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真面目な虎冒険者が校舎っぽいエロ試練ダンジョンに閉じ込められてエロい目に遭うだけの話ver1.00

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ティラノビルダーでノベルゲームにしたいな~と思ってて諸事情によりあきらめたやつです。

途中まで書けてたのでもったいないから公開します、反響あればゲームにもするかも……?



 ♂♀


 雨を飲むように天を仰いでいた、口を開けて。

 喉がカラカラに乾いて仕方がない。

 まるで三日三晩砂嵐の中で砂漠をさまよった時のようにこの体は飢え、乾いていた。

 しかし、待てど暮らせど天から恵みの雨が降り注ぐことはない。

 見かねたように、天がどろりと溶ける。

 それがどこから来たのかもわからない。

 ただ、コールタールのようにどろどろとした不気味な淀みが空から垂れ落ちるのだけがわかった。

 雲外から来たる何物かは、まるで天に空いた穴から流れ込んできたかのようで。

 水飴にも似た粘液塊がまっすぐに自分を目掛けてその触腕を伸ばすのを、ただ見ていることしかできない。


 糸のように細く長く伸びた淀みが唇に触れる……この体は、この口は、舌に触れたそれを疑いもせず飲み込む。

 まるでそれが甘美な蜜であるかのように喉を鳴らし、口内を満たした粘っこい何かを飲み干すと、ほの暗い何かが全身に回るのがわかった。

 口から食道を下ったそれらが胃に溜まることはない。

 もっと抽象的な、もっと概念的な何かとして体に溶け込んでいく。

 そして、血液も肉も骨も髄も、今しがた飲み込んだどろどろとした何かに置き換えられて、抵抗する間もなく作り変えられていく。

 自分が自分ではなくなるような感覚。

 それを恐怖とも思わないことが何よりも恐ろしくて……虎は、目を覚ました。


 瞼を開けた先の景色に、無性に嫌な予感を覚えて身を起こす。

 今しがた見たものが夢であることに胸を撫でおろすより、違和感が焦燥となって虎の身を蝕んでいた。


(……どこだ、ここは?)


 正方形のタイルを敷き詰めた石床に長時間寝ていたためか、身じろぐと背中や腰がぎしりと痛んだ。

 四肢に問題はない。

 嗅覚も味覚も五感に異常はない。

 短めのマズルの先の鼻をクンクンと利かせ、黒々とした唇をぺろりと舐めて五体満足を確かめる。

 獣毛の間を吹く風は爽やかで、それは丘上を吹く風と似て穏やかだったが、動揺を落ち着かせるほどではなかった。

 確証もない漠然とした異常事態に焦燥を感じながら、やがてゆっくりと立ち上がった虎は、変に鼓動の逸る己を落ち着かせるためにも周囲の状況を確認した。



 【周りを見る】

 【自分の体を確認する】

 【記憶を思い出す】

 【ここを出る】



⇒【周りを見る】

 虎が立っている床は硬質なタイルが敷き詰められている。

 軽く革ブーツの爪先で蹴ってみるとがつんとした反動が芯に響いて、相当硬く、そしてよく磨かれたようにツルツルとしているのがわかった。


 虎の佇んでいる空間はちょっとした酒場の広間程度の広さがあって、天井がなく十歩ほど歩いた先には銀色の扉を備えた小屋が建っているほか、周囲は鎖帷子のように編まれた金網の柵に囲まれていた。

 指やつま先をひっかけて越えるのは容易いだろうが、金網越しに外へ目を向けた虎は、自分の立っている床の高さから下に雲のようなモヤが青空と地続きになって立ち込めていることに気が付く。

 この建物が下まで続いていることは間違いないだろうが、今の自分は外部がどうなっているかはわからないほどの高所にいるということだろうか。

 周囲には建造物もなく、彼方に目を向ければ青々とした空と白いモヤの境界線が地平線の先に見通せた。

 まるで海の上にぽつんと取り残された孤島に立っているようでもある。

 虎はかつて、仲間達と天を貫く塔のダンジョンを冒険したことを思い出した。


(……あの時の景色と似ている。そうなるとここは……何かの建物の屋上なのか?)

(この柵をどうにかして越えることはできそうだが……)


 虎はかしゃりと金網に指先をひっかけながら、もう一度金網の外を一瞥する。

 ヒュウ、と吹き付けた強い風は、虎の推測を裏付けるようでもあった。

 もしここが本当に何かの建物の屋上で、雲よりも高いところにあるとしたら……。


(無理やり飛び降りるのは……得策じゃないかもしれない)


 高いところが得意なわけではない虎は苦々しく尻尾を丸め、慎重に後ずさった。


(しかし、何故こんなところにいるんだ……?)


 こんな建物に見覚えはないし、自分は宿屋で眠っていたはずだ。

 寝ている間に誰かに運ばれたというのも考えにくい、これほどの高さにある建物なら相当長時間輸送されることになるからだ。

 いくら何でもそれだけの間をのんきに熟睡していたというのは我ながら考え難い。

 何かの魔法で転移してきたのだろうか……?



⇒【自分の体を確認する】

 その場に立ち止まり、自分の体を見回した。

 服装や格好は、自分が覚えている当時のまま変わりはない。

 動きやすさを重視した革鎧に、寝る時の毛布にもなるマント。木綿の前垂れの下に巻いた下着代わりの腰衣などもそのままで、自分のいつもの装備のままだ。

 だが、自分の腰がやたらと軽く、そこにあるはずのものがないことに気づいた。


(……剣は、ないか)


 最後に思い出せる自分の記憶は、宿屋で眠りに着くところだ。

 ならば今この場で目が覚めた自分が帯刀しているわけもないのは当然のことで、丸腰であることに気づくと途端に心細さにも似た不安が押し寄せてくる。

 見知らぬ場所に一人取り残されているのだ、ここでどんな危険が待ち受けているのかもわからない。

 いくつものダンジョンやクエストをこなしてきた虎にとって、使い慣れた剣はどんな時でも役に立つ最大の防衛手段であり、自分の誇りでもあった。

 それをみすみす手放すとは何たる失態かと歯噛みするが、虎はそこで妙なことに気がつく。


(……なぜ、俺は服を着たままなんだ?)


 最後にあるのは宿屋で眠りにつく記憶だ。

 ならば、なぜ普段通りの服装に身を包んだままなのだろうか。

 革鎧やマントはベッドで眠る際には邪魔になる、外して寝るのが普通なのだが……虎は丸腰であるにもかかわらず、普段仕事に向かう際と同じ格好をしていた。

 考えてみても答えはなく、一体いつこんなところに、誰が着せたのかと考えてみても思い当たる節はない。


(寝ている間に……いや、そんなことが可能なのか? だとしても、何のために?)


 虎はひとりかぶりを振って否定する。

 寝ている間に誰かに服を着せられ、愛用の剣を盗られてなお目が覚めないほど耄碌したつもりはない。

 そもそもこの状況は異常すぎる。

 誰かの魔術によって強制的に転移させられたと考えるほうが自然だが、服装を変える意味はどこにあるのか。

 その方法も意図も、そして下手人となる容疑者すら想像がつかずに不明だ。

 いっそ夢を見ていると言われたほうが納得ができたが、毛皮をつねった自分の手の甲はじんわりと引っ張られる痛みを感じていた。


(……夢、なわけはないか)

(ともかく、戦闘は避けるべきだな。素手でできることなんて、たかが知れている)



⇒【記憶を思い出す】

 虎は腕を組んで、自分がどうしてこんなところにいるのかを思い返そうとした。

 ここで目覚めるよりも前、自分が眠りにつく前は何をしていたのか。

 それに、寝ている間に何か妙なことはなかったか。

 だが、思い返せば思い返すほど、自分の普段の日常しか思い浮かばない。

 魔物の討伐クエストをこなし、血みどろに汚れた体を流して、しばしの鍛錬の後馴染みの宿屋で服を脱いで眠りについたはず。

 その間に怪しい出来事はなかったか。

 誰か、自分に悪意を向けそうな容疑者はいなかったか。


(……ダメだな、思い当たる節がない)


 虎はこれまで失敗率ゼロという凄腕の冒険者であったが、仲間と行動したことはなく、ギルドや商人との関わりも必要最低限にしていた。

 誰かの恨みを買うほど交流した覚えはないし、むしろ淡々と仕事をこなす虎は誰かと酒を飲み交わすことすら稀である。

 見知らぬ誰かの妬みや謂れのない恨みでこんなところまで運ばれてきたというのなら、もう推理のしようがない。

 そうでなくとももしかしたら自分がいつの間にか転移紋のあるアーティファクトや魔法陣と接触していたという可能性も考えられるが、これも心当たりがまったくなかった。


(不気味だな……人を誘拐するだけ誘拐してこんなところに放置とは)


 犯人は何を考えている? と訝しむがこれも今しがた目覚めたばかりの虎には推理のしようがないことだった。

 あるいは、犯人などおらず、自分はたまたま何らかの事故に遭いこんなところに転送されたのかもしれないが、いずれにせよどんな所以所在も推測の域を出ない。

 それに、経緯や理由がどんなものであったとしても、虎のやることは変わらなかった。


(……果たして、簡単にここを出られればいいのだが)



⇒【ここを出る】

(とにかく、いつまでも留まっているわけにもいかない)

(……あそこの扉は、この建物の内部に繋がっているのだろうか?)


 これ以上長居しても収穫はないと見えて、虎は銀色の扉を備えた小屋に足を向ける。

 どんな王城の見張り塔でも、ここまで見事な銀できらきらと光る扉を建てつけたりはしないだろう。

 ここは豪奢な宮殿か何かなのだろうかと思索に耽る虎は……頭上から迫る影に危ういところで気づくことができた。


 咄嗟に後ろに跳んだ虎に、べちゃっ、と粘着質な水音が届く。

 ちょっとした子供ほどに大きい粘液塊は、雨粒と呼ぶには大きすぎた。


「……スライムか」


 どろどろとした不定形のそれは、地面に打ち付けられて広がったのちにゆっくりと隆起して山なりに形を盛り上げる。

 水に弾力を持たせた液体で構成された生き物はその場で丸くなり、まるで膝を突いた女が尻をこちらに向けているようなボリューム感でその場でねちゃねちゃと音を立てて留まる。


(……、……?)


 虎はふと自分の思考に違和感を覚えたが、それが何のためなのか、あるいは自分の何に抱いた違和感なのかというのは判然としなかった。

 扉に向かおうとする自分の行く手を阻むようにぐちょぐちょと佇むスライムがなぜ空から降ってきたのかもわからない。

 だが、その生き物……果たして生き物と呼ぶに相応しい知恵や意識があるかどうかもわからないが、ともかく、そのスライムに敵意は感じられず、ただその場で丸くうずくまっているだけのように見えた。


(……何もしてこないのなら好都合だ、わざわざ戦うまでもない)


 素手の自分がスライムを倒そうとすると、ねちゃねちゃの粘液に手を突っ込み手探りで核を探して潰すハメになる。

 そんなことをしている場合ではないし、脅威ではない相手にわざわざ時間を割くことはない。

 ここは無視して、迂回して扉まで向かうことにしよう、と虎は結論付けた。



 【スライムを迂回して扉へ向かう】

 【ちんぽを出してスライムに挿れてみる】



⇒【スライムを迂回して扉へ向かう】

 回り込むようにスライムを迂回する。

 粘液の塊は、飛び上がるでも這い回るでもなくただその場で蠢きながら、開いた扉の向こう側に消える虎を見送るのだった……。



⇒【ちんぽを出してスライムに挿れてみる】

 衝動が虎を突き動かす……。

 この震える粘液塊に、自分の性器を突き立てたら気持ちがいいのではないか、と。


(……!?)

(馬鹿か俺は……そんなことしている場合ではないだろう……!)


 そんな考えが頭を過って、虎は自分で自分を辛辣に考える……一体全体何を考えているんだ、俺は?

 相手はスライムとはいえ魔物だ、敵意がなさそうに見えるとはいえ自ら接触を図るというのは得策とは言えない。

 まして、それも自らの性器を露出して挿入しようなどと正気の沙汰ではない。

 魔物とはいえ無抵抗の相手を犯すようでバツが悪いし、そもそもスライムに触れて溶解液でも分泌されたらただでは済まないだろう。

 こんな下等な魔物相手に性欲を凝らすほど自分は見境のない人間ではないはずだ。

 絶対に、そんなことはしてはいけない。あってはならないことだ。


 だが。


(……軟らかそうでは、あるんだよな)


 虎の懊悩など露知らず……スライムはうねうねとその場で大人しく体表を循環させている。

 透き通ってプルプルとした体組織は冷え固めたゼリーのようでもあり、水で練った小麦粉のような粘性と弾力性を兼ね備えているのが傍目にも分かった。

 スライムは邪気なくその場に佇んでいる。……これをいきなりちんぽで貫いたら、レイプしているようで楽しそうだ。


(……ありえん、さっきから俺は何を考えているんだ……!)


