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「この前筒井さんにおすすめしてもらったシリーズ読んだんだけど、」
「本当、どうだった!?」
「主人公のキャラ立てのためだと思ってたあの設定がまさかシリーズ終盤であんな伏線になるなんて……」
「そうだよね、私もびっくりしちゃった」
大学の昼休み、俺はいつものように筒井さんと読書話で盛り上がっていた。あんなことはあったものの、その後彼女は何事もなかったように大学で話しかけてきて俺もあのことをなかったことにして応じていた。
こうして普通にしゃべっている分にはただの読書好きの女子大生。好きな本の話になると普段の大人しい様子とは打って変わって饒舌になるけど、それも含めて普通の女子だ。だから俺も出来るだけあの日のことは思い出さないように、普通の友達だと思って会話する。
が、会話が一段落した時だった。
不意に筒井は声を潜めてささやく。
「ところで、私例の薬手に入れたんだ」
「例の薬?」
さっきまでミステリの話をしていたせいか、一瞬毒薬か何かかと思ってしまう。
「そう、一時性転換薬」
「っ!?」
そう言われて俺は気づく。今まであの日の話題になることがなかったので忘れていたが、普通の大学生である新田が買えるなら筒井さんだって買うことは出来るだろう。そしてあの時あれだけ興奮していた筒井さんがあの一回で終わらせる訳がなかった。
想像するだけで興奮しているのだろう、好きな本の話題の時より興奮した様子で言う。
「今週末、楽しみにしてるね」
「う、うん」
週末は元々筒井さんと一緒に映画を見にいく予定だったので断ることは出来ない。俺は頷くしかないのだった。
「うわっ……」
週末の朝。俺は前日に筒井からもらった袋を開けて絶句する。そこに入っていたのはピンク色のリボンやレースがついたトップスと黒いスカート。要するに地雷系の服だ。そして「せっかくだから一番女の子っぽい服を用意してみた。絶対着てきてね♡」と書かれたメモと、一錠の薬が入っている。
昨日も大学では普通の友達として仲良くしゃべってたのにこんなことをしてくるなんて。合コンの時は半分騙し討ちだったし過去問に釣られた(その後新田はちゃんと過去問を調達してきてくれた)というのもあったが、今回は普通に性転換して女装(?)して欲しいと頼まれただけ。もし言う通りにしたらまたあの日みたいなことをされるだろうし断っても……そう思ったところで俺は筒井に唇を奪われた時のことを思い出す。
ま、まあ筒井は大学で初めて出来た友達だし、あんなに喜んでくれるんだからこれぐらいしてもいいか。まあ友達相手にすることとしては大分おかしい気もするけど……。
俺は意を決してもらった薬を飲みこむ。
「うっ……」
前と同じ時のような高熱が全身を襲う。
とはいえ二回目だからか、今回は前の時ほどつらくはなかった。熱に包まれた身体がゆっくりと形を変えていく。体格は一回り小さくなり、肩幅が縮み、手足がほっそりしていく。代わりに髪が伸び、胸とお尻が膨らんだ。
恐らく前回の性転換薬と同じ容姿になるものを選んだのだろう、俺はあの時とほぼ同じ姿になる。とはいえこれは始まりに過ぎない。俺は部屋着のスウェットを脱ぐと、あの日新田に買ってもらった布面積の少ないブラとショーツをつける。相変わらずセクシー過ぎると思ったが、自分で女性物の下着を買うのはもっと嫌だ。
そして下着の上から俺はさっき開けた紙袋に入っていた服を着る。ピンク色のひらひらしたトップスに袖を通すと、合コンの時は新田が無難な服を選んでくれていたことを実感する。今度はスカートに足を通すが、これもあの時のスカートよりはるかに短い。こんな格好で外出しなきゃいけないなんて……。
