1.揺れる二人の心緒
健司が巨大化した妻と見知らぬ巨大男との情事を見てしまった翌日の朝。目の前の真紀は何事もなかったかのように、普段通りの生活を送っている
しかし健司の心の中では、あの映像で見た光景が、脳裏に焼き付いて離れない。
あの映像は本物なのだろうか……?できれば偽物の類であってほしい。いっその事、聞いてみた方がいいだろうか……?様々な思惑が健司の頭の中を駆け巡りまわる。
「ねぇ、あなた。どうしたの?顔色悪いわよ?」
「いや、なんでもないんだ……」
「そう?なら良いけど……」
「ああ……。心配かけてすまないな。」
「いいのよ。それより、今日は仕事が休みなの。あなたの仕事終わりに、二人でご飯でも食べに行かない?」
「あっ、えっと、ゴメン。次の出張の準備があるから、今日は遅くなる。先に食べててくれ」
「そう……。分かったわ」
健司は急いで朝食を済ませると、その場から逃げ出すかのように急いで家を出た。
「はぁ……」
大きなため息をつく健司。そして、脳裏に焼き付いている真紀の姿を思い出して、再び劣情を催しそうになる自分を必死に抑え込む。
「俺は……何を考えてるんだ……」
彼は自分に言い聞かせるように呟いて、通勤先に向かって行くのであった。
***
真紀は健司が出て行った後の部屋で、一人考え込んでいた。
(健司のあの様子、気付いてしまったのかしら……?)
昨日、真紀は健司には何も知らせずにユイトに出会い、そして巨大化したままセックスをしてしまい、自宅に帰ったのも夜遅くになってしまった。
でも、夫に知らせなかったのは、彼を余計なことに巻き込まないためであり、決して後ろめたさを隠すつもりではなかった。
しかし、その不安をすぐに打ち消すように頭を振って考えを改める。
(いや、まさかね。だって、あの場所は地球じゃないのよ……)
そう、巨体化して別の男とセックスした場所は地球ではない。だから、真紀が巨大化した姿や、巨人とのセックスを健司に気付かれる心配はないはずだ。
(それに、あの時は言うことを聞かなければ、健司が危なかったし、それに地球だって、あのままだと危なかった……。だから仕方なかったの……)
真紀は自分自身に言い聞かせるように心の中で呟いた。
「そうよ。仕方ないのよ……健司と地球を守るために仕方のなかった事……」
真紀は自分にそう言い聞かせると、大きく深呼吸をして気持ちを切り替えようとした。
『真紀……小さな人間を押しつぶしてまで、巨大で強い男とのセックスは良かったのか……?』
しかし、後ろめたさから、真紀の頭の中に健司のそんな言葉が聞こえてくる気がしてしまう。
(私は……本当にこれでいいのかしら……?)
真紀は自問自答を繰り返すが答えは出ない。
「私は……どうすればいいの……?」
真紀は頭を抱えながら、そう呟くことしかできない。だが、いくら考えても答えは出ない。
真紀が答えの出ないまま一人で悩んでいた時、不意にスマホの通知音が鳴った。
音に反応した真紀は、確認するためスマホを手に取った。そしてメッセージを確認する。
メッセージの送り主は、真紀が故郷の星で学生をしていた頃の後輩レイカだった。
彼女は学生時代に、真紀のことを慕ってよく懐いていた後輩だ。レイカはその可愛らしさと人当たりの良いい少女である。そんな彼女のことを真紀は妹のように思って気にかけていたのだ。
彼女からのメッセージをチェックすると、そこには短く簡潔な文章だけが書かれていた。
『お久しぶりです!たまにはこっちに戻って来てください』
真紀はメッセージを読むとクスリと笑みを浮かべる。
彼女は元々宇宙にある故郷から、遠く離れた地球に移住する前は毎日のように後輩のレイカと一緒に遊んでいたのだが、この星に来てからは、なかなか彼女と連絡を取ることができなかった。
こうして、久しぶりに連絡を取ると、昔を思い出す。
『もちろんOKよ』
そう書いて送信ボタンを押す。
真紀とレイカは元々仲が良かった間柄だ。彼女に会えるなら断る理由などない。それに、最近思い悩むことが多いため、誰かと話をしたいとも思っていたのだ。
真紀はレイカと会う約束を取り付けると、静かに深呼吸して心のざわめきを鎮めた……。
***
レイカと会うために真紀は故郷の星に戻ってきた。久しぶりに帰った故郷は10年も経っていないのに、なんだか懐かしいような気がした。
待ち合わせ場所にしたカフェに入ると、店内は休日のお昼前ということもあって賑わっていた。そして店の奥では、よく見知った人物の顔が見える。
「真紀さん」
聞き覚えのある声の方を向くと、レイカが手を振っているのが見えた。
プラチナブロンドの髪は、毛先がうなじにかかる程度に伸ばされており、茶色い瞳の眼差しは、人懐っこさを感じさせる柔らかさを秘めている。 白い肌の上に乗っかった顔立ちは幼さが残りながらも整っており、彼女が笑うとその笑顔はとても魅力的だ。身体も成長してスタイルも変わった。腰はくびれて、太股には健康的な肉付きがある。スカートの下から覗いている細い脚はスラリとしていて美しい。
そのレイカの姿を見た真紀は思わず息を飲む。暫く見ないうちに美しく成長したと思った。
真紀はその変わりように驚きつつも席へと座る。
「久しぶりねレイカ」
挨拶を交わした後に店員を呼び、注文をして飲み物を持ってきてもらう。お互いにドリンクを一口飲み、落ち着いてから話を始めることにした。
「どう?最近は……」
「そうですねぇ……仕事を覚えてやっと軌道に乗り始めてきたところですかね……。ようやく余裕が出来てきました」
真紀は嬉しそうにしているレイカを見て安心したように微笑んだ。
レイカも真紀と同じく、巨大ヒロインとしての素質を備えており、彼女も真紀と同様に、遠く離れた星で戦っている。
「すごいじゃない、まだ1年も経ってないのに。よっぽど努力したんでしょうね」
「いえいえ。先輩に比べたら、私なんかまだまだですから…」
真紀の言葉を聞き謙遜するレイカだが、彼女は同期の間ではトップの実績を持っているらしく、その噂は地球にいる真紀の元にまで届いていた。
元々レイカには才能があり、その実力はかなり高いものだったらしいのだが、それに加えて巨大ヒロインとしての成長速度が早く、どんどん強くなって行ったのだという。
その事をレイカに話すと彼女は照れくさそうにして、
「私なんかよりも先輩の方が凄いですから」
「そんな、私なんか……」
「卑下しないでください先輩。あなたは私の目標なんですから」
「……私は、優秀なんかじゃないわ。むしろ、戦う資格なんて……無いのよ」
「……先輩?」
思わず、自分の本音を漏らしてしまう真紀。楽しいひと時でも、自分がしでかした事を忘れることはできない……。
巨大化して街を破壊して、人々を踏み潰して、夫でもない男との情事のせいで大勢の人が傷付き、死んでしまった。
今でもあの時の事は鮮明に思い出す事が出来る……。
決して許されることのない、罪の記憶だ。
そして今だって、まだ終わっていないのだ……。
真紀の表情を見たレイカは何があったのか気になったのか、心配そうな顔を浮かべながら聞いて来た。
「先輩、大丈夫ですか?」
「えぇ、大丈夫よ心配しないで」
「本当ですか?」
レイカは更に顔を近づけて、覗き込むようにして見つめてきた。彼女の瞳を見ていると吸い込まれてしまいそうだった。
まるで心の奥底まで見られてしまいそうな気がする。
彼女になら打ち明けても構わない……。こんな相談、彼女くらいにしか出来ないと思った。
「ねぇ……レイカ。私ね……」
真紀は意を決し話を始めた。
これまでのこと、今自分が置かれている状況を、全て……。
***
「そんな事が……あったんですね」
レイカは神妙な面持ちになり、真剣になって話を聞いてくれた。
彼女がどういう反応を示すだろうかと思うと不安だったが、意外にも彼女はすぐに受け入れてくれた。
それがとても嬉しく感じられた。
「……こんな話して、ゴメンなさいね」
「いえ、話してくれてありがとうございます」
レイカは優しく微笑んでくれていた。その笑顔を見てると胸の中に溜まっていた澱が少しだけ消えていくような気がした。
レイカは真紀の手を握ると、しっかりと目を合わせてきた。そして、強い意志のこもった表情で言うのだ。
「私が先輩の危機的状況を救って見せます」
「えっ、本当?」
「はい、2人で戦えばあの男にだって勝てるハズです」
レイカの顔には自信に溢れた笑みが浮かんでいた。それは今まで見た彼女のどの姿とも違っていた。
まるで普段とは違った別人のようにさえ思えた。それほど今のレイカには何か特別なものが漂っているように感じられるのである。
「それとですね……先輩を助ける代わりと言ってはなんですが、私のお願いを聞いていただけませんか……」
「……お願い?私でできる事なら、何でもいいけど……なにかしら?」
真紀がそういった瞬間、レイカの瞳に怪しげな光が走ったのだった……。
***
真紀とレイカが会っていたその日、仕事から帰宅途中の健司は、夜の帳が下りる街の景色をぼんやりと眺めていた。
彼の脳裏に浮かぶのは、真紀が巨大化して街で大暴れして、見知らぬ巨人とセックスしている姿だ。
その時の彼女は、今まで健司が見た事のある彼女じゃなかった。
その圧倒的な力と暴力的なまでのセックスで、まるで玩具のように街を破壊し尽くした彼女は、健司の知っている真紀とはかけ離れた存在だった。
そして何より、あの恍惚とした表情、そしてあの巨人とのセックスを心の底から楽しんでいるような彼女の姿……。
「真紀……」
彼女のあれだけ大きな身体を満足させるには、それ相応の巨大な男性器が必要なはず。
あの動画に映っていた巨人のペニスは、電車にも匹敵する大きさだった。巨大な男根を挿入されて快楽に酔いしれる巨大な妻の姿……。
あの巨人との交尾で快楽を感じている姿を思い出すだけで、ただの地球人でしかない健司はやるせない気持ちで胸が苦しくなる。
「俺は……どうすればいいんだ……」
巨大化した真紀を男として満足させる事が出来るのか?無理な話だ。彼女は高層ビルだって段ボールの様にぐしゃぐしゃに壊してしまうほどの強靭な力の持ち主なのだ。
それに比べて自分の非力さといったら……。考えただけで虚しくなる。もしかして、真紀は自分とセックスしているとき、物足りない気持ちをずっと隠していたのではないのか?