 虎は深く息を吸って分厚い胸板をより一層膨らませる。

 それがどれほど浅ましく愚かしい行いかというのは頭ではわかっているはずなのに、丸太のような太腕は自然と股間に伸びていた。

 前垂れの下、直に股間に巻き付けた褌はじんわりと熱を帯びて、ピクンピクンと反応して徐々に内側から押し上げつつある。

 それを窮屈に感じたのか、革の胸当てや肩当を身に着けたままの虎の手はのれんのように垂れる前垂れを払いのけてその中へと潜り込む。

 自然と呼吸が浅くなる……フゥフゥと荒い鼻息を繰り返し、虎は慣れた手つきで排泄でもするときのように褌を横から引っ張り股間を露出した。

 ふくよかに実った玉袋がぼろんとまろび出て、一拍遅れてから重たそうに首を垂れた皮被りの一物が左右に揺れながら露わになった。

 寝ていた時に蒸れたのか、ツンとした汗臭さと強い尿臭さが立ち上って虎に感じられる。

 まるで公衆の厠のようなにおいのそれは普段なら顔をしかめて嫌忌すべきものだが、虎は鼻孔に忍び込んだそれに無性に喉が渇いて強い衝動を覚えてしまう。

 ともすれば、自分が竿を露出させていることにすら虎は気づいていないのかもしれない。

 よく実った稲穂のように垂れながら、びくんびくんと脈を打つたびに起き上がろうとする男根を青空の下で晒す虎は、すぐに我に返る。


(……ダメだ、ダメだダメだダメだ。相手は生きた魔物なんだぞ? やめろ、こんなことはあってはならない……!)


 頭ではそうわかっている。

 その危険性も、先を急ぐべきだというのも百も承知で、どことも知れぬこんな場所で性欲に耽っている場合じゃないことも理解している。

 それでも、頭の中で強く否定するたびに、腰の奥からやってくる抗いようのない熱がじわじわと脊髄から全身を侵すのを虎は感じていた。

 どくん、どくん、と金玉が煮え滾るように脈を打ち、溜め込んだ子種を放ちたいと血管の浮いた雄竿が鎌首をもたげている。

 充血して芯を太くするにつれ、膨らんだ亀頭からずるりと一物を包む皮が脱げていく。

 そのカリ首までもが露茎すると、チーズのような発酵臭がツンと虎の鼻孔に忍び込んだ。


 そうだ、こんなことはあり得ない。

 今はそんなことをしている場合じゃないし、魔物相手に欲情するなんて冒険者のはしくれとしても尊敬できない行いだ。

 だが……今この場には誰もいないし、急いで脱出しなければならないほど差し迫ったわけでもない。

 ましてや、最後に性欲を発散したのはどれくらい前だったか。


 ならば、これはお誂え向きではないのか。


「……っはぁ、はーッ……!」


 虎は過興奮に呼吸を荒くし、鼻息をフゥフゥと吹き散らしながら観念したようにそっとその場に膝を折る。

 ぷるぷるとした粘液塊は弾力を持って体表を波打たせ、ぬちゃぬちゃと音を立てている……まさに、劣情を擦りつけるのにうってつけの物質と言えた。

 そう認識してしまうと、脳や体中の至る所の血液が全て股間を目指してギュンギュンと流れ込むのを感じる。

 それは凄腕の冒険者としてあらゆる魔物をも屠ってきた虎が、たった一匹の下等なスライムを相手に、そして自分の内からの声に屈した瞬間だった。


(……す、少しだけだ……さっさと終わらせて、すぐに散策に戻らねば……)


 今や完全に勃起した虎の一物は子供の腕ほども巨きく、包皮と竿にツタのような血管を這わせており、大人のオスに相応しい逞しさをスライムに見せつけていた。

 水平に勃ち上がった肉砲は包皮を半分ほど脱いでいて、得も言われぬ発酵臭をその芯から漂わせている。

 そのにおいの原因の一因であろう我慢汁が、早くも鈴口からつ~っと溢れて石のタイルにぱしりと広がった。

 膝立ちになってにじり寄る虎の呼気を、あるいは露出した肉棒の臭気に反応したのか、スライムはこんもりと丸まった胴体を一度だけ伸び上がるように蠢いてみせたが、逃げたり敵意を露わにすることはなかった。

 むしろその場でぐちょぐちょと粘着質に蠢く姿は、まるで娼婦が使い込まれたマンコを自ら広げて快楽をねだっているように虎は感じられて、ますます下半身に血が集まるのを感じた。

 だらだらと涎を垂らす得物の切っ先をスライムに突きつける虎は、脳に必要な血流まで股間に吸い取られてしまったように思考がままならない。

 もしや自分は既に何らかの術中にあるのではと危ぶむが、性欲に浮かされているときや女を買ったりするときはいつも大体これくらい興奮していたような気もするので、自分が異常事態にあるのかどうかは判然としなかった。


 それを確かめるには、一発ヌいてからでないとわからない。

 その意見に、虎の全身が同意した。

 ぐっ、と膝を突いた太腿を膨らまて自重を支える虎は、そのまま沈めた腰をそっと突き出す。


「お゛っ……おぉッ……♡」


 女のマンコと違い、それそのものが水分体で構成されているスライムはネトネトに濡れた粘膜の感触そのものだ。

 ひんやりとしてはいるが、触れれば肌に付着するような粘液の塊でありながら、押せば歪む柔軟性とこちらを押し返してくる弾性を両立しており、突き入れる亀頭に抵抗するぶにぶにとした弾力はぞくぞくと虎の腰をより強く火照らせる。

 そこにいるはずのない娼婦に覆い被さるように虎は前掲し、ベッドとはかけ離れた感触の硬い床に手を突くと、そのまま腰をぐいぐいと進めた。


「お゛ォォ~~~ッ……!♡ た……たまらんんっ……♡♡」


 熱された鉄のように硬く熱い虎の一物が、ずぶずぶとスライムの肉をかき分けて埋没する。

 そこには一切の抵抗感はなく、まるで虎の肉砲の型を取ってねっちりとまとわりついてくるようで、スライム単体が体組織を回しながら蠢いてちんぽの表面を粘液で浚ってくるのがたまらなかった。

 熱の伝導率が高いのか、最初こそ冷たかった粘液塊は挿入して早々に虎の体温を循環したのかちょっとしたぬるま湯のようになっていて、突き入れる一物が冷えることはなかった。

 押せば押すほど凹んで肉槍を受け入れる軟らかさは虎のこめかみをズキズキと痛めるほどに血流を急かし、ギュンギュンと腰の熱が上がっていく。

 体で圧し潰すようにスライム目掛けて腰を突き出した虎は、ふさふさとして膨らんだ金玉だけでなく下腹部ですらねっとりとした粘液で汚れるのを感じながら、竿を包む軟らかな感触に歯を食いしばる。


「ぐォオッ……♡ こ、これはッ、すごいなっ……!♡♡」


 ぐっと腰を突き出した虎は、肉厚な臀部の肉にえくぼを作り引き締めて、太腿の筋肉をばきばきと浮かせながら思わず呻く。

 透明なスライムにその根元までを預けた虎の一物は、杭一本分凹んだスライムの体内でびくびくと頻度を上げて脈を打つ。

 そのたびにぱっくり開いた鈴口からはどぷどぷと我慢汁が溢れて、スライムの粘液と溶け合った粘液で己の性器をさらに汚すのだった。


「はぁッ、は~ッ♡♡ た、たまらんっ……ぐッォォオ!♡」


 ゆっくりと腰を引く虎は、スライムの習性について理解していたわけではない。

 それでも、もとは一塊であるスライムは突き立てられて凹んだ穴を修復して穴を閉じようと体組織を蠢きながら循環させる。

 その結果、虎が引いた腰を再び突き入れるころには、再びみっちりと閉じた粘液をかき分けて奥へと進むことになる。

 みちみちとして濡れたスライムはともすればどんな粘膜よりも心地よく亀頭を滑る。

 肉を己の竿で押しのける感触は、味わえば味わうほどに射精のことしか考えられなくなる劇毒だ。

 射精欲という毒に侵された虎の知能指数は急激に低下していく。今やねっとりとした粘液塊にべちべちと打ち付ける玉袋の中で煮えたぎった金玉汁を放つことしか虎の頭にはない。


「お゛ッおぉぉッすげ、ちんぽすげぇっ♡♡ こ、こんなっ、スライム如きにッちんぽ止まらんんッ♡ ぉ゛ぉおおお~~~ッ♡♡」


 だらしなく舌を中途半端に垂らし、虎はハフハフと息を繰り返して腰を前後させる。

 ぐちゅん、ぬちゅんとしとどに濡れた虎のちんぽが水音を立て、静かな屋上で一匹のオスの痴態が繰り広げられる。

 粘液そのものであるスライムはどうやら体組織から粘液を分泌しているようだが、それが虎の体にどう影響を及ぼすかは誰にもわかっていない。

 どんな危険性があってもおかしくはないというのに、虎は金玉の裏にぐっと力を入れて跳ねさせたちんぽを透明なスライム体に出し入れする行為に夢中になっている。


「く、くそッ……この、魔物め……ッ!♡ どうだ、参ったかッ!♡♡ お前のような下等な魔物は、こうしてちんぽで成敗されるのがお似合いだッ♡♡ オラッ!♡♡」


 熱の上がった虎の口から謂れのない罵倒が飛び出す。

 その受け手であるスライムは、ぷるぷると震えながら虎の抽挿によって穿たれた穴を閉じては広げられてを繰り返すのみだ。

 今この場に、魔物の中でも無機物に近いスライムに欲情するばかりか、場違いな勇ましさを発揮する虎の滑稽さを笑う者は誰もいない。

 それどころか虎は自らの言葉によって己自身が更に奮い立ち、ヒロイックに腰を大きくグラインドさせて前後させる行為に躍起になる。


「ぬお゛オォォッ♡♡♡ ち、ちんぽっ、ちんぽ擦れるっ♡♡ く、くそっ、無駄にヌルヌルと……!♡ そうまでして俺の子種が欲しいのかっ、この売女めがッ!♡♡」


 無論その場に蠢いていただけのスライムに意思はなく、あったとしてもそれを虎が正しく理解できるかは怪しい。

 それどころか虎は一方的に物言わぬスライムを詰り、己の優越感と支配欲を自分で焚き付けて腰のピストンを加速させていく。

 もはやちんぽを出し入れするというよりはぶら下がった金玉でフレイルのようにスライムを殴りつける勢いのそれは、しかし虎の本気の腰振りではない。


「フゥーッ♡ ふゥッ♡♡ いいだろう、上等だ……!♡♡ そこまで欲しがるのなら、遠慮なくくれてやるっ……♡♡」


 虎はそう言って己の褌に手をかけると、片手で結び目をはらりと解く。

 股下を渡っていたたてみつと腰に巻いた部分が股間から剥がれて、下半身だけ裸になった虎はスライムに挿入したままその場に両足を立てた。

 床に突いた両手で体重を支え、まるでカエルのように両足を立ててしゃがみ込んだ虎はスライムをプレスしながら体重をかけると、そのまま尻だけを上下させて腰を動かし始める。


「中にたっぷり種付けしてやろうッ……!♡ 下衆な魔物にはもったいない俺の子種だッ、ありがたく受け取れ……!♡♡」


 大玉のスイカのように丸々とした虎の尻が重たそうに揺れながら、しかし軽やかにじゅぶじゅぶと上下する。

 褌を解いたこともあって、さらに深く前傾した虎の尻穴は背後から丸見えになっている。

 丸く張り出して膨らんだ左右の尻たぶはガニ股になるように股を開いたことでそれぞれ外側に引っ張られ、尻の谷間を隠せずにいる。

 バキバキに血管を浮かせた雄竿で杭打ちをして深く沈み込んだ腰を持ち上げるたびに、虎の尻はえくぼを作ってギュッと引き締まる。

 毛むくじゃらの臀列の中心で生の粘膜を見せつける尻穴も同じようにヒクつくのが後ろからは仔細に観察できたことだろう。


「ぉお゛、ぬぉぉぉ~~~ッ♡♡ た……たまらんっ、ちんぽっ、ちんぽが気持ちいいっ!♡♡♡ ふッ、ふゥんんッ!♡♡ スライムマンコも、なかなか捨てたものではないなっ……フゥーッ!♡♡」


 前のめりになってスライムをビール樽のような胴体の下に隠しながら、虎は斜め上を見上げてうっとりと目を細めながら宣う。

 息を荒げて腰を振る虎の頭の中にはもはや相手が魔物であることへの抵抗も嫌悪も一切残っていない。

 こんな得体の知れない場所で恥も外聞もなく性欲にうつつを抜かすことについても考えられてはいないだろう。

 今はただ、ガチガチにいきり勃って血管を浮かべた垢まみれのちんぽをぷるぷるのスライムに擦りつけ、金玉の中で準備されたたんぱく質のスープを解き放って気持ちよくなることしか残っていなかった。


「ぬぉおッ……!♡♡ ぉ゛っおぉッ上がってきたっ♡♡♡ 金玉から種汁上がってきたッ!♡♡ このまま中に出すぞッ♡♡ 奥に種付けしてやるッ、しっかり受精するんだぞ……ッ!♡♡♡」


 虎の目にはもはや見えない娼婦が見えているらしく、スライムに挿入しているというのに女を抱いているような口ぶりで喚き散らす。

 その姿はとてもじゃないが理知的で禁欲的な冒険者の姿とは言い難く、このような姿を晒すまいとしていた虎の抵抗も今となっては水泡に帰してしまっていた。

 性欲に支配された愚かなオスに成り下がった虎はハフハフと舌を垂らしながら明後日の方向を見上げ、ガクガクと腰を上下させ続ける。

 びたびたと打ち付けられ続けた虎の金玉はぐぐっと根本にせぐり上げて、ふさふさとした薄い毛皮袋に内包された鶏卵大の二核のシルエットをくっきりと浮かべると、虎の口からも唸り声が漏れた。


