の生活を支える大河と地の利を活かした肥沃な農地と農村が広がっている。
そして、城壁に取り付けられた門を抜けると見えてくるのは、街の中央まで貫く大通りに、中心地には大きな広場とそこを行き交う多くの人々の姿であった。
大通りには商店が立ち並び、市場では様々な商品が販売されていた。
ここでは壁の内側に住む数万人の住人たちの必需品や嗜好品などが市場で取引されている。
街は城壁によって安全が守られ、様々な人が往来し定住する活気に満ち溢れている。
しかし、そんな平和な街に巨大な影が忍び寄っていた……。
ズシンっ!
城壁の外から地響きのような低い音が響く。
人々は何事かと辺りを見回すが、特に変わった様子はない。
しかし城壁の上で見張りをしていた兵士たちは、その音の正体にいち早く気づいた。
それは、どこからともなく現れた、城壁よりも大きな黒い影が大地を踏みしめる地響きだった。
その影は、まるで巨大な岩山が動いているかのように見えたが、違った……。
巨影の正体はまさしく人間の足に履く靴に違いはない。だが、その大きさは100メートルを軽く超えるだろう……。
さらに、そんな巨大な岩石の塊のような靴を履いているのが、自分達と変わりない人間の姿だと、誰が信じようか。
そして巨大な塔のような足を見上げていけば、スカートを履いた女性の腰が見える。
さらに見上げれば、まだあどけない顔をした十代半ばの少女の顔。
しかし、その少女はまるで山のような大きさで、街を守る立派な城壁も彼女の靴に比べたら、靴底の厚みにも満たないちっぽけな存在でしかない。
そんな非常識な光景に誰もが言葉を失い呆然としていた。
だが人々の狼狽を他所に、少女の足は規則正しく動いている。
ズシンッ!ズシンッ!!
一歩足を踏み出すごとに地面が揺れる。そしてまた一歩……。
それは地響きとなり、街全体を揺さぶるように響き渡る。
自分たちの千倍サイズの巨大生物がゆっくりと街に向かって移動しているのである。
その巨体の歩みに合わせて地面が大きく揺れ動き、石造りで出来ている周囲の建物は次々と倒壊していく。
人々は恐怖に震え上がり、あの巨大少女は神の使いであり、神の教えに背いた自分たちへの天罰だと口々に叫び始めた。
しかし、その巨大少女は神などではなく、そして、彼女がこの場所を訪れた本当の理由など、この街の住民には知る由もなかった。
***
(あぁ……やっと着いた)
美幸は別世界への移動を終えると、ゆっくりと目を開いた。
そこは先程いた列車の中ではなく、平原が続く、のどかな草原地帯だった。まわりは何も無い。
どうやら無事に移転出来たようだと安心する美幸だったが、すぐに自分の置かれている状況を思い出してハッとする。
ここは恐らく、遠く人里離れた場所なのだろう……。
周囲には人の気配はおろか、建物も見当たらないこんな場所にトイレなどあるはずがない。
(うぅ……駄目だったかぁ)
美幸は絶望的な気持ちになり、泣きそうな顔になる。
しかし、そんな暇もなく再び尿意の波が訪れる。
美幸は慌てて股間に手を当てて押さえ付けるが、もう限界だった。
(あっ!ダメっ!!出ちゃうっ!!!)
こんな場所でトイレを探したって見つかるはずがない。
美幸は絶望感に打ちひしがれながらも、最後の手段としてこの場所で用を足すことを決断する他なかった。
(しょうがない……でも、せめて人の目がない所で……)
美幸は周囲をキョロキョロと見渡すと、すぐ近くを流れる小さな沢の様な場所を見つける。
そこは、草原の上をチョロチョロと水が湧き出ているだけの小さな水たまりの様なものだったが、今の美幸にはそれだけあれば十分だった……。
(こうなったら、あそこで済ませましょ……)
美幸は意を決すると、スカートの前を抑えながらゆっくりと歩き出す。
一歩歩くごとに股間からジュワっと温かい液体が溢れてくるような感覚に陥る。
もうかなり膀胱の堰の決壊は間近に迫ってきている様だ。しかしそれでも歩みを止める訳にはいかない。
内股になってモジモジと腰を揺らしながら歩く美幸。
そして、ついに目的の場所に到着した美幸はスカートの中に手を入れ下着に手をかけると一気に下ろしてしゃがみ、ずっと抑えつけていた膀胱の力を抜いて、たっぷりと溜まっていたものを解放させた……。
***
人間の1000倍に匹敵する巨大な少女が現れたかと思えば、なんの警告もなしに城壁のある街へと向かってきた。
光沢を放つ茶色いローファーが途中にある農地や家屋を容赦なく踏み潰し、その足跡には瓦礫と土が混ざり合った窪地だけが残されていた。
街の人々も最初は呆然としていたものの、すぐに我に返り大混乱となった。
そして、我先へと逃げ出したり、建物の中に隠れたりと様々な行動をする人々。
だが、巨大少女はそんな彼らのことなど気にする様子もなく、ゆっくりとした歩みで街へと迫ってきた。
「あぁ……神様!どうかお助けください!!」
そんな人々の祈りもむなしく、巨大少女はついに街の城壁の前までやってきた。
町を守る城壁は高さ30mを超えており、それまでありとあらゆる外敵を防いできた堅牢な壁であった。
しかし、その城壁を遥かに凌ぐ巨大少女の前ではなんの意味もなさない。
人々は城壁の内側等からでも巨大なローファーの姿を見ることができた。
街を守ってきた堅牢な城壁よりも、少女の履くローファーの方が遥かに巨大なのだ。
その巨大さは、まさに桁が違っていた。
街の人々はその光景を見て絶望に打ちひしがれる……。
(あぁ……もう終わりだ)
城壁を隔てた距離でも感じ取れる少女の履いた巨大なローファーの迫力に誰もが言葉を失った……。
そんな絶望的な状況の中、巨大なローファーはそんな城壁などまるで存在しないかのように軽々と跨ぎ越して街に侵入してきた。
ズシンッ!!轟音と共に大質量のローファーが街の上に着地した瞬間、大地が激しく揺れ動いた。
震源地では、さっきまで存在していた人も建物も何もかもが消え去り、威容を放つ巨大な少女の靴がその場所に鎮座していた。
人々は震え上がった。彼らは皆一様に恐怖を感じ、中には失禁してしまう者までいたという……。
そして遂に巨大少女の足が大地を離れ空中へと浮かび上がった瞬間、ローファーがあった場所には巨大なクレーターが出来ていた。
この光景を見た人々は改めて巨大少女の脅威を思い知ったのだった。人々は絶望し涙を流した。
絶望に打ちひしがれる人々の頭上には、街を踏み潰した残骸がこびり付いて汚れたローファーの靴底が空を覆い尽くしていた。
もう終わりだ……何もかもおしまいだ。
巨大少女はそんな街の様子を気にすることもなく、またしても持ち上げた足を振り下ろした……。
ズシンッ!!!
