(前)
ハーレムを築いている士郎が、志貴と幹也からアルクェイドと式を寝取るお話(導入)

1話:間桐桜寝取り 2話:美綴綾子寝取り ◆ 『登場キャラクター』 ・アルクェイド・ブリュンスタッド 身体能力に優れた、金髪紅眼という神秘的な美貌の持ち主だが、実際のところは平凡な女性。 真祖の姫君という概念とは何の関係もない美人さん。 桜並の爆乳とルヴィア並のデカ尻の持ち主だが、そのウエストは凛や...
◆
『両儀式の場合<Ⅰ>』
遠野志貴が自身の恋人であるアルクェイド・ブリュンスタッドの寝取られプレイで興奮し、いつもよりも激しくアルクェイドとセックスをするようになった頃のことだ。
志貴と寝取られマゾ性癖を同じくする盟友であり、自身もまた遠坂凛に『寝取られプレイ』の依頼を行った黒桐幹也もまた、寝取られプレイ後の修復セックスを自身の恋人と楽しんでいた。
「あぁっ……式、綺麗だっ……! この身体が、他の男に触られて、舌を這わされていたなんて……くぅっ……!」
「あ、ああ……オレも気持ちいいぞ、幹也……」
両儀式、それが幹也の愛する恋人の名前である。
高校時代に出会った幹也たちは、安穏としつつも確かに想いを深めあい、卒業後に成人を迎えてもなお恋人関係を維持している大人のカップルだ。
式は和服の上にレザージャケットを羽織る奇妙なファッションセンスと、性自認も女性でありながら『オレ』という一人称を使うことで周囲から少々浮いている存在である。
また、実家があまり穏当ではない職業であることもあり、基本的には孤独な性質を持っている。
その孤独を癒やしたのが幹也――と言えればドラマチックではあるが、実際のところはふたりとも愛情を抱いてはいるもののどこかドライな雰囲気もあるカップルであった。
とは言え、その愛情は本物である。
幹也は普通のセックスよりもかなり長い時間をかけて、式の真っ白な肌が際立っているスレンダーな肢体へとねっとりとしたねちっこい愛撫を行って、本番よりも前戯を行うことを好む性質をしていた。
「式っ……んぅ、れろっぉ~~……ふぅ、はぁ、はぁぁ……!」
「くぅっ……あ、あんまり、腋とか舐めるなよ、幹也……!」
今日もそうである。
式の細腕を持ち上げて、どうしても体臭がこもってしまう腋に舌を這わせている。
女性にとってはデリケートゾーンにも近いその腋の匂いをかぎながら、こそばゆい舌愛撫を行うこの時間を、正直なところ式は苦手としていた。
いや、腋への舌愛撫だけではない。
執拗に胸を揉み上げて、意味もなく乳輪の付近をさわさわとなぞり、乳首に触れてほしいかなどと特に思ってもいないことを焦らしプレイのように言ってくる、幹也のどこかナルシズムさえ感じる前戯の全てを、式はあまり好んでいなかったのである。
「そろそろ、挿れようか……!」
「っ! あ、ああ! さあ、来てくれよ幹也……」
だから、先日に行った寝取られプレイの映像を見たことで欲情してしまい、幹也が好んでいた愛撫を早々に打ち切ってセックスを求めてくることは式にとって喜ばしいことだった。
「あぁっ、くぅ……入る……!」
「んぅっ……」
にゅぷ、にゅぷぷ……ぬぷっぅ~~。
「あぁっ……! き、気持ちいいっ……! 式のオマンコ……凄い気持ちいいっ!」
「ふぅ、入って、くるっ……! あぁ、うんっ! やっぱり、こっちの方が良い……!」
挿入される幹也のチンポは非常に小さいものであるが、それでも式にとっての最大の性感帯であるオマンコに刺激もらえるのならば、ねちっこいだけでさほど気持ちよくもない前戯よりはマシである。
式はあくまで前戯と比べた意味で『こちらのほうが良い』と口にしたのだが、どうやら幹也は都合よく解釈をしたようだった。
「式、僕のほうが気持ちいいんだな! あぁ、そうだね! 僕らは恋人なんだから、僕のチンポのほうがあっちよりも気持ちいいに、決まってる! 式も演技は上手だね……あの映像で、僕にあんなにサービスをしてくれるなんて! でも、さすがにちょっと嘘っぽいかな……!」
「へ? あっ、えっ……あ、ああ、そうだな。気持ちいいぞ、幹也」
どうやら寝取られプレイの男優役を行っていた士郎との比較だと都合よく判断をしたようで、そのままヘコヘコと情けない腰振りピストンを行っていく。
正常位の姿勢で式にのしかかるようになりながら腰を振っているため、その際に快感に蕩けている情けない顔も式には見えてしまう。
「うっ……」
そのナルシズムさえ感じる思い上がりと、恋人関係であってもとっさに気持ちの悪いと思ってしまうほどの快感に溺れた顔に、僅かではあるがマンコで気持ちよくなっていた式の興奮も萎えていってしまった。
(幹也……お前、あのプレイを見てるくせに、よくアイツよりも上だなんて思えたな……体つきからしても、感じ方からしても、アイツのほうがずっとセックスが上手いってわかりそうなもんだけど……ま、まあ、前戯での愛撫よりは気持ちいいから、いいか。うん、オレももうちょいセックスが続けば、まあ、そこそこ満足できるかもだし―――)
どう見てもセックスのプロと言ってもいい上に雄として逞しい体つきをした士郎を相手に、どうすればそこまで想い上がれるのだと言いたくなる気持ちが式に湧き上がってくる。
さらには自分の上で腰を振っている顔も鼻の穴が開いた、正直なところブサイクと言ってもいい表情なのだ。
それでもセックスが続けば気持ちよくなれるからと、幹也を思いやってその言葉を飲み込む健気な式だが、幹也はそんな健気な式の想いさえも裏切っていく。
「あぁっ! イクっ! 射精するよ、式っ!」
「…………うぅ、わ、わかった」
自身の性感帯であるオマンコを刺激してくれているのだからとなんとか自分を誤魔化していた式だったのだが、早漏である幹也が式ほどの締まりの良いオマンコに耐えられるわけがない。
式は明らかに不満気な顔をしているのだが、幹也はよどほセックスに夢中になっているのかそれに気づくこともなく、ついに射精に達してしまうのだった。
「あぁっ! 射精るっ、くぅぅ~~!」
ぴゅるる、ぴゅぅ、どぴゅぅっ……
「…………あぁ、流れてきてるな。幹也の精液が、オレのお腹に入ってきてる」
幹也の歯を食いしばった表情とその言葉の苦しさだけならば、それこそ式のほっそりとしたお腹をぽっこりと膨らませるほどに大量の精液なのかと思ってしまうが、その射精は早い上に量の少ないものであった。
やはり、不満げな顔をしている式を放っておいて自分勝手に射精をした幹也は締まりの良い式のオマンコから粗チンを引き抜いていき、そのままベッドへと倒れ込んでいく。
「はぁ……はぁぁ……ふぅぅ……くぅぅ…………」
「……お休み、幹也。セックスの後は、疲れるもんな」
これが、式と幹也のセックスの常であった。
幹也にとって射精の疲労感というものはとても大きなもののようで、式との射精が終えるとそのまま倒れ込み、寝落ちしてしまうのである。
二人のセックスとは幹也が好き勝手に長々と愛撫し、やっとセックスをしたと思えば早漏射精をして寝落ちをするという、それこそこのセックスが原因で破局に至っても不思議ではないような、女性側には面倒ですらあるセックスだった。
ひとえに、この二人が破局に至っていない理由は式が幹也を愛しているためである。
「…………次の、寝取られプレイは――――」
だが、そんな前提も黒桐幹也の変態性癖が原因で崩れるかもしれなかった。
そのことにも気づかずに、黒桐幹也はスヤスヤと幸せな眠りを味わっているのだった――――。
◆
『両儀式の場合<Ⅱ>』
ここは遠坂邸。
この一月、すっかりアルクェイド・ブリュンスタッドと両儀式の寝取られプレイの撮影会場となってしまった、大きなベッドが置かれた客室の中で、今日もまた淫蕩な儀式が行われていた。
今、この部屋にいるのは黒桐幹也の恋人である両儀式と、その寝取られプレイの男優である衛宮士郎と、監督兼カメラマンでもある遠坂凛の三人だけである。
「おぉぉっっぉ❤ おほおぉぉ、んほぉぉぉっ❤ おっ、おぉっ❤ ほぎょぉぉっぉっぉっ❤」
その三人だけなのに、まるで家畜の豚をどこからか連れてきたのかと誤解するほどの無様すぎるオホ声が響き渡っていた。
両儀式の嬌声である。
黒桐幹也では絶対に崩すことのできない、鋭すぎるほどの怜悧な美貌は士郎がオマンコにデカチンポを突っ込むだけで簡単に崩れてしまい、鼻水とよだれを大量に流しながら、まさしく家畜のごとく四つん這いの姿勢で後ろからチンポを突きつけられて、そのまま喘ぐことしか出来ないほどに、式はこのセックスに溺れていた。
この後背位セックスは、まだまだ加速していく。
「おっきいチンポ、最高ぉ❤ なっがくてふっといチンポで、オマンコをゴリゴリ削られるの、たまらないんだぁっ❤ もっと、もっとオレを犯してくれっ❤ 脳みそもオマンコも馬鹿になるぐらい、淫乱など変態女に躾けてくれ、士郎ぉっ❤」
その姿だけを見れば、とても両儀式とは思えないほどに乱れ狂っていた。
この寝取られプレイの映像を後から見た幹也からは、『感じすぎててあまりにも嘘っぽい』とさえ言われるほどの狂乱っぷりである。