「ぐゥるるるるるッ♡♡ ぉ゛ッ出るっ♡♡ ザーメン出るぞッ!!♡♡ しっかり孕めぇッ……!♡♡♡」


 ずちゅんぼちゅんと粘液に腰を打ち付け続ける虎がごろつき同然の口ぶりで吠える。

 色を知らない尻穴はきゅぅっと窄まっては筋肉を緩めてというのを短い間隔で繰り返し、白い尻毛の中でヒクヒクと艶めかしくおちょぼ口を開閉していた。

 当然ながら自分のちんぽをスライムの体に擦り付けて射精欲を滾らせる虎には自分の肛門の様子など知る由もない。

 そしてそれはスライムにも同じことが言えるはずだ、しかしそれでも……まるで機を狙ったかのように、虎の腰の下に敷かれたスライムがうにょんと一本の触腕を伸ばす。


「お゛ッ……?!♡♡ なッ、何を……!? ッあ、く、くそっ♡♡ 出るっ、種汁出るッ!♡♡」


 吐精までまさに一秒を争う絶好のタイミングをスライムが正確に捉えていたかどうかはわからない。

 それでも、ぬるぬるの触腕を虎の股下から伸ばしたスライムは……最初から狙っていたように、虎の肛門をねっとりと撫で回すのだった。

 そもそも表面の弾力が堅めのゼリー、生の鶏肉程度の硬さしかないスライムの触腕は、指一本ほどの太さで表面が粘ついた体液に濡れているということもあり、あっさりと虎の尻穴に侵入する。

 つぷり、と入り込んだスライムの指はそのままずるずると腸の奥まで進み、うねうねと虎の胎内で蠢く。

 限界ギリギリだった虎の体はその異物感に嫌悪して抵抗できるほどの余裕もなく、むしろそれすら快楽として享受したのかもしれない。

 スライムの指で腸壁を押しのけられて圧迫された虎は、食いちぎらんばかりに括約筋を締め付けて下肢の筋肉をビクビクと痙攣させた。


「ん゛ぐおぉぉぉおォオ~~~ッ!!♡♡♡ ぉ゛ッ、おぉぉっ、ふぅッ、フーッ!!♡♡♡ で、出るっ!♡♡♡ 金玉からザーメンっ!♡♡ 出るっ出るぅッ!♡♡♡」


 虚空に向かって吠えながら、大根のような太さの竿がスライムの中でぐぐっと一段と強く跳ね上がった。

 太い尿道でふっくらとした裏筋の内側を、筋肉の収縮で押し上げられた精液が駆け抜ける解放感に虎は涎を垂らしながら歯を食いしばって快楽に堪える。

 透明なスライム体の中にびゅぶぶぶっと白濁液が注がれる。

 粘ついた雄の子種汁はスライムの体液に負けず劣らずの粘度を持っており、ところどころに粒が浮いた麦粥のような濃度と黄ばみ方をしていた。


「ぐぅううううッ♡♡♡ ぬ、ふぅーッ!♡♡ フゥーッ!♡♡♡ で、出るっ、ケツ穴ほじられながらザーメンまだ出るっ……!♡♡ く、くそっ♡♡♡ 孕めっ、俺の子種でッ子袋を満たしてやる……!♡♡」


 尻穴をぐちょぐちょと蠢きながら出入りする触腕に犯されながら、虎は放精を続ける。

 二度三度としゃくり上げてなおその射精の勢いは止まらず、丸々とした尻を断続的に引き締めて虎は精巣から汲み上げた精液が尿道を抜ける排尿感にも似た刺激に尻尾を立てて酔いしれる。

 真っ赤になった亀頭はパツパツにカサを張りながら熟したプラムのように赤黒く腫れ上がっていて、虎は腰を揺すってぐいぐいとスライムの軟体を押しのけながらちんぽを擦りつけて貪欲に快感を得る。

 あるいは、その濃度ゆえに尿道に留まった子種のひと絞りまで子宮の中に残そうとするオスの本能から来る動きかもしれなかった。


「おぉぉおッ……たまらん、射精止まらんッ……♡♡ こ、こんなことをしている場合ではないのに……くそっ、射精気持ちよくてっ腰止まらん……♡」


 どぷどぷと精液を漏らしながら腰を浮かし、抜けたちんぽを再び突き入れる虎とスライムの結合部からは質量に押しのけられた精液がごぼりと溢れる。

 スライムの体表を滑るそれは、やがて透明な体組織に取り込まれるか、スライムの分泌した粘液と共に床にねっとりと広がるかのどちらかであった。


「フゥーッ……ふ、ゥッ……♡♡」


 やがて虎は腰だけをゆるゆると動かしたまま深く呼吸を繰り返し、息を整えていく。

 肩で息をしていた虎に息が戻るころには、その射精もほとんど終わるころだった。


「……、……」


 虎は何も言わず、そっと身を起こす。

 両足で床を踏んで排便するときのようにしゃがみこんだまま、自分の股下へ手を伸ばす。

 そのまま尻でも拭くような姿勢で、虎は自分の肛門に刺さったままぐじゅぐじゅと蠢く触腕を掴んだ。

 力を入れすぎると切れてしまいそうなので、指に引っ掛けるようにして引き抜く。


「んぐッ……♡」


 にゅるんと滑って、意外にも労せずしてそれは虎の尻穴から抜けた。

 そこまでの質量はなかったとはいえ、虎の尻穴はぱっくりと広がって指一本ほどの隙間を空けてパクパクと口を開閉させている。

 ぬちゃりと音を立てて濡れた肛門と尻毛の感触は快いものではないはずだが、心のどこかでそれを惜しむ自分がいたような気がして、虎は不安になる。

 次いでゆっくりと腰を引いて、ちんぽを引き抜く。

 蠢くスライムは抜き去られる虎のちんぽを惜しむこともなかったが、体組織を循環させてぬちゅぬちゅと動く軟体は射精後のちんぽであってもなお快感で、もう一度射精したいという欲望に火がついてしまいそうだった。

 虎は自分の中のほの暗い欲望から目を背け、心を強く持ったまま立ち上がる。

 射精したばかりの虎のちんぽはまだ七割方充血して勃起したままで、その先端からどろりとした半透明の粘液が糸を引いていた。

 中途半端に火を通した卵の白身のようなそれは、虎が動くのに合わせて竿と共にぷらぷらと揺れて離れない。

 仕方なくそれを手で払うと、粒状に凝固したたんぱく質が指の毛に絡んで拭えなくなった。


 虎は股下のスライムを眺める……依然としてその動きに変わりはなく、ただ体内に白濁した塊を宿したままその場でうねうねと佇んでいるのみだ。

 ひとの尻穴を弄んだことにはひと言文句をつけてやりたい気持ちもあったが、こんなスライム相手に何を言ったところで満足するような謝罪が返ってくるはずもない。

 というかそもそも、そんなスライム相手にサカって腰を振ってたのは自分のほうだ。

 何てことをしたんだと、いっそ逆上して暴れたい気持ちだったが、もう一発くらいヌきたい気持ちもあった。

 いずれにせよ射精して少し冷えた頭が自分の行いの浅ましさと愚かしさについて再考するので、虎はそのどちらであっても行動に移すことはなかった。

 残ったのは後悔だけで、虎は改めて自分の行いを悔いながら性器を見やる。

 スライムの分泌液のほかに粒状の精液でこってりと汚れているほかには、目立った損傷も変化もない。

 どうやら無事であることを確認して最悪の事態を免れた虎は、そそくさと腰巻の下に褌を巻き直す。


(……もう行こう、こんなことに時間を浪費している場合ではない)


 なぜ自分がこんなスライム如きにあれほど強く発情したのかというのは一考の余地があるが、それを考えても答えはない。

 何らかの魔術か、それとも人を誘う魅了の効果でもあるのかと推測はできるが、それを確かめるにはもう一度このスライムと向き合う必要がある。

 透明な体内にぼってりと濃厚な精液を宿したまま上機嫌に蠢くスライムをこれ以上見ていると、自分がどれほどイキり散らした文句を口走って快楽を貪ったのかを想起することになるので、虎はその場を離れることにした。

 粘液の塊は、飛び上がるでも這い回るでもなくただその場で蠢きながら、開いた扉の向こう側へ足早に消える虎を見送るのだった……。



 ♂♀



 扉を潜った先は、大きな建物の内部に続いているようだった。

 目の前に下り階段が伸び、踊り場を経て再び階段が続いている。

 コの字型の折り返し階段の手すりから身を乗り出し下を見るが、吹き抜けにはなっていないようで、一階層ずつ降りていくしかなさそうだった。

 天井も床もこれまで見てきたどんな王城や砦よりも整っていて、木でも石でもないつるつるとした壁は手触りがよい。

 知識にある建物の様式のどれとも似つかない内部構造は正直得体が知れなかったが、このまま留まっていても仕方がないのもまた事実だ。

 虎は何が出てきても対応できるよう、一歩ずつ慎重に階段を下りていく。

 踊り場を経て、百八十度を折り返す。さらに下った先で、踊り場よりも広い空間に突き当たる。

 更に下りの階段もあったが、ここがどういう建物なのか情報を得るためにも虎は階段から離れて数歩ほど前に進む。


 階段から直進した先は壁になっており、腰から上の位置にガラス窓を嵌め込まれていた。

 そのまま九十度曲がると廊下が広がっており、どうやらこの建物は縦だけでなく横にも長い作りらしかった。

 廊下を一望できるように窓側に寄って眺めて、虎は窓の反対側にそれぞれ部屋が並んでいることに気づいた。

 一定の間隔を開けて両側から開く引き戸を設けられた部屋が三つ連なっている。

 しかもそれぞれ、引き戸の上に『1-1』『1-2』『1-3』と記された表札が掲げられていた。

 看板とも言えない大きさのそれは簡素に数字を記したのみで、それぞれの部屋を示す記号なのだろうということは理解できた。

 だがそれが意味するところまでは読み取れない。ましてや、奇妙なことに表札を提げたいずれの部屋も廊下に面した壁の部分はガラス窓を設けているにもかかわらず、湯気で曇ったように白く濁って室内の様子が伺えなかった。

 それが曇っているのは必ずしも室内の状況のためではないと虎は直観した。

 意図的に外から覗かれまいとした誰かの仕業であることは間違いないだろう、その証拠に出入り口だろう引き戸からも廊下の窓からも中を覗くことはできそうになかった。


 こうなるといよいよ得体が知れない。

 教会や聖堂でもないのにガラス窓をここまで多く使っていることや、広々として巨大な建築様式に硬いのに鉄でも石でもない素材を用いた壁や扉など、明らかに虎の理解の範疇を超えていた。

 興味がないと言えば噓になるが、それよりも不気味であることに変わりはない。


 虎は背筋に薄ら寒いものを覚えながら廊下から身を翻し、更に下へ続く階段へ進む。

 しかし、その一段目を降りようとしたところで……違和感を覚えた。

 それは、自分の吐いた呼気が戻ってきたり、自分の動いた分の空気が当たっていることに気が付いたのかもしれない。

 それでも、虎は一歩踏み出すよりも前に、目の前に透明な壁が存在することに気が付いた。


(……結界か、俺を出さないつもりか?)


 目の前には何もなく、下り階段が続いているように見えるが……手を伸ばして指先で叩いてみると、そこにはコツコツとした硬質な壁がのっぺりと存在することに気づく。

 爪先をぶつけてみても変わらない。手を伸ばして上のほうを探ってみても、同じことだった。

 行く手を阻むそれのどこかに通り抜けられる穴が開いているとは考えにくい。

 強硬手段で破るしかないか、それともこの廊下や中を見通せない部屋のどこかにこの結界を張った誰かがいるのか。

 先に進めない以上戻ってどこかを散策するしかないかと考える虎に……声が響いた。

 それは頭の中に直接響く声だった。

 聴覚を介していないので厳密には声とは違うが、まるで頭の中に直接届いた手紙のようにその内容は虎の頭の中に響き渡る。


『この先に進みたくば各教室に残された試練を解き明かすべし。さすれば道は開かれる』


 まるで自分で閃いたかのようなその文言は、明らかに自分の中にはなかったものだ。

 音もなく通達されたどこかの誰かの思念は、虎にとって不気味で奇妙極まるものだったが、特段驚くようなものではなかった。


「……ふん、くだらんな」


 この手の仕掛けは経験がある虎にとって、それは力試しをしろと言っているようで気に食わなかった。

 かつて請けたことがある依頼の中でもこんなことがあった。西のウォー・ボー族が成人の儀のために作ったとされるダンジョンや、遥かなるジャー教徒が知恵と教えを試すための試練の場などで、何らかの謎を解かねば出れない構造のダンジョンには慣れっこだった。

