Previous Post

マリーOP&1

Next Post
マリーOP&1
1 / 2
DESCRIPTION

~スペシャルサンクス~

ポポたむ様

https://x.com/popoiseikenn

付き物様

https://x.com/pentuki0225



エピソード2 モンスターパニック・プリンセス


「元に肉と心、樹に記憶との契約――

洞窟より女神の世界へ、ヴァルトブルクの谷を通り、レガリアよりきよ、女神の賛歌を聞き入れよ――

乱れ(成れ)。乱れ(成れ)。乱れ(成れ)。乱れ(成れ)。乱れ(成れ)。

繰り返し五度、時の彼方に刻印されし者に問いかける。

――告げる。

汝の身は我が元へ、汝の身体は我が歯牙へ。

杯の寄るべは力を破棄し、理はこの賛歌にて湾曲せよ。

誓え、凌辱を。

我は汝を呼び得る者。

汝は我に汚される者。

七天より言霊を欲望より引き込まれよ、

抑止の輪よりヴェーヌスベルクを経て来たれ、天秤の守り手よ――!」


 静かな声で召喚の呪文が紡がれる。

 私の前に立っているのはゴシックドレスを着た女性だ。

 実年齢を考えれば少し痛いかも、と思われるかも知れないが実物を見ればそんな事は決して言えないだろう。

 彼女の名前は真衣羅(まいら)、その筋では有名な魔術師でキメラや神話のモンスターを研究している。

 正直私よりも高名な魔術師だ、そんな彼女がこんな聖杯戦争に答えてくれるとは思わなかったが――


「ふふ、エーナさん。これでええやろか?」

「は、はい……召喚は成功です」


 艶っぽい声に思わず背筋が伸びる。

 彼女程の魔術師なら私が汚すべき『栄光』を持っているだろう。

 しかしマイラと正面から戦えば良ければ3手耐えられるか、という所だろう。

 彼女と私の実力はそれ程離れている。


「……は? なんて悪趣味なの? ギロチンの方がよっぽどマシよ?」


 まず聞こえてきたのは悪態だった。

 吐き捨てるように、鼻をかんだティッシュを捨てるかのように、自然に、呼吸の様に悪態を放った。

 あまりに自然すぎて一瞬動けなかった、目の前に居るのはサーヴァントなのに困惑でもなくあまりに自然だったのだ。


「ふふ、エーナさん、捕まえなくてええんか?」

「へあ!? そ、そうだった!」


 真衣羅さんの声が無ければもっと呆けていたかも知れない。

 鎖がサーヴァントを縛り上げ無抵抗にさせる、のだが。

 なんか最初から抵抗してなかったような気がする。


「あら、乱暴なのね……くすぐりなんて特殊性癖で責め立てようっていうのだからまぁ臆病な人々なのね?」


 受け入れている、とも思えないがこちらを煽る言葉なのに嫌な雰囲気を感じない。


「あかんで? 声で魅了してくるんやで?」

「あら、バレちゃったわ」

「え? あ、あぁ!?」


 何時の間にか彼女の声に魅了されていた、魅惑の美声のスキルだ。

 弱体化していても一部のスキルの影響は残っているのだろう。

 というか、なんか、真衣羅さんが増えたような気がする。

 この二人雰囲気が似ているような――真衣羅さんは関西弁なんだけど。


「はぁ、まぁいいわ……わたしをくすぐりで辱める、のが目的なの?」