もちろん、これは演技でも嘘でもない。
士郎のカリ高デカチンポで、オマンコの襞をすり潰すぐらいの勢いで犯されれば、式はこんなにも正気を失ったような反応を見せるぐらいには、感じやすい女なのである。
普段のそっけなくて近寄りがたい雰囲気からは考えられないほど、それこそ『イージーモードオマンコ』と呼んでもいいほどの敏感オマンコをしているのだ。
「くぅぅっ! やっぱり、このマンコはかなり締め付けてくるな……! 俺のチンポを搾り取る……いや、ねじ切ろうとしてるんじゃないかってぐらいだ!」
「おぉぉっ❤ で、でもぉ、でもでもぉ❤ お前のチンポ、全然、びくともしないじゃないかっ❤ オ、オレがどんだけマンコ締め付けてもっ❤ 膣痙攣を起こしちまってもっ❤ オレの吸い付いてる媚肉を削ぎ落としちまうぐらいチンポを簡単に引き抜いてっ❤ おぉぉっ❤ マ、マンコが裏返っちまうぅっ❤ た、たまらないんだ、この感覚ぅっ❤」
幹也とのお子様セックス――いや、幹也による式を使ったオナニーとは比べ物にならないほどの快感が、式へと襲いかかっていた。
すでにセックスのクライマックスを迎えたような式であるが、実際のところ、この寝取られプレイを行ってからまだ十分ほどしか経っていない。
何故ならば、式は幹也とのセックスの影響でとにかく『前戯』というものをひたすらに嫌がるようになっていた。
度重なる寝取られプレイの影響で、すでに士郎の理想的なデカチンポを見ただけで愛液を垂らす淫乱女になってしまった式だが、それでもある程度は愛撫をして気持ちを盛り上げつつ膣内の愛液を増やす必要がある。
しかし、式はそれすらもわずわらしく思って、凛が用意していたローションさえ用いて出会って即オマンコ挿入という、AVでしか見ないようなプレイを好むようになっていたのだ。
「ぉぉっ❤ 出るっ❤ 出ちまう❤ カリ高チンポに引っ張られて、マンコが外に出ちまうぅっ❤ ス、凄すぎるだろ、士郎っ❤ くそっ、クソぉぉっ❤ お、お前のチンポを知らなきゃ、幹也のチンポでも我慢できたのにっ❤ こ、こんなの知ったらぁ❤ あいつのねちっこいだけのセックスなんて、耐えられなくなっちまうっ❤ ほ、本当に……女だったら、お前、神様だって殺せるんじゃないのかっ❤」
パンッ、パンッ、パンッ!
式は喘ぎながら、士郎がバックの体位で自身のお尻に腰を打ち付ける音さえも心地よく聞いていた。
幹也の情けないピストンとは比べ物にならない、その圧倒的な引き締まったマッチョ体型が起こす力強いピストンもまた式を熱中させるには十分すぎるほどの魅力的なものである。
この音を聴きながらオマンコをゴリゴリと削られるだけで、式の脳みそもまたガツンとした衝撃で襲われてしまう。
「くぅっ! 射精すよ、式っ! 全部、受け止めろっ!」
そして、式のオマンコもまたかなりの名器オマンコであった。
性行為経験の豊富な士郎であっても、長々とセックスをすることが出来ないほどの名器オマンコを前に、射精宣言を行っていく。
またこの際に『式』と呼んでいるが、最初は『式さん』という一線を引いたような呼び名である。
セックスを重ねることで互いに呼び捨てで呼び合うようになった二人は、そのままより深く重なろうと言わんばかりに腰と腰を打ち付けて、式が一番感じる子宮口にチンポを押し付けたまま射精を行うのだった。
「うぅぅっ! おぉぉっ!」
どびゅるるるっ! びゅるっ! どぶびゅぅっ! びゅっ、びゅっ! どぶびゅぅぅぅっっ!
「んひぃぃぃっ❤ おぉっ❤ イグッ❤ イグイグっ❤ いつもの膣内射精アクメ、キメちまうっ❤ おぉぉ、ほぉぉっ❤ おっほぉぉぉっっぉお~~~❤」
その膣内射精を一番深いところで味わった式は、そのオマンコを破裂させんばかりに注ぎ込まれた熱くて濃厚な精液の感触自体の心地よさで深いアクメに至る。
ビクンビクンと射精で震えるチンポに合わせて膣も痙攣してしまうほどに快感に溺れているのだ。
幹也のあっさりとした短い射精とは異なる、長い長い射精が終わった。
だが、それで終わったんはあくまで射精だけに過ぎない。
「ふぅぅっ! ふぅぅっ! 次は、この体位でっ!」
「はぅぅっ❤ あぁっ、か、顔、近いっ❤ む、胸板も、厚いっ❤ ぅぅっ~~❤」
オマンコからチンポを引き抜こともせずに、士郎は器用に四つん這いの姿勢の式を抱きかかえて、自身と向き合うような形にしたままあぐらをかいていく。
その姿勢は、いわゆる『対面座位』というようなものだ。
式の華奢な体躯と士郎の鍛えられた厚い肉体は非常に対象的なもので、スレンダー美乳(決して貧乳というわけではない)が士郎の厚い胸板に押し付けられるほどの至近距離で、ジュポジュポと膣内に写生された精液が飛び出るほどの勢いで腰が動いていく。
「あぁっ❤ はぁ、んぅぅっ❤ さ、さっきとは違うところが擦れてぇ❤ 子宮もぉ、一回ガチアクメしたから、お、降りてきちまってる❤ 一番弱いのに、子宮口が一番弱いのに、その責めやすいこの体勢で、おほおっっ❤ せ、責められちまうぅっ❤ 士郎に、オ、オレの馬鹿なアヘ顔も見られちまうぅ❤」
至近距離で士郎の顔を見つめた式は、明らかに動揺を含んだ顔で目を潤ませていく。
ただ、最初から顔が興奮で赤く染まっていたために、それが士郎へと牝の好意を向けている顔だと、幹也は気づかないだろう。
本来は非常に思慮深く観察眼に優れた幹也なのだが、不思議なことにこの寝取られプレイの映像に関してだけでは自身に都合の良いように解釈をするようになっていたのである。
「ふふふ❤ いいわよぉ、士郎っ❤ 式の大好きな抜かずの連発セックス❤ 情けない恋人じゃ味わえないその気持ちよさを式に叩き込んで、格の違いってものを見せてあげなさいっ❤」
そう、勘の良い人間ならばすでに気づいていたかもしれないが、凛によって認識を誤魔化す魔術が幹也に施されているためだ。
自分だけが気持ちよくなるためにこの寝取られプレイを画策した男に、『だったら自分の恋人が自分とのセックスよりも気持ちよくなってるところを本気で信じさせたらあんまり気持ちよくなれないわねぇ。サービスでこれを演技だと思うように思い込ませてあげる』と、意趣返しをしたのである。
そのため、幹也はこの連続セックスを見ても『式、僕のために対して気持ちよくもない負担の大きいセックスを……!』と勝手に誤解してしまっているのだ。
「あぁっ❤ はぅ、はっ❤ おぉぉ、んほぉおっっ❤ へ、へへへっ……❤ し、士郎……❤ お、お前、よく見ると……いや、良く見なくても結構、かっこいい顔、してるよな……❤ うぉっぅ❤ こ、この体位、まずいなっ❤ イケメン顔を見ながら、お、オマンコを下から突き上げられると……おほぉぉ~~❤」
士郎は射精を抑えるために顔をしかめているのだが、その顔が式の琴線に触れたようである。
式はアヘ顔で蕩けきっている顔でうっとりとした様子で士郎の顔を眺めながら、そのままチンポでオマンコを犯される快感にどうしようもないほどの幸福感を覚えているのだ。
ぐじゅぐじゅと精液にいっぱいになったオマンコのかき回される音を聴きながら、その大量の精液を注ぎ込む性豪に犯されているのだということが、なんとも言えずに気持ちよく、心地よく、幸福だったのである。
「キスは、駄目……だからなっ❤ 悪いな、幹也が、あぁっ❤ 幹也が、変な言いつけしちまって❤ この体位、キスしながらハメたら絶対に気持ちいいのにっ❤ でも、キスは……キスは、『まだ駄目』だからっ❤ そのイライラを、オレのマンコに叩きつけてくれよ❤ その代わりにぃ……し、子宮口で、お前のチンポと激しいキスをするからなっ❤」
そんなエロい囁きを受ければ士郎の気持ちも高ぶるというものだ。
グンと突き上げるように行うピストンは非常に激しく、その激しいピストンに合わせて式の性感帯である子宮口はどんどんと開いていき、言葉通り、士郎のデカチンポの鈴口と子宮口を使って濃厚なディープキスを行っていくのである。
この子宮口を使ってチンポとのキスは士郎相手が初めてのキスだ。
幹也の短小粗チンでは子宮口まで届かないのだから当然と言えるだろう。
唇同士のキスは寝取られプレイのNG事項に加えられているために行えないが、その代わり、子宮口とチンポのディープキスはオールOKという抜け道を使って、士郎と式はラブラブベロチュー対面座位セックスを行っていく。
「くぅっ……! 次も、射精するぞ! 全部全部、受け止めてっ……! 式、俺の精液で、その引き締まったお腹を膨らませるからな……!」
チンポの先端から金玉の芯にまで響くような快感の嵐に襲われた士郎は、抜かずのセックスのまま二度目の射精を宣言する。
式も当然それを受け入れ、士郎は射精の衝動に襲われながら、式の華奢な体躯が壊れてしまいそうなほどの激しい射精を行っていった。
「あぁっっ❤ イグッ❤ イグ、イグゥぅっ❤ 幹也じゃ絶対に味わえない、子宮口ベロチュー射精ぃっ❤ これぇ、絶対気持ちい、いぃぃぃっぃっ❤❤❤❤」
どびゅるっ! びゅるびゅぐぅっ! どぶぴゅっ! ぴゅるるっ!ぶびゅるるるぅぅぅぅっ!