自分なんて本来の真紀からしたらムシけら以下の存在でしかない。そんな自分が彼女と結ばれる事自体がおかしな話だったのだ。
考えれば考えるほど自分が嫌になって来る。
そんな風に自暴自棄に落ちている時だった。ふいに何者かに後から声をかけられた。
「白峰健司だな……?」
「え?……そうですけど……」
振り向いて、声の主にそう答えた直後、物陰から数人の男が姿を現して、あっという間に健司を取り囲んでしまった。しかも、彼らの手にはナイフやスタンガンなどが握られていた。
「ちょ、ちょっと!なんですか、これは!?」
こんな人気のない場所でいきなり襲われるなんて。
「素直に従えば危害は加えない……」
男の1人が背後へ回り込んで、素早く健司の手首に手錠のような物をはめた。
そして、そのまま歩き出すように促してきた。いきなり拘束された上に相手は多勢。こうなってしまったら助けを呼ぶこともできず、健司はただ従うほかなかった。
(……??いったいどこに連れて行くつもりなんだ?)
男たちに連れられてワゴン車に乗らされた健司だったが、車の中は真っ暗で何も見えず、不安しかなかった。
おまけに連れてこられた理由も皆目見当がつかない。
しばらく走って車は止まり、車から降りるよう促される。健司の目に入った景色は完全に夜の闇に包まれていて、どこなのかまったく見当がつかなかった。
そしてそのまま、人気のない雑居ビルとビルの合間にある暗い路地へと連れていかれてしまったのだ。
***
「健司……どうしたのかしら?」
地球に戻った真紀は一人自宅で健司の帰りを待っていたが、いつまでたっても帰ってこない……。すでに22時を過ぎている。今までにも遅くなったことはあったものの、そんな時は必ず真紀に連絡があったのだが今日はそれがなかった。
(まさか何かあったんじゃあ……)
心配になった真紀が探しに行こうとした矢先だった。家のインターフォンが鳴った。
健司が帰って来たのかと思い玄関を開けるが、そこにいたのは夫ではなかった。
「っ!!」
真紀は玄関のドアを開けたまま、驚いた表情を浮かべる。
外にいたのはユイトであった。
「家にまで来るなんて……」
仕方なくユイトを家に上げた真紀は、玄関先で彼を睨みつけた。
「あははっ……、すみません」
ユイトは苦笑いをしながらそう言った。
「でも、どうしても直接会って伝えたいことがあるんですよ」
「それで、こんな時間に押しかけてきたってわけ?」
「まぁ、そうですね」
「で?要件は何よ?」
「ま、とりあえず上がっても良いですか?話はそれからってことで」
ユイトはそう言ってニッコリと微笑んだ。
真紀は渋々といった様子で彼をリビングに通すと、ユイトはソファに腰掛け真紀にも座るよう促した。
「いや~、いいお家ですね」
ユイトは部屋の中を見回しながらそう言った。
「新築ですか?眺めもいいし、高級感があって羨ましいですね~。でも、マキさんが巨大化したら、このマンションなんて椅子にもならなさそうですけどね?」
ユイトは冗談っぽくそう言った。
「うるさいわね!それより、早く用件を言いなさいよ」
真紀は苛立ちを隠すこともなく言った。しかし、そんな真紀の様子を気にした様子もなく、ユイトは相変わらずのマイペースな様子で話を続けた。
「実は、マキさんに見てもらいたいものがありまして……」
「何?」
「まぁまぁ、とりあえず見てください」
ユイトはそう言うと、スマホを取り出して操作し始めた。すると、彼のスマホの画面に、先日の真紀とユイトが巨大化して街の中でセックスしている動画が流れ始めた。
「ッ!?」
真紀は驚きのあまり言葉を失った。
(なんでこの時の映像が残っているの!?どこかで撮影されていたの……?)
真紀が驚愕している間にも、動画はどんどん進んでいく。
真紀の巨大化した体が街を破壊しながら、ユイトとセックスする映像に、真紀は怒りが込み上げてくるのを感じる。
「いやぁー、すごいですよね。これ」
ユイトはニヤニヤと笑いながら言った。
「これ、まさに壮観ですよ。街が壊滅する勢いですもんねぇ~」
ユイトは楽しげに真紀に話しかけるが、真紀は黙ったまま俯いている。そんな真紀の様子を見たユイトはさらに続けた。
「いやぁ~、それにしても、マキさんってば、あんなにマジメな雰囲気があるのに、あんな可愛い声出しちゃって……。それに、あんなに気持ちよさそうなアクメ顔まで晒しちゃってるじゃないですか。」
ユイトの言葉に、真紀の体は怒りで震え始める。
「今度はそれで私を脅すつもり……?」
真紀は怒りを抑えきれずに、ユイトに食ってかかるように言った。
「まぁまぁ、落ち着いてください」
ユイトは真紀を宥めるように言った。
「話したいのはこれじゃないです」
「なら何だっていうの!?」
真紀は要領を得ないユイトの言葉に苛立ちを覚えつつ問うた。
「実はですね。旦那さんをこちらでお預かりしていまして……」
その言葉を聞いて、真紀の動きが止まる。心臓が激しく鼓動するのが聞こえた。
健司が捕まった……。最悪の事態だ。今彼は何処にいて、どんな仕打ちを受けているのか。真紀には想像もつかない恐怖を感じていた。そして、それと同時に、目の前にいるこの男に対する憎悪のような感情までも抱いていた。
「別に危害を加えたりはしてません。ちゃんと食事だって与えています。だからそんなに心配しないでも大丈夫ですよ?」
真紀の考えを読んだかのようにそう言うと、ユイトはその細い目を真紀に向けて言った。
「……マキさんが僕の言う事を聞けば、旦那さんは安全ですし、何も悪い事はしませんよ?」
「最低ね……」
そう思いながらも、真紀にとって健司は掛け替えのない存在であることは間違いなかった。
「さぁどうしますか?」
真紀は無言のまま俯き、ユイトの問いに応えることが出来なかった。しかし、それが答えである。
コイツの言う通りにすれば、どんな仕打ちを受けさせられるか、考えただけで吐き気がする。
だが、健司を人質に取られてしまっている以上、選択肢などない。
「……わかったわ。あなたの会う通りにする。だから、彼には何もしないと約束して……」
歯を食い縛りながらそう言って目を向けると、ユイトはニッコリ笑って応えた。
「わかりました。約束は守りますよ」
私は負けたんだ……。大切な家族のために。これから自分の身に何が起きるか考えるだけでも恐ろしかったが、仕方ないことだと自分に言い聞かせるしかなかった。
「では行きましょうか、マキさん」
***
健司は雑居ビルの一室に監禁されていた。薄暗い部屋の中は、椅子とテレビの載ったテーブルだけが置かれており、外からは鍵がかけられている。手錠はされていないものの完全な自由とまではいかず、部屋の中だけなら歩き回れるくらいの軟禁状態に置かれていた。
捕まってからどれだけの時間が経過しただろうか?窓ガラスも時計も無いこの部屋で正確な時間を計るのは困難だった。
それでも数時間程度の時間は経っている筈だ。
健司を連れ去った男たちは、部屋に来てから見ていない。
あの男たちは何が目的で自分を拉致したのだろう?とにかく一刻も早くここから逃げ出したい。健司の中で焦りが募る。
そんな時、突然テレビの電源がひとりでに付いた。
何事かと画面を注視していると、画面には信じられない光景が広がっていた。
「あれは……!?」
健司の目に入ってきたのは、高層ビル群とそれに負けないくらいの大きさの山のような巨人の女性。
「まさか……!」
健司はその巨大な正体に思い当たった。そして、彼の予感は的中した。
「あれは……、真紀!?」
高層ビル群の中でも引けを取らない存在感を与えてくる巨大な全裸の女性。
その姿は紛れもなく、健司の妻、真紀であった。
「そんな馬鹿な……。どうしてそんなところに……?いや、そもそもなんで裸なんだ?」
健司は突然の事態に頭が追いつかなかった。
しかし、そんな健司をあざ笑うかのように、巨人の真紀は何も喋らないまま、歩み始めた。
ズウゥゥン……ズウゥゥン……ズウゥゥン……!
