相手の力量を見極める能力は、生き残るという目的において純粋な戦闘力よりも重要となる。
前回の試合で、ほのかは一縷の望みをかけてリングに上がったが、対峙した雷童の想像を越えた力に破壊される自分の姿を想像し、震えあがった末に試合が始まった瞬間にこれまでに勝ち進んで積み上げて来た尊厳を全て捨て去り降参を宣言しようとした。
だが、結果的に標的の無力化という指令を受領した戦闘マシーンの前では、勝負を降りる事すら間に合わずに肉体が破壊されない程度の袋叩きをくらった挙句、自ら括約筋を緩ませ、肛門すらも開いてリング上での我慢糞ひり出し命乞いショーを満員の観客の前で披露し全てく失う憂き目にあってしまった。
女天狗は挌闘能力の地力において、まだまだ成長中のほのかを幾分か上回るだろう。奇跡を信じ対決を選んだほのかに対し、女天狗は最初から自分の全身全霊の攻撃すら雷童には傷ひとつ付けられない事を察していた。あまりにも実力差のある相手に対しては逃げの一手を打つ。そうやって彼女は五体満足の身体でここまで生き延び格下の女達を打ち負かすことで今の地位も築き上げたのだ。
試合前に行われたインタビュー…ここで女天狗は精一杯余裕気な表情を見せ、自信のある言動を繰り返していたが、その裏で女天狗は余りにも実力差のある敵との試合を前に、人間よりもはるかに長い間生き延びてきた頭をフル回転させて現状を打破する方法を思案していた。
本来であれば、翼を広げ人目の付かないところまで逃げてしまえばいいだけの話…しかし、試合という形で数々の対戦相手と拳を合わせ時には勝利し時には敗れた…。そんなこれまでの戦いで得て来た栄誉や名声を手放したくないという気持ちもまた事実だった。
そこで女天狗が選んだ苦肉の策…、それが試合前に白旗を上げながら敵陣に入り込み、対戦相手に命乞いをするというこれまでどんなにみっともない姿を晒してきた女達でも選ばなかった最も無様で愚かな行為だった。
女天狗は雷童が強力無比な戦闘マシーン…だが、それは命令が下されなければ動かない機械であり試合前には対象を傷つけることはない…という点を付き、小康状態になっている雷童の前に立ち降参を宣言した。
ここで相手からの赦しを得れば、後は腹を壊したとでも言って棄権してしまえば観客から逃げたという評価を受けるだろうがリング上で無様な姿を晒さずにこの危機を乗り切ることが出来る…。そして時間がたってからあの時は相手から試合中止の要請を受け自分が棄権をしてあげたという格好にしてやろうかとも画策していた。
しかし、女天狗には大きな誤算があった。攻撃されないと信じながらもただそこに立っているだけの雷童が放つ重圧が彼女に死のイメージをはっきりと植え付けた。身体は震え汗と涙、鼻水がにじみ出てくる…。控え室で行われる半ば八百長のような試合前の降参…もしこの機械に武士道精神のような思考回路がインプットされていたら?今の自分の行為は万死に値するのでは?
悪いイメージがどんどん頭を埋め尽くし、いつの間にか女天狗は小便を漏らしていた。もちろんこれは命乞い用のパフォーマンスではない…負けを認める姿を観客には見せたくない為にこのような姑息な手段を取っている彼女は表面上では頭を下げていてもここでそれ以上の失態を晒すつもりはなかった。
しかし実態はどうか?滝のような小便を漏らし許しを請う相手の陣地で黄色い水たまりを作った上にそのまま肛門までかっ開いてふとましいウンコまで漏らし始めてしまったのだ。心の中で自分の現状に必死に言い訳をする女天狗…しかし同じ小便漏らし、クソ漏らしでも紛いなりにも雷童に立ち向かい試合開始のゴングを聞いたほのかに対し遥かに劣る痴態…控え室失禁脱糞を晒してしまった。
そして結果として棄権には成功したが、興行中止の証拠として雷童のカメラに記録されていた身体中の穴から汁を噴き出して行われた命乞いとその後のシャワールームでのウンコでパンパンに膨らんだお漏らしコスチュームを着替える映像は運営に提出され会場のスクリーンで公開されることになってしまった。
今までどんなにみっともない姿を見せた女の子達ですら、一応試合には出場したのだ。ゴングが鳴る前に糞尿垂れ流して没収試合になった事も少なくないが、とにかく試合には臨んだ…苦痛から逃れ、敗北の恥辱から逃れようとそれすら放棄し必死に許しを請いながら泣きじゃくる女天狗の余りにも無様な姿に観客は失望の極みに至ったのだった…
女という戦いにおいて不利とされる身体…困難な相手にも不撓不屈の精神で立ち向かうチャンピオンと強がっていても、いざ強い対戦相手の前ではコスチュームをウンコで盛り上がらせながら必死に命乞いをしてしまう…奇しくもほのかと同じような状況になり、観客は脱糞お漏らしコンビの誕生を嘲笑で迎えていた。もはやダブルチャンピオンのタッグマッチは勝敗や試合の展開などに興味はなく、ウンコ漏らし女2人が次の試合でどれだけみっともない姿を晒すか…どちらが先にウンコを漏らすか、どちらの漏らすウンコの量が多いかなどで賭けるようになってしまった。
しかし、今回2人が行ったのはあくまでエキシビションマッチ。トラウマをかかえながらも特訓を重ね、次の戦いで女としての誇りを取り戻すと誓うのだった。
続く