「おほぉぉぉっ❤ な、殴られてるっ❤ ザーメンで子宮をボコボコに、殴られてるぅぅっ❤ ス、すごい勢いだっ❤ 重力に逆らう勢いの射精、最高だぁ❤ おぉっ❤ イグッ❤ さっき注がれたばっかりなのに、子宮がパンクするぐらいの射精を受けて、イグゥっ❤ んほぉぉぉぉ~~❤❤❤❤」
射精の瞬間に勢いよく腰を突き上げた士郎の動きに、式は子宮が文字通り潰れてしまったかと誤解してしまうほどの衝撃に襲われた。
一度目の射精の辞典でパンパンになっていた子宮は、そんなこと知ったことではないと言わんばかりに二度目の射精で貯蔵量を超えるのではないかと思う量の精液が注ぎ込まれていく。
キュッと引き締まった、それこそ本当にその中に内臓が入っているのか心配になるほどに細いウエストが、気のせいかもしれないが、精液でぽっこりと膨らんだようにさえ見える。
ぐるりと眼球を裏返し、全身が脱力状態になり、そのまま式はベッドに仰向けの姿勢で倒れていった。
「おほぉ、ほぉぉ、んほぉぉっ……❤」
すでに複数回の寝取られプレイを体験しており、士郎との激しいセックスにもようやく慣れが見えてきた式であるが、抜かずの二連発は式自身の性癖――前戯よりもチンポを使ったハメハメセックスが大好きというところに見事にハマってしまい、アクメ失神に溺れてしまうほどの快感を覚えていた。
だが、これで終わりな訳ではない。
士郎は二度目の射精を行ったチンポを、それでもオマンコから抜かず、ベッドに倒れ込んだ式へとのしかかって、未だに萎えていない勃起チンポでそのオマンコを虐めていくのであった。
「ほぎょおぉおっっぉっ❤ おぉっぅっ、んおぉぉっぉっ❤ し、士郎ぉぉっ❤ ま、まだ、やるのか、んほぉぉっっ❤」
チンポによる恫喝で失神から回復した式だが、別に快感が弱まったわけではない。
オホオホ、アヘアヘと無様な嬌声を迎えながら、押さえつけられるようにのしかかっている士郎の身体にすがりつくしかなかった。
士郎は俗にいう『種付けプレス』を行い、式は俗にいう『だいしゅきホールド』で応えたのである。
幹也と行われる、長い前戯も含めて男だけが勝手に気持ちよくなる自分本意なセックス、いや、オナニーとはまるで違う、お互いに快感を貪り合う――言うならば、『理想的なセックス』であった。
「…………ふふふ❤」
その映像を収めている凛は、やはりいたずらっぽい笑みを浮かべていた。
それを士郎が見れば、恐らくはこう呼んだであろう。
あかいあくまの笑みだ、と。
「おほぉぉぉっ、ほぉぉっっ❤ ス、好きだ、士郎っ❤ お前とのセックス、大好きなんだぁっ❤」
初対面の時点で嫌悪感を覚えていたあのスカした男の愛する恋人が、自分が愛する士郎にガチ惚れしそうになっているシチュエーションをカメラに収めながら、凛はこれからのプランをその脳内に描いていくのだった――――。
◆
『遠野志貴と黒桐幹也の場合<Ⅰ>』
不味いことになった。
遠野志貴に呼び出された黒桐幹也は、自身と『寝取られマゾ』という性癖を同じくする盟友のそんな言葉を聞いた。
志貴のそんな深刻な顔を突きつけられた幹也だが、しかし、幹也もまた深刻な顔を浮かべている。
それもこれも、自身たちが抱く『寝取られマゾ』性癖を満たすために初めたはずのお遊びが、奇妙な方向に加速していったためだ。
「………金は、まだ用意できるかな?」
「僕はちょっと怪しい……君は?」
「俺は……秋葉に使い込みがバレて本当に不味い。間違いなく、もう『払えない』んだ」
そう、寝取られプレイにどっぷりとハマってしまったのである。
立てていた計画では五回ほどであったその寝取られプレイは、今ではすでに十回目――当初の予定の倍の回数の寝取られプレイが行われたのだ。
これは、依頼をした遠坂凛と衛宮士郎が暴走をしたというわけではない。
むしろ、暴走をしたのは寝取られマゾである二人のほうだろう。
あまりにも理想的にアルクェイドと式が寝取られセックスをしてくれるものだから――――もっともっと、この寝取られプレイが見たいと願ってしまったのだ。
まるで、その映像自体になにかの魔法がかかっているかのような中毒性を帯びてしまい、追加の依頼を行ったのである。
「クソぉ……これなら最初から二十回ぐらい頼んでおくべきだった……!」
「お金を用意しないと、来月には新しいものがもらえないなんて……!」
だが、その『追加の依頼』はまるで足元を三鷹のように高額の金額を請求されてしまった。
もちろん二人は抗議をしたのだが、衛宮士郎の代理人を気取る遠坂凛に『じゃあ、これでこの変態的なやり取りは終了ですね』とにべもなく切り捨てられてしまったのである。
そうなれば、完全に志貴と幹也は凛の風上に立ってその高額な条件を呑むほかなかった。
「…………」
「…………」
その高額な条件にしたがって、週に一度だけのその寝取られプレイを『購入』していったのだが、ついに資金が底をつきそうになっていた。
志貴は自身の財布を握っている秋葉に本気の苦言を呈されてしまい、幹也も借金で首が回らなくなりつつある。
どうしたものかと頭を悩ませながら、それでも寝取られプレイの魅力にハマって、衛宮士郎に抱かれる恋人の姿でシコシコとオナニーをする日々が続いていた。
「そもそも、キスまで解禁されるなんて……俺は許可なんて出してないのに……!」
「フェラチオはそうだけど、アナルセックスまで……あの式があんなことをするなんて……」
完全に志貴と幹也のことを見下すようになった凛は、まさに好き放題に寝取られプレイを行うようになった。
当初は禁止されていたはずの士郎とアルクェイド・式のキスも同意を得ることもなく行い、さらには二人を呼び寄せての3Pなどもすれば、アナルセックスという志貴や幹也がやったこともないプレイを行った、そのお尻の穴の処女を奪い取ってしまったほどである。
自分の恋人をもののように扱う凛と士郎へ、耐え難いほどの怒りを覚える二人だが――それでも、やはり魔術をかけられたようにオナニーをしてしまうほどに興奮してしまうのだ。
「とりあえず……無理やり、お金を作るよ……」
「僕も、なんとかしよう……」
寝取られプレイという檻の中に、自分で入って勝手に閉じ込められてしまった志貴と幹也は、凛が指定した口座へと入金を続けた。
しかし、いつの間にか――――寝取られプレイの映像が、届かなくなった。
志貴と幹也は凛へと連絡を取ろうとするものの、いつの間にかその連絡さえも取れなくなっている。
こういう時こそ幹也の秀でた探偵能力を活かすべきなのだが、借金を重ねていた幹也はすっかり信用をなくし、また変態マゾ生活でどこかその雰囲気に卑しい色合いを帯びるようになったがために初対面の相手からも警戒されるようになっていた。
この寝取られプレイをする前ならば、それこそ依頼をしたときのように瞬時に凛を探し当てたはずなのに――――そう思いながらも、凛の消息を辿ることは出来ないままである。
二人にできることは、届くこともない寝取られプレイの映像を求めて、律儀に決められた日にちで凛の口座にお金を振り込み続けることだけであった。
それは来るときもあれば、来ないときもある。
それでも来る可能性に求めて、まるで『スイッチを押せば確率で餌が出る機械』の前に永遠にスイッチを押し続ける猿のように、志貴と幹也は破滅への道をたどっていくのだった――――。
◆
『遠坂凛の場合<Ⅱ>』
遠坂凛は、今となってはもう懐かしい二人の男性と相対していた。
ボサボサの顔と荒れた肌はその二人の男の日々がよろしくないことを教えてくれて、最初に出会った時のどこか憎たらしさすら覚える様子とは正反対で、実に凛の胸を心地よい感情で満たしてくれる。
凛自身を侮るのはまだいいが、やはり、凛の愛する士郎を道具扱いしたことは許されないのだ。
そのための『意趣返し』がどうやら想定以上に効いているようだ。
「も、もう……やめて欲しいんだ、寝取られプレイ」
「お金も、ない……式もどこかへ行ってしまった。なにか、知ってるんじゃないか?」
探偵のように探し物の能力が優れている幹也がすがる姿はなんとも『面白い』姿だった。
凛は、歳を重ねてもなおその性根は変わらないと言わんばかりにいたずらっぽい『あかいあくま』の笑みを浮かべて、哀れに懇願する二人を見つめる。
もちろん、慈悲深く許しを与えるわけがない。
「それは受け入れられないわね」
「な、なんで!?」
「もう、いいじゃないか……!」