大地が震える。そして、ローファーの底面と地面との間にあったもの全てが一瞬にして押し潰されてしまった……。
巨大少女の履くローファーは、まるで巨大な鉄球のように、いやそれ以上に重かった。
その途方もない重さに耐えられる建物など存在するはずもなく、全てローファーの靴底の形へと姿を変えてしまい、直接踏みつけられなくても、その衝撃で無数の建物を倒壊させることが出来た。
たった一人の少女の歩行で、街は一瞬にして巨大な足跡と瓦礫の山となり、そこにかつての面影は跡形もなく消え去ってしまった……。
そんな巨大少女は足元で潰れた建物の残骸を気にする様子もなく、まるで何かを探すかのようにゆっくりと歩いていく。
あの巨人は最初からこの街には用がないのだろう。たまたま、彼女の進行ルート上にあっただけに過ぎないのだ。
しかし、たったそれだけの理由で街を蹂躙するその非道な行いに人々は恐怖と怒りを覚えた。
だが、巨大少女にとってはそんな人々の思いなど関係ない。彼女はただ自分の目的のために歩いているだけなのだ……。
そしてついに少女は街の中心部を一瞬で通り過ぎると、街の反対側の城壁も容易くまたぎ越して抜けていく。
抜けた先にはこの街の直ぐ側を流れる大きな川があった。
巨人のローファーが河辺にまで差し掛かると、水面に波紋が広がる。
そして何と巨人は広大な川を跨ぐように、足を軽く広げ、川の両岸に巨大なローファーを下ろした。
そしてそのまま、スカートの部分をまくり上げ、スカートの中に手を入れるとパンツをするりとおろしながらしゃがみ込む。
まるで、トイレで用を足すかのような体勢……。
人々は眼の前の巨人の行為に驚愕した。
まさか、こんな場所で用を足すつもりか?と……。
そんな人々を尻目に、巨大少女は排尿を始めたのだ。
しゃがんでいても、なお空高くに聳え立つ巨大少女の股間から黄金の滝が降り注ぐ。
そしてそれは、巨大な放物線を描きながら河の中に吸い込まれていった。
ジョ゙ドボボボボボボ!!!
それは余りにも非常識な光景だった……。
1000倍サイズの巨大な性器から注がれる大量の小水は凄まじい轟音と共に、川面に叩きつけてつけては黄色い水柱を上げると同時に大量の水飛沫を辺り一面に飛び散らせた。
巨大な滝壺の如き光景に、街の人々はただ呆然とするしかなかった。
地面が巨大少女の放尿によって震えているのを感じることができる。
それ程までに巨大少女の放尿の威力は凄まじいものだった。
小水の飛沫の一滴が街の広場へと落ちると、そこにいた人々と建物を一瞬で押しつぶして流し去ってしまう。
巨大少女が出す小水の飛沫一滴だけで街の施設と住民が壊滅的な被害を受けたのだ……。
だが、巨大少女はそんな事など全く気にせずに排尿を続けていく。
やがて、巨人の膀胱から注がれた大量の小便は川を氾濫させ、その流れを大きく変えてしまった。
川から溢れ行き場をなくした小水混じりの洪水は、川沿いの街に向かい始める。
まず初めに、巨大少女の尿は河の左右に溢れながら地面の柔らかい部分を削り取って行く。
そして、そのままさらに大きく陸地と流れて行き、城壁都市の対岸に存在していた町をあっさりと飲み込み、町の周辺一帯は瞬く間に水浸しになり、そして広大な湖水を作り上げ町を水没させてしまう。
それでもまだ、勢いを失うことの無い巨大少女の放尿は、新たな河川となって反対の城壁都市へと流れ込む……。
その巨大な質量から生み出される津波のような勢いの水流に街を囲む城壁もどんどんと削り取られ崩壊していく……。
ドゴーン!と大きな音を立てて崩れ落ちる都市の壁。
巨大少女の小水は勢いが衰えるどころかさらに増してゆき、そのまま街の中心部にまで流れ込むと街を蹂躙していく。
膨大な量の小水によって建物が倒壊し、人々が流されていく。しかしそれでもなお巨大少女の放尿は続いている……。
黄金色の濁流は城壁のすぐ側にあった建物を飲み込み、一瞬で破壊してしまうと、濁流の流れは街の中心地まで怒濤の勢いで襲いかかる。
洪水はそのまま街の中央にある広場にまで達し、そしてそこで流れが二股に分かれて左右に分かれ始めた。
その勢いに押されるように、水の流れは街を二つに分断した。それはまるで河の間にできた中洲のような形だ。
中洲には小水の洪水から逃れた市民が大勢いたが、水位を上げていく生暖かい濁流によって成すすべもなく流されてしまった。
流された人々は、洪水からなんとか顔を出して手を振り助けを求める。
しかし、どうすることもできない。
凄まじい勢いの濁流を前にしては、助けようと小水の河に飛び込んだ所でただ流されるだけだ。
悲痛な助けを求める声もやがては水底に沈んでいった。
なお勢いを衰える事のない小水の水流は、城壁の反対側へと流れていき、そこでも建物や人々を押しつぶし、破壊していく……。
こうして、巨大な小便の洪水は街の中心部から外縁部に向かって街を真っ二つに分断した……。
数万人の都市が瞬く間に洪水に沈んでしまう光景に思わず言葉を失ってしまう住民たち。
これは大雨による天災などではなく、たった一人の少女の生理現象が引き起こした大災害なのだ。
実際に空を見上げれば、雨雲などは存在せず、代わりに天に聳える巨大少女の巨大な股間部が空を埋め尽くしている。
少女の放尿如きで長年に渡り積み重ねてきた街があっさりと洗い流されていく……。
その光景を目の当たりにし、住民たちが絶望に打ちひしがれる中、生暖かい黄金色の濁流だけが、うねりを上げながら都市を呑み込んでいくのだった……。
***
「はぁ~♡」
膀胱の緊張を解き、美幸は深い溜め息をつきながら、草原を流れる一筋の小さな沢へと気持ちよさそうに目を細めながら放尿を続ける。