 そしてそこに用意された全てを躱し、依頼をこなしてきた自信と経験がその声を一笑に付す。

 それに、先に進めないのなら各部屋を調べようという考えは元々虎にあったものだ。

 となれば、踵を返した虎が廊下に戻り、表札を提げたそれぞれの部屋へ向かうのは自然なことだった。


 戸板を二枚合わせた引き戸の前に立つ。鉄のように硬く冷たい質感だが、触れた感触からはそれよりも軽い印象を受ける。

 どちらの長方形の引き戸もちょうど顔の高さに四角形のガラスがはめ込まれていたが、廊下側のものと同様曇っており中の様子は窺えない。


 先ほど脳に響いた声は教室、と言っていた。

 であればここは何かの学び舎なのだろう、元々人を閉じ込めることを意図した建物ではないということになる。

 ならば次はどうしてそんなところに人を閉じ込めているのか、この建物は誰の所有物なのか、そもそもどこにある学び舎なのかと新たな疑問が次から次へと湧いてくる。

 虎は考えても答えが出そうにない疑問は一旦棚上げして、引き戸に手をかけた。


 カラカラカラ、と軽い音を立てて戸はレール上を滑る。

 そして恐る恐る中を覗いた虎は……ひとまず室内に誰もいないことを確認して、警戒を緩めた。


 自分の体を滑り込ませられるほど引き戸を開き、室内に立ち入る。

 入ってきた入り口は閉めて、虎は室内を見渡した。

 前方に設えた壇に向かい、整然と並べられた大量の机は教室という単語を聞いていなければ奇妙に映ったことだろう。

 机はそれぞれつるつるによく磨かれて木目の美しい天板を備えており、壇上の講演台もそれは立派なものだった。

 腕のいい職人が束になって作ったとしても、これだけの質と量を確保するには数か月はかかるだろう。

 学校には通ったことはないが、これだけ綺麗な建物にこれだけの机と椅子を揃えるということは有力貴族お抱えの神学校か何かなのかもしれない。

 そう思って室内を見回すが、天井は低めで壁の前方にも後方にもモチーフらしいものが見当たらない。

 神の教えを学び、次代の教衆となるよう育てる学び舎にしては殺風景で、神秘的というよりどちらかというとありふれて日常的だ。


(これは……)


 ぎし、と木製の教壇に上がりながら、虎は室内を見渡し、背後の壁に振り返った。

 ここだけ妙にくすんだ黒い板が敷き詰められている、何か仕掛けがあるのだろうか。

 表面に小麦粉でもまぶしたように薄汚れている黒板に触れる虎は、爪が当たってギギッと嫌な音を立てるとすぐに手を引っ込めた。


 試練を解き明かせと言っていたが、何かわかりやすいものがそこにあるわけではなさそうだった。

 この部屋で一体自分は何をしたらいいのだろうと考える虎は、机の天板や椅子に触れながら部屋の設備を検める。

 もしかしてこの列を作る机と椅子に何らかの仕掛けがあるのかとも思ったが、それにしてはヒントも出題もなさすぎる。

 こういうのは何か問いかけがあって然るべきだと思うのだが……と頭を悩ませる虎に、声が届く。


『相手を制するまで出れない部屋』


 無機質で、男とも女とも取れない声は果たして空気を揺らす音として虎に届いたわけではなかった。

 送られてきた手紙を読んだように、虎の頭にはその一文が刻まれる。

 虎はもはや不気味で奇妙極まりないこの現象に驚きはしなかったが、その文意だけが読み取れずにいた。

 疑問を抱くのとほぼ同時に……がらりと引き戸が開いた。

 自動的に開いたのかと思ったそれは、しかしそうではなく、れっきとした人の力によって開かれたのだと理解した。

 そして、それこそが制するべき相手だと、すぐに理解した。


「フゥッ、フゥーッ……!♡」

「っ、な……!?」


 のしのしと入室してきたのは、牛獣人の男だった。

 その体格の逞しさには虎も見劣りしないが、上背だけは虎よりも牛のほうが一回りほど大きいだろう。

 その牛は、鎧も武器もなく腰巻一枚のみという原始的な格好をしていた。

 だが虎が目を瞠ったのは謎の闖入者のためばかりではない……牛はその頭部にそそり立つ立派な角と同様の屹立を、股座にいきり勃たせていたからだ。


「ふぅ、ふ~っ……お、おぉっ、ちんぽっ、ちんぽ我慢できねえっ……犯させろっ、おれさまにケツ使わせやがれッ……!♡」


 浅く荒い呼吸を繰り返す牛は、その力強い眼差しを虎に向ける。

 まるで命のやり取りをしているかのように瞳孔は開いてギラついており、なるほど正気ではないのは確かだった。

 牛はフラつきながら、中途半端に手を突き出して虎を目掛けて真っすぐに歩み寄ってくる。

 並べられた机や椅子は見えていないのか、それとも避けるのが手間なのか太い腰や逞しい脚で蹴り退けるものだから引きずられたり倒れたりする机たちで室内は俄かに騒然となる。


「……待て、落ち着け。そこで止まるんだ」

「あぁ……?」


 牛は虎の声に反応を見せる。

 言葉が通じるなら説得の余地があるかもしれない。

 そう思った虎は、しかしそれが絶望的な希望的観測でしかないことを思い知る。


「これが落ち着いてられっかよ……見ろやこのチンポをッ!♡ 金玉もぱんっぱんでよぉ、もう我慢できねえンだよ♡ ケツ貸してくれや、たっぷり気持ちよくしてやるからよぉ……へへ……♡」


 僅かに動きを止めたかと思われた牛は、むしろ自分の股座に片手を突っ込み、小刻みに前後に動かしながら再びこちらへ進軍を始める。

 ガタンガシャンと横倒しになった机と椅子が音を立てる中、自分の股間をシコシコと擦りながらこちらへ迫る牛への対処を虎はこの期に及んで決めあぐねていた。

 この敵対者は……こちらに致命的な危害を加えるつもりがないのは明らかだ。

 性欲に支配されて我を忘れている姿は喪心しているだけで敵意に溢れているわけではない。

 ならば殴打するなり気を失うなりさせてこれを制圧するのがこの部屋の試練ということになるのだろう。


「……くっ」


 そこまでわかっていながら、しかし虎の判断を鈍らせるものがあった。

 それは、牛の腰巻を押し上げる一物の存在だ。

 荒く織った布を腰に巻き付けただけのそれは、股下から股間を包む下着代わりには成りえない。

 従って、布地を突き上げて存在を主張する棍棒は相対する虎からもその竿の中ほどから根元まで血管の絡み具合が見て取れるほど露わになっていて、のっしのっしと牛が歩くたびに揺れる玉袋はよく実った果実のように丸々と膨らんでいた。


(……俺は、何を考えて……っ!)


 それを目の当たりにした虎の脳裏に囁く声があった……この牛の偉丈夫に雌のように組み敷かれ、深々と尻穴の奥まで拡げられながら感じる射精はさぞ心地よかろう、と。

 自分に男色の趣味などない。肛門は不浄の排泄器官であって、膣のように男性器を出し入れする場所でも、歪み切った男の劣情を癒す処理穴でもない。

 誰とも知れぬむくつけき牛に体を許すなんてこともあってはならない。

 万が一男と性交しなければならないとしてもこんなむさ苦しい獣人となんてまっぴらごめんだ、


 だというのに……まるで自分は好き物の娼婦のように、ゆさゆさと歩くたびに揺れ、時折びくんと力強く跳ねて腰巻を揺らす牛の剛直から目が離せず、手足が妙に強張って動きが悪い。

 一体自分はどうしてしまったのだと考える間もなく、既にあと数歩のところまで迫った牛の息遣いが虎に届く。


「ぶふぅーっ、ふ~ッ♡ ちんぽやっべ、勃起治まらねえッ♡ 早く中出しさせやがれっ……!♡」


 ゴン、ガコンと二重三重にも行く手を阻む机をものともせず腰で跳ね除け、牛は虎目掛けてまっすぐに肉迫する。

 この我を失った牛の目に果たして虎はどう映っているのか、対話の余地はあるのか、それとも理性は欠片も残っていないのか。

 いずれにせよ、差し迫った攻撃者には対処する必要がある。

 片手で自分の竿の根元を握りしめたまま、よろよろともう片方の手を差し出し虎を捕捉する牛が迫る。

 ツンとした汗臭さが虎の鼻孔に忍び込む。

 毛穴の奥で汗と皮脂が雑菌で熟成されたすえた臭いは、牛が腰巻の下で手を動かすたびに馥郁としたチーズ臭を帯びて感じられた。


(……考えるまでもない、とにかくコイツを何とかしなければ……!)


 いよいよ牛の手が虎に迫る。

 フゥフゥと荒い牛の鼻息が虎の髭を揺らす。

 もはや一刻の猶予もないが、幸運なことに、虎は目の前の牛に対してどうすべきかについては、すぐに決まった。



 【手を払い除け、正拳を叩き込む】

 【体の力を抜き、相手に身を任せる】



⇒【手を払い除け、正拳を叩き込む】


「ブモッ……?!」


 肩に迫った手を払い、虎は握りしめた拳をガラ空きの鳩尾に叩き込む。

 深々と沈み込んだ正拳に牛は目を見開き、息を詰まらせてその場にくずおれる。

 膝を着いて悶絶する巨体はそのままうつ伏せに崩れ、やがて気を失った。


(……これで良かったのだろうか……?)


 次に目を覚ました牛が再び襲ってきたときのことを考えて早めにその場を後にしながら……虎は少しだけ、なぜだかはわからないが、後悔したのだった。



⇒【体の力を抜き、相手に身を任せる】


「へへ……へへへ、捕まえたぞぉ……♡」

「……ッ♡」


 がしっと牛の手が虎の肩を掴む。

 正直言って、払い除けることは造作もないし、眼前の巨体は余りにも隙だらけだ。

 その気になればいつだって制圧できる。故に虎は……体の力を抜き、相手に身を任せる。


(……ここで抵抗して怪我を負わせるわけにはいかない、黙らせるのは簡単だが、今は情報が欲しい。どうにかして正気に戻ってもらうには、相手を落ち着かせるのが得策か……)


 それに、この牛はあまりにも未開拓部族のような原始的な衣服をしているし、冒険者をしている虎と同じくらい逞しく鍛えられた体をしているとはいえ、武術や戦技に精通しているとは思えない。

 もしかしたら自分と同じようにこの場に連れてこられただけの民間人という可能性もある。

 それを相手に暴力を振るうというのは、虎にとっては避けるべき事項のように思えた。

 いや、そうに違いない。

 何の罪もない被害者を、自分に迫ったというだけで攻撃するわけにはいかない。


「へへ、かわいい顔しやがってぇ……♡」

「なッ……んん゛っ!?♡」


 胡乱な声と瞳が虎に迫る。生臭い息を吐く牛のマズルが横から虎の口吻と噛み合わせるようにして接吻を交わす。

 牛は虎の肩を掴んでぐいと自分に引き寄せると、腰巻に突っ込んでいた手で今度は相手の腰を抱いてがっしりと抱きすくめる。

 手のひらで虎の尻尾の付け根辺りを撫でたまま、分厚い牛タンが黒々とした唇を割って咥内にぬぶりと忍び込む。


「んんっ、じゅるッ……♡ オラもっと舌出せや、んちゅっ……♡♡」

「ンッ!♡♡ んん゛ぅッ!♡ っぐ、んぶっ……!!♡」


 咥内を無遠慮に探る舌を追い返そうとして、ぬちゃぬちゃと粘膜同士を擦り合わせてしまう。

 舌に触れる体温も、生臭い息も、粘つく唾液も、鼻で酸素を取り込むたびに突き刺すようなツンと酸っぱい臭いも。

 何もかも嫌悪すべきで、自分では考えられないほど悍ましいものだ。

 それを喜ぶ趣味も尊ぶ道理も何一つない。

 だと、いうのに。


「んぶっ♡ よぉしイイ子だ♡♡ もっとヨダレ飲めほら♡ んん~ッ……♡♡」

「んぐっ♡♡ っん、ふぅッ……!♡♡」


 いつの間にか虎は……口を大きく開けて舌を外に突き出し、牛の舌と表面を擦り付けあいながら渡される唾液に喉を鳴らしていた。

 虎とてキスの経験がないほど初心なつもりはない。だからこそ戸惑いを禁じ得ない。

 こんなことで、男とのキスで、どうしてこんなにも興奮するのか、胸をかきむしりたくなるほど体が火照るのかと。


「んぶっじゅるるっ♡♡ れろっ、はぁ♡♡ あ~クッソたまんねぇ♡♡ ちんぽ爆発しちまいそうだわ♡」

「んん゛っ、はぁッ♡♡ お……押し付けるな、そんなものッ……!♡」

「イイじゃねえか♡♡ おれさまのチンポすっげえだろ♡ しゃぶってくれてもいいんだぜ?♡♡」


 ふざけるな、誰がそんなことを。

 虎の確かにそう反論したはずだった。実際、牛との憎い接吻から解放されたマズルは半開きながらもそのように舌を動かしていたはずだ。

 ただ、喉の奥から声帯を震わせるための息がそれ以上出てこない。

 それは、自分を抱きすくめて密着した牛が、股間に隠し持った凶器を腹部にごりごりと押し付けてきていたからだ。

 その熱量と僅かに湿り気を帯びた腰巻の存在を露わになっている腹部で直に感じてしまって、思わず息を吞んでしまう……しゃぶる? こんなモノを? 汚らしい男の性器を、女のように咥えろというのか?