真紀が一歩足を踏み出す度に、地響きが起こり、地面が揺れる。
巨大な素足の裏には、膨大な体重で踏みつぶしたであろう数百人の犠牲者の赤い肉片がへばりついていた。それでも真紀は足元を気にする様子もなく、ゆっくりと歩いている。
地獄絵図と化した都会の映像。ショッキングな映像に健司は動くことができずにいた。
「真紀……」
彼の瞳には、変わり果てた真紀の姿が映っていた。
巨大化した体は、綺麗な曲線を描き出しながら、女性的な艶色のラインを描いている。その肉体美を彩る巨大な乳房は、重力に逆らうかのようにツンと突き出し、まるで男性を誘うかのようないやらしさを醸し出している。
そして、太くて長い脚は芸術的な曲線を描きながら太腿に向かって伸び上がり、巨大な臀部へと続く。
ずどおおおおおんん!!
映像には、真紀が歩くたびに車が潰れ、街が破壊される様子が淡々と流れてくる。
列車が走り去ろうとしている高架線路もろとも踏み潰し、低層ビルが足の踏み場もないほどに林立しているエリアもすさまじい地響きを上げながら突っ込んでいく。
真紀の長い脚の下で雑居ビル群が何本も連鎖するようにして、巨大なつま先で蹴飛ばされて弾け飛び、次の瞬間には瓦礫も人間も一纏めに素足の下に消えて見えなくなった。
真紀はただ単に歩いているだけだというのに、この破壊力である。
その圧倒的なまでの攻撃力を見せ付けられては誰も逆らうことは出来ないだろう。
彼女の巨大さだけですでに人類を圧倒するのに、彼女の一足一挙の破壊力はそれを誇示するかのように、すべてのモノを破壊し無に帰している。
画面越しでもその迫力は伝わり、恐怖感を覚えるほどだった。
ただ歩くだけなのに都市を破壊してしまう神々しいまでに圧倒的な真紀の姿。その姿を見つめる彼の瞳に畏怖とそして憧望の色が入り交じり始めていた。
「真紀……」
やがて画像の中の彼女は立ち止まった。
健司もよく知る街並も、今や大災害に見舞われていた。
道路は完全にひび割れ陥没しており、建物の一部は倒壊し、至る所で火災が発生している。
真紀は瞳を閉じてため息をつくように言った。
『もう、ここでいいでしょ……』
真紀の言葉が終わると同時に、新たな巨人が画面に現れた。
「あれは……!」
健司が思わず声を上げてしまう。新たに現れた巨人は、間違いなく巨大化した真紀と街の中でセックスしていたあの巨大男であった。
そして彼は真紀と同じく全裸のまま、100倍の大きさに巨大化していたのだ。
『本当にここでするの……?』
『ええ、最高の場所だと思いませんか?』
『……最悪よ』
『マキさんのそういう顔、キライじゃありませんけどね』
そう言うと男は真紀の後に立ち、真紀の後ろから抱きつき、彼女の唇を奪った。
「ウソだろ……やめてくれ……」
真紀によって破壊されたばかりの街中ではいたるところで火災が発生しており、煙が立ち込め視界の悪い中、2人の巨人は口付けを交わす。
「ああっ!」
健司は絶叫するが、そんな声は2人には届くはずもなく、二人の巨大な男女は激しく絡み合い始めた。
『あっ……、んん……ちゅぱ、れろっ……』
真紀の巨大な舌が、男の巨大な舌と絡み合う。唾液が混ざり合う音が響き渡り、その淫靡な光景に健司は目を覆う事しか出来なかった。
「もうやめてくれ……」
健司の懇願は虚しく部屋の中に響くだけで、彼はそのまま巨人たちの行為の一部始終を見届ける事になってしまった。
『んっ、はぁ……んくっ……』
真紀と巨大男は、互いの唇を貪り、舌と舌を絡ませていく。
やがて、真紀が巨大男の腰に腕を回して抱きつくような体勢になり、巨大男も真紀の巨大な胸の先端にある突起にしゃぶりついた。
『あぁん♡』
真紀が大きな声を上げると、巨大化男は、彼女の乳房を持ち上げて舐めたり吸ったりを繰り返している。真紀のガスタンクほどもある大きな乳房は柔らかく形を変え、巨大男の手の中で震えていた。
そんな最中にも二人は身体を密着させあい、濃厚な愛撫を交わしている。
「頼む……もういいだろ……」
健司は項垂れて絶望した表情でそう言うしかできない。もし仮にあの2人の前に出たとしても、巨人たちを止めることも、真紀の気を引くこともできない。
高層ビル程に巨大な2人を前にしては、健司の力など塵も同然であり、妻を寝取られていても、何も出来ない無力で無価値な存在なのだ。
そんな事実を突きつけられながら、健司はもはやどうすることもできずにいた。
絶望する健司とは裏腹に画面の2人の行為はますますヒートアップしていく。
お互いに体中を刺激し合い快感を得る行為によって、街全体が地震のように揺れた。
『あんっ!』
巨体を揺さぶり、その快感に耐えられずまた喘ぎ始める真紀。
『ああぁああん!!』
2人が動く度に街には激震が走る。今や世界有数の大都市だったこの街は完全にこの巨人二人を中心に回っていると言ってもいいだろう。
あまりにも衝撃的な映像に健二が閉じ込められているこの部屋まで揺れが伝わる様な錯覚さえもする。
ずぅぅん……。ずぅぅん……。ずぅぅん……。
いや、錯覚なんかではない。本当に揺れているのだ。
あの2人の地響きなのか、それとも本当に地震なのか?と、一瞬思ったがそんな筈はない。
そしてこの揺れは、次第に大きくなっている様に感じる。揺れは徐々に大きくなり、もはや立っていることすらままならないほどの激しいものになる。
まるで大地震が起こったかの様に床が大きく上下に揺れ動き、天井からは埃が落ちてくる。あまりの事態に健司はただ呆然と事が起こるのを待つことしか出来ない。
「うわぁ!?」
突然、ズゴォオオッ!!という音とともに天井が崩れ落ち、瓦礫が落ちてきたのだ。
降りしきる瓦礫に潰されないよう健司は身を屈め、必死に耐えた。
暫くして揺れが収まった頃に恐る恐る顔を上げると、すでに天井が崩れて、青い空が見えていた。
「うぅ……」
もはや逃げる事もできずに崩れ落ちる部屋の壁を見ながら涙を流していた時である。
真上から急に女の声が聞こえてきたのだ。
「お兄さん大丈夫?」
真上を向くとそこには巨人がいた。
巨大化した真紀にも劣らないその巨大な女性は見た目から推察するに真紀よりも少し若い様に見える。
肩まで伸びたブロンドで目は茶色、服装は真紀が戦う時と似たボディスーツに身を包んでいる。
「あ、あ……」
言葉も出せずに震えながら見上げる健司に対してその女性は呆れたような顔をして言った。
「もう……助けに来たのに、お礼も言わないってどうゆうつもりなの?」
「いや、え……?」
意味がわからず混乱する健司の前でその女性は手を差し伸べた。
「ほら!いつまでも立ってないで早く掴まって!」
「ど、どういう……」
そう言いかけた途端、地面が激しく振動した。手を差し伸ばした巨人が地団駄を踏んだようだ。
「うわっ!」
「早くしなさい。私は真紀さんとは違って小人には優しくないんだから、ノロノロしてると本当に潰すわよ」
ものすごい声量で脅されると、固まっていた健司の体は嘘のように動き出し、その巨人の手に飛びついて捕まった。
そしてそのまま体を持ち上げられて抱き抱えられる体勢になると健司はその巨人の顔を見た。
「ホント、何でこんな地球人なんかにあの人が惚れたのかしら……」
「あ、あの、あなたは……」
目の前の女性に対して健司は恐怖を感じながらも疑問をぶつけた。しかしそれに対し巨人は冷ややかな声で返すだけだった。
「私はレイカ。あなたの奥さんに頼まれて助けに来てあげたの。感謝しなさいよね」
少し投げやりな口調でそう話すと、レイカと名乗った女は歩き始めた。
地上では新たに出現した巨人レイカによって大勢の人々が逃げ惑っていた。
その様子を見てもレイカは表情を変えることなく進もうとする。
「待ってくれ!このままだと多くの市民達が被害に……!」
健司の言葉を聞いたレイカは足を止めた。
「へぇ、虫ケラの分際で随分と生意気な事を言うじゃない?真紀さんの旦那様じゃ無ければ今すぐ握りつぶしてやってるんだけど……まぁ、いいわ。言う事を聞いてあげる」
上空から見下ろしてくる、自動車サイズの冷たい瞳に睨まれて健司は震え上がるも、レイカは健司の要求通りに止まってくれた。
「足元をうろつくチビ共、よく聞きなさい!今すぐ道を開けないと、コイツと同じ様に潰すわよ!!」
レイカがそう言い放った途端に足元に乗り捨ててあったバスを勢い良く踏みつぶした。
ズウウゥゥンン!!