しょわあああという音と共に黄色の液体が噴き出して沢に流れ込む。
「んん♡」
ずっと我慢してきた尿意を解放させると、身体がリラックスして軽く身震いしてしまう。そんな快楽に身を任せながら美幸は吐息を漏らす。
パシャパシャと小気味良い音を立てながら、地面に水溜りを作ってゆく。
彼女が放出するおしっこの量は沢よりも多かったようで、直ぐに溢れてしまい沢の横を流れてゆく。
そして、一度勢いがついたおしっこの流れは止まることなく、どんどんと広がっていく。
(……っ///♡)
自分が作り上げた恥ずかしい水溜りに顔を赤くする美幸。
それでもおしっこは止まる気配はない。
幸いなことにここには誰もいないようだし、少しぐらい多めに出しても大丈夫だろう。
美幸は自分にそう言い聞かせると、さらに勢いを強くして放尿を続けた……。
「んっ……♡」
膀胱に溜まっていたおしっこを押し出すため、下腹部に力を入れる美幸。
ぶしゃあああああ!っと勢いよく吹き出したそれは放物線を描きながら遠くへと飛び、濡れていない地面をバシャバシャと濡らして行く。
(はぁ……気持ちいい///)
先程からずっと我慢してたせいか、いつも以上に気持ちよく感じる。
膀胱が軽くなるのを感じ、ようやく放尿を終えたことを悟った美幸はゆっくりと立ち上がった。
そして、スカートをたくし上げてパンツを上げる。
「ふぅ……」
一息ついた美幸は改めて自分の作った水溜りを見る。出したばかりで、ほかほかと湯気が立ち昇っていた。
さらにその量の多さに、自分がどれだけ我慢していたのかを改めて思い知らされた。
(うぅ……こんなに出しちゃったんだ///)
美幸は恥ずかしさのあまり顔を赤くし、思わず目を逸らす。
もし、誰かに見られていたらと思うと顔から火が出そうなほどだ。
それにしてもこの量には自分でもびっくりした……やはりかなりの我慢をしていたようだ。
まあ、これでしばらくは大丈夫だと思う……。
電車内でのお漏らしの危機を脱した美幸は、顔を真っ赤にしながら、慌ててその場から逃げるように、元いた電車の車内へと戻っていった。
***
巨大少女は排泄を終えると、あっという間に地上から消えていた。
だがしかし、彼女が出した小便による破壊の爪痕は、あまりにも大きく深かった……。
川の両岸は小便によって大きく削り取られ、巨大な湖と化してしまっていた。
そして、その湖の周囲には街が飲み込まれてしまい、残った城壁や教会の塔だけが水面から顔を出している。
さらにその水流に流された人々は川岸に打ち付けられ息絶えていたり、あるいは運良く流れていた流木に捕まるなどして、一命をとりとめ、生暖かい湖に浮いているものもいる。
巨大少女のおしっこによる被害は、街の周辺一帯を壊滅的な状況に追いやっていた。
そんな大災害を引き起こした張本人は、そんな事など全く気にもとめず、スッキリした顔で再び淡い光に包まれて、何事もなかったかのように光とともに消えていくのだった。
2.エレベーターが故障して
とあるオフィスの一室。そこに勤務する一人の女性社員が廊下を歩いている。
彼女の名は相川美香。年齢は20代半ばで身長は160cmほど、青みがかった黒色の髪を肩まで伸ばしている。
彼女はこの会社に入社して5年になる。
「先輩、ちょっといいですか?」
後ろから声をかけられ、足を止める美香。振り返るとそこには同じ部署の後輩がいた。
美香は新人たちから信頼されており、困ったときには頼りになる存在であった。
「ええ、どうかした?」
美香は微笑んで答えると、後輩が手にしている書類に目を向ける。どうやら何か問題が起きたらしい。その内容を聞きつつ一緒に歩きながら話を進めていく二人。
「なるほど……それは大変ね」
「はい、それでどうしたらいいのか、先輩に相談を……」
後輩の悩みには、真摯に向き合う真面目気質の美香。
「そうね……それならまずは……」
と、今日もまた、美香のアドバイスにより解決に向けて一歩を踏み出す。
***
「ふぅ……」
オフィスに戻り自分の席につくと美香は大きくため息をつく。
責任のある仕事も徐々にこなすようになっていた彼女は、その日もいつも通りに溜まっていた自分の仕事を始めようとした時だった……。
「……あ」
一段落し気が緩んだ瞬間に思わず声が出る。
(久しぶりに来たかも……)
美香は周りに気付かれないようにそっと内股をこすり合わせた。
暫くやってこなかった大腸から溜まっていたものが降りてくる感覚を覚えたのだ。
(うぅ……何でこんなときに///)
それはやがて無視できない程の欲求に変わりつつあった。こんなときに限って手が離せない仕事が残っている。こんな状況でトイレに行くわけにもいかない。
(仕方ない、仕事が終わるまで我慢しなきゃ……)
美香は意識を切り替え、目の前の仕事に集中することに決めた。集中して取り組めばきっとすぐに終わるだろう。そう考えて、テキパキと仕事を進めた。
***
それから1時間後、ようやく仕事を終えた彼女は足早にオフィスを後にし、女子トイレへと向かった。
(早く済ませないと……)
そんな焦りが彼女の歩みを早める。しかし、生憎彼女がいるフロアには女子トイレはない。
トイレに行くにはエレベーターで階を降り、別のフロアまで移動する必要がある。
美香はエレベーターのボタンを押して待つと、開いた扉の中に乗りこんだ。下階のボタンを押すと扉が閉まり、エレベーターが動き始める。
だが、エレベーターが動き出して直ぐに異様な機械音が鳴り響き、床が揺れて停止してしまった。
「ちょっと、何でこんなときに!!」