 それは紛れもない屈辱で、冒険者でありながら勇敢な戦士でもある虎への最大級の侮辱とも言えた。

 事実、虎はその言葉に誰がそんなことを烈火の如く怒り猛ったはずだった。


「う、あぁ……♡♡ わ、わかった……♡♡♡」

「おっほ♡♡ マジかよ、好きモンだなぁテメェ♡♡」


 虎は、そんな自分をまるで数年前の酔態でも思い出すような気分で受け流すと、対面する巨体の前に膝を折る。

 頭はぼんやりとして何か意味のあることを考えられそうもない。

 今自分がしていることが正しいのかどうかも、合理的かどうかもわからない。

 ただ、もはや亀頭を隠すだけのカーテンと化した腰巻の前に屈したことではっきりとわかったことがある。

 抵抗したら危害を加えるかもというのも、情報を引き出さなければいけないというのも、全部ただの言い訳だ。

 結局はこの逞しいチンポに屈するだけの理由が欲しかったに過ぎない。


 そのことをはっきりと理解していながら、劣情の波はそれすらも砂に書いた文字のように浚い、すぐに消してしまう。

 今自分が何をしているのか、何を考えているのか。

 何もかもがあやふやなまま、反ったチンポにかかる腰巻の下に自ら鼻先を隠すようにマズルをそっと挿し込んだ虎は、そこでひと呼吸をして……びりびりと脳の奥が痺れるのを感じた。


「お、すっげ、サービスいいじゃねえか……♡ どうだ、くっせえだろ♡♡ よく嗅いで覚えろよ、お前のご主人様になるチンポの臭いだからなぁ♡♡」

「ふ、ぐッ……!♡」


 強烈だった。腰巻に沁みているのは我慢汁や精液だけではない、尿や汗に溶け込んで流れた皮脂もたっぷりと吸い込んでいるのだろう。

 ツンとした臭いの中に感じる発酵臭は公衆便所でチーズを食っているようで、虎は思わず竿の根元まで鼻を近づける。

 ひどい臭いがするのなら顔を離せばいいのに、わざわざ近づいて確かめるように鼻を利かせてしまう。

 フンフンと嗅ぎ分ける虎の鼻息を感じたのか、牛の竿はびくんと強く跳ねて亀頭にかかったカーテンを揺らした。


「おッ、おぉぁ~~ッ♡ すっげ、たまんね♡ チンポ勃起しすぎてバカになっちまう♡♡ そのまま舐めてみろっ、タマからゆっくり味わうんだぞ?♡♡」


 何をこいつは勘違いしてひとに命令しているんだ。

 全身隙だらけどころか急所まで曝け出しているというのに。

 虎はそう思いながらも、黒い鼻先を牛の竿の付け根に押し当てながらそっと下顎を開き、れろっと舌を突き出す。

 ガチガチに血が溜まって固い竿とたぷたぷとして軟らかく細かい毛に包まれた玉袋の境界線は平常時であれば重力によって垂れた竿で隠れてしまう陰部だ。

 だからだろうか、汗の蒸れたにおいがひと際強烈に感じられて、細かく鼻を利かせながらぐりぐりと鼻を押し当ててしまう。

 そのまま突き出した舌で、ふっくらとした陰嚢にぴちゃりと触れると何とも言えぬ塩辛さが味蕾を突き刺すのがわかった。


「お、おぉ゛ッすっげ♡♡ すげえっ熱心にタマ舐めやがって♡♡ オンナにも嫌がられるっつうのにそんな嬉しそうな顔しやがって♡ とんだ淫乱ネコちゃんだなぁテメェ♡♡」


 何が淫乱だ。ふざけるな、誰が嬉しいものか。

 こんなものすぐにでも潰してやることだってできるんだぞ。


「ふッ、んぶぅっ……♡♡ れろっ、ちゅぶっ……んんぅッ♡♡♡」


 虎は何も言わず、はぁはぁとすっかり浅くなった呼吸を繰り返しながら鼻先を牛の腰巻に隠してふくよかな玉袋へ奉仕する。

 その表面をのっぺりと舐めるだけでなく、内包された鶏卵ほども大きい二核を舌の上で転がすように袋の形を歪め、つつき、口全体で吸い付いていた。

 ふくよかな陰嚢全体を細かく覆われた毛並みにまぶした唾液を再度口の中に取り入れると、それはすっかり塩気を増して戻ってくる。

 その塩気に病みつきになったように、虎は牛の玉裏にさえも舌先を突っ込み、べちょべちょと舐めずってマズル全体で頬ずりして重たい玉袋を揺らす。

 虎のぬるぬるとした舌が自分の金玉を舐め回し、会陰部にほど近い玉裏にまでその粘膜が及ぶ牛は、竿を奔らせる脈の間隔を短くして思わず天を仰ぐ。

 もはや魚が跳ねるようにビクンビクンと間断なく腰巻の下の剛直を暴れさせて、荒く深い鼻息を繰り返していた。


「お、おぉぉ~~~ッ♡♡ フゥーッ!♡♡ フゥッ!♡ す、すっげこれ……チンポガッチガチでやっべえ♡♡ は、早くしゃぶってくれッ♡♡♡ 我慢できねえッ!♡」


 牛の手が慌てたように腰巻を下から持ち上げ、ばさりと竿にかかる布を取り払う。

 視覚的に遮っていたそれが失われると、見下ろす牛と見上げる虎の視線がいきり勃つチンポ越しに交錯する。

 虎はもはや自分のことがわからない。

 どうしてこの牛の言いなりになっているのか、どうして自分は何も抵抗しないのか、どうして余裕のない牛の声に妙な満足感を覚えているのか。

 何もわからない虎は……深く沈めていた顔を上げて、尖らせた舌先で牛の玉袋を二分割するように中心をつーっとなぞると、ふっくらとした裏筋を伝って舐め上げていく。

 根元があんな味わいだったので、当然竿全体は余計にしょっぱい。充血したことで黒ずんだ包皮はズル剥けていたが、平常時はきっと皮に隠れているのだろう、その砲身は先端に向かうにつれ鼻を刺すような猥臭に溢れていた。


「おあぁッ♡♡ ち、チンポ舐められてるっ♡♡ たまんねえこれッ……勃起やっべえマジ♡」


 虎は自分が何をどうすればいいのかわかりきっているように、先端の鈴口までを緩慢に舐め上げると、そのままぱくりと亀頭にかぶりついた。

 熟したプラムのような先端だけで舌の上がいっぱいになって、その質量に驚いた。

 虎はそのまま、まるで磨くように咥内の肉塊へ前後左右からべろべろと舌を擦り付け、口をすぼめてちゅうちゅうと吸い付く。

 裏筋をちろちろと往復しながら舐め回し、舌を口内で回すしながら竿の輪郭をべろべろと縁取り、パツパツにエラの張ったカサの部分をこそいで舌を遣う。

 そんな経験などないはずなのに、どこをどう舐めれば気持ちよくなってくれるかを熟知している自分に驚く。

 奇妙な話には違いないが、今目の前にあるやるべきことに比べたら些事に過ぎなかった。


「うおぉッそれすっげぇ♡♡ ちんぽかき回されるっ♡♡♡ く、くそったまんねえッ♡♡ もっとおれのチンポ吸えッ、奥までしゃぶれっ♡♡♡」

「んぶっ……じゅぶっ♡♡ じゅるるっ……!♡♡」


 亀頭を中心に虎の舌がぐるんぐるんと円軌道で周回すると、牛の逞しい腰ががくがくと情けなく震える。

 跪いた虎はそれによって仄暗い達成感と多幸感を覚えるが、それがなぜなのかまでは頭が回らず、言われるがままに牛の剛直を喉奥まで飲み込む。

 虎も負けず劣らずの体格に見合った頭の大きさをしているとはいえ、牛のチンポはあまりに長大だ。

 咥えるだけで頬がいっぱいになるほど太いというのに、陰毛が鼻に当たるほど奥まで飲み込もうとするとこみ上げる嘔吐感に体が跳ねそうになる。


「おッおおおぉぉおッ♡♡ す……っげ、これ、ちんぽあったけぇッ……!♡♡」

「ん゛ッ、ぉごッ……!♡♡ っぐ、ぶぇッ……!♡♡」


 しかし牛の両手がそれを許さない。

 それまで所在なくだらんと垂れていた両腕を持ち上げると、足元に跪いた虎の頭をがっちりと掴んでその位置で保持する。

 しかもそのまま己の一物に血流を通わせてドクドクと脈打たせるので、虎は食道どころか気道まで塞がれて目を見開いた。

 頬の筋肉と喉の奥を締めて余裕を作り、何とか吸気しようと鼻を使うが、その筋肉の蠢きを気に入ったのか牛は満足げに鼻息を吹かす。

 その上牛の陰毛にぴったりと接した鼻はツンとすえた臭いで鼻孔をいっぱいにして、虎の頭をぼうっとさせた。


「むぉぉおおおッ♡♡♡ お、おぉぉ~たまんねっ……喉マンすっげ……♡♡」

「んッぶっ!♡♡ っぐ、ふぅッ!!♡ ぶふっぅ、ぅぶぇッ!♡」


 やがて牛は無遠慮に腰を前後にカクカクと揺らし始める。

 両手で保持した虎の頭がめいっぱい開いた口目掛けて、己の一物をぬちゅぬちゅと抜き差しを繰り返す。

 虎は抜かれる合間に生命維持に必要な酸素を懸命に吸い込むが、喉奥まで突かれる嘔吐感に思わず息を詰まらせて酸素を全て逃がしてしまうのでいつまで経っても息苦しいままだった。

 必死に呼吸を繰り返すさなかで逆流した胃液と唾液は気道に流れ込み、鼻の奥がツンとする。

 亀頭が覗くほど引き抜かれた牛のチンポに引っ張り出された唾液がぼたぼたと顎から滴っているが、それを拭う気にもならない。

 それどころか、こんな苦しい思いをしているのに自分はなぜ抵抗の一つもしないのかというのも不明だ。

 頭ではこんなこと不潔で不愉快で不条理だと理解しているのに、体はぼうっとしたまま動かず、牛の尻に手を回して抱き着く紐帯としたまま口内を無遠慮に犯されている。


「お゛おっ、これっやっべえ……♡♡ あぁ~すっげぇ、タマ上がってきちまうッ……♡♡」

「んぶッ!♡♡ ぉごっ、ぐぇッ……!!♡ っふ、ぅぶッ!♡♡」


 背中がびくんと跳ねるほどえづき、口を閉じて歯を立てそうになっても牛の抽挿は止まらない。

 それどころかどちゅんどちゅんと唾液が跳ねて飛び散るほどにそのリズムを早めていくと、丸々と膨らんでせぐり上げた玉袋が振り子のようにべちんべちんと虎の下顎を打った。


「あ~クソッイくっ、イくぞッ……! まずは上澄みッ、たっぷり出してやるからなぁッ喉で受精しやがれッ……!♡」

「んん゛ッ!♡♡ んん˝ぅ~ッ!!♡ んぶっ、っぉご♡♡」


 虎は抵抗のつもりで呻いたのか、それとも催促したのかが自分でもわからない。

 ただ今では喉の奥、食道の入り口をずぼずぼと出入りする赤子の拳ほどもある亀頭の存在をはっきりと感じていて、手では届かない位置を摩擦される感触にすっかり順応しつつあった。


 どういう理屈か、必ずしも不快なだけとは言い切れなかった。

 咥内を出入りする焼けた鉄のように熱い肉棒も、鼻を突く酸味のある臭気も、ぼたぼたと堰を切って止まらずに垂れる唾液も。

 こんなこと初めてのはずなのに、それに慣れ切っている自分が恐ろしかった。

 何よりも、それを恐ろしいと思わなかった自分を恐ろしく思いたいのに……危機感だけがすっぽりと抜け落ちたように、虎はうっとりと激しさを増す牛の腰に抱き着いて口に敷いた舌をうねうねと左右に動かして媚びるのだった。


「むぉぉぉおッ!♡ やべっイくっ、マジイくッ! ザーメン出るぞっおオッ! オォォォ~~~ッ!!♡♡♡」

「~~~~~~ッ!!!!♡♡♡♡♡」


 ぼびゅるるるるっ、と音すら聞こえそうなほど重たい射精を迎える。

 ガボッと喉の奥まで牛の一物が突き立てられる。

 まるで自分の陰毛を嗅げとでも言わんばかりに虎の頭を自分に向かって引き寄せ、喉の一番奥まで竿を沈めた牛は雄叫びを上げて放精する。

 虎は喉の奥で水風船が弾けたのかと思うほどの液量に目を見開き、直接食道に流し込まれる重たい粘液に息を止めて喉を鳴らすが、虎の息よりも牛の射精は長く続く。


「おぉォォ~~~すげ、ま、まだ出るッ……♡ っふぅ、フ~ッ……!!♡」

「っぉ、ごッ……ん、ぶっ!♡」


 やがて酸素を求めた虎は、ぐいぐいと腰を顔に押し付け吐精する牛の一物が喉奥に突き立てられたまま鼻で息を吸気してしまう。

 嚥下するだけならまだしも、呼吸のため開いた気道へどっと精液が押し寄せた虎はその場で両肩を跳ねさせ、強くえずいてしまう。


「ぉっおぉッ……♡♡ チッ、んだよクソッ……!♡」

「えほっげほっ!! げっほ……っはぁ、はあッ……!!♡」


 ぶりゅんっと口から勢いよく性器を吐き出した虎は、その場で強く咽る。

 口からは粘ついた唾液と一塊になった精液がぼたぼたと垂れて、透明で泡立った唾液の中に粒状の白濁が浮かんでいるのがよくわかった。

 えずくたびにひどく生臭くえぐみのある粘液が喉の奥から溢れてきて、口蓋にその風味がこびりつくようであった。

 方や相対していた牛はというと、自分のチンポをしゃぶらせていた虎がひどくえずいているにもかかわらず心配した素振りは見せず、地面と水平になって脈を打つ一物を手に取ってぬちゃぬちゃと扱き上げる。