「ええ、貴女の様に高貴な女性を、うちのモンスターで辱めるのが目的や……マリー・アントワネット王妃様」

「あら怖い……わたし、くすぐられるのなんて初めてだわ。子供の悪戯如きに、何ができるの?」

「ふふ、舐めとったらあかんでぇ? 昔は拷問にも使われてた立派な責め苦なんやから……」


 怖い、この二人なんか怖い。

 サーヴァント、マリー・アントワネット。

 フランスの王妃、しかしその雰囲気は高貴さよりも――希望を哂う嘲笑が似合う気がした。


















「んぐ、うひぃひひひひひひひひ……こ、この、けがらわ、しぃひゃひゃひゃひゃひゃ……!?」

「ええ反応やね、服の中をもぞもぞ動いてるのがこっちからでも解るし経過がよぉく見えてええ眺めやなぁ」


 マリーを責め立てているのは植物の様な蔦の塊だった。

 触手とは少し違う、彼女を責め立てているのは蔦の産毛だ。

 細かく、柔らかくも固くも無い絶妙な硬度、それがブラシの様になっている。

 そんな無数の蔦を持った、否蔦で出来たような生物がマリーをくすぐって弄んでいるのだ。


「あ、んふぅ、く、ぐぅうう!! あくしゅみな、ことをおっひひひひひひひ……!! こんな、きしょくの、わるいぃひひひひひひひ……!!」

「それにしても……とんでもない悪態つきですね」

「さもありなんって感じやなぁ、サーヴァントは死後の知識も入っているんや……」


 マリー・アントワネットの死後、そうか、彼女の息子の話しだ。

 ルイ・シャルル、わずか10歳でこの世を去った革命の犠牲者。

 劣悪で醜悪な監禁生活でその生涯を壊された悲劇の子供、その実態を死後に知ったのなら王妃で等居られないだろう。

 絶望し怒りと憎しみを抱き呪詛を吐く、セイバーという枠組みに無理矢理納めなければ、復讐者として顕現していただろう。


「成程、彼女の――」

「あかんでエーナさん、その名前を口にすれば今の状態でもうちらの命が消えてまうで? 怨嗟の炎とはそんなもんや」


 その言葉に背筋が凍った。

 復讐者、アヴェンジャーとはそういう物だ、エクストラクラス故にその特性はあまり理解されていないが本来のステータスを超える程の苛烈さがあっても不思議ではない。

 思いとはそういう物だ、私だってこの状況の為に明らかにやばい橋を渡っているのだから。


「ん、んうぅ、うひぃはっくくくくくく……!! はな、し、なさい、よ……この、変態、がぁはっははははっはははは……!!」

「勿論あかんでぇ? 折角理想の、ずっとずっと考えてた夢が叶ったんやから……限界まで楽しませてもらわんと、なぁ王妃様?」


 先ほどまで私を注意していた時とは違う、魔術師ではなく女の眼になった。

 真衣羅さんとの交流は今まで無かったけどそれでも解る、この人生粋のドSだ。

 こうやって相手を責め立てるのが好きなサディスト、加虐心の塊。

 私ですらその歯牙に掛かればあっという間に陥落させられるだろう、別に私も責められるの嫌いじゃないし。


「服の中でもぞもぞと動いてのがこっちからでも分かってええ眺めやなぁ、うちのモンスターはどないやろか? くすぐってくる植物なんてどこにもおらん希少なモンスターやろ? 王妃様のお眼鏡にはかないますやろか?」