美香が思わず叫ぶがエレベーターは動かない。どうやら本当に故障してしまったらしい。
どうしようもないので、美香は非常ボタンを押して助けを求めると、エレベーターが動くのを待つしかなかった。
***
「どうしよう……このままじゃ……」
エレベータが停まって数十分が経過したが状況は変わらない。
美香は焦るが、エレベーターは一向に動く気配もなく、ただ時間だけが過ぎていく。
美香の排泄欲はますます強くなってくる。
ずっと我慢していたために、もはや限界に近い状態まで高まっていた。
「うぅ……早く動いてよ……」
美香は内股をすり合わせながら必死に耐えているものの、もう限界だった。
しかし、そんな願いとは裏腹にエレベーターはまだ動かない。
このままでは、もう我慢しきれない。焦る彼女はエレベーターの中で粗相をしてしまう自分を想像してしまう。
(あ……もうダメ……)
そう思った時、あのアプリの存在を思い出した。全く違う世界へ瞬間移動ができる不思議なアプリ。
それを使ってトイレのある場所に瞬間移動できれば……。
美香は藁にもすがる思いでアプリを起動し、トイレの近くに飛ぶように設定を入れると、即座にアプリの転送ボタンをタップした。
***
美香が訪れたのは、見渡す限り何も無い殺風景な世界だった。周りには何も無く、地面に生えた緑の苔や灰色の地面がどこまでも広がる何も無い場所。
アプリに入力した設定が間違っていたのか、こんな人里離れた場所にトイレなどある訳が無い。
美香は不安に駆られつつも、とにかく探さなければと歩き回ったが、トイレどころか人すら見当たらない。
ぎゅるるるる……と、美香のお腹が大きな音を立てる。
(もう、無理……)
美香はもう我慢の限界だった。これ程までに人の気配がなければ、ここで済ませてもいいかもしれない。
そう考えた彼女は、周りをキョロキョロと見渡して誰もいない事を確認するとスカートの中に手を入れ、下着をずりおろしてその場にしゃがんだ。
しかし、彼女は気付いてはいない。
ずっと探し求めていたトイレが、今まさに彼女のお尻の真下に存在していることなど……。
今、彼女のお尻の穴の下には、1万分の1サイズの小人の街が存在している……。
***
突如、街に現れた巨人な女性に人々はパニックになっていた。
レディーススーツを身に纏う、黒縁の眼鏡と豊満なバスト。その艶めかしい肉体をピッチリとしたスーツに押し込んでおり、身体のラインを隠しきれないでいる。
だが、そんな彼女も人々の1万倍を超す大巨人。彼女が履いているハイヒールのヒールの高さは、街の高層ビルよりもずっと高い。
天高くそびえる巨脚を支えるのは、ムチムチとした太もも。
その脚が容赦なく街へと降り下ろされた。
ドゴオォォン!!
凄まじい轟音と共に、街の建物が次々と踏み潰された上、膨大な質量からくるエネルギーは衝撃波となって周囲の街に広がった……。
山よりも大きな巨体からくる天文学的な体重によって、人間など一瞬で蒸発してしまう。
彼女のハイヒールはあまりにも巨大すぎて、ヒールのアーチ部分に街の一区画がすっぽりと収まってしまうサイズである。
それゆえ直接踏みつけられなくても、彼女の体重が生み出す凄まじい風圧と衝撃によって街は一瞬で壊滅的な被害を受けていた。
しかし、彼女はそんなことなどお構いなしに、さらに歩みを進め、蹂躙するエリアを拡大させていく……。
ズシィィィン!!ドゴオォォン!!
巨人の足の下で次々と建物が踏み潰されて、数千、数万単位の人間が消えてゆく。
巨大なハイヒールが街のど真ん中に突き刺ささると、豪快な地響きを立てて地面へとめり込む……。
その瞬間、街には凄まじい衝撃波が広がり建物を吹き飛ばしながら破壊し尽くす。
巨人はただ街を闊歩しているだけだが、その一歩一歩の破壊力は絶大で、街はあっという間に彼女の足跡だらけになってしまった。
尋常ではない破壊活動を行う巨人を止めるべく、近くの基地から戦闘機が出撃するも、戦闘機の戦闘高度は巨人の腰下程度の高さであり、まるで女性の腰回りを飛び回る小バエの様な存在にしか見えない。
そんな矮小な兵器が巨人の歩みを止めることなど到底叶わない。
僅か数歩で街を壊滅させた巨人は、足元の様子など全く気にすることも無く、次の街へと襲いかかる。
ドゴオォォン!!と大地を蹴り飛ばす轟音と共に衝撃が走る。音速を軽く超える速さで繰り出されたハイヒールは、その質量だけで街を壊滅させるには十分だった。
巨人を止める術は、もはや存在しない。
人類はただ、彼女の蹂躙劇を指を加えて見る事しか出来ないのだ……。
そんな絶望感に世界が包まれていた時、突然彼女が立ち止まった。
レデイーススーツを着た巨躯の美女が街の真ん中で佇む姿は、現実とは思えない光景であった。
彼女は何を考えているのか、しばらく街を見つめている。
人々は彼女の行動に疑問を抱きつつも、巨人が一体何をするのかと息を潜めて様子を伺っていた……。
不意に、巨大OLがしゃがみこんだ。隕石の様に巨大なお尻が降下した事によるダウンバーストが嵐となって街を襲い、人々は悲鳴を上げる間もなく建物と共に吹き飛ばされていく。
しかし、彼女はそんな事などお構いなしに、スカートをたくし上げて下着を下ろし、その大きなお尻を露わにすると街へと近づけた。
上空4,500m以上もの高みに現れた直径100mを超す巨大な肛門と200mもある股間の割れ目。
そのどちらもあまりの高さに雲がかかり、霞んで見える。
『ふぅん……』
そんな巨人の力むような吐息と共に、巨大な肛門と股間の割れ目が、街の上空でゆっくりと開いていく。
そして次の瞬間、凄まじい勢いで排泄が始まった。
ブリッ!!ブボッ!ブブブブ……!!!