 前後する動きに合わせて、牛の屹立からはどぷっびゅるっと出し損なった精液が勢いよく飛び出し、虎の頬や額にべちゃべちゃと飛び散る。

 濃厚な子種は一度毛に絡むとそのままタンパク質をこびりつかせ、なかなか落ちようとはしない。

 それどころか白濁の絡んだ顔からむわりと放たれる精液臭に、虎は頭部全体がそのにおいに包まれたように感じられてしまう。

 牛は鈴口から飛ばし損なった精液を糸を引いて垂らしながら、唾液と胃液に精液で濡れそぼった一物を虎の頬や頚部に擦り付けて竿を伝う粘液を拭いながら憎々しげに言う。


「まだイってるところだろうが……スッキリしそびれちまったぜ、どうしてくれんだ……?」

「っげほ、えほっ……す、すまないっ……♡」


 咽ながら思わず謝罪を口にする虎は、なぜ自分が謝らなければいけないのか、そもそも過失はどちらにあるのかという正常な思考は持ち合わせていない。

 ただ、目の前のオスが自分を使って満足に気持ちよくなれなかった。

 その事実がまるで依頼をこなせなかったときの無力感のように虎の全身に重々しくのしかかる。

 それは言うまでもなく自分の力不足の結果であり、不徳の致すところである。

 たまたま居合わせて襲い掛かってきた牛に強姦されているというのに、虎はそれが己の唯一無二の使命であるかのように不始末を恥じ入った。


「謝るくらいならよォ……わかってんだろ……?♡♡」


 そして牛もまた、強い態度で抵抗しない虎に疑問を抱くことはない。

 虎は知る由もなかったが、強盗や犯罪者の要求は素人が安易に聞くべきではない。

 相手の無抵抗にすっかり居直って付け上がった強姦魔は、目に見えて増長するからだ。


「な……なにをッ……!♡」

「何って、お前もわかってンだろ?♡」


 すっと身を屈めてその場に膝を突いた牛は、顔を粘液まみれにした虎に覆いかぶさるように体重をかけて押し倒す。

 なすすべなく、いや、自ら抵抗せずに仰向けになった虎は、周囲を机と椅子の足に囲まれた硬いタイル床の上で顔を上げて……牛の股座でなおも息づくチンポに目を留めた。


「一発出しただけじゃ全ッ然チンポ治まんねえんだわ……喉マンでスッキリしそびれたし、責任とってオナホになってもらおうか……♡」


 そうは言うが、元より牛はあの喉奥への射精一回で済ますつもりは毛頭なかった。

 あれはただの上澄みの一発であり、自分のチンポはこの虎の尻を犯し飽きるまで種付けするまで治まらないと本能が騒ぎ立てている。

 はて、自分は何でこんなところでここまで興奮しているのか、そしてこの虎は一体誰なのかというのは……今の牛にとっては、どうでもよいことだった。


「……くっ……!♡」


 虎も虎で、股の間に下半身を割り込ませた牛にマウントを取られた状態といえど、優位を取り返すための手は何通りだって思いついた。

 正直言ってこんなものは窮地でも何でもないし、理不尽な謂れを黙って飲む必要だってない。

 だからこんなことは馬鹿げてるし、そんな趣味もないはずなのだが……。


「お……なんだぁしゃぶって興奮してたのか? いい趣味してんじゃねえか、そんなにおれさまのチンポたまんねえか?♡」


 簡素な革鎧と腰巻に下穿き代わりの褌のみを召した虎を組み敷き、股の間から顔を出した長大な一物でぎちぎちに張り詰めた虎の股間と重ねるようにびたびたと打って前後に擦り付ける牛の腰遣いに、虎の官能がざわざわと騒ぐ。

 まるで自分が自分じゃないようだった。だって自分はれっきとした男で、女が好きで、何度も娼婦を抱いて膣に種付けしたことがある。

 それなのに、牛の一物を両足の間からヌッと見せつけられただけで、発情した雌のように犯されたいと思うなんて、あり得ないことだった。


「わ……わかった、待て、今脱ぐ……っ♡」


 しかし体は正直だ。虎の一物はぎちぎちに血を溜め込み、粘液でべとべとの顔から精液臭がツンと香るたびに腰の奥が切なさできゅうきゅうと疼く。

 生理的な反応に感情が引っ張られる。こんなことはあり得ないはずなのに、現実として起こっているのだから、もうわけがわからなかった。


 胸当てと肩当をつなぐ留め具を外し、下穿きにしている褌の結び目を解く。

 床に装備と衣服を散らかして、ついに一糸まとわぬ姿になった虎に牛はべろりと舌舐めずりする。


「ぐへへ……いいカッコじゃねえか……♡♡」

「……くっ……!♡」


 組み敷いた雌の準備ができたと見るや否や、牛は虎の太い両足を持ち上げるように後方に押し込む。

 後転する途中のように頭を床にくっつけたまま腰を浮かせ、尻を上に掲げだ姿勢になった虎は自分の尻穴をまじまじと見られていることに今更ながら恥じらいを覚える。

 これから行われるだろう行為を容認しているというのに、今更秘部をあけっぴろげにすることについて恥じるなんてちぐはぐだと自分でも思わなくもなかったが、そんな思考は牛の次の一手ですぐに吹き飛んだ。


「おぉ? こいつぁ……なかなかいいマンコしてんじゃねえか、どぉれ……♡」


 虎の太腿をぐっと押し退けたまま、牛はその場に膝を突いたまま這いつくばるように深々と伏せると、高く掲げられた虎の尻にちゅっとキスを落とした。


「んなっ……何をっ、貴様ッ……!♡」

「あぁ? 何をって……慣らしもせずに挿れられてぇか? ちんぽ欲しがってるメスネコちゃんが痛くねえように優しくしてやってんだからおとなしくしとけや♡」

「う、ぐっ……♡」


 別に自分はそんなもの欲しがってなどないし、メスネコなどでもない。

 そのはずなのだが……どうも牛の低い声に凄まれると、脳の一部がぽわぽわとして機能を停止してしまうような感じがある。

 挙句、その身勝手な言い草をありがたいと思ってしまうほどだ。

 勝手に一物を勃起させて襲ってきて、ひとを性処理道具にしようとしている強姦魔に対する印象としてこれは正しくない。

 だが正しくないといえば……男であるにもかかわらず、同じ男に尻穴を舐められこの上なく興奮しチンポから我慢汁が止まらない自分も、もちろん正しくなどないのだろう。


「う、あぁっ……♡ っふ、ぅうぅ~~ッ……♡」

「おーおー、キレーな色してるくせにす~ぐ緩んできやがった……そんな遊んでるようには見えねえがこりゃ相当好きモンだなぁ♡ こんな淫乱相手なら手加減はいらねえか?♡ っちゅ♡ ずぞぞっ♡♡」

「んおぉぉッ♡♡ け、ケツがっ♡♡ す、吸うなぁッ……!♡」


 わざとらしく下品な音を立てて肛門の肉と毛を啜る牛に、仰向けになった虎が抗議する。

 だが当の牛はニヤニヤと下卑た笑いを浮かべたまま、ゆっくりと身を起こして片手を虎の尻に添える。

 そのまま濡れそぼった肉蕾につぷりと指を沈めると、虎の爪先がビクンと強張って反応を返した。


「ッあ……!♡」

「お~すっげ、マンコあったけえ……♡ なんだもう開いてきてんのか、二本くらいならすぐってか? 筋金入りだなあこりゃ♡」

「うっ、ぁぁ……!♡ そ、そんなに動かすなっ……!♡」

「なんだぁ? 慣らさねえときついのは自分だぜ?♡ もしかして、手マンされたらますますちんぽ欲しくなっちまうから……ってか?♡」


 ひどい言いがかりだ、そんなこと思っているはずがない。断固として遺憾の意を表明する。

 ……だが、本当にそうだろうか。

 虎の尻穴は慎ましく窄んでいながらも、舌で舐られ軽く括約筋をふやかされ、腸壁をぐりぐりと擦られただけですでに指一本ほどの空洞を作って震えるほどに緩んでいた。

 その肛門は色を知らぬ鮮やかなピンク色で、尻の谷間を覆う白い毛並みの中で唯一生の粘膜を晒しており、ヒクヒクと男を誘って息づいていた。


「っち、ちがう、そんなことは……♡」

「チッ、わーったわーった、どのみち辛抱きかねえのはおれさまもおんなじだからなぁ……♡」


 押し出そうとする腸壁の圧力のままに指をにゅぷんっと引き抜いた牛は、組み敷いている虎の前で居住まいを正すように身じろぐ。

 膝立ちになっていた下半身でしっかり大地を踏みしめ、トイレで用を足すように膝を立ててしゃがみ込んだ姿勢になると、持ち上げられている虎の臀部を跨いで縞々の脚に腿をどっしりと重ねる。

 分厚い脚の筋肉は熱く、短い毛同士が擦れあってくすぐったい。牛は腰を僅かに浮かせると、手探りで己の股間が貫くべき対象へ照準を定める。


「ほーれ当たってんのがわかるか……?♡ コイツが入っちまうんだぜ?♡」

「っ、ひ……♡」


 虎は思わず息を呑む。

 ここに来てようやく、自分がされようとしていることがどういうものなのかを正確に理解したのか、虎の心を占めた感情は恐怖だった。

 口の中をいっぱいにして喉の奥を蹂躙するほど太く長い一物が、狭い肛門をこじ開けようとしている。

 牛の劣情のほどが熱量となって色を知らぬ肉蕾をぬるぬると小突いている。

 あんなものが入るわけがない……と怯えたのは一瞬のことだ。

 時が経って日が沈むように、昼が夜に変わるように、虎の恐怖はすっかり反転してしまう。


 あんな大きくて逞しいチンポが、自分の中に入ってしまう。

 自分に向けられる劣情がぶるりと腰を熱くさせる。

 それを受け入れるだろう自分の尻にすら痛みや恐怖よりも先に興奮を覚える。

 あんな立派なもので。強く逞しいチンポで。この牛の腰遣いで、犯されてしまう。

 それは、男として何よりも誇らしく喜ばしいことのように思えた。

 もちろんそんなわけもないのに、この胸の高揚はそうとしか説明がつかない。


「おぉっすげ、マンコヒクついててやっべえ……♡ ケツでチンポしゃぶってるみてえじゃねえか……♡」

「あ、あぁ……♡♡」


 喉が渇く。目の前にぶら下げられたそれが……入口に突き付けられたそれが欲しくて欲しくてたまらない。

 まともな思考ではない。正常な精神ではない。何らかの影響を受けている?

 客観的に自分を顧みることができない。もしそうであっても、何であっても、どうだとしても、もう何だってよかった。


「は……はやくっ、挿れてくれッ……♡」

「おッ……なんだぁ?♡ そんなムスッとした顔して、ケツにちんぽ欲しくてたまらねえってか?」

「っは、はあっ、ほしいっ♡ ちんぽ、尻穴に逞しいチンポが欲しいっ♡♡」

「おーおー必死になりやがって、そっちが本性か?♡ とんだムッツリじゃねえか、たまんねぇ……ったく、仕方ねえな♡」


 手を添えた一物で照準を決めると、牛は手を放して虎の脇から両手を床に突き、動物のように四つん這いになる。

 そのまま自重をかけるように腰をぐっと沈めると……ずぶり、と亀頭の先端が虎の肛門に沈んでいく。


「んぁ゛ッ……!!♡」

「お、おぉッすっげキツマン……っ! マンコめっちゃ動いててやっべぇ……!♡」


 みちみちと内臓が無理やり広げられる感覚。

 圧倒的な質量と熱量に押しのけられた腸壁は懸命にその形を受け入れようとするが、肛門を開かれる感覚に虎は息を詰まらせる。

 伸びた腱をそれ以上さらに引き伸ばす時のような無茶を尻の穴から感じて、虎は息も絶え絶えに覆いかぶさる牛の両肩に手を添える。


「か、はぁっ……!♡♡ ま……待てっ、もっと、ゆっくりっ……♡♡」

「あぁ?♡ ひとのチンポ煽ってねだっておいて、今更情けねえこと言ってんじゃねえぞオラッ!♡」


 フゥフゥと呼吸を繰り返すのと同じくして、括約筋をぐっと締め付けては緩ませていた虎の肉壺は腸の肉を外に突き出すようにいきんでいる。

 それは牛の一物を排そうとしているようでもあり、太い直径に入り口を少しでも早く順応させるべく蠢いているようでもあったが、輪っか状の筋肉がいくつも連なった腸管全体で突き込む剛直へ媚びてくるように牛は感じられた。