「良いわけがないわよ。そもそも、あなた、士郎のことを馬鹿にしすぎでしょ。なんかの男優と勘違いしているじゃない。全然違うわよ、彼はね、私の恋人、私の旦那。多くの女を幸せにする素敵な男性なの。それを利用しようっていうのは……ちょっと、許せないわよね」
衛宮士郎は偉大な雄なのだから雑魚雄が利用しようとするなんて許せない――――それは凛にしかわからない独特の感覚なのだろう。
志貴と幹也はキョトンとした顔を浮かべて、間抜けな様子で凛を見つめている。
何を言っているのか、理解できていないようだ。
凛は長い溜息をついて、当初より予定していた計画の最終段階に移ることに決めた。
「とりあえず、眠りなさいな。寝取られマゾとかいう気持ち悪い貴方たちに相応しい、最高のシチュエーションを用意してあげたから。
……ああ、そうね。でも、なんだか映画監督になったみたいで楽しかったのだけは感謝しようかしら。主演は衛宮士郎、その雄としての逞しさを一本の映像にしていくのっ……うん、とても楽しかったわ。ちょっと予定を変更して、命だけは助けてあげるわ」
当初の予定ならば、命さえなかったというのか。
そんな疑問を感じているのが丸わかりの馬鹿な顔をさらけ出しながら、凛が行使した魔術の影響で意識を失っていく志貴と幹也を見つめながら、その最終段階の準備を行っていく。
「……桜に許されない行為をしていた慎二は、士郎にバレないように処理をしたのよ。本当は、アルクェイドや式の元カレで、最低のセックスしか出来ないあんたたちも不快だからそういうことをしようかなって考えてただけ。でもま、アルクや式を士郎のハーレムに加えられたのはあんたたちの気持ち悪い変態性癖のおかげってことで、命だけは助けてあげようかなってことよ」
もはや意識を失った志貴と幹也へと向かって、なんの救いにもならない言葉を凛は放っていく。
そのまま、出産をすぐそこまで迎えている身重の身体を動かして、志貴と幹也を雄として叩きのめして、アルクェイドと式という最高の美女を完全に士郎のハーレムに加えるための儀式の準備を行っていくのだった。
◆
『遠野志貴と黒桐幹也の場合<Ⅱ>』
「んぅっ……これ、って、あれ……?」
「くぅぅ……身体が、動かない……?」
意識を失った遠野志貴と黒桐幹也が目を覚ますと、薄暗い部屋の中で自身の身体がなんとも安っぽいパイプ椅子の上に座らされていることに気づいた。
それだけならばまだいいが、一つ、おかしなことが起こっている。
膝に手をグー握りで乗せたままパイズ椅子に座っている状態のまま、身体が自由に動かせないのだ。
それは筋弛緩剤などで身体が麻痺しているというような状況はまた異なる、力を込めることが出来るはずなのに実際にはピクリとも身体が動かないのである。
まるで、空中に拘束されているようなようであった。
突然の怪奇現象に、図太い二人ではあるがさすがに動揺を覚えている。
「はいはい、意識失ってる時間は長いけど、しっかり元気みたいね」
「っ! 遠坂……凛……! これはお前の仕業なのか……!」
「一体、どんな薬を……! 魔術みたいに身体が動かないじゃないか……!」
「そりゃそうでしょ。私、魔術師だし」
そんな二人の前に現れたのは、妖艶な美貌を持つ遠坂凛であった。
それこそ志貴や幹也の恋人にも等しい美貌を誇る女であり、街中で見かけたのならば思わず見惚れてしまったかもしれないが、流石にこの状況でそんな呑気なことをするわけもない。
キリッと睨みつけるのだが、凛は動揺の一つも見せずに、幹也の放った『魔術のようだ』という言葉だけを拾って、自身は魔術師であると自称したのである。
「もっとも、あんたたちは本当にただの一般人みたいね。最初はちょっとそういう関係者かと疑ったけど……遠野も両儀も、疾うの昔に普通の人間に戻っちゃったみたいね。警戒してちょっと損したかも」
凛はそんな訳のわからないことを言っているが、それを、志貴と幹也は一笑に付すなんてことは出来なかった。
この得体のしれない美女とは、関わるべきではなかったのだという後悔の嵐だけが二人の胸中に吹き荒れる中で、凛はそんな二人を無視して、パチン、と指を鳴らす。
すると、志貴と幹也の前に明かりが灯り、そこに映像が流れ出した。
この薄暗い部屋は、一種のシアタールームだったのである。
そして、そのシアタールームの機能を使って流れ出した映像は――――。
『んじゅるぅぅっ❤ ちゅぅ、ちゅっ❤ れろれろぉぉっ❤ どう、士郎❤ 気持ちいいかしら❤ 私、アルクェイド・ブリュンスタッドの熱烈フェラチオ❤ 気持ちよかったら、いつでも射精していいからね❤ 士郎の精液はぁ、ぜ~んぶ私が飲んであげちゃうんだから❤』
『れろぉ、れろえろぉぉ~❤ ちゅぅ、ちゅぅぅっ❤ じゅるぅ、れろぉ、むちゅぅぅ~❤ ぷはっ❤ どうだ、士郎……❤ アルクェイドに前からフェラをさせながら、オレにアナル舐めさせるの気持ちいいか❤ お前にだけだぞ、オレをアナルなんて汚いのを舐めるのは……❤』
『あぁ、とても気持ちいいよ……! アルクェイドにフェラされて、式からはアナル舐めをしてもらえるなんて、本当に……最高の気分だ……!』
――――衛宮士郎へとフェラチオをするアルクェイド・ブリュンスタッドと、アナル舐めをする両儀式を映し出した映像であった。
「アルクェイド!」
「式っ!」
「わっ!? ちょっと、映像なんだから届くわけもないのにいきなり叫ばないでよ」
志貴と幹也は自分ではない男に熱烈な奉仕をしている恋人の姿を思わず叫んでしまった。
特に幹也は、恋人である式が自分にもしたことがないはずの、アナル舐めなんていう特殊なプレイをしているのだからその声にこもった情念は中々のものである。
「見ての通り、これ、あんたたちが頼んだ寝取られプレイとかとは全然違う、完全にプライベートなセックスだから。おわかり? あんたたち、とっくにアルクェイドと式から見限られてるの。寝取られプレイの映像を見ながらのオナニーが中心になって、すっかりセックスレスだったでしょ?」
だが、そんな風に意味のない焦りを見せる志貴と幹也を凛は冷めた目で見ながら、その映像への解説を行っていく。
「これはアルクェイドがフェラチオをして式がアナル舐めをしている……って、見ればわかるか。
でもこれ、私たちのハーレムでは一般的なプレイだからそんなに驚かれても困るのよね。
こうやってきれいな女がサンドイッチするみたいに奉仕をすると、士郎っててすっごく喜ぶの。今回はあんたたちに見せるための映像にしようと決めたからアルクェイドと式しか映してないけど、ここにもう二人ついて耳舐め担当もパターンも結構あるわね」
「…………」
「…………」
言葉を失うとはまさにこのことだった。
自分たちの恋人が、寝取られプレイとは別に不貞行為に走っており、凛の言葉を信じるのならば『衛宮士郎のハーレム』に入ったようである。
そう言えば、金の問題や寝取られプレイ映像のオナニーで忙しくて、恋人たちとは疎遠になっていたかもしれない。
それでもはっきりと恋人関係に終わりを迎えるための別れを告げてくる前に、このようなことをしているなんて、明確な裏切り行為である。
『ちゅぅっ❤ ちゅっ、ちゅぅ❤ れろれろぉぉっ❤ 本当に、士郎のオチンポって美味しい❤ 頬を膨らませながら喉を開いて全部を飲み込むのも好きだし、こうやって先っぽにキスするだけでも楽しいし❤ それになによりも……しゃぶってるだけで、ものすごく気持ちよくなっちゃうもの❤』
『れろれろぉ❤ ちゅぅぅ、むちゅぅぅ~❤ ちゅぅ、れろぉぉぉんっ❤ オレも、そうだ……❤ 士郎のアナルは、舐めてるだけでなんだか楽しくてな……❤ 普通ならこんなとこ、触りたくもないはずなのに士郎のなら別だ❤ オレの舌で気持ちよくなってくれるの、すっごい嬉しいんだ……❤』
「ア、アルクェイド……!」
「式ぃ……!」
アルクェイドと式の二人の熱烈な奉仕を見て、志貴と幹也の二人は呆然とした声を漏らすしかなかった。
なぜ、気づかなかったのだろうか。
この衛宮士郎という男が放っている、雄としての暴力的なまでの魅力に。
自分たちのようなヒョロヒョロとした頼りない体つきとは程遠い、ガッチリとした鍛えられた肉体。
自分たちのような粗末なチンポとは比べることさえ失礼に思える、ビキビキに勃起した巨根。
自分たちのようなどこか軽薄さを感じる顔立ちとは異なる、凛々しい大人の顔つき。