大気が振動する大音量の排泄音と共に隕石クラスのうんこを捻り出し始めた巨大OL。それはまさに山が天空から降りてくるような天地創造に近い光景であった。
彼女のお尻からモリモリと放り出されていく極太の一本糞が大地に到達すると、真下にあった街を一瞬で押し潰し、その衝撃で地震が起こり街が悪臭を放つうんこの下で崩壊していく……。
その黄土色の巨塔の長さ、実に2,500m以上……。
スドオオオ゙ォ゙ォ゙ンンン!!
途切れることの無い立派な一本糞はやがて巨人の肛門から切り離されると、大地を分断する様に横たわって、辺りにあった街を壊滅させてしまう。
その威力は凄まじく、落下しただけで直径数キロに及ぶクレーターが出来上がり、街の半分以上が吹き飛んだ程である……。
そんな超巨大なうんこは1本だけでは済まなかった。
「ふんっ……♡」
ブッ!!ブビッ!ブリリッ!!
巨大OLが力む声を漏らすと、さらにもう一本追加で極太うんこを捻り出し始めた。
先ほどの巨大うんこにも引けを取らない、黄土色の糞が下品な排泄音を轟かせ、尻穴から地上に向かって伸びていく。
先ほどから出撃していた戦闘機も地上に落ちていくうんこから街を守ろうと肛門や排泄物に攻撃を加えていくが、あまりにも巨大なうんこは戦闘機の武装では傷一つ付けることもできない……。
ドオオォォォオオンンン!!!
そしてそのままゆっくりと巨大うんこが着弾する。
大地震を起こし、どっしりと横たわる茶色の大山脈は街をその巨体で押しつぶし、さらに壊滅させたのだった。
そんな超巨大なうんこが2本も街へと降り注ぎ、地上は阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
巨大OLの排泄によって引き起こされた大災害により街の半分近くが吹き飛び崩壊し、残った部分も彼女のうんこの重みで地盤沈下が起こり、建物が次々と崩れていく。
しかしそれでも、巨大OLの排泄は序章に過ぎない。
「ん……まだ出る……」
そう呟いた巨大OLは、さらに力み始める。そしてついにその時がやって来た。
「ふうぅ……んっ!」
ブリッ!ブビッ!ブボッ!!
彼女の肛門が大きく開くと同時に大量のうんこが地上に向かって降り注ぎ始めたのだ。
今度は柔らかい短く切れの良いうんこが、複数個に分けて落ちていく。
先ほどの大腸で長く熟成されたうんこ程ではないが、それでも地上の山よりも遥かに巨大なのである。
それが広範囲に渡って地上の街を押しつぶし、逃げ惑う人間たちを巻き込んで被害範囲を広げていく。
またたく間に街が汚物まみれになっていくのと同時に、排泄物に飲み込まれそうになる人々の悲鳴や助けを求める声が響く。
しかしそんな悲痛な悲鳴をかき消す下品な排泄音が街に轟き、巨大OLの排泄はまだ続く……。
「んっ……出る……」
ブボボッ!!ドバアッ!!ブリリリッ!!ブビイィィッ!!
直腸内に残っていたガスの放出によって生じた大爆発。
それはまさに噴火のような爆音であった。
巨大な一本糞の後を追うように、まるで火砕流の様な大量のガスが地上に降り注ぎ尻下のビルは窓ガラスが粉砕され、強度の低いものは砂のように崩れ去る。
爆風は高速道路の車や電車すらも吹き飛ばし、高架から突き落とされ、生き残った人間たちもホコリの様に吹き飛ばして蹂躙していく……。
「ふぅ……スッキリした……」
巨大OLは満足そうに呟くと、ポケットからティシュを取り出し、お尻についた汚れを軽く拭って街の中心部だった場所に投げ捨てる。
ズズンン!!