レイカのブーツの下で爆発四散するバスの残骸。それを目にした群衆達は蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。
道路を歩いていた人々は慌てて脇道や建物の中に逃げ込むなどしながらあっという間に道路には人がなくなってしまった。それを見ていたレイカは再び口を開く。
「これで満足?」
そう言ってレイカは人のいなくなった道路で歩みを再開した。
彼女が一歩進むごとに地面は揺れ、その振動で周りの街路樹が激しくしなる。その度に、巨大な衝撃と振動が健司のいる手のひらにも伝わり、彼の心臓が縮み上がる。
「あ、ありがとう……」
健司の礼に応えることなくレイカは前進を続けて都市部へと入っていく。
街は避難がすでに進んでいるのか人の気配が無くなっていた。そのためか、レイカの行動を制限するものはなく彼女は自由に動ける環境になっていた。
都市の中心に向かって移動するレイカに対して、健司は手のひらで身動きできないままその光景を見せ付けられる事になるのだが、彼女の移動速度は凄まじく速い。
巨大な歩幅は一気に数百メートルも先まで彼女を運ぶのだ。
「……」
その様子を見て健司は何も言うことができない。
ただ黙って彼女の行動を眺めるばかりであった……。
そして都市部へ入ったところで一度、立ち止まるレイカ。
そこで再び周囲をぐるりと見渡すと目的のビルを見つけることができたようで、そこに近づいた。
「このへんなら、大丈夫だと思うけどいいわよね」
独り言のようにつぶやいた後に、高層ビルの屋上に手を置いて健司をその場に降ろした。ビルの屋上からは街が一望できて、遠くまで見渡せる。そしてその先まで視線を送ると、真紀とあの巨大男のいる場所が見えた。
まだ二人は立位で身体を絡ませて重ねており、地響きに交じって真紀の吐息も聞こえてくる……。
「全く、ゆっくり歩いたから遅れちゃったじゃない……さっさと終わらせないと」
そう言いながらレイカは二人がいる場所に移動しようとしている。
状況が目まぐるしく変わる中、健司には何が何だかわからない。そんな彼だが、彼女に一言だけ大声で言った。
「あの、妻を……真紀を頼みます!」
それを聞いたレイカはうなずいて、手を上げて答えた。そして彼女はその大きな一歩で、ビルから一歩前に出た。
ズズゥンッ……!
凄まじい揺れとともに、その大きな足は道路の幅を全て埋め尽くして、その歩幅の広さと重さを示すかのように巨大な地響きを起こしながら、2人のいる場所目指して進んでいくのだった。
2.形勢逆転、からの……
一方の真紀は、夫が救出された事など知る由もなく、ユイトの愛撫をひたすら耐え忍んでいた。
「んっ……んんっ……ああぁん……!!」
「 声を我慢する必要なんてないですよ? いつもみたいに喘いでください……」
ユイトはそう言いながら、真紀の胸を揉みしだいている。
その乳肉が指の間から溢れ出てしまい、その弾力ある胸はユイトの掌を押し返し、形を変える。
(くっ……健司が囚われていなければ、こんな奴……!)
真紀は必死に声を殺していた。健司以外の男に肌を許してしまったという背徳感は、真紀にこの上ない屈辱を与えていた。
そんな真紀の内心など知る由もなく、ユイトは彼女の反応を窺いながらその攻めを続けた。
「んっ……あっ……!」
思わず漏れそうになる声を抑えようとするも、真紀の身体はすでに快楽へと堕ちかけていた。
それでも気丈にも声を上げまいとする彼女であったが、一度快楽を感じてしまえば、最早抑えようもない。
すぐに理性を失い、ただ淫らに腰を振り、乱れ狂う、巨大な淫獣に落ちてしまう。しかし真紀はまだそれに抗おうとしていた。
「ひぃぁっ……ああああっ!」
激しく体を揺らされ、そして股間を掻き回される度に、真紀の意志は次第に削られていった。
もう何も考えたくない……。こんな事を続けてはダメだ……と思う心とは裏腹に、体は快楽を求めてしまうのだ。
このままでは自分が自分でなくなってしまうとすら思えてきたその時だった……。
「そこまでよ!!」
不意に聞こえた叫びに、ビクリとして視線を上げる。
そこにはいつの間にか、巨大な姿に変わったレイカが立っていた。赤いラインの入った紺色のボディスーツを身に纏い、白いロングブーツを履いた姿は巨大ヒロインのそのものだった。
「レ……イ……カ……」
喘ぎ混じりに彼女の名を呼ぶ真紀だったが、その顔に浮かぶ表情は決して嬉しそうなものではなかった。
後輩にこんな醜態を晒してしまった恥ずかしさや屈辱感。それと、やっとこの状況から抜け出す事が出来そうだという安堵や解放感が入り交じり複雑になっているのである。
もう泣き出してしまいたいくらいの気分であった。
そんな真紀の心を知ってか知らずか、レイカはそれに応えるかのように口を開いた。
「真紀さん、旦那さんは救出しました。もう、この男の言いなりにはなる必要ありません」
彼女の言葉を聞いて真紀の顔がパッと明るくなった。
(……よかった、健司は無事なのね!)
心の中にあったモヤモヤとしたものが晴れていくような感覚を覚えていた。
(もう、これでもうこんな奴に好き放題される事もないんだわ)
次の瞬間、彼女はユイトの抱擁を振り解くと、そのまま彼から離れてレイカの方へと向かっていった。
「ありがとう、レイカ!助かったわ!」
そう言ってレイカの手を取り感謝の意を示す真紀。するとレイカも微笑みながらそれに答えた。
「さぁ、反撃の時間ね」
真紀はユイトを睨みつけながら言った。しかし、当のユイトはまだ状況を理解出来ていない様子でポカンとしている。
その隙に真紀は両手を胸のところに当てて、再び精神集中を始めた。
すると、真紀の身体はさらに巨大化を始める。500倍の大きさになった真紀は520mの大巨人となり、白いボディスーツに身をまとった姿となった。
「それじゃ私も……」
真紀の再巨大化を見たレイカも同じように巨大化し始め、2人は300倍のサイズまで巨大化した。
数多のビルを余裕で見下ろす巨大美女達の2人。大都市に現れた500mを超す大巨人が聳え立つ光景は圧巻であった。
ユイトは自分の2倍近くもある、2人の巨体を呆然と眺めていた。
「どう?これが私たちの力よ。さっきまでの威勢の良さはどこに行ったのかしら?」
「そろそろお仕舞いにしましょうか」
2人の言葉を聞いたユイトは慌てて逃げ出そうとしたが、既に遅く、逃げる間もなく彼の身体は真紀のブーツに蹴り倒され、その場に倒れ込んでしまう。
さらに、追い討ちをかけてきたそのままレイカによって上空へと蹴り上げられてしまった。
ドゴォッ!!!
高層ビルよりも高く上がったユイトはそのまま地面に落下して行ったが、真紀たちはそれを黙って見ているほど優しくはない。
「いくわよ!」
真紀の掛け声と共に、2人は同時に走り始める。だが、そこは巨大な大都会である。500m級の大巨人が2人走るだけで、その影響は計り知れない。
ズウゥゥン……ズウゥゥン……!!