そんな格上の雄へと、自分の恋人が奉仕をしている。
もう、恋人としての関係を取り戻すことなど絶対にできないとわからされるには十分すぎるほどの情熱的で、盲信的ですらある奉仕である。
まさしく、霧が晴れるように、そのことに気づいてしまった
志貴と幹也の心が、ポッキリと折れてしまう。
「なんで……俺は寝取られプレイなんてやろうと……」
「寝取られが見たかっただけで、別に、本気で寝取られたかったわけじゃないのに……!」
どんな言葉ももう遅すぎる。
後悔先に立たずとは良く言ったもので、同時にあまりにも自分勝手すぎる言葉に凛はさらにこの情けない雑魚雄への嫌悪が強まっていく。
ここにセイバーがいなくてよかった。
穏やかに見えるものの実際のところは苛烈な彼女ならば、激昂のままにこの二人の首を落としていたかもしれない。
それでは駄目だ。
この生意気な計画を立てていた二人には、たっぷりと絶望をしてもらわなければいけないのだから。
「ほら、恋人を奪われて絶望するのは当然だけど……まだ、完全に絶望するのは早いわよ」
「えっ……?」
「何を……?」
この3P奉仕を見せられることで、もうアルクェイド・ブリュンスタッドと両儀式との別れをわからされて終わり――――そう思っていた志貴と二人に対して、凛はむしろここからが始まりだと言わんばかりにその美しい顔に、なんとも可愛らしい笑みを浮かべている。
しかし、それは悪魔の笑みだった。
子どもが意味もなく小動物を虐げて喜ぶように、寝取られマゾという変態男を『成敗』することに正義欲求とでもいうものが満たされているような、そんな邪悪さすらある笑みなのだ。
「はぁ~い、志貴! 元気……じゃないみたいだね、そんな風に拘束されてたら」
「アルクェイド!?」
「よう、幹也。お前も散々みたいだな……まあ、今となってはオレには関係ないことだけど」
「式……?」
アルクェイド・ブリュンスタッドと、両儀式。
そんな二人の前に、今、映像の中で熱烈に奉仕をしている相手が目の前に現れたのだ。
別れもなく消え去るのではと思っていた二人にとって、その姿を表すのはあまりにも予想外の出来事と言えるだろう。
しかも、ただ現れただけではない。
「ア、アルクェイド……そ、その格好は……?」
「どう、似合う? 士郎ったら、これを着せて私に獣みたいな野太い喘ぎ声を出されるの大好きだからね❤ 私もすっかりこのコスチュームでのプレイが好きになっちゃったんだ❤」
二人は、非常に卑猥なコスチュームに身を包んでいたのだ。
アルクェイドは紫の毛皮で創られたビキニとネコ科の四足獣を思わせる獣耳と獣尻尾、さらには爪を思わせるグローブを身に着けて、さらにはその細くはあるもののむっちりとした白い媚肉を纏っている抱き心地の良いウエストには紐で締め付けていくという、いかにも『ケモミミ娘のエッチなコスプレをしてま~す❤』と言わんばかりの、露出度が高めということさえも憚れるようなコスプレをしている。
この衣装名は、デンジャラス・ビースト。
そのビキニと腹部の紐状の衣装から媚肉を締め付けるような形状から、士郎は桜やルヴィア、美綴のような豊満な体つきの女性にこの変態的なコスプレをさせて激しく抱くプレイを好んでいた。
アルクェイドもまたその条件にピタリと当てはまったようで、またアルクェイド自身も激しく抱かれることを好むために、幾度となくデンジャラス・ビーストでのコスプレセックスを楽しんでいるのだった。
そんな他の男とのセックス専用ファッションで愛する恋人が現れたのだから、志貴が愕然とした様子で言葉を失ってしまうのは仕方のないことだろう。
「式……なん、なんだい……その、服……」
「オレには似合わないと思うか、幹也? でも、士郎はこんな変態的な服を着たオレでもかわいいって褒めてくれるんだぞ❤ 正直、前戯ってやつは苦手だったんだけど……この服を着て、士郎を責めるとなんだか興奮するんだ❤ やっとお前の気持ちがわかったよ、幹也❤」
一方で、式もまた変態的なコスチュームに身を包んでいた。
黒とピンクの入り混じったナース服――と呼ぶには、あまりにも体の中心に存在する生地が少なすぎる、かつて、従軍看護婦も合わせてそのような地位にある女性が『慰安婦』と見なされていた悪しき時代に逆行したかのような、露出度の高い改造ナース服だった。
しかも、手や脚にはラテックス素材で創られたラテックス素材の手袋やストッキングなどが見えている。
トリック・オア・トリートメント、それがこのコスチュームの名前である。
澄まし顔とよく似合うために、ナースに義務的にエロ診断をされるという受け身プレイの際に使われがちな衣装であり、また、そのピッチリと身体に張り付くことでそのボディラインの美しさを強く感じられる衣装だ。
式がクールな顔をしたエロ看護師として患者である士郎を無慈悲に責められ――そして、逆転されて乱暴に犯されるレイプセックスは、式はこれ以上ないほどにイッてしまった経験のために、今ではすっかり式もお気に入りの衣装となったのである。
そんなアルクェイドと式のエロすぎる格好は、『本当に寝取られた』と自覚がある志貴と幹也の二人にとってはあまりにも絶望的な『毒』になる姿だった。
だが、かつての恋人がこの世の終わりに直面したような顔をしていても、アルクェイドと式は二人をいたぶるための『今、私はとっても幸せで~す❤』というガチの寝取られ報告を止める気などさらさらなかった。
「士郎はね、こういう変態チックな衣装をした私たちを、毎日毎日、愛してくれるの❤」
「幹也には無理だよな……❤ お前、セックスをしたら一日は置かないとチンポが回復しないもんな❤」
「しかもね、一人だけを相手にしてじゃないんだよ❤ 私と式、あとあと、他にも女の子をいっぱい、『幸せ』にしてくれるんだ❤」
「一人ずつじゃなくて、二人同時に……いや、三人や四人だって同時に犯すんだ❤ もちろん、それはオレたち女にも嬉しいことだから受け入れるぞ❤」
「志貴がハーレムセックスなんて提案したら絶対に受け入れず、一ヶ月は言葉をきいてやらなかっただろうけど、士郎ぐらいかっこいいとむしろこっちからお願いするの❤」
「『なあ、頼む……❤ たくさんの女に求められて、一人残らず幸せにしてるお前のかっこいいところを見せてくれよ……❤』ってな❤ 実際、複数の女を順番に抱き潰していく迫力はすごいんだよな❤」
「今度映像を送ってあげるね❤ 式とか他の女の子がアヘ顔を晒して潰れてる中で、私を後ろから勢いよく犯してるところ❤ 志貴も大好きなおっぱいがぶるんぶるん揺れながら、志貴が見たことなかった間抜けなアヘ顔をさらけ出してるのすっごいエッチだと思うよ❤」
「幹也にも送ってやるよ❤ 恋人だってオレのことを愛していたオレが、そこらの女の中の一匹って感じで潰れてる、士郎のハーレムセックス❤ 幹也には逆立ちしても無理だろうけど、男って強いやつのこと好きなもんだろ❤ きっと気にいると思うぜ❤」
「それに……こうやって❤ 女の子ふたりで抱き合って谷間にローション流し込んだところで、この体と体の間に士郎を挟んで『ずりずり~❤』って全身パイズリされるのも士郎大好きなんだ❤」
「士郎のたくましくてかっこいい身体が、ローションでテカテカになっていくのがすっごい魅力的でな……❤ 挟まれてる士郎じゃなくて、挟んでるオレたち女のほうが我慢できなくなってオチンポおねだりしちまうんだよな❤」
悪夢のような内容を嬉々として喋るアルクェイドと式の姿は、志貴と幹也の心をズタボロに切り裂いていった。
二人にとってはむしろセックスに積極的ではなかった二人が、衛宮士郎という雄として優れた能力を持つ男の前にチンポを欲しがる淫乱女に変えられてしまったのである。
それは性的な魅力に薄い自分たちではどれだけ頑張っても引き出せなかった姿だ。
「ねえ、貴方たち――――素敵な妹さんがいるのね」
何も言えずに、目から涙を流しながら、受け入れることしか許されなかった二人。
その二人に――――『あかいあくま』は、まだまだ地獄はこれからだと教え込むように、艷やかに微笑ってその赤い唇を動かしていく。
「………まさ、か!?」
「そ、それは……さすがに……!?」
意識が朦朧となるほどの絶望を味わっていた志貴と幹也だが、さすがにその言葉を見逃すことは出来なかった。
志貴の妹である遠野秋葉。
幹也の妹である黒桐鮮花。