肛門の汚れを拭いてクシャクシャに丸められた巨大ティッシュが地面に衝突すると、凄まじい衝撃波と地響きが発生し、壊滅状態の街の中心部へさらなるトドメの一撃を加える。
巨大OLのうんこによって破壊された街の被害は甚大で、生き残った人間もわずかであった。
たった一度の排便で街の殆どを壊滅させた巨大OL。
その圧倒的な破壊力はまさに天変地異そのものと言えるだろう。
しかし、当の彼女はお腹の調子が落ち着いたのか、スッキリとした表情に変わり、再び立ち上がると、ゆっくりとした足取りで街を離れ始めた。
その後ろ姿を呆然と見つめる人々は、彼女の巨大なお尻と大山脈のように建つ太ももにを見上げて、一歩一歩踏み出す度に、轟音が鳴り響き地震のような揺れが発生する彼女の巨大さに恐怖し、ただ黙って見送る事しか出来なかったのだった……。
3.トイレが空いてないから……
秋津瀬那は学校の補習を終え、明るく染めた巻き髪を揺らしながら学校からの帰り道を1人で歩いていた。
「あー、めんどくせぇ……」
ため息をつきながら瀬那が呟く。その声のトーンからは疲労の様子が見て取れる。
学校からの帰り道、いつもならば友人と談笑しながら帰るのだが、今日は補習があったこともあり、友人たちは皆部活や用事で先に帰ってしまったのだ。
「あーもう!最悪だ!!」
そんな悪態をつきながら歩いていると、突然の便意に襲われ瀬那は立ち止まった。
(うっ……暫く来なかったのに、今頃かよ……)
腹部に走る激痛に、思わずお腹を両手で押さえてしまう。額には冷や汗が浮かび上がり、表情も辛そうだ。
(くそっ……何処かにトイレは……)
辺りを見渡すと近くに公園があるのが見える。 瀬那は慌てて公園のトイレに駆け込むが、運悪く使用禁止になっていた……。
(な、なら別の場所に……)
瀬那は公園のトイレを諦め、近くのコンビニに駆け込んだ。
しかしそこもトイレは無く、さらに近隣のスーパーにもトイレは無かった。
(あー、もうっ!こんな時に限ってこれだよ!)
そうこうしている間にも便意は更に強まってくる。
このままでは本当に漏らしてしまうかもしれないと、瀬那は慌てて周囲を見渡す。
だが、これ以上探してもトイレは見付からない……そう悟った彼女は、カバンからスマホを取り出すと、異世界への移動が出来る異世界アプリを起動させた。
(もうトイレに行く時間なんて無いしな……)
瀬那はアプリにプリインストールされているいくつかの異世界の移転先の中で一番トイレに近い場所を選択すると、早速移転開始のボタンをタップした。
そして光が彼女を包み込むと共に、彼女はその場から消えていった……。
***
アプリの転移が完了すると、瀬那は目の前に広がる世界を見渡してみる。
そこは起伏と呼べるものは殆どない、なだらかな地平が広がっていた。地面は緑や茶色いコケのようなもので覆われており、木々もほとんど見えないうえ、瀬那が踏んでいる地面はフカフカとしていて柔らかかった。
「よりによって、ここかよ……」
瀬那はスカートの下で漂っている雲を片手でかき回して、顔をしかめる。
この世界には瀬那も過去に訪れた事があった事がある。
ここは自分達の10万分の1しか無い、微生物みたいな人間が暮らす極小世界だ。
前回訪れた時は友人と2人で訪れたのだが、その時は肉眼で見ることができない様な人間たちを相手に好き放題して楽しんだものだ。
人間の大きさが髪の毛の太さ以下しか無いこの世界では、ちょっとしたことでも大惨事になるのだが、それが面白かった。
吹けば地盤ごと吹き飛ぶ小人の街に、持ってきたペットボトルをひっくり返して街ごと水没させたり、手のひらを地面に押し付けて何千何万年経っても消えないだろう手形の大渓谷を作ったり、小さな大陸の全ての河川の水路を変えて大湖と大湿原を作り上げたり、思いつく限りの事をやって遊んだものだ。
「はぁ……相変わらずゴミみたいに小さい場所だよな……」
瀬那は、自分の足元に広がる街並みを見てため息をつく。
まずスケールが違いすぎる。普段は平均的な少女である瀬那もこの世界では10万倍の巨人なのだ。そのスケール差は一目瞭然である……。
身長150kmとなった巨大な彼女は地上のどの場所からでも見ることができ、その圧倒的な存在感は見る者を圧倒する。
そして当然街のサイズも10万分の1しかなく、その大きさは彼女が履いているローファーよりもずっと小さな面積しか無い。
「流石にコイツらのトイレは使えないだろうし、何処かいいところでも探すか……」
そう呟いてから瀬那は歩き始める。
ズシィン!ズシイィン!!
一歩足を踏み出す度に地割れを引き起こすほどの大地震が起こり、その度に街は崩壊し、文明そのものを破壊していく大惨事が起きる……。
しかし、そんな事などお構いなしに彼女は歩みを進める。
「んっ……」
瀬那のお腹に再び便意が襲い掛かってきた。お腹の様子からして彼女に残された時間はあと僅かしかない。彼女は必死に便意を堪えて歩き続けた。
ズシィン!ズシイィン!!
彼女が履くローファーも世界では、約180キロ平方メートル近い面積を占める。
つまり、瀬那が一歩歩くだけで街の倍の面積を持つ巨大な足が、街を跡形もなく極限にまで圧縮してこの世界から消し去っているのだ……。
ズシンッ!ズシンッ!!