真紀とレイカが一歩進むごとに、地響きが起こり、地面は大きく揺れ動く。
2人の巨大な足によって踏み潰されるビルもあれば、蹴り飛ばされ粉々になる建物もあった。
途中、二人の進行方向に高架鉄道が走っていたが、二人の注意は完全にユイトに向いており、足元のそれに気付かず脚で蹴り飛ばしてしまった。
避難民を満載していた電車は真紀の長い脚で蹴り飛ばされ、数百メートルほど飛ばされた挙句にレイカの巨大なブーツによって踏みつけられてしまった。
電車の車内に閉じ込められていた数百人の避難民たちは、その姿が判別不能になるまでに電車と一体になって地面に張り付いてしまったのだが、真紀とレイカはそんな事など気にせずにさらに進んだ。
そしてついに二人はユイトの前に到着したのである。
2人は同時に立ち止まり、足元を見下ろす。そこには恐怖で顔を引き攣らせたユイトがいた。
そんな彼に2人は冷たい視線を向けながら言った。
「さて、覚悟はできてるわよね?」
2人の圧に押しつぶされそうになりながらもユイトは必死に訴える。
「こ、降参だ!許してくれ!」
そんな彼の姿を見て2人は一瞬キョトンとした表情を浮かべた後に……。
「あははははは!!」
大声で笑い始めたのだ。そのあまりの大音量に周囲の建物がビリビリと揺れ動いたほどだ。
2人の笑い声はしばらく続き、やがて収まった後には静まり返った空気だけが残ったのだった。
そして改めて真紀が言った。
「レイカ、どうする?」
「そうね……」
レイカは真紀の問いに少し考えた後に答えた。
「とりあえず、このセクハラ男は警察に引き渡しましょう。」
「わかったわ、そうしましょう。」
2人の意見が一致したところで、ユイトは安堵の表情を浮かべていた。
しかし……
「でもその前に……」
そう言って真紀はニヤリと笑った。そして次の瞬間には、その巨大な足をユイトに向かって振り下ろしたのだった!
ドゴォッ!!という音と共に地面に叩きつけられたユイトは悲鳴を上げた。
だがそんな声などお構いなしに真紀はそのまま何度も踏みつけ続けたのだ!
「うぐっ……!ぐはっ……!」
「骨の一本や二本程度では済まさないから覚悟しなさい」
真紀はそう言うとさらに強く踏み付ける。
ユイトの絶叫が響き渡る中、レイカも真紀に同調するように彼の身体に蹴りを加えていく。
辺りには巨大な杭打ち機に撃ち込まれたかのような衝撃音が響き渡り、ユイトの身体はさらに地面にめり込んでいく。
そしてついには骨が砕けるような音と共に、彼は意識を失ったのだった。
数分後……。二人は攻撃の手を止め、彼を見る。彼は全身傷だらけでボロボロになりながらも、なんとか意識を保っている。
レイカはユイトを警察に引き渡すために、次元ポータルを開いて彼を拘束した状態で、母性の警察へと転送した。
そして真紀は、レイカの肩に手を置いて言った。
「ありがとう、レイカ。あなたが来てくれなかったらどうなってたか……」
「いえ、気にしないでください。それよりも……」
レイカは片に置かれた真紀の手を取り、握りしめた。
「……前に話したお願いの事なんですが……」
「ああ、そのことね。もちろん大丈夫よ、今度会った時にでも……」
真紀がそう言った直後、レイカの雰囲気が急に変わった。その目は真剣そのもので、まるで別人になったかのようだった。
「……違うんです」
「え?」
「私のお願いは、今がいいんです」
レイカはそういうと、いきなり真紀に抱きつきそのまま押し倒すような体勢になったのだ。
ずどおおおおぉぉんん!!!
真紀の背中が地面に叩きつけられ、彼女の巨体はすさまじい轟音とともに、辺りの建物をなぎ倒していく。
辺りには大勢の人がいたが、その誰もが真紀とレイカの巨体の下敷きになってしまった。
2人の下敷きになった人間は一瞬にしてミンチと化し、地面に巨大な血だまりを作っていく。
真紀は突然の事に驚いて動けずにいたが、すぐに冷静さを取り戻すとレイカを問い詰めるように言った。
「ちょっとレイカ!いくら何でも今ここで……っ!」
だが、そんな真紀の抗議を無視してレイカは彼女の唇を奪った。それも濃厚なディープキスである。
「んむぅ……!」
突然の事に驚いた真紀だったが、次第にその目はトロンとしていき、抵抗する素振りもなくなっていく。
2人はしばらくの間お互いの舌を絡ませ合っていたがやがてどちらからともなく唇を離すと唾液の糸を引いた。
「はぁはぁ……」
息を整える真紀に対し、レイカは言った。
「ずっとこうしたかったんです。やっと願いが叶って嬉しいです」
「そうだとしても、後で時間作ってあげるのに……。まだここにはたくさん人が残っているのよ?」
「関係ないです。さっさと非難しない地球人が悪いんです」
レイカはそう言って真紀のスーツを脱がせ始めた。
「ちょっと!」
慌てて抵抗する真紀だったが時すでに遅く、馬乗りになったレイカは真紀の着ているボディスーツに手をかけて、そのまま引き裂いたのである!!
ビリビリビリィッ!!
辺りに破ける音が響き渡り、真紀の巨大な胸が露わになり、押し倒されたままの真紀はレイカによって丸裸にされていく。
「んっ……ああぁっ!だめぇ……!」
2人の巨大な美女が絡み合う姿はあまりにもエロティックで美しくもあり、同時に恐ろしくもあった。
「あぁ……んふぅ……」
真紀の喘ぎ声が周囲に響き渡る中、レイカは巨大な胸の頂点で隆起しているピンクの突起物にしゃぶりつく。
「ああんっ……!」
ビクンっと身体を震わせる真紀を見て、レイカは妖艶な笑みを浮かべながら、口にくわえた乳頭を吸い始める。
ちゅぱ……ちう……れろぉ……。
淫靡な音を立てながらレイカは真紀の乳輪を舐め回していく。
さらに、もう片方の乳房も両手で揉みしだいたり、乳首を摘まんだりと様々な刺激を与えてくるため真紀の興奮度合いはどんどん高まっていく。
顔は上気し、全身汗まみれの真紀は荒い呼吸を繰り返していた。
「はぁ……んふぅ……」
そんな真紀の姿を見てレイカは満足そうに笑みを浮かべると、自分の着ている白いボディスーツも引き裂いて脱いでしまった。
そして露わとなった彼女の裸体を見て真紀は思わず息を飲んだ。
そこには巨大な乳房とお尻を持った美女が立っていたのである。
「レイカ……」
真紀は思わずそう呟いた。レイカはその言葉に反応するように微笑むと、ゆっくりと真紀に覆い被さった。
2人の巨大な胸が重なり合い、お互いの鼓動を感じることができるほど密着する。そして2人は再びキスを交わしたのだった。
「んっ……ちゅぱっ……れろぉ……」
2人は舌を絡め合わせながら濃厚なキスを続けていくうちに次第に頭がボーッとしてくる感覚に襲われた。
それはまるで麻薬のように甘美で中毒性のあるものだったが、それと同時にどこか物足りなさも感じていた。
「ねぇ、真紀さん」
不意に名前を呼ばれたことで我に返った真紀はレイカの顔を見た。
いつものあどけなさを残した顔ではなく、頬を赤く染めて蕩けたような表情をしている。
「物足りないと思ってました?私もです……」
そう言うとレイカは真紀の上から降りると、何かを見つけるとそれに向かって進み始めた。
ずしぃいいん!ずしぃいいん!
地響きを轟かせ道路や建物を踏み潰しながら進むレイカ。
道路には逃げ遅れた人々や巨大な美女が絡み合う姿を見物していた野次馬もいたが、巨大な足が近づいてくると悲鳴を上げて逃げ惑っていた。
だが、汗ばんだ巨体は彼らを容赦なく追い立てる。
逃げ遅れた人々を踏み潰す事など、レイカにとって、蟻を踏み潰すような感覚なのだろう。彼女は何のためらいもなく、道路に密集している群衆の中に脚を踏み入れていった。
やがて彼女は目的の場所まで到達すると、その場にしゃがみ込んだ。
足元にはスタジアム球場があった。巨人が現れた後、この場所は避難場所となって、多くの人々が集まっていたのだが……。
「真紀さん、これ使いませんか?」
そう言ってレイカは足元の球場を指差した。そこにはまだ数百人の人々が残っていたのだ。
悲鳴の上がるスタジアム内。
だが、レイカはそれに構わず巨大な手を入れると、観客席の真下に指を突き刺すと、次の瞬間巨大な手のひらで避難民ごと掬い上げてしまったのだ。
悲鳴を上げる人々。だが、そんな声などお構いなしにレイカは避難民ごと手のひらに収め、そのまま立ち上がり真紀のもとへと戻ってくる。
「レイカ、あなた……」
「これで満足できますよ……?」
そう言って微笑むと、避難民をにした手を真紀の大きな胸の上で開いた。
どさっという音と共に巨大な乳房の上に落ちる人々。彼らは皆一様に恐怖で震えていたが、そんな彼らをさらなる絶望が襲うことになる……。
彼らの頭上には女の巨人の顔が迫ってきている。
巨人の瞳に捕らえられた彼らに逃れる術はない。
真っ赤な唇がガバっと開くとそこから長い舌が現れ人々を舐め上げ捕らえて、レイカは捕らえた人間達を舌先と乳輪の間でコロコロと転がして弄ぶ。
「ああんん!」
思わず真紀は声を上げてしまう。
無数の小さな人間達が、自分の乳首に押し付けられ、レイカの温かく柔らかい舌の粘膜の中で押し潰されまいと、小さな手足をバタつかせて藻掻いているのだ。
その感触に彼女の体は感じてしまっていた。
(ダメ……こんな気持ちいいことされたらわたしまたおかしくなっちゃう!)