この妹二人は、さすがの志貴と幹也でも薄っすらと感づくぐらいには兄に対して禁断の恋というものを抱いていた。
その二人が士郎に奪われるというのは、ヘラヘラと『オレたちって、寝取られマゾなんだよね』『本当に厄介な性癖だよね』と笑っていた頃ならば、ごくりと生唾を飲んで期待を抱けたかもしれない。
「遠野秋葉と黒桐鮮花。その二人の寝取られプレイを見てみたくは―――」
「嫌だ! それだけは嫌だ! アルクだけじゃなく秋葉まで奪われるのは、無理なんだ!」
「もういいじゃないか! し、式のことだって……諦めるから! それだけは!」
しかし、寝取られプレイを妄想したりただ見るだけとは違って、ガチで寝取られた時には興奮など抱けない半端な寝取られマゾであることを自覚した志貴と幹也は、そんな楽観的な気持ちにはなれない。
慌てた様子で二人は凛へと懇願の言葉を口にしていく。
それは本気といった言葉の意味を確かに理解できるような、心の底からの嘆願であった。
この生意気なことをしでかした二人へと向ける慈悲の心というものが、凛にわずかでも残っていたその悪夢のような提案を優しく取り下げることは間違いないだろうといほどの必死さである。
「まあ、もう遅いんだけどね」
「へ…………?」
パチン、と凛が指を鳴らす。
すると、(恐らくは機械音痴の凛の代わりにこのシチュエーションを形作るための協力者によって)シアタールームに、先程のアルクェイドと式が士郎に奉仕をしていた映像とは別の映像が流れ出す。
確実に映像になるまでの僅かな間でも嫌な予感しか抱けないもので、当然のように、その悪夢そのものと言える映像は大画面スクリーンと高音量のスピーカーを使って流れ出したのだ。
『あぁぁっ❤ し、士郎、様ぁっ❤ 気持ちいい、気持ちいいです❤ 秋葉は、士郎さんの女になれて、とっても幸せです❤ このまま、もっともっと、士郎様の女の証を刻んでください❤ 他の人達みたいに楽しい身体じゃないかもしれないけど、それでも、皆さんと一緒で士郎様のことを、あ、愛しているんですっ❤ 遠野の全てをお捧げしますから、お願いしますっ❤』
そこには、スラリとした見事な体躯の美少女が士郎に抱かれる映像が流れていた。
真っ黒な美しい長い髪に大きな瞳と、小さすぎるほどの小顔は、その美少女の単純な女性としての魅力の高さをこれ以上ないほどに演出しており、さらには胸には僅かしかない膨らみ、つまりは貧乳とも呼べるようなそのスレンダーな体つきは、どこか幻想的な儚さを感じさせてむしろ男の獣欲を強く駆り立てるものになっていた。
この美少女こそが、遠野秋葉。
遠野家の現当主であり、志貴の妹であり、本当は志貴へと想いを寄せていた美少女である。
そんな秋葉が、当たり前のように士郎へと『様付け』をするほどの情熱的な愛を訴えていた。
『あぁんっ❤ 士郎、さん❤ 好きぃ❤ 兄さんなんかとは比べ物にならないぐらい、かっこいい士郎さんっ❤ もっともっと、鮮花に女の悦びを教えて下さい❤ これからずっと、士郎さんの女になるために、いっぱい気持ちいいことを教え込んでくださいね❤ 代わりに私もぉ❤ 士郎さんを気持ちよくするためのテクニックを身につけるのでぇ❤』
そんな秋葉を抱いている最中にチンポを引き抜いて、こちらもまた、秋葉と同年代と思われる美しい少女へと士郎はチンポを挿入していく。
ビュッフェのような気軽さで、タイプの異なる黒髪ロングの美少女を抱いていく姿は男ならば身を焦がすほどの嫉妬を覚えるだろう。
こちらは秋葉とは対象的に成長途上であることがわかる形の良い美乳をした美少女であり、士郎がチンポを突き入れるたびにぷるるんっと甘い果実のように揺れるさまがなんとも官能的であった。
こちらの美少女は、黒桐鮮花。
名前からも分かる通り幹也の妹であり、今は全寮制の女子校に通っているはずの美少女だった。
そんな鮮花は大人の男に憧れる乙女というものをそのまま形にしたような潤んだ瞳で士郎を見つめながら、なんとも気安さを感じさせる親しげな様子で嬉しそうに士郎に抱かれているのである。
「………………秋、葉」
「鮮、花………………」
とっくの昔に、自分たちの周りのものは奪われていたのだ。
そう言えば、志貴はいつからか秋葉が非常に冷たくなって、与えられるお小遣いが急激に少なくなったことを思い出す。
ちらりと移ったカレンダーを見れば、その冷たくなった日に非常に近い日だった。
幹也も同様だ。
長期休暇にかこつけて戻っていた鮮花は、最初は幹也へと付きまとっていたがある日突然として姿を見せなくなった。
それは、士郎に抱かれてその恋心を幹也から士郎に移しただけに過ぎなかったのだ。
「さっきのはセックスの映像だけど、惨めさ優先でこっちも見てもらおうかしら」
そんな絶望の中にある志貴と幹也へと、あかいあくまと化した凛はさらに追い打ちを行う。
ラブラブセックスだけでも脳が破壊されそうな衝撃的な出来事だったが、次に映し出された映像はまだそれだけのほうが良かったと断言できるほどの卑猥な、そして、無様なものだったからだ。
『ほっ❤ ほっ❤ ほぉぉっ❤ ど、どうでしょうか、士郎様❤ 遠野家当主の、腰振りチン媚びダンス❤ 長い脚と細い腰を見せつけつつも、おっぱいもお尻も全然揺れない惨めなダンス❤ こ、これも、ルヴィアさんから教わった作法です❤ 私たちみたいな令嬢が、とびっきり惨めな姿をさらすと、チンポにクるんですよね❤ こんな屈辱的なこと絶対にやらなかったはずだけど……士郎様が喜んでくれるなら、話は別です❤ こ、今度は琥珀や翡翠も引き連れて、遠野の屋敷で出迎える際に踊らせていただきます❤ ど、どうぞご笑納くださいませぇ❤』
『へこっ❤ へこへこっ❤ わんわんっ❤ 鮮花は牝犬だから、御主人様の士郎さんにセックスしてほしくて脚に向かって腰をへこへこ振っちゃうんだわんっ❤ くぅ~ん、きゅぅぅ~ん❤ オチンポ欲しいわん❤ セイバーさんみたいに首輪をつけて、牝犬散歩もして欲しいわん❤ わんわん、わお~んっ❤ 士郎さんのオチンポ様をもらうためならなんだってしちゃう私は、本当に牝犬なんだわん❤ ペットを捨てるのはマナー違反っ❤ 死ぬまで牝犬鮮花を飼ってください、わんっ❤』
そこに飛び込んできたのは、志貴と幹也、二人の愛する妹が見せるあまりにも無様すぎるチン媚びの映像だった。
遠野家という古い家柄の名家、その現当主であるはずの秋葉は、脚を肩幅に開いた上でぐぐぐっと腰を落として中腰になるがに股の姿勢のまま、両手を後頭部に組むことでその色素と毛量の薄い少女然とした貧乳スレンダーボディを見せつけながらヘコヘコと腰を振る、惨めチン媚びダンスを踊っている。
さらには徹底的に自身を卑下する言葉を使って、身の回りの人間すらガチ恋している士郎へとお捧げするという倫理観がチンポが与える快楽にかき消されたことが丸わかりの最低最悪な屈服宣言までしているおまけ付きだ。
鮮花は名門女学校で、本人の本来の性質はともかく、表向きは楚々として暮らすお嬢様という外行きの仮面をかなぐり捨てて、全裸に首輪をつけたまま、四つん這いになってまだまだ大きくなりそうな、将来的にはグラマラスな体つきになるのではと期待を抱かせるお尻を士郎へと捧げていた。
しかも、右手で自身の首輪に繋がるリードを握り士郎へと差し出すことで、『これを持って自分の飼い主様になってください❤』というアピールをしながら、同時に残った左手と両足だけで体を支えてお尻を高く掲げることで、その濡れ濡れのオマンコを士郎へ見せつけてオマンコセックスを求めているではないか。
「あっ……うっ……」
「…………………………」
実に幸せそうな表情で士郎に媚びる映像の中の秋葉と鮮花とは異なり、志貴と幹也はもはや言葉が出ないほどの衝撃に襲われていた。
記憶の中にある妹たちの姿と、映像の中の淫乱女たちが一致するわけがないのに、その声色と美しい容貌はどう見ても彼女たちだろうと判断できるし、何よりも雑魚と言えども二人の中にある雄の本能が、見知った牝の卑猥な姿に強い欲情を覚えてしまう。
まごうことなく、遠野秋葉と黒桐鮮花であると、家族である彼らが判断してしまったのだ。
「秋葉、すっごい幸せそうね。志貴みたいな情けない雑魚雄相手にツンツンしながらアプローチをかけてたときが嘘みたい。いっつも眉間にシワを寄せて怖い顔をしてたけど、本当はあんなにかわいい顔が出来るのね。もう、志貴ったら駄目じゃない! 男なら女の子に可愛い姿をさせてあげないと!