「う、くぅ、うひぃひいひひひひひひひひ……! あ、あくしゅみ、よぉ、こんな、きしょくの、わるいせいぶ、つっうひゃっ、あひひひひひひひひひひ……!!」


 マリーはよく耐えている方だと思う。

 この蔦生物のくすぐり方は私でも身震いするほどだ。

 服の中でブラシが動く様は嫌でもその責めを想像させてしまう、少しでもMな気質があればついつい自分がされているであろう光景を想像してしまう。

 常に吹き出す様なくすぐったさではなく、軽くなでられるような責め。

 この責めが何を意味するかを勿論私は理解している。


「あら、あかんかぁ? なら次の生物を楽しみに待っとってや? 今の責めでたぁっぷり感度を上げてから思いっきりこそばしてやるさかい」

「んな、なん、てぇひひひひひひ、こんな、あくしゅみ、なのが、何体、もぉひゃひゃひゃひゃひゃ……!? ふざ、けない、でぇへへへへへへへ……!!」

「当然やろ? こないな機会滅多に無いんや、選りすぐりのモンスターを持ってきたんやからぜぇんぶ為さんと、勿体ないやろぉ?」


 うわぁ、やっぱりこの人ドSだぁ。

 こういう人ってM気質な人を見つけるのが得意なんだよね、今はマリーに注目してるけど矛先がこっちに向かない様に警戒しないと。

 好きか嫌いかで言えば好きだけど、今回はそういう趣向では無いのだから。


「あの、一応サーヴァントと言えど壊さない様にしてくださいね? 後始末も大変ですし……」

「壊さへんよぉ? じっくりねっとり、弄んで……ふふ、ここからが楽しみやなぁ」

「は、ひひ、うひぃひひひひひひひひ……ふざ、けない、で……こんなの、いつまでも、続けるんじゃ……ひひ、うっはっはははははは……く、くひぃ、んっああ……!」


 こちらを睨んでくるマリーは無力だと解っていても背筋が凍りそうになる。

 何らかのスキルで呪詛をまき散らす存在になっているのか、その手の耐性が無い人ならば彼女に近づいただけでも衰弱死してしまうだろう。

 それ程の恨みを、怒りを、復讐心を、王妃である彼女が抱いているのだ。

 しかし――


(そんな恨みすら、こうやってくすぐられる事で台無しにされる……『栄光』を汚すのとはちょっと違うけど、これはこれで楽しめそうね)


 先ほどから真衣羅やマリーの雰囲気に流されてこの状況を楽しむ、という事ができて無かった。

 どうにもあのマリーは『栄光』とは違う、それこそ恨みと怒りが先行して王妃としての『栄光』が無い気がする。

 『栄光』ではなく、子供への愛が、子供への仕打ちを呪詛として吐く恨みと怒りが強調された側面なのだろう。


「あ、あっくぅ、ひひひひひひひ……は、やくぅ、こんなこと、やめぇへへへへへへへ!! いつまで、こんな、侮辱、おっひひひひひひひひ……!!」

(さしずめ、オルタって所かしら? 別のマリー・アントワネットがどんな存在かは分からないけど、この聖杯が普通の聖杯じゃないせいでこんな苛烈な面を強調した彼女が召喚された……)


 本来の彼女はどんな人柄だったのか、マリー・アントワネットはどうしても誹謗中傷が纏わりつく人物だ。

 その誹謗中傷すら取り込むことがある英霊の座では正確な彼女がどんな人物だったかなどは分かりえない。

 もし、母ではなく王妃として、民に愛され国に愛され、そして全てを愛した彼女が召喚されたのなら汚すべき『栄光』を持ち得ていたかもしれない。


「ふふふ、かわえぇなぁ……こんなかわえぇ女子が悶え狂ってるのをこんな特等席で眺める事ができるなんて、ええ気分やわぁ」

「はひぃ、ひひひひ、ん、ああ、くぅ、この、へんた、いぃひゃひゃひゃひゃひゃ……!! は、は、うぅ、んあっあははははははは……!!」

(あー成程、彼女は内面じゃなくて外面を見てるのか)


 真衣羅さんはマリーの見た目そのものを楽しんでいる。

 確かに彼女の見た目は少し幼いがとても可愛らしい、折角責めるのなら見た目が美しい者が良い、と言うのは何となく解る。

 いいよね、美しいという『栄光』を汚す瞬間って。


「ひ、ひひ、うっあっはははははははは……!! も、もう、やめ……こんなこと、くつ、じょくよぉひゃっひゃひゃひゃひゃひゃひゃ……!!」

「う~ん、せやなぁ、そろそろ別のモンスターを使うのもええやろ」


 マリーはこの責めを終わらせろ、と言っているが真衣羅さんはそんなつもりは一切無いだろう。

 次のモンスター、それが一体どんな屈辱を彼女に与えるのか。

 それを知るのは真衣羅さんのみだろう。


DDDindustry PIXIV FANBOX 182 favs
VIEWS1
FILES2 files
POSTEDDec 26, 2025
ARCHIVEDDec 26, 2025