真紀は必死に自分に言い聞かせるがすでに遅かった。
人間の味を覚えさせられてしまった体はもはや言うことを聞かないほど敏感になってしまったのだ。
レイカの口の中は人間にとって蒸し暑く、息苦しいものとなる。そこにさらに、自身の何倍もある巨大な舌に翻弄され、コンテナのような巨大な乳輪に押し付けられるのだから体力の損耗は激しく、弱り始めていた。
「あぁぁん!! んっ……はぁ……」
胸の先端で悶える人間達に真紀は我慢できなくなってきていた。
もう限界だ。これ以上責められたら、理性が保てなくなる。
そしたら、自分はあの時の様に、欲望のままに暴れ出してしまう、巨大な獣に成り果ててしまう。
「レイカ、ダメよ……このままだと、小人が可愛そう……」
「んふふ、 真紀さんは地球を救ったんです。これくらいの権利はあるはずですよ? 」
「で、でも……」
「それに真紀さん……口ではそんな事言ってますけど本当はして欲しいんじゃないですか?」
レイカに見透かされ真紀の顔はさらに赤くなる。
彼女の言う通り、小人を踏み潰す快感や自分が巨大化して好き勝手出来る征服欲、そして何よりも巨体によって誰にも邪魔されない空間と化した街の中での性行為は真紀の理性を徐々に溶かし始めていた。
「だって、真紀さんが我慢できないような顔するからですよ? ほら、もう限界なんですよね? いいですよ……誰も真紀さんを責める事なんて出来ませんから。真紀さんのしたい事してください」
レイカがそう言うと、硬くなり始めた真紀の乳首を指で弾いてみせる。
「んあぁっ!」
たったそれだけの刺激で真紀の身体は大きく仰け反る。
それを見たレイカは、真紀の身体の上に乗るとそのまま身体を重ね合わせるように倒れ込む。
真紀の胸の上にはまだ地球人が取り残されていたが、レイカはそんなことを気にも留めないで無言のまま、自分の乳房を真紀のの乳房に重ね合わせた。
巨大な胸の間で小さな悲鳴があちこちで上がるが、その悲鳴はすぐに押しつぶされる事になる。
レイカの巨大な胸は、真紀の胸の上でグニャリと形を変え、まるで別の生き物のように、互いに押し潰し合う。
そして、それを押し付けるようにレイカは両手で真紀の腰に手を廻し、白く柔らかな脇腹から太ももの上に指を這わせる。
「あん、くすぐったい……」
そう言いながらも真紀は、自分の胸に押し付けられているレイカの乳房をそっと撫でて見せる。
「フフッ、くすぐったいですか?」
「うん。でも、すごく気持ち良いの。
もっとして欲しい……お願い、レイカ、んっ」
真紀は直ぐにあったレイカの唇に自分の唇を重ねる。
レイカは真紀に口付けされながら、真紀の柔らかい脇腹から指を少しずつ上にずらしていく。
そして、2人の手と指が絡み合うと、お互いの快楽を求めあい、身体を愛撫しあう。
「んんっ、レイカ、私、もう……あっ、あぁっ!!」
「いいですよ。私も真紀さんと一緒に……あっ……あん……っ!」
2人は快楽の頂点に達すると同時に、絡み合っていた手が伸ばされ、まだ健在していたビルにぶつかる。
そして、そのままビルを何棟も押し倒しては、瓦礫の山を押しのけて、薙ぎ払う。
「レイカ!すごい、あぁ……っ、レイカっ! あっ、あぁ、すごっ、あぁ、レイカ、あっ、あぁぁ……!!」
「ふふ、真紀さん。そんなに私の名前を呼んで……ん、ああぁ、もっと、私の名前を呼んでください!」
レイカの巨大な手が、瓦礫の山に埋まっている真紀の尻を掴み、激しく揉みしだく。
そして、その手に力がこもり、より強く握られた。
「うっ!あぁ、ひぅ、だめ、そこ……あぁん!」
臀部を弄るレイカの指は次第に真紀の濡れた洞窟へと伸びていく。既に真紀の秘部は、先程の愛撫で、洪水になっていた。
そして、レイカはゆっくりと、真紀の割れ目を愛撫しはじめる。
「あっ……あぁ、あぁぁ……!! や、だめっ、だめ……んんっ!!」
真紀の声が甘くなりはじめた時だった。
レイカの指が固く閉じられた穴へとあてがわれる。
「ふふ、こんなに溢れさせて……さぁ、いきますよ」
「い、いや、レイカ、ちょっと待って、まっ……」
「ダメです」
「あぁぁぁぁ!!」
レイカの指が一気に真紀の中へと侵入する。その瞬間、真紀の頭の中で何かが弾けたような感覚に陥った。
「あぁ、すごいです……真紀さん、中もすごい熱いですよ?ほら」
レイカの指が激しく動く。真紀は声を上げる事も出来ず、ただ、身体を震わせていた。
レイカの指が何度も往復し、その度に、真紀の膣内から愛液が零れ落ち、ひしゃげた車を濡らし、ひび割れたアスファルトの色を変えていく。
そして、その動きがさらに加速するかと思われたその時、 レイカの指が突然引き抜かれた。
「……?」
唖然とする真紀を他所に、レイカは地面から小人を濡れた指に貼り付けると、そのまま真紀の秘部にあてがった。
彼女は真紀の愛液で捕らえた小人をアソコに挿入しようとしているのだ。
「ダメっ!……レイカ、それだけはやめて!」
真紀は声を振り絞り、懇願した。今までとは違う、明らかな拒絶反応。
「真紀さん……」
「いくら小人でも、そこだけはイヤ……。これ以上、あの人以外のを入れるなんて……。だから、お願い、やめて……」
「…………」
その真紀の一言で、レイカの動きがピタリと止まった。
「レイカ……?」
「…………」
レイカは動かない。しかし、その手は小人を摘んだままだ。
「レイカ、お願い、許して……」
「…………」
レイカは何も言わず、真紀の上から立ち上がった。
「レイカ?」
「そうですね。彼にも参加してもらいましょう」
レイカは、そう言うと、指に付いていた小人を一舐めで口にすると、おもむろに歩き始める。
目指しているのは、真紀の夫がいるホテル。
500メートル級の裸女は、凄まじい足音を立てながら、ホテルに向かっていった。
***
「何がどうなっているんだ……?」
ホテルの屋上に取り残された健司は、今起きている事に整理が追いつかず、頭を抱えてしまう。
レイカとここで別れた後、真紀と彼女が再び巨大化し、巨人の間男をズタボロにしたかと思えば、今度は真紀とレイカが裸になり、身体を絡ませ始めたのだ。
もう何が何だか、わからない。
ただ、ひとつだけ言えるのは、巨人たちの営みは、小さな地球人ではどうする事もできないということだけだ。
健司は、屋上の手すりに掴まり、うなだれていると、遠くの方から大きな足音が聞こえてきた。
その足音は、明らかにこちらに近付いてくる。まさか……。
健司が顔を上げると、その先にはこちらに一直線に近付いてくるレイカの姿があった。
彼女と健司との間には幾つものビルが立ち並んでいるが、どれもレイカの膝の高さにも満たない為、遠くにいるレイカを遮るものは存在しなかった。
そんなレイカは、その巨体で地球人では考えられない程のスピードで、どんどん健司に迫ってくる。
逃げようにも、あんな巨人を前にしたら何も出来ない。
健司は手すりから離れ、レイカが近づいてくるのを見守った。
たび重なる揺れと振動が、今いるホテルにも伝わってくる。
レイカは一歩一歩踏みしめるかのように歩いている。もちろん足元なんか見ていない。
何のためらいもなく歩くその下では、背の低いビルや家屋が次々と彼女のブーツの下に消えてゆく。
視界を覆い尽くすほど巨大な足の影が目の前に迫って、健司の周りは暗くなった。
ついにレイカの巨大なブーツが迫って来た。道路の上を容赦なく歩いた彼女の靴裏には、ビルの瓦礫や車、人など、様々なものが靴底の溝に挟まり、圧迫されていた。
「レイカ、足元にまだ人が……」
もう、健司が何を言っても止まることはないのだろう。彼女の足は止まることなく、健司のいるホテルに迫って来る。
ズゥン……!!という地響きと共に、レイカが立ち止まった。
「……??」
何が起こったのかわからない健司。しかし、次の瞬間には、レイカはその場にしゃがみ込み、屋上に顔を近づけてきた。
「……本当に小さいわね。地球人って。」
「レイカ……?」
彼女は、健司を見下ろしながらそう言った。
「……ねぇ、健司さん、真紀さんの事好き?」
「え?それは……どういう……」
突然の事に戸惑う健司。そんな彼を見て、彼女はクスリと笑った後言った。
「だって見て見なさいよ。私たちはこんなにも大きいのよ?それに比べて、あなた……」
レイカの巨大な指が健司の前に突き出される。24mもの巨大な肌色をした指が、健司の視界を埋め尽くし、思わず後ずさりしてしまう。
「こんなに小さいんだもの」
「そ、それは……」
「ねぇ、健司さんは、こんな小さな身体で真紀さんを満足させられるの?」
「な、何を言って……?」
「ふふ……さっきのを見てた?健司さん、本当姿になった真紀さんを満足させることが出来て?」
「そ、それは……」
健司がみるみる委縮して小さくなっていく。しかし、そんな健司にレイカは容赦なく追い討ちをかける。
「ほら、見てよ。私の指とあなたの指、こんなに大きさが違うのよ?」
レイカはそう言うと自分の指を健司の目の前に突きつけてきた。
「ね?こんなに違うのよ?」
レイカの指は、今にもちっぽけな健司を押しつぶさんとしているようだ。その圧倒的なまでの力を目の前にして、健司は何も言い返せなかった。
「あら?どうしたの?さっきの威勢の良さはどこに行っちゃったのかしら」
彼女はそう言って笑う。
「ふふ……ねぇ、本当に真紀さんの事が好き?」
「え……?」
「答えて」
「す、好きだ」
「そう。じゃあ……」
そう言うとレイカは、ゆっくりとした動作で健司をつまみ上げ、すぐ目の前に巨大な顔を持ってきた。
そして、その巨大な唇をゆっくりと開く。
「あなたが真紀さんに相応しいかどうか、試させてもらうわ。いいわね」
「ちょっと待って、な、何を……?」
彼女が何を言っているのか理解できない健司は、慌ててそう言い返した。
しかし、レイカは健司の問いには答えず、その代わりに片足を持ち上げて、健司がいたホテルにその巨大な足をゆっくりと下ろしていった。
ズシイイイィン!!