 突き込まれようとするチンポを前に体積を増して隆起し、それ以上の進行を食い止めんとして行く手に立ちはだかる軟肉を亀頭でかき分け奥を目指す。

 ずりゅずりゅと裏筋が肉ひだに擦れるたびに幹に絡みつく血管はドクドクと血流を急がせて牛の腰を逸らせた。


「ん゛ぉぉぉお~~~ッ!♡♡♡」

「おぉぉ~~~ッ♡♡ すげ、奥までずっぽりじゃねえか♡ 初物とは思えねえな、エロいケツしやがってこの淫乱がよぉ♡」

「ち、ちがっ……淫乱ではないっ、お、俺はっ……んひぃッ♡♡」

「あァ? どこが違うってんだ、ケツでこんなに嬉しそうに俺様のチンポ咥えてギンギンに勃起してる変態のくせによぉ♡」

「んほぉおぉおッ♡♡ い、言うなぁッ♡♡♡ ちがうっ、変態じゃないッ、ちがうぅぅッ♡♡♡」


 ずん、と奥まで打ち込まれた牛の腰に虎の口から咆哮が発せられる。

 牛もまた浸るように息を漏らし、下卑た言葉で虎を揶揄して肉鞘の中で己の肉槍をびくんびくんと息づかせる。

 指などではけして届かない臓物の奥へ達したというのに、虎の体に痛みはない。

 虎にあるのは直接内臓を小突かれたように全身の筋肉が反射的にすくみ上がってしまう感覚と、あの大きさの一物が自分を穿っているという得も言われぬ達成感だ。

 それこそ子供の腕、ちょっとした棍棒ほどのサイズもある一物で貫かれているというのに、虎の体は驚くほど速くそれに馴化しつつあった。

 性器を咥え込んですっかり拡がった虎膣は律儀にそれを排そうといきむ。

 腹筋や下腹部を張って腹圧をかける動きは長続きせず、波が引くように虎の肛門はきゅっと締まって入口の輪っかを窄めて牛の竿を絞り上げる。その盛り上がった腸壁の押し引きが牛を唸らせる。


「むおぉぉッ……! すっげ、マンコでちんぽしゃぶってやがるっ……!♡ チンポなんて興味ありませんっつーツラしておいて、とんだド変態だなぁオイ♡」

「ち、ちがっ……ぉ゛っ、ぬおぉぉお~~~ッ♡♡ ち、ちんぽっ♡♡ ちんぽすごいっ、奥っ当たるっぅうぅ♡♡♡」


 頑なに認めたがらない虎の抵抗は、しかし引いた腰の一突きによってもろくも崩れ去る。

 ゆっくりと引き抜かれるチンポを押し上げるように腸壁をせぐり上げ、惜しむように括約筋をきゅっと締めてしがみつく虎膣の具合にうっとりと息を漏らす牛は、亀頭が見えるほど引き抜いたちんぽを一息に突き入れる。

 ずちゅっと抵抗なく深々と牛の剛竿を飲み込んだ虎の尻穴はビクビクと震え、みっちりと詰まった軟肉を窄ませてその衝撃に耐える。

 男慣れしていない肉孔はそれでも懸命に逞しい雄を迎え入れるべく蕾を拡げ、粘膜をうねらせて鉄のような硬さの肉塊に絡みつく。

 うねうねとチンポに絡みつく肉感はスライムにも似ているが、不定形の魔物にはない熱量と感触がここにはあった。

 それは腰をぶつけるたびに波打って弾む丸々とした尻だったり、出し入れのたび息を漏らして肩を震わせる偉丈夫の筋肉だったり、この虎にしかない魅力だ。

 牛はこの極上の雌に自分の子孫を託そうとする本能に抗えず、大きく扁平な足裏でぐっと地面を押し返し自重に抗う。


「ッオォ!♡ すっげ、チンポっ擦れてたまんねぇッ♡♡ っふぅ、フゥンッ!!♡♡」

「お゛っぐおぉぉぉぉおッ♡♡♡ っぃ、ケツっ、ケツがっめくれるっ♡♡♡ すっ、すごいっ、ちんぽすごいぃぃぃんッ♡♡♡」


 中途半端なスクワットを繰り返すように重量級の腰が上下に弾むたび、ずっちゅずっちゅと粘着質な水音が重たく響く。

 周囲から隠して独り占めするように虎へ覆い被さり、抱き潰したまま腰のみをヘコヘコと上下させる牛の大きな尻はぐっと引き締まってえくぼが浮いている。

 自重を支える太腿は力強さに漲って、外に向かってその筋肉を張り出し自らの腰を浮かせ沈ませを繰り返していた。


「ふぅ~ッ! ぬぅううんッ!♡ あ゛ぁ~ちんぽ気持ちいいっ♡♡ たまんねえよこのマンコッ♡♡」

「んおぉ゛おぉぉぉ♡♡♡ ちんぽっ♡♡ ナマちんぽっ奥までくるっ♡♡ ちんぽたまらんん゛ぅぅッ♡♡」


 ぐっぽぐっぽと巨大な質量が虎の直腸から出入りを繰り返す。

 既に縦にも横にも押し広げられ、型を取るように巨砲の輪郭を覚えてしまった軟肉は引き抜かれるたびに喪失に喘ぎ、突き込まれるたびに歓喜してうねる。

 パツパツに傘の開いたエラで腸のひだひだを引っ掛け、裏筋や竿の幹全体を擦り付けながら押し込む。

 ふわふわとして軟らかく弾力の弱い粘膜はねっとりと絡みつき、チンポを擦る道具としてこれ以上ない材質と言えた。


「フーッ、フゥ~ッ!♡ あ~やっべ、腰止まんねッ♡♡ ちんぽズボズボすんの止められねえよ♡ お前もケツマンコ気持ちいいよなぁ?♡」

「んぃ゛ッ、っぐぅぅぅう♡♡♡ ぎッ、きもちいッぃ♡♡♡ ちんぽでっケツマンコ犯されるのがぁっ♡♡ ずぼずぼされるのがったまらんん゛っぅ♡♡♡」

「へへ……気持ちよさそうな声出しやがって、ますますちんぽ硬くなっちまうだろうが……ッおぉぉ~♡」


 ピストンというよりは掘削工事というに相応しい迫力で、折りたたまれるように尻を掲げて股を開いた虎の肛門目掛けて牛の腰が上下する。

 ふっくらとして垂れる牛の睾丸も腰の動きに合わせて前後に揺さぶられており、丸々とした尻がえくぼを作って引き締まると豊かな陰嚢もぐっと持ち上がって縮こまるようだった。

 組み敷かれて犯される喜びに支配されつつある虎には知る由もないが、両膝を立ててしゃがみ込んだ牛の尻は脚に力を入れて腰を持ち上げるたびにぐっと外に割り開かれ、摩擦焼けして色づいた肛門を外気に露わにしていた。

 股下に力を入れて股間の剛砲へ血流を送り込むと、既に指一本分くらいは口を開けて物欲しそうにヒクついていた後孔がきゅっとだらしない口を締める。

 再びふわりと緩んだ肛門は噴火口のように淵肉が盛り上がっていて、並々ならぬ使い込みを感じさせるものだった。


「ぉ゛ッぉぉおぉおおっほぉぉお~~~ッ♡♡♡ け、ケツッ♡♡ そこっダメぇっ♡♡♡ 漏れるっ、ちんぽからっ漏れるッぅぅぅ♡♡♡」


 太く逞しい雄竿を尻孔に受け入れ、むわっとした雄臭さをムンムンと放つ巨体に組み敷かれて揺さぶられる虎に目覚めた感情は……喜びであった。

 同じ雄から雌として扱われ劣情を向けられるのは自分にとってこの上ない栄誉のように思えて、その多幸感が虎の脳を片っ端から作り替えていく。

 内臓をごりごりと突き上げられ、排泄にしか使ったことのない器官を無遠慮に摩擦され続ける。

 一突き一突きが肺にまで届きそうな衝撃で、強制的に息が詰まるリズム。

 汗ばんだ毛並みをこんもりと浮かせる鍛え抜かれた筋肉と自分より逞しく広い肩幅。

 そのどれもが虎の脳の報酬系を刺激する。こうされることが自分にとって無上の喜びで、この牛が自分にとって何よりも性的で魅力的な雄なのだと書き換えられていく。

 覆いかぶさる牛の両肩を掴んでいた手は、最初は押しのけようとしたものだ。だがいつしか虎はその腕を太い首に絡め、小山のような僧帽筋を感じながら牛に抱き着いていた。


「おッ……サービス、いいじゃねェか……オラァッ!♡ こいつが欲しいんだろッ、もっと媚びてみせろやメスネコちゃんよぉお♡」

「うにゃっ、ふにゃああああっ♡♡ ち、ちんぽぉっ♡♡ ちんぽっちんぽたまらんっ♡♡♡ ケツ犯されてイっぐぅぅぅぅう♡♡♡」


 多幸感はオーバーフローして、虎の脳を壊すだけに飽き足らず体の筋肉や神経をすべてでたらめにしていく。

 肉塊とも言える質量の剛竿で尻をズボズボと犯されている間、ギンギンに漲って勃起させていた虎自身の一物が二度、三度と力強くしゃくり上げる。

 尻の奥をゴリゴリと押し込まれ、前立腺を覆う腸壁ごと押しのけられた虎のチンポは触れてもいないというのに絶頂する寸前まで上り詰めてしまっていた。

 それでありながら突き込まれるたびに下半身を苛む排尿感に虎はとうとう屈してしまう。

 肛門の肉を外に突き出すようにぐっといきませて、腹圧をかけて尿道にわだかまったものを絞り出す。


「おっおぉ゛!♡ すっげ、ケツマン動いてやがる♡♡ チンポが押し出されちまうだろうが……!♡」

「ん゛ぐぉおおおおおおッ♡♡♡ だ、それっだめだっで、出るっ、でるぅぅぅッ♡♡♡」


 牛のチンポはぬっとせり上げて押し出してくる腸壁の中を負けじとかき分け強引に突き進む。

 その力強い腰使いは虎の尻の奥、腸管が折れ曲がって窄まった先を亀頭でぬぷりとこじ開けた。

 結果、虎はのけ反ったまま視界に星が飛ぶ。ばちばちっと前頭で何かが弾けて、蒙昧とした視界の中、力んだ下半身からどぷっと噴き上げたそれらがじんわりと腹の毛を濡らすのを感じていた。


「ぬっほおぉぉぉぉぉ゛お゛ッ!♡♡♡ で、出てるっ、男に犯されてっちんぽイグっぅぅぅうう♡♡♡」

「おッぉ~~~すッげ♡ ちんぽからメスネコの無駄種漏れてんじゃねえか、エッロ♡ 出した分は俺が注いでやるからなぁ、マンコきっちり締めとけよぉ♡」


 噴き出しながらも飛び上がらないそれは、重々しく跳ねる竿の先端からごぷどぷと漏れて虎の腹筋へぼたぼたと垂れ落ちる。

 手を触れてもいないというのに、限界ぎりぎりまで扱いて擦って寸止めして手を離した時のような、わずかに頂上まで達するか達さないかという甘やかな快楽が虎の全身を苛む。

 牛の言う通り、それは漏れるというに相応しい体感覚だった。

 尿を切るように玉の裏に力を入れ、ぎちぎちに勃起したチンポを跳ねさせるたび、どぷりと勢いなく白濁が漏れ出る。

 かと言って息を吸う拍子に筋肉を緩めれば、腸壁越しに無遠慮に膀胱をくすぐられて耐え難い排尿感が下腹部を貫く。

 出そうと思っていきんでも出ないが、尻穴をきゅっと締めると連動した筋肉の反射で尿管に溜まったそれらが押し上げられる。

 尿や我慢汁よりも重たいものがどくどくと尿道を上り、鈴口を焼いて溢れる解放感は何物にも代え難い。

 どう動かせば自分のチンポが気持ちいいかという機序を正確に理解したわけではない。

 ただ、ケツ穴を緩めたり締めたりして腸壁を動かすことで自分のチンポが気持ちよくなる可能性を学習してしまった虎は、さかんに軟肉を動かして背筋を震わせる官能に息を漏らす。


「お゛っおぉ♡♡ マンコでちんぽ食ってるみてえに締まってんぞぉ♡♡ そんなにおれさまのおちんぽたまんねえか?♡」

「ぃ゛っぎぃぃいぃいん♡♡ ぎッ、ぎもちいぃッ♡♡♡ まんこっ♡♡ まんこ気持ちいぃッ!♡♡♡」

「おほぉ゛ッ、ちんぽに吸い付いてきやがるッ……! とんでもねえエロマンコしやがってッ、淫乱にはお仕置きしてやらねぇとなぁ♡♡ おれさまの特濃ミルクッマンコん中でたっぷり出してやるからなァ……!♡」


 牛はマズルの端で唾液を泡立たせながら、息を荒げて唸る。

 挿入したちんぽを包むふわふわとした腸肉は、まるでそれ自体が前後に動いて扱いてくるようで、満ち引きを繰り返すようにぬちゅぬちゅと絡みついてきていた。

 ガツガツと腰を振って思い切り怒張をその中に突き込み、パンパンに腫れた海綿体を擦り付ける快楽に牛の玉袋がぐっとせぐり上げる。

 激しい抽挿で結合部から溢れた粘液で短い毛皮を汚した陰嚢は重力に皮を伸ばして前後する牛の太い腰に付随したままぶらぶらと揺れており、フレイルのように虎の尻をべちべちと打ち付けられていた。

 それが今、グツグツと煮えたぎった子種を牛の一物という砲身に乗せて、その時を待つように強張りながら準備を整えた。

 あとは導火線に着火を待つだけという下半身がびりびりと痺れるほどに強張るのを感じながら、牛は歯を食いしばって虎を押し潰す勢いに拍車をかける。


「お゛ッ……おォッ……!!♡ っふ、フゥッ、ぶふぅーっ! ざ、ザーメン上がってきたッ……! っふぅ、ぶふぅーっ……ああ、クソッ……!♡♡」

「ん゛ぉぉぉおおッ!♡♡♡ おッおぐっ奥当だるっ、奥たまらんん゛んっ♡♡♡ まんこっ、マンコいぐっ、まんこでまたっイっぐぅぅううんッ♡♡ んにゃぁああああッ♡♡」


