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蜜月ファイト倶楽部

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蜜月ファイト倶楽部
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『______さぁ、次の対戦カードに移りましょう。

当倶楽部随一の人気選手、対戦申し込みが後を絶たない!

安藤アヤネ、59kg!』


「うし!」


掛け声とともにリングに駆け上がり、白いシューズがマットを踏む。

倶楽部特製のぬらぬらと光る赤グローブが似合う、日に焼けた小麦色の筋肉質な肉体。

その美しさに、数十人を収容した格闘ルームが歓声で包まれた。


(この興奮。2か月ぶりのリングか。早く殴り合いたいぜ)



「対する対戦相手は、なんと今宵が初舞台________

ヤマダ サキ! 58kg!

当倶楽部最年少、1〇歳!」


ざわめき交じりの拍手とともに一人の少女が観衆の隙間を縫い、ライトの下に現れた。


垢ぬけていない地味な顔。そのゆったりとした動きに・・・アヤネはいささか「がっかり」した。

久々の闘いにこんな素人をあてがわれるとは。

血の湧くファイトを期待していただけに、運営の采配に落胆する。


「嬢ちゃん。相手が悪かったな。

あたし手加減とか中途半端なことできねぇんだわ。

本気出さないと・・死ぬぜ?」


「・・・」


少女は言葉を発さない。

じっとアヤネの目を見つめるだけ。

その目がさらに彼女を苛立たせる。


「・・はっ、かわいくねー奴だな。

たっぷり教えてやるよ・・・

パンチの重さ。

・・・その痛みをな」




________

_________________

____________________________






パァン!!!


「っ゛・・はぁっ゛・・♡」


小気味良い破裂音がリングに響き、

汗の礫がダイヤモンドのように光った。


相手の強烈なパンチに甘い嬌声を上げたのは。

・・アヤネだった。


「キャー!♡ 

サキちゃんナイスパンチ!」


「すごい娘じゃない・・

わたくし次の対戦申し込もうかしら」


ルーキーの躍進に会場中の会員達も動揺を隠せない。


『なんということだ!

 サキ選手、再度ベテランのアヤネ選手の顔を完璧に捉え、潰し込む!

 会場全員が惚れ惚れするほど美しい打撃!』


「はぁ・・はぁっ・・」


(クソっ・・

筋肉を効率よく使って打ち出す質量のあるパンチ・・

この正確性・・!

磁石で吸いつくように、しっかり顔面を捉えやがるっ!

すっげぇいいパンチじゃねぇか・・)


屈辱と興奮で頭に血が昇るアヤネ。

純粋な力でねじ伏せるように、正面からの打ち合いへサキを追い込む。


「・・このっ!」


タァン!


「ん”・・っ”・・!」


全身を使ったアヤネの一撃に、サキが苦しい声をあげる。

赤い弾丸が鼻っ面にぶちあたり、顔面から真っ赤な鼻血が噴き出す。

ふらつく彼女を、アヤネは見逃さない。


「ははっ・・!

痛ぇだろ!? もう一発くれてや_______」


瞬間、雷に打たれるような痺れが、アヤネを襲った。

状況もつかめぬまま、振り切った弱々しいパンチが空を泳ぐ。


(一体・・なにが・・!?)


『目にもとまらぬ一閃ーーー!

正面からの打ち合いに挑むアヤネ選手を、、

サキ選手が俊足のカウンターで黙らせた!』


(顎か!?あの状況でっ・・?)


虚ろな目で対戦相手を探すアヤネ。

拳を振り絞った、

まっすぐなまなざしのサキと目が合う。


バグッ!!!!




うなるような筋肉の躍動。

全身を使って打ち出された肉厚の特製グローブが、、、

文字通り、アヤネを『終わらせる』



(ああ・・

 脳髄まで絆されて・・頭バカになって・・

めっちゃ気持ちいい・・

 もう意味わかんねぇ・・♡)





_____『蜜月ファイト倶楽部』____


都内にある女性限定の会員制プライベート格闘空間。

運営による『自動マッチ』あるいは、会員同士の合意による『合意マッチ』によりカードが組まれる。


ただ勝利と優劣を欲すもの。

熱い拳のやりとりによる、「語り合い」を切望する者。

欲望を一方的にぶつけ、またぶつけられることを快楽とするもの。


国籍も宗教も、信条も関係なく彼女たちはリングで相見え______

そして今宵も伝説が生まれる。



差分




いつもご支援ありがとうございます。

小説の書き方を少し変えてみました。

むずいねーーーー!!


互いの心情とか状況が自然で映像的で、それでいて読みやすくて分かりやすい方法。研究不足です。。





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POSTEDNov 17, 2024
ARCHIVEDJun 10, 2026