一瞬で粉塵と化す高層ホテル。レイカのブーツの周りにもうもうと土煙が立ち昇る。
「わたし今イライラしてるの。大好きだった人をこんなチビに奪われて、今すぐにでも握りつぶしたい気分なのよ。だから、私の言う事は素直に聞いた方が賢明よ」
レイカはそう言うと再び健司に顔を近づけた。
その冷徹で巨大な瞳は、健司をしっかりと捉えている。
その瞳に見つめられた健司は、その圧倒的な力の差に屈し、ただ頷くしかなかった。
「わ、わかった、レイカに任せよう」
「ふふ、それでいいのよ。じゃあ真紀さんを一緒に気持ちよくしてあげましょうか」
レイカはそう言うと再びビルや車をぐしゃぐしゃに潰しながら、真紀のもとへと戻って行った。
***
「真紀さん、戻りましたよ」
レイカは、瓦礫の山に寝そべったままの真紀に話しかける。
全身から玉のような汗をかいた真紀は、うつろな瞳を上げてレイカを見上げている。
そんな彼女に、レイカは捕まえて来た健司を見せた。
彼女の手のひらに乗せられた5ミリほどの小人。それが、今の真紀から見た健司だった。
「レイカ……それ……」
真紀がそう尋ねると、レイカはにっこりと笑って言った。
「ほら、真紀さん。あなたが欲しいって言ってた彼ですよ」
彼女はそう言うと、健司を指先で摘み上げ、ゆっくりと真紀の顔の前に持っていく。
「あ……あぁ……」
目の前に差し出された小人を見て、真紀は思わず声を漏らす。あられもない姿の自分を見られた羞恥心、そして、これから行われる事への期待と不安が入り混じった複雑な感情が彼女の中で渦巻いていた。
ずっと心の奥底で抑えつけていた望みが今目の前にある。
本来の身体に戻った状態で健司とまぐわいたい……いや、無茶苦茶にしてしまいたいという禁断の欲望が叶おうとしている。
そんな様子に満足したのか、レイカは健司を摘んでいた指を口の上に持っていき、ペロッと出した舌の上で指をパッと離してしまう。広大な舌の上に健司がポトリと落ち、舌の上に乗っかってしまった。
そして、レイカは舌に付いた健司をチロチロと動かし、真紀に見せつける。その舌の上で健司は悲鳴を上げる。
「た、助けて真紀!」
しかし、そんな声が聞こえても真紀の心は揺らいだまま、届かない。
今すぐにでも1センチに満たない健司にむしゃぶりつきたい気持ち……。そんな事をしたら、彼の心と体が傷ついてしまうかもしれない恐れ……。
彼女は揺れ動く心の中で、ただじっとレイカの舌を見つめているだけで何も言わない。
そんな中、レイカはゆっくりとその舌を真紀の口の方へ持って行き始める。
「ま、待て!やめろ!!」
健司がそう叫ぶも時既に遅しだった。彼の身体は巨大な唇に触れた。むにゅっとした温かく、柔らかい真紀の唇が彼の全身を包み込む。
目を開けば、真紀の真っ赤な唇が視界を覆う。息を吸えば生暖かい真紀の体温と香りが鼻腔をくすぐる。
「んん……ちゅ……」
レイカが自分の舌を受け入れてもらえるように、真紀の唇の上でクチュクチュと音を立て、動かして健司を転がし始める。
「ん……ちゅぱっ、れろぉ」
彼女の唾液と真紀の唾液が混ざり合い、ぐちょぐちょになる。
「やめてくれ!これ以上されたら潰されてしまう!!」
そんな叫びも虚しく、レイカの舌は健司を無視して、真紀の唇に、小さな健司をそっと押しつけている。
レイカのスキンシップに観念した真紀の口が少しだけ開けられると、舌を使って健司ごと真紀の口の中に入り込んだ。
無力で小さな男は、巨人のディープキスの間に囚われてしまう。
抵抗しても無駄な足掻きにしかならない。相手は長さ6メートル、幅3メートルのピンク色の大蛇なのだ。
「んっ……あぁ」
舌と一緒に真紀の口に入り込むと、レイカの舌が、真紀の舌を絡めて口内を舐めまわす。まるで、味わうかのように。
「れろぉ……ん……くちゅ、んっ……」
そして健司は真紀の唾液の海を泳ぎ、彼女の口の中で、あふれ出した唾液を大量に飲み込みながら、巨大な妻の舌と踊り狂うように全身を転がしまわされ絡み合っていく。
「んっ……んぐっ……」
レイカと唇を重ねていくと、真紀の体が次第に熱を帯びてくる。自分とレイカの唾液で溺れないように健司の舌を懸命に伸ばして小さな夫を匿っていると、レイカはその舌に自分の舌を巻き付け、真紀の舌の表面に塗り込むように舌を這わせる。
「ん……ぷぁ、もう……んっ、我慢できない!」
唾液を滴らせ、巨大な舌と舌が絡み合う。健司を乗せている真紀の舌先にレイカの舌が襲いかかる。
"これは私のものだ……"
熱く柔らかい舌が、小さな男を取り合って絡みつく。
その度に、真紀の胸の鼓動が跳ね上がる。
真紀の鼻から荒い息が漏れると、レイカの鼻からも荒い息が漏れる。
互いの舌先が、舌の根のあたりをくすぐるように撫でまわし、時には甘噛みしたり、唾液を注ぎ込んでいく。
真紀の顔の回りはレイカの唾液で、もうベトベトになっていた。
「んっ……はぁ、はぁ」
ようやく2人の唇が離れた。真紀はレイカの唾液でベトベトになった顔を拭う。
「真紀さん、どう? 気持ちよかったですか?」
「うん、すっごく……」
レイカが真紀の股間に目を向けると、少し照れながら微笑んだ。
「まだ満足していないみたいですね。真紀さん、次はこっちで旦那さんを味わってみましょ」
レイカは指先に張り付いた健司を真紀の恥丘へと導いていく。
真紀は彼女の意図を察し、頬を赤く染めた。
「あ、そこ……ひゃっ」
赤くぷっくりと充血したクリトリスの上に体長5ミリの小人が下ろされただけで、真紀は身体を大きく震わせて感じてしまった。
それはただの小人ではない。
小さくても真紀の愛する夫なのだ。
「真紀さん、気持ちいい?」
「うん、すごく、気持ち、いい」
「じゃあもっと気持ちよくしてあげますね」
レイカは真紀の上に乗るようにして、覆い被さると、その体を重ねていく。
そして再び2人の乳房が重なり合い形を変えて、レイカの腰も下ろされていく……。
「うああぁ!!!」
真紀のクリトリスの上に乗っていた健司は気が狂いそうになる。
眼下には巨大な妻のしっとりと濡れた大渓谷に黒い森が広がり、頭上にはレイカの巨大なマンコが迫って、視界全体が淫靡な割れ目で一杯になる。まるで空が落ちてくるような恐怖感だ。
もはや自分がどこにいるのかさえわからない。
ここが女性の股間部だと分かっていても、頭の整理が追いつかない。
だが、このままココにいては巨大なクリトリスに挟まれて潰されてしまう。
そう気付いた時には既に、巨大な割れ目同士が触れる寸前であった。
ズンッ!