そんな地響きを立てながら歩き続ける巨大少女瀬那。
彼女が地上に降り立ってからまだ3分ほどしか経過していなかったが、その間にいくつもの町が消え、数十万人単位の人々がその足の下敷きとなって犠牲になっていた。
「はぁ……もう無理……」
表情がより険しくなった瀬那がそう呟いた瞬間、たまたま目に入った盆地を跨ぐと、その場でしゃがんだ。
巨大なローファーが標高1000mの山を軽々と踏みつけて、地形を一変させる。
大陸級サイズの巨人である彼女からすれば、標高1000m級の山々など、たかが数センチの盛土でしかない。
そんなちっぽけな山など、大巨人の瀬那に認識される事はない。
勿論、瀬那が今しゃがんだ場所の真下にある街だって、彼女にとってはさらにちっぽけな存在でしかないのだ。
「お前らには悪いけど、少し使わせてもらうからな……」
瀬那は小さく呟くと、スカートをたくし上げて下着をずり降ろし、和式便所にしゃがみこむような体勢になる。
「今からここでトイレするから、巻き込まれたくなかったら早く逃げるなり避難するなりしてくれよ。こっちも我慢の限界だからさ……」
そう一言呟くと、瀬那は少しだけ差し迫る便意をぐっと堪えて我慢してあげることにした。
いくら取るに足らない微生物サイズの彼らと言えども、いきなり現れた超巨大少女のトイレにされて、排便に押しつぶされて蹂躙されるのは流石に可哀想だと思ったからだ。
しかし、その我慢が後どれほど持つのかは、瀬那自身の気分次第ではある……。
「んくっ……ふぅん……」
しゃがんでいても成層圏に達する上空で、瀬那はなんとか便意を堪えるため踏ん張っている。
彼女が何とか堪えているその間に、街から避難しようと股下の人間たちは試みるが、街を左右から見下ろしてくる、圧倒的巨大なローファーがもじもじと動く度に、その振動で街は人々が一斉に倒れてしまうほどに激しく地面を揺るがし、再び立ち上がって逃げることができない。
それどころか、彼女が便意に耐えて脚を微動させただけでも、超巨大ローファーの振動により地盤沈下が起こり、大地は割けるように地割れが発生し、無力な人々は逃げ道すら奪われてしまう……。
そんな絶体絶命の状況の中でも諦めずに逃げる人々に混じって、街と群衆を守るように防御態勢に入る軍隊が集結しているのが、瀬那にも見つけることができた。
アリよりも小さな軍隊は無謀にも大陸すら一瞥できる巨大な瀬那にその火力の矛先を向けて、攻撃を始めようとしていたのだ。
「バカ。何やってるんだよ……そんなことしてないでさっさと逃げろよ……」
微生物サイズの人類の攻撃が瀬那に効くはずもないのだが、その軍隊は街を守る為、そして何より自分たちの名誉の為に必死なのだ……。
そしてついに、超巨大少女の排便を止めるべく、小人たちの攻撃が始まってしまう。
彼女の目に入るか入らないか分からないくらいの小さな閃光が足元で繰り返される。
しかしそんな攻撃など全く意味を成さない。敵の装甲を撃ち抜く戦車砲も、コンクリートの要塞をも破壊するミサイルも、全て彼女の分厚いローファーの革を破壊するどころか、傷を付けることもできず、足の先の汚れを増やすだけに過ぎない。
人類の攻撃では巨大な靴を撃ち抜くことはできない。では、どうするか……。彼らが導き出した答えは、はるか上空で剥き出しとなっている瀬那の肛門を集中攻撃する事だった。
「おい何やってるんだよ!やめろ馬鹿!!今そんなことされたら、我慢できなくなるだろ!……ん゙っ!」
肛門をくすぐる淡い攻撃に思わず瀬那が叫ぶ。彼女の真下では今まさに、世界を護る軍隊と巨大少女の一大決戦が佳境に入っていた。
世界最高穂の山ですら飲み込めそうな、特大サイズの肛門に向けて、地上軍隊と戦闘機部隊の全戦力が集中する。
地形すら変えてしまうほどの大量の火力が肛門に注がれ、強烈な風圧とけたたましい爆音が響き渡る。
これだけの大爆発……。地上で炸裂すれば、地形すら変えてしまってもおかしくはない。
だが、上空の巨大肛門はビクともせず、傷一つついてはいなかった。
瀬那からしてみれば、小人軍の総攻撃などウオシュレットの最弱モードよりも遥かに貧弱な刺激。それは意識しないと感じ取れない程に貧弱な刺激でしかない。
とはいえ今の彼女の肛門は、直ぐにでも出したい生理的欲求が我慢の限界を超えた極限の状態にあるのだ。
「あぁ……んくぅ……♡」
そんな状態で敏感なアナルに攻撃などされれば、微細な刺激だとしても流石に括約筋の力を締め続けられる訳がない。
「ホントに……、それ以上したら……、出るぞ……?」
しかし、そんな事はお構いなしに攻撃は続けられていく。
ボン!ボン!
そんな激しい砲撃音が鳴り響いている間も、瀬那は必死に便意に耐えようと努力はしてみた。
「もうダメ……。我慢できない……」
ついに瀬那の口からその言葉が漏れると、彼女は口を一文字に結び、眉間に皺を寄せて本格的に踏ん張り始めた。
「んんっ……♡ふぅぅうんっ♡♡!!」
大きなお尻が動き出し、地面が激しく振動する。
彼女が力むだけで地上は大地震に見舞われ、ビルが崩壊する。
「んんんっ……♡!!」
彼女の肛門がヒクつき、大気が震えだす……。そしてついにその時が来た……!!
「んあああっ♡!!!」
ブリュリュッ!!ブリリッ!!ミチミチミチッ!ニチニチッ!!ブピッ!ビチャッ!!!ビュルルルゥーーー!!!
瀬那から放たれた超巨大便はまさに空が落ちてきたようなものだった。
それは長さ30kmにもなる大山脈のような長大な一本の大便で、そのあまりの太さ故に、地上の軍隊も含め街の大部分が大便が作り出す影に覆われて、辺り一帯は闇に包まれてしまう。
そしてそれは地上の砲火をものともせず、ゆっくりと地上に向かって落下し始め、その巨大な質量が地面に到達すると、その巨体を横たえながら街を下敷きにして大地を汚物で塗り替えていく……。
ズドオオオオオンンン!!!
巨大便は圧倒的な質量を持っており、地上に着弾すると巨大な衝撃波と振動が周囲を襲う。
瀬那から放たれた排泄物はそのまま3つの街を横断して行き、直径4kmもある山脈となって地上に君臨した。
だが、瀬那の排便はまだまだ終わりではない。
「ふぅっ!んん゙っ!!」
ミチィッ!ニチニチッ!!ブリリッ!!ブリュリュッ!!ブビッ!!
彼女の肛門から排泄されていく大便は、まるで火山の噴火のように途切れる事なく出続けていく。
第一波にも劣らぬ質量を持つ超巨大便は、超巨大少女の肛門から立派な大山脈となって放出され、先に産み落とされていた大便山脈の上に折り重なる様にして、瀬那から切り離されて落下していく。
ズドオオオン!!