……まあ、志貴みたいな雑魚雄じゃ無理だから、ちょっと悪いこと言っちゃったね」
「鮮花のやつ、士郎に媚びすぎだろ。アナルを舐めるオレだってあんな牝犬の振りをして媚びるまではしないぞ。手段を選ばないってやつなんだろうけど……ったく、どういう育て方をしたんだよ、幹也。まあ、お前の妹だからああいうふうになるのも仕方ないか。お前もチンポをしごきたくて恋人を他の男に抱かせる変態なんだから、その妹もかっこよすぎる雄様に抱かれるためになんでもする変態に決まってるもんな。
ただ、まあ……同じ変態でも、マシなのは鮮花の方か。オレも牝だから気持ち自体は、わからなくもないしな」
そんな二人に、さらなる追い打ちがかかる。
自身の恋人であり、二人の妹たちにとっては恋敵でもあったアルクェイドと式が吐き捨てるようにかつての恋人を貶し、代わりに衛宮士郎という最低最悪のヤリチンハーレム野郎を無条件で持ち上げてくるのだ。
もはや、返事をする気力もなかった。
「そうそう、最後にこれだけは言っておくわね」
「ねえ、志貴。ずぅっと思ってたんだけど……」
「幹也、もう会うこともないかもしれないから教えといてやるよ」
その様子に、凛はトドメをさすには十分なものであると判断して、アルクェイドと式に意味深な視線を送ると、二人の寝取られ美女もまたその視線の意味を理解して、凛が浮かべているようないたずらっぽい――だからこそ残酷な笑みを浮かべる。
そんな笑みを浮かべた三人の顔が、志貴と幹也に近づいてくる。
志貴の右耳にアルクの美しい顔が近づき、幹也の左耳に式の整った顔が寄せられ、志貴と幹也の二人の顔の前に歪んだ笑みを浮かべた凛の麗しい顔が置かれた。
ガチ恋距離とも言えるその至近距離にある美女たちの顔は、しかし、今の志貴と幹也には興奮を抱くことも出来ない。
そして、三人が同時にその唇を開いていった。
「「「寝取られマゾとか…………キモいんだよ、バ~~~~カッ❤」」」
遠野志貴と、黒桐幹也。
寝取られマゾなどという変態性癖を持つ自分の特殊性に、どこか傲慢な感情を抱いていた二人の『心は』――――今、粉々に砕け散ったのだった。
――――そこから先のことは、志貴と幹也は良く覚えていない。
気づけば、志貴は遠野の屋敷から追い出されて一人暮らしをしていた。
遠野という家が、エーデルフェルトという欧州の名家にあっさりと乗っ取られたためである。
莫大な資産を持つが故の財力を背景にし、さらには『エーデルフェルトは、実質的に士郎様が当主……!? も、もちろん、この遠野はエーデルフェルトに従いましょう!』と士郎のカキタレ――いや、性奴隷となった秋葉が満面の笑みでその傘下に下ったためである。
この日本における士郎のハーレム活動の拠点となった遠野の屋敷に、士郎以外の雑魚雄がいることを士郎のハーレムメンバーたちは許さなかった。
お情けとして高校の学費は払ってくれているが、それ以外の生活費は一切ない。
毎日毎日、身体があまり強くないのに必死にアルバイトをしていたが、結局は生活が立ち行かなくなって退学することなった。
今では朝から晩まで低給で身を粉にして働きつつプライベートな時間では士郎から、いや、恐らくは士郎へと崇拝にも近い愛情を抱く凛から嫌味ったらしく送られてくるアルクェイドや秋葉、さらには見知った人物であるシエル先輩や翡翠、琥珀たちが士郎のハーレムの一員となってハメ潰されている姿を見てシコシコとオナニーをするだけの日々である。
ある意味では寝取られマゾの夢とも言えるだろうが、志貴は、そんな日々は全く嬉しくなかった。
幹也もまた似たようなものである。
凛から寝取られ映像を売ってもらうために知人たちから借金をしていたことでクビが回らなくなったところで、エーデルフェルトの経済力によって軍門に下った両儀の家のヤクザが一本化してその借金返済のためにタコ部屋に叩き込まれたのだ。
両儀のヤクザはエーデルフェルトという傘下組織でもあるということルヴィアの私兵でもあるということで、つまりは、士郎のハーレムのメンバーに強い仲間意識を持つルヴィアの方針で、黒桐の家に押しかけて両親に肩代わりをしてしまうというようなことは許さなかった
そうでなくとも、鮮花から両親へとその救いがたい哀れで惨めで気持ちの悪い所業を報告を行われたために、黒桐という家は幹也を勘当した。
幹也は慣れない重労働に身を費やしながら、狭い部屋に押し込められた最低の日々を送るしか無くなったのである。
ただ、そんな幹也にも個室を使用できる日が週に一度だけ存在した。
凛から寝取られビデオが送られてくる日である。
そこには自身の恋人であった式と勘当されたとは言え妹である鮮花の痴態――だけではなく、かつての上司にして師匠である人形市・青崎橙子や鮮花の同級生である巨乳JKの浅上藤乃まで、気づかぬうちに士郎のハーレムに参加しているようだった。
借金をしても欲しかったはずの寝取られ映像も、今では吐き気を催すほどの嫌悪感を抱いてしまう。
なのに、寝取られマゾという救いがたい性癖は強い興奮を抱いてしまい、結局は吐き気を抑えながら吐瀉物の代わりに精液を射精するという悲惨なオナニーを続けるのである。
寝取られマゾでさえなければと心底後悔しながら、幹也は底辺の一生を送ることとになるのだった。
遠野志貴と、黒桐幹也。
ただただ、ハーレムの中で倫理観が気づかぬうちに捻じ曲げてしまっていた遠坂凛の、普通ならば気づくことも出来ない逆鱗に触れたというだけで。
二人はこれから一生、『あの時に寝取られプレイなんてしなければ……』と後悔をしながら生きていくのである――――。
◆
『衛宮士郎のハーレムの場合』
そこは遠坂邸。
士郎のハーレムも巨大化していき、ついには豪邸であるはずの遠坂邸ですら手狭に感じるようになった頃だが、それでもこの場所で今日も士郎は女たちを抱いていた。
「はぁっ、はぁぁっ……! さすがに、疲れてきたな……!」
今日は士郎の『牝』になって日も浅いメンバーをまとめて抱いていたのである。
『おほぉ……ほぉ、んほぉぉ……❤ おほぉぉ~~……❤』
遠野志貴に縁深かった女性たち――――遠野秋葉、シエル、翡翠、琥珀。
黒桐幹也に縁深かった女性たち――――黒桐鮮花、青崎橙子、浅上藤乃。
巨大なキングサイズのベッドの上でそれぞれの組み合わせが左右に分かれて、そのお尻を塔にするように身体を積み重ねた状態――言うならば、『オマンコタワー』を作りながら、間抜けなオホ声を漏らしアへ顔を見せつけ、体中から汗を流し、オマンコからは愛液と精液のカクテルを漏らしている。
聡明な美女であっても、可憐で透明感のある美少女であっても、衛宮士郎という強い雄に抱かれた牝はこうなるのだということを嫌というほどに教え込むような、なんとも淫靡な光景であった。
あまりにも異様な光景であった。
だが、それを疑問に思うものは士郎のハーレムの中には居なかった。
エコーチェンバー現象の一種だろう。
思想を同じくする者たちが固まり合うことで極端な意見が常識のようにまかり通るようになり、やがてはその歪んでいく不思議な考えを誰も正さずに加速していくというものだ。
それが、この衛宮士郎のハーレムの中でも起こっていたのである。
遠坂凛は衛宮士郎こそが最強の雄であり、多くの雄は士郎の足元にも及ばない雑魚で、牝は士郎の前にたてば発情してオマンコセックスをねだるのは当然だと考えていた。
これをお茶の時に当たり前のように語ることで、凛に近いほどに士郎のことを愛しているルヴィアは無条件で同意を示し、サーヴァントとして生きた時代が異なるために価値観に差異があるセイバーもまた男尊女卑に似た思想に近いものを感じ取って当たり前のように受け止め、雑魚雄から寝取ってもらった経験を持つ桜や美綴は『そうかもしれない』と受け入れる。
こうすることで女たちの間に、『士郎こそが神にも等しい存在』という漠然とした価値観が共有されていき、幸せハーレムセックスの間にそのような男尊女卑なことを囁いていくことで、士郎の価値観にも同じように変化が起きてきたのだ。
言うならば、『情けない雄に抱かれる牝は、非常に可哀想な存在である』ということだ。
「あぁっ❤ 士郎、士郎ぉ❤ ありがとう、私を志貴から寝取ってくれて❤ 私、士郎が居なかったら、きっと一生セックスの気持ちよさも知らなかった❤ おぉぉっ❤ おほぉ❤ こ、こんな無様な喘ぎ声を出しちゃう変態女なんだって知らずに生きてきた❤ このおっぱいもお尻も、無駄に大きい理由も知らなかったの❤ 士郎に教えてもらったセックスの気持ちよさのお礼に、たっぷり士郎に、んひぃぃっ❤ せ、セックス奉仕でお返しするわねっ❤」
「おほぉぉっぉっ❤ は、入ってきたぁ❤ さっきまで、アルクェイドに入ってきたオチンポが、『私』のオマンコに、んひぃぃっ❤ はぁ、はぁぁっ❤ し、士郎っ❤ お前、かっこよすぎるだろっ❤ こんなに、七人も女をハメ潰した後なのに、当たり前みたいに私とアルクェイドを入れ代わり立ち代わり、どっちのオマンコが気持ちいいか食べ比べるみたいにっ❤ チンポを引き抜いては挿入して、引き抜いては挿入してぇ❤ こんな王様セックス、士郎以外は許されないんだからなぁっ❤」
その歪んだ価値観は、アルクェイドと式がかつての恋人から自分のハーレムへと乗り換えたことも当然のように受け入れさせた。
かつての恋人とのセックスが物足りないものだとして媚びるようにアピールしつつ、士郎を過剰なまでに持ち上がる姿勢は――高校生の頃の士郎だったならば、あまり良くないのかもしれないと考える程度の理性があっただろう。
「あぁっ! いっぱい、気持ちよくしてやるからな! 俺のチンポで、気持ちよくなってくれ! アルクェイドも式も、魅力的な女の子なんだから、幸せにならなきゃ駄目だっ!」
「「~~~~❤❤❤❤」」
だが、今のハーレムセックスに慣れきった士郎は、言うならば凛たちによって思想的な調教を施された状態と言えた。
今の士郎は『女の子を気持ちよく出来ない男は最低だ』という思想を自然と抱いており、アルクェイドと式にしても、セックスに不満を覚えた元カレと別れた程度にしか思っていない。
事実として、今、アルクェイドを下に、式を上に重ねた状態でのハーレムセックスをしている士郎の顔には罪悪感というものは一切なく、湧き上がってくる快感を貪りながら同じように女の子も気持ちよくしてあげなければという使命感のようなものを抱いていることしか読み取れなかった。
そしてそれは、今までの『現地妻』とのセックスと全く同じことだった。
そのハーレムセックスも、アルクェイドと式の昂ぶりに合わせて士郎の射精欲求がぐつぐつと煮えたぎっていったことで、終わりを迎えようとしていた。
「はぁ、はぁぁっ……! よし、射精するぞ! 受けとめろっ……アルクェイド!」
「んひぃぃっぃっっぃぃぅ❤ おぉっ❤ おほぉぉぅ❤ ひぎゅぅっ❤ 士郎のかっこいい本気ピストン、素敵ぃぃっ❤ アクメしながらまたアクメすりゅぅ❤ イグッ❤ イグゥぅぅっ❤❤❤❤」
びゅるるるっ! びゅっ! びゅぅ! どぶびゅぅ! ぶびゅぐるるるぅぅっぅっ!