「ふぅん……」
「あんっ!」
レイカは真紀の秘裂に押し当てるように腰を落としていき、ついにお互いの秘裂が重なり合う。
ぐちゅ!! ぐちゃぐちゃぐちゅ……。
「ああっ!すごいぃ、これぇ」
「こっちもぉ……いいわぁ……」
2人は互いの秘部を擦り付け合うように激しく動き、巨人の貝合わせが始まった。
ズブブッ……ズブブッ……グチュッグチャッ……。
「あぁん、あぁんっ!」
「くぅぅ……いいっ!」
巨体同士、秘部のぶつかり合いは凄まじかった。
巨大な2つの丘が潰れる度に大量の愛液が飛び散り、地面を濡らしていく。
「あんっ、気持ちイイッ!もっとぉ!」
「ハァハァ……ええ、もっとしてあげるぅ」
2人の喘ぎ声が街を揺るがす。
しかし巨人達の痴態はまだ始まったばかりだった。
レイカは真紀の白く柔らかい腰に手を回し、自分の豊満な乳房を真紀の胸に押し付けて、お互いの硬くなった乳首を擦り合わせて、更に腰の動きを速めていく。
「んあぁぁあ!!」
真紀はレイカの愛撫によって押し寄せる快感の波に抗うかのように、両手を投げ出し、爪を立て地面を掻き毟っている。
しかしここはベッドの上ではなく、街のど真ん中。真紀の大きな指と爪は大地をガリガリと削りながら走り回り、周りにあった家や車を手当たり次第に握りしめて、滅茶苦茶に握りつぶすと放り投げてしまう。
しかしそんなよがる真紀の痴態を見てレイカは更に興奮し、激しく腰を動かす。
その度に巨大な身体同士が大地を揺れ動かし、その衝撃が街に更なる破壊をもたらす。
「あぁん!真紀さん、好きっ、大好きぃ」
「私もぉ……レイカのこと、好きぃ!大好きよ!」
「嬉しいっ、もっと言ってぇ」
2人の巨大な愛は止まらない。巨人の激しい情交により、地面は隆起し、ビルが崩れ落ちていく。
レイカの股間から溢れる蜜と真紀の愛液が混ざり合い、大地に染み渡る。
そしてそれは街全体を飲み込む大洪水へと変わっていくのだ。
ズッ!ズブブッ!!グチャッグチュ!!ヌチョ!ヌチョ!…………。
「あぁん!!ダメェエエ!!!!」
どちらの声か、そんな悲鳴に似た喘ぎ声が街に響き渡るも誰も聞くものはいない。巨人同士のセックスは続いていく。
***
巨人の貝合わせに巻き込まれかけた健司は、とっさの判断で真紀の割れ目の中に避難していた。
ここは暗く、熱く、まるでサウナの様な空間だった。
洞窟の外では、2人の大声量な喘ぎ声がくぐもって響いている。
「はぁ、はぁ……真紀たち、なんて声出してんだ」
健司は真紀の割れ目の中でそう呟くと、洞窟の赤い壁が彼を圧迫する様に迫ってきた。
真紀の膣内は狭く、生温かくて湿っている。
そして、その壁が迫ってくると、健司に絡みつくように迫ってきて彼の身体を圧迫する。
それはまるで生き物のように動き回り、健司を奥へ奥へと誘うかのようだった。
彼は慌てて逃げようとするも狭い割れ目の中では身動きが取れず、ただ真紀の膣内で溺れるしかなかった。
「真紀、頼むから潰さないでくれ!」
そんな健司の願いも、膣内で虚しくこだまするだけだ。その間でも、真紀の膣壁から染み出してくる愛液で膣内で溺れそうになる中、彼は必死にもがく。しかし、彼の力ではどうすることもできない。
「真紀、助けてくれぇ!」
彼はそう叫びながらも、真紀の愛液は彼の咽を詰まらせ、呼吸困難に陥り、意識が遠のいていく。
そしてついには、彼は真紀の膣内で溺れてしまい、意識が遠のいていく。
最後に見たのは、真紀が絶頂を迎えたのか、洞窟の最深部からゴボゴボと音を立てて鉄砲水の様に迫りくる愛液の波だった。
***
それからしばらくして……。
レイカと真紀はようやく落ち着きを取り戻していた。2人とも汗だくになって息を切らしている。
しかし、その表情はとても満足そうだ。2人はお互いの手を取り合い、そのまま眠りについている。
辺りは、変わり果てた街の姿。
建物は崩れ去り、瓦礫の山と化し、道路は隆起し、地割れを起こしており、ビルの瓦礫の山からは煙がいつまでも燻り続け、遠くからは緊急車両のサイレンが聞こえてくる。
そして、瓦礫の山の真ん中に寝そべる巨大な真紀の股間には健司が引っ掛かっている。
彼は、真紀の愛液に流され、彼女の膣口まで押し戻されて、股間にある陰毛の森の一つに引っ掛かっていた。
その小さな存在に気付く者は誰もいない。
辛うじて死を免れた彼は、非現実的な光景を前に、ただ呆然とするしかなかった。
そんな彼の目の前に巨大な指が現れたかと思うと、それは彼の体を掴み取り、そのまま持ち上げられた。
掴み上げられた健司の前に、巨大なレイカの顔が現れた。
「あら、まだ生きてたの?地球人のくせにしぶといのね」
レイカは健司をつまみ上げながらそう言った。
彼女の目には、健司など虫けら以下で、道端に落ちている石ころ程度にしか見えない。
その巨大な瞳が彼を捉えて離さない。
彼は恐怖のあまり声も出せず、ただ彼女の目を見つめる事しかできなかった。
そんな彼の姿を見て、レイカはクスリと笑った後こう言ったのだ。
「でも……いいわ。私あなたの事気に入ったから」
そう言うとレイカは健司を自分の口元に近づけて、彼の体をペロッと舐めた。
「ぅ……」
突然の事に驚く健司を無視してレイカは彼を地面に降ろしてやった。
「ふふ、今日は楽しかったわ。虫ケラにも利用価値事がわかったしね」
レイカは楽しげにそうにそう言うと、真紀を優しく起こそうと彼女の体を揺すった。
「ん……」
真紀は目を覚ますと、レイカに微笑みかけた。
「おはよう、レイカ」
「おはよ、真紀さん」
そして2人は見つめ合いキスをした。
健司はそんな光景を目の当たりにして、ただ呆然とするしかなかった。
そんな彼のことなどお構いなしに、2人の巨人はイチャイチャし続けていた。
2人が愛し合う姿を見ていると、彼は自分がちっぽけな存在にしか思えなくなってくるのだった……。
***
あれから数日後がたった……。
真紀とレイカが引き起こした惨事は、緘口令が敷かれ、情報操作によって無かった事にされていた。
街は何事もなかったかのように元通り復旧して、人々は平和に暮らしている。
レイカは、あの巨大男…ユイトが支配していた惑星の管理と保護を任されているらしく、真紀に保護する惑星が増えて忙しくなったと愚痴をこぼしているらしい。
地球であんな事をやらかした彼女だが、普段は真面目に仕事をこなす子、というのは真紀の談だ。
そして、真紀はと言うと……。
彼女は今までと変わりなく、普段はOLとして、時には巨大ヒロインとして、街を守る為に日々戦い続けている。
ただ一つ変わったことと言えば……。
「あぁん♡♡いい!あなた、そこぉ!もっとしがみついて!!!♡♡」
「ちょっと!頼むから揺らさないでくれよ!!」
真紀は裸で自宅のベッドの上で横になり、豊満な胸の上に小人にした健司を乗せていた。
「だって、ちっちゃいあなたが乳首にくっつくと気持ちよくて……んん♡♡」
「だからって揺らすな!うわぁ!!またぁ!!」
健司は真紀の乳首をよじ登りながらそう叫ぶ。
しかし、そんな叫びも虚しく、真紀は甘イキを迎えて身体を震わし、胸も大きく円を描くようにして揺れてしまう。
その勢いで吹き飛ばされる小人健司と、絶頂して満足そうな表情を浮かべる巨大妻真紀……。
小さな地球人の夫は今日も巨大妻の乳首の上という、危険な戦場で戦っているのであった……。
END?