再び街に大地震が起こり、街を激しく揺さぶり、地上にいる人間や建物を押し潰していく……。
茶色い山脈の麓にいた軍隊は成す術も無く、自重でゆっくりと横に広がっていく超巨大便の山に呑まれて消えてしまった。
あっという間に3つの街が超巨大大便の下敷きにされ、5つの街が地震で壊滅してしまった。
しかし、それでもなお瀬那からの排泄は終わらない。
直腸内のモノを出し切ったら、今度は膀胱に溜まっていたモノが放たれようとしていた……。
「あ〜、こっちの方も出したいんだけど……。もういいよな?我慢できそうもないし……」
当初は股下の小人たちに避難する猶予を与えていた瀬那も、もう逃げる猶予を与える余裕は無いようだ。
しゃがんだ股下にいる、逃げようと蠢いている小人たちが集まっている街に、瀬那はその巨大な割れ目を向けて、静かに気張り始めた。
「んっ……」
ボッ!プシャアァァァーーーーッ!!!
群衆の遥か上空にあるピンク色の大渓谷から、大量の聖水が滝のように流れ落ちて来た……。
その水圧は凄まじく、街に着弾すると直径600メートルの激流が一瞬で街の建物を叩き潰し、着弾地の地形を変えてしまう。
その場にあった街が、何千万トンもの水圧に瞬時に潰され、砕け散る。
先ほどまで走っていた数千人もの人々も、振り返る間もなく、ぐしゃぐしゃに潰され流されていく。
地面に落ちて跳ね返った一滴でさえ、100m以上はある巨大な飛沫となって街のありとあらゆる場所に飛び散り、大洪水に巻き込まれなかったエリアを蹂躙していく。
ズドドドドド!!!
瀬那がおしっこを垂れ流す度に、水溜りの波紋は黄金色の津波となって、街の建物を1つ残らず飲み込み伴流の渦に揉まれる瓦礫の一部と化する。
その勢いは留まることを知らず、小人たちの避難も虚しく、あっという間に街を飲み込んでいった。
そしてついには川にまで流れ着き、半年分の降水量を超える大洪水を引き起こし、森林や田畑を飲み込んで川の線形を大きく変えてしまった。
たった一回の排尿だけで、瀬那の股下の街は壊滅してしまい、30万以上の小人たちが彼女のおしっこによって命を呆気なく奪われてしまった。
「ずっと我慢してたから、結構出たな……。まだ出そうだけど……」
排尿を終えた瀬那は、地上の様子を見てポツリと呟く。
確かに地面に広がる小さな水溜まりと、そこから幾筋の小さな流れは、いつもよりも量が多い事を物語っている。
だが、それでも彼女の排尿は終わっていないのだ。
瀬那はもう一度そのピンクの渓谷に力を込めた。そして勢い良く、残っていたおしっこを放出し始めた。
ブッシャアァァァァァァッ!!
彼女の股間から再び猛烈な勢いで水流を放出し、50km以上先の場所まで豪快に飛ばす。
雷が鳴動するような音を響かせながら、生き残っていた周辺の町を水没させてしまう。
もう、何処にどう飛ぶかなどと考えもしなくなった。何処が湖に変わろうとも、気にすること無く放尿を続ける。
そうして最後に物凄い勢いで再びおしっこが放たれ、海と化しつつある金色の湖の水位をまた広げた。
「ふぅ〜。スッキリしたぁ」
瀬那が満足そうな声を上げると、自分が作った水溜まりと小山を見下ろし、その量を見て少し驚いたような声を上げる。
「うわ〜、結構出たな……。結構溜まってたのかもな……」
瀬那は地面の水溜りと大便を見て、ため息をついた。
彼女にとって見れば、ちっぽけな水溜りとうんちに過ぎないが、この世界の人間から見れば、それは深くえぐられた大渓谷に溜まった生暖かい湖と湯気が立ち上る大山脈なのだ。
彼らのサイズを考えれば、この大渓谷と山脈を自力で片付ける事など不可能。出来たとして何年かかるのだろうか。
瀬那は人の住んでいない場所を探しながら用を足したつもりだったが、この様子だと周辺の街と住民は、全てこの聖水と大山脈によって押し潰されるか、流されてしまった事であろう。
そう考えると瀬那は、自分のやったことを改めて見つめ直し、少し罪悪感を覚えてしまう。
緊急事態とは言え、街にはたくさんのビルや家があったし、人もいた。それら全てを彼女はトイレにしてしまい、滅ぼした事になってしまったのだから……。
しかし後悔してももう遅い。こうなってしまった以上は、彼女にはもうどうすることもできないのだ……。
「少しやり過ぎちゃったかな……でも、おかげで漏らすのは回避できたし、ありがとな」
瀬那は自分のトイレに巻き込まれてしまった小人たちに感謝を述べると、いそいそとポケットティッシュで汚れたお尻と股間を拭き上げて、その場に投げ捨てた。
ズウン……。と重厚感のある落下音が辺りに響く。
天まで届きそうな大うんち山の横に巨大なティシュの塊が落下し、人類の文明を下敷きにしながらその場に堂々と君臨した。
捨てられたテッシュの山は、隣の黄土色の大山脈と比較すると小さく見える。しかしそれでも、その大きさは10kmをゆうに越えている巨大なものだ。
白い紙の山には所々に茶色い汚れが付着しており、それが彼女の使用済みティシュである事を物語っている。
瀬那はお尻を拭き上げると、スッキリした表情で立ち上がり、来た道を戻って行く。
またいくつもの町がローファーの下敷きになり、その靴跡の凹みを大地に刻み込んでいく。
「う〜ん、何だか外で済ますと、いつもよりスッキリした気がするなぁ。またトイレしたくなったら、使わせてもらおうかな?」
そんな冗談を言いながら、彼女は姿を消して、元いた世界へと戻っていった。
あとに残されたのは無数の巨大な足跡と、高さ8,000メートル級のうんち山に巨大ティシュ、そして巨大な黄金色の湖たちが湯気を立ち上らせながら、その巨大な存在を誇示し続けているのであった……。