「あぁぁぁっ❤ ザーメンとオマンコが混じり合って、んほぉっ❤ 熱いっ❤ オマンコぉ、燃えちゃうぐらい熱いのっ❤ んほぉぉぉっっ❤ イグイグっ❤ イッグぅぅぅッッッ❤❤❤❤」
「くぅぅっ……こ、このまま、式ぃっ!」
「ふぎゅぅぅぅっっ❤ ふ、震えてる射精チンポがアルクェイドのオマンコから私のオマンコに挿入されて、おほぉおぉっ❤ 挿入されながら射精されるの、すっごいっ❤ こ、こんなの我慢なんて、できな……んひぃぃぃぃっっぃっ❤❤❤❤」
びゅるっるぅ、びゅぅぅぅ! どびゅっ! どびゅぴゅぴゅぅぅっ! ぶびゅるるるうっぅぅぅっ!
「おほぉぉぉっ❤ イギ、イッグぅぅぅぅっっ❤ 子宮にザーメン流し込まれるだけでぇ、なんでこんなに気持ちいいんだぁ❤ や、やっぱり、士郎はすごいっ❤ 勝てないっ❤ こ、こうやってチンポでボコボコにされて幸せにしてくるんだから、勝てるわけがないぃぃっっ❤❤❤❤」
士郎は、上下に重なった状態でチンポを入れ代わり立ち代わりといった様子でピストンしていたアルクェイドと式とのハーレムセックスを、アルクェイドに膣内射精をした後、強いオス特有の長い射精を活かして射精の途中でオマンコを引き抜いて式にも膣内射精をするという離れ業をして終わらせたのである。
「おほぉぉ、ほぉぉぉ……❤ し、しあわしぇ……❤」
「あへ、あへぇ……❤ しゅき、士郎しゅきぃ……❤」
そんな、雑に扱われたとさえも思われる射精を受けても――――アルクェイドと式の表情は、嬉しそうに蕩けきり、アクメ失神してしまっていた。
もはや、アルクェイド・ブリュンスタッドという美女の脳内に遠野志貴という男の存在は欠片も残されていないし、両儀式という美女の脳内にもまた黒桐幹也という男の存在は塵一つとして残されていなかったことが丸わかりの、幸せアクメの顔である。
「お疲れ様、士郎」
「あぁ……凛、か」
そんなハーレムセックスで九人もの美女をハメ潰して、息こそ荒れているもののまだまだセックスが出来るぞと言わんばかりに勃起している怪物チンポ持ちの士郎へと、正妻にも等しい凛が近寄ってきた。
アルクェイドと式が情けない雑魚雄から押し付けられた寝取られプレイの最中には大きく膨らんでいたお腹は、今ではすっかりと元々の細身のウエストを取り戻している。
出産を終えたばかりなのだ。
欧州においては多くの貴族階級がそうであるようにベビーシッターを雇っているように、凛もまたその道のプロフェッショナルに基本的な育児は任せていた。
母性の強い性質であろう桜や美綴はよく子どもの世話をしていたが、凛はどちらかという愛する男との間に生まれた赤ちゃんを可愛がるという程度の接し方である。
それもまた、一つの子育ての形だろう。
「アルクェイドも式も、簡単に落ちちゃったわねぇ。まあ、士郎が相手で元のパートナーがとんでもない変態の、雑魚雄だもの。士郎の魅力を知っちゃえば乗り換えちゃうのも当然よね」
「あんまりその人たちのこと、悪く言うもんじゃないぞ。人には向き不向きがあるんだから」
「は~い。本当に士郎ったら真面目なんだから。雑魚雄なんて多少辛辣に扱ってもいいじゃない」
「アルクェイドたちとは合わなかっただけだからな」
――――士郎は、自分と関わった男たちがどのように不幸になったかを知らない。
凛が行った過剰なまでの制裁は、あくまで凛が私的に行っただけの怨恨のある制裁に過ぎない。
士郎にとってはそこまでやる必要はないと思っているし、もっと言えば、美女たちとの溺れるようなセックスの日々を送るにつれて、士郎は男に興味を抱けない性質になってしまっていた。
故に、志貴と幹也が自分のことを『寝取られプレイに都合の良い肉バイブ』と無意識化に見下していたのだと憤慨されても、『まあそういうものじゃないのか?』としか思わないし、『舐めやがって……!』と復讐をしようなどという気持ちは一切抱かない。
そんな士郎の性質を知っているからこそ、凛は同じく士郎へと崇拝めいた愛情を抱くルヴィアと共同で密かな制裁を行ったのである。
ある意味では、女を幸せにできない雑魚雄など眼中にない、と言ってもいいかもしれない。
自分が欲して仕方のないはずの美女たちを、一山いくらのハーレムメンバーとして扱うような強い雄からは『透明化』されてしまっているというその扱いは、ある意味ではどのような扱いよりも屈辱的な扱いなのだ。
そんな事も知らずに、今日も士郎は女たちを貪っていく。
「ねっ……❤ ちょっとお願いがあるんだけど、写真を取らせてもらえないかしら❤」
「……またか? 凛、機械が多少は使えるようになったからって、なんだか夢中になりすぎてないか?」
「いいから、いいから❤ ほら、こうやってぇ……えいっ❤ アルクェイドと式で『オマンコタワー』をさらに高くして、その中心に胡座をかいて座って❤」
「えっと、こう……か?」
「そうそう、それで一番上のアルクェイドと式のお尻をぐいって掴んで……うん、いい感じ❤」
そんなハーレムメンバーの筆頭である凛が今ハマっていることは写真撮影であった。
ある程度の機種ならばカメラの扱い方をマスターした凛は、こうやってことあるごとに士郎の『ハーレムメンバーをハメ潰したかっこいい姿』を撮影したがるのである。
今日は、ハメ潰されてアクメ失神してるバカ牝たちがそれぞれ多種多様なエロ尻を重ねていった『オマンコタワー』に、その中心で偉そうにあぐらをかいて座り込み、自分のものだと言わんばかりに手を添えていくのだ。
それは、凛にとってはゾクゾクとするほどに『王様』アピールである。
遠坂凛という女は、自分の愛した男が多くの女の上に立つ支配階級であると自覚するだけで、少女の頃は無自覚であったマゾヒズムを隠し持っていたのだ。
「…………あの寝取られマゾどものこと、笑えないわね」
寝取られマゾ性癖をどうしようもない変態性癖と嘲笑った凛だが、愛する男が王様であることを認識すれば快感を覚えるこの性癖もまた、どうしようもない変態性癖だろう。
凛は苦笑を浮かべながら、カメラのシャッターを切っていく。
そこには新たに――――『偽物のハーレム野郎』から『本物のハーレム雄様』である士郎が不幸な牝たちを寝取って幸せにした貴重な思い出写真がこの世に生み落とされることとなった。
凛はその写真のエロすぎる構図の出来栄えに満足し、今度は自分が愛する男に抱かれるため、そのままベッドの上へと飛び込んでいくのだった。
もはや、そこに自分が不幸のどん底に落とした遠野志貴と黒桐幹也に割かれる思考回路などは存在しない。
衛宮士郎さえ居ればいい。
そう思う自分の同志がもっと増えればいいのになと考えながら、凛は士郎という最高の雄の魅力にどんどんと溺れていくのであった――――。
(終)