とはいえ薬を飲んでしまった以上一日は戻ることは出来ない。俺は一時間ぐらいドアの前で格闘してから家を出る。
「……」
外に出た瞬間、短いスカートの中に外気が入ってきて俺はたじろいでしまう。さらに道路へ出ると、周りの人にちらちら見られてる気がする。さすがに普通に歩いているだけで見えることはないと思うけど、風が吹いたり階段を上がったりするたびに不安になる。前の時は無難な服だった上に新田が隣にいて気が紛れたけど、今回はこのまま待ち合わせ場所に行かなきゃいけないんだ……。
羞恥にさいなまれながら駅前に行くと、幸いなことにすでに筒井が待っていた。俺と違って地味な女子大生の服装をしていて恨めしい。そんな彼女は俺の姿を見てぱっと顔を興奮させた。
「すごい、本当に着てきてくれたんだ!」
「は、恥ずかしいよ……」
「ふふっ、男なのに私でも恥ずかしくて着れないような服着てるの見るとぞくぞくしちゃう」
筒井の目が妖しく光る。
やっぱり女子でも人によっては恥ずかしい恰好なんだ……。
「こほん、でもせっかくのデートだからあれは後にしよっか」
「……」
この格好で連れ回されるぐらいならいっそのことこのまま家に連れ込まれた方が良かったかも、と思ってしまう。
「いや~、面白かったね」
「う、うん」
映画がおもしろかったというより、上映中は暗くなっていて自分の姿が見られないのでリラックス出来た……というのが本音だ。
「じゃあそろそろお昼にしよっか。私このお店行ってみたかったんだけどどうかな?」
そう言って筒井さんがスマホで見せたのはいかにも女子が好きそうなSNS映えのしそうなお店だった。男である俺どころか普段の筒井でも入りづらそうだが、俺としては何でも良かった。
「うん、いいよ」
映画館を出ると再び人通りの多い道に出る。気にしすぎかもしれないが、やっぱり周囲に見られている気がする。
「すごいな、すれ違った男の人みんな昴ちゃんのこと見てるよ」
「ほ、本当に!?」
「うん、やっぱり昴ちゃんにはかわいい服が似合うよ」
本心ではあるのだろうが、筒井さんはそう言われて恥ずかしがる俺の様子を見てにやにやしている。見られてると思うと短いスカートが余計に頼りなく思えてくる……。
そんなことを思っていると、不意に目の前に二人組の大学生風の男が現れた。
「ねぇ君たち今暇?」
「俺たちと遊ばない? もちろん奢るからさ」
「っ!?」
突然のナンパに俺は凍り付いてしまう。元々こういうチャラチャラした人は苦手なのに、しかも今は女の身体になっている。恐らく筒井さんもそうなのだろう、表情を強張らせている。
それを見たチャラ男は押せばいけると思ったのか、俺に手を伸ばす。
「あ、いいの? 良かった、じゃあ行こうか」
そして彼の手が俺に触れそうになった時だった。
それまで凍り付いていた筒井さんが不意に俺と大学生の間に割って入った。
「や、やめてっ!」
「な、何だよ急に」「いいだろ、どうせ女二人なんだから」
女になった俺と一緒にいる時の態度で忘れがちになるが彼女も元々は大人しめの性格。俺のために勇気を振り絞ってくれたのか、と感動しそうになる。
が。
「だって、私たち付き合ってるから」
「はぁ?」「えっ!?」
突然のカミングアウトにチャラ男たちだけでなく俺まで驚かされる。
が、筒井さんはそのまま俺の身体を抱き寄せると、
ちゅっ
「~~~っ!?」
強引に俺の唇を奪う。
うそ、こんなところで!? 大学生二人組だけでなく周りには通行人もたくさんいるのにこんなことしたら大変なことになるっ!