 牛にとってそれは、飽きることのない娯楽、満腹になることのない馳走に他ならない。

 この蕩けきった軟肉にいつまでも自分のチンポを擦り付けて、厳めしい仏頂面がはしたなく喘ぎ散らすところをいつまでも眺めていたい。

 だから、そうはならない自分に、先に限界を訴える体には悪態を吐くほかない。

 永遠にこの時間を楽しみたいという子供じみて無垢なる願いは、むくむくとのさばってくる射精欲に簡単に踏みにじられていく。

 やがて、突き回す牛の腰はさらにテンポを速めて、まるで一つになろうとするかのように全身で力強く虎の体を圧迫する。

 互いの腿と脚が絡み合って、胸板と乳房が重なり合って、鼻先が触れるくらいの近さで生臭い息を混ぜ合わせる。

 それを察してか、虎の膣内も呼応するようにさらに忙しなくうねり、輪っか状の筋肉を窄めて逞しい牛のチンポに首輪をかける。

 暴れ牛は首を振ってそれを嫌がり、窄まった輪っかにカリ首を引っ掛けズボズボと出し入れを繰り返し……牛の腰の勢いは、その鼻息は最高潮を迎える。


「あ゛ぁッくそッ出るッ……! イくぞッ、ザーメン中に出すぞッ……! 一週間溜めたッすんげえ濃いザーメンで妊娠させてやるッ、本気射精すっぞぉっ♡♡ たっぷり出してマンコいっぱいにしてやるからなッ……!!♡」

「んぉ゛ッ、お゛ォッ!♡♡ ッお、ごッ、すごっ、激しッ!♡♡♡ ちんぽっ、ちんぽたまらんん゛ぅッ♡♡ んごおおお゛ッ♡♡♡」


 もはやそれは殴りつけるような勢いで、足裏で無機質なタイル床を踏みしめた牛の下半身がぐっと力んだまま上下に弾む。

 振り下ろしているのが拳か腰かという部位の違いしかないほど乱暴に、そして暴力的に何度も何度も執拗に振るわれる。

 牛は自分の玉裏や会陰部をぐっと強張らせ、無防備な尻穴をぎゅうぎゅうと締めるように腰の下を力ませて上り詰める。

 まさに性欲の捌け口にされているだけの虎は、しかし牛の腰の一振り一振りが致命的な一撃として脳を揺らされながらも、なすがままになっている。

 荒々しい波間を漂う小舟のように、虎は突き下ろされる腰に揺さぶられながら息を内臓から押し出されて懸命に喘ぎ続ける。

 虎の頭は、雄の捌け口にされている自分に対して仄暗い多幸感を覚えつつある。

 自覚しているかどうかはわからないが、それでも自分にフゥフゥと鼻息を吹きかけて腰を叩きつけてくる牛の図体に両腕と両足を絡めて下から抱きつくくらいには、ささやかで確かな萌芽だった。


「ぐッ……!! で、出るッ! イぐっ、イくぞッぉおおぉ!♡♡♡」

「ん゛にゃああぁッ♡♡♡ や、やめろぉ♡♡ だめだっ、中で……出すにゃあ♡♡♡ ん゛ぉぉ♡♡」


 両手は首に絡め、両足はその胴体をがっしりとカニの鋏のように挟んでおきながら虎は呂律の回っていない口でそんなことを宣う。

 なんと説得力に欠けることか。だがそれでも、牛は虎の口だけの抵抗を確かに聞き届けた。

 そして、どっしりと体重を掛けてあるはずもない子宮口に照準を合わせた牛にとって、虎が垣間見せた反抗心を根元からぽっきりと折りに行く征服感は金玉の裏からぞくぞくと全身を駆け抜ける最高の煽り文句として機能した。


「うるせェッ今更イヤがっても遅ェんだよ淫乱が!♡ たっぷり中で出してやるからなぁッ!♡」

「んにゃああッ♡♡♡ やだっ、やだぁ♡♡ やめろぉ、中で出すなぁああ♡♡ んほぉ゛ぉおおお♡♡♡」

「お゛ッ、おお゛~ッイぐっ! 出る出る出るっザーメン出るぞッ、孕めッ孕め孕め孕めぇッ!!♡♡ むお゛ッ、お゛ぉォォォ~~……ッ!!♡」

「ん゛ぉぉおおおおおおお~~~~~ッ♡♡♡ にゃ、なかッ出てりゅぅううッ♡♡♡ ッぉお、イぐっ、中出しされてッ、ザーメン浴びてマンコいぐっぅぅううう♡♡♡」


 虎の肛門に根元までずっぷりと突き込まれた牛竿から、びゅるるるるうっ! とまるで放尿するような勢いで白濁が迸る。

 縞々の尻にぴったり密着したふくよかで重たい金玉はドク……ドク……と精子を汲み上げるポンプとして収縮すると、ぱっくりと縦に割れた牛の肛門も同じようにヒクヒクと開閉を繰り返す。

 ふわふわとした粘膜に包まれてふっくらとした尿道を脈打たせる陰茎はそれを運ぶホースとして、虎の胎内にこってりとした子種を残していく。

 散々摩擦されただけでなく、前立腺や膀胱、精巣を腸壁越しに殴られ続けた虎の直腸は感度を増して牛の射精の勢いすら鋭敏に感じ取る。

 びたびたと腸壁に塗りたくられ石膏のように腸ひだの隙間を埋めていく雄種汁の勢いに、虎の前頭でばちばちと快楽物質が弾ける。

 もちろん虎本人が自分の肛門と直腸で起きていることを観察できるわけもない。中でびちゃびちゃに吐精されて腸壁が汚されるなんていうのも本人の思い込みで、勝手な想像に過ぎない。

 それでも等間隔に脈を打ち括約筋をぐいぐいと押し拡げながら体の中に何か熱いものを残されている感覚に、虎は自分がこのために生まれてきたかのような錯覚と多幸感で何も考えられなくなる。

 腰の奥から震えが起こるように膣肉がビクビクと締まるのを止められない、痙攣するように腹筋が上下して筋肉が強張るのを抑えられない、口から勝手に息が漏れて声帯が震えるのを堪えられない。


「んぉぉぉおぉおおお゛ォオ~~~~ッ♡♡♡ っお、ほぉぉぉおおお~~~~……ッ♡♡♡♡」

「ッオ、すげ、マンコっ動くッ……! すげ、ザーメン搾られるッ、おォッたまんねそれっ、出る、ザーメンまだ出るっ……!♡」


 自分が絶叫するように唸っているとようやく気づいた虎は、それでも未体験の官能をもたらす牛の巨体に身を預けしがみついたまま何一つとして抗えずにいる。

 それは快楽か苦悶か、自分は絶頂しているのか痙攣しているのか、この牛は敵なのか味方なのか、何もかもが判然としない。

 考えるための知能がなくなって、下腹部から起こる震えに身を任せながら尻の中でビクビク戦慄く熱の塊を感じるのは……快感、あるいは間違いなく、幸福であった。


「あァ~たまんねっ、すっげぇわこのマンコ……まだ出る、まだザーメン出てんぞぉ?♡ あーやっべェ……んぶっ♡ んんっ、オラッ呆けてねえで口開けろや……んじゅっ♡♡」

「っお゛♡♡ おぉぉ゛~~ッ……ふは、へぇっ♡♡ へへぇ……んじゅるっ♡♡♡ じゅっ、ちゅぶっ♡♡」


 背後から丸見えになっている尻穴を物足りなさそうにパクパクと収縮させながら、虎の体を圧し潰す牛がさらに強く身を乗り出し、口吻を嚙み合わせる。

 虎は感じたことのない幸福感に虚ろに笑いながら、マズルを開いてそれを受け入れる。

 分厚い牛タンとねちゃねちゃと舌を押し付け合い、生臭い息と粘っこい唾液を絡めあうたび、脳の奥が痺れて何も考えられないこの多幸が継続するような気がして懸命に唾液を吸った。


「っんぶっ♡ おぉッ、ベロキスえっろ……あ~またちんぽ勃ってきちまった、オラッガチガチなのがわかるかぁ?♡」

「じゅぶっ♡♡ んん゛ぅッ♡♡♡ っぷぁ、っはあぁ♡♡ ち、ちんぽっ、ちんぽ動いてっ……んはぁっ♡♡ す、すごいっ♡♡♡」

「あ~たッまんねェわ、決めたぜ。お前にはおれさまのオナホになってもらうぞ……♡♡ 一生こうやってハメ倒してザーメンコき捨ててやるッ、いいだろっなあ♡ お前もおれさまのチンポ好きだろ、オナホっ、オナホになれやッ♡♡」

「ん゛おぉぉ♡♡♡ にゃ、なるぅっ♡♡♡ ちんぽすきぃ♡♡ ざーめんっ、ザーメン処理のオナホになりますぅぅ♡♡♡♡」

「おおッすっげ♡♡ マンコヒクつかせて喜びやがってっ♡♡ 両想い記念に百回中出ししてやるからなぁっ♡♡ 今日一日でガッバガバのグロマンになる覚悟はいいかぁ?♡」

「お゛ッ、おぉぉ~~~ッ……!♡♡ な、なるぅ……♡♡♡ ガバマンオナホになるっ、なりますっ♡♡ だっだからちんぽっ、ちんぽもっとくださいぃぃッ♡♡♡」

「あ~~くっそ、かわいいこと言いやがってよぉ、ちんぽバッキバキになっちまうだろォが♡♡ っしゃぁ、そこまで言うんなら溢れるまで種付けしてやるからなぁ♡ 泣いてもイキ死んでも止めてやらねえからな、しっかりマンコ締めとけよぉオナホ野郎!♡♡」

「んぉおぉお~~~~ッ♡♡♡ ちんぽっ♡♡ ちんぽぉぉおお♡♡♡」


 牛の腰は再び動き始める。今までの一連の流れを繰り返すように、激しくピストンを行い、最奥で硬直しながら吐精をして、また動き出す。

 飽きたら犬のように四つん這いにさせて、後ろから豊満な虎の尻をむっちりと掴んで腰で殴りつけて。

 あるいは馬のように跨らせて、下から屈強な虎の腰をがっしりと掴んで腰で突き上げて。

 虎は自分が何度イったか、あるいは注がれたのかもわからないまま、ただ未曾有の快感と幸福感に揺蕩い酔いしれる。

 本当に百回種付けされたのかもしれないし、そうではないのかもしれない。


 ただそれでも、いつの間にか意識を失っていたらしい虎が目を覚ましたのは、腕枕しながら寝る牛の豪快ないびきのせいだったことは確かだ。

 腹を下した時のように肛門から溢れる精液の流出を感じながら、虎はそっとその腕の中から身を起こし、そこを後にする。


 今起きたことは……あの時の自分は、何かの間違いで、誰かの策略だ。

 自分の言動を思い返すだけでも顔から火が出そうになって、そこかしこに頭を打ち付けたい衝動に駆られるのを歴戦の冒険者ならではの強い意志でぐっと堪える。

 全裸の虎は逃げるように教室を出ながら、どう後始末をしたものかとどろどろになった全身に頭を悩ませるのだった。




 中で起こった出来事について考えながら教室を出た虎は、廊下との境目を跨ぎ、引き戸を閉めるまではそのことを覚えていた。

 だが、ぴしゃりと引き戸を締め切って廊下に出た瞬間、奇妙な感覚に襲われる。


(……?)


 衣服をきちんと身に着け、体に汚れの一つとして見当たらない虎は……果たして自分はこの教室の中で何をしていたのかという、ついさっきの出来事を仔細に思い出せない。

 それはたった今起きたことのはずなのに、一週間前の出来事のようでもあり、子供のころの思い出のようでもある。

 中では確かに何かがあった。だが、その何かが思い出せない、自分は中で何をしていたのだろうか?

 牛の獣人がいたような気がするが、それは大したことではなかったように思えるし、何か途方もないことが起こったような気もしている。


 余りにも唐突に訪れた違和感は何らかの外的要因、誰かによる記憶の干渉であることは明らかだ。

 気味が悪いが、自分に魔術の素養がないのは自分がよくわかっている。これを自力で解明するのは難しいだろう。

 ならば目下差し迫った問題に目を向けるべきで、自分はきっとこの部屋の中の試練とやらを突破して出てきたはずだ。

 中で何をしてきたのかがはっきりと思い出せない以上自分を信じるほかない。

 それか、もう一度扉を開いて部屋の中に入ることもできそうだが……不思議とそんな気持ちにはなれない。

 虎は背後の、たった今自分が出てきたばかりの扉を肩越しにチラリと一瞥して……かぶりを振った。

 ともかく、やめておこう。なぜだかいい予感はしない。

 ひとまず、ここはよしとして次の教室に向かってみよう。

 虎はそう決めて、『1-1』と表札の下がった扉の前から踵を返し、先を急ぐのだった。



 【1-1の試練をクリアしました】


 【現在のバージョンではここまでの公開となります】

 

 【続きはアップデートをお待ちください】


 【アップデート時期は……*予期せぬエラー!定義されていない変数を参照しました、管理者に報告してください*】


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POSTEDFeb 1, 2025
ARCHIVEDJun 10, 2026