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芸能界で最も力を持つ、イケメンアイドル事務所。
その社長が男色家で、社長との仲が深ければ深いほど、活躍の場が広まる事は暗黙の了解だった。
華やかな脚光を浴びるため、感情を殺して社長に抱かれる覚悟を決めるアイドルたち。
社長は齢推定75(社長含め非上場のこの会社の過去は闇に包まれていた)にしてバリタチだった。
幸いにして年相応に萎んだ性器を尻に挿入する物理的苦悩は少なく、嫌悪感と恥を忍んだ感じているフリにどれだけ耐えられるか、という問題だけだった。
この夏にデビューしたばかりの比良山翔斗は社長の"寵愛"を一身に受け、グループのセンター、ドラマ主演、大手CM抜擢と八面六臂の活躍だった。
甘いマスクに、野性味のある引き締まったしなやかな体。
少し天然のキャラを作り、全年齢好感度も申し分ない。
しかしそんな比良山も、社長、竹中の毒牙に掛かっていることに変わりはなかった。
デビューが成功したからと言って、解放されるわけではない。
多忙なスケジュールの中でも月に複数回は必ず抱かれる。
成功の代償。
しかし、比良山が特異に新人にしてこれだけの成功を収めたのは、竹中を手玉に取らんと、竹中とのセックスに全身全霊をかけていたからだった。
真に迫った感じている演技。
思い切り尻を締めて刺激を与え、女のような喘ぎ声をあげる。
ディープキス、フェラ、なんでもやる。
竹中を落とせばスターになれるのだ。
その事実の前に、比良山は恥もプライドもなく、竹中の最高の男になった。
慣れればチョロいものだった。
竹中の攻めにぐったりしたフリをしながらその骨の浮いた体にもたれかかり、頭を撫でられながらほくそ笑む。
もはやルーティンだった。
夏の終わりのこの夜も、そんないつもの夜になるはずだったのだ。
「あはっ、久しぶりですね?」
竹中のベッドルームは広い。
キングサイズのベッドに、テレビやテーブル、大きなソファもある、ワンフロアぶち抜きの贅沢な空間。
比良山が部屋に入ると、竹中は白いバスローブ姿で安楽椅子にどっかりと座り、葉巻を吸っていた。
「ああ、そうだな」
竹中が漫然と笑い、くいくいと指で比良山を呼び寄せた。
比良山は待ちきれないように竹中にしだれかかり、バスローブの袂から手を突っ込み、その貧相な胸を撫でた。
「早くヤろ?俺、準備してきた!」
最早老人の竹中の勃起など、対して慣らさなくても挿れることはできるのだが、挿れた時に最高の快感を味合わせるためローションを仕込み、トロトロに仕上げてきた。
年をとっても好色な竹中は普段ならすぐに乗ってくるが、この日は様子が違った。
葉巻を離さない。
「社長…?」
小首を傾げてもどかしげな顔で見つめてみせる。焦らしプレイだろうか。
「翔斗」
名前を呼ばれ、比良山は「うん、なに?」とニッコリと答えた。
竹中も満面の笑みで笑い返してきた。
「ご苦労だった、これまで」
沈黙が落ちる。
ご苦労…?
……用済み、ってことか…?
俺に飽きたのか!?
誰か新人が社長を!?
内心の動揺を完璧に隠し、眉をひそめて見せる。
「ご苦労って何が?これから楽しいことするよね?」
比良山の言葉に竹中は笑ったままぽんぽんとその肩を叩く。
「お前は本当に演技が上手いな。十分楽しめたよ」
ヒヤリとしたものが背中を走る。
バレた…!?バレていた…!?!?
「そろそろ翔斗が"本当に"、快楽に喘ぎ、涙を流している所が見たくなったなぁ」
竹中の言葉に嫌な予感が増す。
ディルドでも使うのか?竹中はオモチャなし、生粋の生派ということだったが…。
「どういう…」
と比良山の言葉を、「おーい、入っていいぞ」という比良山ののんびりした声が響いた。
ガチャッ!と比良山が入ってきたドアが再び開く。
普段なら朝まで完全に施錠されているはずなのに…。
動揺する比良山は、入ってきた男の姿に更に目を見開いた。
それは全裸の大男だった。
見たこともない筋肉隆々の。
「社長!今日はどうも!」
男が低いが調子の良い口調で社長に挨拶する。
比良山が見上げる程の2m近いのではないかという背丈。
その規格外の長身は異様な程全身の筋肉が猛々しくはち切れんばかりに盛り上がり、体重は比良山の3人分程もありそうだった。
肌は浅黒く焼かれており、全裸に気を取られていて分からなかったが、顔付きも見覚えがあった。
40過ぎの眉の濃い髭面の男前。
たまにバラエティーにも出ている金澤マサルだ。
共演経験もあるはずだが金澤はまるで俺など目に入らぬようにのしのしと社長のすぐ前まで歩いて来た。
近づいてくると思わず後退りしてしまう程の分厚い筋肉の迫力。
目線の高さにあるバレーボールのような筋肉が盛り上がる肩。
俺の腿よりも太い、伸ばしていてもぶっとい血管がビキビキと浮き上がり、ボグゥッ!!と上腕二頭筋と上腕三頭筋が隆々と盛り上がっている。
横からみると物が乗りそうなほど迫り出した大胸筋は樽のように分厚く筋肉がギッチリ詰まっている。
腹筋もボコボコに割れ、オフシーズンだからか臍周りから生える濃く黒い毛が股間に続いていた。
尻は筋肉がバルンバルンに盛り上がり、ハムストリングから腿にかけての重量感は並の男の体重を凌駕している。
メリメリと筋肉が盛り上がる腿周りは俺のウエストより太い。
そして何より…。
歩くたびに、バヂン!バヂン!!と、その表面に堅そうな毛が生え、パンパンに筋肉の詰まった腿に当たり、激しく音を立てるペニスは、比良山が今まで見てきたモノの中で、断トツで太く、長かった。
萎えててあんなにデカいとかありえるのか…!?