しかし筒井さんの唇に触れると身体がとろけて全身から力が抜けていく。だめっ、ただでさえナンパで注目されてたのにこんなことしたら余計に注目されちゃうのに。
じゅぷっ、れろれろっ♡♡
「~~~っ♡♡」
うそっ、キスだけじゃなくて舌まで挿れてくるなんてっ♡ ナンパ男もドン引きしてるし周りの人も足を止めてこっち見てるっ♡ こんなの今すぐやめたいのに、筒井のベロで口の中まさぐられるたびに快感が溢れてくるっ♡
れろっ、じゅるじゅるっ、ちゅぷっ♡♡
こんな状況なのにベロチュー気持ち良すぎてもう何も考えられないよぉ♡♡
周囲に見られる恥ずかしさに快感が勝利し、俺はなされるがままになるっ♡
ひとしきり口の中を舐めつくされた後、ようやく唇が離れた。
「ぷはっ♡ という訳で私たちは……あれ、いない?」
が、ベロチューを終えた筒井が振り向いたころにはすでにはチャラ男たちはいなくなっていた。そして俺たちを囲んでいた野次馬たちも我に帰ったように慌てて去っていく。
あとに残されたのは、
「はぁ、はぁ……♡」
キスでとろとろにされた俺だけだった。
それを見て筒井さんもはっと我に帰る。
「ごめんね、昴ちゃんがあいつらにとられちゃうと思ったらいても立ってもいられなくて」
「いや、とられる訳ないって」
そもそも俺は男だし。
が、筒井さんは頬を紅潮させながら言う。
「ねぇ、私今のキスで興奮しちゃった。まだ昼間だけど家行こう?」
「う、うん……」
俺が頷くと筒井さんは表情を輝かせる。
「ふふっ、やっぱり昴ちゃんも同じ気持ちだったんだ」
「そ、それはっ♡」
別にエッチなことがしたい訳じゃなくて、もう外を歩くの限界ってだけだけど……♡ とはいえ俺は何も言わずに筒井さんの家についていくのだった。
「もう我慢出来ないっ♡」
ちゅっ♡
「~~~っ♡♡」
家に入ってドアを閉めるなり筒井に思いっきり唇を奪われる。
いつもいつもいきなり強引にっ♡ でも毎回気持ち良くて、こんなの繰り返してたら癖になっちゃうっ♡
じゅぷっ、ちゅるっ、れろれろっ♡♡♡
あぁ、また舌いれられちゃってるっ♡
そんなキスの快感に身を任せていると、不意に彼女の手が短いスカートをめくる。
「~~~っ!?♡♡」
くちゅっ♡
「っ♡♡♡」
いきなりショーツを指で触られて腰がびくっとしてしまう。
「ぷはっ、昴ちゃんもう濡れてる♡」
「そ、それはっ♡」
ショーツの湿った感覚を自覚させられて羞恥がこみあげてくる。
うそ、いつから濡れてたんだろう?
「ベロチューだけで濡らしちゃうなんてエッチすぎるよ」
「~~~っ♡♡」
恥ずかしいけど何も言い返せないっ♡
「こんなエッチな誘惑して、いけない昴ちゃん」
そう言って彼女は俺の手を引くと部屋に連れ込む。
今日は最初からそのつもりだったのだろう、部屋の中はきれいに片付いていた。まあすぐにベッドに押し倒されたのであまり関係ないけどっ♡
「キスでおまんことろとろにしてベッドに押し倒されてる昴ちゃんが本当は男の子なんて、すごく興奮しちゃうっ♡」
ちゅっ♡♡ くちゅくちゅっ♡♡
「~~~っ!?♡♡♡」
いきなり唇を塞がれると同時にショーツの中に指が入ってくるっ♡
これだめっ♡
キスだけでもとろとろになっちゃうのにおまんこいじられながらだと気持ちいいことしか考えられなくなっちゃうっ♡
じゅぷじゅぷっ♡♡♡
「~“~”~“っ”♡♡♡」
舌と指同時に入ってきてこれおかしくなるっ♡
でもベッドの上で組み伏せられてるから逃げ場なんてないっ♡
だから男なのに女の子みたいに犯されて気持ち良くなっちゃっても仕方ないんだっ♡
じゅるっ、れろれろれろっ、ちゅっ♡♡♡
じゅぷっ、くちゅくちゅくちゅっ♡♡♡
そんな俺にとどめをさすように筒井さんのベロと指が激しくなるっ♡
口の中はベロでいっぱい犯されてっ♡
おまんこの中は奥まで指挿れられてっ♡
イくっ、もうイっちゃうっ♡ 上の口と下の口同時にいじられるの気持ち良すぎてっ♡ 男なのに女の子みたいにイっちゃうっ♡
「~~~~~~~~~っ♡♡♡」
びくびくっ♡♡ とろ~~~っ♡♡♡
唇が塞がれて声が出せない代わりに愛液でベッドが濡れていくっ♡
「ぷはっ♡ はぁ、はぁっ♡」
「ふふっ、簡単にイっちゃう昴ちゃん見てたらまた興奮してきちゃった。今日は早めにうちに来たからいっぱい出来るね♡」
「う、うんっ……♡」
長いおうちデートはまだ始まったばかりだった。