ずろん、と重々しく垂れるソレは、竿は既に指が回らなそうな程太く、ブリブリと肉が詰まった極太ソーセージのようで表面には血管が浮き上がり、皮の上からでもわかるえげつない程カリと、半剥けで覗く果実ような亀頭は大きく、使い込まれ紫がかった光沢を放っていた。
既に比良山が勃起したサイズよりもデカそうな平常時で15cmを軽く越える傑物。
金澤はデカマラを晒しぶらぶらと揺らしたまま堂々と竹中の前に仁王立ちになっていた。
完成された雄の体躯に、比良山は思わず圧せられ、先程の竹中の言葉が、頭をぐるぐると回っていた。
………"本当に"、快楽に喘ぎ、涙を流す………。
竹中が満足げにうむ、と頷く。
「いい仕上がりだな、金澤クン」
竹中の言葉に金澤は白い歯を見せて笑い、ダブルバイセップスのポーズを取ってみせた。
ゴギュゥッ!!と比良山の頭蓋よりも遥かにデカい上腕二頭筋が高々と盛り上がり、豊満な大胸筋がバルンッ!!と揺れた。
手入れされていない脇毛がわさっと揺れ、その汗の匂いがこちらまで香る。
「社長のおかげですよ、過去最高の仕上がりです」
俺などいないかのように進む会話。
社長はもう俺に興味を失ったのか…?そう思うと思わず口を出してしまう。
「社長、この方は…?」
困惑した、でも爽やかな笑顔で問うと、竹中がやっと目を向け悠然と笑った。
「ボディービルダーの金澤クンだよ。この前世界チャンピオンになったんだ」
竹中の言葉に金澤がぐるりとこちらを向き、"見下ろす"。
……その肩幅は俺の倍以上あった。
胸板の厚さなど、3倍でも効かないだろう。
よろしく、と金澤が、妙な目つきで笑いながら俺にグローブのような手を差し出してきた。
気が進まなかったが、顔には出さずに右手を差し出すと、すっぽりとその分厚い掌に包まれ、力強く、必要以上に長く握られた。
凶悪な金澤の前腕の筋肉が膨れ上がり、ミシッ!!!と俺の手の骨が軋んだ。
握り潰されそうなパワーに悲鳴を上げかけるが、意地でも表情は崩さない。
金澤がニヤッと笑い、ゾッとした瞬間、パッ、と、解放された。
手のダメージを誤魔化すように、
「世界チャンピオンってすごいですね!」
と二人それぞれに視線を送りながら言う。
満足そうに竹中が頷く。
「ああ、特に重い階級になると日本人は不利なんだが…金澤クンはいい骨格をしてるから、ちょっとうちで独自開発しているサプリメントを上げたらみるみる男らしく、逞しくなってね」
そう言いながら立ち上がり、金澤の筋肉の塊のような剥き出しの尻をバシッ!と叩いた。
当然のことながら、金澤はびくともせずに微笑んでいる。
サプリメント…?それはドーピングだろうか…。
この事務所が、社長がとんでも無い財力で様々なことに手を出していることは知っているが…。
比良山の思考を読んだように、社長がうっそりと笑う。
「まあ、君は知らなくていいよ。ただ、私がこのまま老いさらばえるつもりはないと言うことだけ、覚えておいてくれ」
不気味な笑みを浮かべる社長に曖昧な笑みを返す。
まだ生きるつもりなのかこの狸ジジイは…。
「さて、本題に入ろうか。今日は、金澤クンに君を、思う存分抱いてもらおうと思ってね」
「……はい?」
笑顔は崩さなかったが間が空いてしまった。
金澤が好色な笑みを浮かべ、そのズッシリとしたペニスを見せつけるように揉む。
ムクッ!と反応する規格外の巨根…。
「残念ながら今の私では君を満足させてあげられないようだからね」
そう言うと、竹中はゆっくりと安楽椅子に戻り、映画でも鑑賞するようにどっかりと座り込み、足を組んだ。
「さあ私を気にせず。自由に激しく、求め合ってくれたまえ」
頭がフル回転する。
……仕事のため、なんの躊躇もなく社長に抱かれてきた。
だが、違う男に、しかも何もかもが規格外にデカいこんな男に抱かれれば俺は…。
無意識に金澤の、勃起し始めた極太の逸物に目をやる。
ペットボトルサイズという比喩が口調ではないあの大きさ…。
「大丈夫だ、優しく抱いてやるよ」
嘲笑を含む金澤の声。
視線を上げると金澤が見透かしたように笑っていた。
冗談じゃない。
こんな筋肉バカみたいな男に力任せに掘られれば壊れてしまう。
「しゃ、社長、さ、流石に金澤さんのを入れるには準備が…」
引きつりかけた笑顔で言いかけた言葉が、竹中の「ん?」という眉を吊り上げた一言で封される。
駄目だ……俺は既に社長の機嫌を損ないかけている。
「脱げ」
金澤の威圧的な口調に反感が湧き上がったが、俺は手の震えを抑え、シャツのボタンに手をかけた。